JP5334061B2 - 無線通信方法、及び無線通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、同一の周波数帯域を用い、異なる複数の送信アンテナより独立な信号系列を空間多重し、複数の通信相手への情報伝達を実現する高速な無線通信システムにおいて、送信側に対して、受信側で予め推定したチャネル情報を圧縮して送信側に伝送し、送信側では、そのチャネル情報を用いてマルチユーザMIMO(Multiple Input Multiple Output;多入力多出力)伝送を行う無線通信方法、及び無線通信システムに関する。
近年、2.4GHz帯または5GHz帯を用いた高速無線アクセスシステムとして、IEEE802.11g規格、IEEE802.11a規格などの普及が目覚ましい。これらの無線通信システムでは、マルチパスフェージング環境での特性を安定化させるための技術である直交周波数分割多重(OFDM;Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式を用い、最大で54Mbpsの伝送速度を実現している。今後、更なる高速な無線通信システムを用いたサービスが増加すると考えられる。それに伴い、無線通信システムにおける端末数が増大すると考えられる。しかしながら、通信に利用できる周波数帯域は有限であるために、端末数が増加すると、周波数チャネルが逼迫してしまうために、利用できないユーザが増加してしまう問題が生じてしまう。
そこで、最近、伝送速度の高速化、大容量化の技術として、最も注目されているのがマルチユーザMIMO送信技術である。マルチユーザMIMO送信技術とは、図7に示すような無線通信システムにおいて、送信局91(アクセスポイント(Access Point;AP)側)においてNt(Ntは、Nt≧2の自然数)本の送信アンテナから同一周波数、且つ同一タイミングで異なる独立な信号をNu(Nuは、Nu≧2の自然数)個の通信相手である端末局(Wireless Terminal;WT)側)92−1〜92−Nuに送信する。このとき、Nu個の通信相手の受信アンテナ全体を巨大な受信アレーとみなして、下りスループットの向上を実現する技術である。
マルチユーザMIMO送信技術としては、ZF(Zero forcing;ゼロフォーシング)法やDB(Block Diagonalization;ブロック対角化)法、MMSE(Minimum mean square error;最小2乗誤差)法などがある(非特許文献1、非特許文献2)。これらの送信技術では、送信側において、送受信アンテナ間のチャネル情報を得る必要がある。
送受信に同じ周波数帯域を用いる時分割複信(Time Division Duplex;TDD)の場合、端末局から予め送受信アンテナ間で既知の信号を送信側に送信することで、アクセスポイントにおいて全送受信アンテナ間のチャネル情報を推定するというような開ループ方式で行うことができる。
M. Joham, et al., "Linear transmit processing in MIMO communications systems," IEEE Trans. Signal Processing, pp. 2700-2712, vol. 53, no. 8, Aug. 2005. Q. H. Spencer, A. L. Swindlehurst, and M. Haardt, "Zero-Forcing Methods for Downlink Spatial Multiplexing in Multiuser MIMO Channels," IEEE Trans. Sig. Processing, vol. 52, issue 2, Feb. 2004, pp. 461-71.
しかしながら、周波数分割複信(Frequency Division Duplex;FDD)の場合、上記開ループ方式を用いることができないため、WTからAPにチャネル情報をフィードバックする必要がある。
このとき、マルチユーザMIMO送信技術を用いて複数の送信相手に信号を伝送する前に、アクセスポイント側でチャネル情報を得るために、予め端末局側でチャネル情報(伝達関数)を推定してアクセスポイント側へチャネル情報をフィードバックする。その際、チャネル情報をある基準で量子化(ディジタル化)してフィードバックする際に、その量子化ビット数が大きいと、フィードバックするデータ量が大きくなり、オーバーヘッドが大きくなってしまう。すなわち、フィードバックする情報により通信帯域が占有され、無線通信システム全体のスループットが下がってしまう。
逆に、量子化ビット数を小さくすると、量子化誤差により送信ビームフォーミングを正しく形成することができなくなり、通信におけるスループットが低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、チャネル情報の誤差を増加させずに、チャネル情報のフィードバックによるスループットの低下を抑制できる無線通信方法、及び無線通信システムを提供することにある。
(1)上記問題を解決するために、本発明は、複数のアンテナ素子を備える第1の通信装置と、複数のアンテナ素子を備え該第1の通信装置と複数のサブキャリアを用いて通信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムにおける無線通信方法であって、前記第2の通信装置が、自装置に備えられている前記複数のアンテナ素子それぞれと前記第1の通信装置に備えられている前記複数のアンテナ素子それぞれとの間の各サブキャリアにおけるチャネル情報を推定するチャネル情報推定ステップと、前記第2の通信装置が、前記第1の通信装置に備えられているアンテナ素子と前記第2の通信装置に備えられているアンテナ素子の組み合わせごとに、前記チャネル情報推定ステップにおいて推定された各サブキャリアのチャネル情報の全体的な位相傾きを推定し、推定された位相傾きにより該チャネル情報を補償する推定補償ステップと、前記第2の通信装置が、前記推定補償ステップにおいて補償されたチャネル情報を正規化する正規化ステップと、前記第2の通信装置が、前記正規化ステップにおいて正規化されたチャネル情報のうちいずれかを基準チャネル情報に選択し、他の正規化されたチャネル情報それぞれの該基準チャネル情報を基準とした差分と、該基準チャネル情報とを量子化する量子化ステップと、前記第2の通信装置が、前記量子化ステップにおいて量子化された前記基準チャネル情報と、各差分とを示す量子化チャネル情報を前記第1の通信装置に送信する送信ステップとを有し、前記推定補償ステップでは、前記第2の通信装置が、前記第1の通信装置に備えられているアンテナ素子と前記第2の通信装置に備えられているアンテナ素子の組み合わせごとに、前記チャネル情報推定ステップにおいて推定されたチャネル情報のうち前記組み合わせに対応するチャネル情報に対して、隣接するサブキャリアのうち一方のサブキャリアのチャネル情報と他方のサブキャリアのチャネル情報の複素共役とを乗算し乗算結果の総和から前記位相傾き(θ)を算出し、各サブキャリアのチャネル情報を式(3)により補償し、式(3)において、kは各サブキャリアに割り当てられた番号であり、nは第1の通信装置に備えられているアンテナ素子に割り当てられた番号であり、mは第2の通信装置に備えられているアンテナ素子に割り当てられた番号であり、H(k,n,m)はサブキャリアkにおけるn番目のアンテナ素子とm番目のアンテナ素子との間のチャネル情報であり、jは虚数単位であり、H’(k,n,m)は補償後のチャネル情報であることを特徴とする無線通信方法である。
(2)また、本発明は、上記に記載の発明において、前記第1の通信装置は、前記第1の通信装置が、前記第2の通信装置から送信された前記量子化チャネル情報に基づいて、前記複数のアンテナ素子それぞれと前記第2の通信装置との間の各チャネル情報を復元するチャネル情報復元ステップと、前記第1の通信装置が、前記チャネル情報復元ステップにおいて復元された各チャネル情報に基づいて、前記複数のアンテナ素子による前記第2の通信装置に向けた送信ビームフォーミングを形成する送信ウエイトを算出する送信ウエイト算出ステップとを有することを特徴とする。
(3)また、本発明は、上記に記載の発明において、前記復元ステップにおいて、復元したチャネル情報に対して量子化誤差を小さくするフィルタリングを行うことを特徴とする。
(4)また、本発明は、上記に記載の発明において、前記基準チャネル情報に隣接する他の正規化されたチャネル情報に対しては、該チャネル情報と、前記基準チャネル情報と差分を量子化し、前記基準チャネル情報に隣接しない他の正規化されたチャネル情報に対しては、該チャネル情報と、該チャネル情報と隣接するチャネル情報のうち前記基準チャネル情報に近いチャネル情報との差分を算出して量子化することを特徴とする。
(5)また、本発明は、複数のアンテナ素子を備える第1の通信装置と、複数のアンテナ素子を備え該第1の通信装置と複数のサブキャリアを用いて通信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムであって、前記第2の通信装置は、自装置に備えられている前記複数のアンテナ素子それぞれと前記第1の通信装置に備えられている前記複数のアンテナ素子それぞれとの間の各サブキャリアにおけるチャネル情報を推定するチャネル情報推定部と、前記第1の通信装置に備えられているアンテナ素子と自装置に備えられているアンテナ素子との組み合わせごとに、前記チャネル情報推定部により推定された各サブキャリアのチャネル情報の全体的な位相傾きを推定し、推定された位相傾きにより該チャネル情報を補償し、補償されたチャネル情報を正規化し、正規化されたチャネル情報のうちいずれかを基準チャネル情報に選択し、他の正規化されたチャネル情報それぞれの該基準チャネル情報を基準とした差分と、該基準チャネル情報とを量子化するチャネル情報圧縮部と、前記チャネル情報圧縮部により量子化された前記基準チャネル情報と、各差分とを示す量子化チャネル情報を前記第1の通信装置に送信する無線部とを備え、前記チャネル情報圧縮部は、前記第1の通信装置に備えられているアンテナ素子と前記第2の通信装置に備えられているアンテナ素子の組み合わせごとに、前記チャネル情報推定部により推定されたチャネル情報のうち前記組み合わせに対応するチャネル情報に対して、隣接するサブキャリアのうち一方のサブキャリアのチャネル情報と他方のサブキャリアのチャネル情報の複素共役とを乗算し乗算結果の総和から前記傾き(θ)を算出し、各サブキャリアのチャネル情報を式(3)により補償し、式(3)において、kは各サブキャリアに割り当てられた番号であり、nは第1の通信装置に備えられているアンテナ素子に割り当てられた番号であり、mは第2の通信装置に備えられているアンテナ素子に割り当てられた番号であり、H(k,n,m)はサブキャリアkにおけるn番目のアンテナ素子とm番目のアンテナ素子との間のチャネル情報であり、jは虚数単位であり、H’(k,n,m)は補償後のチャネル情報であることを特徴とする無線通信システムである。
(6)また、本発明は、上記に記載の発明において、前記第1の通信装置は、前記第2の通信装置から送信された前記量子化チャネル情報に基づいて、前記複数のアンテナ素子それぞれと前記第2の通信装置との間の各チャネル情報を復元するチャネル情報復元部と、前記チャネル情報復元部により復元された各チャネル情報に基づいて、前記複数のアンテナ素子による前記第2の通信装置に向けた送信ビームフォーミングを形成する送信ウエイトを算出する送信ウエイト算出部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、受信側の通信装置から送信する側の通信装置にフィードバックするチャネル情報の誤差を増加させずに、フィードバックするチャネル情報の情報量を削減することにより、無線通信システム全体のスループットを向上させることができる。
本実施形態における無線通信システム1の基地局装置10及び端末装置20−1〜20−Uの構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態における動作フローの一例を示すシーケンス図である。 本実施形態におけるチャネル情報圧縮部206におけるチャネル情報の圧縮方法を示すフローチャートである。 本実施形態におけるチャネル情報のチャネルインパルスル応答の一例を示す図である。 本実施形態におけるチャネル情報のグループに9個のチャネル情報が含まれる場合における第d番目のグループの集合G(n,m)に含まれるチャネル情報それぞれの実部の一例を示す図である。 計算機シミュレーションによる本実施形態の効果を示すグラフである。 マルチユーザMIMOによる通信を行う無線通信システムの構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による無線通信方法、及び無線通信システムを詳細に説明する。
本実施形態の無線通信システムでは、空間多重したデータをマルチユーザMIMO伝送により通信する送信側の装置を基地局装置(第1の通信装置)とし、空間多重されたデータを受信する受信側のU(Uは、U≧2の自然数)個の装置を端末装置(第2の通信装置)とした場合を例にして説明する。
図1は、本実施形態における無線通信システム1の基地局装置10及び端末装置20−1〜20−Uの構成を示す概略ブロック図である。なお、端末装置20−1〜20−Uは、同じ構成を有している。また、全ての端末装置を代表して示す場合、あるいは、いずれか1つを示す場合、以下、端末装置20という。
同図に示すように基地局装置10は、データ発生部101と、送信信号生成部102と、無線部103−1〜103−Nt(Ntは、Nt≧2の自然数)と、アンテナ104−1〜104−Ntと、チャネル情報復元部105と、送信ウエイト算出部106とを備えている。
データ発生部101は、各端末装置20に備えられているアンテナと、自装置に備えられているアンテナ104−1〜104−Ntとの間のチャネル情報を推定するためのトレーニング信号である送信データ系列を生成する。
送信信号生成部102は、データ発生部101により生成された送信データ系列から送信信号を生成する。例えば、OFDM信号を送信する場合、送信データ系列を誤り訂正符号化し、通信に用いる各サブキャリアにマッピングする。そして、送信信号生成部102は、各サブキャリアにマッピングした送信信号データ系列を、サブキャリア単位もしくは全サブキャリア共通でシンボル変調を行う。シンボル変調としては,BPSK(Binary Phase Shift Keying;二位相偏移変調)や、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying;四位相偏移変調)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation;直交振幅変調)などである。また、それ以外の変調方式によりシンボル変調を行ってもよい。シンボル変調した信号に対して、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform;逆高速フーリエ変換)によりOFDM変調を行い、ガードインターバルを挿入して送信信号の時間系列を生成する。
ここで、トレーニング信号は、基地局装置10に備えられているアンテナ104−1〜104−Ntと、各端末装置20に備えられているアンテナとの間の全てのチャネルを推定できるパタンを含むデータ系列である。このパタンは、公知の技術により生成される。例えば、参考文献1に記載されている直交パタンを用いてもよい(参考文献1:IEEE, “Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) specifications: Enhancements for Higher Throughput,” IEEE 802.11n-2009, Oct. 2009.)。
無線部103−1〜103−Ntは、送信信号生成部102により生成された送信信号に対してデジタル−アナログ変換するとともに送信に利用する周波数帯域に周波数変換する。そして、無線部103−1〜103−Ntは、送信ウエイト算出部106により算出される送信ウエイトと、周波数変換した送信信号とから、送信ビームフォーミングによるマルチユーザMIMOの信号を生成して、それぞれに接続されたアンテナ104−1〜104−Ntから生成した信号を送信する。
また、無線部103−1〜103−Ntは、各端末装置20から送信されるチャネル情報を含む信号系列をアンテナ104−1〜104−Ntを介して受信し、受信した信号をベースバンドのデジタル信号に変換してチャネル情報復元部105に出力する。
チャネル情報復元部105は、無線部103−1〜103−Ntから入力されるチャネル情報を含む信号から、チャネル情報を復元して送信ウエイト算出部106に出力する。
送信ウエイト算出部106は、チャネル情報復元部105から入力されたチャネル情報に基づいて、マルチユーザMIMO伝送における各端末装置20に向けた送信ビームフォーミングを形成する送信ウエイト情報を算出し、算出した送信ウエイト情報を無線部103−1〜103−Ntに出力する。ここで、送信ウエイトの算出には、公知の技術、例えば、非特許文献1及び非特許文献2に記載されたZF法や、BD法、MMSE法などを用いる。
図1に示すように、端末装置20は、アンテナ201−1〜201−Nr(u)と、無線部202−1〜202−Nr(u)と、受信信号復調部203と、送信信号生成部204と、チャネル情報推定部205と、チャネル情報圧縮部206とを備えている。ここで、Nr(u)は、u(u=1,…,U)番目の端末装置20に備えられているアンテナの数を示す。Nr(u)は、同じ数でもよいし、端末装置20ごとに異なっていてもよい。
無線部202−1〜202−Nr(u)は、それぞれに接続されているアンテナ201−1〜201−Nr(u)を介して、基地局装置10から送信される信号を受信し、アンテナ系列毎にベースバンドのデジタル信号系列に変換して、受信信号復調部203と、チャネル情報推定部205とに出力する。また、無線部202−1〜202−Nr(u)は、送信信号生成部204から入力される送信信号をアナログ信号の無線信号に変換し、変換した無線信号をアンテナ201−1〜201−Nr(u)を介して送信する。
受信信号復調部203は、基地局装置10より送信される信号を復調して出力する。
送信信号生成部204は、基地局装置10に備えられている送信信号生成部102と同様に、チャネル情報圧縮部206により圧縮されたチャネル情報から送信信号を生成して無線部202−1〜202−Nr(u)に出力する。
チャネル情報推定部205は、無線部202−1〜202−Nr(u)から入力されるデジタル信号系列に含まれるトレーニング信号から、基地局装置10に備えられているアンテナ104−1〜104−Ntと、アンテナ201−1〜201−Nr(u)との間のチャネル情報を推定する。チャネル情報の推定方法は、公知の技術により行う。例えば、参考文献2に記載されたLS(Least Square;最小2乗法)法によりチャネル情報を推定する(参考文献2:I. Barhumi, et el., “Optimal training design for MIMO OFDM systems in mobile wireless channels,” IEEE Trans. Sig. Process., vol. 51, no. 6, June 2003.)。
チャネル情報圧縮部206は、チャネル情報推定部205により推定されるチャネル情報を量子化、及び圧縮して送信信号生成部204に出力する。
なお、本実施形態において、端末装置20は、圧縮されたチャネル情報を送信することのみを説明したが、トレーニング信号や、他のデータ信号を送信するようにしてもよい。
以下、本実施形態の基地局装置10と端末装置20との動作フローの一例を説明する。
図2は、本実施形態における動作フローの一例を示すシーケンス図である。
まず、基地局装置10において、データ発生部101がトレーニング信号を生成し、送信信号生成部102がデータ発生部101により生成されたトレーニング信号から送信信号を生成し、無線部103−1〜103−Ntが生成された送信信号をアンテナ104−1〜104−Ntを介して送信する(ステップS301)。
各端末装置20において、無線部202−1〜202−Nr(u)がアンテナ201−1〜201−Nr(u)を介して、基地局装置10から送信された無線信号を受信する(ステップS302)。そして、無線部202−1〜202−Nr(u)が、受信した無線信号を変換したベースバンドのデジタル信号系列に変換し、チャネル情報推定部205が変換されたデジタル信号系列に基づいてチャネル情報を推定する(ステップS303)。
チャネル情報圧縮部206は、チャネル情報推定部205により推定されたチャネル情報を量子化、及び圧縮して送信信号生成部204に出力する(ステップS304)。送信信号生成部204が、チャネル情報圧縮部206により圧縮されたチャネル情報を送信信号に変換し、無線部202−1〜202−Nr(u)が送信信号をアンテナ201−1〜201−Nr(u)を介して送信する(ステップS305)。
基地局装置10において、無線部103−1〜103−Ntが、アンテナ104−1〜104−Ntを介して、各端末装置20から送信された信号を受信してベースバンドのデジタル信号に変換して、チャネル情報復元部105に出力する(ステップS306)。チャネル情報復元部105は、入力されたデジタル信号に含まれる圧縮されたチャネル情報からチャネル情報を復元する(ステップS307)。送信ウエイト算出部106は、復元されたチャネル情報から送信ウエイトを算出し、算出した送信ウエイトを無線部103−1〜103−Ntに出力する(ステップS308)。
無線部103−1〜103−Ntは、入力された送信ウエイトと、データ発生部101から入力されたデータ系列とに基づいて、送信ビームフォーミングによるマルチユーザMIMOの無線信号を生成して、生成した無線信号をアンテナ104−1〜104−Ntを介して送信する(ステップS309)。
各端末装置20において、無線部202−1〜202−Nr(u)が、アンテナ201−1〜202−Nr(u)を介して、基地局装置10から送信された無線信号を受信し、受信した無線信号をベースバンドのデジタル信号に変換して受信信号復調部203に出力する。受信信号復調部203は、入力されたデジタル信号からデータ系列を復調、復号して出力する(ステップS310)。
次に、本実施形態の端末装置20に備えられているチャネル情報圧縮部206におけるチャネル情報の圧縮方法について説明する。
図3は、本実施形態におけるチャネル情報圧縮部206におけるチャネル情報の圧縮方法を示すフローチャートである。ここでは、第k番目の周波数、もしくはサブキャリアにおける基地局装置10に備えられている第n(n=1,…,Nt)番目のアンテナと、第u(u=1,…,U)番目の端末装置20に備えられている第m(m=1,…,Nr(u))番目のアンテナとの間の推定されたチャネル情報を、H(k,n,m)と表す。
図4は、本実施形態におけるチャネル情報のチャネルインパルスル応答の一例を示す図である。同図において、横軸は時間を示し、縦軸は受信電力を示す。
チャネル情報圧縮部206は、推定されたチャネル情報H(k,n,m)から、図4に示すような、チャネルインパルス応答のピーク値と、FFTのウインドの先頭位置からの時間的なずれ時間τによって発生する周波数方向における全体的な位相傾きθを推定、補償する(ステップS401)。
図3に戻って、チャネル情報圧縮部206は、次式(1)に示すように、隣接するサブキャリア成分との相関を算出することにより、推定されたチャネル情報における全体的な位相傾きθを周波数領域で算出する。
Figure 0005334061
ここで、arg(X)は、Xの位相成分を表し、Xは、Xの複素共役を表す。さらに、端末装置20に備えられているアンテナ間で信号の到来時間差が殆どない場合、位相傾きθは、次式(2)により算出することができる。
Figure 0005334061
チャネル情報圧縮部206は、算出された位相傾きθにより、チャネル情報の推定値を次式(3)に示すように補償する。
Figure 0005334061
なお、ここではチャネル情報の伝達関数から位相傾きθを推定したが、チャネルの推定を時間領域で推定する場合、図4に示すようなチャネルインパルス応答のピーク値と、FFTのウインドの先頭位置からの時間的なずれ時間τを算出し、次式(4)ように補償するようにしてもよい。
Figure 0005334061
図3に戻って、チャネル情報圧縮部206は、アンテナごとに全サブキャリア、基地局装置10に備えられている全アンテナ、実部及び虚部で最大の振幅絶対値を基準として次式(5−1)(5−2)により正規化を行う(ステップS402)。
Figure 0005334061
ここで、次式(6)は、要素kにおける最大値を表し、Re(X)及びIm(X)は、それぞれXの実部及び虚部を表す。
Figure 0005334061
なお、ここでは、各端末装置20に備えられているアンテナごとに、全サブキャリア、基地局装置10に備えられている全アンテナ、実部及び虚部で最大の振幅絶対値を基準として正規化を行ったが、各端末装置20において、サブキャリアごとに、基地局装置10に備えられている全送信アンテナ、実部及び虚部で最大の振幅絶対値を基準として正規化を行うようにしてもよい。また、各端末装置20において、端末装置20に備えられている全アンテナ、全サブキャリア、基地局装置10に備えられている全アンテナ、実部及び虚部で最大の振幅絶対値を基準として正規化を行うようにしてもよい。
上述の正規化を行った後、チャネル情報に対してグループ分けを行う(ステップS403)。ここでは、一例として、チャネル情報をL個ずつに分け、D個のチャネル情報のグループがある場合について説明する。第dグループ(d=1,…,D)の集合G(n,m)は、次式(7)により表される。
Figure 0005334061
なお、ここでは、各チャネル情報のグループに等しい数のチャネル情報が含まれるようにグループ分けを行っているが、各グループに含まれるチャネル情報の数が異なるグループ分けを行い、グループごとの要素数が異なるようにしてもよい。また、グループ分けを行わずに全てのチャネル情報を1つのグループとしてもよい。
チャネル情報圧縮部206は、チャネル情報のグループ分けをした後、グループごとに基準チャネル情報と、圧縮チャネル情報とに分けてそれぞれ量子化を行う(ステップS404)。ここでは、一例として、チャネル情報のグループに含まれるチャネル情報の数が9個(L=9)のときにおける量子化について説明する。
図5は、本実施形態におけるチャネル情報のグループに9個のチャネル情報が含まれる場合における第d番目のグループの集合G(n,m)に含まれるチャネル情報それぞれの実部の一例を示す図である。同図において、横軸は周波数を示し、縦軸はチャネル情報における実部を示す。
以下、基地局装置10に備えられている全アンテナと、端末装置20に備えられている全アンテナとの組み合わせそれぞれの各グループにおいて、中央の周波数帯域のチャネル情報を基準チャネル情報、それ以外のチャネル情報を圧縮チャネル情報という。
まず、チャネル情報圧縮部206は、次式(8)により示される基準チャネル情報について、Qビット量子化を行う。量子化の方法は、参考文献3に記載されているような公知の技術により量子化を行う(参考文献3:相良岩尾,”AD/DA変換回路入門”,日刊工業新聞社,1991)。
Figure 0005334061
続いて、圧縮チャネル情報それぞれについて、次式(9)のように、基準チャネル情報を用いてチャネル情報の差分のみをQビット量子化する。
Figure 0005334061
もしくは、次式(10)に示すように、基準チャネル情報があるインデックスを中心として、基準チャネル情報に近い方の隣接チャネル情報との差分のみをQビット量子化する。すなわち、基準チャネル情報に隣接しないチャネル情報に関しては、隣接する圧縮チャネル情報のうち、周波数が基準チャネル情報に近く、基準チャネル情報と相関の高い圧縮チャネル情報との差分を算出してQビット量子化する。
ここで、Qは、Qより小さく、Qビット量子化は、Qビット量子化による分解能と同じ分解能を有するように定める。
Figure 0005334061
各チャネル情報の虚部に関しても、式(8)又は式(9)と同様に、Qビット量子化を行う。圧縮チャネル情報と基準チャネル情報の差分の取り得る数値は、圧縮チャネル情報の取り得る数値よりも小さいので、少ないビット数で表すことができる。これにより、差分のみを量子化することでそのまま量子化するときよりも量子化ビット数を大幅に削減することができる。
チャネル情報圧縮部206は、基準チャネル情報を量子化した情報と、各圧縮チャネル情報の差分を量子化した情報と示す量子化チャネル情報を送信信号生成部204に出力する。量子化チャネル情報は、送信信号生成部204と、無線部202−1〜202−Nr(u)により基地局装置10に送信される。
次に、基地局装置10におけるチャネル情報復元部105によるチャネル情報の復元の処理について説明する。ここで説明する処理は、上述のステップS305、S306により、各端末装置20から量子化チャネル情報が、基地局装置10にフィードバックされた後の処理(ステップS307)である。
チャネル情報復元部105は、フィードバックされた量子化チャネル情報に含まれる基準チャネル情報と、各差分とに基づいて、チャネル情報の復元を次式(11)又は次式(12)により行う。
Figure 0005334061
Figure 0005334061
ここで、式(11)は式(9)に対応した復元方法であり、式(12)は、式(10)に対応して復元方法である。ただし、次式(13−1)及び(13−2)は、それぞれ、基地局装置10で復元した第a番目の周波数成分におけるチャネル情報の実部及び虚部である。
Figure 0005334061
また、次式(14−1)及び(14−2)は、それぞれ基地局装置10で復元した第a番目の周波数成分における圧縮チャネル情報に対応する差分の実部及び虚部である。
Figure 0005334061
チャネル情報復元部105は、基準チャネル情報と差分とに基づいて、上記の式(11)又は式(12)により、圧縮チャネル情報を復元する。
なお、上記の説明では、各グループにおいて基準チャネル情報を1つに設定する場合について説明したが、複数の基準チャネル情報を用いてチャネル情報の圧縮を行うようにしてもよい。この場合、各圧縮チャネル情報は、最も相関の高い基準チャネル情報との差分を算出するようにする。具体的には、最も周波数の近い基準チャネル情報との差分を算出するようにしてもよい。
さらに、基地局装置10において、圧縮チャネル情報を復元する際に複数の隣接するグループにまたがって基準チャネル情報や圧縮チャネル情報を用いることで、量子化誤差を小さくするようにしてもよい。
また、チャネル情報復元部105は、チャネル情報を全て復元した後に、全周波数成分(サブキャリア)に渡ってフィルタリングを行うことにより、量子化誤差を小さくするようにしてもよい。
ここでは、一例として、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform;DFT)により、量子化誤差を小さくする場合について説明する。
チャネル情報復元部105は、復元したチャネル情報に対して,Nポイントの逆離散フーリエ変換を行う。
Figure 0005334061
ここで,次式(16)は、チャネルインパルス応答の遅延時間tにおける複素利得を示している。
Figure 0005334061
チャネルインパルス応答の小さい成分については、無視してもよく、逆に遅延時間の大きい領域においては量子化雑音が支配的に存在すると考えられることから、ある一定の範囲においては0に置き換えてからNポイントの離散フーリエ変換を行い、再び周波数領域のチャネル情報を得る。
Figure 0005334061
ただし、次式(18)は、次式(19)で与えられる。
Figure 0005334061
Figure 0005334061
ここで、例えば,参考文献4に記載されているように、ガードインターバル長とほぼ同じ長さのチャネルインパルス応答のみを残し、それ以外を0と置き換えるようにしてもよい(参考文献4:H. Tomeba, K. Takeda and F. Adachi, “BER Performance of Single-Carrier transmission with Frequency-domain Equalization in A Channel Having Fractionally Spaced Time Delays,” Proc. 10th International Symposium on Wireless Personal Multimedia Communications (WPMC), Dec. 2007.)。
離散フーリエ変換及び逆離散フーリエ変換に替えて、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform;DCT)などを用いるようにしてもよい。チャネル情報復元部105において、上記のようなフィルタリング処理を復元後のチャネル情報に対して行うことで量子化誤差を小さくすることができる。
チャネル情報復元部105は、上述の演算により復元されたチャネル情報を送信ウエイト算出部106に出力する。
上述したように、本実施形態の無線通信システム1では、各端末装置20において、チャネル情報(伝達関数)が隣接周波数間で有相関であることを利用し、ある周波数におけるチャネル情報に関しては、隣接するチャネルのチャネル情報の相対値のみをフィードバックする。そして、基地局装置10では、各端末装置20において行った圧縮処理と逆の復元処理により圧縮されたチャネル情報を復元する。相対値(差分)は、チャネル情報よりも値の絶対値が小さくなるので、同じ分解能であれば、相対値を表すために要する情報量を減らすことができる。これにより、チャネル情報の量子化誤差を増加させることなく各端末装置20からフィードバックする情報量を削減して、フィードバックするチャネル情報以外の情報の伝送量を増やすことができる。その結果、チャネル情報の伝送による無線通信システム1全体のスループットの低下を抑制することができる。
なお、本実施形態において、OFDM信号を送信する場合について説明したが、広帯域シングルキャリア信号やOFMDA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access;直交周波数分割多元接続)信号などを送信信号にしてもよい。
また、本実施形態において、全周波数におけるチャネル情報の最大値の絶対値を1として正規化する場合について説明したが、各端末装置20において測定した平均SNR(Signal to Noise Ratio;信号対雑音比)などの情報を基地局装置10にフィードバックして、平均SNRを基準にしてチャネル情報を復元するようにしてもよい。これにより、各端末装置20の間における受信信号の相対的な振幅差を得ることができ、送信ビームフォーミングの精度を向上させることができる。
また、本実施形態において、全てのチャネル情報に対して圧縮して基地局装置10にフィードバックを行う場合について説明したが、全てのチャネル情報をフィードバックせずに、例えば,F個ずつ間引きしてチャネルをフィードバックするようにしてもよい。これにより、フィードバック量をさらに削減するようにしてもよい。その場合は、各端末装置20において、図3に示したステップS404の前に、チャネル情報の間引き処理を行い、基地局装置10において、間引されたチャネル情報以外のチャネル情報を全て復元した後、N次補間を行うなどより間引きした部分のチャネル情報を復元するようにしてもよい。また、離散フーリエ変換や、離散コサイン変換によるフィルタリングにより復元するようにしてもよい。
また、本実施形態において、チャネル情報を実部と虚部とに分けて、それぞれチャネル情報圧縮、及び量子化を行う場合について説明したが、チャネル情報を振幅成分と位相成分とに分離して、それぞれに対して圧縮、量子化を行うようにしてもよい。
また、本実施形態において、チャネル情報の周波数の相関性を利用して周波数領域で差分を算出し、チャネル情報を圧縮する場合について説明したが、基地局装置10に備えられているアンテナ(送信アンテナ)間、もしくは、端末装置20に備えられているアンテナ(受信アンテナ)間で相関が大きい場合には、それぞれ送信アンテナ領域もしくは受信アンテナ領域で差分を算出してチャネル情報を圧縮するようにしてもよい。また、周波数、アンテナを2つ以上組み合わせによるグループ化を行い、各グループにおいてチャネル情報を圧縮するようにしてもよい。
また、本実施形態において、マルチユーザMIMOによる送信を例にして説明したが、マルチユーザMIMO伝送に限らず、送信側でチャネル情報が必要な場合、受信側からチャネル情報をフィードバックするときに本実施形態における手法を用いることができる。
また、本実施形態では、各端末装置20から基地局装置10にチャネル情報を圧縮してフィードバックする例を説明したが、基地局装置10にチャネル情報圧縮部を設け、各端末装置20にチャネル情報復元部を設けて、基地局装置10において推定したチャネル情報を各端末装置20にフィードバックするようにしてもよい。
次に、本実施形態における効果をシミュレーション結果により説明する。
図6は、計算機シミュレーションによる本実施形態の効果を示すグラフである。同図において、横軸は各端末装置20から基地局装置10にフィードバックするチャネル情報を表すビット数を示し、縦軸はSIR(Signal to Interference Ratio;信号電力対干渉電力比)を示す。また、同図は、基地局装置10に備えられているアンテナの数を6(Nt=6)とし、4(U=4)個の端末装置20それぞれに備えられているアンテナの数を1(Nr(u)=1、u=1,2,3,4)とし、基地局装置10における送信ビームフォーミングにZF法を用いた場合の結果である。また、伝送方式をOFDM伝送とし、サブキャリア数を114とし、チャネルモデルにIEEE802.11nのチャネルモデルDを用いている。
また、同図には、手法A、手法B、手法Cの3つの手法による特性を示している。手法A及び手法Bは、本実施形態による特性であり、手法Cは、比較例として、圧縮せずに全チャネル情報をそのまま量子化して基地局装置10にフィードバックしたときの特性である。
手法Aでは、チャネル情報を19個のグループ(L=19)に分け、式(10)及び式(12)により、チャネル情報を圧縮及び復元している。
手法Bでは、手法Aに加えて、チャネル情報の各グループにおいて、偶数番目のチャネルの情報を間引きして、基地局装置10にフィードバックし、基地局装置10において1次線形補間によりチャネル情報を復元している。
図6に示すように、チャネル情報を圧縮して送信することにより、各SIRにおいて、比較例よりも少ないフィードバック量ですむことがわかる。例えば、所要SIRを30[dB]とした場合、比較例に比べて手法Aでは50%程度のフィードバック量により達成でき、手法Bでは、30%程度のフィードバック量により達成できる。これは、隣接チャネル情報の相関性をうまく用いてチャネルを圧縮しているためであり、本願の手法を用いることでチャネル情報を失うことなく大幅にチャネル情報のフィードバック量を削減することができる。
上述の基地局装置10及び各端末装置20は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。その場合、上述したチャネル情報に対する圧縮、復元の処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われることになる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
本発明における通信方法、及び通信装置は、例えば、無線LANや携帯電話などの無線通信システムに用いることができる。
1…無線通信システム
10…基地局装置
20、20−1、20−U…端末装置
101…データ発生部
102…送信信号生成部
103−1、103−2、103−Nt…無線部
104−1、104−2、104−Nt…アンテナ
105…チャネル情報復元部
106…送信ウエイト算出部
201−1、201−2、201−Nr(u)…アンテナ
202−1、202−2、202−Nr(u)…無線部
203…受信信号復調部
204…送信信号生成部
205…チャネル情報推定部
206…チャネル情報圧縮部

Claims (6)

  1. 複数のアンテナ素子を備える第1の通信装置と、複数のアンテナ素子を備え該第1の通信装置と複数のサブキャリアを用いて通信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    前記第2の通信装置が、自装置に備えられている前記複数のアンテナ素子それぞれと前記第1の通信装置に備えられている前記複数のアンテナ素子それぞれとの間の各サブキャリアにおけるチャネル情報を推定するチャネル情報推定ステップと、
    前記第2の通信装置が、前記第1の通信装置に備えられているアンテナ素子と前記第2の通信装置に備えられているアンテナ素子の組み合わせごとに、前記チャネル情報推定ステップにおいて推定された各サブキャリアのチャネル情報の全体的な位相傾きを推定し、推定された位相傾きにより該チャネル情報を補償する推定補償ステップと、
    前記第2の通信装置が、前記推定補償ステップにおいて補償されたチャネル情報を正規化する正規化ステップと、
    前記第2の通信装置が、前記正規化ステップにおいて正規化されたチャネル情報のうちいずれかを基準チャネル情報に選択し、他の正規化されたチャネル情報それぞれの該基準チャネル情報を基準とした差分と、該基準チャネル情報とを量子化する量子化ステップと、
    前記第2の通信装置が、前記量子化ステップにおいて量子化された前記基準チャネル情報と、各差分とを示す量子化チャネル情報を前記第1の通信装置に送信する送信ステップと
    を有し、
    前記推定補償ステップでは、
    前記第2の通信装置が、前記第1の通信装置に備えられているアンテナ素子と前記第2の通信装置に備えられているアンテナ素子の組み合わせごとに、前記チャネル情報推定ステップにおいて推定されたチャネル情報のうち前記組み合わせに対応するチャネル情報に対して、隣接するサブキャリアのうち一方のサブキャリアのチャネル情報と他方のサブキャリアのチャネル情報の複素共役とを乗算し乗算結果の総和から前記位相傾き(θ)を算出し、各サブキャリアのチャネル情報を次式(A)により補償し、式(A)において、kは各サブキャリアに割り当てられた番号であり、nは第1の通信装置に備えられているアンテナ素子に割り当てられた番号であり、mは第2の通信装置に備えられているアンテナ素子に割り当てられた番号であり、H(k,n,m)はサブキャリアkにおけるn番目のアンテナ素子とm番目のアンテナ素子との間のチャネル情報であり、jは虚数単位であり、H’(k,n,m)は補償後のチャネル情報である
    Figure 0005334061
    ことを特徴とする無線通信方法。
  2. 前記第1の通信装置は、
    前記第1の通信装置が、前記第2の通信装置から送信された前記量子化チャネル情報に基づいて、前記複数のアンテナ素子それぞれと前記第2の通信装置との間の各チャネル情報を復元するチャネル情報復元ステップと、
    前記第1の通信装置が、前記チャネル情報復元ステップにおいて復元された各チャネル情報に基づいて、前記複数のアンテナ素子による前記第2の通信装置に向けた送信ビームフォーミングを形成する送信ウエイトを算出する送信ウエイト算出ステップと
    を有することを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
  3. 前記復元ステップにおいて、復元したチャネル情報に対して量子化誤差を小さくするフィルタリングを行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
  4. 前記量子化ステップにおいて、前記基準チャネル情報に隣接する他の正規化されたチャネル情報に対しては、該チャネル情報と、前記基準チャネル情報と差分を量子化し、前記基準チャネル情報に隣接しない他の正規化されたチャネル情報に対しては、該チャネル情報と、該チャネル情報と隣接するチャネル情報のうち前記基準チャネル情報に近いチャネル情報との差分を算出して量子化する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに1項に記載の無線通信方法。
  5. 複数のアンテナ素子を備える第1の通信装置と、複数のアンテナ素子を備え該第1の通信装置と複数のサブキャリアを用いて通信する第2の通信装置とを具備する無線通信システムであって、
    前記第2の通信装置は、
    自装置に備えられている前記複数のアンテナ素子それぞれと前記第1の通信装置に備えられている前記複数のアンテナ素子それぞれとの間の各サブキャリアにおけるチャネル情報を推定するチャネル情報推定部と、
    前記第1の通信装置に備えられているアンテナ素子と自装置に備えられているアンテナ素子との組み合わせごとに、前記チャネル情報推定部により推定された各サブキャリアのチャネル情報の全体的な位相傾きを推定し、推定された位相傾きにより該チャネル情報を補償し、補償されたチャネル情報を正規化し、正規化されたチャネル情報のうちいずれかを基準チャネル情報に選択し、他の正規化されたチャネル情報それぞれの該基準チャネル情報を基準とした差分と、該基準チャネル情報とを量子化するチャネル情報圧縮部と、
    前記チャネル情報圧縮部により量子化された前記基準チャネル情報と、各差分とを示す量子化チャネル情報を前記第1の通信装置に送信する無線部と
    を備え
    前記チャネル情報圧縮部は、
    前記第1の通信装置に備えられているアンテナ素子と前記第2の通信装置に備えられているアンテナ素子の組み合わせごとに、前記チャネル情報推定部により推定されたチャネル情報のうち前記組み合わせに対応するチャネル情報に対して、隣接するサブキャリアのうち一方のサブキャリアのチャネル情報と他方のサブキャリアのチャネル情報の複素共役とを乗算し乗算結果の総和から前記傾き(θ)を算出し、各サブキャリアのチャネル情報を次式(B)により補償し、式(B)において、kは各サブキャリアに割り当てられた番号であり、nは第1の通信装置に備えられているアンテナ素子に割り当てられた番号であり、mは第2の通信装置に備えられているアンテナ素子に割り当てられた番号であり、H(k,n,m)はサブキャリアkにおけるn番目のアンテナ素子とm番目のアンテナ素子との間のチャネル情報であり、jは虚数単位であり、H’(k,n,m)は補償後のチャネル情報である
    Figure 0005334061
    ことを特徴とする無線通信システム。
  6. 前記第1の通信装置は、
    前記第2の通信装置から送信された前記量子化チャネル情報に基づいて、前記複数のアンテナ素子それぞれと前記第2の通信装置との間の各チャネル情報を復元するチャネル情報復元部と、
    前記チャネル情報復元部により復元された各チャネル情報に基づいて、前記複数のアンテナ素子による前記第2の通信装置に向けた送信ビームフォーミングを形成する送信ウエイトを算出する送信ウエイト算出部と
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の無線通信システム。
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