JP5333223B2 - 受信装置と方法 - Google Patents

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Description

[関連出願の記載]
本発明は、日本国特許出願:特願2007−243939号(2007年9月20日出願)の優先権主張に基づくものであり、同出願の全記載内容は引用をもって本書に組み込み記載されているものとする。
本発明はディジタル無線受信装置に関し、特に周波数多重伝送される信号の受信装置に関する。
CMOS(Complementary MOS)微細化による発生熱雑音の低減、動作速度の高速化に伴い、従来ガリウム砒素やシリコン・ゲルマニウムなどの化合物半導体やシリコンバイポーラデバイスで製作されていた無線通信フロントエンド回路は、CMOSで製作可能となっている。
微細CMOSの持つ特徴、例えばディジタルベースバンドとの混載容易性などを生かして、低雑音増幅器を含む無線フロントエンド回路の全ディジタルCMOS化、制御・信号処理のディジタル化を進めたRF回路が近年提案されてきた。
特に、センサネットワークに代表される微弱電波帯域を用いたユビキタスネットワークの進展により、無線IPコアに対する低コスト・低電力の要求はますます高まっており、これら要求を満たす上で回路のディジタルCMOS化、制御・信号処理のディジタル化を進めたRF回路技術の重要性は高まっている。
ディジタル無線受信装置は、例えば特許文献1(特開2002−374181号公報)の図1に示されるように、無線周波数領域に離散時間信号処理によるフィルタを組み込み、ミキサ前後の表面弾性波フィルタなどの高価なオフチップ要素を減らして、既存のCMOS集積回路作製技術で製造している。この結果、低価格かつ低消費電力の無線受信回路を実現している。
また、制御のディジタル化・回路のCMOS化を進めることにより、特許文献2(国際公開(WO)第2006−046632パンフレット)に示されるように、さらなる低電力化を図ることが可能である。以下、特許文献2の構成について図面を参照しながら説明する。
図2を参照すると、サンプリングクロックを供給するクロック発生器209と、搬送波を再生するための搬送波再生回路211と、クロック発生器209からサンプリングクロック分配系212を通じて供給されるサンプリングクロックを受けて入力信号をサンプルした後、所定時間保持して離散時間信号とするサンプル・ホールド回路201と、信号を離散化することにより発生した不要な折り返し成分や所望外の周波数成分を除去するための帯域通過フィルタ203と、入力信号および再生搬送波とをごく短時間に比較してベースバンド信号を出力し、物理層信号処理210へ送る復調回路205と、復調されたベースバンド信号を受けて復調回路205およびサンプリングクロック分配系212およびその他受信回路の電力を消費している増幅器・フィルタなどの動作を適宜停止させる停止回路204とから構成されることが分かる。
サンプル・ホールド回路201は、サンプリングクロックによりオン―オフ動作を繰り返し、入力信号を所定時間ごとにサンプルするサンプリングスイッチ200、およびサンプリングスイッチ200から出力された信号を所定時間蓄積して保持するサンプリング容量202を含む。
停止回路204は、復調回路205で復調され出力されたベースバンド信号を受けて復調誤り率を算出し、この復調誤り率が通信規格で規定された値を満足するか否かを判断する伝送品質判断手段206、および伝送品質判断手段206で算出された復調誤り率に基づいて通信規格を満たすための最低限の復調時間を決定するサンプリング時間決定手段207、およびサンプリング時間決定手段207で決定された復調時間に基づいて復調回路205およびサンプリングクロック分配系212およびその他増幅器や受信回路要素を停止させる信号を供給するストップ信号供給手段208を含む。
ストップ信号供給手段208から送られた信号は、復調回路205、およびサンプリングクロック分配系212、その他増幅器やフィルタなどへ供給され、復調機能およびサンプリングクロック分配系など受信回路において電力消費要素となっているブロックが適宜停止される。
次に、図3は、図2の回路(復調回路205)の動作波形を示す図である。図4は、図2の回路の動作を説明するための流れ図である。図3、図4を参照して、図2の回路の動作について詳細に説明する。なお簡単のため、ここではディジタル変調の単純な例として、ベースバンド信号が正弦波に帯域制限されたオフセット位相4値変調(0−QPSK)を取り上げる。一般の位相4値変調の場合、搬送波の位相を45度、135度、225度、315度の4種類で動かし、それぞれバイナリ信号を対応させてディジタルデータを伝送するが、特にデータ遷移パタンに制限は加えられていない。このため、位相遷移パタンは±90度移相と180度移相の3種類である。しかし、オフセット位相4値変調の場合、180度移相のデータ遷移が許されていないため、位相遷移パタンは±90度移相の2種類のみ、となる。加えて、ベースバンド信号が正弦波に帯域制限されている場合、変調により位相が動く速度は一定であり、変調波の包絡線も一定となるため、単純である。
このことから、位相が+90度移相される際は、搬送波周波数からさらに正の値だけ周波数が重畳されている周波数変調と見なすことが可能である。逆に、−90度移相される際も同様である。
つまり、ある規定の速度で位相が移される変調方式の場合、波形から周波数変調が行なわれていると見なすことも可能である。
この変調方式は、例えば国際電気電子技術者連合において規格化された無線家庭内通信網802.15.4規格の物理層で採用されている。なお、シンボルレートはFrとする。これらの変調条件は以下においても同一とする。
不図示の無線周波数帯域選択フィルタ、増幅器を通過して周波数選択・増幅された入力信号は、中心周波数Finでサンプル・ホールド回路201へ入力される。
サンプル・ホールド回路201の初段に位置し、クロック発生器209から供給される周波数fsのサンプリングクロックにより駆動されオン―オフ動作を繰り返すサンプリングスイッチ200は、入力信号の電圧振幅値をサンプリングクロック1周期1/fsごとにサンプルし、この値を後段のサンプリング容量202へ送る。このサンプリング容量202において、サンプルされた入力信号値はサンプリングクロック1周期1/fsの間、所定時間保持(ホールド)される。この保持される時間はサンプリングクロックのデューティ比、サンプル・ホールド回路201の回路構成その他によって変化させることができる値である。
以上、サンプル・ホールド回路201において、入力信号は連続時間信号から離散時間信号へと変換され、後段の帯域通過フィルタ203、および復調回路205へと出力されることになり、サンプル・ホールド回路201以降はディジタル信号的なデータ処理、回路動作が可能となる。
また、このサンプル・ホールド回路201から出力された信号は、離散時間信号へ変換されたことに伴い、当初の入力中心周波数Fin以外に多数の周波数成分を含んでいる。
これは、前記従来技術の動作説明でも述べたように、データ値が離散的であるため、これらサンプルデータから所望以外の周波数成分も再現され得ることに由来し、一般的に「折り返し」(エイリアス)と呼ばれる。これら折り返しや他通信規格などからの不要混入成分を除去するため、次段の帯域通過フィルタ203が用いられる。
ここで、サンプル・ホールド回路201で発生した多数の折り返し成分の中から、帯域通過フィルタ203により所望の一つの周波数成分Fcのみを選択抽出すれば、ディジタルベースバンド信号を保ちつつFinからFcへと帯域の中心周波数が変換できる。
サンプル・ホールド回路201と帯域通過フィルタ203を組み合わせ、周波数選択・変換を行なっている。
サンプル・ホールド回路201から出力された離散時間信号は、次段の帯域通過フィルタ203へ供給される。この帯域通過フィルタ203は離散時間信号を扱うディジタルフィルタであり、フィルタから出力される信号をさらに入力へと戻して(フィードバック)演算に用いる無限インパルス応答フィルタ、また出力信号をフィードバックしない有限インパルス応答フィルタのいずれも用いることができる。ただし、ここで用いるフィルタは、通信で使用している信号帯域のみを選択抽出して出力し、次段の復調回路205へと供給するために、他通信規格からの信号や同一規格の隣接チャネル信号などが排除可能でなければならない。
この点から、帯域通過フィルタ203は、狭帯域信号を通過させることが可能であり、さらに高い周波数遮断特性を有していることが要求される。その理由は、後述するように復調回路205の特性上、所望チャネル以外の信号が復調時に入力された場合は分離することが不可能であり、復調動作が妨害されるからである。
一般に無限インパルス応答フィルタ(IIR:Infinite Impulse Responce Filter)の場合、4次から6次程度の低次のフィルタ次数で前記仕様を満足するが、狭帯域信号を選択的に通過させる場合フィルタの極が近接することになり、発振の危険を伴う不安定なフィルタとなる可能性がある。
一方、有限インパルス応答フィルタ(FIR:Finite Impulse Responce Filter)の場合、上記の発振の可能性はないものの、同一特性を持つ無限インパルス応答フィルタと比較してフィルタ長が10倍程度になる場合があり、チップ単価を上昇させる可能性がある。
周波数変換・選択された変調信号は、復調回路205において基準となる再生搬送波213と波形比較することにより、ベースバンド信号が抽出され、復調される。
ここでは、搬送波の再生について述べる。一般に、ディジタル無線通信はパケット形式でデータ伝送が行なわれるが、実データの送信に先立ち、パケット先頭部分で、プリアンブルと呼ばれる固定トレーニング信号が一定時間流されることが規定されている。
このプリアンブルに従って、受信回路は、周波数シンセサイザでの周波数ロッキング・位相同期など、実データ受信に必要な環境を準備することが可能であり、復調を行なうことができる。
このことから、プリアンブルを活用することにより、通信で用いられている周波数の搬送波を再生させた上、復調回路205に入力して復調へ供することが可能である。前記一連の動作は、搬送波再生回路211で行なわれるものとする。
サンプル・ホールド回路201と帯域通過フィルタ203において、FinからFcへ周波数変換された変調信号は、搬送波再生回路211で再生された搬送波213とともに復調回路205へ入力され、ベースバンド信号を取り出されて復調される。
図3は、復調回路205における動作波形を示す図である。図3に示されるように、1シンボルで変調が行われている時間である1/Frの間、変調信号の中心周波数1周期分に相当する1/Fcのみ復調回路205を起動して1波分の変調信号波形を読み取る。
さらに同じ時刻tにおいて再生搬送波213の波形を読み取る。この例では、時刻tにおいて再生搬送波の位相は0であり、入力される変調信号は+90度方向に移相されている場合を考える。前記変調方式の説明の際に述べたように、+90度移相の際は、ある正の値Δfだけ周波数変調がかけられていると考えることができる。
このことより、復調回路205には、接地点0から電源電圧Vddまで振動する正弦波が入力されると仮定し、ある時刻tにおける再生搬送波A(t)を、
A(t)=(Vdd/2){1+sin(2πFct)}
と表記すると、
+90度移相の変調波A’(t)は
A’(t)=(Vdd/2)[1+sin{2π(Fc+Δf)t}]
となる。
時刻tにおいて再生搬送波A(t)の位相が0であれば、A’(t)は簡単な正弦波の計算から、
A’(t)=(Vdd/2)[1+sin(2π(1+Δf/Fc)N)]、
Nは整数である。
波形読み取り時刻tがシンボル開始時刻0に近く、ベースバンド信号波形の変化速度Δfよりも入力周波数Fcが十分速い場合、
(Vdd/2)<A’(t)<Vdd
である。
つまり、時刻tでの変調波の電圧振幅がVdd/2よりも大きいか小さいかを比較回路を用いて判断すれば、+90度移相の変調が行なわれているか、−90度の移相が行なわれているかを判断でき、復調することができる。
なお、時刻tにおいて位相は0である必要はなく、1/Fc間のサンプル点全てを用い、適宜接地点から電源電圧までの分割数を増やして波形を読み取れば、任意の搬送波位相で波形比較し復調することが可能である。但し、時刻tは、マルチパス遅延によるシンボル間干渉を回避し得るよう、シンボル開始点よりも十分遅く選ばれなければならない。復調が終了次第、速やかに復調回路205は再び停止される。
復調されたベースバンド信号は物理層信号処理210へ送られるが、同時に伝送品質判断手段206へも送られる。
伝送品質判断手段206においては、復調誤り率を求めた上、通信規格上の規定値を満たしているか否かが判断される。
ここで、パケット通信の場合、一般的には、実際のデータ伝送を行なう前、前記プリアンブルが送信された後で、伝送状態を判断するための固定トレーニング信号がパケット内で流されており、復調誤り率を求める際に活用することが可能である。
伝送品質判断手段206で求められた復調誤り率が通信規格値を満たしていない場合、サンプリング時間決定手段207において、復調時間を、1/Fcから2/Fcへと増やし、次のシンボルにおける復調時間とする。
ここで決定された次シンボルの復調時間に応じて、復調回路205およびサンプリングクロック分配系212およびその他増幅器やフィルタの動作を停止させる信号がストップ信号供給手段208から供給され、次シンボルにおいて、復調回路205その他ブロックの機能が動作・停止される。
次シンボルで2/Fcに復調時間を延長しても復調誤り率が通信規格を満足しない場合、復調時間は3/Fc、4/Fc・・・へと順次延長される。
この操作により、伝送品質に応じて回路停止時間が適応的に変更可能となる。この箇所の動作の流れを、図4に示す。
次に、特許文献2記述の効果について説明する。この技術では、復調に必要な最小限の時間のみサンプル・ホールド回路201へのサンプリングクロックおよび復調回路205その他へ電源を供給し、その他の時間は受信回路の動作を停止させるため、受信回路の消費電力を大幅に削減できる。
例えば、変調時間1/Frが500ナノ秒の規格において、Fc=100MHzで復調回路へ変調信号を入力する場合を考える。この場合、位相変調分の検出に費やす時間は1/Fc=10ナノ秒であり、さらに回路の立ち上がり・立ち下りがそれぞれ1ナノ秒で可能とすると、復調回路の消費電力は連続的に回路を動作させた場合と比較して[(10+1+1)/500]*100=2.4%と大幅に少なくなる。
例えば特許文献1の技術においては、データシンボルの受信期間中の全てにわたって始終回路を動作させる必要がある。
一方で、特許文献2の技術においては、伝送状態、つまり通信品質に応じて適応的にシンボル期間内で回路を停止させるなどの工夫を加えて低電力化を図ることが可能である。
特開2002−374181号公報 国際公開第2006−046632号パンフレット
なお、上記特許文献1、2の全開示内容はその引用をもって本書に繰込み記載する。以下の分析は、本発明によって与えられたものである。
上記、特許文献1、2を参照して説明した従来のディジタル無線受信技術には、以下の問題点がある。
第1に、上記説明した特許文献2のディジタルRF技術においては、低消費電力・低コストには対応できるものの、多値データなどの複雑な変調信号を扱うことは困難である。
その理由は、変調信号の瞬間的な時間波形を読み取って復調するため、時間波形が複雑になる多値データを、瞬間的に、時間軸上で読み取ることが困難だからである。
第2に、特許文献1のディジタルRF技術においては、多値化により高データレートを実現することが可能であるものの、低電力・低コスト化を図ることは難しい。
その理由は、復調に際してアナログ・ディジタル変換回路を用い、多値データの複雑な時間波形の変調信号を読み取ることが可能だからである。ただ、データの多値度が上がるにつれて、アナログ・ディジタル変換器(ADC)の分解能が高く、サンプリング周波数も高いものが要求される。さらに周波数軸上でデータを多値化すれば、各データをスペクトルに分解するため、高速フーリエ変換を行うデジタルシグナルプロセッサ(DSP)を要する。これらの要件は電力・面積オーバーヘッドが膨れ上がることを意味する。
第1、第2の問題点は、無線LANのように、もともと多値の大容量データ通信が想定されている用途や、携帯電話のように、端末チップ側で既に複雑な信号処理が要求されている用途では、大きな制約とはならず、現実に、これらADCやDSPを用いた無線受信回路も広く用いられている。
ただし、センサネット通信のように、低電力動作・低コスト要求の厳しい用途においては、これらオーバーヘッドの大きなADCやDSPを用いることが難しいため、結果として扱えるデータ量に制約が掛かっていた。
一方で、現実には、Bluetoothが最大データレート721kbps(実効値)を規定した初版規格から2.1Mbps(実効値)を目指すEDR(Enhanced Data Rate)版へ改定されたように、無線LAN、携帯電話同様に、微弱電波帯域における省電力無線データ通信の分野においても、大容量通信への要求は高まっている。
したがって、本発明の目的は、無線受信装置のチップ面積の縮減や消費電力の低減を可能とする無線受信装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、高データレートのディジタル無線受信装置を低消費電力・低コストで提供することにある。
本願で開示される発明は、前記課題を解決するため、概略以下の構成とされる。
本発明の1つの側面(アスペクト)によれば、周波数多重変調された信号をサンプルし連続時間信号から離散時間信号に変換するサンプラ回路と、前記サンプラ回路から出力された離散時間信号を入力し、着目するサブキャリア周波数成分とは別のサブキャリア周波数成分を減衰させる離散時間フィルタと、前記離散時間フィルタを通過した信号からディジタルベースバンドを取り出し1データシンボル受信時間内に復調動作を完了させる復調部と、を含む、受信装置が提供される。本発明においては、前記別のサブキャリア周波数成分は、前記着目するサブキャリアに周波数軸上隣接するサブキャリアを少なくとも含む。
本発明においては、前記離散時間フィルタで一のサブキャリア周波数を通過させ、残りのサブキャリア周波数成分を減衰させた後、前記復調部において前記一のサブキャリアに含まれるベースバンド信号を読み取り前記一のサブキャリアの復調を完了させ、
つづいてサンプリングクロックの周波数を切り替え、前記離散時間フィルタが前記一のサブキャリア周波数とは別のサブキャリア周波数成分を通過させ、残りのサブキャリア周波数成分を減衰させるように、その周波数特性を変更させ、前記復調部において前記別のサブキャリアに含まれるベースバンド信号を読み取り前記別のサブキャリアの復調を完了させる構成としてもよい。
本発明において、前記サンプラ回路と、前記離散時間フィルタと、前記復調部とに対して、クロック信号を共通に供給するクロック発生器を含む構成としてもよい。
本発明において、前記離散時間フィルタは、所定次数の移動平均(Moving Average)フィルタよりなる構成としてもよい。
本発明の別の側面において、前記サンプラ回路を入力信号に対して複数個並列に配置し、複数の前記サンプラ回路に対応して前記離散時間フィルタを複数備え、複数の前記離散時間フィルタに対応して前記復調部を複数備え、一の組の前記サンプラ回路、前記離散時間フィルタ、前記復調部には、一の周波数のサンプリングクロックが共通に供給され、他の組の前記サンプラ回路、前記離散時間フィルタ、前記復調部には、前記一の周波数とは別の周波数のサンプリングクロックが共通に供給される構成としてもよい。
本発明において、前記離散時間フィルタの周波数特性を可変する周波数ホッピング機能を備え、前記復調部で一のサブキャリアのベースバンド信号の復調が完了次第、他のサブキャリアを復調可能とする構成としてもよい。
本発明において、前記サンプラ回路と、前記離散時間フィルタと、前記復調部において、伝送状態に応じて、前記ホッピング機能、サンプリングクロックの周波数を適応的に変化させる構成としてもよい。
本発明において、前記サンプラ回路は、周波数多重変調された連続時間信号を入力し、入力されるサンプリングクロックの値に応じてオン・オフ制御されるスイッチと、前記スイッチの出力に一端が接続され他端が基準電位に接続された容量と、を含むサンプル・ホールド回路よりなる。
本発明によれば、周波数多重変調された信号を連続時間信号として入力し、該連続時間信号を所定サンプリング周期でサンプルしたサンプル値信号(離散時間信号)を出力するサンプラ回路と、前記サンプル値信号を入力し着目する周波数成分の信号を選択的に通過させる離散時間フィルタと、
前記離散時間フィルタを通過した信号を受け取り所定の信号処理を行う処理回路と、
を含み、
前記処理回路で一の周波数成分の信号の処理を完了させたのち、前記離散時間フィルタの周波数特性を、前記一の周波数成分とは別の着目する周波数成分の信号を通過させるように切り替え、前記処理回路では、前記離散時間フィルタを通過した前記別の周波数成分の信号の処理を行う信号処理装置が提供される。
本発明の別の側面によれば、周波数多重変調された信号を連続時間信号として入力し、該連続時間信号を所定サンプリング周期でサンプルしたサンプル値信号(離散時間信号)を出力する工程と、
離散時間フィルタにて前記離散時間信号を処理し、着目する一のサブキャリア周波数成分の信号とは別のサブキャリア周波数成分を減衰させる工程と、
前記離散時間フィルタを通過した信号を受け復調処理を行う工程と、
を含み、前記一のキャリア周波数成分の信号の復調を完了させたのち、前記離散時間フィルタのサンプリングクロック周波数を切り替え、前記離散時間フィルタの周波数特性を、前記一のキャリア周波数成分とは別のキャリア周波数成分を通過させ残りのキャリア周波数成分を減衰させ、前記離散時間フィルタを通過した前記別のキャリア周波数成分の信号の復調処理を行う方法が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、周波数多重変調された信号を連続時間信号として入力し、該連続時間信号を所定サンプリング周期でサンプルしたサンプル値信号(離散時間信号)を出力する工程と、
複数の離散時間フィルタにて前記離散時間信号を処理し、それぞれに対応するサブキャリア周波数成分を通過させる工程と、
複数の前記離散時間フィルタを通過した信号を受け復調処理を並列に行う工程と、
を含む方法が提供される。
本発明によれば、受信装置のチップ面積の縮減、消費電力を低減を実現することができる。
その理由は以下の通りである。大面積ADCやDSPを用いて多値データ、つまり大容量OFDM(Orthogonal Frequancy Division Multiplex)通信を行っていた従来の従来の無線受信装置では、復調するためにスペクトルのような過大な情報を読み取っており、この点が微弱無線電波帯域でOFDMによる大容量通信を用いることを阻む要因となっていた。ここで、OFDMのような、複雑な多値データにせよ、復調データを取り出すことのみに特化すれば、過大なフローの無駄を省き、電力・面積オーバーヘッドを削減したまま大容量通信を行うことが可能となり、チップ面積・消費電力の低減を図ることが可能となる。
本発明によれば、高データレートの無線受信装置を実現することができる。かかる本発明によれば、例えば微弱無線電波帯域において、低電力・省面積の大容量OFDM通信技術を可能とすることで、センサネット用途においても、無線LANに匹敵する量のデータ送受が可能となる。さらに、本発明によれば、短時間でデータ送受を完了させることが可能となるので、緩いTx−Rx間同期で済み、システム全体のコスト削減に繋がる。
特許文献1によるディジタル無線受信システムの従来構成を示すブロック図である。 特許文献2によるディジタル無線受信システムの従来構成を示すブロック図である。 特許文献2による復調回路DEMODの動作を示すタイミング図である。 特許文献2による復調時間決定の手続きを示す流れ図である。 本発明の第1の実施例の構成を示す図である。 復調器の周波数多重信号の復調方法を説明する図である。 離散時間フィルタの周波数特性を示す図である。 本発明の第2の実施例の構成を示す図である。
符号の説明
101 無線周波数帯域選択フィルタ
102 増幅器
103 I相サンプリングスイッチ
104 Q相サンプリングスイッチ
105 サンプル・ホールド回路
106 I相サンプリング容量
107 Q相サンプリング容量
108 I相帯域通過フィルタ
109 Q相帯域通過フィルタ
110 I相アナログ・ディジタル変換器
111 Q相アナログ・ディジタル変換器
112 I相物理層信号処理
113 Q相物理層信号処理
114 I相サンプリングクロック分配系
115 Q相サンプリングクロック分配系
105、201 サンプル・ホールド回路
200 サンプリングスイッチ
202 サンプリング容量
203 帯域通過フィルタ
204 停止回路
205 復調回路
206 伝送品質判断手段
207 サンプリング時間決定手段
208 ストップ信号供給手段
209 クロック発生器
210 物理層信号処理
211 搬送波再生回路
212 サンプリングクロック分配系
213 再生搬送波
500、800 アンテナおよびRFフロントエンド
501 復調器
502、802 サンプル・ホールド回路
503、803 離散時間フィルタ
504、804 復調部
505、805 クロック発生器
506、806 制御器
507、807 セレクタ
508、808 ディジタルベースバンド
509 サンプリングスイッチ
510 サンプリング容量
601 送信データスペクトル
801 復調器1
809 復調器2
810 復調器3
本発明の実施の形態について説明する。本発明のディジタル無線受信装置は、従来、微弱電波帯域で用いられてきた単一搬送波による2値変調(BPSK,BFSK)に対して、1シンボル当たりのデータ数を増やすために、周波数軸上で、複数のサブキャリア、f1,f2,..fNを多重化したFDM(Frequency Division Multiplexing)信号を入力してサンプルするサンプラ回路(502)、上記FDM信号を、あるサブキャリアf1について、短時間(1シンボルデータ期間内)に復調を完了させ、復調器の周波数を別のサブキャリアf2に切り替えて、f1と同様に、短時間に復調を完了させる復調器(504)と、ある1つのサブキャリアfMを復調するにあたり、周波数軸上で、隣にあるサブキャリアfM−1,fM+1は妨害波となるため、これらのサブキャリアを所望の復調品質クリアレベルまで減衰させる離散時間フィルタ(503)を備えている。さらに、サブキャリアfの短時間における復調完了を可能とし、さらにフィルタの周波数特性を同じ時間オーダで切り替えることを可能とするクロック発生器(505)を有する。以下実施例に即して詳細に説明する。
図5は、本発明の第1の実施例のディジタル無線受信装置の構成を示すブロック図である。アンテナおよびRFフロントエンド500において、アンテナで無線信号から電気信号に変換されたFDM受信信号は、RFフロントエンド500で増幅・周波数変換・フィルタ処理を受けた後、復調器501へ入力され復調される。
本実施例において、復調器501は、
変調信号を離散時間処理可能なものとするためのサンプル・ホールド回路502と、
クロック発生器505から供給される周波数fsのサンプリングクロックでタイミング関係が規定される離散時間フィルタ503と、
離散時間フィルタ503の出力信号を受け復調を行う復調部504とを含む。
サンプル・ホールド回路502は、サンプリングクロックによりオン/オフ動作を繰り返し、入力信号を所定時間ごとにサンプルするサンプリングスイッチ509と、サンプリングスイッチ509から出力された信号を所定時間蓄積して保持するサンプリング容量510を含む。
クロック発生器505は、復調器501における復調部504、および離散時間フィルタ503で必要なサンプリングクロックを生成し、生成したクロックを復調器501へ供給する。
クロック発生器505が発生すべき周波数や位相関係は、制御器506から供給されるディジタル制御信号で規定される。
復調器501で復調されて出力された信号はセレクタ507でシリアル化された後、ディジタルベースバンド508へ送られる。
本実施例の作用効果として、従来は、高分解能・高サンプリングレートADCとDSPで構成されていた復調部が、最低1個の1ビット量子化器で構成可能となる。
図6は、図5の復調器501の復調方法を説明する図である。図7は、離散時間フィルタ503の周波数特性を示す図である。本実施例のディジタル無線信号受信装置の動作について詳細に説明する。
ここでは、従来の微弱無線電波帯域で主に用いられてきたシングルキャリアによる2値変調(BFSK(Binary Phase Shift Keying)が代表として挙げられる)に対し、1シンボル当たりのデータ数を増やすため、周波数多重により多値データとしたFDM信号とする。
図6の送信データスペクトル601に、FDM信号のスペクトルを示す。ここではサブキャリアをfC1〜fC3の3つとして、それぞれに位相変調がかけられているものとする。
よって、fC1でデータシンボル期間Ts内にBPSK変調がかけられているとすれば、サブキャリア1つあたりのデータレートが(1/Ts)となるので、送信データスペクトル601で、3×(1/Ts)のデータが送られることになる。
なお、図6においては、説明の便宜上、搬送波は3波のみ多重としているが、本発明において、かかる構成に限定されるものでないことは勿論である。
アンテナで電気信号へと変換されたFDM信号は、RFフロントエンド500で、増幅・周波数変換・フィルタ処理を受け、所望の復調仕様を満たすよう信号対雑音比劣化、波形歪みを抑えつつ、復調器501への入力レンジ・周波数帯域へ収まるように、適宜増幅・周波数変換を受ける。増幅・周波数変換を受けたFDM信号は、復調器501中のサンプル・ホールド回路502で、フィルタなど離散時間処理が可能となるようサンプリングクロックに従って離散時間信号へと変換される。
FDM信号は、復調器501への入力で離散時間信号とされた後、離散時間フィルタ503において、まずfC1を通過させ、fC2、fC3を減衰させる特性を有する帯域通過フィルタリングをかける。
本実施例において、アナログフィルタではなく離散時間フィルタを用いる理由は、後述するようにデータシンボル内の時間オーダでフィルタ周波数特性を高速で切り替える必要があるが、離散時間フィルタの場合には、サンプリングクロックをディジタル制御で変更することにより、このような高速フィルタ特性の切り替えが容易に可能だからである。
また、フィルタは、白色雑音を除去するのではなく、fC2、fC3のように、予め決まった数箇所の帯域を局所的に減衰させればよいため、無線通信において通常SAW(Surface Acoustic Wave)フィルタを用いて行うチャネル選択のような、急峻なカットオフ特性は必要ない。
離散時間フィルタ503を用いれば、このような局所的な減衰特性を、ディジタル制御で発生させることが可能である。
一方、アナログフィルタの場合、離散時間フィルタ503とは異なり、オンチップで作り込んだパッシブ素子、大面積トランジスタの組み合わせで周波数特性を持たせるため、周波数特性の高速切り替え、局所的な減衰特性の付与は困難である。
図7は、離散時間フィルタ503の周波数特性の一例を示す。このフィルタは、8点のサンプリング点に対して移動平均を演算することにより低域通過特性を得るフィルタである。N次の移動平均フィルタの出力信号(離散時間信号)OUTと入力信号(離散時間信号)INの関係は、
OUT(n)=(1/N)*{IN(n)+IN(n−1)+・・・IN(n−N)}・・・(1)
で与えられ、伝達関数H(z)は式(2)で表される(8次の場合、N=8)。
H(z)=(1/N)*[1+z−1+z−2+・・・+z−(N−1)
=(1/N)(1−z−N)/(1−z−1 ) ・・・(2)
周波数応答は、z=exp(j*ω)として(ただし、ω=2πf)、
H(ejω))=(1/N)sin{N(ω/2)}exp{−jω(N−1)/2}/{sin(ω/2)} ・・・(3)

で与えられる。
式(3)より、N=8の場合、ω=2π/N、4π/N・・・に利得が0となるゼロ点を有する。N=8の場合、ω=π/4、したがって、周波数では、f=fs/8(ただし、fsはサンプリングクロック周波数)にゼロ点を有する。
このゼロ点に、隣接するサブキャリアを配置すれば、離散時間フィルタ503の後段復調部504で復調するサブキャリアfC1以外のfC2、fC3は強く減衰され、復調品質に影響を与えないことになる。よって、ゼロ点に所望以外のサブキャリアを配置することがポイントとなる。
離散時間フィルタ503で所望のサブキャリアfC1以外のサブキャリアを減衰させた後、復調部504において、fC1の波形瞬時値から、fC1に含まれるベースバンド信号を読み取り、fC1の復調を完了させる。
C1の復調が完了次第、クロック発生器505から復調器501に供給されるサンプリングクロック周波数fsを切り替えた後、fC2の復調を開始する。サンプリングクロック周波数を切り替えることにより、離散時間フィルタ503の特性が、図7の実線部から点線部へとシフトし、今度はfC2を通過させた上、fC1、fC3を強く減衰させるフィルタになる。
この後は、fC1の復調の際と同様、fC2の波形瞬時値から、fC2に含まれるベースバンド信号を読み取った上、再度サンプリングクロック周波数fsを切り替えて、fC3の復調を開始する。
なお、本発明で用いられている周波数の高速ホッピングは、UWB(Ultra−Wide−Band、超広帯域通信)などのスペクトラム拡散通信で、従来から行われており、その場合、ホッピングに追随して、フロントエンド部の利得を、後段入力ダイナミックレンジへ収まるように高速で切り替えることが求められる。ただし、このようなスペクトラム拡散通信用途の場合、各ホッピングのスロットごとに、利得収束を一定以下とすれば済む。利得制御の後に置かれた復調部は、一定の周波数・強度の信号を受けて復調すれば良いので、本発明の技術とは本質的に異なるものである。
次に、本実施例の効果について説明する。上記の操作を踏むことにより、従来のFDM復調技術で必要なADCや高速フーリエ変換を行うDSPを用いず、復調回路1つのみでfC1〜fC3に多重化されたFDM信号の復調が全て完了させることが可能である。
さらに、波形瞬時値からベースバンド信号を読み取るだけであれば、1ビット量子化器のみで可能である。これらのことから、消費電力・チップ面積の大幅な低減が可能であることが分かる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。図8は、本発明の第2の実施例を示すブロック図である。前記第1の実施例と異なる構成についてのみ説明する。第1の実施例と異なる点は、それぞれ、同じ復調器1(801)、復調器2(809)、復調器3(810)が並列に配置されており、クロック発生器805からサンプリングクロックが各復調器に供給されている点である。
復調器1(801)はFDM信号のサブキャリアfC1のみを通過させてfC2、fC3を減衰させる離散時間フィルタ(803)を備えている。
復調器2(809)はFDM信号のサブキャリアfC2のみを通過させてfC1、fC3を減衰させる離散時間フィルタを備えている。
復調器3(810)はFDM信号のサブキャリアfC3のみを通過させてfC1、fC2を減衰させる離散時間フィルタを備えている。
本発明の第2の実施例の動作について説明する。以下では、前記第1の実施例と異なる動作についてのみ説明する。
アンテナおよびRFフロントエンド800で適宜増幅・フィルタ処理を受けたFDM信号は、同時に復調器1(801)、復調器2(809)、復調器3(810)へ入力される。クロック発生器805からのサンプリングクロックに従いサブキャリアfC1、fC2、fC3が復調されるが、それぞれ個別の復調器801、809、810で復調される。復調器801、809、810からの復調出力はセレクタ807に入力されて選択され、デジタルベースバンド信号808として出力される。
本実施例においては、例えば復調器801と809でfC1とfC2とが同時に復調されることも可能である。前記第1の実施例においては復調器が一つのみであるから、2つ以上のサブキャリアを同時に復調することはできない。
次に、本実施例の効果について説明する。それぞれのサブキャリアについて復調器を用意するため、1つのサブキャリアについて復調に費やす時間を増やすことができる。第1の実施例においては、サブキャリア数が3つの場合、1つのサブキャリアの復調にかけられる時間は、データシンボル期間Tsの最大1/3に限られる。
このことは、送受信されるデータ1ビットが持つエネルギも1/3に限られることを意味し、復調ビット誤り率の劣化をもたらす。
本実施例においては、復調器が増える分、電力・面積は増加するものの、データ1ビットが持つエネルギは、前記第1の実施例の場合よりも多くなる。
このため、前記第1の実施例では受信感度を確保できない環境において、従来ADCやDSPを用いる方式よりも電力・面積を削減したい場面で有効となる。
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施例ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。

Claims (15)

  1. 周波数多重変調された信号をサンプルし連続時間信号から離散時間信号に変換するサンプラ回路と、
    前記サンプラ回路から出力された離散時間信号を入力し、着目するサブキャリア周波数成分とは別のサブキャリア周波数成分を減衰させる離散時間フィルタと、
    前記離散時間フィルタを通過した信号からディジタルベースバンドを取り出し1データシンボル受信時間内に復調動作を完了させる復調部と、
    を含む、ことを特徴とする受信装置。
  2. 前記別のサブキャリア周波数成分は、前記着目するサブキャリアに周波数軸上隣接するサブキャリアを少なくとも含む、ことを特徴とする請求項1記載の受信装置。
  3. 前記離散時間フィルタで一のサブキャリア周波数を通過させ、残りのサブキャリア周波数成分を減衰させた後、前記復調部において前記一のサブキャリアに含まれるベースバンド信号を読み取り前記一のサブキャリアの復調を完了させ、
    つづいてサンプリングクロックの周波数を切り替え、前記離散時間フィルタが前記一のサブキャリア周波数とは別のサブキャリア周波数成分を通過させ、残りのサブキャリア周波数成分を減衰させるように、その周波数特性を変更させ、前記復調部において前記別のサブキャリアに含まれるベースバンド信号を読み取り前記別のサブキャリアの復調を完了させる、ことを特徴とする請求項1又は2記載の受信装置。
  4. 前記サンプラ回路と、前記離散時間フィルタと、前記復調部とに対して、クロック信号を共通に供給するクロック発生器を含む、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の受信装置。
  5. 前記離散時間フィルタは、所定次数の移動平均フィルタよりなる、ことを特徴とする1乃至4のいずれか一に記載の受信装置。
  6. 前記サンプラ回路を入力信号に対して複数個並列に配置し、
    複数の前記サンプラ回路に対応して前記離散時間フィルタを複数備え、
    複数の前記離散時間フィルタに対応して前記復調部を複数備え、
    一の組の前記サンプラ回路、前記離散時間フィルタ、前記復調部には、一の周波数のサンプリングクロックが共通に供給され、
    他の組の前記サンプラ回路、前記離散時間フィルタ、前記復調部には、前記一の周波数とは別の周波数のサンプリングクロックが共通に供給される、ことを特徴とする請求項1、2、5のいずれか一に記載の受信装置。
  7. 前記離散時間フィルタの周波数特性を可変する周波数ホッピング機能を備え、前記復調部で一のサブキャリアのベースバンド信号の復調が完了次第、他のサブキャリアを復調可能としてなる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の受信装置。
  8. 前記サンプラ回路と、前記離散時間フィルタと、前記復調部において、伝送状態に応じて、前記ホッピング機能、サンプリングクロックの周波数を適応的に変化させる、ことを特徴とする請求項7に記載の受信装置。
  9. 前記サンプラ回路は、周波数多重変調された連続時間信号を入力し、入力されるサンプリングクロックの値に応じてオン・オフ制御されるスイッチと、
    前記スイッチから出力された信号を所定時間蓄積して保持するサンプリング容量と、
    を含むサンプル・ホールド回路よりなる、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の受信装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一に記載の受信装置を備えた周波数多重無線伝送システム。
  11. 周波数多重変調された信号を連続時間信号として入力し、該連続時間信号を所定サンプリング周期でサンプルしたサンプル値信号(離散時間信号)を出力するサンプラ回路と、
    前記サンプル値信号を入力し着目する周波数成分の信号を選択的に通過させる離散時間フィルタと、
    前記離散時間フィルタを通過した信号を受け取り所定の信号処理を行う処理回路と、
    を含み、
    前記処理回路で一の周波数成分の信号の処理を完了させたのち、前記離散時間フィルタの周波数特性を、前記一の周波数成分とは別の着目する周波数成分の信号を通過させるように切り替え、前記処理回路では、前記離散時間フィルタを通過した前記別の周波数成分の信号の処理を行う、ことを特徴とする信号処理装置。
  12. 周波数多重変調された信号を連続時間信号として入力し、該連続時間信号を所定サンプリング周期でサンプルしたサンプル値信号(離散時間信号)を出力する工程と、
    離散時間フィルタにて前記離散時間信号を処理し、着目する一のサブキャリア周波数成分の信号とは別のサブキャリア周波数成分を減衰させる工程と、
    前記離散時間フィルタを通過した信号を受け復調処理を行う工程と、
    を含み、
    前記一のキャリア周波数成分の信号の復調を完了させたのち、前記離散時間フィルタのサンプリングクロック周波数を切り替え、前記離散時間フィルタの周波数特性を、前記一のキャリア周波数成分とは別のキャリア周波数成分を通過させ残りのキャリア周波数成分を減衰させ、前記離散時間フィルタを通過した前記別のキャリア周波数成分の信号の復調処理を行う、ことを特徴とする受信方法。
  13. 周波数多重変調された信号を連続時間信号として入力し、該連続時間信号を所定サンプリング周期でサンプルしたサンプル値信号(離散時間信号)を出力する工程と、
    複数の離散時間フィルタにて前記離散時間信号を処理し、それぞれに対応するサブキャリア周波数成分を通過させる工程と、
    複数の前記離散時間フィルタを通過した信号を受け復調処理を並列に行う工程と、
    を含む、ことを特徴とする受信方法。
  14. 周波数軸上で複数のサブキャリアを多重化し多値データとしたFDM(Frequency Division Multiplexing)信号を入力してサンプルするサンプル回路と、
    前記FDM信号の複数のサブキャリアのうち、ある1つのサブキャリアについて1シンボルデータ期間内に復調を完了させ、周波数を別のサブキャリアに切り替えて1シンボルデータ期間内に復調を完了させる復調器と、
    前記サンプラ回路でサンプルされた信号を入力し、1つのサブキャリアを復調するにあたり、周波数軸上で隣にある別のサブキャリアを所定のレベルまで減衰させて前記復調器に出力する離散時間フィルタと、
    1つのサブキャリアの復調を1シンボルデータ期間内に完了し、前記離散時間フィルタの周波数特性の切替えを1シンボルデータ期間と同じ時間オーダで行うように、クロックを供給するクロック発生器と、
    を有する、受信装置。
  15. 周波数軸上で複数のサブキャリアを多重化し多値データとしたFDM(Frequency Division Multiplexing)信号をサンプラに入力してサンプルし、
    復調器では、前記FDM信号の複数のサブキャリアのうち、ある1つのサブキャリアについて1シンボルデータ期間内に復調を完了させ、周波数を別のサブキャリアに切り替えて1シンボルデータ期間内に復調を完了させ、
    1つのサブキャリアを復調するにあたり、前記サンプラ回路でサンプルされた信号から離散時間フィルタにて、周波数軸上で前記1つのサブキャリアの隣にある別のサブキャリアを所定のレベルまで減衰させた上で前記復調器に入力し、
    1つのサブキャリアの復調を1シンボルデータ期間内に完了し、前記離散時間フィルタの周波数特性の切替えを1シンボルデータ期間と同じ時間オーダで行うように、クロックを供給する、受信方法。
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