JP5333708B2 - イオンビームの流れに乗った粒子の静電捕捉システム - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、イオンビーム中の粒子の輸送を抑止することに関連し、より詳細には、イオンビームに伴う微粒子の輸送を抑止するための静電システムを備えたシステムおよび方法に関する。
半導体デバイスの製造において、イオン注入装置は、半導体ウエハまたはガラス基板に不純物をドーピングするために使用される。詳しくは、イオン注入装置は、イオンビームを使用してシリコンウエハを処理し、n型またはp型の不純物半導体を製造したり、または集積回路の製造中に不活性層を形成するために使用される。半導体のドーピングに使用する場合、イオン注入装置は、選択されたイオン種を射出して所望の不純物半導体を製造する。アンチモン、砒素、燐といったイオン源材料から発生するイオンを注入すると“n型”の不純物半導体ウエハが生成され、一方、“p型”の不純物半導体ウエハを所望の場合には、ホウ素、ガリウム、またはインジウムなどのイオン源材料から発生するイオンが注入される。
一般的なイオン注入装置は、イオン化可能な原材料から正イオンを発生させるイオン源を備えている。発生した複数のイオンはビームに形成され、所定のビーム経路に沿って注入ステーションに導かれる。イオン注入装置は、イオン源と注入ステーションとの間に延在する、ビーム形成/整形構造体を備えている場合もある。ビーム形成/整形構造体は、イオンビームを維持し、ビームが注入ステーションへの途上で通過する細長い内部空洞すなわち通路の境界を定めるものである。イオン注入装置の動作時には、この通路は、イオンが空気分子との衝突の結果として所定のビーム経路から偏向する確率を低減するために排気される。
イオンの電荷に対する質量(たとえば、比電荷)は、静電界や磁界によって軸方向と横方向の両方にイオンが加速される度合いに影響を及ぼす。したがって、望ましくない分子量のイオンはビームから離れた位置に偏向されるため、半導体ウエハまたは他のターゲットの所望の領域に到達するビームを極めて純度の高いものにすることができ、所望の物質以外の注入を回避できる。所望の比電荷を有するイオンとそうでないイオンとを選択的に分離するプロセスは、質量分析として知られている。質量分析装置は、通常、双極子磁界を発生させる質量分析磁石を使用し、イオンビーム中の様々なイオンを、弓形の通路において磁気偏向を介して偏向させ、それによって比電荷の異なるイオンを効果的に分離するものである。
イオンビームは、基板表面の所望の領域に集束されて導かれる。通常、イオンビーム中の高エネルギーイオンは、所定のエネルギーレベルにまで加速され、加工物の内部に浸透する。イオンは、材料の結晶格子中に埋め込まれ、所望の導電率を有する領域を形成する。その際、注入の深さはビームエネルギーによって決定される。イオン注入システムの例として、Axcelis Technologies 社(Beverly, Massachusetts)から市販されているシステムが挙げられる。
発明が解決しようとする課題
イオン注入装置または他のイオンビーム装置(たとえば、線形加速器)の動作の結果、汚染粒子が生成される場合がある。汚染粒子には、たとえば、そのサイズが1μm以下のものもある。そして、通常その速度はイオンの速度よりもずっと遅いものではあるが、粒子に衝突するビーム中のイオンの運動量が要因となって粒子がビームと共に輸送される。したがって、イオンビームの流れに乗った粒子は、ウエハ(または他の基板)に向かってビームと共に輸送され、結果としてウエハの望ましくない汚染が生じる可能性がある。
イオン注入装置では、たとえば、汚染粒子源の1つはフォトレジスト材料である。フォトレジスト材料は、注入に先だってウエハの表面に被膜され、完成された集積回路上の回路構成を定めるために使用される。イオンがウエハの表面に衝突すると、フォトレジスト膜の粒子がウエハから飛び出してイオンビームの流れに乗る場合がある。イオン注入中に、半導体ウエハまたは他の基板に衝突して固着する汚染粒子は、処理中のウエハ上にサブミクロンのパターン精度が要求される半導体およびその他のデバイスの製造において、歩留まりを下げる要因となる可能性がある。
半導体デバイスが、高精度化を伴って微細化されたサイズにおいて製造されるにつれて、そのような半導体デバイスの製造装置には、より高い正確性および効率性が要求されている。したがって、ウエハの汚染を軽減するためにイオンビーム中の汚染粒子のレベルを低減することが望まれている。
課題を解決するための手段
本発明は、イオンビームの流れに乗った粒子の輸送を抑止するためのシステムおよび方法に関する。イオンビーム中の粒子は、システムの第1の領域中で、ある極性に荷電される。第1電界から下流側の別の電極は、第1電界とは逆の電界を発生し、荷電された粒子を反発するポテンシャル障壁を発生する。その結果、荷電された粒子をビームの輸送方向から、好ましくはイオンビームの外にそらせることができる。ポテンシャル障壁は、たとえば、荷電された粒子を電極にまで移動させ、粒子はそこで中性電位にまで放電するか、または荷電された粒子をビーム経路に反跳して戻りにくい位置にまで移動させることができる。その結果、本発明においては、粒子を捕捉するか、またはイオンビームから偏向することができ、それによって加工物の汚染が軽減される。
一態様では、本発明は、イオン注入システムを提供するものである。このシステムには、下流側の注入ステーションに配置された基板を処理するためのイオンを放出するイオン源が含まれる。分析磁石システムは、適切な質量のイオンを注入軌道に偏向する。捕捉システムは、分析磁石システムから偏向されたイオンに伴う粒子の輸送を抑止する。捕捉システムには、イオンビームとは逆の第1の極性を有する電位に保持されて、第1電界を発生する第1電極が含まれる。イオンビームの流れに乗った粒子は、偏向されたイオンによって形成されたイオンビームに一致する極性に荷電される。イオンビームの輸送方向において、第1電極に対して下流側に配置された第2電極は、第1電とは逆の極性を有し、荷電された粒子を反発する第2電界を発生する。イオンビームの輸送方向において、捕捉システムに対して下流側には、イオンビーム加速システムが配置される。基板は注入ステーションに支持され、捕捉システムによって供給されるイオンを使用して処理される。その結果、捕捉システムによって基板の粒子汚染が軽減される。
一態様において、本発明に係るイオン注入システムには、第1電界を発生する負電極が含まれ、この第1電界は、イオンビームの流れに乗った粒子を正に荷電する。負電極に対して下流側には正電極が配置される。正電極は、正に荷電された粒子を反発して輸送方向からそらせるための第2電界を発生する。
別の態様では、本発明は、イオン注入システムにおいてイオンビームに伴う粒子の輸送を抑止する方法を提供するものである。この方法には、イオン源でイオンを生成し、イオンをイオン源から放出するステップと、分析磁石システムを使用して適切な質量のイオンを注入軌道に偏向するステップと、捕捉システムを使用して分析磁石システムから偏向したイオンの流れに伴う粒子の輸送を抑止するステップとを備え、粒子の輸送を抑止するステップには、イオンビームの経路中に第1電界を発生させ、第1電界領域においてイオンビーム中の粒子をイオンビームに一致する極性に荷電することが含まれる。第2電界は、イオンビームの経路中、第1電界に対して下流側に発生される。第2電界は、第1電界を発生するために使用された極性とは逆の極性を有する電位によって発生され、荷電された粒子の少なくとも一部をイオンビームから反発してそらせるものである。本発明に係る方法は、イオンビームの加速及び減速のいずれか一方または両方を実行するために、イオンビーム加速システムを、イオンビームの輸送方向において、捕捉システムに対して下流側に配置するステップをさらに備えている。
上述した目的およびそれに関連する目的を達成するために、以下の説明と添付した図面と関連させて、ここで、本発明の特定の例示的な形態を説明する。ただし、これらの形態は、本発明の原理を使用可能なさまざまな方法のいくつかのみを示すものであって、本発明は、すべてのそのような形態およびそれらと同等なものを含むものである。本発明のその他の利点および新規な特徴は、以下の詳細な説明を図面と共に考慮することから明らかになるだろう。
本発明は、イオン注入装置との関連において使用することができるような、イオンビームから汚染粒子を除去するシステムおよび方法を提供するものである。しかし、本発明は、ここに記載した用途以外の用途においてイオンビームから汚染粒子を除去するために使用できるため、イオン注入装置における使用よりも広い応用を有することは自明のことである。さらに、図1〜図6に関して示され、説明される例は、正イオンビームからの粒子の除去用として構成されているが、本発明が負イオンビームに対して同様に適用可能なことは、当業者にとって明らかである。
図1に、本発明の一実施形態における粒子捕捉システム10を示す。このシステム10には、20で示されるビーム方向に沿って直線状に配置された電極12、14、16、18の配列が含まれる。電極12、14、16、18は、電極アセンブリ21を形成する。特に、電極12および電極18は、システム10中の相対的な接地電位に保持される接地電極である。したがって、電極12および電極18は、それぞれフィールドライン22、24によって示される中性電界を発生する。電極14は、フィールドライン26、28によって示される接地電位に対して負の電界(静電界)を発生させる負電極である。電極14は適切な直流電源(図示せず)に電気的に接続され、所定の負電位に相当するエネルギーが電極に供給される。電極16は接地電位に対して正の電界(静電界)を発生する正電極である。この正電界は、フィールドライン30、32によって示される。電極16は適切な直流電源(図示せず)に電気的に接続され、所定の正電位に相当するエネルギーが電極に供給される。
たとえば、それぞれの電極12、14、16、18は、各々開口部36、38、40、42を有する環状のプレートであって、その開口部をほぼ同軸に通過するイオンビーム44を取り囲むものである。それぞれの電極12、14、16、18は、電気的に絶縁性の材料によって形成されたスペーサ46によって、隣接する電極からの間隔が保持される。スペーサ46の厚さ、すなわち電極間の距離は、たとえばそれぞれのプレートに供給される電位差、イオンビーム44のエネルギー、およびその他のシステム条件に基づいて選択することができる。
本発明の一実施形態において、接地電極18の下流側に、接地電極から電気的に絶縁された可変分解電極48を配置してもよい。可変分解電極48は、イオンビーム44が通過する開口部(可変分解開口部)49を備えている。可変分解電極48は、たとえば、隣接する接地電極18に対して十分大きな電位差を有し、電極18と電極48の間に存在するイオンビーム44中のイオンを加速するものである。たとえば、可変分解電極48は接地電極18に対して約40KVに保持され、イオンビーム44中のイオンを加速するための強い加速電界50を発生するものである。
接地電極12は、電極14および電極16によって発生する電界を保持するように機能する。捕捉システム10が、たとえば質量分析磁石システムから電子ビーム44を受け取る場合、接地電極12は、磁石システムの磁界と捕捉システムの電界との間の相互作用を抑制する。
イオンおよび電子からなるプラズマシース52は、捕捉システム10によって発生する電界の外側に存在する。プラズマシース52は、イオンビーム44によって生じる空間電荷を中性化する傾向があり、このプラズマシースがなければビームを分散させる可能性のある横方向電界を大幅に消去する。プラズマシースはビームの汚染を増大させる。イオンビーム44およびプラズマシース52はビーム方向20に移動し、負電極14によって発生する負電界と相互作用する。負電極14によって発生する負電界は、プラズマシース52を消滅させ(または、吹き消し)、それによってプラズマシースと電界との間の境界54(たとえば、プラズマがある領域からプラズマが無い領域への遷移部分)を形成する。電極アセンブリ21中にプラズマシース52が存在しないことによって、本発明の一実施形態においてイオンビーム44に対して粒子を捕捉または偏向するために好ましい環境が作り出される。接地電位にある中性電極12は、第1電極および第2電極のうちの少なくとも1つによって発生する電界へのプラズマの下流方向の輸送を抑止し、それによってプラズマ領域から電界領域への遷移部分を拡大する。
イオンビームは、高速イオン、低速イオン、および残留ガスやビーム経路近傍の物体との衝突によって発生した電子からなる弱いプラズマとして特徴付けることができる。この“プラズマ”は、すべての電荷が同符号になる傾向のあるビーム中において、イオン間の斥力を低減させる傾向がある。プラズマビーム中を移動する汚染微粒子は、そのような粒子に衝突する電子流束が正イオン流束よりも大きくなり得るため、負に荷電される場合がある。そのようなビームが電子のエネルギーよりも高いポテンシャルエネルギーを有する電界に進入すると、電子はイオンビームに追随しなくなる。そのような領域では、微粒子は高速イオンとの衝突によって正に荷電される。この電界を生成する負電極は、流れに乗った粒子を確実に正に荷電するために役立つものである。
図1に示したシステム10中の粒子60の軌道の例を図2に示す。ここで、上記記載において図1に示した部分は同じ符号で参照される。ビーム中の粒子の速度は、通常、ビーム中のイオンの速度よりも何桁も小さい。したがって、ビーム44に伴う粒子60の移動は、ビームのイオンから粒子への運動量移行を少なくとも部分的な要因とするものである。
たとえば、粒子60は、イオンビーム44の外側のプラズマシース52内の位置からその軌道を開始する。多数の電子がその粒子に衝突すると、プラズマシース50内の比較的高速の電子が粒子60に負電荷を与える。このように、粒子60はプラズマシース52から負電荷を受け取る。イオンビーム44中のイオンは、粒子60よりも何桁も高速に下流側に移動している。粒子60がイオンビーム44に進入すると、イオンの運動量によってビーム方向20に駆動されて境界54を越える。
イオンビーム44は、この例では正イオンビームであり、ビーム中を移動する多くの正イオンによる正電界が付随する。22および26の間の負電界も、電子を反発し正イオンを誘引する。電極アセンブリ21内にプラズマシース52が存在しないことによって、ビーム44のイオンは十分高い頻度と速度とをもって粒子に衝突し、粒子60に正電荷を与える。したがって、図2に示すように、粒子60は負(プラズマシース52内)から中性(粒子60')に符号を変え始める。粒子60'の質量はビーム44中のイオンの質量よりもずっと大きいため、粒子は、高速に移動する正イオンとの衝突に応答してより多くの正電荷を蓄積することができる。その結果、ビーム44中のイオンは粒子60'を正に荷電することを継続して下流側に移動させ、粒子はさらに多くの正電荷の蓄積(粒子60'')を開始する。
粒子60''が正電極16によって発生する正電界に到達する時には、粒子はその正電界によって反発されるのに十分な正電荷を有している。図2の例に示したように、粒子60''はビームの移動方向からそらされ、負電極14と接触する。負電極14との接触によって、粒子60'''は放電して中性化される。そして、中性粒子60'''はビームから脱落し得る。あるいは、反発された粒子はシステム10内で循環する場合もあり、最終的に中性化されて脱落する。
図3は、図1に示すシステム10によって発生する典型的な電位を、ビーム方向20に沿って距離の関数として図示したグラフである。すなわち、グラフ64は、システム10内の粒子(およびイオンビーム44)がさらされる電位を示す。簡潔のため、図1に示した部分は同様の符号で参照される。
上述したように、プラズマシース52には高速電子が含まれ、それによって粒子は電極アセンブリへの進入に先立って僅かに負に荷電されている。負電極14は負電界を発生し、電子を反発して正イオンを誘引する。負電界は、経路長66に沿って負のポテンシャル井戸も形成する。一度負のポテンシャル井戸内に進入すれば、粒子は、通常、電極16によって発生し、出口側で正に増大するポテンシャル68によって反発される程度に十分な正電荷を有している。詳述すれば、粒子の電荷は、電界領域内に発生する電位と180度位相がずれている。すなわち、粒子は負のポテンシャル井戸内にあるときに大きな正電荷を持つ。その結果、粒子は、負のポテンシャル井戸から脱出して正電極16によって発生する正のポテンシャルの"山"を越えるために十分な運動エネルギーを有していないため、下流側へ進行できなくなる。
本発明の一実施形態における粒子捕捉機能は、さらに、複数の電極もしくは区画化された電極、またはその両方を使用し、粒子が電極間(またはその区画間)の空間に集積されるように拡張することもできる。その結果、粒子はそのような空間に進入し、イオンビームへの再進入とそのような粒子の下流側へのさらなる輸送を低減することができる。
図4は、本発明の一実施形態における粒子捕捉システム102を使用したイオンビーム処理システム100のブロック図である。システム100は、たとえばイオン注入システム、粒子加速器、イオンビームを使用するその他のシステムであって、イオンビームからの汚染粒子の除去もしくは偏向、またはその両方を実施することが望ましいシステムであってもよい。
システム100には、イオンビーム106を形成するイオンを放出するイオン源104が含まれる。イオン源104には、イオン化可能ガスや気化材料のようなイオン源材料が射出されるチャンバが含まれる。イオン源材料にエネルギーを供給してイオンを発生させ、次に、そのイオンはチャンバを出てイオンビーム106(正または負)を形成する。イオン源は当業者にとって周知であり、簡潔のためそれについての詳述を省略する。イオン源材料をイオン化するためにマイクロ波のエネルギーを使用するイオン源の例が米国特許第5523652号に開示されており、この特許は参考として本説明に含まれる。他のイオン源を、それが付加的な処理を受ける、受けないにかかわらず、本発明の一実施形態における粒子捕捉システム102と関連して使用されるイオン源として使用できることは、当業者にとって明らかである。
イオンビーム106は、イオン源104から処理ステーション108に致る距離を通過する。イオンビーム106は、処理ステーションにおける処理の前かあるいはその処理の一部として、イオンビーム加速装置110も通過する。
本発明の一実施形態において、イオン源104はビーム106を粒子捕捉システム102に供給する。捕捉システム102は、イオンビームとは逆の極性を有する第1電界120と、イオンビームに一致する極性を有する第2電界122とを使用して、イオンビーム106の流れに乗った粒子の除去を可能にする。たとえば、捕捉システム102は、互いに隣接してそれぞれ負電界および正電界を発生する負電極と正電極とを有する。粒子捕捉システム102が磁界の発生源の近傍に配置される場合、図1の電極アセンブリに関連して説明したように、さらに接地電極を使用して磁界と電界との相互作用を抑制してもよい。
たとえば、正イオンビームを使用する場合、第1電界120が負であり、下流方向に隣接する電界122は正である。負電界120は、イオンビーム106が通過する粒子捕捉システム102に近接するプラズマシースを消滅させる(または、吹き消す)。これによって、プラズマシースと捕捉システム102内の領域との間に障壁が定まる。プラズマが存在しないことによって、本発明の一実施形態における粒子捕捉機能を容易にするような環境が捕捉システム102内に作り出される。イオンビーム106中の多数のイオンは、粒子よりもずっと高速に下流側に移動し、ビーム106の流れに乗った粒子に正電荷を与える。したがって、粒子は、正電界122に到達する時には大きな正電荷を蓄積することができる。その結果、正電界122は、正に荷電された粒子を反発してイオンビームの下流側への輸送方向からそらし、イオンビームが捕捉システム102を出る際に、イオンビーム106'と共に粒子が引き続いて輸送されることを効果的に抑止する。イオンビームの発散は、粒子の発散と比較して小さくするのが有利である。
イオンビーム106'は、次にイオンビーム加速システム110、または他の分析もしくは処理システム(たとえば、質量分析システム、集束システム)に供給される。イオンビーム加速システム110は、たとえばビーム軸に沿って電位勾配を定める一群の電極によって形成され、ビームの所望のエネルギーレベルまでの加速もしくは減速、またはその両方を選択して実施するものである。加速/減速電極は、さらにイオンビーム106'の集束に使用され、ターゲット領域に渡ってほぼ均一な強度を有する集束された加速ビーム106''を供給するものであってもよい。
加速ビーム106''は、処理ステーション108に供給される。処理ステーション108は、たとえば(イオン注入のための)注入ステーション、(基板分析のための)分析ステーション、またはイオンビームを使用するその他のシステムであってもよい。
制御装置130が、イオン源104、粒子捕捉システム108、イオンビーム加速装置110、および処理ステーション108のそれぞれと機能的に連合するものであってもよい。制御装置130は、処理ステーションに供給されるイオンビームの特性を監視し、制御するものであってもよい。制御装置130は、イオンビーム106のパラメータを制御するシステム100のさまざな部分について所望の制御を実施するためにプログラムされるかもしくは構成されたソフトウェアもしくはハードウェア、またはその両方であってもよい。
本発明のための背景技術をさらに提供するために、図5に本発明の一実施形態における捕捉システム202を使用するように構成されたイオン注入システム200の例を示す。イオン注入システム200は、イオン源210、質量分析磁石212、ビームラインアセンブリ214、およびターゲットまたはエンドステーション216を備えている。展開可能なステンレス鋼のベローズアセンブリ218は、ビームラインアセンブリ214に対してエンドステーション216が移動可能なように、エンドステーション216とビームライン214とを連結している。図5に示したのは超低エネルギー(ULE)イオン注入システムの例であるが、本発明に係る粒子捕捉システムは、他のタイプの注入装置に対しても同様に適用することができる。
イオン源210は、プラズマチャンバ220およびイオン引出しアセンブリ222を備えている。イオン性のドーパントガスにエネルギーが与えられ、プラズマチャンバ220内にイオンが発生する。一般に正イオンが発生するが、本発明は、イオン源210によって負イオンが発生するシステムにも適用可能である。正イオンは、複数の電極224からなるイオン引出しアセンブリ222によって、プラズマチャンバ220内のスリットから引き出される。複数の電極224は負電位を有するように荷電され、プラズマチャンバのスリットから遠ざかるにしたがってその大きさが増大するように設定される。したがって、イオン引出しアセンブリ222は、プラズマチャンバ220から正イオンのビーム228を引き出すように機能し、引き出されたイオンを質量分析磁石212へ加速する。
質量分析磁石212は、適切な比電荷を有するイオンがビームラインアセンブリ214を通過するように機能し、ビームラインアセンブリは、分解ハウジング229およびビーム中性化装置230を備えている。質量分析磁石212は、弓形の円筒側壁を有するアルミニウムのビームガイド234によって定められる曲線状のビーム経路232を備え、排気ポンプ238によって排気される。この経路232に沿って伝播するイオンビーム228には、質量分析磁石212によって発生する不適切な比電荷を有するイオンを阻止するための磁界の作用が及ぼされる。この双極子磁界の強さおよび方向は、電子制御装置244によって、磁石コネクタ246を通じて磁石212の界磁巻線を流れる電流を調整することによって制御される。
双極子磁界によって、イオンビーム228は、イオン源210の近くの第1の軌道すなわち入口軌道247から、分解ハウジング224の近くの第2の軌道すなわち出口軌道248まで、曲線状のビーム経路232に沿って移動する。(不適切な比電荷を有するイオンを含む)ビーム228の一部228'、228''は、曲線状の軌道からアルミニウムビームガイド234の壁に偏向される。このようにして、磁石212は、ビーム228中の所望の比電荷を有するイオンのみを、分解ハウジング229へと通過させる。
たとえば、捕捉システム202は分解ハウジング229内に配置されるが、本発明に係る捕捉システムは、イオン注入システム200の他の部分に配することもできることを理解されたい。イオンビームの加速装置を使用する場合、捕捉システムはその前に配することが望ましい。ビーム中の加速された汚染粒子の輸送を妨げるのに十分なポテンシャル障壁を発生するために、電界強度の増大を必要としないようにするためである。
捕捉システム202は、電極250、252、254、256の配列を備え、質量分析磁石212および、たとえばファラデーフラッグ258のような線量指示器との間に直線状に配置されている。電極252は、接地電位に対して負の電界を発生する負電極である。電極254は、接地電位に対して正の電界を発生する正電極である。
接地電極250は、電極252および電極254によって発生する電界を保持するように機能し、質量分析磁石212の磁界と捕捉システム202によって発生する電界との間の相互作用を抑制するものである。質量分析磁石212とビーム228が通過する捕捉システム202との間にはプラズマシースが存在する。負電極252によって発生する負電界はプラズマシース52を消滅させ、本発明の一実施形態における汚染粒子の捕捉もしくは偏向、またはその両方のために好ましい環境を作り出す。また、この負電界は、ビームプラズマ中の電子に対して、正電極によってプラズマの外へ引き出されないようにする障壁を形成する。
負電界はビーム228の流れに乗った粒子をさらに正に荷電する。粒子が正電極254によって発生する正電界に到達する時には、十分に正に荷電されて正電界によって反発される(図2参照)。粒子は、ビームの外に引き出されて電極(たとえば、電極14)と接触する場合もあり、その接触によって放電して中性化される。中性粒子は、次に、ビームから脱落して運動エネルギーの低い状態に至る。反発された粒子はシステム200内を循環する場合もあり、その後中性化されてビーム228から脱落する。しかし、粒子が正のポテンシャル障壁を通過するために十分なエネルギーを有している場合には、捕捉システム202を通過する場合もある。もちろん、設定されたレベルを超えて粒子汚染が残留する場合には、電界強度を増大させてもよい。正電極254と出口接地電極256は、イオンビーム228の集束もしくは加速、またはその両方を実施する静電レンズを形成していてもよい。接地電極256に対して高電位の可変分解開口電極260を備えることによって、さらなる加速を実施するかどうかも任意に選択できる。
ビーム中性化装置230は、プラズマシャワー216を備え、正イオンビーム228の注入の結果としてターゲットウエハ上に蓄積した正電荷を中性化するものである。ビーム中性化装置230および分解ハウジング229は、排気ポンプ268によって排気される。
ビーム中性化装置230の下流にはエンドステーション216があり、処理されるウエハがマウントされるディスク型のウエハ支持体270を備えている。ウエハ支持体270は、通常は注入ビームに対して垂直に向き付けられたターゲット平面に存在する。モーター272は、エンドステーション216においてディスク型のウエハ支持体270を回転させるものである。このようにして、イオンビームは、支持体にマウントされたウエハが円状の経路を移動している時にウエハに衝突する。エンドステーション216は、イオンビームの経路276とウエハWとの交点であるポイント274回りに旋回するため、ターゲット平面をこのポイント回りに調整することができる。
図6は、本発明の一実施形態において、イオンビーム中の粒子の輸送を抑止する方法の例を示すフローチャートである。簡単のため、図6の方法は一連のステップとして記載されているが、本発明は、ステップの順序によって限定されないことを理解されたい。本発明では、ここに記載されたステップのいくつかを異なる順序で実行することも、あるいは他のステップと同時に実行することも、またはその両方を実施することもできる。さらに、本発明の一実施形態における方法を実行するために、図示されたすべてのステップが必要なわけではない。
簡潔に記述すれば、本発明の一実施形態における方法は、イオンビーム方向に沿った一対の逆の電界を使用するものである。それぞれの電界の極性は、正イオンビームと負イオンビームのどちらを使用するかによって異なっていてもよい。イオンビームの経路中にイオンビームとは逆の極性を有する第1電界を発生させる。イオンビーム中の粒子は、この第1電界の領域内でイオンビームに一致する極性に荷電される。イオンビームの経路中、第1電界の下流には第2電界を発生させる。この第2電界は、第1電界とは逆の極性を有し、荷電された粒子の少なくとも一部を反発してイオンビームから離すものである。
図6を参照すると、図示された方法はステップ320から開始し、ここでは接地電位に対して適切な負電位でもって電極を荷電することなどによって、負電界を発生させる。この負電界は、イオンビームが通過するプラズマシースを消滅させるように作用する(ステップ330)。プラズマシースは、粒子が負電荷を受け取る環境を作り出すものである。プラズマシースが存在しないことによって、粒子およびイオンはビーム方向に沿って下流側への移動を継続する。
ステップ340では、粒子は負電界との相互作用によって正電荷を受け取り始める。次に、ステップ350では、負電界の下流側に隣接する正電界を発生させる。この正電界は、正に荷電された汚染粒子を反発する(ステップ360)。詳述すれば、正電界は正に荷電された粒子の速度を低減し、その軌道を変更させるように作用する。粒子が通常は正電界を通過できず、関連する基板(たとえば、ウエハ)に衝突できない程度に軌道を変更することが有利である。その結果、基板の粒子汚染が軽減される。
粒子が反発された(イオンビームから脱落するか、または変更された軌道上にそれた)後、処理をステップ370に進行させてもよい。ステップ370では、イオンビームは、所望の加速のレベルに整合的な適切な電界勾配を定めることなどによって、所望のエネルギーレベルに加速される。本発明の一実施形態において、加速は粒子の捕捉の前に実施することもでき、あるいは加速を実施しなくともよいことを理解されたい。
本発明を、特定の実施形態に関連して開示および説明してきたが、本明細書および添付図面の読解に基づいて、当業者が同等な変更および修正の着想に至るのは自明のことである。特に、上述した要素(アセンブリ、装置、回路、システムなど)によって実行されるさまざまな機能について、そのような要素を記述するために使用された用語(“手段”への言及を含む)は、特に指示のない限り、上述した要素の指定された機能を実行する任意の要素であって、たとえ開示された構造と構造的に同等でなくとも、ここに示された本発明の典型的な実施形態における機能を実行する要素に対応する(すなわち、機能的に同等である)ことを意図したものである。この点について、本発明は、本発明のさまざまな方法のステップを実行する、コンピュータで実行可能な指令を備えたコンピュータ読出し可能な媒体を含むことを認識されたい。加えて、本発明の特定の機能が、いくつかの実施形態のうちの唯一の形態に関連して開示された場合であっても、そのような機能は、所望の場合には他の実施形態の1つまたは複数の他の機能と組み合わせることもでき、任意の所定のまたは特定の用途に対して有利である場合もある。さらに、詳細な説明または請求項のいずれにおいても、「〜を含む」、「〜を備える」、「〜を有する」およびそれらの変化形である用語の意味の範囲について、これらの用語は、「〜を要素として構成される(comprising)」と類似のしかたで対象を含むことを意図したものである。
(産業上の利用可能性)
本装置およびそれに関連する方法は、パッケージングのような半導体製造における最終工程の分野で使用することができ、リードフレームストリップがキャリアに載置されている時に、その正確な数を提供するために検査するものである。
本発明に係る粒子捕捉システムの側方断面図である。 図1に示すシステムの他の断面図であり、本発明に係る粒子軌道の例を示すものである。 図1のシステムを通じて静電界の電位を示したグラフである。 本発明に係る粒子捕捉システムを使用するイオン注入装置のブロック図である。 本発明に係る粒子捕捉システムを使用するイオン注入装置の例を示す部分断面図である。 イオンビーム中の粒子の輸送を抑止する方法を示すフローチャートである。

Claims (10)

  1. 注入ステーション(108、216)に配置された基板を処理するイオン(106、228)を放出するイオン源(104)と、
    適切な質量のイオンを注入軌道に偏向する分析磁石システム(212)と、
    この分析磁石システムから偏向したイオンの流れに伴う粒子の輸送を抑止する捕捉システム(102)とを備え、
    前記捕捉システムは、イオンビームの極性とは逆の第1の極性を有する電位に保持され、第1電界(120)を発生し、前記イオンビーム(106、228)の流れに乗った粒子が、偏向されたイオンから形成される前記イオンビームに一致する極性に荷電される第1電極(252)と、
    前記イオンビーム(106、228)の輸送方向において前記第1電極(252)に対して下流側に配置され、前記第1の極性とは逆の第2の極性を有する電位に保持され、荷電された前記粒子を反発するために第2電界(122)を発生する第2電極(254)とを有しており、
    前記イオンビームの輸送方向において前記捕捉システムに対して下流側に配置されたイオンビーム加速システム(110)と、
    前記注入ステーション(108、216)に支持され、前記捕捉システム(102)からのイオンを使用して処理される基板(W)とをさらに備え、前記基板における粒子汚染が軽減されることを特徴とするイオン注入システム。
  2. 前記第1の極性は負であり、前記第1電界(26、28)は、負のポテンシャル井戸を形成し、前記第2の極性は正であり、前記第2電界(30、32)は、前記負のポテンシャル井戸に隣接する正のポテンシャル障壁を形成し、前記正のポテンシャル障壁は、荷電された前記粒子(60)のさらなる下流への輸送を抑止することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記イオンビームは、正イオンビームであり、前記第1電極は、前記第1電界(26、28)を発生し、前記イオンビーム(44)の流れに乗った粒子(60)を前記第1電界の領域において正の極性に荷電するための負電極(14)であり、前記第2電極は、前記イオンビーム(44)の輸送方向の下流側において前記負電極(14)に隣接し、正に荷電された前記粒子(60)を反発して前記輸送方向から離すための前記第2電界(30、32)を発生する正電極(16)であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  4. 前記捕捉システム(102)は、前記第1電極(252)の上流側の近傍にこの第1電極から離れて配置され、前記第1、第2電極(252、254)の少なくとも1つによって発生する電界への、プラズマの下流方向の輸送を抑止するための第1の接地電極(250)をさらに含んでいることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  5. 前記捕捉システム(102)は、正電極(254)の下流側の近傍にこの正電極に離れて配置される第2の接地電極(256)をさらに含み、前記第1、第2の接地電極(250、256)は、前記正電極および負電極(252、254)によって発生する電界を集合的に保持することを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  6. 前記正電極および負電極(250、252、254、256)は、それぞれの電極を同軸に貫通する中央開口部(38、40)を有する環状電極からなり、偏向されたイオンは、前記環状電極の開口部を通過することを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  7. 前記第2の接地電極(254)に対して下流側に離れて配置された加速電極(260)をさらに含み、この加速電極は、前記注入ステーション(108、216)での処理のために所望のエネルギーレベルまでイオンを加速するために十分な電圧であることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
  8. イオン注入システムにおいてイオンビームに伴う粒子の輸送を抑止する方法であって、
    イオン源(104)でイオン(106、228)を生成し、該イオンを前記イオン源から放出するステップと、
    分析磁石システム(212)を使用して適切な質量のイオンを注入軌道に偏向するステップと、
    捕捉システム(102)を使用して前記分析磁石システムから偏向したイオンの流れに伴う粒子の輸送を抑止するステップとを備え、
    前記粒子の輸送を抑止するステップは、
    イオンビーム(44)の経路中に第1電界(26、28)を発生するステップと、
    前記イオンビーム(44)中の粒子を、前記第1電界(26、28)の領域において、前記イオンビーム(44)に一致する極性に荷電するステップと、
    前記イオンビーム(44)の経路中において、前記第1電界(26、28)に対して下流側に設けられ、荷電された前記粒子(60)の少なくとも一部を前記イオンビームから反発して離すために、前記第1電界(26、28)を発生させるために使用された極性とは逆の極性を有する電位によって発生される第2電界(30、32)を発生するステップとを含んでおり、
    前記イオンビームの加速及び減速のいずれか一方または両方を実行するために、イオンビーム加速システム(110)を、前記イオンビームの輸送方向において前記捕捉システムに対して下流側に配置するステップをさらに備えることを特徴とする方法。
  9. 前記第1電界(26、28)と隣接する磁界との間に、プラズマ(52)の前記第1電界(26、28)内への輸送を抑止するために、中性電位の電界を発生するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1、第2電界(26、28、30、32)を、捕捉領域内に保持するステップをさらに含んでいることを特徴とする請求項9に記載の方法。
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