JP5328408B2 - ヘッドライトテスタ - Google Patents

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Description

本発明は、被試験車両のヘッドライトテスタに関し、特にランプ正対後にヘッドライトの測定位置(照射方向)を求めるヘッドライトテスタに関する。
本願発明の先行技術として、まず、特許文献1を記載する。特許文献1は本願発明の目的に一番近いものである。すなわち、特許文献1は、カットオフラインと称されるヘッドライトの測定位置(照射方向)を、測定作業者の目視判断に基づき、表示部に表示されているエルボー点マーク(標識)の移動量をコンピュータの世界(CPU)で算出かつ表示し、当該測定対象の配光パターン(以下、ここでは単に「対象パターン」とう)が、道路運送車両の保安基準で定められている合格範囲内の位置にあるか否かの判断材料とするものである。つまり、目視によりエルボー点マークを対象パターンの測定位置(測定点、通称、「エルボー点」と言われている。)まで動かして、測定対象のライトの向きが合格範囲内か否かを検査する。
そこで、特許文献1に記載の発明(ヘッドライトのエルボー点位置算出装置)を要約すると、該特許文献1には、「集光レンズ、配光スクリーン及び撮影手段を有する受光部と、該受光部からの出力信号を取得する画像処理用の制御部と、該制御部用の記憶部と、制御部が処理した情報を表示する表示部と、外部から制御部に信号を入力する操作部を備えるヘッドライトのエルボー点位置算出装置であって、前記表示部に、測定作業者の目視用の判断材料(ランプ正対中心位置:測定基準位置)となるX−Y線固定軸と、このX−Y線固定軸に対して所定位置に常に表示されたエルボー点マーク(標識)と、該エルボー点マークをランプ映像としての対象パターン測定位置(エルボー点)に重なるように移動させるための前記操作部をそれぞれ設ける事項」が記載されている。
この特許文献1に記載の発明は、ヘッドライトのエルボー点(付近も含む)が波状、段差状、不鮮明等のヨーロッパタイプのヘッドライト(通称、カットオフラインが現れるランプ)を測定する場合に適合するものの、表示部にX−Y線固定軸の他に、該X−Y線固定軸に対して移動可能なエルボー点マークを、たとえばX軸よりも上方あるいはY軸よりも右側の位置に表示するので、表示部に表示されている対象パターンの中心までエルボー点マークを移動させる必要がある。
付言すれば、エルボー点マークを移動させる場合には、左右上下の操作キーを個別的に押さなければならないので、当然、エルボー点マークのドット数の移動量に対応して操作キーを操作する数が多くなるという問題点があった。
また、特許文献1に記載のエルボー点マークは、例えば少なくとも水平線と、該水平線の基準点から斜め上方方向に延在する傾斜線とから成るものの、該エルボー点マークの形状は常に一定であるために、表示部に表示されかつカットオフラインを有する当該対象パターンが、そのエルボー点を含む近傍が不明な場合には、或いは明暗の水平境界部分が傾いている場合には、目視者(調整作業者)の推測によりエルボー点を決めざるを得なかった。つまり、エルボー点は目視者の想定上のものであった。
次に、特許文献2を記載する。この特許文献2に記載の発明は、特許文献1に記載の発明が、X−Y線固定軸の他に、エルボー点マークを表示部に表示することから、コンピュータに対するハード及びソフト面で余計な負担がかかるので、ハード及びソフト面で極力コンピュータに負担等をかけず、また、測定する者の操作負担を軽減化することを目的として出願人が貴庁に提案したものである。
該特許文献2には、「集光レンズ及び撮影手段を有する受光部1と、該受光部からの出力信号を取得する画像処理用制御部9と、該制御部用記憶部10と、制御部が処理した情報を表示する表示部11と、外部から制御部に信号を入力する入力部12を備え、ランプ正対の後にヘッドライトの測定位置(照射方向)を求めるヘッドライトテスタであって、前記表示部には、対象パターンのランプ正対の中心位置(軸の始点)から当該対象パターンの測定位置(軸の終点)へと移動可能な可動軸16が表示され、前記制御部のCPUは、前記記憶部に存在する可動軸の始点及び該可動軸が移動した終点情報に基づき当該対象パターンPの前記測定位置を算出し、かつ、該算出結果を表示部に出力すること(符号は特許文献2のもの)」が記載されている。
ここで、図18を参照にして、ヘッドライトの配光パターンの一例を撮影した映像(撮像)について説明する。図18は、当該対象パターンPがカットオフラインCLを有する場合の模式図であって、当該対象パターンPが、そのエルボー点EPを含む近傍NCが不明な場合を示している。
すなわち、普通一般に、対象パターンPのうち、光が当って明るくなる部分と、光が当らずに暗くなる部分との境界部分には濃度の差が生じる。そして、図18で示すように当該対象パターンPがカットオフラインCLを有する場合には、カットオフラインCL(明暗境界線)側(上側の黒点模様で示した部分)は濃度変化が大きくて(急に暗くなり)、カットオフラインCLの内側(黒点模様が存在しない下側)の濃度変化は小さくて(明るくなり)、さらに、エルボー点EPから離れた水平部分a−b並びに傾斜部分a1−b1はそれぞれ明瞭部と成るものの、そのエルボー点EPを含む近傍(点線で囲った部分)NCの境界線が不明瞭部となる。
そこで、特許文献2に記載の実施例では、エルボー点EPが不明瞭な場合には、水平位置についてはエルボー点から離れた明瞭部(a−b間)を使用して検出を行い、左右については不明瞭部分で推量判断する。そのために、可動軸16の水平棒線を矢印で示すように上下方向へ移動させて前記明瞭部(a−b間)に一致させるようにする。
しかし、特許文献2の実施例の可動軸16は、傾斜棒線を有しないので、エルボー点EPについては、特許文献1と同様に、目視者(調整作業者)の推測によりエルボー点を決めざるを得ないという問題点があった。
また、図19で示すように、エルボー点が不明瞭で水平線が斜傾している場合に、明瞭部a−b間で上下位置を求めようとすると、明暗の境界線と水平棒線が一致しないため上下位置がずれてしまうという問題点もあった。したがって、エルボー点を求める精度が完璧でないという欠点があった。
特開2002−14007号公報 特開2007−298286号公報
本発明の所期の目的は、特許文献1や特許文献2の問題点に鑑み、表示部に表示されかつカットオフラインCLを有する当該対象パターンPが、そのエルボー点EPを含む近傍が不明な場合、その中途部に可動エルボー点を含む折れ線マークを当該対象パターンPの水平及び傾斜状の各明瞭部に合わせ、エルボー点EPを想定上のものではなく、正確にも求めることである(精度の向上を図る)。第2の目的は、ソフト面で極力コンピュータに負担をかけず、また、極めて簡単な操作により当該対象パターンPの明瞭部に、折れ線マークの第1可動線と第2可動線を合わせることができるようにして測定する者の操作負担を軽減化することである。第2の目的は、当該対象パターンPの明暗の傾斜境界部分と角度変更可能な傾斜線を一瞥することができるようにすることである。
本発明のヘッドライトテスタは、入力部、制御部、形状情報を記憶する記憶部及び表示部を備え、入力部、制御部、形状情報を記憶する記憶部及び表示部を備え、前記表示部に表示された被試験車両のカットオフラインCLを有する当該対象パターンPが、そのエルボー点EPを含む近傍が不明な場合に該エルボー点を求めるヘッドライトテスタに於いて、前記制御部は、前記入力部の入力信号に基づいて測定用線マークを記憶部の形状情報に基づいて傾斜線と水平線の交点を可動エルボー点とする角度変更可能な折れ線マークを前記表示部に表示し、該折れ線マークは、前記被試験車両の対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1を標準とする該明瞭部分a1−b1上の固定点と任意の位置の可動エルボー点とで形成された第1可動線を前記傾斜線とし、一方、該第1可動線と接続するように前記可動エルボー点と対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bを標準とする該明瞭部分a−b上の固定点とで形成された第2可動線を前記水平線とし、前記第1可動線は、前記第2可動線としての水平線上に存在する起点(O)から一定位置は離れた可動のK点とで形成され、該第1可動線は前記起点を支点にして対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1上へと回転可能であると共に、前記第2可動線は対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bに対して移動可能であり、前記制御部は、入力部の入力信号に基づいて表示部に表示された当該対象パターンPが、そのエルボー点を含む近傍が不明な場合には、不明なエルボー点を求めるために該不明なエルボー点から多少離れかつ該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1及び水平境界の明瞭部分a−bに前記折れ線マークの第1可動線及び第2可動線がそれぞれ対応して重なるようにしながら前記可動エルボー点を移行させ、さらに、制御部は、前記記憶部に存在する基準軸情報に基づいて、当該対象パターンPの明暗境界部分の中央部に最終的に停止した前記可動エルボー点の位置を当該対象パターンPのエルボー点として特定かつ算出結果を前記表示部に出力するように制御することを特徴とする。
ここで、「ランプ正対」には、手動信号に基づいて、目視用の可動軸の基準位置まで対象パターンを移動させ、該対象パターンの中心を前記基準位置に重ねる場合、又は自動的に対象パターンの中心を前記基準位置に重ねる場合をいう。一方、「ヘッドライトの測定位置」とは、ランプ正対後に、可動軸を移動させてヘッドライトの照射方向を求めることをいう。
したがって、記憶部に対象パターン情報が複数格納されている場合には、ヘッドライトの「ランプ正対」の概念や測定位置(照射方向)の概念は当業者によって定義付けられる。それ故に、ヘッドライトの照射方向にカットオフラインが存在しないものと、カットオフラインが存在するものの情報が含まれているか否かは、当業者の常識によって解釈される。
また、ここで、撮像、映像、対象パターン(ランプ映像)、それらの画面ないし情報の各用語の意義は、当業者の常識によって解釈される。さらに、対象パターンの用語はランプ映像と同じ意味合いである。
なお、本発明の本質的事項は、入力部、制御部、形状情報を記憶する記憶部及び表示部を備え、自動車のヘッドライトの配光パターンのエルボー点を求めることであり、光学式、レーザー方式、カメラ方式等の正対手段の種類は、本発明の本質的事項ではない。
(a)表示部に表示されかつカットオフラインCLを有する当該対象パターンPが、そのエルボー点EPを含む近傍が不明な場合、その中途部に可動エルボー点を含む折れ線マークを当該対象パターンPの水平及び傾斜状の各明瞭部に合わせ、エルボー点EPを想定上のものではなく、正確にも求めることができる。特に、角度変更可能な傾斜状を用いているので、精度の向上を図る。
(b)また、当該対象パターンPが、そのエルボー点が不明瞭であってかつ水平線が斜傾している場合であっても、視覚上、当該対象パターンPの明瞭部に、鈍角状の折れ線マークの第1可動線と第2可動線を容易に合わせることができる。したがって、測定する者の操作負担を軽減化することができる。
(c)また、ソフト面で、複雑なソフトを作成する必要がないので、ソフト面で極力コンピュータに負担をかけずに済む。
(d)請求項6に記載の発明は、対象パターンのカットオフラインと鈍角状の折れ線マークの傾斜線とを識別することができる。
図1乃至図10は本発明の第1実施例を示す各説明図。図11乃至図15は本発明の第2実施例を示す各説明図。図16及び図17は本発明の第2実施例の設計変更例(便宜上「第3実施例」)。図18及び図19は従来の問題点を示す各説明図。
ヘッドライトテスタXの正面からの概略説明図。 右側面からの概略説明図。 発明の構成要件の一例を示す概念図。 ヘッドライトテスタのシステム構成図。 図5(a)と図5(b)は、測定対象のヘッドライトの種類を示す概略説明図。 記憶部の格納されているデータ構造を示す説明図。 第1実施例の測定の際の主な作用のフローチャート。 第1実施例の折れ線マークMの作成及び測定位置を求める仕方を示す説明図。 図8に於いて、可動エルボー点の移行中の説明図。 図9の状態から移行した可動エルボー点の最終的な停止位置(エルボー点EPの特定)。 本発明の第2実施例の折れ線マークM1の作成の仕方を示す説明図。 第2実施例における図7と同様のフローチャート。 測定時、折れ線マークM1の第2可動線(水平線)を水平境界のa−bに合わせた説明図。 測定時、折れ線マークM1の第1可動線(傾斜線)を回転した説明図(角度変更)。 図14の後に、第1可動線が傾斜境界のa1−b1に一致した説明図。 第3実施例の記憶部の格納されているデータ構造及び折れ線マークM2の作成の仕方を示す説明図。 測定時における折れ線マークM2の移動の仕方を示す説明図。 従来の問題点の1を示す説明図。 従来の問題点の2を示す説明図。
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により説明する。
(1)ヘッドライトテスタの環境
図1はヘッドライトテスタXの正面からの概略説明図、図2は右側面からの概略説明図である。図1及び図2を参照にしてヘッドライトテスタの環境を説明する。なお、本発明の関係のない細部的事項の説明は割愛する。
まず、被試験車両のヘッドライトLAは、10メートル前方での光度と光軸(バルブ)の振れ角を測定することが道路運送車両の保安基準で定められているが、スペース上の制約から、通常はヘッドライトテスタを構成する箱型形状の受光部1の集光レンズ2で集光して、被試験車両のヘッドライトLA前方10mの相似配光を影像スクリーン(配光スクリーン)3に映して測定している。
そのために、ヘッドライトテスタは、走行車台5の上方に受光部1を備え、該受光部1の前面には、ヘッドライトLAの照射光を集光するための収束用集光レンズ2が設けられ、その内部後方にXY方向の基準となる投影手段(配光スクリーン)3が設けられている。
ヘッドライトテスタの受光部1は、床面に敷設されたレール4、レールを滑動する走行台車5、台車上の単数又は複数の垂直支柱6に設けられた昇降手段7等によって、所定方向(例えば矢印Aの左右方向、矢印Bの前後方向、矢印Cの上下方向、加えて矢印Dの垂直軸周り)へと間接的、直接的に可動する。したがって、受光部1は、測定時、図示しない被試験車両に正対させることができる。
(2)発明の基本的構成
次に、図3は発明の特定要件に関連する概念図である。図3に於いて、LAは被試験車両のヘッドライト、1はヘッドライトに正対した受光部、2は光学系の集光レンズ、3は投影手段(投影スクリーンとか、配光スクリーンと称されている)、8は配光スクリーン3の後方に配設された撮像手段(例えばCCDカメラ)、9は画像処理用の制御部、10は該制御部用の記憶部、11は制御部9が処理した情報を表示する表示部、12は外部から制御部9に信号を入力するための操作パネル、キーボード、操作ボタン等の入力部(本実施例では複数個の操作ボタン)である。
前記表示部11は、本実施例では、図2で示すように、受光部1の上壁の上面に横軸を介して所要量回動自在に軸支されている。また、画像処理用制御部9は、受光部1に直接又は間接的に設けられている。入力部12は、望ましくは表示部11の適宜箇所に設けられている。
しかして、本発明のヘッドライトテスタXは、少なくとも撮影手段8と、該撮影手段からの出力信号を取得する画像処理用制御部9と、該制御部用の記憶部10と、制御部9が処理した情報を表示する表示部11と、制御部9に信号を入力するための入力部(測定作業者が複数個の操作ボタンを利用して入力部に操作信号を入力するが、人間は本発明の構成要件ではない)12を備える。付言すると、本願発明の主要部は、記憶部10の情報を取得して表示部11の表示内容を制御する制御部9である。
なお、撮像手段8の構成に関して、実施例によっては、配光スクリーン3を用いないで、単数又は複数個の撮像手段8のみを用いても良い。換言すれば、受光部1の内部に設置された投影スクリーンを省略して、被試験車両のランプLAから照射される光を集光する集光レンズ2から、いわばダイレクトに前記撮像手段8にランプ像を取得させても良い。そのように構成すれば受光部1の内部の構成がシンプルなものとなる。また、符号15は信号変換手段である。
(3)主要部の構成
本願発明の主要部は、記憶部10の情報を取得して表示部11の表示内容を制御する制御部9である。そこで、図4を参照にして、本発明の主要部の構成を説明する。図4はヘッドライトテスタのシステム構成図である。
まず、画像処理用制御部9は、例えば受光部1からの撮影系の出力信号を、信号変換手段15を介して取得する。この信号変換手段15の一例は、AC/DC変換器であり、カメラとしての撮像手段8で取得したアナログ情報(信号)をデジタル情報(信号)に変える機能を有する。
画像処理用制御部9は、受光部1からの変換された撮影系の出力信号(映像情報)を取得すると、該映像情報を記憶部10のRAM10aに一時的に記憶する。
記憶部10は、本実施例では、現在市販されている各種ランプの対象パターンに関するデータ(ランプ映像に関する情報)10bが複数個記憶されている。例えば記憶部に格納されている対象パターン情報にカットオフラインが存在しないものと、カットオフラインが存在するものの情報が含まれている。
図5はランプ映像を切り換えた場合に於いて、カットオフラインが存在するもの(a)と、カットオフラインが存在しないもの(b)の一例を示している。図5の(a)はヨーロッパタイプ(ECE規格)と称されるものであり、一方、図5の(b)は、カットオフラインの存在しない、主にアメリカタイプ(SAE規格)のすれ違い灯及び走行灯である。
ところで、本実施例では、ランプ映像に関する情報10bを有するものの、測定対象Pとしての当該ランプ映像の基準点(ランプ正対中心位置:測定基準位置)に関しては、例えば目視しながら入力部12を操作し、表示部11に表示されている基準軸情報(基準軸情報は、特許文献1に記載のX−Yの固定軸でも、特許文献2に記載のX−Yの可動軸のいずれでも良い)16の基準点16a(中心点あるいは始点)に合わせる。つまり、測定対象の当該ランプ映像Pを自動的に可動軸の基準点16a=始点に合わせるものではない。しかしながら、各種ランプ映像のデータ構成やソフト如何によってはそれも可能である。
また、本発明の限定要件ではないが、各ランプ映像(対象パターン)自体は、図示しないコードでテーブル化され、それぞれのランプ映像の情報に関しては、当然のことながら、検索することができるように、記憶部10には属性データ(例えばECE規格、SAE規格などの情報)が格納されている。
さて、図4の記憶部10に格納されている主な情報について説明する。符号10aは、前述したように受光部1からの変換された撮影系の出力信号(映像情報)を取得した時にRAMに一時的に記憶される測定対象としての当該ランプ映像Pの情報、10bはランプ映像に関する情報、10cは形状情報、10dは、その中途部に可動エルボー点を含む鈍角状の折れ線マークを形成(生成)するための接続情報及び属性情報、10eは基準軸情報が=特許文献2に記載のX−Yの可動軸=折れ線マークに相当する場合には、可動軸=折れ線マーク16の基準点(ランプ正対中心位置及び測定基準位置)16aの情報、10fは折れ線マークの固定点及び可動点(特に可動エルボー点)に関する最終点情報等が格納されている。
なお、符号10gはワークRAMとしてのビットマップ領域で、該ワークRAM10gは、例えば目視操作により、当該ランプ映像Pの基準点(測定基準位置)が特定した際、当該ランプ映像Pの測定位置(照射方向)を求めるために折れ線マーク16を移動させるとき、作業領域として使用される。
折れ線マーク16は、実施例によっては、入力部12の入力信号に基づいて、現に表示部11に表示された当該対象パターンPの測定位置(例えばエルボー点)まで移動する。したがって、可動軸16の終点情報10cは、可動軸16の交点16aが表示中のランプ映像Pの所望する測定位置に停止した場合の一時的な情報である。
なお、図4では、本発明に関係する事項のみを記載し、測定に必要なプログラムは自明のこととして図示を省略している。また、記憶部の必要な情報郡は互いに関連することも当然である。
ここで、図6を参照にして、本発明の関連する記憶部10に格納された情報を説明する。本実施例の制御部9は、記憶部10の折れ線マークを形成するための情報(形状情報等)に基づいて、その中途部に可動エルボー点Oを含む鈍角状の折れ線マーク16を形成し、かつ表示部11の表示画面に表示する。
そこで、記憶部10には、形状情報a、接続情報b及び属性情報cがそれぞれ格納されている。形状情報aは、点データ、線データ、形状位置データ、形状タイプ等の形状関するデータを有し、プレート或いはパーセルと種別を管理している。また、接続情報bは、接続データ、接続条件を含み、折れ線マーク単位とその位置変位単位で管理している。さらに、属性情報cはビットマップ領域内の固定点、可動点(始点、中間点、終点)を含み、座標単位で管理している。
次に、図4に戻って、画像処理装置の制御中枢となる制御部9の機能を説明する。制御部9は、一応、出入力制御部9aと、中央演算処理部としてのCPU9bに区別することができる。前記出入力制御部9aは、CPU9bの機能を補うとともに、各種周辺回路とのインターフェースを取り扱うための論理回路が、ゲートアレイやカスタムなどにより構成され、かつ組み込まれている、たとえば適宜箇所に設けられた入力部の一例として各種信号(命令)、入力データなどをそのまま、あるいは加工してCPU9b側に取り組む。
また、CPU9bと協働してCPU9bにより内部バスに出力されたデータや画像処理用の制御信号を、そのまま、あるいは加工してCPU9b側から、たとえば折れ線マーク(可動軸)16移動用の制御信号を表示部11側に出力する。また、特に図示しないが、印字部、駆動モータ等の駆動部に対する駆動信号も出力する。
そこで、制御部9のCPU9bは、記憶部10に存在する折れ線マーク(可動軸)16に関する情報に基づき当該対象パターンの測定位置を算出し、かつ、該算出結果を外部に出力することから、例えば本発明に必要な幾つかの機能(手段)を有している。
すなわち、本実施例の制御部9は、基準軸情報の中に、例えば特許文献1に記載のX−Yの固定軸の例の他に、特許文献2に記載のX−Yの可動軸の例も含まれていることから、後者の実施例の場合には、制御部が形成(生成)した折れ線マーク(可動軸)16を、出入力制御部9aを介して表示部11の表示画面に表示する機能21を有する。この折れ線マーク表示機能21は、角度変更機能を有している。付言すると、後述する第1実施例のように、折れ線マーク16を構成する第1可動線と第2可動線は、可動エルボー点Oの位置が自在に変位すると、該変位量に相関して伸縮するので、折れ線マーク16の角度は自在変化である。
また、第2実施例のように、前記第1可動線は、第2可動線としての水平線上に存在する起点(O)から一定位置は離れた可動のK点とで形成された傾斜線である場合には、該傾斜線は前記起点(O)を支点にして対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1(付近も含む)上に回転可能であると共に、前記第2可動線は対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bに沿って或いは該明瞭部分a−b上を移動可能である。また、第3実施例のように、鈍角状の折れ線マークの第1可動線及び第2可動線水平線は、前記可動エルボー点(O)を支点にしてそれぞれ回転可能である。
また、折れ線マーク16が可動軸である実施例の場合に於いて、制御部9は、折れ線マーク(可動軸)16を表示部11に現に表示されているランプ映像(対象パターン)Pの測定位置(照射方向)までダイレクトに移動させる機能22、ワークRAMのドッド情報に基づいて該可動軸16の移動量を算出する機能23、さらに、基準軸情報が固定軸又は可動軸のいずれの場合であれ、表示部に表示された当該対象パターンPが、そのエルボー点を含む近傍が不明な場合に於いて、該不明なエルボー点から多少離れかつ該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1及び水平境界の明瞭部分a−bに前記鈍角状の折れ線マークの第1可動線及び第2可動線がそれぞれ対応して重なるように、前記入力部12に測定用線マーク移動用信号を入力して前記可動エルボー点を移行させ、当該対象パターンPの前記測定位置であるエルボー点として特定し、かつ、該算出結果を外部に出力する機能24、加えて、測定後に移動した折れ線マーク(可動軸)16を当該ランプ映像用の中心位置情報に関する基準点へと自動的に戻す折れ線マーク16の初期位置復帰機能25を有する。
その他、本実施例の限定要件ではないが、測定対象の「ヘッドライト」には、後述するように現在市販されている複数種類のヘッドライトが含まれ、カットオフラインが現れるランプに限定されないことから、記憶部10に格納されているランプ映像に関する情報10bには、2類以上のヘッドライトの情報が含まれている。
そこで、制御部9は、記憶部10のランプ映像に関する情報10bに対象パターン情報が複数個格納されている場合には、受光部1から取得した当該映像情報aに基づき対象パターンを検索する対象パターン検索機能25を有すると共に、対象パターン検索機能26及び対象パターン判別機能等その他の機能によって、当該被試験車両のヘッドライトLAのランプ映像Pを特定した場合には、対象パターン表示機能27を介して、当該ランプ映像Pに関する情報を表示部11の対象パターン表示領域11bに表示する。
付言すれば、図4の表示部11の矩形状表示画面の上方左右には、CPU9bの算出結果である折れ線マーク(可動軸)16の移動情報を示す第1表示領域11aと、当該対象パターンPの型式、バルブの位置情報等を示す第2表示領域11bがそれぞれ設けられている。
(4)車両正対と測定位置の測定
まず、ヘッドライトの測定位置(照射方向)を測定する前に、ヘッドライトの受光部1を被試験車両に適宜に正対させ(車両正対)、その後にランプ正対を行う。ここで、まず、図5を参照にして、「ランプ正対(映像ランプの中心位置)」と「測定位置(映像ランプの照射方向)の測定」を簡単に説明する。
前述したように、図5は対象パターン(ランプ映像)を切り換えた場合に於いて、当該対象パターンPには、カットオフラインが存在するもの(a)と、カットオフラインが存在しないもの(b)が含まれる旨を説明したが、カットオフラインが存在する、存在しないに関らず、まず、当該対象パターンPの「ランプ正対」を行う。
図5の(a)と(b)の上方の概略図は、当該対象パターンPの中心が固定軸(特許文献1)又は可動軸(特許文献2)16の基準位置16aに一致していないことを示す。そこで、図示しない操作ボタンを操作して、当該対象パターンPの中心を移動させて可動軸16の基準位置16aに重ねる。図5の(a)と(b)の中央の概略図は、可動軸16の基準位置16aに当該対象パターンPが手動で、又は自動で一致したことを示す。
そこで、当該対象パターンPの「測定位置の測定」に段階に入る。図5の(a)はカットオフラインが存在するものを切り換えた場合、一方、図5の(b)はカットオフラインのないタイプのものを切り換えた場合を示す。
そこで、本実施例では、図5の(a)の場合を取り上げで説明する。図5の(a)の場合は、図19で示すように、表示部に表示された当該対象パターンPが、そのエルボー点を含む近傍が不明な場合であって、該不明なエルボー点から多少離れかつ該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1及び水平境界の明瞭部分a−bが存在する場合である。
ここでは、主に図7乃至図10を参照にして、第1実施例の主要部を説明する。なお、図7のフローチャートは、コンピュータ上における「Yes」と「No」を除いた簡単なものであるが、もちろん、本発明の主要部である制御部9が各Stepを通過する場合には、「Yes」と「No」の判別を入力部12の信号に基づいて行ってStep10へと至る。人間は、前述したように、本願発明の構成要件ではなく、表示部11の表示画面に現れる折れ線マークを見ながら、前記入力部12に操作信号を入力するに過ぎない。したがって、図7のフローチャートに関しては、制御部9が各Stepをそれぞれ「Yes」と判別していることを前提とする。
図7に於いて、Step1は、撮像手段(本実施例では、配光スクリーン3とCCDカメラ8)を用いて、被試験車両のヘッドライトLAの当該対象パターンPを撮影する撮影段階である。この撮影段階Step1では、受光部1は、検査基準である10m先の配光パターンと相似な影像(相似縮小配光パターン)を、撮像手段8を介して取得する。
Step2は、撮像手段8で取得した撮像系の出力信号(映像信号)を変換する段階である。この信号変換段階Step2では、撮像手段8から出力されたアナログ情報(信号)が、AC/DC変換器により、デジタル情報(信号)に変えられる。
Step3は、制御部9が受光部1から信号変換手段15を介して取得した映像信号aを、一時的に保存等をするデータ保存段階である。このデータ保存段階Step3では、RAM10aに映像信号aが一時的に保存される。
Step4は、ランプ正対である。このランプ正対では、X−Y(あるいは水平線H−垂直線V)の基準軸(この実施例では符号X−Yの固定軸)にランプの中心位置を合わせる。
Step5は当該対象パターンPの「測定位置を測定」するために、入力部12を操作して切り換える。
Step6は、表示部に切り換え後の当該対象パターンPを表示する段階である。このStep6段階では、図19で示すようにカットオフラインが存在するものが表示された。
このStep7は、制御部9が記憶部10の折れ線マークを形成するための情報にアクセスし、アクセスした形状情報aと接続情報bと属性情報cを関連付けて処理(検索−求めて、演算−取り出し、接続−関連付)し、かつ該制御部9の折れ線マーク表示機能21を介して特定した各データを、可動エルボー点を含む鈍角状の折れ線マークMとして表示部11に表示する。このStep7の折れ線マークMを表示する時期は、表示部にエルボー点を含む近傍が不明な対象パターンPが表示された後の段階である。
図8は、測定作業者が、入力部12を操作して、制御部9にイ乃至ホの手順で操作信号を与え、「へ」で示す折れ線マークMを作成した一例を示す。すなわち、符号イは、該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1(付近も含む)の適宜箇所(例えば明瞭部分のa1の垂直線上)に第1固定点(第1固定座標)f1を設定したことを意味する。符号ロは、例えばX−Yの基準軸の左下の任意の箇所に可動エルボー点Oを設定したことを意味する。符号ハは、可動エルボー点Oを設定すると、第1固定点f1と可動エルボー点Oとの間に第1可動線SLが形成されたことを意味する。符号ニは、該対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−b(付近も含む)の適宜箇所(例えば明瞭部分のbの垂直線上)に第2固定点(第2固定座標)f2を設定したことを意味する。符号ホは、第2固定点f2を設定すると、該第2固定点f2と可動エルボー点Oとの間に第2可動線HLが形成されたことを意味する。
したがって、図8では、該対象パターンPの中央部が不明瞭のカットオフラインCLの内側(黒点模様が存在しない下側)の濃度変化の小さい(明るい)箇所に可動エルボー点Oを有する鈍角状の折れ線マークMが表示された。
Step8は、鈍角状の折れ線マークMの第1可動線SL及び第2可動線HLが該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1及び水平境界の明瞭部分a−bにそれぞれ対応して重なるように、前記入力部12に測定用線マーク移動用信号を入力して前記可動エルボー点Oを移行させている中途の段階である。この第1実施例の折れ線マークMは、可動エルボー点Oを該対象パターンPの不明瞭なエルボー点(測定位置)へと接近させると、折れ線マークMを構成する第1可動線SLと第2可動線HLは、可動エルボー点Oの位置変位に対応して(該変位量に相関して)伸縮する。
Step9は、境界の明瞭部分a1−b1及び水平境界の明瞭部分a−bに鈍角状の折れ線マークMの第1可動線及び第2可動線がそれぞれ対応して重なるように、さらに前記入力部12に測定用線マーク移動用信号を入力して可動エルボー点Oを移行させ、当該対象パターンPの明暗境界部分の中央部に最終的に停止した段階である。
Step10は、制御部9が記憶部10に存在する基準軸情報に基づいて、当該対象パターンPの明暗境界部分の中央部に最終的に停止した想定上の可動エルボー点Oの位置を当該対象パターンPの測定位置であるエルボー点として特定し、かつ、該算出結果を表示部11に出力する。
第1実施例は、特許文献1と同様に、測定位置用折れ線マークMと基準軸情報としてのランプ正対用X−Y軸(固定軸)とがそれぞれ別個に表示される実施例であるが、本願発明は、測定位置用マークと基準軸情報とを兼用しても良い。
そこで、この欄では、測定位置用マークと基準軸情報とが兼用している第2実施例と該第2実施例の設計変更例をそれぞれ説明する。もちろん、これらの実施例も特許文献1と同様に、測定位置用折れ線マークM1、M2とランプ正対用X−Y軸(固定軸)とをそれぞれ別個に表示しても良い。
図11乃至図15は、本願発明の第2実施例である。この第2実施例に於いて、前記第1実施例と主に相違する点は、折れ線マークM1の形成の仕方である。第1実施例では折れ線マークMを該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1(付近も含む)と該対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−b(付近も含む)を利用して形成したが、この第2実施例では、対象パターンPの明瞭部分で形成するものではなく、表示部の画面上の基準位置で形成する。
すなわち、図11で示すように、測定位置用折れ線マークM1(可動軸16)は、基準点O(16a)を有し、制御部は、まず、記憶部の形状情報の第2可動線データに基づいて基準点OとH点との間に実線として見える所定長の第2可動線HLを形成し、次に、記憶部の形状情報の第1可動線データに基づいて基準点OとK点との間に破線(本実施例)又は鎖線として見える所定長の第1可動線SLを形成し、さらに、記憶部の形状情報の第3可動線データに基づいて基準点OとV点・V1との間に実線として見える第3可動線V・V1を形成する。これにより、上下左右に移動可能な垂直線及び水平線HL、角度変更可能な第1可動線SLと第2可動線HLの各機能を有する測定位置用折れ線マークM1(可動軸16)が形成される。
付言すると、第2実施例の折れ線マークM1(可動軸16)は、少なくとも水平線HLと、該水平線の基準点O(16a)から斜め上方方向に延在する傾斜線SLとを有し、少なくとも前記傾斜線SLは、基準点O(16a)を支点として、その角度の変更が可能なので、例えば折れ線マークM1の水平線HLを対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bに一致するように移動させ、次いで、可動軸16の傾斜線SLを該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1に一致するように回転させることにより、エルボー点を正確にも求めることができる。したがって、角度変更可能な傾斜線SLは、該折れ線マークM1の移動に共働(リンク)して左右上下に移動する。
図12は、図7と同様のフローチャートである。第2実施例のフローチャートが第1実施例のそれと主に異なる点は、折れ線マークM1(可動軸16)の表示時期である。第2実施例の折れ線マークM1は、例えば特許文献2と同様にランプ正対用X−Y軸(可動軸)なので、少なくともランプ正対時には表示部に表示する必要がある。したがって、例えばStep5のランプ正対前の段階で折れ線マークM1(Step4)を表示させる。
そして、Step6の切り換え後に表示部に対象パターンPを表示させ、当該対象パターンPが、前述したようにエルボー点が不明瞭な場合には、測定作業者は外部から制御部に操作信号を与えて折れ線マークM1(可動軸16)を移動させ、その第2可動線HLを対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bに合わせる(Step8、図13)。
次に、第1可動線SLは、第2可動線HLとしての水平線上に存在する起点(O)から一定位置離れた回転可能なK点を有する傾斜線なので、測定作業者は、さらに外部から制御部に操作信号を与えて第1可動線SLを対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1に重なる方向へと回転させる。この場合、制御部9は折れ線マーク表示機能21の角度変更機能に基づいて起点(O)を支点にして対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1へと回転させる(Step9、図14)。この時、折れ線マークM1の第1可動線(傾斜線)SLと第2可動線(水平線)HLは、記憶部10の接続情報bにより、起点(O)を介して互いに接続しかつ共働するように関連付けられているので、第1可動線SLが起点(O)を支点にして回転すると、第2可動線HLのH点は、対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bに沿って或いは該明瞭部分a−b上を移動する。
このように第1可動線(傾斜線)SLと第2可動線(水平線)HLとが共働して移動すると、最終的に該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1及び水平境界の明瞭部分a−bに折れ線マークM1の第1可動線SL及び第2可動線HLがそれぞれ対応して重なる(Step10、図14)。
これにより、第1実施例と同様に、制御部9が記憶部10に存在する基準軸情報に基づいて、当該対象パターンPの明暗境界部分の中央部に最終的に停止した可動エルボー点Oの位置を当該対象パターンPの測定位置であるエルボー点EPとして特定し、かつ、該算出結果を外部に出力する(Step11)。
この第2実施例は、測定作業者にとって、第1実施例よりも多少操作が面倒であるが、第1実施例と同様にエルボー点を想定上のものとしてではなく、電子的に正確にも求めることができる。特に、第2可動線HLも起点(O)を支点にして角度変更が可能な場合には、表示部11に表示されかつカットオフラインを有する対象パターンの明暗の水平境界部分が傾いている場合に於いてもエルボー点を正確にも求めることができる。
ところで、この第2実施例の折れ線マークM1の形成の仕方については、図16及び図17のように設計変更可能である。すなちわ、図16で示すように、記憶部10に格納されている形状情報aには、単数又は複数(本実施例)の透明プレート型の第1可動線に関するデータ51と、単数又は複数(本実施例)の透明プレート型の第2可動線に関するデータ52とが含まれ、制御部9は記憶部10に格納されている接続情報bを用いて、例えばデータ51の中の破線表現の第1可動線プレート51aの基準点(O)と、データ52の中の実線表現の第2可動線プレート52aの基準点(O)とを重ねて接続し、かつ表示部11に折れ線マークM2を表示する。
図17は折れ線マークM2の測定の仕方を簡単に示したものである。この第2実施例の設計変更例(ここでは便宜上「第3実施例」とする)の測定の仕方は第2実施例と同様なので、重複する説明は割愛するが、折れ線マークM2も折れ線マークM1と同様に、その中途部に可動エルボー点(O)を含む角度変更可能な折れ線マークとして表示部に表示されるので、入力部12から制御部9に操作信号を与えて、矢印で示すように、第1可動線プレート51aと第2可動線プレート52aを可動エルボー点(O)を中心にして回転させる(角度変更可能)。したがって、このように構成しても、第1実施例と同様にエルボー点を正確にも求めることができる。
なお、折れ線マークMI、M2の態様に関しては、実施例で示した交差線の他に、折れ線マーク部分を含む限り、放射線、交点を含む+の直線など任意に設計変更をすることができる。
また、配光スクリーン3は、本実施例では集光レンズ2を有する受光部1に内設されているが、集光レンズ2を有する受光部1を構成要件とせず、配光スクリーン3を前記受光部1とは別個独立に測定作業ベイに配設しても良い。
さらに、入力部12に対する操作信号に関しても、箱型受光部1の壁面等に配設した複数個の操作ボタン式に設ける必要はなく、例えばタッチパネル式(表示部11の表示画面にタッチペンでタッチ)、いわゆるマウス操作式等公知又は新規の入力手段であっても良い。
本発明は、主にヘッドライトテスタを使用する自動車の整備業界で利用される。
X…ヘッドライトテスタ、LA…ヘッドライト、3…配光スクリーン、8…撮影手段、9…制御部、10…記憶部、a…形状情報、b…接続情報、c…属性情報、10a…RAM(ランプ映像Pの情報)、10b…ランプ映像に関する情報、10e…基準軸情報(固定軸又は可動軸の基準位置)、10f…折れ線マークの固定点及び可動点に関する最終点情報、11…表示部、P…表示された対象パターン、a1−b1…傾斜境界の明瞭部分、a−b…水平境界の明瞭部分、EP…エルボー点(求める測定位置)、11a…算出結果表示領域、11b…対象パターン表示領域、12…操作部、15…信号変換手段、M、M1、M2…折れ線マーク(可動軸16)、O…可動エルボー点(基準点、軸の交点16a)、SL…第1可動線、HL…第2可動線、21…可動軸表示機能、22…折れ線マーク(可動軸6)を移動させる機能、23…移動量算出機能、24…エルボー点特定・算出機能、25…初期位置復帰機能、26…対象パターン表示機能、27…対象パターン検索機能、51…第1可動線に関するデータ、52…第2可動線に関するデータ、51a…第1可動線プレート、52a…第2可動線プレート。

Claims (6)

  1. 入力部、制御部、形状情報を記憶する記憶部及び表示部を備え、前記表示部に表示された被試験車両のカットオフラインCLを有する当該対象パターンPが、そのエルボー点EPを含む近傍が不明な場合に該エルボー点を求めるヘッドライトテスタに於いて、前記制御部は、前記入力部の入力信号に基づいて測定用線マークを記憶部の形状情報に基づいて傾斜線と水平線の交点を可動エルボー点とする角度変更可能な折れ線マークを前記表示部に表示し、該折れ線マークは、前記被試験車両の対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1を標準とする該明瞭部分a1−b1上の固定点と任意の位置の可動エルボー点とで形成された第1可動線を前記傾斜線とし、一方、該第1可動線と接続するように前記可動エルボー点と対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bを標準とする該明瞭部分a−b上の固定点とで形成された第2可動線を前記水平線とし、前記第1可動線は、前記第2可動線としての水平線上に存在する起点(O)から一定位置は離れた可動のK点とで形成され、該第1可動線は前記起点を支点にして対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1上へと回転可能であると共に、前記第2可動線は対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bに対して移動可能であり、前記制御部は、入力部の入力信号に基づいて表示部に表示された当該対象パターンPが、そのエルボー点を含む近傍が不明な場合には、不明なエルボー点を求めるために該不明なエルボー点から多少離れかつ該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1及び水平境界の明瞭部分a−bに前記折れ線マークの第1可動線及び第2可動線がそれぞれ対応して重なるようにしながら前記可動エルボー点を移行させ、さらに、制御部は、前記記憶部に存在する基準軸情報に基づいて、当該対象パターンPの明暗境界部分の中央部に最終的に停止した前記可動エルボー点の位置を当該対象パターンPのエルボー点として特定かつ算出結果を前記表示部に出力するように制御することを特徴とするヘッドライトテスタ。
  2. 請求項1に於いて、折れ線マークは、これらの第1可動線と第2可動線は、可動エルボー点の位置が変位すると、該変位量に相関して伸縮することを特徴とするヘッドライトテスタ。
  3. 請求項1に於いて、第2可動線も、第1可動線と同様に水平線上に存在する起点(O)を支点にして回転可能であること特徴とするヘッドライトテスタ。
  4. 入力部、制御部、形状情報を記憶する記憶部及び表示部を備え、前記表示部に表示された被試験車両のカットオフラインCLを有する当該対象パターンPが、そのエルボー点EPを含む近傍が不明な場合に該エルボー点を求めるヘッドライトテスタに於いて、前記制御部は、前記入力部の入力信号に基づいて測定用線マークを記憶部の形状情報に基づいて傾斜線と水平線の交点を可動エルボー点とする角度変更可能な折れ線マークを前記表示部に表示し、前記記憶部10の形状情報には、前記傾斜線として用いられる第1可動線に関する情報と、前記水平線として用いられる第2可動線に関する情報とが含まれ、前記制御部は記憶部に格納されている接続情報に基づき前記第1可動線と第2可動線水平線の接続点を可動エルボー点(O)として鈍角状の折れ線マークを形成し、第1可動線及び第2可動線水平線は、可動エルボー点(O)を支点にしてそれぞれ回転可能であると共に、前記第2可動線は対象パターンPの水平境界の明瞭部分a−bに対して移動可能であり、前記制御部は、入力部の入力信号に基づいて表示部に表示された当該対象パターンPが、そのエルボー点を含む近傍が不明な場合には、不明なエルボー点を求めるために該不明なエルボー点から多少離れかつ該対象パターンPの傾斜境界の明瞭部分a1−b1及び水平境界の明瞭部分a−bに前記折れ線マークの第1可動線及び第2可動線がそれぞれ対応して重なるようにしながら前記可動エルボー点を移行させ、さらに、制御部は、前記記憶部に存在する基準軸情報に基づいて、当該対象パターンPの明暗境界部分の中央部に最終的に停止した前記可動エルボー点の位置を当該対象パターンPのエルボー点として特定かつ算出結果を前記表示部に出力するように制御することを特徴とするヘッドライトテスタ。
  5. 請求項1に於いて、記憶部10に格納されている形状情報aには、単数又は複数の透明プレート型の第1可動線に関するデータ51と、単数又は複数の透明プレート型の第2可動線に関するデータ52とが含まれ、制御部9は記憶部10に格納されている接続情報bを用いて前記データ51における第1可動線プレート51aの基準点(O)と、該データ52における第2可動線プレート52aの基準点(O)とを重ねて接続し、かつ表示部11に折れ線マークM2を表示することを特徴とするヘッドライトテスタ。
  6. 請求項5に於いて、第1可動線は、破線又は鎖線のいずれかであることを特徴とするヘッドライトテスタ。
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