JP5329050B2 - ビーム処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、イオンビーム又は荷電粒子ビームによるビーム処理装置に関し、特にこれに用いられる静電式ビーム偏向走査装置に関する。
本発明は、例えば低エネルギーから中エネルギーの大電流イオンビームを、静電電界による偏向走査及び静電電界による平行化(パラレル化)をしたのち、基板にイオン注入を行う方式のイオン注入装置に適用されるものであって、走査方向の注入均一性を改善することができるようにしたものであり、静電式ビーム偏向走査装置内でのイオンビームの走査精度の向上及びゼロ電場効果の抑制、ビーム平行化装置における平行化精度の向上のための改良に関する。
図11を参照して、イオン注入装置に適用された従来の静電式ビーム偏向走査装置(以下、偏向走査装置またはビームスキャナと略称する)の構成及び作用について説明する。なお、本図は、偏向走査装置の作用を説明するための模式図にすぎず、本図によって後述される各構成要素の大きさ、位置関係が規定されるものではない。
図11(a)に示すように、偏向走査装置は、イオンビームの通過域を挟むようにして対向配置された一対の走査電極(二極式偏向走査電極)51A、51Bを有する。ビーム進行方向に関して走査電極51A、51Bの上流側(前側)及び下流側(後側)にはそれぞれ電子のサプレッションのためのサプレッション電極52、53が配置されている。サプレッション電極52、53はそれぞれ、イオンビームの通過域に開口を有する。下流側のサプレッション電極53に隣接して遮蔽グランド電極54が配置されている。
この種の偏向走査装置に入射するイオンビームは所望のイオン種の陽イオンからなり、この陽イオンに引き付けられた電子はイオンビームに巻きついている。
偏向走査装置は、図示してない交流電源に接続され、交流電源からの交流電圧が走査電極51A、51B間に印加される。偏向走査装置の走査電極51A、51Bの電圧印加状態は大きく分けて以下の3つの状態がある。
1.図11(b)に示すように、偏向走査装置の一方の走査電極51Aには負の電圧、他方の走査電極51Bには正の電圧がそれぞれ印加されている。
2.図11(c)に示すように、偏向走査装置の一方の走査電極51Aには正の電圧、他方の走査電極51Bには負の電圧がそれぞれ印加されている。
3.図11(d)に示すように、偏向走査装置の双方の走査電極51A、51Bの電圧が0である。これは、走査電極51A、51Bに印加される正負電位の切り替え時であることを意味する。
図11(b)においては、偏向走査装置を通過する正の電荷をもつイオンは、負の電圧を持つ左側の走査電極51Aに引き寄せられる。一方、イオンビームに巻きついた電子は、正の電圧を持つ右側の走査電極51Bに引き付けられる。偏向走査装置を通過する間にイオンビームは電子が失われ、正の電荷をもつイオン同士は空間電荷効果により反発するため、イオンビームは発散する傾向にある。なお、電子はイオンよりも質量が軽いため、イオンよりも偏向角が大きい。
図11(c)においても、図11(b)と同じ理由で偏向走査装置を通過する間にイオンビームは発散する傾向にある。
一方、図11(d)においては、偏向走査装置の双方の走査電極51A、51Bの電圧が0であるので、イオンビームは走査電極51A、51B間を直進して通過する。イオンビームに引き付けられている電子も走査電極に引き付けられることなく直進して通過するため、偏向走査装置を通過するイオンビームは、残存電子によってある程度収束する傾向にある。このような現象はゼロ電場効果と呼ばれることがある。これまでは、後述されるような上下一対のゼロ電場補正電極によってゼロ電場効果の抑制を図っていた。
この種の偏向走査装置は、例えば特許文献1に開示されている。
なお、これまでのイオン注入装置では、イオンビームのビームエネルギーの高低、イオン種(例えばP、B、As等)の違い、ビームサイズの大小とビーム電流密度の大小、更には質量分析スリットにおけるスリットサイズの違いによってビームスキャナに入射するイオンビームの断面形状が変化するため、イオンビームを均一な状態でウェハに照射する目的のためには、特に、要となる偏向走査装置の性能を向上させることが要求されていた。
特開2006−156236号公報
上記のように、イオンビームを静電偏向により走査すると、図10(a)に示すように、偏向走査装置の下流側においては走査領域の端部でのビーム径が走査領域の中心部でのビーム径よりも大きくなるという問題が生じる。ビーム径というのは、イオンビームの往復走査平面における走査方向のビームの断面サイズを意味するものとする。また、走査領域の端部というのはイオンビームの往復走査平面において走査電極に近い方の端部であり、走査領域の中心部というのは往復走査平面における中心軸に沿う部分である。
上記の問題が生じるのは、イオンビーム内に含まれるイオンと、イオンビームに絡みつく電子の質量が大きく異なるからである。また、ビーム電流密度が大きくなるほどイオン同士の反発力が大きくなるからである。
上記のように静電偏向による走査の過程でイオンビームのビーム径が変化すると、イオンビームが走査領域の中心部を通るときにイオンビームの密度が高くなってウェハへのイオン注入量が多くなる一方、走査領域の端部を通過するイオンビームのビーム密度が低くなるのでウェハに対する注入均一性が悪化するという問題がある。
そこで、偏向走査装置内にゼロ電場補正電極を設けて、イオンビームが走査領域の中心部を通るときのイオンビームの密度の変化を抑制するよう構成していた。しかし、走査電極とサプレッション電極が、グランド電位で仕切られていないため、走査電極空間内の電子の閉じ込めが十分ではなく、またサプレッション電極のサプレッション電位がゼロ電場補正電極の補正精度に影響を与えていた。
また、偏向走査装置においては、走査電極により発生する走査電場がビームラインの前後や周辺部分に大きな影響を与える。これを考慮して、走査電極の周囲への影響を遮断するために、電子閉じ込めのためのサプレッション電極を設けている。具体的には遮蔽サプレッション電極組体を、それぞれ一枚のサプレッション電極とその上流側及び下流側に隣接配置された各一枚のグランド電極とからなる組電極として構成している。ところが、上述したように、走査電極とサプレッション電極が、グランド電位で仕切られていないため、走査電極空間内の電子の閉じ込めが十分ではなく、またサプレッション電極における電子のサプレッションのためのサプレッション電位が走査電極の走査精度に影響を与えていた。
さらに、走査電極、ゼロ電場補正電極、遮蔽サプレッション電極組体等の容器であるスキャナハウジングにおいては、そのサプレッション電極構造や空間構成、ビーム平行化装置との連結構成がビーム精度に影響を与えていた。
また、ビーム平行化装置においては、より減速平行化の精度が要求されていた。
上記のような問題は、偏向走査装置を採用するイオン注入装置に共通して存在する。
高エネルギーのイオン注入装置や中電流のイオン注入装置においては、上記の問題は影響が少なかったが、低エネルギー、高電流のイオン注入装置では、より顕著にイオン注入均―性が悪化するため深刻な問題となる。
そこで、本発明は、静電偏向による走査中におけるビーム走査自体を安定させるともにビーム径を走査領域内の位置によらずほぼ一定に保つことができるようにし、ビーム走査後のビーム平行化の精度も向上することを目的とする。
以下に、本発明の態様を記載する。
(第1の態様)
真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査装置であって、互いに対向し合いかつ対向方向の内面にビームライン方向に延びる溝を持つ左右対称形の対の凹状対向電極による二極式偏向走査電極により構成したビーム偏向走査装置を備えたビーム処理装置において、
前記二極式偏向走査電極の上流側及び下流側に、それぞれビーム通過用の長方形状の開口を有する遮蔽サプレッション電極組体を隣接配置し、該遮蔽サプレッション電極組体を、それぞれ一枚のサプレッション電極とそれを挟む二枚の遮蔽グランド電極とからなる組電極として構成して、前記二極式偏向走査電極の前側及び後側の部分全体を前記二枚の遮蔽グランド電極にて遮蔽したことを特徴とするビーム処理装置。
第1の態様によるビーム処理装置は、二極式偏向走査電極とサプレッション電極が、グランド電位で仕切られているため、二極式偏向走査電極空間内の電子の閉じ込めが十分でき、また二極式偏向走査電極の走査精度はサプレッション電極のサプレッション電位による影響を受けない。また、二極式偏向走査電極の負電極となる側と両サプレッション電極により電子サプレッション領域を形成して、二極式偏向走査電極の正電極となる側を囲い込むことにより、二極式偏向走査電極空間内外への不必要な電子の流れを抑制することができる。従来のものは、電子サプレッション領域が、二極式偏向走査電極の負電極となる側と両サプレッション電極の負電極側により狭い領域が形成されるのみで、二極式偏向走査電極の正電極となる側と両サプレッション電極の正電極側にも狭い領域が形成されるため、2つの分断された領域が生成されてしまって、二極式偏向走査電極空間内外への不必要な電子の流れを抑制することができない。さらに、二極式偏向走査電極は遮蔽グランド電極に挟まれてサプレッション電極の影響を受けないため二極式偏向走査電極の走査を安定して作動させることができる。
(第2の態様)
第1の態様において、前記二極式偏向走査電極を、そのビーム入口部の最大幅をビーム出口部の最大幅より小さくするとともに、ビームライン方向の長さを前記ビーム入口部の最大幅より短く構成したビーム処理装置。
第2の態様によるビーム処理装置は、ビーム偏向走査装置内においてより大きな偏向走査角度を得ることができるとともに、ビームライン方向でイオンビームの受ける電界を最小限とすることができ、横方向のビーム径の大きなイオンビーム用のビーム偏向走査装置が構成できる。
(第3の態様)
第1又は第2の態様において、前記二極式偏向走査電極と前記遮蔽サプレッション電極組体の上下高さを同一となるよう構成したビーム処理装置。
第3の態様によるビーム処理装置においては、遮蔽サプレッション電極組体は二極式偏向走査電極の前後の遮蔽を上下方向においても必要最小限で十分なものとすることができ、コンパクトな偏向走査装置を構成できる。
(第4の態様)
第1又は第2の態様において、前記凹状対向電極における溝の断面形状を、イオンビームの走査平面に対応する領域については平坦面とし、該平坦面領域の上下については該平坦面領域から離れるにつれて対向電極面の間隔が狭くなるような斜面としたビーム処理装置。
第4の態様によるビーム処理装置は、イオンビームの走査方向である左右(横)方向のスキャン電界有効幅を大きく構成することができ、しかも上下方向もスキャン電界を有効に効かせることができる。
(第5の態様)
第1の態様において、前記サプレッション電極に独立に固定もしくは可変の直流電圧を印加するとともに、前記二枚の遮蔽グランド電極はグランド電位に接地したビーム処理装置。
第5の態様によるビーム処理装置は、サプレッション電極を固定電位もしくは可変電位とすることができる。
(第6の態様)
第1の態様において、前記サプレッション電極のビームライン方向における電極の厚さを前記遮蔽グランド電極よりも厚く構成したビーム処理装置。
第6の態様によるビーム処理装置は、サプレッション電極の電子サプレッション効果をビームライン方向において強くすることができる。
(第7の態様)
第1の態様において、前記二極式偏向走査電極の上流側の前記遮蔽サプレッション電極組体のビーム通過用の開口は、前記二極式偏向走査電極の前記ビーム入口部の最大幅とほぼ同一幅としたビーム処理装置。
第7の態様によるビーム処理装置は、入射するイオンビームを二極式偏向走査電極のビーム入口部以内に収まるよう、はみ出たビーム成分をカットすることができる。
(第8の態様)
第1の態様において、前記二極式偏向走査電極の下流側の前記遮蔽サプレッション電極組体のビーム通過用の開口は、前記二極式偏向走査電極の前記ビーム出口部の最大幅とほぼ同一幅としたビーム処理装置。
第8の態様によるビーム処理装置は、二極式偏向走査電極のビーム出口部から出射するイオンビームのうちはみ出たビーム成分を遮蔽サプレッション電極組体のビーム通過用の開口によりカットすることができる。
(第9の態様)
第1の態様において、前記二極式偏向走査電極の上下左右方向に遮蔽体をそれぞれ配置してグランド電位に接地し、前記遮蔽グランド電極体とともに前記二極式偏向走査電極を前後及び上下左右の六方向から遮蔽したビーム処理装置。
第9の態様によるビーム処理装置は、二極式偏向走査電極を六方向から遮蔽することにより、二極式偏向走査電極のスキャン電界を外の空間に漏らさないため外の空間への影響をほとんどなくすことができる。しかも、二極式偏向走査電極空間内部の電子閉じ込めをさらに充実させることができるとともに、スキャナハウジング壁と二極式偏向走査電極の相互の干渉を防止でき、より精度の高いスキャンが実現できる。
(第10の態様)
第1又は第2の態様において、前記二極式偏向走査電極の区間に、これら二極式偏向走査電極の対向方向と直交する方向であってかつビーム進行方向に沿う一対の電場補正電極を、往復走査平面の中心軸を間にして対向し合うように配置し、前記二極式偏向走査電極に隣接して配置された上流側及び下流側の前記サプレッション電極と前記一対の電場補正電極を同電位に構成し、該一対の電場補正電極は、前記二極式偏向走査電極に隣接する側の上流側の遮蔽グランド電極及び下流側の遮蔽グランド電極を貫通させて前記二極式偏向走査電極に隣接して配置された前記上流側のサプレッション電極と前記下流側のサプレッション電極との間に配置し、しかもこれら上流側のサプレッション電極と下流側のサプレッション電極の中央部に導電もしくは絶縁して支持接続を行うように構成したビーム処理装置。
第10の態様によるビーム処理装置は、ゼロ電場補正電極をサプレッション電極と同電位もしくは独立電位とすることができ、しかも、電場補正電極の電界もグランド電極で遮蔽できる。また、ゼロ電場補正電極も短くでき、ゼロ電場電極のスキャン電界に対する影響を小さくでき、ビーム軌道の攪乱への影響も少なくできる。更に、電場補正電極は二極式偏向走査電極の間に遮蔽グランド電極で外部から仕切られて存在できるので、サプレッション電極と同化せず、独立して電場補正作用をすることができる。
(第11の態様)
第10の態様において、前記一対の電場補正電極は、前記二極式偏向走査電極に隣接して配置された前記上流側のサプレッション電極及び前記下流側のサプレッション電極と同電位もしくはそれぞれ独立した可変電位を印加するように構成したビーム処理装置。
(第12の態様)
第1又は第2の態様において、前記二極式偏向走査電極及び前記遮蔽サプレッション電極組体を真空容器であるスキャナハウジング内に収納して、ビームライン上に配設したビーム処理装置。
第12の態様によるビーム処理装置は、真空容器であるスキャナハウジング内に二極式偏向走査電極及び遮蔽サプレッション電極組体を他の構成要素と独立した空間に配置でき、他の構成要素から隔離することにより二極式偏向走査電極の電界の影響をシャットアウトできる。
(第13の態様)
第12の態様において、前記スキャナハウジングのビーム入口部の最大幅を前記二極式偏向走査電極のビーム入口部の最大幅と略同一に構成したビーム処理装置。
第13の態様によるビーム処理装置は、より横方向のビーム径の大きなイオンビームをスキャナハウジングに入射させることができる。
(第14の態様)
第12の態様において、前記スキャナハウジングのビーム出口部にパラレルレンズを収納するパラレルレンズハウジングを接続するとともに、前記スキャナハウジングのビーム出口部の最大幅を前記パラレルレンズのビーム入口部の両端部の最大幅と略同一に構成したビーム処理装置。
第14の態様によるビーム処理装置は、パラレルレンズのビーム入口部の両端部に、走査領域の端部のイオンビームがカットされることなく入射させることができる。従来はパラレルレンズのビーム入口部の両端部はスキャナハウジングのビーム出口部より少し狭いので、走査領域の端部においてはイオンビームの一部がカットされることがある。
(第15の態様)
第12の態様において、前記スキャナハウジングのビーム出口部にパラレルレンズを収納するパラレルレンズハウジングを接続するとともに、前記パラレルレンズをディセル比1:3以下に構成して、該パラレルレンズの非円形曲線の疑似曲率を大きく構成したビーム処理装置。
第15の態様によるビーム処理装置は、イオンビームの減速効果とビーム収束効果を低くして非円形曲線レンズの疑似曲率を上げたディセル比の小さいパラレルレンズを用いることにより、パラレルレンズの両側端部に近づくほどパラレルレンズへのイオンビームの入射角度をかなり浅くできて、ディセルの効果を高めることができ、イオンビームを偏向前の元の軌道に平行な軌道に大きく偏向することができるとともに、イオンビームの発散をできるだけ抑えることができる。
本発明によれば、静電偏向による走査中におけるビーム走査自体を安定化できるともに、ビーム径を走査領域内の位置によらずほぼ一定に保つことができ、ビーム走査後のビーム平行化の精度も向上できる。
以下に、本発明によるイオン注入装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、荷電粒子ビームによる処理装置のうち、特に枚葉式イオン注入装置であって低エネルギーの大電流イオン注入装置に、本発明に係る静電式ビーム偏向走査装置(以下、偏向走査装置と略称する)及びビーム平行化電極レンズ装置(ビーム平行化装置あるいはパラレルレンズ、以下ではパラレルレンズと略称する)を適用した場合の模式図であり、特に図1(a)は平面図、図1(b)は側面図である。イオン注入装置1の構成について、イオン源10を起点とするビームラインの最上流から説明する。
イオン源10の出口側には、イオンチャンバー内で生成されたプラズマからイオンビームを引き出す引出電極12が設けられている。引出電極12の下流側近傍には、引出電極12から引き出されたイオンビーム中に含まれる電子が引出電極12に向かって逆流するのを抑制する引出サプレッション電極14が設けられている。イオン源10には、イオン源高圧電源16が接続され、引出電極12とターミナル18との間には、引出電源20が接続されている。
引出電極12の下流側には、入射するイオンビームから所定のイオンを分離し、分離したイオンからなるイオンビームを取り出すための質量分析磁石装置22が配置されている。質量分析磁石装置22の下流側には、イオンビームを上下(縦)方向に収束させる第1の四重極収束電磁石(QD:Quadrupole Defocusing)24、イオンビームをビームラインから外れる方向に偏向させるパーク電極26、イオンビームのうち所定の質量のイオンからなるイオンビームを通過させる質量分析スリット28、イオンビームを上下方向に収束させる第2の四重極収束電磁石(QD)30が配置されている。パーク電極26と質量分析スリット28とは、アルミニウムからなるパークハウジング27に収容されている。なお、質量分析スリット28は、複数段の切替え式(例えば高ビーム電流用の楕円形スリット、低ビーム電流用の細長円形スリット、ビーム軌道軸確認用の極小径スリットの三段のスリットサイズを機械的に切り替えるもの)の質量分析スリットが用いられる。
第2の四重極収束電磁石30の下流側には、イオンビームを必要に応じて遮断するとともにビーム電流を計測するインジェクタフラグファラデーカップ32、イオンビームの進行方向と直交する水平方向にイオンビームを周期的に往復走査させる偏向走査装置(ビームスキャナとも呼ばれる)36が配置されている。後で詳しく説明されるように、偏向走査装置36の上流側、下流側にはそれぞれ、イオンビームの発散を抑制するとともに、イオンビームの断面サイズの大きさを制限するサプレッション電極34S、38Sが設けられている。サプレッション電極34S、38Sの上流側、下流側にはそれぞれ、遮蔽グランド電極34G−1、34G−2、38G−1、38G−2が設けられている。なお、インジェクタフラグファラデーカップ32は後で説明されるように、ここでは上下方向の駆動機構によりビームライン上に入れ出し可能にされている。また、インジェクタフラグファラデーカップ32、偏向走査装置36及びサプレッション電極34G、38G、遮蔽グランド電極34G−1、34G−2、38G−1、38G−2は、アルミニウムからなるスキャナハウジング37に収容されている。
引出電極12からスキャナハウジング37までの各構成要素はターミナル18に収容されており、ターミナル18にはターミナル電源19が接続されている。従って、パークハウジング27及びスキャナハウジング37の電位は、ターミナル18と同電位であり、ターミナル電源19の電位となる。
図2(a)、図2(b)には、質量分析磁石装置22の中心位置、質量分析スリット28、偏向走査装置36、パラレルレンズ(ビーム平行化装置)40におけるイオンビームの断面形状を引出線で引き出して示している。これらの断面形状に付されたX、Yは、Xが横(左右あるいは水平)方向、Yが上下(縦)方向を示す。
偏向走査装置36は、上記のようにして得られた、断面形状が横方向に長い楕円形状又は扁平形状のイオンビームを周期的に横方向に往復走査させる。イオンビームは、非円形曲線形状を持つパラレルレンズ40により偏向走査装置36へ入射する前(偏向前)のビームラインに平行になるように再平行化される。つまり、イオンビームは偏向角0度の軸に平行にされる。なお、パラレルレンズ40の位置でのイオンビームは円形に近い断面形状になる。パラレルレンズ40からのイオンビームは、1つ以上の電極から成る加速/減速コラム42を経由してAEF52(図1)に送られる。AEF52では、イオンビームのエネルギーに関する分析が行われ、必要なエネルギーのイオン種のみが選択される。
偏向走査装置36の下流側について更に詳しく説明する。
上記のように、偏向走査装置36の下流側には、偏向前のイオンビームの進行方向、つまりビームラインと直交する水平方向に角度を持つように偏向されたイオンビームを、ビームラインに平行となるように再偏向するパラレルレンズ40、イオンビームを加速または減速する加速/減速コラム42が配置されている。パラレルレンズ40は、中央にイオンビームが通過する孔が透設された円弧形状の複数枚の電極で構成されており、上流側から1枚目の電極は、ターミナル電位に保たれている。2枚目の電極は、サプレッション電極と呼ばれ、サプレッション電源44が接続されて電子の流入を抑制している。3枚目の電極には、パラレルレンズ電源46が接続されて、2枚目の電極と3枚目の電極との間に電界が発生し、水平方向に偏向されたイオンビームが偏向前のイオンビーム進行方向に平行なイオンビームとなる。パラレルレンズ40は、中央にイオンビームが通過する孔が透設された円弧形状の複数枚の電極で構成されており、上流側から1枚目のサプレッション入口電極40Sは、ターミナル電位に保たれている。2枚目の電極は、減速電極と呼ばれ、サプレッション電源44が接続されて1枚目のサプレッション入口電極40Sと2枚目の減速電極との電位差(数kV:サプレッション電位となる)により、電子の流入を抑制している。3枚目の電極には、パラレルレンズ電源46が接続されて、ターミナル電位(サプレッション電位により補正される)との電位差により、2枚目の減速電極と3枚目の基準電極との間に減速のための電界が発生し、水平方向に偏向されたイオンビームが偏向前のイオンビーム進行方向に平行なイオンビームとなる。
加速/減速コラム42は、直線形状の電極で構成されており、上流側から1枚目の電極には、パラレルレンズ40の3枚目の電極と同様に、パラレルレンズ電源46が接続されている。2枚目及び3枚目の電極には、それぞれ第1加速/減速コラム電源48、第2加速/減速コラム電源50が接続されており、これらの電源電圧を調整してイオンビームを加減速させる。また、4枚目の電極はグランドに接地されている。
加速/減速コラム42の下流側には、ハイブリッド型の角度エネルギーフィルタ(AEF: Angular Energy Filter)52が配置されている。AEF52は、目的の加速エネルギーが得られているイオンビームを選別するエネルギーフィルタである。AEF52は、磁界偏向用の磁気偏向電磁石と電界偏向用電極とを備えている。磁界偏向用の磁気偏向電磁石は、AEFチャンバー54の上下左右を囲むように配置されており、上下左右を囲むヨーク部材とそのヨーク部材に巻回された上下左右のコイル群とから構成されている。そして、磁界偏向用の磁気偏向電磁石には、直流電圧電源(図示省略)が接続されている。
一方、電界偏向用電極は、一対のAEF電極56から構成され、イオンビームを上下方向より挟み込むように配置されている。一対のAEF電極56のうち、上側のAEF電極56には正電圧を、下側のAEF電極56には負電圧をそれぞれ印加している。磁気による偏向時には、磁気偏向電磁石からの磁界によりイオンビームを下方に約20度偏向させ、目的エネルギーのイオンビームのみが選択されることとなる。一方、磁界と電界とによる偏向時には、磁気偏向電磁石からの磁界と一対のAEF電極56間で発生する電界とによる併用作用によって、イオンビームを下方に約20度偏向させ、目的エネルギーのイオンビームのみが選択されることとなる。
このようにAEF52は、常時使用する磁界と必要に応じて使用する電界とのハイブリッド型であるので、低エネルギービームの輸送には電子閉じ込め効果の高い磁界を主として使用し、高エネルギービームの輸送には常時使用する磁界に加えて、電界偏向を併用することができる。なお、磁界を常時使用する場合と、磁界と電界とを併用する場合との使い分けは、エネルギーやイオン源10のガスの種類によって異なっている。
AEF52には、電子を供給することでイオンビームの発散を抑え、ウェハ58までのイオンビームの輸送効率を向上させるAEFプラズマシャワー60が設けられている。また、AEF52は、AEFサプレッション電極62、64をAEFプラズマシャワー60の上流側及び下流側に備えている。このAEFサプレッション電極62、64は、電子障壁及びイオンビームの断面サイズの大きさを制限することが主な役割である。
AEFチャンバー54の壁面には、カスプ磁場を形成する複数の永久磁石66が配置されている。このカスプ磁場の形成によって、電子がAEFチャンバー54内に閉じ込められている。各永久磁石66は、磁極をAEFチャンバー54内に向け、かつ、隣り合う磁極が互いに反対になるように配置されている。なお、AEFチャンバー54の出口側には、AEF52で偏向されずに直進する中性の粒子などを受けるストライカープレート68が設けられている。
プロセスチャンバー(真空処理室)70は、AEFチャンバー54と連通している。プロセスチャンバー70内には、エネルギー分解可変スリット(SES:Selectable Energy Slit)72が配置されている。エネルギー分解可変スリット72は、イオンビームを上下方向から挟むように配置されており、上下の切り替えスリットは4つのスリット面を備えており、これらのスリット面を切り替えた後、さらに上下スリットの軸を上下方向に調整させたり、回転させたりすることによって、所望のスリット幅に変更する。これら4つのスリット面をイオン種に応じて順次切り替えることにより、クロスコンタミネーションを低減している。
プラズマシャワー74は、低エネルギー電子をイオンビームとともにウェハ58の前面に供給し、イオン注入で生じる正電荷のチャージアップを中和するととともに抑制している。プラズマシャワー74の左右端に配置されたドーズカップ76は、ドーズ量を測定する。具体的には、電流測定回路に接続されている左右のドーズカップに入ってくるイオンビームが、その回路を流れてくる電子により中性化されるので、この電子の流れを測定することによってイオンビームの測定を行う。
ビームプロファイラ78は、イオン注入位置でのビーム電流の強弱測定を行うためのビームプロファイラカップ(図示省略)と、ビーム形状・ビームX−Y位置を測定するためのバーティカルプロファイルカップ(図示省略)とを備えている。ビームプロファイラ78は、イオン注入前などに水平方向へ移動させながら、イオン注入位置のイオンビーム密度を測定する。ビームプロファイル測定の結果、イオンビームの予想不均一性(PNU:Predicted Non Uniformity)がプロセスの要求に満たない場合には、ビームスキャナ36の印加電圧などを、プロセス条件を満たすように自動的に調整する。バーティカルプロファイルカップは、注入位置でのビーム形状を測定し、ビーム幅やビーム中心位置の確認を行う。
ビームラインの最下流には、ファラデーカップと同様のビーム電流計測機能を有して最終セットアップビームを計測するトリプルサーフェスビームダンプ(TSBD:Triple Surface Beam Dump)80が配置されている。トリプルサーフェスビームダンプ80は、イオン源10のガスの種類に応じて三角柱の3面を切り替えることにより、クロスコンタミネーションを低減している。なお、ビームラインは高真空で維持されていることは言うまでもない。
なお、図1(a)において半導体ウェハ17は図面の面に交差する上下方向に往復移動されることを示し、図1(b)において半導体ウェハ17は図面の面方向上で往復移動、すなわち機械走査されることを示している。つまり、ビームが、例えば一軸方向に往復スキャンされるものとすると、半導体ウェハ17は、図示しない駆動機構により上記一軸方向に直角な方向に往復移動するように駆動される。
図3は、二極式の偏向走査装置36の基本構成と遮蔽サプレッション電極組体及び電場補正電極の基本構成を斜視図で示す。偏向走査装置36は、イオンビームを間にして対向するように配置された一対の走査電極36A、36Bと、一対の走査電極36A、36Bの上流側近傍、下流側近傍にそれぞれ、前後に走査電極36A、36Bを挟むようにして設けられたサプレッション電極34S、38Sと、サプレッション電極34S、38Sに接続されるとともに、一対の走査電極36A、36Bの対向電極面によって挟まれる空間内に設けられたゼロ電場効果抑制用の電場補正電極36−1、36−2とを備える。つまり、ここでは電場補正電極36−1、36−2は、サプレッション電極に対して導電もしくは絶縁して支持接続をおこなって、サプレッション電極36S、38Sと同じ負電位又は独立した可変電位を印加可能に構成される。なお、走査電極36A、36Bは偏向前のビーム進行軸(往復走査平面における中心軸)に関して対称な形状を有し、ビーム進行軸側の面(対向電極面)がビーム進行軸に関して対称になるように配置される。走査電極36A、36Bの対向電極面には、それぞれビームライン方向に延びる溝36A−1、36B−1が設けられて凹状対向電極とされ、しかもこれらの溝の内面の間隔が途中から下流側に向かうに連れて大きくなるようにされている。勿論、途中からではではなく、上流側から下流側へ向かって直線的に間隔が大きくなる溝形状でも良く、例えば次に説明する図4ではこのような走査電極を示している。また、サプレッション電極34S、38Sはそれぞれ、ビームの通過域に横長の長方形状の開口34S−1、38S−1を有し、−1〜−2kV程度の直流電圧が印加される。本図では、便宜上、サプレッション電極34S、38Sの上流側、下流側にそれぞれ隣接して設置される遮蔽グランド電極は図示を省略している。
図4(a)は図3の偏向走査装置36に遮蔽グランド電極を追加したものを斜視図にて示し、図4(b)は図4(a)の偏向走査装置36をスキャナハウジング37に収容したものを横断面図にて示す。
図5は、図4(b)のスキャナハウジング37にパラレルレンズ40を追加したものを横断面図にて示す。
走査電極36A、36Bの上流側及び下流側に、それぞれビーム通過用の長方形状の開口を有する遮蔽サプレッション電極組体が隣接配置されている。各遮蔽サプレッション電極組体を、それぞれ一枚のサプレッション電極34S、38Sとそれを挟む二枚の遮蔽グランド電極34G−1、34G−2、38G−1、38G−2とからなる組電極として構成して、左右対称形の走査電極(凹状対向電極)36A、36Bの前側及び後側の部分全体を二枚の遮蔽グランド電極34G−1及び34G−2と38G−1及び38G−2にて遮蔽した。
したがって、図4(b)に示すように、走査電極の負電極となる側と両サプレッション電極34S、38Sにより負の電界領域となる電子サプレッション領域(梨地模様で示す)を形成して、走査電極の正電極となる正の電界領域(網目模様で示す)側を囲い込む。これにより、走査電極空間内外への不必要な電子の流れを抑制することができる。従来のものは、負の電界領域となる電子サプレッション領域が、走査電極の負電極となる側から両サプレッション電極の負電極側にわたって狭い負の電界領域が形成されるのみで、走査電極の正電極となる側と両サプレッション電極の正電極側にも同様の狭い正の電界領域が形成されるものであり、2つの分断された電界領域が生成されてしまって、走査電極空間内外への不必要な電子の流れを抑制することができない。本発明による偏向走査装置ではさらに、走査電極は遮蔽グランド電極に挟まれてサプレッション電極の影響を受けないため、走査電極による走査を安定して作動させることができるものである。
図4(a)に示すように、上下方向についてコンパクト化を実現するために走査電極36A、36Bと遮蔽サプレッション電極組体の上下高さを同一となるよう構成する。一方、図4(b)に示すように、左右対称形の凹状対向電極による走査電極36A、36Bを、そのビーム入口部の最大幅W36inをビーム出口部の最大幅W36outより小さくするとともに、ビームライン方向の走査電極の長さL36をビーム入口部の最大幅W36inより短く構成し、より大きな走査角度(偏向角度)を得るようにするとともに、ビームライン方向でイオンビームの受ける電界を最小限として、横方向のビーム径の大きなイオンビーム用の偏向走査装置が構成される。
なお、サプレッション電極34S、38Sにそれぞれ独立に固定もしくは可変の直流電圧を印加するとともに、遮蔽グランド電極34G−1、34G−2、38G−1、38G−2はグランド電位に接地して、サプレッション電極34S、38Sを固定電位もしくは可変電位とする。
また、サプレッション電極34S、38Sのビームライン方向における電極の厚さを遮蔽グランド電極のそれよりも厚く構成し、サプレッション電極による電子のサプレッション効果をビームライン方向において強くしている。
図4(b)で理解できるように、走査電極36A、36Bの上流側の遮蔽サプレッション電極組体のビーム通過用の開口は、走査電極36A、36Bのビーム入口部の最大幅W36inとほぼ同一幅として、入射するイオンビームを走査電極36A、36Bの入口部以内に収まるようはみ出たビーム成分をカットする。一方、走査電極36A、36Bの下流側の遮蔽サプレッション電極組体のビーム通過用の開口は、走査電極36A、36Bのビーム出口部の最大幅W36outとほぼ同一幅として、走査電極36A、36Bの出口部から出射するイオンビームのうちはみ出たビーム成分を遮蔽サプレッション電極組体のビーム通過用の開口によりカットする。
走査電極36A、36Bの上下左右方向に遮蔽体(図4bに左右方向の遮蔽体39S1のみを示し、図6bに上下方向の遮蔽体39S2を示す)をそれぞれ配置してグランド電位に接地し、遮蔽グランド電極とともに走査電極36A、36Bを前後及び上下左右の六方向から遮蔽することにより、走査電極36A、36Bの走査用電界を走査電極外の空間に漏らさないようにしている。これにより、走査電極外の空間への影響をほとんどなくして、走査電極空間内の電子閉じ込めをさらに充実させ、スキャナハウジング37の壁と走査電極36A、36Bの相互の干渉を防止する。
さらに、図6(a),(b)に示すように、ゼロ電場効果抑制用の電場補正電極36−1、36−2は両サプレッション電極34S、38Sの間に設けられるが、その下流側、上流側にそれぞれ遮蔽グランド電極34G−2、38G−1があるため、これらの遮蔽グランド電極34G−2、38G−1の上下には電場補正電極36−1、36−2が貫通する貫通孔をそれぞれ形成し、電場補正電極36−1、36−2が遮蔽グランド電極34G−2、38G−1を貫通してサプレッション電極34S、38Sに係止支持されている。したがって、電場補正電極36−1、36−2は走査電極36A、36Bの間に遮蔽グランド電極34G−2、38G−1で外部から仕切られた状態で存在し、サプレッション電極34S、38Sと同化せず、独立して電場補正作用をするものである。
なお、図6(b)に示されるように、本例では、走査電極(凹状対向電極)36A、36Bにおける溝36A−1、36B−1の断面形状を、略円弧形状ではなく、イオンビームの走査平面に対応する領域及びその近傍については平坦面とし、この平坦面領域の上下についてはそこから離れるにつれて対向電極面の間隔が狭くなるような斜面とした、略台形状としている。このような走査電極によれば、イオンビームの走査方向である左右(横)方向のスキャン電界有効幅を大きく構成することができ、しかも上下方向もスキャン電界を有効に効かせることができる。また、走査電極36A、36Bの上流側、下流側に電極を各2枚配置し、走査電極36A、36B側の上流、下流それぞれ1枚はサプレッション電極として−1〜−2kV程度の直流電圧を印加し、上流、下流の他の一枚はグランド電極としてグランドに接地する形態でも良い。
また、上記の配置形態は一例にすぎず、走査電極36A、36Bの配置形態は、水平方向に並べて配置する形態に限定されるものではない。例えば、走査電極36A、36Bは鉛直方向に並べて配置されても良い。また、上流側、下流側のサプレッション電極は同じような形状である必要は無い。
図7、図8は、本発明の偏向走査装置36によるゼロ電場効果抑制作用を説明するための図である。
図7では、偏向走査装置36を横断面図で示し、電場補正電極36−1、36−2及び遮蔽グランド電極34G−1、38G−2は図示を省略している。
本図も、前に説明した図11と同様、偏向走査装置の作用を説明するための模式図にすぎず、本図によって後述される各構成要素の大きさ、位置関係が規定されるものではない。また、前述したように走査電極36A、36Bの対向電極面の間隔が上流側から下流側に向けて八の字状に広がる形状となっており、これはイオンビームの走査角度範囲を拡大するための形態である。
一方、図8は偏向走査装置を下流側から見た図であり、説明を簡単にするために、走査電極36A、36Bを平行平板形状で示している。これは、本発明が、一対の走査電極が図8のような平行平板形状のもの、一対の走査電極が図7のように平板形状の電極の間隔が下流側に向かうにつれて大きくなる、いわゆる八の字状のもの、更には図3や図4に示すように一対の走査電極の対向電極面にビーム進行軸方向(z軸方向)に延びる溝が形成されているもののいずれにも適用可能であることを意味する。しかし、図4に示す走査電極の形態が最も好ましく、その理由については後述する。
図7(a)においては、偏向走査装置36を通過する正の電荷をもつイオンは、負の電圧を持つ左側の走査電極36Bに引き寄せられる。一方、イオンビームに巻きついた電子は、正の電圧を持つ右側の走査電極36Aに引き付けられる。
これを、図8では走査電極36B寄りのビーム断面形状(楕円形状)で示している。これにより偏向走査装置36を通過するビームは電子が失われ、正の電荷をもつイオン同士は空間電荷効果により反発するため、ビームは発散する傾向にある。電子はイオンよりも質量が軽いため、イオンよりも偏向角が大きい。
図7(c)においても、図7(a)と同じ理由で偏向走査装置36を通過するイオンビームは発散する傾向にある。図8では走査電極36A寄りのビーム断面形状(楕円形状)にてイオンビームに巻きついた電子が正の電圧を持つ左側の走査電極36Bに引き付けられることを示している。
一方、図7(b)は、交流走査電源に接続された走査電極36A、36Bに印加される電圧がちょうど0の瞬間におけるイオンビームの状態を示す。図8では、これを走査電極36A、36B間の中間部に位置したビーム断面形状(楕円形状)にて示しており、イオンビームに巻きついた電子は走査電極36A、36Bに引き付けられることは無いが、電場補正電極36−1、36−2からの負の電場が大きく作用することによりイオンビーム内に残存せずにランダムな方向に飛散する。これにより、イオンビームが残存電子によって収束する傾向が抑制される。
このような作用により、電場補正電極36−1、36−2はゼロ電場電極とも呼ばれている。いずれにしても、前にも説明した電場補正電極36−1、36−2の作用により、図10(b)に示すように、偏向走査装置36の下流側における走査領域の端部、走査領域の中心部のいずれにおいてもイオンビームの断面形状は変化せず、均一となる。
このようなゼロ電場電極を備えた偏向走査装置36においては、一対の走査電極36A、36Bによる走査角度がゼロで左右走査電極の電位の差が無い時に限り、そのゼロ電場効果により第2の四重極収束電磁石30(図1参照)による上下方向収束を緩和させる横方向収束手段として機能させることができる。
なお、電場補正電極は以下の形態をとることが好ましい。
1.電場補正電極は、走査電極36A、36B間の往復走査平面の中心軸を間にして上下に配置する。
2.電場補正電極は、走査電極36A、36Bの対向電極面で規定される空間内であって往復走査平面の中心軸を間にし、かつ往復走査されるイオンビームにできるだけ接近させるよう配置する。
3.電場補正電極は、ビームライン方向(ビーム進行軸)に関して走査電極36A、36Bと略同じ長さとする。
4.電場補正電極の断面形状は、角形又は円形等のどのような形状であっても良い。
5.電場補正電極は、サプレッション電極34Sとサプレッション電極38Sとの間であって、これらのサプレッション電極34S、38Sの中央部に接続する。
6.電場補正電極は、サプレッション電極34S、38Sとは独立した電位とする。また、この場合の電位は可変であることが好ましい。
次に、図9を参照して、走査電極36A、36Bにおける溝36A−1、36B−1の意義について説明する。このような溝は偏向走査装置36の通過前後でイオンビームの上下方向の収束・発散を小さく抑えるように寄与する。
偏向走査装置36内部で、上流側/下流側のどちらのサプレッション電極34S、38Sにも近くない場所では、走査電極36A、36Bの作る電場が支配的になる。
偏向電場の上下成分は、走査電極36A、36Bの溝36A−1、36B−1の形状によって決まる。
左側の走査電極に正+V、右側の走査電極に負−Vの電圧が印加されている場合、溝の有無とその形状により、電場の分布は図9(a)、図9(b)のようになる。
図9(a)の平行平板による走査電極36A、36Bでは、y軸方向の電場が、サプレッション電極の開口部の電場と同じ方向性をもっており、y軸方向へのイオンビームの収束・発散を増幅させる。
図9(b)の走査電極36A、36Bには適度な溝36A−1、36B−1が形成されており、図9(c)に矢印で示すように、サプレッション電極34S、38Sから離れたy軸方向の電場が、サプレッション電極34S、38Sの開口部34S−1、38S−1近傍のy軸方向の電場を打ち消すような方向性を持つ。この上下方向の電場は、サプレッション電極34S、38Sの開口部34S−1、38S−1近傍の電場と比べると非常に弱いが、作用する距離範囲が長いので、偏向走査装置36全体では収束も発散もほぼ同程度の作用となる。
図9(b)による走査電極36A、36Bでは、サプレッション電極の開口部近傍と、サプレッション電極に近くない走査電極36A、36Bの対向電極面間での上下方向の電場の作用がほぼ同じ大きさで打ち消し合うように、走査電極36A、36Bの溝36A−1、36B−1の形状、寸法を決めることにより、偏向走査装置36通過前後でイオンビームの上下方向の収束・発散を小さく抑えることができる。また、走査電極36A、36Bの対向電極面間において電場を均一に分布させることができ、これによって楕円形状のビーム断面のどの部分も同じ偏向角度で偏向させることができる。
図5に戻って、走査電極36A、36B及び前記遮蔽サプレッション電極組体を真空容器であるスキャナハウジング37内に収納して、ビームライン上に配設することにより、スキャナハウジング37内に走査電極36A、36B及び前記遮蔽サプレッション電極組体を他の要素と独立した空間に配置して、他の構成要素から隔離することによって走査電極36A、36Bの電界の外部への影響をシャットアウトするものである。また、スキャナハウジング37のビーム入口部37−1の最大幅を走査電極36A、36Bのビーム入口部の最大幅W36in(図4b)と略同一に構成して、より横方向のビーム径の大きなイオンビームをスキャナハウジング37に入射させるようにしているものである。
また、スキャナハウジング37のビーム出口部37−2にパラレルレンズ40を収納するパラレルレンズハウジング41を接続するとともに、スキャナハウジング37のビーム出口部37−2の最大幅をパラレルレンズ40のビーム入口部の両端部の最大幅と略同一に構成している。これにより、従来のパラレルレンズの入口部の両端部はスキャナハウジングのビームライン方向のビーム出口部より少し狭いものに比べて、パラレルレンズ40の入口部の両端部に、走査領域の端部のイオンビームがカットされることなく入射させることができるものである。
更に、スキャナハウジング37のビーム出口部37−2にパラレルレンズ40を収納するパラレルレンズハウジング41を接続するとともに、パラレルレンズ40をディセル比1:3以下に構成して、パラレルレンズ40の非円形曲線の疑似曲率を大きく構成し、イオンビームの減速効果とビーム収束効果を低くして非円形曲線レンズの疑似曲率を上げたディセル比の小さいパラレルレンズを用いるようにしている。これにより、パラレルレンズ40の両側端部に近づくほどパラレルレンズ40へのイオンビームの入射角度をかなり浅くできて、ディセルの効果を高めることができ、イオンビームを偏向前の元の軌道に平行な軌道に大きく偏向するものであり、イオンビームの発散をできるだけ押さえることができるものである。
(作用)
上記のように、本発明によるイオン注入装置1では、質量分析磁石装置22を通過したイオンビームは、第1の四重極収束電磁石24によって上下方向に収束される。その後、パーク電極26を通過し、所定の質量のイオンからなるイオンビームのみが質量分析スリット28を通過する。質量分析スリット28を通過したイオンビームは、第2の四重極収束電磁石30によってさらに上下方向に収束作用を受けて調整により整形される。
図1、図2を参照して、イオン源10から加速/減速コラム42までのイオンビームの収束、整形について説明する。図1(a)、図2(a)はイオン注入装置の主な構成要素とこれらを通るイオンビームを上方から見た図であり、図1(b)、図2(b)は図1(a)、図2(a)を側方から見た図である。なお、理解し易くするために、各構成要素の間には十分な間隔をおいて示している。
イオン源10から引出電極12により引き出されたイオンビームは質量分析磁石装置22の方へ進行する。引出電極12に設けられている引出スリットの電界作用によりイオンビームは上下(縦)方向に収束していき、水平(横)方向に発散していくイオンビームとして進行していく。質量分析磁石装置22では入射したイオンビームに対する質量分析が行われて、必要なイオン種のみが質量分離され選択される。
上述した引出電極12の縦収束レンズ作用及び質量分析磁石装置22の横方向における凸レンズ作用により、質量分析磁石装置22に入射したイオンビームは、質量分析磁石装置22の中心位置で上下方向の上下ビーム幅(上下径)が最小になるとともに横方向の左右ビーム幅(左右径)が最大になる。質量分析磁石装置22の中心位置を通過したイオンビームは、上下方向についてはビーム幅が発散していくとともに横方向についてはビーム幅が収束していくようにビームライン上を進行していく。
第1の四重極収束電磁石24は、前述したように、質量分析磁石装置22を通過したイオンビームのビーム幅を上下方向に収束させるとともに横方向に発散させるように作用する。
つまり、図2(a)、(b)に示すように第1の四重極収束電磁石24には上下方向のビーム幅が大きく(上下方向に発散)、横方向のビーム幅が小さい(横方向に収束)縦長断面形状を持つイオンビームが入射するが、このイオンビームのビーム幅を、斜線で示すように上下方向に収束させるとともに横方向に発散させるように作用する。
その結果、上下方向についてビーム幅が発散しつつあるとともに横方向についてはビーム幅が収束しつつあるイオンビームは、質量分析スリット28の位置で上下方向のビーム幅が最大、横方向のビーム幅が最小になる。第1の四重極収束電磁石24が質量分析スリット28より上流側にあると、より横幅の広い多くのイオンビームを質量分析スリット28を通過させることができるものである。また、上下方向の発散を抑えることもでき、上下方向についてより多くのイオンビームを通過させることができるものである。つまり、イオンビームの不要なカット、不要な発散を防ぐことができるものである。
質量分析スリット28を通過したイオンビームは、収束していた横方向については左右ビーム幅が発散していく方に転じるため、縦方向について上下ビーム幅が収束していくようになる。
第2の四重極収束電磁石30は、質量分析スリット28を通過したイオンビームのビーム幅を上下方向に収束させるとともに横方向に発散させるように作用する。つまり、第2の四重極収束電磁石30には上下方向のビーム幅が大きく(上下方向に発散)、横方向のビーム幅が小さい(横方向に収束)縦長断面形状を持つイオンビームが入射する。第2の四重極収束電磁石30は、このイオンビームのビーム幅を、図2(a)に斜線で示すように上下方向に収束させるとともに横方向に発散させるように作用する。
これにより、上下方向に強く収束し、横方向に発散したイオンビーム、つまり断面形状が横方向に長い楕円形状又は扁平形状のイオンビームとなるように整形された所定のイオンビームが、スキャナハウジング37内に収納した偏向走査装置36に送られる。これにより、イオンビームは、一対の走査電極36A、36Bを持つ偏向走査装置36の入り口近く(図1のサプレッション電極34S近傍)で上下方向のビーム幅が最小、横方向のビーム幅が最大になる。このような観点から、第2の四重極収束電磁石30の設置箇所は、質量分析スリット28の出口から偏向走査装置36に入射する前のビームライン区間のビームライン上であって、イオンビームの収束と発散の中間状態の位置であることが好ましい。これは、イオンビームに対して上下方向に大きな収束力を作用させるためにはイオンビームの断面サイズ(上下方向のサイズ)が大きい方が好ましいからである。
偏向走査装置36の前後に配置した遮蔽サプレッション電極組体によって、遮蔽と電子のサプレッションが行われている安定した偏向走査装置36に入射してビームライン上を進行するイオンビームは、偏向走査装置36に正負の電圧を交互に入れ換えて印加することにより発生する電界電場により、左右(横あるいは水平)方向のある走査範囲で往復走査(スキャンニング)される。このとき、正負の電圧の交互入換え印加において、左右二極の走査電極36A、36Bの印加電圧がどちらもゼロとなる瞬間が交互入換えごとに常に発生するが、左右二極の走査電極36A、36Bの間に設置したゼロ電場の電場補正電極36−1、36−2により、イオンビームの形状の突発的な変化を抑制しているものである。さらに、往復走査されたイオンビームは、縦方向に発散していきながらパラレルレンズ40に入射して、偏向前の元のビーム軌道と同方向に平行化(パラレル化)されるとともに、縦横に収束作用を受けて、収束しながら進行していくものである。そして、収束しながら進行してウェハ58に到達したイオンビームは、ウェハ58にイオン注入される。
以上、本発明によるイオン注入装置を好ましい実施形態について説明したが、本発明によるイオン注入装置は、次のように変更して実現されても良い。
上記実施形態では、イオンビームの進行方向と直交する水平方向にイオンビームを周期的に往復走査させる構成であったが、これに代えて、イオンビームを水平方向以外の特定方向、例えば垂直方向に周期的に往復走査させる構成であっても良い。
また、図1では図示を省略したが、図2(a)、(b)に示すように、質量分析スリット28と第2の四重極収束電磁石30との間、好ましくは第2の四重極収束電磁石30のビーム入口に近い上流側位置に横方向調整用のステアリングコイルCxを配置してイオンビームを横方向に関して調整するようにしても良い。
上記実施形態は、本発明を枚葉式のイオン注入装置に適用した場合であるが、本発明はバッチ式のイオン注入装置に適用されても良い。
図1は本発明が適用されるイオン注入装置の概略構成を示した図で、図(a)は全体の平面図、図(b)はその側面図である。 図2(a)は、図1(a)、(b)に示されたイオン源から加速/減速コラムまでのイオンビームの収束と発散、整形の作用過程を模式的に説明するための平面図、図2(b)は図2(a)を側面から見た図である。 図3は本発明による偏向走査装置の概略構成を示す斜視図である。 図4(a)は本発明による偏向走査装置の遮蔽サプレッション電極組体とゼロ電場補正電極の概略を示す斜視図であり、図4(b)は本発明による偏向走査装置の遮蔽サプレッション電極組体の作用の概略を示す平面図である。 図5は本発明による偏向走査装置とビーム平行化装置の概略構成を示す平面図である。 図6(a),(b)は本発明による偏向走査装置のゼロ電場補正電極について説明するための概略構成を示す平面図、偏向走査装置をイオンビーム入射方向からみた正面図である。 図7は本発明による偏向走査装置の作用を説明するための図である。 図8は本発明による偏向走査装置における電場補正電極の作用を説明するための図である。 図9は偏向走査装置の走査電極に溝を設ける場合(図b)と、溝を設けない場合(図a)とについてその作用を説明(図c)するための図である。 図10は偏向走査装置に電場補正電極を設ける場合(図b)と、電場補正電極を設けない場合(図a)とについてその作用を説明するための図である。 図11は従来の偏向走査装置の作用を説明するための図である。
符号の説明
1 イオン注入装置
10 イオン源
22 質量分析磁石装置
24 第1の四重極収束電磁石
26 パーク電極
28 質量分析スリット
30 第2の四重極収束電磁石
36 偏向走査装置(ビームスキャナ)
36A、36B 走査電極
34S、38S サプレッション電極
34G−1、34G−2、38G−1、38G−2 遮蔽グランド電極
36−1、36−2 電場補正電極

Claims (14)

  1. 真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査装置であって、互いに対向し合いかつ対向方向の内面にビームライン方向に延びる溝を持つ左右対称形の対の凹状対向電極による二極式偏向走査電極により構成したビーム偏向走査装置を備えたビーム処理装置において、
    前記二極式偏向走査電極の上流側及び下流側に、それぞれビーム通過用の長方形状の開口を有する遮蔽サプレッション電極組体を隣接配置し、該遮蔽サプレッション電極組体を、それぞれ一枚のサプレッション電極とそれを挟む二枚の遮蔽グランド電極とからなる組電極として構成して、前記二極式偏向走査電極の前側及び後側の部分全体を前記二枚の遮蔽グランド電極にて遮蔽し
    前記二極式偏向走査電極の区間に、これら二極式偏向走査電極の対向方向と直交する方向であってかつビーム進行方向に沿う一対の電場補正電極を、荷電粒子ビームの往復走査平面の中心軸を間にして対向し合うように配置し、
    前記二極式偏向走査電極に隣接して配置された上流側及び下流側の前記サプレッション電極と前記一対の電場補正電極を同電位に構成し、該一対の電場補正電極は、前記二極式偏向走査電極に隣接する側の上流側の遮蔽グランド電極及び下流側の遮蔽グランド電極を貫通させて前記二極式偏向走査電極に隣接して配置された前記上流側のサプレッション電極と前記下流側のサプレッション電極との間に配置し、しかもこれら上流側のサプレッション電極と下流側のサプレッション電極の中央部に導電状態にて支持接続を行うように構成したことを特徴とするビーム処理装置。
  2. 真空空間中で一定軌道を有する荷電粒子ビームに偏向走査を行なうことにより荷電粒子ビームの軌道を周期的に変更するビーム偏向走査装置であって、互いに対向し合いかつ対向方向の内面にビームライン方向に延びる溝を持つ左右対称形の対の凹状対向電極による二極式偏向走査電極により構成したビーム偏向走査装置を備えたビーム処理装置において、
    前記二極式偏向走査電極の上流側及び下流側に、それぞれビーム通過用の長方形状の開口を有する遮蔽サプレッション電極組体を隣接配置し、該遮蔽サプレッション電極組体を、それぞれ一枚のサプレッション電極とそれを挟む二枚の遮蔽グランド電極とからなる組電極として構成して、前記二極式偏向走査電極の前側及び後側の部分全体を前記二枚の遮蔽グランド電極にて遮蔽し、
    前記二極式偏向走査電極の区間に、これら二極式偏向走査電極の対向方向と直交する方向であってかつビーム進行方向に沿う一対の電場補正電極を、荷電粒子ビームの往復走査平面の中心軸を間にして対向し合うように配置し、
    前記二極式偏向走査電極に隣接して配置された上流側及び下流側の前記サプレッション電極と前記一対の電場補正電極をそれぞれ独立した可変電位を印加するように構成し、該一対の電場補正電極は、前記二極式偏向走査電極に隣接する側の上流側の遮蔽グランド電極及び下流側の遮蔽グランド電極を貫通させて前記二極式偏向走査電極に隣接して配置された前記上流側のサプレッション電極と前記下流側のサプレッション電極との間に配置し、しかもこれら上流側のサプレッション電極と下流側のサプレッション電極の中央部に絶縁して支持接続を行うように構成したことを特徴とするビーム処理装置。
  3. 前記二極式偏向走査電極を、そのビーム入口部の最大幅をビーム出口部の最大幅より小さくするとともに、ビームライン方向の長さを前記ビーム入口部の最大幅より短く構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載のビーム処理装置。
  4. 前記二極式偏向走査電極と前記遮蔽サプレッション電極組体の上下高さを同一となるよう構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のビーム処理装置。
  5. 前記凹状対向電極における溝の断面形状を、荷電粒子ビームの走査平面に対応する領域については平坦面とし、該平坦面領域の上下については該平坦面領域から離れるにつれて対向電極面の間隔が狭くなるような斜面としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のビーム処理装置。
  6. 前記サプレッション電極に直流電圧を印加するとともに、前記二枚の遮蔽グランド電極はグランド電位に接地した請求項1又は2に記載のビーム処理装置。
  7. 前記サプレッション電極のビームライン方向における電極の厚さを前記遮蔽グランド電極よりも厚く構成した請求項1又は2に記載のビーム処理装置。
  8. 前記二極式偏向走査電極の上流側の前記遮蔽サプレッション電極組体のビーム通過用の開口は、前記二極式偏向走査電極の前記ビーム入口部の最大幅とほぼ同一幅とした請求項1又は2に記載のビーム処理装置。
  9. 前記二極式偏向走査電極の下流側の前記遮蔽サプレッション電極組体のビーム通過用の開口は、前記二極式偏向走査電極の前記ビーム出口部の最大幅とほぼ同一幅とした請求項1又は2に記載のビーム処理装置。
  10. 前記二極式偏向走査電極の上下左右方向に遮蔽体をそれぞれ配置してグランド電位に接地し、前記遮蔽グランド電極とともに前記二極式偏向走査電極を前後及び上下左右の六方向から遮蔽した請求項1又は2に記載のビーム処理装置。
  11. 前記二極式偏向走査電極及び前記遮蔽サプレッション電極組体を真空容器であるスキャナハウジング内に収納して、ビームライン上に配設した請求項1〜3のいずれか1項に記載のビーム処理装置。
  12. 前記スキャナハウジングのビーム入口部の最大幅を前記二極式偏向走査電極のビーム入口部の最大幅と略同一に構成した請求項11に記載のビーム処理装置。
  13. 前記スキャナハウジングのビーム出口部にパラレルレンズを収納するパラレルレンズハウジングを接続するとともに、前記スキャナハウジングのビーム出口部の最大幅を前記パラレルレンズのビーム入口部の両端部の最大幅と略同一に構成した請求項11に記載のビーム処理装置。
  14. 前記スキャナハウジングのビーム出口部にパラレルレンズを収納するパラレルレンズハウジングを接続するとともに、前記パラレルレンズを減速比1:3以下に構成した請求項11に記載のビーム処理装置。
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