JP5329442B2 - 航空機の弾性パネル - Google Patents

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Description

本発明は概して航空機の構造に関し、さらに具体的には航空機の弾性パネルに関するものである。
与圧された航空機は、機体の機首に位置する一以上の前方圧力隔壁又はパネルを備えることができ、この隔壁は与圧された内部の客室環境用の障壁として機能する。例えば、ある航空機の設計では、前方圧力隔壁の前側は、アンテナ及び/又は他の機器を収容する航空機のレードーム又は「ノーズ・コーン」によって囲まれていてよい。レードームの内側は与圧されていない、つまりそこは外気にさらされている。レードームは通常ガラス繊維等の軽量で透明な電磁材料から形成されている。その結果、前方圧力隔壁は航空機の機首にぶつかる可能性のある鳥等の空中の物体からの更なる保護が得られるように設計されている。
従来の前方圧力隔壁は「れんが壁」保護モードを設けることによって、衝撃に対して硬く反発するように設計されている。換言すると、従来の前方圧力隔壁は構造上のたわみが非常に小さい状態で空中の物体の突入に抵抗するように設計されている。この点においては、上記前方圧力隔壁及びパネルは主隔壁パネルを支持する剛性の強化梁材、小骨、又は他の構成要素を利用する。このため、上記前方圧力隔壁及びパネルは通常、溶接、リベット、又はそうでなければ互いに結合することにより所望の構造体を形成している多数の個別の部品から組立られる。結果として得られる構造体は多数の部品を含む可能性があり、前方圧力隔壁にかかる費用が増加する。
航空機のクラウンパネルは、コックピット窓の上から通常後部の航空機の構造枠部材までの部分である。前方圧力隔壁のように、この部分は機体前部近くの無防備な位置にあるために、鳥の衝突や飛行中の雹に見舞われる可能性がある。この部分は、(通常約25〜30度の)飛行方向に対して急勾配の入射角をなしている場合がある。従来のクラウンパネルは、異物によるたわみ及び突入に抵抗するように設計された実質的な構造体及び枠要素を使用している。したがって、従来技術のクラウンパネルアセンブリは、無防備なクラウンパネルの外板を支持する重厚な強化梁材、小骨、又は他の部材を使用している。さらに、上記従来技術のクラウンパネルアセンブリには多数の部品を要する可能性があるため、クラウンパネルの材料及び製造費用が増加する。
このため、上述した限界及び不利点に対処する前方パネルが必要である。
本明細書に説明される弾性パネルには、剛性パネル及び枠構造の代わりに変形可能な外板又はパネルが利用されている。パネルの主区域は空中の物体等の物体との衝突の衝撃で変形して、衝撃エネルギーを吸収し消散させるように設計されている。一実施形態ではパネルは、例えば限定しないがアルミニウム、チタン、複合材料、又は他の好適な材料等のモノリシック構造の一体型材料から形成されている。選択的に材料を取り除くことによって強化外周及び/又は強化横部材を一体型物質に形成することができる。選択的な材料の除去により、より小さい衝撃力にさらされたときに変形する比較的狭い領域が生じると同時に、比較的広い領域によって強化機構が画定される。これらの強化機構の幾つかは、より強い衝撃力にさらされたときに変形する。本明細書に記載のパネルの実施形態では、より少ない部品を使用し、従来の航空機パネル及びパネルを支持する構造体と比較して軽量である。例えば、クラウンパネルの実施形態は、従来のクラウンパネルよりも約60〜80ポンド軽い可能性がある。
本発明の一実施形態によると、航空機のエネルギー吸収パネルは、物体の衝突で生じた閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形する弾性の外側の外板を含む。弾性の外側の外板はモノリシック構造であり、一以上の外板の端部と一体型に形成され、これに沿って延びる一以上の変形可能な強化機構を含むことができる。このパネルはさらに内部の実質的に剛性の外板と、内側及び外側の外板の間にエネルギー吸収物質の破砕可能な層を含むことができる。内側の剛性外板は、物体が衝突したときに弾性の外側の外板が内向きにたわむことができるように外側の外板から十分な間隔を置いて配置される圧力隔壁を形成することができる。
本発明の別の実施形態によると、航空機のエネルギー吸収用クラウンパネルは、一以上の窓柱及び後方窓枠を含むコックピット窓枠を有し、物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形することにより、衝撃エネルギーの少なくとも一部を吸収し消散させる弾性パネルと、弾性パネルに形成され後方窓枠に接合された前方強化機構と、弾性パネルに形成され、一以上の窓柱に合わせて配列された一以上の横強化機構を含む。横強化機構は、窓柱に合わせて配列された左側、中央、右側の強化機構を含むことができる。
更なる実施形態によると、与圧された航空機のエネルギー吸収パネルは、物体が衝突する外側の側壁と、航空機内の圧力を受ける内側の側壁を含む。外側の側壁は物体の衝突で生じた閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形する物質からできている。内側及び外側の側壁は、単一のモノリシック構造の外板の対向する表面で形成することができる。モノリシック構造の外板は、プラスチック、アルミニウム、チタン、又は複合材料からできていてよく、変形可能な強化機構として機能する厚みが増加した外周領域を含むことができる。外側の側壁は、変形可能な外板を含むことができ、内側の側壁は、物体が衝突したときに外側の外板が内向きにたわむことができるように外側の外板から十分な間隔を置いて配置される内側の外板を含むことができる。破砕可能なエネルギー吸収物質の層を内側及び外側の外板の間に配置して、衝撃エネルギーの吸収をさらに促進することができる。
本発明の方法の実施形態によると、物体の衝突で生じた閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形する航空機のモノリシック構造の外板の組立ては、金属板を湾曲形状に形成し、金属板の選択領域の厚さを変更することによって物体の衝突に応じて変形する板上の弾性領域を形成するステップを含む。選択領域の厚さの変更は、限定しないが、化学エッチング及び/又は機械加工を行って物質を除去することによって行うことができる。化学研磨又は機械加工を行うことによって、弾性領域において物質の所望の厚さを実現すると同時に、特に留め具が位置する非弾性領域においては、段階的なパッドアップを残すことが可能である。パッドアップ領域は、複合実施形態における接着アルミニウムダブラー又は追加層等の物質を接着することによっても作製可能である。
本発明の実施形態は、組み立てが簡単で、少ない部品を含み、パネルに衝突する物体の衝撃に反発することができる航空機の与圧パネルの必要を満たす。
また、本発明は以下に記載する態様を含む。
(態様1)
航空機のエネルギー吸収パネルであって、
物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形する、弾性の外側の外板を備えるパネル。
(態様2)
弾性の外側の外板が、航空機のコックピットの窓の上に配置されている、態様1に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様3)
弾性の外側の外板がモノリシック構造である、態様1に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様4)
弾性の外側の外板が、アルミニウム製である、態様3に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様5)
弾性の外側の外板の一以上の端部と一体的に形成され、且つこの端部に沿って延びる一以上の変形可能な強化機構
を更に備える、態様1に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様6)
内側の実質的に剛性の外板と、
内側と外側の外板の間の破砕可能な層
を更に備える、態様1に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様7)
破砕可能な層がハニカム構造を含む、態様6に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様8)
圧力隔壁を形成する内側の実質的に剛性の外板であって、弾性の外側の外板から、物体が衝突した際に弾性の外側の外板が内側の外板に向かって内向きにたわむことが十分に可能な間隔を置いて配置された内側の外板
を更に備える、態様1に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様9)
一以上の窓柱及び後方の窓枠を備えるコックピットの窓枠を有する航空機用エネルギー吸収クラウンパネルであって、
物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形することにより、衝撃エネルギーの少なくとも一部を吸収し消散させる弾性パネルと、
弾性パネルの中に形成され、後方の窓枠と連結した前方端部強化機構と、
弾性パネルの中に形成され、一以上の窓柱に合わせて配置された一以上の横強化機構
を備えるクラウンパネル。
(態様10)
航空機が、右側の窓柱、左側の窓柱、及び右側の窓柱と左側の窓柱の間の中央の窓柱を備え、一以上の横強化機構が、
右側の窓柱に合わせて配置された右側の強化機構と、
左側の窓柱に合わせて配置された左側の強化機構と、
中央の窓柱に合わせて配置された中央の強化機構
を備える、態様9に記載のエネルギー吸収クラウンパネル。
(態様11)
一以上の横強化機構が変形可能である、態様9に記載のエネルギー吸収クラウンパネル。
(態様12)
弾性パネルがおおむね凸状の外表面とおおむね凹状の内表面を含み、おおむね凹状の内表面は、凸状の外表面が曝される大気圧に対して凹状の内表面にかかる加圧空気荷重に反発するように構成されている、態様9に記載のエネルギー吸収外板。
(態様13)
弾性パネルに継ぎ目がない、態様1に記載のエネルギー吸収外板。
(態様14)
加圧された航空機用のエネルギー吸収パネルであって、
物体が衝突する外側側面であって、物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形することにより、衝撃エネルギーの少なくとも一部を吸収し消散させる材料でできた外側側面と、
航空機内部の圧力にさらされる内側側面
を備えるパネル。
(態様15)
内側及び外側側面が、互いに対向する単一モノリシック構造の表面によって形成されている、態様14に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様16)
モノリシック構造の外板が、
プラスチック、
アルミニウム、
チタン、及び
複合材料
のうちの一つでできた、態様15に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様17)
モノリシック構造の外板が、その一以上の端部に沿って一体的に形成された強化機構を備える、態様15に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様18)
モノリシック構造の外板が外板の周辺部に沿って厚みが増加する領域を含む、態様14に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様19)
外側側面が変形可能な外側の外板を備え、
内側側面が、外側の外板から、物体が衝突した際に外側の外板が内向きにたわむことが十分に可能な間隔を置いて配置された内側の外板を備える、態様14に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様20)
内側及び外側の外板の間の破砕可能な物質の層
を更に含む、態様19に記載のエネルギー吸収パネル。
(態様21)
物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形する、航空機用のモノリシック構造の外板を加工する方法であって、
外板をある輪郭形状に形成するステップ、及び
物体の衝突に応答して、外板の選択領域内の厚さを変化させることにより、変形する外板の弾性領域を形成するステップ
を含む方法。
(態様22)
外板の選択領域の厚みを変化させるステップが、化学エッチングを利用して行われる、態様21に記載の方法。
(態様23)
空中の物体の衝突により生じる衝撃エネルギーを吸収する航空機用加圧パネルであって、
内表面及び外表面を有する、モノリシック金属でできた単一の弾性パネルと、
おおむね凸状の形状を有し、空中の物体の衝突を受ける外表面と、
おおむね凹状の形状を有し、航空機内部の圧力にさらされる内表面
を備え、該弾性パネルは、パネル周辺部周りに、一体的に形成された構造的強化材をさらに備え、該構造的強化材は厚みが徐々に小さくなる領域を含むパネル。
(態様24)
空中の物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形する航空機用のモノリシック金属製の外板を加工する方法であって、
金属板を所望のサイズ及び形状に切断するステップ、
金属板をツール上で引き伸ばし成形することにより、所望の輪郭形状を形成するステップ、
金属板を機械加工して所望の端部外形及び取り付けタブを作製するステップ、
金属板の周辺部をマスキングするステップ、
金属板の各部分を化学エッチング処理することによって、金属板に強化機構を作製するステップ、
取り付けタブを除去するステップ、及び
金属板を洗浄するステップ
を含む方法。
この概要は、下に更に詳細な説明を記載する選択概念を簡略化した形で導入するために提供されている。この概要は請求項の内容の重要な特徴又は本質的特徴を特定するものではなく、また請求項の範囲を決定するための要素として使用されることを意図するものではない。
下記の図面と関連させて考慮される詳細な説明及び請求項を参照することによって、本発明の内容をより完全に理解することができ、図面における同じ番号は図面全体において同じ要素を指す。
図1は従来の航空機の前方圧力隔壁の前面斜視図である。 図2は航空機に取り付けられたときの前方圧力隔壁の一実施形態の側面概略図である。 図3は図2に示す前方圧力隔壁の後面概略図である。 図4は図2に示す前方圧力隔壁の前面概略図である。 図5は図2に示す前方圧力隔壁の後面図である。 図6は線6−6に沿って見た、図5に示す前方圧力隔壁の断面図である。 図7は前方圧力隔壁の別の実施形態の前面斜視図である。 図8は航空機のクラウンに取り付けられた弾性パネルの一実施形態の前面斜視図である。 図9は図8に示す弾性パネルの取り付け位置近辺の支持及び枠構造体の前面斜視図である。 図10は弾性パネルの一実施形態の前面図である。 図11は図10に示す弾性パネルの側面図である。 図12は図10に示す弾性パネルの後面図である。 図13は図12の線13−13から見た弾性パネルの断面図である。 図14は図12の線14−14から見た弾性パネルの断面図である。 図15は非弾性パネルの一部を形成する鳥かご状の強化材を示す航空機のコックピット構造の概略図であり、破線によって示される弾性パネルを含むように変更されるべき領域を示す。 図16は図15の線16−16に沿って切り取った斜視図である。 図17は図15及び16に示すコックピット枠の梁材形成部分に鳥かご状強化材の取り付けを示す断面図である。 図18は破砕可能なエネルギー吸収コアを有する弾性パネルの別の実施形態の断面図である。 図19は図18と同様の断面図であるが、物体の衝突によってつぶれたコアの一部を示す図である。 図20は平坦な外側の外板と湾曲した内側の外板を有する弾性パネルの別の実施形態の断面図である。 図21は積層状の複合枠に保持された内側及び外側の外板を有する弾性パネルの別の実施形態の使用を示す断面図である。 図22は積層複合材を使用した端部強化機構を示す断面図である。 図23は積層複合材を使用した中央強化機構を示す断面図である。 図24は弾性パネルを取り付けるための変形可能なヒンジの使用を示す断面図である。 図25は図24と同様の図であるが、物体が衝突した結果、ヒンジ上で回転する弾性パネルを示す図である。 図26は中間枠を金属ヒンジとして使用した外板パネルとクラウンパネルの結合を示す断面図である。 図27は一体型ハット補強材で強化された前方クラウンパネルを示す斜視図である。 図28は翼に衝突する物体を示す図27のクラウンパネルの前面図である。 図29は図27及び28を示す翼の区域に使用されるハット補強されたクラウンパネルの斜視図である。 図30は弾性パネルの金属を使用した実施形態の組立て方法を示すフロー図である。 図31は航空機の製造及び就航手順のフロー図である。 図32は航空機のブロック図である。
下記の詳細説明は単に図示目的のものであり、本発明又は本発明の応用及び使用を制限するものではない。更に、先行の技術分野、背景、概要、又は下記の詳細説明によって提示される表された又は暗に含まれた見解によって束縛されるように意図されたものではない。概要であるために、航空機の設計、航空機の構造、航空機の製造及び航空機の隔壁及びパネルの他の態様(及び航空機の隔壁及びパネルの個々の稼動部品)に関連する従来技術及び特徴は、本明細書に詳しく説明していないこともある。
下記の説明は、互いに「接続されている」又は「接合されている」要素又は特徴を参照している。本明細書に使用されているように、他に記載されていない限り、「接続されている」は一つの要素/特徴が別の要素/特徴に直接接合しており(又は直接通流しており)、必ずしも機械的に接合していないことを意味する。同様に、他に記載していない限りは、「接合されている」は、一つの要素/特徴が別の要素/特徴に直接又は間接的に接合されており(又は直接又は間接的に通流しており)、必ずしも機械的に接合していないことを意味する。
図1は従来の航空機の前方圧力隔壁100の前面斜視図である。隔壁100は航空機の前部の与圧されていない機首レードームに隣接して取り付けられている。隔壁100により、機内客室内部の与圧状態が維持されると同時に、例えば鳥、雹、破片、その他多数の物体の衝突に対する物理的保護手段が得られる。この点において、隔壁100はおおむね平坦な円盤状の面板102を含む。面板102は、固体の、通常の飛行条件下で基本的に突入不能な壁となるように堅く又は剛性で変形不能となるように設計されている。
注記すべきことに、面板102は複数の補強小骨104によって支持されており、これにより面板102が堅く強化される。補強小骨104は面板102の露出した表面に物理的に係合されている。更なる補強小骨(図では隠れている)が面板102の反対面にも位置している。これらの補強小骨104は隔壁100の変形不能な構造支持部材として意図的に設計されている。実際の展開では、補強小骨104の使用によって隔壁100の全体的な部品数、費用、重量、及び製造における複雑さが増す。
図2は航空機202に取り付けられた本発明の例示の実施形態による前方圧力隔壁200の側面概略図であり、図3は前方圧力隔壁200の後面概略図であり、図4は前方圧力隔壁200の前面斜視図であり、図5は前方圧力隔壁200の後面図であり、図6は図5の線A−Aに沿って見た前方圧力隔壁200の断面図である。隔壁200は概して航空機202の与圧されていない機首レードーム204に隣接する前方圧力隔壁として使用されるように構成されている。隔壁200は好適に機内客室が機外の大気圧に対して与圧されているときに、圧力荷重に反発するように構成されている。隔壁200はドーム形状の特質の利点を生かして、図1に示すような重く強化された「パネルと梁材」構造の代わりに比較的軽量の薄膜で圧力を担持するドーム210を含む。このドーム210は物体の衝突による衝撃下で変形するほど十分な弾性があるため、変形することにより衝撃エネルギーの少なくとも一部を吸収し消散させる。
本発明の全体を通して使用される「弾性(compliant)」という用語は、比較的軟らかく及び/又は柔軟で、たとえば物体による衝撃等の突然の荷重の印加に応答して変形する及び歪むことが可能である物体及び/又は構造体を指している。また、本発明の全体を通して使用される「変形する」及び「変形可能」及び「変形」は、物体の衝突によって起こり、衝突によって生じた衝撃エネルギーがドーム210に吸収されることになる、伸縮性(一時的)の及び可塑性(永久的)の変形の両方、部分的又は完全な崩壊又は破砕及び他のドーム210の形状変化を指し示す。
隔壁200の一部を形成するドーム210の変形可能な特性により、航空機を与圧するための軽量の構造体を要する一方、従来の「レンガ壁」手法を実行することなく、物体からの保護を提供する。実際には、ドーム210は客室内の圧力から生じる自然の与圧力に対応する球状を呈する。このため、隔壁200のドーム210は純粋な張力モードで抵抗するのみでよく、その球状特性により効率的に実行可能である。鳥を「捕獲」するほどに軟らかいが、鳥が貫通することを不可能にすることで、隔壁200により、歪みに適応するのに要する追加的なわずかな量の空間にかかる少額費用で効率的な保護が得られる。この追加空間はまた、従来の手法で補強材を収容するのに要する空間とある程度釣り合いが保たれる。
図2は、隔壁200の通常の取り付け位置を示している。この例示の実施形態では、隔壁200は航空機202の前面に対して順方向にわずかに傾いている。この例示の実施形態では、隔壁200は垂直面に対して約5〜7度傾むかせることができる。ドームを傾けることによって、鳥又は他の物体がより大きな面積にわたって分散することができるため、エネルギーの吸収を更に増加させることができるが、これは本発明に必須の特徴ではない。隔壁200は外側のフランジ206と接合する。外側のフランジ206の目的は、隔壁膜の加圧による引張荷重に、リング内の輪状圧縮によって反発するためである。他の実施形態では、圧力荷重はドーム210自体又は他の航空機構造体の部分によって反発され得る。
実際には、隔壁200は、隔壁200の外側のフランジ206が固定されたままになるように、航空機202の支持及び/又は枠構造に接合することができる。例えば、隔壁200は、隔壁200、客室乗務員の作業場、レードーム204、及び航空機の外板との間に接触面をつくる剛性枠208に取り付けることができる。枠208はアルミニウム等のいかなる好適な材料からできていてよい。図示した実施形態では、枠208は、3インチの厚さのアルミ板の単一片から機械加工されたモノリシック構造のサブ構造としてつくられていてもよい。枠208の特定の設計、構造及び組成は、所定の航空機の必要に応じて変化させることができる。
図4〜6を参照すると、前述したように、ドーム210は物体の衝突によって生じた閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形するように好適に構成されている。このように、ドーム210は衝撃エネルギーの少なくとも一部を、そして実際の実施形態においては、米国連邦航空局(FAA)の認証に必要な実質的に全ての鳥との衝撃エネルギーを吸収し消散させることができ、残りはその下の航空機構造体によって吸収される。特に、隔壁200とドーム210は、(補強部材を用いる従来設計とは対照的に)全ての剛性で変形不能な強化部材を全く用いずに形成することができる。さらに、ドーム210は、隔壁200の周辺端部近辺に位置する留め具以外の孔又は貫通孔を含まない可能性がある。
一実施形態においては、ドーム210は2024−T3アルミニウム等のアルミ合金からできていてもよい。ドーム210が例えば限定しないがケブラー(登録商標)、SPECTRA、ZYLON、ガラス繊維、PEEK及びPEKK等の熱可塑性物質、又は実質的にいかなる実用的な材料を含む他の好適な材料、合金及び組成物から形成されている多数の他の実施形態も可能である。不具合に対してより高い塑性変形性とより高い強度を持った材料は、通常より多くのエネルギーを吸収することができるが、隔壁200はドーム210の伸縮性だけでなく、塑性たわみを通して大幅なエネルギー吸収が可能になるように構成することができる。
実際にはドーム210は、凸状の前面212及び凹状の後面214を有するおおむね球状の蓋(すなわち、球状シェルの一区分)のような形であってよい。ある特定の応用形態に好適な一実施形態では、ドーム210の球半径が約120インチ、(底面)の直径が約85.4インチ、そして深さが約8インチであってよい。ドーム210は凹状の後面214に加わる、凸状の前面212がさらされる大気圧に相対的な加圧空気の荷重に対して反発する。上記のような圧力差状態は、航空機の通常運転中に発生する。
ドーム210は応用形態に従って単層又は複数の層の材料からできていてよい。図2〜6に示すドーム210の実施形態は、第1全体層216と、第1全体層216と接合した第2全体層218と、第2全体層218と接合した部分層220を含む複数の層の材料から形成されている。層216〜220は例えば低温接合、高温接合、機械的留め具、溶接、締め具等の全ての好適な機構又は技術を使用して互いに付着させることができる。第1及び第2の層は、ドーム210の全面を覆わない部分層220に対して「全体的」である。換言すると、第1及び第2の層は、それぞれが少なくとも部分的に球状の蓋を画定するため、重複層である。しかしながら、部分層220はおおむね、先端が切断された球状の蓋、又は球状の外形を有する輪状の層を画定する。
ドーム210の外周222はおおむね円形の端部によって画定されている。図5及び図6に示すように部分層220は、外周222の周りに位置している。言い換えると、部分層222は、第2全体層216の周囲を囲む輪状の層を形成する。したがって、第1全体層212の露出した外側の面が凸状の前面212を示す一方で、第2全体層218の露出した外側の面は部分層220の露出した外側の面とともに、凹状の後面214を示す。したがって、第1全体層216は概して隔壁200の前側に相当し、部分層220は概して隔壁200の後側に相当する。
第1全体層216、第2全体層218、及び部分層220はそれぞれ、変形可能な物質からできていてよく、これにより、上述した隔壁200の衝撃エネルギーを吸収し消散させる特性が強まる。ドーム210に使用される特定の材料によって、ドーム210は例えば限定しないが柔軟性、可塑性、及び延性等の弾性的な変形可能な材料が典型的に持つ一以上の特性を有することができる。ある実際上の応用形態に好適な一実施形態では、第1全体層216及び第2全体層218はそれぞれ、約0.063インチの厚さのアルミ板から形成されている。具体的には、これらの全体層は2024−T3アルミ合金の継ぎ目のない板から形成することができる。部分層220もまた2024−T3アルミ合金の継ぎ目のない板から形成することができる。上述した例示の実施形態では、部分層220はドーム210の中央に向かって細くなる変動する厚みを有することができる。
簡単に製造できるように、変動する厚みは図6に示すように個別のステップにおいて形成することができる(が、必要ではない)。この点においては、部分層220は外周222に向かって位置する外側の端部224と、ドーム210の中央に向かって位置する内側の端部226を有する。内側の端部226は例示の実施形態においては、外側の端部224からほぼ14〜17インチのところに位置することができ、部分層220の幅は約15.7インチであってよい。外側の端部224の厚さは約0.125インチであってよく、内側の端部226の厚さは約0.031インチであってよい。ここで注記すべきなのは、上に記載した特定の機構の寸法は例示のみであって、これらの寸法は特定の応用形態によって変化する可能性がある。
実際には、部分層220は外側の端部224と内側の端部226の間の厚みを減らす中間ステップを何度も含むことができる。外周222近辺のドーム210の比較的厚い部分は、隔壁200を取り付けるために更なる強度を付与するため望ましい。ドーム210のシェルの厚さの変化により、ドーム210の端部近辺に衝撃応力に対する更なる抵抗も得ることができる。これらの領域ではドーム210の弾性が低減するために、応力は端部に向かって高くなる。
ドーム210(及びそれに属する層すべて)は、全ての好適な製造技術を用いて形成することができる。例えば、ドーム210は平坦な板に圧力を加えて球状の蓋を形作る隆起成形技術を用いて製造することができ、この技術はドーム210が形成されるときに一定の壁厚を維持する傾向にある。あるいは、ドーム210は平坦な板に成形工具で圧力を加えながら回転させて円盤の形を作製する回転成形技術を用いて製造することができる。ドーム210は、スタンピング、張り出し成形、超塑性成形又は加圧成形技術を用いて製造することもできる。ドーム210が複合材料及びプラスチックから形成される場合は、例えば限定しないが、標準複合積層、真空バッグ処理、及びオートクレーブ技術、鋳造、又は他の熱成形プロセス等の他の一般的な製造プロセスを用いることができる。
隔壁200はまた、ドーム210に外周222周辺で接合された円形の外側フランジ228も備えている。この実施形態では、外側フランジ228は複数の区分からできており、この複数の区分はその断面がドーム210の外形と基本的に適合する一つの脚部228aと、機体の外形と適合する別の脚部228bによって形成される角度θを含むように形成されている。角度θの目的は、ドーム210を機体と一体化させて、外側フランジ228に堅さを与えることによってドーム210内の薄膜張力から生じる圧縮荷重に抵抗できるようにする。
外側フランジ228は隔壁200に剛性付着機構を与えるように好適に構成されている。図2及び図3を再び参照すると、外側フランジ228は隔壁200を枠208、フロントガラスの支持材、及び/又は他の航空機202の構造体に付着させるのに使用できる。外側フランジ228はまた、航空機の機体の外板の取り付けに適応するようにも構成されている。図2及び図4に示すように、外側フランジ228はまたアンテナ支持アセンブリ229の取り付けポイントも提供する。注記すべきことに、アンテナ支持アセンブリ229はドーム210自体に取り付ける必要はない。どちらかといえば、アンテナ支持アセンブリ229はドーム210の上にかかる「橋」を形成することができる。実際、隔壁200はドーム210のどちらの側にも剛性補強材又は強化部材が直接取り付けられることがないように構成することができ、これによりドーム210に物体が衝突したときにそれに応じて自由にたわむ及び/又は変形することができる。
ある特定の応用形態に好適な一実施形態では、外側フランジ228は例えば限定しないが、アルミ合金7075−T7351又はアルミ合金7050−T7451等の好適な金属から形成することができる。製造及び組み立てを簡単にするために、外側フランジ228は互いにつなぎ合わされた分割した構成要素として製造することができる。図5に、3つのつなぎ要素230によって互いに接合された3つの区分に分割された外側フランジ228を示す。外側フランジ228は、例えばボルト、リベット、締め具、接着、又は溶接等の好適な留め具又は固定技術を用いてドーム210に接合することができる。同様に、隔壁200は、例えばボルト、リベット、締め具、接着、又は溶接等の好適な留め具又は固定技術を用いて(外側フランジ228を介して)航空機202に接合される。
ここで、航空機の前方圧力隔壁300の別の実施形態を示す図7に注目する。隔壁300は、前述したドーム210と構造が同じであってよい変形可能なドーム301に接合された一以上の変形可能なティアストラップ層304を用いることができる。別の実施形態では、ティアストラップ層304は変形可能な補強材からできていてよい。変形可能なティアストラップ層304又は補強層は、ドーム301の疲労及び動的な亀裂の拡がりを遅延させると同時に、隔壁300の衝撃エネルギーを吸収し消散させる性質に対応するのに十分な程度に柔軟であるように構成されている。
隔壁300は、隔壁200と共通の複数の特徴を持っており、前記共通の特徴及び態様は本明細書に詳細には説明しない。隔壁300は、少なくとも第1全体層302と、全体層302に接合された一以上の可鍛性で変形可能なティアストラップ層304を有する変形可能なドーム301を備えている。この例示の実施形態では、隔壁300は全体層302に接合されたウェブ層306を備え、ここでウェブ層306により一以上のティアストラップ層304が画定される。換言すれば、ウェブ層306はティアストラップ層304を含むため、くもの巣に似ている。ウェブ層306自体に弾性があり変形可能なため、上述したようなやり方で、隔壁300が衝撃エネルギーを吸収し消散させることが可能になる。したがって、ウェブ層306は、剛性で変形不能な「れんが壁」構造に依存する従来技術とは対照的に、寛容なやり方で隔壁300の構造的完全性をより高めるために用いることができる。
隔壁200、300の実施形態は、FAAの規則25.571で要求される、海抜における巡航速度(Vc)で、又は高度八千フィートにおける0.85Vcの速度のいずれかの臨界値で飛行する4ポンドの物体の衝突に対して反発するように設計することができる。本発明の実施形態は、要求に応じて異なる物体の重量及び速度に対して反発することが可能である。実際には、隔壁200、300は、隔壁ドーム210、301が衝撃に対して変形し、歪むかどうかを決定する衝撃エネルギーの閾値の格付けを有することができる。隔壁200、300の湾曲し角度をなす表面により、衝突する物体がドーム210、301から離れるようにして曲がる可能性が上がる。ある物体が隔壁200、300に閾値未満の衝撃エネルギーで衝突した場合、物体はドーム210、301に当たって跳ね返るか、ドーム210、301から離れるように曲がる。上記の状態では、ドーム210、301は一時的に内側にひずみ、その後急に元の形に戻ることができる。しかしながら、物体が隔壁200、300に少なくとも閾値の衝撃エネルギーで衝突した場合、ドーム210、301は物体を「捕捉」し、内側に歪み、そして衝撃エネルギーを吸収し消散させるような形で変形する。この点においては、ドーム210、301は物体の衝撃力によってゆがみ又はつぶれ、物体はドーム210、301と接触した後に後部方向に短い距離移動する。
ドーム210、301の変形可能な性質により、隔壁200、300が衝撃力を(剛性及び堅い隔壁と比べて)より長い衝突時間にわたって消散させることが可能になる。ドーム210、301は衝撃を受けたあとにゆがんだ、つぶれた、又は折れた形のままになる、又は元の形状に急に戻ることができる。内圧によって隔壁200、300の元の形状が戻らない場合、物理的な操作によって元に戻す、又は変形の度合いによっては交換することが可能である。隔壁200、300の単純な構造、軽量性、及び比較的低い費用により、上記隔壁を使い捨ての構成要素とすることができる。
上述した隔壁200、300の全般的な特性は、例えば図8〜14に示すクラウンパネル400、500等の航空機の他のエネルギー吸収外板又はパネルを使用しても、実現可能である。ある通常の航空機の設計では、航空機のクラウンパネル400、500は圧力を維持し空中の鳥、雹及び他の物体に対する抵抗を付与するように機能する。本明細書に説明されているクラウンパネルの実施形態400、500は、従来のクラウンパネル及び支持構造に比べて少ない重量及び費用でこの機能を得ることができる。これらの利点は、閾値量の衝撃エネルギーを受けた後に変形するように設計されているドーム化されたクラウンパネル400、500を使用することにより得られる。結果的な歪みは従来のクラウンパネルに比べて大きい − 一桁又は二桁、より大きい可能性がある。このより大きな歪みにより、吸収されるエネルギーは加わった力に結果的な歪みを乗算したものであるため、加わった衝撃力を効果的に削減する。
本明細書に説明されているクラウンパネル400、500は、構造体に加わる衝撃力と淀み圧を減らすたわみによって物体の衝突に対して反発するように設計されている。実際には、本発明の実施形態によるクラウンパネル400、500は、3つの物理的効果の結果として物体の衝突に対する反発を見せる。第1に、衝撃エネルギーはより長い一回のたわみ時間に吸収されるため、衝撃のピーク力はより低くなる。第2に、鳥又は同様の物体は衝撃によってより広い領域に渡って分散する時間があるため、たわみ時間の終わりにおける淀み圧を削減する−これは、クラウンパネル400、500が弾性を有し、(中央への衝撃による)たわみ時間が終わるまで境界線において非常にわずかな反発が起こり、たわみ時間の終了において反発力が一番近い隣接する枠/ストリンガー部材においてよりも、パネル周囲の広い部分周辺において分散するためである。第3に、初期エネルギーの一部はパネル400、500に含まれる材料のたわみを通して吸収されるが、いくらかの初期エネルギーは(中央への衝撃の)対象質量の加速によっても吸収され、初期エネルギーは最終的には境界線において弱まるが、物理的効果によってピークの衝撃力が低減する。
本明細書に説明されているクラウンパネル400、500は従来のクラウンパネルの設計と比較して形態が単純である。従来の外板及びこれに付随する硬化部材の代わりに、本明細書に説明されているクラウンパネル400、500は好ましくは境界線が補強された複数階のパネルを用いる。クラウンパネル400、500は、クラウンパネル400、500の中央に向かって細くなる徐々に変化する非均一の断面を有するように形成されていることが好ましい。図示した実施形態では、非均一の断面は例えば限定しないが化学研磨等の全ての様々な製造プロセスを用いて作製することが可能である。クラウンパネル500の一実施形態は、枠又はストリンガーを更に硬化させずに、衝撃の結果生じる亀裂の発生を阻止し、クラウンパネル500の変形可能な弾性特性を維持することができるティアストラップ又は接着された第2膜のシステムを含むことができる。下に説明するように、上述した複数階を有するパネルとは対照的に、複数階を有する外表面の代わりに基本的に平坦な外表面を有するクラウンパネル400、500を用いることが可能である。
図8は、航空機402に取り付けられた状態の変形可能なクラウンパネル400の一実施形態の前面斜視図であり、図9は、クラウンパネル400の取り付け位置近辺の支持及び枠構造の前面斜視図である。明確にするために、クラウンパネル400は図9に図示していない。図8に、コックピット近辺の航空機402の部分を示す(図2も参照)。この航空機402の特定の実施形態は、右側(右側方向の)の窓柱404、左側(左側方向の)の窓柱406、右側の窓柱404と左側の窓柱406の間の中央の窓柱408、及び後部の窓枠支持構造体410を備えるコックピット窓枠構造を用いている。このコックピット窓枠構造の要素は、アルミニウム、チタン、複合材料、又は必要な構造特性を有する全ての好適な材料で形成することができる。これらの要素により、コックピット窓412を航空機402に取り付けやすくなる。
一般に、物体の衝突に起因して、クラウンパネル400上の構造的領域に吸収された衝撃エネルギーは、物体の衝撃によって構造的領域に加わった力と、衝撃に応じてたわんだ構造的領域の距離の積と基本的に等しい。このため、より堅いパネルの構造的領域は衝撃を受けた際のたわみが少ないため、より軟らかい構造的領域と比べて、より高いレベルの力を吸収しなければならない。より軟らかい構造的領域は、より堅い構造的領域よりも更にたわむことができるため、堅さのより少ない領域は衝撃の結果生じる、より小さい力を受ける。クラウンパネル400の設計において上述の法則を取り入れることによって、パネル400の主要な変形可能領域が構造的なたわみ及び変形を通して衝撃エネルギーを吸収することが可能になると同時に、実質的にたわまないクラウンパネル400のほかの強化領域がその強度によって衝撃エネルギーを吸収することが可能になる。
図示した例では、クラウンパネル400は、航空機の後部の窓枠支持構造体410と別の枠支持構造体414の間に位置している(図9参照)。この点において、クラウンパネル400は、後部の窓枠支持構造体410、枠支持構造体414、及び/又は航空機402のほかの取り付け要素に接合されるように好適に構成された一体型の強化機構を備えることができる。クラウンパネル400の境界線は、衝撃に抵抗するために、クラウンパネル400の主要部分よりも堅く形成することができる。例えば、クラウンパネル400の境界線は、ダメージを受けずに物体の衝撃に抵抗するために必要な更なる強度を境界線に付与するため、パネル400の主要部分と比べて増加した厚みを有することができる。この特性(より堅い特性)は、クラウンパネル400の変形可能な部分と剛性の航空機の支持構造体410、414の間の連結部として機能する境界線には望ましい。さらに、境界線にはクラウンパネル400の留め具に適応する追加的な強度を必要とする可能性がある。
クラウンパネル400は、飛行方向に対して比較的急な入射角を有する航空機402のある部分にわたって延在する一方で、枠支持構造体414の背後の航空機402の部分は比較的小さい入射角を有することができる。注記すべきは、クラウンパネル400は、従来のクラウンパネル設計の特徴である重厚で剛性の、又は変形不能な枠部材を備える又は用いる必要がない。
その一方で、従来のクラウンパネルは空間416において「くもの巣状」の剛性の堅い横部材を必要とする可能性がある。このくもの巣状の横部材は、従来のクラウンパネル外板のための構造的支持部材として機能し、従来のクラウンパネルが異質の物体による変形又は突入に抵抗するための剛性の「壁」のような機能を果たすように設計されている。実際の設置においては、この補強用くもの巣状部材を使用することにより、クラウンパネルと航空機の全体的な部品の数、費用、重量、及び製造上の複雑さが増し加わる。
図9に示す支持要素は、クラウンパネル400がいかなる剛性の構造的補強部材によっても支持又は支援される必要がないことを図示するために簡略化されている。実際には、航空機402は空間416内部の支持要素(図示せず)を備えることができ、空間416では上記支持要素が航空機のシステム及び機械設備を取り付ける又は支持するために用いられる。したがって、そうでなければ従来のクラウンパネルに、又は従来のクラウンパネルの背部に取り付けられる装置は周囲の航空機構造上に、物体による衝撃を受けた際にクラウンパネル400の変形による影響を受けないようにクラウンパネルから十分離れたところに再取り付けすることが可能である。上記装置の支持要素は、クラウンパネル400の構造又は操作に関連しないため、図面には図示していない。
図10は、弾性クラウンパネル500の代替実施形態の前面図であり、図11はクラウンパネル500の側面図であり、図12はクラウンパネル500の後面図であり、図13は図12の線13−13で切り取ったクラウンパネル500の断面図であり、図14は図12の線14−14で切り取ったクラウンパネル500の断面図である。ある特定の航空機の応用形態においては、例えば限定しないが、クラウンパネル500の幅が約100インチ(図10又は図11における最長の寸法)、前から後ろまでの長さが約57インチ(図11から一番良く分かる、クラウンパネル500の「ピーク」の寸法)であってよい。
クラウンパネル500は、航空機に好適なエネルギー吸収外板の可能な一実施形態である。クラウンパネル500は、航空機の客室が航空機の外の大気圧に対して与圧されたときに圧力荷重に反発するように好適に構成されている。クラウンパネル500は、凹形状の自然的性質の利点を生かして、従来のクラウンパネルで利用されるような重厚に補強された「パネル及び梁材」構造よりもむしろ、軽量の膜で客室内の圧力を担持する。実際に、クラウンパネル500の開示された実施形態は、全ての剛性の変形不能な枠部材を不要にすることができる。クラウンパネル500は物体の衝突の衝撃下で変形するほど十分に軟らかいため、例えば限定しないが弾性的及び/又は可塑的変形を通して衝撃エネルギーの少なくとも一部を吸収し消散させる。さらに具体的には、クラウンパネル500は、物体の衝突によって生じた閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形するように好適に構成されているため、衝撃エネルギーの少なくとも一部を吸収し消散させる。クラウンパネル500のこの特性により、従来の「剛性壁」手法を実行することなしに物体に対する保護を提供しながら、航空機の与圧のための軽量の構造体の必要が対処される。実際には、クラウンパネル500は物体が衝突するときに、物体の貫通を許すことなく、変形及びたわみが同時に起こるほど十分に軟らかくてよい。しかしながら、クラウンパネル500は、変形せずに例えば0.85マッハの対気速度で飛行中に一般に遭遇する風荷重に反発するほど十分に堅い。
図10〜12を参照すると、クラウンパネル500はおおむね凸状の外表面502と、おおむね凹状の内表面504を有している(クラウンパネル400の全体的な外形を示す図8を参照)。図示した実施形態では、凸状の外表面502は航空機の外表面を表し、したがって、凸状の外表面502は実質的に滑らかで継ぎ目のない表面であることが好ましい。凹状の内表面504は航空機内で到達した内部の客室圧力にさらされる可能性がある。この点においては、クラウンパネル500は、凸状の外表面502がさらされる大気圧に対して、凹状の内表面504にかかる加圧空気の荷重に反発するように好適に構成されている。下により詳しく説明するように、凹状の内表面504はその中に形成された複数の機構を備えることができる。
クラウンパネル500は概して、限定しないが:前方端部506によって少なくとも部分的に画定される外周部、側面端部508及び後方端部510;前方端部強化機構512;側面端部強化機構514;後方端部強化機構516;右側(右側方向の)横強化機構518;左側(左側方向)横強化機構520;及び中央横強化機構522を備えている。クラウンパネル500のこの実施形態では、様々な強化機構が一体的にクラウンパネル500内に形成されているため、クラウンパネル500は構造的にモノリシックあるいは単一である。換言すれば、これらの強化機構は、分離した独特な物理的要素として実現する必要はなく、クラウンパネル500は複数の部品を互いに組み合わせることなく製造可能である。
クラウンパネル500のこの実施形態は、モノリシック構造の一体の材料からできた変形可能なパネルとして構成されているが、他の実施形態では一以上の材料を使用することができる。図10に示すように、クラウンパネル500の一体性によって結果的に、実質的に滑らかな外表面を有する継ぎ目のないパネルが得られる。クラウンパネル500を製造するのに使用される材料は、例えば限定しないが、チタン、アルミニウム、金属合金、エポキシ−グラファイト複合材料、エポキシ−ガラス繊維複合材料、ステッチ複合材料、ステッチケブラー(登録商標)、熱可塑性−グラファイト複合材料、熱可塑性−ガラス繊維複合材料、金属−繊維複合材料の組み合わせ等の材料であってよい。例えば、ある特定の航空機の設計に好適な一実施形態では、クラウンパネル500は2024−T3又は2024−T42アルミニウム資源から形成することができる。幾つかの応用形態では、2024−T3アルミニウムは、その破損に対する高い変形性、疲労に対する抵抗力、及び低い費用から、衝撃を受ける領域への使用に望ましい可能性がある。
一実施形態においては、クラウンパネル500に使用されるモノリシック構造の金属材料は最初機械加工する前又は化学研磨する前は公称及び均一な厚さを有することができ、この厚さはクラウンパネル500の機械加工又は化学研磨された後の最大の厚さをまた表している。ある特定の応用形態では、例えば、図13及び14の番号524によって表される公称厚さは約0.375インチであってよい。
積層された複合材料からできたクラウンパネル500の場合、クラウンパネル500の選択領域に積層ダブラー、急斜面、増加部分、又は減少部分を設けてこれらの領域を硬化し強化することができる。また、堅さを含むクラウンパネル500の物理的特性を変化させるために、層の配向を変化させることが可能である。
右側の横強化機構518、左側の横強化機構520、及び中央の横強化機構522はクラウンパネル500に使用されるモノリシック構造の一体型材料で一体的に形成される。横強化機構はクラウンパネル500の凹状内表面504で形成される。各横強化機構は物体の衝突により生じる予想される衝撃エネルギーを受けたときに変形可能なままであるように形成されることが好ましい。換言すれば、これらの横強化機構は閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形したわむように意図的に設計されており、堅く剛性の変形不能な構造的梁材として機能するように意図されていず、実際に機能することができない。これらの変形可能な強化機構はクラウンパネル500を強化し、物体の衝突及び他の衝撃の危険によって生じた衝撃エネルギーを吸収し消散させるように好適に構成されている。加えて、これらの強化機構は、例えば鳥等の物体による衝突の結果クラウンパネル500の細い部分に発生する可能性のある亀裂の拡がりを遅延させる又は阻止するように機能する亀裂耐久性部材として機能することができる。この実施形態では、強化機構はモノリシック構造の単一材料から形成されているが、他の実施形態は個々の固定又は接着ストラップを亀裂阻止機構として利用することができる。上記機構は、図2〜7に説明され図示されている前方圧力隔壁210、301の機構と同様のものであってよい。
図8及び図9を参照しながら上述したように、航空機はコックピット窓412用の複数の窓柱404、406、408を備えることができる。この点においては、クラウンパネル500の横強化機構を上記窓柱に合わせて配置されるように好適に構成することができる。例えば、右側の横強化機構518は、取り付け後に右側の窓柱404に合わせて配置されるように位置づけされ、左側の横強化機構520は取り付け後に左側の窓柱406に合わせて配置されるように位置づけされ、中央の横強化機構522は取り付け後に中央窓柱408に合わせて配置されるように位置づけされている。この構成は、窓柱404、406、408から航空機の残りの構造体までの連続的な荷重経路を確立するため望ましい。この窓柱の配置は図8に図示されている − 右側横方向強化機構518は右側窓柱404の「延長部分」として機能するように位置づけされ、左側の横強化機構520は左側窓柱406の「延長部分」として機能するように位置づけされ、中央の横強化機構522は中央窓柱408の「延長部分」として機能するように位置づけされている。横強化機構は、外側から見えないため図8の破線で図示されている。
各横強化機構518、520、522は(図12の線14−14で切り取った中央の横強化機構522の断面図である)図14に示すように傾斜した断面を有するように形成されるのが好ましい。他の実施形態では徐々に変化する断面であってよいこの傾斜した断面により、横強化機構に弾性が付与されると同時にクラウンパネル500の細い部分のある接合部における破れ又は引裂に対して抵抗性を有することが可能になることが望ましい。図示した実施形態においては、中央の横強化機構522によって、モノリシック構造の材料の公称厚さ524が長手方向の横軸に沿って維持される。特に、中央の横強化機構522の両側は、比較的細い部分であるクラウンパネル500の主要領域に到達するまでだんだんと細くなる。この例では、中央の横強化機構522は、クラウンパネル500の主要領域の厚さに対応可能な厚さ526(図14)まで減少する。
傾斜角は横強化機構518、520、522の長さに沿って均一である必要はない。さらに、全ての横強化機構の傾斜角が均一である必要はなく、横強化機構の傾斜角の外形は両側で同じ、つまり左右対称である必要はない。例えば、中央の横強化機構522の傾斜角が、右側の横強化機構518と左側の横強化機構520の傾斜角よりも小さいことにより、クラウンパネル500の真ん中近くが更に変形可能になる。別の例としては、右側/左側の横強化機構518/520の内側の傾斜角は、右側/左側の横強化機構518/520の外側の傾斜角よりも急であってよい。この傾斜部は2つの主な目的で使用される。第1に、より長い耐用年数の要求を満たすために最低限必要な傾斜角がある可能性がある。この実施形態では、強化機構518、520及び522は端部506、508、及び510よりも比較的高い弾性を有する区域にある。これら周囲端部領域はコックピット窓周りと避難昇降口機構に要する補強部材に隣接しており、したがって補強部材により周辺領域が補強されるため、弾性が低くなる。
クラウンパネル400、500は各特定区域の傾斜部の漸次的変化を調整するように設計及び構成することができる。枠等の補強機構近くの漸次的変化が急すぎると、「基本的な」外板ゲージが傾斜部にぶつかると貫通する可能性が高い。強化機構518、520、及び522はより長い耐用年数のために最低限必要な漸次的変化において傾斜部を設けることができる。横強化機構の傾斜特性及び外形は予想される衝撃荷重にしたがって、そしてクラウンパネル400、500の望ましいたわみ及び変形特性にしたがって調節することができる。
上述したように、クラウンパネル500の図示した実施形態は、公称厚さを有するモノリシック構造の一体型材料(アルミニウム等)から形成することができる。横強化機構518、520、522は、材料の選択的除去及び可鍛性の変形可能な横強化機構近辺の公称厚さの削減によってクラウンパネル500に一体的に形成することができる。換言すれば、在庫材料からの材料が、残りの材料により横強化機構、そして該当する場合は、横強化機構の徐々に変化する断面特性が画定されるように選択的に除去される。
モノリシック構造の一体型材料が金属である一実施形態によると、横強化機構は材料の中に化学的にエッチング加工することができる。複数のマスキング及びエッチングステップを利用して、上述し図12及び図13に示す段階的及び漸進的なテーパー型を形成することができる。しかしながらここで注記すべきことは、クラウンパネル500を加工するのに使用される材料によっては、例えば限定しないが、2〜3例のみを挙げると、鋳造、鋳物成形等を含む他の様々な製造技術を利用して、横強化機構518、520、522を形成することができる。
図8及び図9を再び参照すると、クラウンパネル500は前方端部506、側面端部508、及び後方端部510(又はこれらの端部の近くの領域)は航空機の様々な枠支持構造体に連結されるように構成することができる。このため、前方端部強化機構512、側面端部強化機構514、及び後方端部強化機構516は、それぞれの枠支持構造体に連結するために好適に構成することができる。例えば、前方端部強化機構512は図9に示す後方窓枠支持構造体410に連結されるように設計することができる。これらの端部強化機構により、クラウンパネル500の主要な弾性領域と航空機の剛性の非弾性枠構造体との間の遷移部分に追加的な構造的支持が付与される。更に、これらの端部強化機構はクラウンパネル500を取り付けるのに使用される(例えばアルミニウム又はチタン製のピン又はボルト、ネジ、又はリベット等の)皿頭留め具に適合するように構成することができる。
クラウンパネル500の図示した実施形態では、前方端部強化機構512、側面端部強化機構514、及び後方端部強化機構516は、クラウンパネル500に使用されるモノリシック構造の一体型材料で一体的に形成することができる。これらの端部強化機構は、横強化機構について上述したやり方で形成されることが好ましい。一般的な特徴、特性、及び製造技術は、端部強化機構においては本明細書に詳細には説明しない。
簡単に言えば、端部強化機構512、514、516は、上述したように材料を選択的に除去することによってモノリシック構造の一体型材料で形成することができる。図13は図12の線13−13を切り取った後方端部強化機構516の断面図である。図13は、後方端部強化機構516に適したテーパー型外形を示す。特に、後方端部強化機構516は公称厚さ524から、クラウンパネル500の最初に変形可能な領域の厚さを表す縮小した厚さ528に遷移する。
横強化機構518、520、522とは対照的に、端部強化機構512、514、516は、クラウンパネル500の取付け境界線としての役目を果たすため、変形可能でなくてもよい。この取付け境界線によって航空機の剛性で変形不能な支持構造体が接合される。したがって、端部強化機構512、514、516はクラウンパネル500に堅く剛性の外周部を設けるように構成されていることが好ましい。このクラウンパネル500は、統合された強化機構に起因して最小限しか曲がることができない周辺部とは対照的に、クラウンパネル500の下に取り付けられた機器に衝撃を与えずに、中央ができるだけ大きく曲がるように設計することができる。
端部強化機構512、514、516の傾斜した外形は、クラウンパネル500の弾性の第1領域とクラウンパネル500の周辺部との間の遷移部分を形成するために用いられる。特定の実施形態では、端部強化機構の傾斜部を横強化機構518、520、522の傾斜部と一体化させることができる(図12参照)。さらに、横強化機構518、520、522について上述したように、端部強化機構512、514、516の傾斜角はその長さに沿って均一である必要はなく、傾斜角は端部強化機構512、514、516全体において均一である必要はなく、端部強化機構512、514、516の傾斜角の外形は両側で同じである必要はない。端部強化機構512、514、516の傾斜特性及び外形は予想される衝撃荷重、クラウンパネル500の望ましいたわみ及び変形特性、及びクラウンパネル500が取り付けられた特定の航空機の特徴に従って調節することが可能である。
下の説明はクラウンパネル500を製造する、幾つかの可能な方法のうちの一つを示す。在庫材料(例えばアルミ板等)は所望のサイズ及び形状に切断される。材料はその次に、所望の輪郭形状になるまで適切に構成されたツール(図示せず)上に引き伸ばし成形される。この時点で材料を、所望の端部外形を形成するように、そして化学エッチングプロセスに使用される取付けタブを形成するように機械加工することができる。その後に、強化機構は複数のマスキング及びエッチングステップを含む得る好適な化学エッチングプロセスを介して形成することができる。化学エッチングが完了した後に、材料は洗浄され取付けタブが除去される。このように、モノリシック構造の一体型材料がクラウンパネル500に変身する。当然ながら、代替製造技術及び異なる処理ステップを利用してクラウンパネル500を形成することが可能である。
本明細書に記載される変形可能な特性を有するクラウンパネルの代替実施形態は、内側の外板及び外側の外板を有する複合構造物を使用して実現させることができる。例えば、特定の実施形態はコアを含まない積層複合構造物から形成することができ、その一方他の実施形態は内側の外板と、外側の外板、及び外板の間に挟まれたコア材料を有する構造物から形成することができる。構造体は硬化されていない、蜂の巣状に硬化された、又は他のタイプのコアが硬化された、衝撃を受けた際に反転する又は変形するように設計されたパネルであってよい。金属製の実施形態では、コアがつぶれることによって異物が衝突したときの衝撃エネルギーを吸収する、アルミ製外板及びアルミ製ハニカム構造のコアを利用する。上記の実施形態では、変形不能な領域への突入を防ぐため及び/又は周辺部に沿った取付けのために、パッドアップ、ランプアップ又は他の強化機構が(モノリシック構造の実施形態について上述したように)周辺部周りに備えられている。
前述したように、積層複合材料から形成されたクラウンパネル400、500の実施形態は、層の数を変化させることによって、積層ダブラーを設けることによって、積層体の傾斜部分を設けて成形された又は傾斜パターンを形成することによって、積層体の配向を変化させることによって、プリプレグ、ステッチ強化材、樹脂注入、及び複合材料加工の従来技術で周知の他の様々な材料及び技術を使用することによって、特定の応用形態の要求を満たすように調整することができる。
複合材料の実施形態には、カーボン・ファイバー製外板および外板の間に好適なコア材料を使用することができる。上記複合材料の実施形態では、材料の追加の積層体又は層が、非弾性領域において衝撃を抑えるために、及び留め具が取り付けられる領域を強化するために、周辺部周りに必要となる可能性がある。あるいは、積層ストリップを周辺部周りに接着させることもできる。加えて、周辺部に沿って変形可能なヒンジを使用することにより、複合材料及び複合材料のハニカム構造の実施形態の両方が構造的影響を最低限に抑えながら衝撃をより良く吸収することが可能になる。機能的には、変形可能なヒンジを、要求されるヒンジの回転ひずみを通して破断することなく塑性的に変形するほど十分に高い破損歪みを示す、例えば金属バネ等の任意の金属で作製することが可能である。回転ひずみ角は、クラウンパネルの凸性によって変化する。ドームがフランジに対して角度ψをなす場合、要求される角度歪みはψの2倍である。この実施形態では、クラウンパネルの後方枠により、便利な取り付けポイントと、材料の適切な選択により、変形可能なヒンジが得られる。
ここで、枠構造534を含む、弾性クラウンパネル500の、航空機の前方コックピット領域を囲む航空機の構造体530の一領域532への取付けを詳細に示す図15〜17に注目する。図16及び17から良くわかるように、弾性クラウンパネル500は支持梁材536で上方フランジ538の中に形成された踏み段537と適合する踏み段型外側端部514を備えている。フランジ538はまた、隣接している外板パネル540も支持する。リベット542等の留め具を使用してフランジ538に端部542を固定することができる。
図18を参照すると、複合材料から作られた、弾性パネルの代替実施形態600が図示されている。弾性パネル600は破砕可能な、外側の外板604と内側の外板606に接着され、これらの間に挟まれたエネルギー吸収コア602を備えている。エネルギー吸収コア602は発泡体又はたとえばアルミ製ハニカム構造等のハニカム構造を含むことができる。外側の外板604は弾性であってよく、物体の衝突に応答して変形及びたわみを起こすのに十分な弾性を有する、例えば、アルミニウム、熱可塑性又は繊維強化ポリマー等の金属を含むことができる。図示した実施形態においては、内側の外板606は航空機内部の圧力に反発することができる隔壁608を形成する複数の積層された積層体606を含む積層複合板として示されている。しかしながら、内側の外板606は金属又は他の剛性材料、又は外側の外板604よりも弾性の低い材料でできていてよい。この実施形態では、内側の外板604及び外側の外板606はそれぞれ湾曲しているが、他の形状も可能である。
図19に、物体の衝突によって衝撃を受けた後の弾性パネル600を示し、物体の衝突により610で示すように、外側の外板604が内向きに変形し、たわむ。物体の衝突で生じた衝撃エネルギーの一部は弾性の外側の外板604によって吸収される一方、衝撃エネルギーの別の部分は破砕可能なコア602によって吸収可能である。幾つかの応用形態では、コア602が予想されるレベルの衝撃エネルギーを吸収するのに十分な厚さを有することにより、内側の外板606が望ましくないレベルの衝撃エネルギーにさらされないようにすることが重要であり得る。
図20に、図18に示す実施形態と同様であるが、湾曲している又は複数階付である代わりに、平坦な外側の外板614を有する弾性パネルの別の実施形態612を示す。積層された複合材料製の内側の外板606は湾曲しているように図示されているが、ある応用形態では実質的に平坦である又は湾曲していてもよい。
ここで、弾性の外側の外板616と、外側の外板616よりも比較的剛性であるか、弾性が低いかのいずれかである内側の外板617を備える弾性パネルの更なる実施形態615を示す図21に注目する。外側の外板616は、限定しないが例えばアルミニウム等の金属、熱可塑性物質、繊維強化ポリマー又は、物体の衝突から生じる衝撃エネルギーに対して変形し衝撃エネルギーを吸収するほど十分に弾性があるが、0.85マッハの速度で遭遇する通常の風及び/又は空力的負荷に反発する他の物質からできていてよい。重要なのは、外側の外板616と内側の外板617は、ある距離621相隔たっており、この距離621は616aで示す外側の外板616の最大限のたわみにより、内側の外板617の完全性に衝撃を与えない、又はそうでなければ影響を与えないために十分な距離である。換言すれば、外側の外板616が、物体が衝突する際に変形する可能性のある場所に十分な深さ621を設けるべきであるということである。
内側の外板617は、航空機の内部の圧力に反発するために十分な剛性を有する任意の好適な材料でできていてよい。例えば、内側の外板617は、強化繊維を有する積層された複合材料で形成することができ、又はアルミニウム等の金属製のモノリシック構造の材料から加工することができる。図示した実施例では、内側の外板617は凹状内表面619を有するが、他の形状も可能である。同様に、図示した外側の外板616は実質的に平坦であるが、前述したように、外側の外板616は応用形態に応じて他の形状を有することができる。この実施形態では、外側の外板616及び内側の外板617は積層された複合枠618を形成する積層体618aの間に保持されている。
図22は端部の詳細を示し、ここで弾性パネル622の端部は積層された複合枠620の積層体624の間に保持されている。積層体624は626において傾斜し、図12〜14に示す実施形態に関連して前述した強化機構と同様の強化機構を形成している。同様に、パネル622の端部を覆っている積層体624は628において傾斜し、枠620とパネル622の間の実質的に滑らかな外表面の遷移部分を形成している。
図23は、図14に示すのと同様であるが、例えば繊維強化ポリマー等の複合材料でできた積層された積層体624を利用する中央の横強化機構628を示す。隣接の弾性パネル622は強化機構628の積層体624の間に捕捉されている。積層体の傾斜部分を利用してテーパー型の外形626を作ることができる。
ここで、頑丈なヒンジ652を用いて枠又は他の構造体654に取り付けることができる弾性パネルの実施形態640を示す図24及び25に注目する。ここでは、弾性パネル640は、内側の外板648と外側の弾性外板646の間に挟まれた破砕可能なエネルギー吸収コア644を備えている。内側の外板648は複合材料の積層された積層体650から形成される。
ヒンジ652は第1及び第2脚部652a、652bを含み、第1及び第2脚部652a、652bは、閾値量の加圧力がかかった時に脚部652a、652bがヒンジポイント652cの周囲を回転できるほど十分に柔軟な金属等の材料から形成されている。「活ヒンジ」又は「塑性ヒンジ」とも呼ばれるヒンジ652により、物体の衝突によって衝撃を受けた時に、弾性パネル640がヒンジポイント652cの周囲を回転することが可能になる。脚部652a、652bは互いに相対的にある角度ψをなして配向し、ヒンジ652は、物体が衝突した際に脚部652aが角度ψの2倍の距離を回転することができるように設計することができる。衝突による衝撃を受けた際に、活ヒンジ652の変形により、衝撃エネルギーの更なる量を吸収できるため、破砕可能なコア644と弾性の外側の外板646によって吸収される衝撃エネルギーの量が追加される。図25に、物体の衝突により衝撃を受けた結果、656で示す外側の外板646が変形し、番号657で指定された角度をパネル640全体が回転したパネル640を示す。
図26に、クラウンパネル601を外板パネル603に連結させるための梁材660の使用を示す。この実施例では、クラウンパネル601は積層された複合積層体664で形成され、外板パネル603は同様に積層された複合積層体666を含む。積層体664、666は留め具665を使用して梁材660の上方フランジ663に固定されている。梁材660はまた、ウェブ661によって上方フランジ663に接続されている下方フランジ662も含むことができる。少なくとも上方フランジ663は、物体の衝突の結果クラウンパネル601がたわんだときにヒンジポイント667で曲がることが可能なほど十分に柔軟なアルミニウム等の材料でできていてよい。
図27〜29に、図29に示す弾性の放射状ハット673で補強された変形可能な外側の外板669を有する翼、安定板、制御面又はカナード668上に使用できるパネルを示す。放射状ハット673は、弾性外板669の下部にあり、弾性外板669を支持する弾性の長手方向の補強材674を含む。補強材674は、前方及び後方スパー676の間にリブ675に平行して延びている。図27に、パネル668に衝突する直前の物体671を示す。図28に、異物671がパネル668に衝突した結果、672で示す外板669が変形したところを示す。
前述したように、金属又は他の形成可能な材料でできている、図1〜14に示す弾性パネルの実施形態400、500は、図30に示す方法を用いて作製することができる。ステップ680で開始し、例えば限定しないがアルミニウム等の好適な金属製の単一板を最初に所望のサイズ及び形状に切断する。次にステップ682において、金属板を好適なツール上に引き伸ばして所望の輪郭に成形する。次に、ステップ684において、従来の物質除去装置を使用して金属板の所望の領域の厚さを選択的に変える(例えば、減らす)と同時に、板の端部を成形して後処理に使用される取付けタブ(図示せず)を形成することによって、金属板を機械加工することができる。ステップ686において、金属板の領域をマスクで覆って、これらの領域をその後の処理ステップ中に保護することができる。ステップ688において、金属板に化学エッチング処理を行って、前述した次第に変化する及び/又は傾斜した厚さの強化材を作製することができる。ステップ690において、エッチングマスクが取り除かれ、ステップ692では、取付けタブが除去され金属板が洗浄される。
上述した複合材料の実施形態では、追加的な積層体を交互的にして、亀裂の伝播を遅延又は阻止することができ、その一方で複合ハニカム構造の実施形態では、二重の及び/又は厚い外板(つまり、内層及び外層板)によって冗長性が得られるため、ティアストラップを必要としない可能性がある。同様に、高密度のコア又は熱可塑性の外層板を使用して、これらの目的を達成することができる。
本発明の実施形態は、様々な可能な応用形態、特に、例えば航空宇宙、海事及び自動車への応用形態を含む運送業に使用が可能である。したがって、ここで図31及び32を参照すると、本発明の実施形態は図31に示すような航空機の製造及び就航方法700と、図32に示すような航空機702において使用することができる。製品を作る前の段階において、例示の方法700は、航空機702の仕様及び設計704と資材調達706を含むことができる。製造の過程では、航空機702の、構成要素とサブアセンブリの製造708と、システムの一体化710が行われる。その後、航空機702は、認証及び納品712ステップを経て、就航714されることができる。顧客によって就航されている間、航空機702は定期的な整備及び修理716(これにはまた、改良、再構成、改装等も含まれる)が予定される。
本方法200の各プロセスは、システム・インテグレーター、第三者、及び/又はオペレータ(例えば、顧客)によって行う又は実施することが可能である。この説明の目的のために、システム・インテグレーターは限定しないが任意の数の航空機メーカー、及び主要なシステム下請け業者を含むことができ;第三者は、限定しないが任意の数の供給メーカー、下請け業者、及びサプライヤーを含むことができ;オペレータは、航空会社、リース会社、軍事機関、サービス組織等であってよい。
図32に示すように、例示の方法700によって製造された航空機702は、複数のシステム720及び室内装飾722を有する機体718を含むことができる。高レベルのシステム720の例は、一以上の推進システム724、電気システム726、油圧システム728、及び環境システム730を含む。任意の数の他のシステムを含むことができる。航空宇宙産業の実施例を表示したが、本発明の原則は海事及び自動車産業等のほかの産業に応用することができる。
本明細書に具現されたシステム及び方法は、製造及び就航方法700の任意の一以上の段階で採用することができる。例えば、製造プロセス708に対応する構成要素又はサブアセンブリは、航空機700が就航している間に製造される構成要素又はサブアセンブリと同様のやり方で加工又は製造することができる。また、一以上の装置の実施形態、方法の実施形態、又はこれらの組み合わせを、例えば、実質的に航空機702の組み立てを促進する、又は航空機702にかかる費用を削減することによって、製造段階708及び710に用いることが可能である。同様に、一以上の装置の実施形態、方法の実施形態、又はこれらの組み合わせは、航空機702が就航している間に、例えば限定しないが、整備、複合構造体の修理及び点検716に用いることができる。
少なくとも一つの例示の実施形態が上述した詳細説明に記載されたが、当然ながら、膨大な数の変形例が存在する。また、当然ながら、本明細書に記載された例示の実施形態又は複数の実施形態は、いかなる方法においても、請求された事項の範囲、適用性、又は構成を限定するものではない。むしろ、上述した詳細説明は、当業者に記載された実施形態又は複数の実施形態を実行するための便利な手引きを提供するものである。当然ながら、この特許出願を行う時点の公知の同等物および予測可能な同等物を含む、請求項によって規定された範囲から逸脱することなく、要素の機能及び配置において様々な変更を行うことが可能である。

Claims (9)

  1. 航空機のエネルギー吸収パネルであって、
    物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形し、弾性の外側の外板が、航空機のコックピットの窓の上に配置される、弾性の外側の外板と、
    弾性の外側の外板の端部と一体型であって、且つこの端部に沿って延びる少なくとも1つの強化機構と、
    を備えるパネル。
  2. 弾性の外側の外板がモノリシック構造である、請求項1に記載のエネルギー吸収パネル。
  3. 弾性の外側の外板が、アルミニウム製である、請求項に記載のエネルギー吸収パネル。
  4. 内側の実質的に剛性の外板と、
    内側と外側の外板の間の破砕可能な層
    を更に備える、請求項1に記載のエネルギー吸収パネル。
  5. 破砕可能な層がハニカム構造を含む、請求項に記載のエネルギー吸収パネル。
  6. 圧力隔壁を形成する内側の実質的に剛性の外板であって、弾性の外側の外板から、物体が衝突した際に弾性の外側の外板が内側の外板に向かって内向きにたわむことが十分に可能な間隔を置いて配置された内側の外板を更に備える、請求項1に記載のエネルギー吸収パネル。
  7. 一以上の窓柱及び後方の窓枠を備えるコックピットの窓枠を有する航空機用エネルギー吸収クラウンパネルであって、
    物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形することにより、衝撃エネルギーの少なくとも一部を吸収し消散させ、航空機のコックピットの窓の上に配置される弾性パネルと、
    弾性パネルの中に形成され、後方の窓枠と連結した前方端部強化機構と、
    弾性パネルの中に形成され、一以上の窓柱に合わせて配置された一以上の横強化機構を備えるクラウンパネル。
  8. 物体の衝突によって生じる閾値量の衝撃エネルギーに応答して変形し、航空機のコックピットの窓の上に配置される、航空機用のモノリシック構造の外板を加工する方法であって、
    外板をある輪郭形状に形成するステップ
    外板の選択領域内の厚さを変化させることにより、物体の衝突に応答して変形する外板の弾性領域を形成するステップと、
    外板の端部と一体型であって、且つこの端部に沿って延びる少なくとも1つの強化機構を形成するステップと、
    を含む方法。
  9. 外板の選択領域の厚みを変化させるステップが、化学エッチングを利用して行われる、請求項に記載の方法。
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