JP5332571B2 - レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置 - Google Patents

レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5332571B2
JP5332571B2 JP2008312056A JP2008312056A JP5332571B2 JP 5332571 B2 JP5332571 B2 JP 5332571B2 JP 2008312056 A JP2008312056 A JP 2008312056A JP 2008312056 A JP2008312056 A JP 2008312056A JP 5332571 B2 JP5332571 B2 JP 5332571B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser light
optical fiber
laser
shielding plate
output value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008312056A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010134338A (ja
Inventor
匡俊 新美
貴也 長濱
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2008312056A priority Critical patent/JP5332571B2/ja
Publication of JP2010134338A publication Critical patent/JP2010134338A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5332571B2 publication Critical patent/JP5332571B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mounting And Adjusting Of Optical Elements (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)

Description

本発明は、レーザ光源から出射されるレーザ光を効率良く光ファイバに入射する位置を決めるためのレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置に関する。
従来より、レーザ光源から出射されるレーザ光を集光して光ファイバの入射面から導光して光ファイバ内で伝播させ、光ファイバの出射面を所望する位置に移動させレーザ加工を行う等、レーザ光が導光された光ファイバは、種々の用途に用いられている。
例えば特許文献1に記載された従来技術では、不可視の高出力レーザ光を光ファイバに正確に入射するために、まずレーザ光源から出射される高出力のレーザ光を、複数の貫通孔を設けた遮光手段を透過させてレーザ光の出力を低下させている。そして出力が低下したレーザ光を集光レンズで集光して光ファイバの入射面に入射し、光ファイバの出射面にはレーザ光の出力を測定可能なパワーメータを設けている。この構成にてパワーメータの測定値が最大となるように光ファイバの入射面の位置決めを行う、レーザ光と光ファイバとの光軸調整装置が開示されている。
特開平7−92353号公報
光ファイバは、入射された光を閉じ込めて伝播する所定の屈折率のコア部材と、コア部材の外周部を覆うクラッド層(クラッド層の屈折率をコア部材の屈折率より小さくしてコア部材内に光を閉じ込める)と、クラッド層の外周部を覆ってクラッド層を保護する被覆部材とで構成されている。ここで、レーザ光はコア部材にのみ入射するべきであるが、クラッド層にも入射されてしまう場合がある。クラッド層は、入射されたレーザ光を閉じ込めるとは限らないが、入射されたレーザ光の一部を出射面まで伝播してしまう。ところが、一般的にクラッド層はレーザ光に対する耐性がコア部材より低く、長時間運転していると焼損する可能性がある。
特許文献1に記載された従来技術では、不可視のレーザ光を光ファイバの入射面から入射し、当該光ファイバ内を伝播して出射面から出射されたレーザ光の出力をパワーメータで測定している。しかし、コア部材で伝播されたレーザ光と、クラッド層で伝播されたレーザ光と、を一緒にして測定してしまうので、レーザ光を入射するべきでないクラッド層にレーザ光が入射されていたとしても、それに気づくことが困難である。
従って、クラッド層にもレーザ光が入射されていた場合、長時間運転や高出力レーザ光を用いた際、クラッド層が損傷する可能性がある。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、光ファイバのコア部材に、より確実にレーザ光を入射することを支援するレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法である。
請求項1に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法は、レーザ光源と、集光レンズと、光ファイバと、レーザ出力値を測定可能な測定手段と、を用いて、前記レーザ光源から出射されるレーザ光を、前記集光レンズを透過させて集光し、集光したレーザ光が前記光ファイバの端面に入射されるように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記光ファイバの、それぞれの位置を調整する、レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法において、前記光ファイバは、入射された光を伝播する所定の径のコア部材の外周部に、前記コア部材の屈折率よりも小さな屈折率のクラッド層が形成されている。
更に、レーザ光を遮蔽するとともに、前記コア部材の径と同じ径の貫通孔が設けられた薄板状の遮蔽板を用い、以下のステップを有する、レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法である。
前記レーザ光源から出射されたレーザ光が、前記集光レンズにて集光されて前記遮蔽板の前記貫通孔を通って前記測定手段に到達するように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板と前記測定手段とを配置するステップ。
前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となるように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つの位置を調整するステップ。
前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となった位置にて、前記レーザ光源の位置と前記集光レンズの位置とを固定するとともに、前記貫通孔の位置に前記光ファイバのコア部材の端面の中心が位置するように前記遮蔽板と前記光ファイバとを入れ替えて当該光ファイバの入射面の位置を固定するステップ。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりのレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法である。
請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法は、請求項1に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法であって、前記集光レンズにて集光されたレーザ光が前記貫通孔を通るように前記遮蔽板を配置する際、前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置と、前記集光レンズの焦点位置と、を一致させる、レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法である。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりのレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法である。
請求項3に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法では、請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法を行う前に、以下のステップを終わらせる。
異なる厚さの少なくとも2枚の遮蔽板を用意し、前記レーザ光源から出射されたレーザ光が、前記集光レンズにて集光されて前記貫通孔を通って前記測定手段に到達するように、前記レーザ光源と前記集光レンズと1枚目の遮蔽板と前記測定手段とを配置するとともに、前記集光レンズの焦点位置と、前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置と、が一致するように1枚目の遮蔽板を配置するステップ。
前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となるように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つの位置を調整し、1枚目の遮蔽板によるレーザ出力値を求めるステップ。
前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置が一致するように、1枚目の遮蔽板を2枚目の遮蔽板と入れ替えて2枚目の遮蔽板によるレーザ出力値を求め、以降、用意した遮蔽板と入れ替えて入れ替えた遮蔽板によるレーザ出力値を求めるステップ。
前記遮蔽板のそれぞれの厚さに対するレーザ出力値に基づいて、前記遮蔽板の厚さがゼロの場合のレーザ出力値であるコア径レーザ出力値を推定するステップ。
推定した前記コア径レーザ出力値から誤差許容値以内のレーザ出力値となる遮蔽板の厚さを選定するステップ。
そして、上記のステップを終わらせた後、選定した厚さの遮蔽板を用いて、請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法を行うステップを有する。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりのレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法である。
請求項4に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法は、請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法であって、異なる厚さの少なくとも2枚の遮蔽板を用意し、1枚目の遮蔽板を用いて、請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法を行って、前記光ファイバの入射面の位置を固定する前に、以下のステップを有する。
1枚目の遮蔽板にて最大となるレーザ出力値を求めるステップ。
前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置が一致するように、1枚目の遮蔽板を2枚目の遮蔽板と入れ替えて2枚目の遮蔽板によるレーザ出力値を求め、以降、用意した遮蔽板と入れ替えて入れ替えた遮蔽板によるレーザ出力値を求めるステップ。
前記遮蔽板のそれぞれの厚さに対するレーザ出力値に基づいて、前記遮蔽板の厚さがゼロの場合のレーザ出力値であるコア径レーザ出力値を推定するステップ。
前記遮蔽板を取り除いて前記集光レンズの焦点位置に前記測定手段を配置して前記遮蔽板が無い場合のレーザ出力値である基準レーザ出力値を求めるステップ。
そして、更に、以下のステップを有する。
前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となった位置にて、前記レーザ光源の位置と前記集光レンズの位置とを固定するステップ。
前記遮蔽板を取り除く前における前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置に前記光ファイバのコア部材の端面の中心が位置するように前記光ファイバの入射面の位置を固定するステップ。
前記基準レーザ出力値と前記コア径レーザ出力値との差分に基づいて、前記光ファイバの前記コア部材に入射されずに前記クラッド層に入射されるレーザ出力値に対応する吸収光量を推定するステップ。
推定した吸収光量が、前記クラッド層に対応する吸収許容値よりも小さくなるように前記レーザ光源の出力を調整するステップ。
また、本発明の第5発明は、請求項5に記載されたとおりのレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法である。
請求項5に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法は、請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法であって、波長の異なるそれぞれの所定波長のレーザ光を出射する複数のレーザ光源と、それぞれの前記レーザ光源から出射されるレーザ光の所定波長に対応させて、所定波長のレーザ光を反射するとともに当該所定波長でないレーザ光を透過するそれぞれの選択反射手段を用い、以下のステップを有する、レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法である。
前記集光レンズの光軸と、それぞれの前記レーザ光源から出射されたレーザ光の光軸とが重なるように、前記集光レンズと、当該集光レンズの光軸上にそれぞれの前記選択反射手段と、を配置するとともに、それぞれの前記選択反射手段に対応する前記レーザ光源を配置するステップ。
前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となるように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つの位置を調整する代わりに、それぞれの前記レーザ光源の位置を調整する、またはそれぞれの前記レーザ光源の位置を調整するとともに前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つの位置を調整する、ステップ。
また、本発明の第6発明は、請求項6に記載されたとおりのレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置である。
請求項6に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光を透過させて集光する集光レンズと、集光された前記レーザ光が入射され、入射されたレーザ光を伝播する所定の径のコア部材と、当該コア部材の外周部に前記コア部材の屈折率よりも小さな屈折率のクラッド層が形成されている光ファイバと、前記レーザ光を遮蔽するとともに前記コア部材の径と同じ径の貫通孔が設けられた単数または厚さの異なる少なくとも2枚の薄板状の遮蔽板と、レーザ出力値を測定可能な測定手段と、位置調整手段と、を備えている。
前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つが位置調整手段に支持されており、前記遮蔽板と前記光ファイバとを入れ替え可能に構成されている。
そして、請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法によって、前記レーザ光源と、前記集光レンズと、前記光ファイバの入射面と、の位置決めが可能に構成されている。
また、本発明の第7発明は、請求項7に記載されたとおりのレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置である。
請求項7に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置は、請求項6に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置であって、更に、波長の異なるそれぞれの所定波長のレーザ光を出射する複数のレーザ光源と、それぞれのレーザ光源から出射されるレーザ光の所定波長に対応させて、所定波長のレーザ光を反射するとともに当該所定波長でないレーザ光を透過するするそれぞれの選択反射手段と、を備えており、前記集光レンズの光軸と、それぞれの前記レーザ光源から出射されたレーザ光の光軸とが重なるように、前記集光レンズと、当該集光レンズの光軸上にそれぞれの前記選択反射手段と、が配置されているとともに、それぞれの前記選択反射手段に対応する前記レーザ光源が配置されている。
そして、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つが位置調整手段に支持されている代わりに、それぞれの前記レーザ光源が前記位置調整手段のそれぞれに支持されて、またはそれぞれの前記レーザ光源が前記位置調整手段のそれぞれに支持されているとともに前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つが前記位置調整手段に支持されて、それぞれのレーザ光源から出射されたレーザ光のそれぞれの光軸の位置を調整可能に構成されており、それぞれのレーザ光源と、それぞれの選択反射手段と、前記集光レンズと、前記光ファイバの入射面と、の位置決めが可能に構成されている。
請求項1に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法を用いれば、コア部材の径の貫通孔が形成された遮蔽板を用いてレーザ光の測定値が最大となる位置(レーザ光源、集光レンズ、遮蔽板の位置)を求め、遮蔽板と光ファイバとを入れ替える。
これにより、コア部材に入射されるレーザ光が最大となる位置に位置決めすることができるため、より確実にコア部材にレーザ光を入射することができる。
また、請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法によれば、より適切に、光ファイバの入射面におけるコア部材の端面の中心位置を、所望する焦点位置に位置決めすることができる。
また、請求項3に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法によれば、遮蔽板を用いてレーザ光源と集光レンズと遮蔽板との位置決めを行う際の、遮蔽板の厚さを適切に選定することができる。
また、請求項4に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法によれば、レーザ光源から出射されて集光レンズにて集光されたレーザ光において、コア部材に入射されずにクラッド層に入射されるレーザ光を、クラッド層の許容値以下にすることで、より信頼性を向上させることができる。
また、請求項5に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法によれば、簡単な構成で、光ファイバに入射するレーザ光の出力を高めることができる。
また、請求項6に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置によれば、レーザ光源と集光レンズと光ファイバと、を適切に位置決めすることが可能であり、更に、光ファイバのコア部材に、より確実にレーザ光を入射できる、レーザ光と光ファイバとの光軸調整装置を実現することができる。
また、請求項7に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置によれば、簡単な構成で、光ファイバに入射するレーザ光の出力を高めることができる、レーザ光と光ファイバとの光軸調整装置を実現することができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。図1は、本発明のレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置1(以下、光軸調整装置1と記載する)の一実施の形態における概略外観図の例を示している。図1においてX軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、Z軸方向は集光レンズ20の光軸方向を示しており、Y軸方向は上向きの鉛直方向を示している。
●[光軸調整装置1の構成(図1)]
図1に示すように、光軸調整装置1は、所定波長のレーザ光L1を出射するレーザ光源10と、レーザ光を透過させて集光する集光レンズ20と、レーザ出力値を測定可能な測定手段40と遮蔽板30とを備えた測定ユニットJ1と、支持部材60にて支持された光ファイバ50(ソケット51にて支持部材60に固定されている)を備えた光ファイバユニットJ2と、にて構成されている。
また、図1に示す例では、レーザ光源10は、6軸方向(X軸、Y軸、Z軸の各軸方向へのスライド移動と、X軸、Y軸、Z軸の各軸回りの旋回移動)に位置を調整可能な調整装置ST1(位置調整手段に相当)に取り付けられており、集光レンズ20は調整装置ST2(位置調整手段に相当)に取り付けられている。
なお、レーザ光源10の光軸と集光レンズ20の光軸とを一直線上に配置し、更に集光レンズ20の焦点位置(集光レンズ20によって集光したレーザ光L2の径が光ファイバ50のコア部材50Aの径R1(図2(C)参照)よりも小さくなる位置(焦点位置の近傍))に測定ユニットJ1の貫通孔H1の中心位置P(図2(A)参照)を配置し、レーザ光源10と集光レンズ20と測定ユニットJ1との相対的な位置が調整可能であればよい(図1参照)。
なお、光軸調整装置1を用いてレーザ光源10と集光レンズ20と光ファイバ50(光ファイバユニットJ2に取り付けられた光ファイバ50)の光軸を調整するには、まず、レーザ光源10と集光レンズ20と測定ユニットJ1とを用いて光軸の調整を行い、調整が完了した後、貫通孔H1の位置に光ファイバ50のコア部材50Aの端面の中心が位置するように、測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2とを入れ替えることで、レーザ光源10と集光レンズ20と光ファイバ50との光軸調整が完了する。
●[測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2の構成(図2)]
次に、図2(A)〜(C)を用いて、測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2の構成について説明する。
図2(A)に示すように、測定ユニットJ1は、所定厚さt1の板状の遮蔽板30と、入射されたレーザ出力値を測定可能な測定手段40とを備えている。なお、所定厚さt1の選定方法については後述する。
遮蔽板30は、レーザ光を遮蔽するアルミ材等の材質で形成された薄板形状を有しており、遮蔽板30には、光ファイバ50のコア部材50Aの径R1と同じ径R1を有する貫通孔H1が設けられている。
そして、貫通孔H1を通過してきたレーザ光のレーザ出力値を測定可能となるように測定手段40が設けられている。
また、図2(B)に示すように、光ファイバユニットJ2は、支持部材60と、先端部にソケット51を有する光ファイバ50とを備えている。
支持部材60は、例えば板状形状を有しており、支持部材60には、コア部材の径R1よりも大きな径である径R2を有する貫通孔H2が設けられている。また、支持部材60における光ファイバ50を取り付ける側の貫通孔H2の周囲には、ソケット51を嵌合可能な嵌合部61が設けられている。この嵌合部61の外周面にはネジ溝が設けられており、ソケット51の内周面に設けられたネジ溝と嵌合可能となるように構成されている。
なお、本実施の形態にて説明する光ファイバ50は、図2(C)のA−A断面図の例に示すように、入射された光(この場合、レーザ光)を伝播する所定の屈折率を有する径R1(例えば1.2[mm]程度)のコア部材50Aと、コア部材50Aの屈折率よりも小さな屈折率を有するとともにコア部材50Aの外周部に層状に形成された外径R3のクラッド層50Bと、クラッド層50Bを保護するためにクラッド層の周囲を覆う被覆部材50Cとを有しているが、被覆部材50Cは省略してもよい。
また、光ファイバ50の先端部にはソケット51が設けられており、ソケット51の先端位置とコア部材50Aの先端部である端面の位置が一致するように構成されている。またソケット51の内部にはクラッド層50Bの代わりに、クラッド層よりも耐熱特性等が優れたサファイア層51Bが形成されている。また、コア部材50Aの屈折率を空気の屈折率よりも大きく設定しているので、サファイア層51Bより先のコア部材50Aはサファイア層51Bにもクラッド層50Bにも覆われていないが、入射された光を内部に閉じ込めて伝播することができる。
●[光軸調整方法の手順]
以上に説明したレーザ光源10、集光レンズ20、測定ユニットJ1、光ファイバユニットJ2を用いた、レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法を、以下に説明する。
最初のステップでは、図1に示すように、光ファイバユニットJ2を用いずに、レーザ光源10と集光レンズ20と測定ユニットJ1とを用いて、レーザ光源10から出射されたレーザ光L1が集光レンズ20にて集光されて遮蔽板30の貫通孔H1(図2(A)参照)を通って測定手段40に到達するように、レーザ光源10と集光レンズ20と遮蔽板30と測定手段40とを配置する。
そして集光レンズ20の焦点位置に貫通孔H1(図2(A)参照)が位置するように遮蔽板30を配置する。なお、本実施の形態では、遮蔽板30と測定手段40とは測定ユニットJ1にて構成されている。
なお、集光レンズ20にて集光したレーザ光の径が、光ファイバ50のコア部材50Aの径R1(図2(C)参照)よりも小さくなる位置(焦点位置の近傍)に、貫通孔H1が位置するように配置してもよい。
しかし、集光レンズ20にて集光されたレーザ光L2が貫通孔H1を通るように遮蔽板30を配置する際、集光レンズ20の側の遮蔽板30の表面上における貫通孔H1の中心位置P(図2(A)参照)と、集光レンズ20の焦点位置とを一致させることが、より好ましい。
次のステップでは、測定手段40にて測定したレーザ出力値が最大となるように、レーザ光源10と集光レンズ20と遮蔽板30との相対的な位置を調整する。これにより、レーザ光源10から出射されたレーザ光の光軸と、集光レンズ20の光軸とが一致するように調整され、集光レンズ20にて集光したレーザ光の径が貫通孔H1の径(すなわち、コア部材の径)よりも小さくなる位置に遮蔽板30の位置が調整される(貫通孔H1の中心位置Pと集光レンズ20の焦点位置とが一致するように調整することが、より好ましい)。
なお、図1の例では、レーザ光源10の位置を調整装置ST1にて調整可能であり、集光レンズ20の位置を調整装置ST2にて調整可能である。
そして次のステップでは、測定手段40にて測定したレーザ出力値が最大となった位置にて、レーザ光源10の位置と集光レンズ20の位置とを固定する。更に、測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2とを入れ替える。
この場合、入れ替える前の測定ユニットJ1における遮蔽板30の表面上における貫通孔H1の中心位置Pの位置と、入れ替えた後の光ファイバユニットJ2におけるコア部材50Aの端面の中心位置P2の位置とが同じとなるように、測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2とが構成されている。
以上のステップにより、レーザ光源10、集光レンズ20、光ファイバ50の位置決めを行う。
図1の例に示す光軸調整装置1では、レーザ光源10を調整装置ST1に取り付け、集光レンズ20を調整装置ST2に取り付けて、レーザ光源10と集光レンズ20と光ファイバ50(測定ユニットJ1)との相対的な位置を調整可能な構成を示している。レーザ光源10と集光レンズ20と光ファイバ50(測定ユニットJ1)との3つがそれぞれ独立して位置を調整可能である場合は、少なくとも2つの位置を調整可能に構成する。
なお、以下に説明する図5(A)〜(C)の例に示す構成とすれば、レーザ光源10と集光レンズ20と光ファイバ50(測定ユニットJ1)との少なくとも1つを調整可能に構成すればよい。
図5(A)の例に示すように、統合ユニットU1にて集光レンズ20と測定ユニットJ1との位置決めが完了している状態(この場合、スペーサ60Aと支持部材60との厚さは同じであり、測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2とは入れ替え可能に構成されている)では、レーザ光源10のみを調整装置に取り付けて調整すればよい。
同様に、図5(B)の例に示すように、統合ユニットU2にてレーザ光源10と集光レンズ20との位置決めが完了している状態(この場合、測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2とは入れ替え可能に構成されている)では、測定ユニットJ1のみを調整装置に取り付けて調整すればよい。
また同様に、図5(C)の例に示すように、統合ユニットU3にてレーザ光源10と測定ユニットJ1との位置決めが完了している状態(この場合、スペーサ60Aと支持部材60との厚さは同じであり、測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2とは入れ替え可能に構成されている)では、集光レンズ20のみを調整装置に取り付けて調整すればよい。
●[遮蔽板30の最適な板厚の選定方法(図3)]
次に、図3を用いて遮蔽板30の最適な板厚の選定方法について説明する。
図3(A)は、集光レンズ20にて集光されたレーザ光が、貫通孔H1の中心位置Pに焦点を結んだ後、広がり角θ1で広がる様子を示している。ここで、遮蔽板30の板厚t1が厚いと、中心位置Pから先のレーザ光(図3(A)の例では、中心位置Pの右側のレーザ光)の一部が貫通孔H1の内壁に当たって当該内壁に吸収され、貫通孔H1から出射されるレーザ光は、貫通孔H1に吸収される分、減衰しており、広がり角もθ1より小さいθ2となる。この状態で図1に示すように配置してレーザ出力値を測定手段40にて測定した場合、広がり角θ1と遮蔽板30の板厚に応じて遮蔽板30に吸収されてしまうレーザ光が変化し、比較的大きな測定誤差が発生する。
この測定誤差を回避するには、板厚t1がゼロに近い非常に薄い板厚(板厚0.1mm程度)の遮蔽板30を用いればよい。しかし、非常に薄い板厚では強度が不足して変形し易いので、貫通孔H1の位置の誤差が発生し易い点と、仮にレーザ光が遮蔽板30に当たった場合、レーザ光が当たった位置の遮蔽板30が短時間で焼損してしまう可能性がある点で、板厚t1を必要以上に薄くするべきではなく、適切な厚さの板厚t1を選定する必要があり、以下にその選定方法を説明する。
集光レンズ20を透過させて屈折させたレーザ光の広がり角θ1に応じた、異なる厚さの複数の遮蔽板30を用意し、遮蔽板30を入れ替え可能となるように測定ユニットJ1が構成されている。
次に、例として板厚がt1、t2、t3の異なる3枚の遮蔽板30を用いて適切な板厚を選定する方法について説明する。
最初のステップでは、1枚目(板厚t1)の遮蔽板30を用い、レーザ光源10から出射されたレーザ光が集光レンズ20にて集光されて遮蔽板30の貫通孔H1を通って測定手段40に到達するように、レーザ光源10と集光レンズ20と遮蔽板30と測定手段40とを配置する。更に、集光レンズ20の側の遮蔽板30の表面上における貫通孔H1の中心位置P(図2(A)参照)と、集光レンズ20の焦点位置とを一致させる。
次のステップでは、測定手段40にて測定したレーザ出力値が最大となるように、レーザ光源10または集光レンズ20または遮蔽板30の少なくとも1つの位置を調整して(統合ユニットU1〜U3のいずれかを使用した場合)、1枚目(板厚t1)の遮蔽板30に対して最大となるレーザ出力値(W(t1))を求める。
次のステップでは、1枚目(板厚t1)の遮蔽板30と、2枚目(板厚t2)の遮蔽板30とを入れ替え、レーザ出力値(W(t2))を求める。更に、2枚目(板厚t2)の遮蔽板30と、3枚目(板厚t3)の遮蔽板30とを入れ替え、レーザ出力値(W(t3))を求める。以下同様に、全ての遮蔽板に対するレーザ出力値を求める。なお測定ユニットJ1は、遮蔽板30を入れ替えた際に、貫通孔H1の中心位置Pは同じ位置となるように、遮蔽板30を入れ替え可能に構成されている。
次のステップでは、それぞれの厚さの遮蔽板30に対するレーザ出力値に基づいて、板厚がゼロの場合のレーザ出力値(コア径レーザ出力値に相当)を推定する。本実施の形態では、図3(B)に示すように、横軸を板厚[mm]、縦軸をレーザ出力値[W]としたグラフ上に、上記のW(t1)、W(t2)、W(t3)の各点をプロットし、最小二乗法等を用いてプロットした点を通るグラフを作成し、板厚がゼロとなる位置のレーザ出力値(W(0)、コア径レーザ出力値に相当)を推定した。
例えば、このW(0)から許容できる誤差Eの範囲(W(0)±E)を満足する板厚の中から最も厚い板厚を選定する。
例えば、発明者は、板厚t1=0.3[mm]、板厚t2=1.5[mm]、板厚t3=3.0[mm]の3枚の遮蔽板30を用いて、上記に説明した方法にて、各遮蔽板30に対するレーザ出力値を求め、板厚1.5[mm]の遮蔽板30を選定した。
そして、当該板厚の遮蔽板30を備えた測定ユニットJ1を用いて、上記に説明した方法にて、レーザ光源10と集光レンズ20と光ファイバ50(光ファイバユニットJ2)の位置決めを行った。
これにより、測定ユニットJ1にて測定したレーザ出力値と、測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2とを入れ替えた後に光ファイバ50に入力されるレーザ出力値との誤差をより小さくすることができる。例えば、より正確なレーザ出力値を所望する場合等で便利である。
上記の説明では、異なる厚さの3枚の遮蔽板を用いた例を説明したが、異なる厚さの少なくとも2枚の遮蔽板を用いればよい。
また、各板厚の遮蔽板30と入れ替えてレーザ出力値(W(t1)、W(t2)、W(t3))を求めた後(この時点でレーザ光源10と集光レンズ20との位置決めは完了しており固定可能である)、光ファイバ50(光ファイバユニットJ2)の位置を固定する前に、遮蔽板30を取り外し、集光レンズ20の焦点位置に測定手段40を配置して、遮蔽板30が無い場合のレーザ出力値(基準レーザ出力値に相当)を求め、遮蔽板30を取り外す前における貫通孔H1の中心位置Pにコア部材50Aの端面の中心が位置するように光ファイバ50の入射面の位置を固定する。
そして、基準レーザ出力値と上記のコア径レーザ出力値との差分に基づいて、コア部材50Aに入射されずにクラッド層50Bに入射されるレーザ光の吸収光量を推定する。
そして、推定した吸収光量がクラッド層50Bの吸収量の許容値よりも小さくなるように、レーザ光源10の出力を調整する。
これにより、耐久性、及び信頼性をより向上させた、レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法、及び光軸調整装置を実現することができる。
●[レーザ光を高出力化する方法(図4)]
以上の説明では、1個のレーザ光源10を用いた例(図4(A)参照)を説明したが、光ファイバ50に、より高出力なレーザ光を入射するために、複数のレーザ光源を用いることも可能である(図4(B)参照)。
図4(A)はレーザ光源10が1個の場合の、レーザ光源10と、集光レンズ20と、遮蔽板30と、測定手段40と、の配置状態の模式図であり、すでに説明した配置であるので説明を省略する。
図4(B)はレーザ光源が複数の場合の、複数のレーザ光源(この場合10、10A、10B)と、複数の選択反射手段(この場合、11A、11B)と、集光レンズ20と、遮蔽板30と、測定手段40と、の配置状態の模式図である。以下、図4(B)に示す複数のレーザ光源を用いる場合の光軸調整方法について説明する。
複数のレーザ光源(10、10A、10B)は、それぞれ波長が異なるレーザ光を出射する。そして、レーザ光源10Aから出射される波長のレーザ光を反射するとともに、当該波長でない波長のレーザ光を透過する選択反射手段11A(例えばダイクロイックミラー)と、レーザ光源10Bから出射される波長のレーザ光を反射するとともに、当該波長でない波長のレーザ光を透過する選択反射手段11Bを用意する。
そして図4(B)に示すように、集光レンズ20の光軸と、それぞれのレーザ光源から出射されたレーザ光の光軸とが重なるように、集光レンズ20と、当該集光レンズ20の光軸上にそれぞれの選択反射手段と、を配置するとともに、それぞれの選択反射手段に対応するレーザ光源を配置する。
なお、図4(B)の例では、レーザ光源10の光軸と集光レンズ20の光軸とを直線上に配置し、当該光軸上に選択反射手段11A、11Bを配置している。また、選択反射手段11Aは、レーザ光源10Aからのレーザ光を反射させて、反射後のレーザ光の光軸と集光レンズ20の光軸とが重なるように適切な角度に設定されている。同様に、選択反射手段11Bは、レーザ光源10Bからのレーザ光を反射させて、反射後のレーザ光の光軸と集光レンズ20の光軸とが重なるように適切な角度に設定されている。
この場合、それぞれのレーザ光源(10、10A、10B)を調整装置に取り付けてそれぞれ位置の調整を可能とし、集光レンズ20または遮蔽板30(測定ユニットJ1)の少なくとも1つを調整装置に取り付けて位置の調整を可能とすることが好ましい。
なお、図5(A)に示すように集光レンズ20と遮蔽板30(測定ユニットJ1)とを統合ユニットU1にて位置決めしている場合は、それぞれのレーザ光源(10、10A、10B)を調整装置に取り付けてそれぞれ位置の調整を可能とすればよい。
以上、本実施の形態にて説明したレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法、及び光軸調整装置では、光ファイバ50にて伝播されたレーザ光の出力を測定するのでなく、光ファイバ50に入射されるレーザ光の出力を測定し、測定の際は、光ファイバ50のコア部材50Aの径と同じサイズの貫通孔H1を形成した遮蔽板30を用いることで、より確実にコア部材50Aにレーザ光を入射できる位置を位置決めすることができる。
また、クラッド層50Bに入射されてしまうレーザ光による吸収光量を、より適切に推定することが可能であり、光ファイバ50の焼損を回避し、長時間の連続運転を行った場合であっても、信頼性をより向上させることができる。
また、レーザ光が確実にコア部材50Aに入射されるように高精度に位置決めすることができるので、レーザ光の伝送効率をより向上させることができる。
本発明のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法、及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置は、本実施の形態で説明した外観、構成、構造、方法等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また、本実施の形態の説明では、測定ユニットJ1、及び光ファイバユニットJ2には位置を調整する調整手段を用いなかったが、測定ユニットJ1、及び光ファイバユニットJ2に位置を調整可能な調整手段を設けてもよい。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
また、本実施の形態にて説明した光軸調整方法及び光軸調整装置は、高出力レーザ光に限らず、低出力レーザ光にも適用することができる。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等は、等号を含んでも含まなくてもよい。
光軸調整装置1の一実施の形態を説明する図である。 測定ユニットJ1と光ファイバユニットJ2の構成の例を説明する図である。 遮蔽板30の最適な板厚の選定方法の例を説明する図である。 レーザ光を高出力化する方法の例を説明する図である。 レーザ光源10と集光レンズ20と遮蔽板30(測定ユニットJ1)との3つの中から2つを位置決めする統合ユニットU1〜U3の例を説明する図である。
符号の説明
1 光軸調整装置
10、10A、10B レーザ光源
11A、11B 選択反射手段
20 集光レンズ
30 遮蔽板
40 測定手段
50 光ファイバ
50A コア部材
50B クラッド層
51 ソケット
J1 測定ユニット
J2 光ファイバユニット
H1、H2 貫通孔
L1、L2 レーザ光
ST1、ST2 調整装置
t1、t2、t3 板厚
U1〜U3 統合ユニット

Claims (7)

  1. レーザ光源と、集光レンズと、光ファイバと、レーザ出力値を測定可能な測定手段と、を用いて、前記レーザ光源から出射されるレーザ光を、前記集光レンズを透過させて集光し、集光したレーザ光が前記光ファイバの端面に入射されるように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記光ファイバの、それぞれの位置を調整する、レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法において、
    前記光ファイバは、入射された光を伝播する所定の径のコア部材の外周部に、前記コア部材の屈折率よりも小さな屈折率のクラッド層が形成されており、
    更に、レーザ光を遮蔽するとともに、前記コア部材の径と同じ径の貫通孔が設けられた薄板状の遮蔽板を用い、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光が、前記集光レンズにて集光されて前記遮蔽板の前記貫通孔を通って前記測定手段に到達するように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板と前記測定手段とを配置するステップと、
    前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となるように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つの位置を調整するステップと、
    前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となった位置にて、前記レーザ光源の位置と前記集光レンズの位置とを固定するとともに、前記貫通孔の位置に前記光ファイバのコア部材の端面の中心が位置するように前記遮蔽板と前記光ファイバとを入れ替えて当該光ファイバの入射面の位置を固定するステップと、を有する、
    レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法。
  2. 請求項1に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法であって、
    前記集光レンズにて集光されたレーザ光が前記貫通孔を通るように前記遮蔽板を配置する際、前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置と、前記集光レンズの焦点位置と、を一致させる、
    レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法。
  3. 請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法を行う前に、
    異なる厚さの少なくとも2枚の遮蔽板を用意し、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光が、前記集光レンズにて集光されて前記貫通孔を通って前記測定手段に到達するように、前記レーザ光源と前記集光レンズと1枚目の遮蔽板と前記測定手段とを配置するとともに、前記集光レンズの焦点位置と、前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置と、が一致するように1枚目の遮蔽板を配置するステップと、
    前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となるように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つの位置を調整し、1枚目の遮蔽板によるレーザ出力値を求めるステップと、
    前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置が一致するように、1枚目の遮蔽板を2枚目の遮蔽板と入れ替えて2枚目の遮蔽板によるレーザ出力値を求め、以降、用意した遮蔽板と入れ替えて入れ替えた遮蔽板によるレーザ出力値を求めるステップと、
    前記遮蔽板のそれぞれの厚さに対するレーザ出力値に基づいて、前記遮蔽板の厚さがゼロの場合のレーザ出力値であるコア径レーザ出力値を推定するステップと、
    推定した前記コア径レーザ出力値から誤差許容値以内のレーザ出力値となる遮蔽板の厚さを選定するステップと、を終わらせた後、
    選定した厚さの遮蔽板を用いて、請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法を行うステップと、を有する、
    レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法。
  4. 請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法であって、
    異なる厚さの少なくとも2枚の遮蔽板を用意し、
    1枚目の遮蔽板を用いて、請求項2に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法を行って、前記光ファイバの入射面の位置を固定する前に、
    1枚目の遮蔽板にて最大となるレーザ出力値を求めるステップと、
    前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置が一致するように、1枚目の遮蔽板を2枚目の遮蔽板と入れ替えて2枚目の遮蔽板によるレーザ出力値を求め、以降、用意した遮蔽板と入れ替えて入れ替えた遮蔽板によるレーザ出力値を求めるステップと、
    前記遮蔽板のそれぞれの厚さに対するレーザ出力値に基づいて、前記遮蔽板の厚さがゼロの場合のレーザ出力値であるコア径レーザ出力値を推定するステップと、
    前記遮蔽板を取り除いて前記集光レンズの焦点位置に前記測定手段を配置して前記遮蔽板が無い場合のレーザ出力値である基準レーザ出力値を求めるステップと、を有し、
    更に、
    前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となった位置にて、前記レーザ光源の位置と前記集光レンズの位置とを固定するステップと、
    前記遮蔽板を取り除く前における前記集光レンズの側の前記遮蔽板の表面上における前記貫通孔の中心位置に前記光ファイバのコア部材の端面の中心が位置するように前記光ファイバの入射面の位置を固定するステップと、
    前記基準レーザ出力値と前記コア径レーザ出力値との差分に基づいて、前記光ファイバの前記コア部材に入射されずに前記クラッド層に入射されるレーザ出力値に対応する吸収光量を推定するステップと、
    推定した吸収光量が、前記クラッド層に対応する吸収許容値よりも小さくなるように前記レーザ光源の出力を調整するステップと、を有する、
    レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法であって、
    波長の異なるそれぞれの所定波長のレーザ光を出射する複数のレーザ光源と、それぞれの前記レーザ光源から出射されるレーザ光の所定波長に対応させて、所定波長のレーザ光を反射するとともに当該所定波長でないレーザ光を透過するそれぞれの選択反射手段を用い、
    前記集光レンズの光軸と、それぞれの前記レーザ光源から出射されたレーザ光の光軸とが重なるように、前記集光レンズと、当該集光レンズの光軸上にそれぞれの前記選択反射手段と、を配置するとともに、それぞれの前記選択反射手段に対応する前記レーザ光源を配置するステップと、
    前記測定手段にて測定したレーザ出力値が最大となるように、前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つの位置を調整する代わりに、
    それぞれの前記レーザ光源の位置を調整する、
    またはそれぞれの前記レーザ光源の位置を調整するとともに前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つの位置を調整する、ステップと、を有する、
    レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法。
  6. レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光を透過させて集光する集光レンズと、
    集光された前記レーザ光が入射され、入射されたレーザ光を伝播する所定の径のコア部材と、当該コア部材の外周部に前記コア部材の屈折率よりも小さな屈折率のクラッド層が形成されている光ファイバと、
    前記レーザ光を遮蔽するとともに前記コア部材の径と同じ径の貫通孔が設けられた単数または厚さの異なる少なくとも2枚の薄板状の遮蔽板と、
    レーザ出力値を測定可能な測定手段と、
    位置調整手段と、を備え、
    前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つが位置調整手段に支持されており、
    前記遮蔽板と前記光ファイバとを入れ替え可能に構成されており、
    請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整方法によって、前記レーザ光源と、前記集光レンズと、前記光ファイバの入射面と、の位置決めが可能に構成されている、
    レーザ光と光ファイバとの光軸調整装置。
  7. 請求項6に記載のレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置であって、
    更に、波長の異なるそれぞれの所定波長のレーザ光を出射する複数のレーザ光源と、それぞれのレーザ光源から出射されるレーザ光の所定波長に対応させて、所定波長のレーザ光を反射するとともに当該所定波長でないレーザ光を透過するするそれぞれの選択反射手段と、を備え、
    前記集光レンズの光軸と、それぞれの前記レーザ光源から出射されたレーザ光の光軸とが重なるように、前記集光レンズと、当該集光レンズの光軸上にそれぞれの前記選択反射手段と、が配置されているとともに、それぞれの前記選択反射手段に対応する前記レーザ光源が配置されており、
    前記レーザ光源と前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つが位置調整手段に支持されている代わりに、
    それぞれの前記レーザ光源が前記位置調整手段のそれぞれに支持されて、
    またはそれぞれの前記レーザ光源が前記位置調整手段のそれぞれに支持されているとともに前記集光レンズと前記遮蔽板との少なくとも1つが前記位置調整手段に支持されて、
    それぞれのレーザ光源から出射されたレーザ光のそれぞれの光軸の位置を調整可能に構成されており、
    それぞれのレーザ光源と、それぞれの選択反射手段と、前記集光レンズと、前記光ファイバの入射面と、の位置決めが可能に構成されている、
    レーザ光と光ファイバとの光軸調整装置。

JP2008312056A 2008-12-08 2008-12-08 レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置 Expired - Fee Related JP5332571B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008312056A JP5332571B2 (ja) 2008-12-08 2008-12-08 レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008312056A JP5332571B2 (ja) 2008-12-08 2008-12-08 レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010134338A JP2010134338A (ja) 2010-06-17
JP5332571B2 true JP5332571B2 (ja) 2013-11-06

Family

ID=42345668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008312056A Expired - Fee Related JP5332571B2 (ja) 2008-12-08 2008-12-08 レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5332571B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102110724B1 (ko) 2010-06-11 2020-06-08 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 반도체 장치 및 그 제조 방법

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06230316A (ja) * 1993-02-01 1994-08-19 Hokuyo Automatic Co 光ファイバーヘッドの光軸調整装置
JPH0792348A (ja) * 1993-09-21 1995-04-07 Toshiba Corp 光ファイバーへのレーザ光入射装置
JP2965832B2 (ja) * 1993-09-22 1999-10-18 川崎重工業株式会社 レーザ光と光ファイバとの光軸調整装置
JP3645013B2 (ja) * 1994-10-14 2005-05-11 三菱電機株式会社 光伝送装置、固体レーザ装置、及びこれらを用いたレーザ加工装置
JP2000035525A (ja) * 1998-07-17 2000-02-02 Nec Corp 光ファイバの光軸調整方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010134338A (ja) 2010-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7167630B2 (en) Beam shaper and imaging head having beam shapers
US20100163537A1 (en) Apparatus and method for laser machining
US8254417B2 (en) Fiber laser system with controllably alignable optical components thereof
KR101425298B1 (ko) 광콜리메이터 및 그를 이용한 광커넥터, 및, 광콜리메이터용 유지부재
EP2605882B1 (en) Method of and fibre laser for optimising the focus of the fibre laser
JPWO2019176502A1 (ja) レーザ発振器、それを用いたレーザ加工装置及びレーザ発振方法
JP5585135B2 (ja) レーザ加工装置
JP2013057854A (ja) 光伝送装置
JP5332571B2 (ja) レーザ光と光ファイバとの光軸調整方法及びレーザ光と光ファイバとの光軸調整装置
EP2500755A2 (en) Optical connector and endoscope system
JP7296940B2 (ja) ハイパワーファイバ照明源用分光フィルタ
JP6398608B2 (ja) 光導波路の検査方法及び検査装置
WO2018110016A1 (ja) ファイバ結合装置
JP7126192B2 (ja) 集光光学ユニット及びそれを用いたレーザ発振器、レーザ加工装置、レーザ発振器の異常診断方法
JP5542539B2 (ja) 光ファイバモジュール
Wang et al. Numerical simulation of a gradient-index fibre probe and its properties of light propagation
JP2001191193A (ja) レーザ装置
JP2012181343A (ja) 光導波体、レーザ光照射装置およびレーザ光照射装置組立方法
JP6738218B2 (ja) 光デバイスおよびレーザ装置
JP5190421B2 (ja) 小型熱レンズ補償加工ヘッド
JP7126062B2 (ja) 調芯方法
JP2019201031A (ja) 集光光学ユニット及びそれを用いたレーザ発振器、レーザ加工装置、レーザ発振器の異常診断方法
JPH05150145A (ja) 光フアイバへのレーザ光入射方法
JP7156190B2 (ja) 細胞観察装置
JP2009271012A (ja) 厚さ測定装置の距離センサの位置調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130319

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130702

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130715

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees