JP5328085B2 - 情報処理端末、再生箇所表示方法、およびプログラム - Google Patents

情報処理端末、再生箇所表示方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、オーディオデータやビデオデータなどのデジタルデータによって構成される、音楽、画像、映像などの情報に関するデジタルコンテンツを再生可能な情報処理端末、およびこの情報処理端末と通信可能なサーバ、ならびに、情報処理端末およびサーバに実行させるプログラムに関し、特に、情報処理端末によるデジタルコンテンツ再生時に、デジタルコンテンツを視聴している視聴者が興味を持っている期間を特定する処理、あるデジタルコンテンツにおける視聴者が興味を持っている期間に関する情報を複数の情報処理端末から受信したサーバがその情報を管理、集計する処理、および情報処理端末によるデジタルコンテンツ再生時に、サーバによる集計結果を反映させた内容を視聴者に提示する処理に関する。
近年、インタネットの普及と帯域幅の拡大に伴い、音楽や映像といったデジタルコンテンツをネットワークを介して受配信し、デジタルコンテンツを再生する機会が増えている。こうしたデジタルコンテンツの多くは、オーディオデータやビデオデータを含み、再生するタイミングが時系列に設定されたシーケンシャルなデータ構造によって構成されることから、本明細書におけるデジタルコンテンツもまた、このようなデータ構造によって構成されるものとする。
一般に、オーディオデータやビデオデータを含むデジタルコンテンツは、テキストデータと比較するとデータ容量が大きくなりがちである。デジタルコンテンツを受配信することによるトラヒック量を軽減するためにも、デジタルコンテンツを細分化し、細分化されたデジタルコンテンツのうちの必要のある部分のみを配信することが好ましい。このような配信方法の一例としては、ストリーミング技術を利用したものが挙げられる。
また、より効果的にトラヒック量を軽減するためには、デジタルコンテンツの主要コンテンツ(特に、オーディオデータやビデオデータによって構成されるコンテンツ)を配信する前に、細分化されたデジタルコンテンツ各々の要点(例えば、あらすじ、レビュー、あるいは、重要なワンシーンの内容やそのワンシーンの再生時刻)を予め配信しておき、その要点を確認した視聴者が指定する部分のデジタルコンテンツのみを配信する配信形態が有効である。このような配信形態の例としては、次のような配信形態がある。すなわち、デジタルコンテンツにより提供する動画像のワンシーンをキャプチャした静止画像データ(通常、サムネイルと呼ばれる)を、細分化されたデジタルコンテンツ各々で取り出してデジタルコンテンツの一情報として設定しておき、デジタルコンテンツの主要コンテンツを配信する前に、細分化されたデジタルコンテンツ各々に対応する静止画像データを予め配信しておく形態である。また、別の配信形態の例としては、デジタルコンテンツの内容に関連したメタ情報、またはメタ情報の一部をデジタルコンテンツの一情報として付加しておき、デジタルコンテンツの主要コンテンツを配信する前に、細分化されたデジタルコンテンツ各々に対応するメタ情報、またはメタ情報の一部を予め配信しておく形態である。
デジタルコンテンツは、テキストデータと比較すると、一覧性に欠ける上、マッチングによる内容検索にも適しておらず、したがって、コンテンツ内容を短時間で把握することに適したデジタルコンテンツの要点を、大部分のデータがオーディオデータやビデオデータであるデジタルコンテンツから自動的に生成することは困難である。細分化されたデジタルコンテンツ各々に対応する静止画像データあるいはメタ情報をデジタルコンテンツの要点として予め配信しておく配信形態において、仮にデジタルコンテンツから静止画像データあるいはメタ情報を自動的に生成できたとしても、その静止画像データあるいはメタ情報がデジタルコンテンツの要点として適切な内容であるのかという点に問題が残る。例えば、静止画像データをデジタルコンテンツの要点として予め配信しておく場合には、その静止画像データとしてデジタルコンテンツの重要なワンシーンがキャプチャされずに別のワンシーンがキャプチャされる恐れがある。このため、その静止画像データあるいはメタ情報を人手で作成しているのが現状である。
デジタルコンテンツを提供する提供者がデジタルコンテンツの要点を人手で作成していれば、例えば上述の静止画像データあるいはメタ情報などのデジタルコンテンツの一情報がデジタルコンテンツの要点として適切な内容であるのかという点はそれほど問題にならないが、デジタルコンテンツを提供する提供者のみがその情報を作成しなければならないとなると、その提供者に負担が集中してしまうことになる。このため、デジタルコンテンツを視聴する視聴者がその情報を作成することにより、負担を分散させるシステムが提案されている。すなわち、デジタルコンテンツを視聴中あるいは視聴した視聴者が上述のメタ情報を作成して、そのメタ情報をデジタルコンテンツの一情報として更新し、それ以後に同じデジタルコンテンツを受信しようとしている別の視聴者に対しては、デジタルコンテンツの主要コンテンツを配信する前に、デジタルコンテンツに対応するメタ情報を予め配信しておくシステムである(非特許文献1)。
"閲覧者によるオンラインビデオコンテンツへのアノテーションとその応用"、山本大介、長尾確、人工知能学会論文誌、Vol.20、No.1、pp.67-75、2005
しかしながら、非特許文献1に記載のシステムは、以下の2点が問題になる。1点目の問題は、デジタルコンテンツを提供する提供者のみが作成する場合と比較すればその負担は軽微であるものの、視聴者にデジタルコンテンツの要点を作成するための負担を強いる、2点目の問題は、複数の視聴者が作成したデジタルコンテンツの要点に、その内容を作成する上での指針を持たせ難い(すなわち、客観性に乏しい)、という点である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、デジタルコンテンツを視聴する視聴者にそのデジタルコンテンツの要点を作成させる場合であっても、デジタルコンテンツの要点を作成する上で視聴者に負担を感じさせることがない情報処理端末、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、デジタルコンテンツを視聴する複数の視聴者にそのデジタルコンテンツの要点を作成させる場合であっても、その内容に客観性を持たせることができる情報処理端末、サーバ、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
また、本発明は、デジタルコンテンツを視聴する視聴者にそのデジタルコンテンツの要点を作成させる場合であっても、その内容には客観性を持たせてデジタルコンテンツの要点を的確に視聴者に伝えることにより、視聴者による効果的な視聴行動を支援することができる情報処理端末、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明の情報処理端末は、入力操作を受け付ける操作部と、各種情報を記憶する記憶部と、再生すべき時点が設定された、デジタルコンテンツを構成する複数のコンテンツデータを逐次再生する出力部と、各種制御を行う制御部と、を備え、前記制御部が、前記デジタルコンテンツの再生を開始すべき再生開始箇所を指定する入力操作を前記操作部によって受け付けると、前記複数のコンテンツデータを逐次再生した再生時間における、前記再生開始箇所が位置する再生開始時刻を算出し、前記再生開始時刻を少なくとも含む再生期間を前記記憶部に記憶させる、ものである。
本発明の情報処理端末によれば、デジタルコンテンツを視聴する視聴者にそのデジタルコンテンツの要点を作成させる場合であっても、そのデジタルコンテンツのうちの視聴者が再生した再生箇所が重要なコンテンツを含む箇所として自動的に抽出されるため、視聴者がデジタルコンテンツの要点を作成する行為を意識的に行うことなくデジタルコンテンツの要点を作成するための情報を受信することができる。ユーザが短時間で効率的な視聴を実現したり、その結果としてトラフィックを軽減するためには、時系列デジタルコンテンツ中の重要部分(つまり、デジタルコンテンツの要点になり得る箇所)が特定できれば十分である。このため、本発明の構成は、
(1)自動シーン分析に見られるような、複雑性・曖昧性を含むデータ代わりに、客観的なデータを対象とする
(2)ユーザの入力を要するコメント情報の代わりに、自動的に収集可能なデータに限定する
(3)一部のユーザではなく、全ユーザがデジタルコンテンツの要点の作成を意図せずに行った入力操作を、デジタルコンテンツの要点を作成するためのデータの対象とすることで、従来のようなデジタルコンテンツの要点を作成する上での誤記や一部のユーザによる妨害(例えば、デジタルコンテンツとは無関係な内容をそのデジタルコンテンツの要点として意図的に記載するなどの、デジタルコンテンツにとって有益にならないユーザによる行為)を意図したデータ等が影響する度合いを低下させる
の処理コンセプトに基づいて、特定された部分に実際にどういった内容が含まれているかという自動的なシーンの分析や理解、および理解した内容を利用した検索対象から外すことによって、客観的なデータのみを対象とすることができ、計算機に適した処理内容となる。
また、本発明の情報処理端末は、前記再生時間における任意の時刻において、当該任意の時刻がその期間内に含まれている前記再生期間の個数を算出するサーバと通信を行う通信部を備え、前記制御部が、前記記憶部に記憶した前記再生期間を前記通信部により前記サーバに送信させる、ものを含む。
また、本発明の情報処理端末によれば、クライアント/サーバモデルに本発明を適用し、視聴者が再生した再生箇所をサーバに送信することによって、後述する再生箇所集計処理をサーバに実行させることが可能となる。その結果、複数の視聴者間で各視聴者があるデジタルコンテンツにおいて再生した箇所に関する情報を共有することができる。
本発明の情報処理端末は、入力操作を受け付ける操作部と、各種情報を記憶する記憶部と、再生すべき時点が設定された、デジタルコンテンツを構成する複数のコンテンツデータを逐次再生する出力部と、各種制御を行う制御部と、を備え、前記記憶部が、前記複数のコンテンツデータを逐次再生した再生時間における任意の時刻において、前記デジタルコンテンツを再生したことのある情報処理端末によって当該任意の時刻が再生された回数を記憶し、前記制御部が、前記再生時間のうちの少なくとも一時刻を一意に特定可能なスライダを前記出力部に表示させる場合に、前記記憶部に記憶した、前記一時刻が再生された回数に応じて、前記スライダの形状を変化させて表示させる、ものである。
本発明の再生箇所表示方法は、第1の情報処理端末によって、再生すべき時点が設定された、デジタルコンテンツを構成する複数のコンテンツデータを逐次再生した再生時間における任意の時刻において、前記デジタルコンテンツを再生したことのある第2の情報処理端末によって当該任意の時刻が再生された回数をサーバから受信するステップと、前記第1の情報処理端末によって、前記再生時間のうちの少なくとも一時刻を一意に特定可能なスライダを、前記一時刻が再生された回数に応じて、前記スライダの形状を変化させて表示させるステップ、を有するものである。
また、本発明のプログラムは、本発明の再生箇所表示方法におけるステップを、コンピュータに実行させるためのものである。
本発明の情報処理端末、再生箇所表示方法および再生箇所表示方法を実行させるプログラムによれば、デジタルコンテンツの重要箇所を視覚的に知らせることができるため、視聴者による効果的な視聴行動を支援することができる。
また、本発明の情報処理端末は、前記再生時間における任意の時刻において、前記デジタルコンテンツを再生したことのある情報処理端末によって当該任意の時刻が再生された回数を算出するサーバと通信を行う通信部を備え、前記制御部が、前記通信部により前記サーバから受信した、前記任意の時刻が再生された回数を前記記憶部に記憶させる、ものである。
また、本発明の情報処理端末によれば、クライアント/サーバモデルに本発明を適用し、他の視聴者が再生した再生箇所についての情報をサーバから受信することによって、デジタルコンテンツを視聴前の視聴者が、最新の再生箇所についての情報を基にそのデジタルコンテンツの重要箇所を知らせることができる。
本発明の情報処理端末によれば、デジタルコンテンツを視聴する視聴者にそのデジタルコンテンツの要点を作成させる場合であっても、デジタルコンテンツの要点を作成する上で視聴者に負担を感じさせることがない。
また、本発明の情報処理端末、再生箇所表示方法、および再生箇所表示方法を実行させるプログラムによれば、デジタルコンテンツを視聴する視聴者にそのデジタルコンテンツの要点を作成させる場合であっても、その内容には客観性を持たせてデジタルコンテンツの要点を的確に視聴者に伝えることにより、視聴者による効果的な視聴行動を支援することができる。
以下、本発明の実施の形態の情報処理端末またはサーバによる処理について説明する。なお、以下の説明では、本発明の説明を分かり易くするために、情報処理端末をクライアント(具体的な対象製品としては汎用性のあるPC)として捉え、また、デジタルコンテンツをクライアントに配信可能なコンテンツ配信サーバとしてサーバを捉えている。ただし、本発明を実施するために、情報処理端末が必ずしもPCに限られるものではなく、サーバもまたコンテンツ配信サーバに限られるものではない。
本発明の実施の形態の情報処理端末またはサーバによる処理は主に、次の3つの処理に分けられる。以下、図1に示す、本発明の実施の形態の情報処理端末またはサーバに割り当てられる処理の概念図を用いて、本発明の実施の形態の情報処理端末またはサーバによる処理の概略を説明する。図1において、情報処理端末11a、11bとサーバ2はインターネット網を介して接続されており、情報処理端末11aが(a)再生箇所特定処理を、サーバ2が(b)再生箇所集計処理を、情報処理端末11bが(c)再生箇所表示処理を、それぞれ実行するものとする。
(a)再生箇所特定処理:ある視聴者がデジタルコンテンツを再生する情報処理端末1aにおいてなされる処理であり、その処理内容は、デジタルコンテンツの再生可能期間(デジタルコンテンツを構成する、オーディオデータやビデオデータなどのコンテンツデータを先頭から最後まで再生するためにかかる期間)のうちの視聴者が実際に情報処理端末に再生させた期間(図1における再生期間に相当。以下、再生期間と称する)を特定し、その再生期間をそのデジタルコンテンツの要約を作成するための一情報(以下、再生期間情報と称する)としてとして記憶することである。
(b)再生箇所集計処理:(a)視聴箇所特定処理によって作成した再生期間情報を複数の情報処理端末から受信したサーバ2において主になされる処理であり、その処理内容は、複数の情報処理端末(図1では、情報処理端末1a、1端末のみを図示)から受信した再生期間情報を集計し、その集計結果から、デジタルコンテンツの再生可能期間のうちの任意の期間における、複数の視聴者が当該任意の期間を再生した回数(以下、再生回数と称する)を算出することである。
(c)再生箇所表示処理:視聴者がデジタルコンテンツを再生する情報処理端末1bにおいてなされる処理であり、その処理内容は、デジタルコンテンツの一情報としてデジタルコンテンツのうちの任意の期間における再生回数をサーバ2から受信し、デジタルコンテンツの再生可能期間を可視化する際に(「再生可能期間の可視化」の例としては、コンテンツデータの先頭から再生中のコンテンツデータの箇所までの再生経過時間あるいは再生中のコンテンツデータの箇所からコンテンツデータの最後までの残り再生時間を表示した数値、再生可能期間およびは再生中のコンテンツデータがその再生可能期間に位置する時刻を表示するシークバー、などがあげられる)、受信した任意の期間における再生回数を視聴者が識別できるような表示形態で再生可能期間を表示することである。
[(a)再生箇所特定処理の詳細]
図1に示す情報処理端末1aによる再生箇所特定処理について、詳細に説明する。情報処理端末1aは、情報処理端末1aに設けられているディスプレイ11aに、画像表示領域111a、シークバー112a、スライダ113a、114aを表示して、デジタルコンテンツが提供するコンテンツデータ(動画像、静止画像など)を画像表示領域111aに表示させ(なお、コンテンツデータが音楽データである場合には必ずしも画像表示領域111aに表示させる必要はない)、さらに、デジタルコンテンツの再生可能期間を示すシークバー112aにおける再生中のコンテンツデータが位置する箇所にスライダ113a、114aを表示させる。また、情報処理端末1aは、情報処理端末1aに設けられる、あるいは接続される操作部(図示せず)によってスライダ113aをシークバー112aに沿って動かすための操作を受け付けると、その操作に応じてスライダ113aの表示箇所を変えるとともに、表示箇所を変えた後のスライダ113aの位置に応じたコンテンツデータからデジタルコンテンツの再生を開始する。なお、図1では、情報処理端末1aが、表示箇所を変えた後のスライダ113aの位置から再生を開始し、スライダ114aの位置まで再生を継続する場合を図示しているものとする。
情報処理端末1aが再生箇所を特定する処理(再生箇所特定処理)を説明する前に、デジタルコンテンツが提供するコンテンツデータのファイルフォーマットについて簡単に説明する。ここでは、コンテンツデータのフォーマットの一例として、MPEG−2 PSフォーマットを説明する。MPEG−2 PSファイルは、すべてのデータがパックとパケットという小さな単位に格納される。先頭のシステムヘッダーを除くと、残りはビデオあるいはオーディオのデータとなる。MPEG−2 PSの場合、図2(a)のMPEG−2 PSファイルのファイルフォーマットの概略図に示すように、ビデオデータおよびオーディオデータの圧縮データが交互に格納されており、ファイルの途中から再生を開始したい場合には、「パック」と「PESパケット」に格納されている時刻情報を手がかりにする。パックは、先頭にはファイルが読み込まれるべき時刻の情報があり、頭出しの手がかりとなる。PESパケットは、パックとは独立したビデオデータもしくはオーディオデータの格納単位であり、PESパケットの先頭には、再生されるべき時刻の情報が入っており、ビデオデータとオーディオデータの同期をとる手がかりとする。情報処理端末1aは、MPEG−2 PSフォーマットにより構成されるデジタルコンテンツを再生する場合、「パック」と「PESパケット」に格納されている時刻情報を参照して、任意のビデオデータおよびオーディオデータを特定することができる。
次に、情報処理端末1aによる再生箇所特定処理の一例について、図3に示す、本発明の実施の形態の情報処理端末による再生箇所特定処理の一例を示すフローチャートを参照して、説明する。ここでは、情報処理端末1aが、操作部による操作を受け付けて表示箇所を変えた後のスライダ113aの位置から再生を開始し、スライダ114aの位置まで再生を継続する場合について、図2(b)に示す再生期間への重み付け方法の一例を示す図を参照して説明する。情報処理端末1aは、操作部による操作を受け付けてスライダ113aの表示箇所を変えると(ステップS301)、シークバー112aの先頭から最後尾までの再生可能期間(時刻t0<T<時刻t3)の長さに対するシークバー112aの先頭からスライダ113aまでの長さの割合から、再生を開始すべきコンテンツデータ(図2(b)に示す、ビデオデータ21a、オーディオデータ21bに相当)を特定し(ステップS302)、「パック」と「PESパケット」に格納されている時刻情報を参照して、ビデオデータ21a、オーディオデータ21bを再生すべき時刻t1を算出する(ステップS303)。その後、ビデオデータ21a、オーディオデータ21bからコンテンツデータの再生を開始する(ステップS304)。
その後、情報処理端末1aは、コンテンツデータの再生を中止する操作(例えば、一時停止操作、再生終了操作、あるいはスライダ113aを別の表示箇所に変える操作)を操作部により受け付けるまではコンテンツデータの再生を継続する(ステップS305)。一方、情報処理端末1aは、コンテンツデータの再生を中止する操作を受け付けると(ステップS306、YES)、シークバー112aの先頭から最後尾までの再生可能期間(時刻t0<T<時刻t3)の長さに対するシークバー112aの先頭からスライダ113aまでの長さの割合から、再生を終了されたコンテンツデータ(図2(b)に示す、ビデオデータ22a、オーディオデータ22bに相当)を特定し(ステップS307)、「パック」と「PESパケット」に格納されている時刻情報を参照して、ビデオデータ22a、オーディオデータ22bの再生を終了すべき時刻t2を算出する(ステップS308)。情報処理端末1aは、コンテンツデータの再生を終了(あるいは中断)することになる。
この結果、情報処理端末1aは、非再生期間(時刻t0<T<時刻t1および時刻t2<T<時刻t3)に再生期間が割り当てられたコンテンツデータを再生せず、再生期間(時刻t1<T<時刻t2)に再生期間が割り当てられたコンテンツデータを再生することになる。そして、情報処理端末1aは、再生期間に重み付けを施した再生期間情報を生成し(ステップS309)、生成した再生期間情報をサーバ2に送信することになる(ステップS310)。なお、ここでは、再生期間に数値(+1)を、非再生期間に数値(0)を付与することによって得られる、再生時刻Tに関する関数f(T)として再生期間情報を生成している(情報処理端末1aが非再生期間に数値(0)を付与した再生期間情報をサーバ2に送信するように構成したが、再生期間に数値(+1)のみが付与された再生期間情報を受信したサーバ2が再生期間以外の期間に数値(0)を付与する構成でも構わない)。なお、再生期間情報を作成した後、情報処理端末1aが再度、表示箇所を変えた後のスライダ113aの位置から再生を開始した場合には(ステップS311)、上述した同様の処理を繰り返して、別の再生期間情報f2(T)を生成する、あるいは、再度表示箇所を変えた後のスライダ113aの位置により算出される時刻が前回再生を終了した時刻t2よりも大きい場合には(つまり、再生期間が重複する恐れのない場合)、前回のコンテンツデータの再生により時刻t2までの期間に生成した再生期間情報f(T)に今回のコンテンツデータの再生により時刻t2以降に生成する再生期間情報を追加したf’(t)を生成する。
また、情報処理端末1aによる再生箇所特定処理の別の例について、図4に示す、本発明の実施の形態の情報処理端末による再生箇所特定処理の別の例を示すフローチャートを参照して、説明する。ここでも、情報処理端末1aが、操作部による操作を受け付けて表示箇所を変えた後のスライダ113aの位置から再生を開始し、スライダ114aの位置まで再生を継続する場合について、図2(b)に示す再生期間への重み付け方法の一例を示す図を参照して説明する。なお、図4に示すフローチャートにおいて、図3に示すフローチャートと同様の処理については、同じ参照符号を割り当てている。
情報処理端末1aは、操作部による操作を受け付けてスライダ113aの表示箇所を変えると(ステップS301)、シークバー112aの先頭から最後尾までの再生可能期間(時刻t0<T<時刻t3)の長さに対するシークバー112aの先頭からスライダ113aまでの長さの割合から、再生を開始すべきコンテンツデータ(図2(b)に示す、ビデオデータ21a、オーディオデータ21bに相当)を特定し(ステップS302)、「パック」と「PESパケット」に格納されている時刻情報を参照して、ビデオデータ21a、オーディオデータ21bを再生すべき時刻t1を算出する(ステップS303)。その後、ビデオデータ21a、オーディオデータ21bからコンテンツデータの再生を開始し(ステップS304)、さらに再生すべき時刻t1をサーバ2に送信する(ステップS401)。
その後、情報処理端末1aは、コンテンツデータの再生を中止する操作(例えば、一時停止操作、再生終了操作、あるいはスライダ113aを別の表示箇所に変える操作)を操作部により受け付けるまではコンテンツデータの再生を継続する(ステップS305)。一方、情報処理端末1aは、コンテンツデータの再生を中止する操作を受け付けると(ステップS306、YES)、シークバー112aの先頭から最後尾までの再生可能期間(時刻t0<T<時刻t3)の長さに対するシークバー112aの先頭からスライダ113aまでの長さの割合から、再生を終了されたコンテンツデータ(図2(b)に示す、ビデオデータ22a、オーディオデータ22bに相当)を特定し(ステップS307)、「パック」と「PESパケット」に格納されている時刻情報を参照して、ビデオデータ22a、オーディオデータ22bの再生を終了すべき時刻t2を算出する(ステップS308)。情報処理端末1aは、コンテンツデータの再生を終了(あるいは中断)することになる。
この結果、情報処理端末1aは、非再生期間(時刻t0<T<時刻t1および時刻t2<T<時刻t3)に再生期間が割り当てられたコンテンツデータを再生せず、再生期間(時刻t1<T<時刻t2)に再生期間が割り当てられたコンテンツデータを再生することになる。そして、情報処理端末1aは、再生を終了すべき時刻t2をサーバ2に送信することになる(ステップS402)。なお、この処理では、再生期間を特定するための再生開始時刻t1と再生終了時刻t2を情報として受信したサーバ2が、再生期間を特定し、その再生期間に数値(+1)を、非再生期間に数値(0)を付与して、再生時刻Tに関する関数f(T)として再生期間情報f(T)を生成することになる。この構成により、クライアントとしての情報処理端末1aによる処理の負担を軽減することができる。なお、再生終了時刻t2を送信した後、情報処理端末1aが再度、表示箇所を変えた後のスライダ113aの位置から再生を開始した場合には(ステップS311)、上述した同様の処理を繰り返して、別の再生開始時刻および再生終了時刻を送信する。
また、再生期間に数値(+1)を、非再生期間に数値(0)を付与することによって再生期間情報を生成する手法について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、別の再生期間情報を生成する手法としては、図5の再生期間への重み付け方法の他例を示す図に示すように、再生を開始する時刻t1に数値(+1)を、再生を終了した時刻t2に数値(−1)を付与することによって、再生期間情報f(T)(f(T)=0:ただし、f(t1)=1、f(t2)=−1)を生成してもよい。この再生期間情報を生成する手法であれば、視聴者が再生を開始しようとした再生時刻が情報処理端末によって特定されることになり、視聴者が興味を持っているシーンを確実に再生期間として捉えることができる。
なお、情報処理端末1aがMPEG−2 PSファイルフォーマットのデジタルコンテンツを再生する場合について説明してきたが、上述した「パック」と「PESパケット」に格納されている時刻情報に相当する時刻情報を1構成要素として含む、ファイルフォーマットのデジタルコンテンツを再生する場合にも、同様に再生箇所を特定することができる。
一方、時刻情報を一構成要素として含まないファイルフォーマット、あるいは、時刻情報を1構成要素として含むがその時刻情報がコンテンツデータの途中からの再生に機能するものではなく、再生中のコンテンツデータの再生時刻を特定するために不向きなファイルフォーマットのデジタルコンテンツを再生する場合(主に、ストリーミング配信されたデジタルコンテンツを再生する場合)、図3に示すステップS303およびステップS308の処理において、さらに別の処理が必要になる。すなわち、情報処理端末1aは、ステップS302の処理(あるいはステップS307の処理)においてコンテンツデータを特定した後、そのコンテンツデータの再生時刻を返すことを要求するコマンドを配信サーバ(デジタルコンテンツを情報処理端末に配信するためのサーバ。本発明では、図1に示すサーバ2が配信サーバを兼ねることが想定されるが、サーバ2と配信サーバを別々に設けても構わない)に送信し、一方、そのコマンドに従い、コンテンツデータに含まれるインデックスオブジェクトを読み出した配信サーバから適切な再生時刻を受信することによって、時刻t1(あるいは時刻t2)を特定する。この構成により、ストリーミング配信されたデジタルコンテンツを再生する場合であっても、再生箇所を特定することができる。
以上、本発明の実施の形態の情報処理端末および再生箇所特定方法によれば、デジタルコンテンツを視聴する視聴者にそのデジタルコンテンツの要点を作成させる場合であっても、そのデジタルコンテンツのうちの視聴者が再生した再生箇所が重要なコンテンツを含む箇所として自動的に抽出されるため、視聴者がデジタルコンテンツの要点を作成する行為を意識的に行うことなくデジタルコンテンツの要点を作成するための情報を取得することができる。さらに、デジタルコンテンツのうちの視聴者が再生した再生箇所は、そのデジタルコンテンツにおける視聴者が注目している箇所を端的に示しており、また、この再生箇所が重要なコンテンツを含むという指針は、あらゆる視聴者が早送り操作、巻き戻し操作によって任意の再生箇所を再生させる目的がその視聴者の強い関心を持つコンテンツのみを視聴したいからであることを考えると、複数の視聴者にとって統一性のある指針であるといえる。このため、抽出した再生箇所から重要なコンテンツを含む箇所を明示する内容を作成し、それをそのデジタルコンテンツの要点として作成すれば、その要点に客観性を持たせることができる。
[(b)再生箇所集計処理の詳細]
次に、図1に示すサーバ2による再生箇所集計処理について、図6に示す本発明の実施の形態のサーバによる再生箇所集計処理の概念図を参照して詳細に説明する。サーバ2は、(a)再生箇所特定処理を実行した複数の情報処理端末(図1では、端末1、2、3と表記)からそれぞれ、再生期間情報を受信する。サーバ2は、受信した複数の再生期間情報を所定の時間間隔で標本化し、各期間毎に再生期間情報における重みの合計(以下、視聴履歴情報と称する)を算出する。このとき、視聴履歴情報は、情報処理端末1aがデジタルコンテンツのうちの該当期間を再生した回数が多いほど、大きくなるため、その合計が大きい期間は、そのデジタルコンテンツにおいて視聴者の興味の惹き易さを示す指標として捉えることができる。サーバ2がより多くの情報処理端末からの再生期間情報を基に視聴履歴情報を算出するほど、集計結果が示す視聴者の興味の惹き易さは客観性を増すことになる。
なお、クライアント/サーバモデルに本発明を適用することができるよう、サーバ2に再生期間情報を集計する機能を設けたが、情報処理端末1aにこの機能を設け、情報処理端末1aが複数の情報処理端末から再生期間情報を受信するようにして、P2Pモデルに本発明を適用するようにしてもよい。
また、情報処理端末とサーバとをオンラインで接続した形態について説明したが、通信網を介した再生期間情報の送受信の代わりに、再生期間情報を記憶した記憶媒体の受け渡しを行うようにすればオフライン環境でも実現することができる。
また、図1、5では、サーバ2は、端末1、2、3からそれぞれ1つの再生期間情報を受信することにより、特定の視聴者からの再生期間情報によって集計結果に偏りが発生することがないようにしているが、複数個受信しても構わない。
以上、本発明の実施の形態のサーバおよび再生箇所集計方法によれば、複数の視聴者から取得した、あるデジタルコンテンツにおける再生期間情報を集計した視聴履歴情報を、これからそのデジタルコンテンツを視聴しようとしている視聴者に配信して予めそのデジタルコンテンツの重要箇所を知らせることができるため、視聴者による効果的な視聴行動を支援することができる。
[(c)再生箇所表示処理の詳細]
次に、図1に示す情報処理端末1bによる再生箇所表示処理について説明する。情報処理端末1bは、デジタルコンテンツを配信するサーバ2からあるデジタルコンテンツを受信するとともに、そのデジタルコンテンツにおける(b)再生箇所集計処理によって算出した視聴履歴情報を受信する(再生期間情報を集計する機能とデジタルコンテンツを配信する機能とを別々のサーバに設けても構わない)。視聴履歴情報を受信した情報処理端末1bは、図1に示すように、例えばデジタルコンテンツを構成するコンテンツデータを再生し、再生中のコンテンツデータの再生時刻に応じた箇所にスライダ113bを表示させる場合、受信した視聴履歴情報における当該再生時刻時の再生回数を参照して、スライダ113bの形状を変化させて表示させる(図1では、再生回数が多い程、その期間のコンテンツデータを再生するときのスライダ113bの形状が大きくなるように記載している)。
なお、デジタルコンテンツ再生中に再生時刻に応じた箇所にスライダ113bを表示させる場合について説明したが、本発明がデジタルコンテンツの再生時に限るものではなく、またシークバー112b上に表示させるスライダ113bの形状を変えるものに限るものではない。本発明は、デジタルコンテンツの再生可能期間のうちの少なくとも一期間を一意に特定可能な表示内容とともに、視聴履歴情報における当該一期間の再生回数に応じて当該一期間を識別可能に表示させるものであり、デジタルコンテンツの再生中に、デジタルコンテンツの再生前に、あるいはデジタルコンテンツの受信前後に、本発明を実施すること、またはシークバー上に表示させるスライダの形状を変える、各時刻毎の再生回数に応じてシークバーの色を変える、または集計回数のグラフをディスプレイ11bに表示する、ことによって本発明を実施すること、などは本発明の一態様である。図7に、本発明の実施の形態の情報処理端末による再生箇所表示例を示す。
図7に示す再生箇所表示例では、情報処理端末1bは、ディスプレイ11bに、画像表示領域111bにデジタルコンテンツが提供するコンテンツデータ(動画像)を表示させ、デジタルコンテンツの再生可能期間および再生箇所を示すシークバー112bにおける、再生中のコンテンツデータが位置する箇所にスライダ113bを表示させている。さらに、シークバー112bが示す再生可能期間における再生時刻を横軸に、その再生時刻の再生回数を縦軸にした再生回数グラフ115bを表示している。なお、図7では、シークバー112bのバーの長さと再生回数グラフ115bの横軸の長さとが一致するようにディスプレイ11bに表示させることによって、シークバー112bがスライダ113bの表示箇所によって示すデジタルコンテンツの再生箇所と、そのデジタルコンテンツの再生箇所(再生時刻)における再生回数と、を対応させ易いように表示している。図7に示す再生箇所表示例のように、画像表示領域111bおよびシークバー112b以外の表示領域に、再生回数を識別可能に表示する表示領域を設けるようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態の情報処理端末および再生箇所表示方法によれば、そのデジタルコンテンツの重要箇所を知らせることができるため、視聴者による効果的な視聴行動を支援することができる。
以下、本発明の情報処理端末およびサーバの構築例の一例を述べる。
[コンテンツ配信サーバ]
デジタルコンテンツの配信にはストリーミング技術を採用するものとした。ストリーミングの配信用ソフトウェアとしては、VLC(0.8.6-svn-20060612-0000)を用いた。VLCはオープンソースで開発されている動画ビューアであるが、ストリーミングサーバ機能を併せもっている。VLC は各種OS上で動作させることが可能である。
再生期間情報の蓄積と加工には、リレーショナル型データベース(RDB)を採用した。RDBMSとしては、オープンソースで、利用実績が多いMySQLを用いた。なお、実際に蓄積される再生期間情報の内容やデータ加工等に関しては、[再生期間情報の蓄積と加工]で詳述する。
RDBから抽出加工されたデータは、phpスクリプトによりXML形式に加工され、クライアントに配信される。なお、サーバのOS にはlinux(Debian Kernel 2.6.15)、HTTPサーバソフトウェアとしてはApache(1.3.34) を用いた。以上の構成は、LAMP(linux、pache、MySQL、php)と呼ばれる、現時点で一般的なサーバ構成となっている。
[動画再生クライアント]
クライアントのOS依存性を避けるため、デジタルコンテンツを再生する再生システムをブラウザ画面上に構築するものとした。コンテンツ配信サーバ上に準備された特定のWebページにアクセスすることで、デジタルコンテンツが画面表示される。上記OS依存性排除の目的のため、ブラウザとしては、Mozilla Firefox を採用した。また、動画ビューアとしては、配信サーバ同様VLCを用いるものとし、ブラウザ画面上に埋め込まれる形で表示されるようhttp ページを構成した。なお、VLCの仕様上の制約で、現時点ではMozilla系ブラウザのみWeb ページの埋め込み表示が可能となっている。ブラウザ画面上にシステムを構築することで、Javascriptが標準で提供するGUI部品(wiget) や、インタネットで公開されている様々なスクリプトを利用可能となり、短期間でシステムの構築が可能になる。
ブラウザ画面上の再生ボタンを押下すると、配信サーバにデータの要求を行う。オンデマンド方式で動画の再生が始まると共に、配信サーバから送信された視聴履歴情報を基に可視化した内容がグラフ領域に表示される。視聴履歴情報の取得・グラフ化及び表示にはAjax Asynchronous Javascript and XML)技術を採用した。このため、Webページ全体の再表示動作なしに、グラフを書換えることで、常に最新の内容を表示することが可能である。
動画の再生が進むと共に、現在の再生箇所をパーセント表示すると共に、スライダが動いて、視覚的に再生位置を示す。これらは、約2秒おきに書換えを行うものとした。スライダはマウスによる操作が可能で、シークバー上の一箇所をクリックするとスライダがその位置に移動し、動画の再生も対応する位置までスキップされる。また、スライダのドラッグアンドドロップによっても同様の操作が可能である。
シークバーのクリック、スライダのドラッグアンドドロップ及びボタンの押下にて指示された動画の再生操作情報はサーバへ送信され、操作に対応した動画の情報が新しくストリーミング配信される。後述する[再生期間情報の蓄積と加工]に示す通り、これらの再生操作情報は再生期間情報としても利用される。
[再生期間情報の蓄積と加工]
[動画再生クライアント]で述べたように、再生操作情報は、再生期間情報として配信サーバのRDBに蓄積される。具体的には、再生を始めた位置(デジタルコンテンツの再生可能期間における時点)に数値+1、再生を止めた位置に数値−1、それ以外の位置には数値0、をそれぞれ書き込んで1つの再生期間情報としている(少なくとも、再生を始めた位置と再生を止めた位置とを特定可能な情報を再生期間情報として送信すればよく、再生を始めた位置および再生を止めた位置以外の位置を再生期間情報として含む必要は必ずしも無く、また、再生を始めた位置、再生を止めた位置、および再生を始めた位置および再生を止めた位置以外の位置に、それぞれ書き込んだ数値はこれに限るものではない)。このようにして書き込んだ複数の再生期間情報をデジタルコンテンツの再生可能期間の位置(時間間隔)毎にソートし、各再生可能期間の位置(時間間隔)毎に累積をとった視聴履歴情報を生成することで、デジタルコンテンツ内の特定の時間箇所を視聴したユーザ数を特定できる。以上の処理は、配信サーバのRDBにおいてSQL文を実行することで実現している。上述の通り、これらの処理は、オンラインで随時実施しているが、情報をまとめて送受信することでトラヒック圧縮を図ることも可能である。
デジタルコンテンツの内容を全て視聴するためには、記録された再生時間と同一の時間を要する。しかし、とくに記録時間が長時間にわたるデジタルコンテンツでは、視聴者が真に視聴を希望する箇所と重要性の薄い箇所が混在すると予想される。こうした場合、視聴者はコンテンツビューアのスキップ機能を利用し、視聴で得られる情報と視聴時間とのトレードオフを解決していると推定される。
本発明のシステムによって情報処理端末(クライアント)に提供される他の視聴者の視聴行動を基に生成した視聴履歴情報は、これからデジタルコンテンツを視聴しようとしている視聴者にとってスキップ機能利用時のガイドとなる。視聴者は、提供される視聴履歴情報を利用することで、例えば動画内の重要な箇所の見落とし等を予防し、短時間で合理的な視聴行動が実現可能となる。
また、本発明のシステムは、従来困難であったデジタルコンテンツのサマライズを自動的に実現することができるものと理解することもできる。本発明のシステムでは、視聴行動自体が記録され、他の視聴者に提供されることから、コンテンツの提供者・視聴者共、特別の操作を行う必要がない。したがって、従来の類似手法と比較して、作業の負荷が軽減される。また類似手法との複合的適用時にも、有効性を発揮する。提案手法は、ユーザ参加型であるばかりか、コンテンツの付加価値向上が自動的に実現される点に特長がある。
デジタルコンテンツは、テキストファイルと比較して一般的にファイル容量が大きく、ネットワークで受配信を行う場合、帯域を圧迫するおそれがある。本発明とストリーミング配信を併用することで、コンテンツの重要部分のみの受配信が可能となり、効果的なネットワーク利用が可能となる。視聴履歴情報は、デジタルコンテンツに付加される情報として送受信されることから、この部分に関してはトラヒックの増加をもたらすが、データ容量としてはテキスト情報程度であり、音楽、動画像などにより構成されるデジタルコンテンツのデータ容量と比較すれば、きわめて小さい。
将来的には、情報ネットワークにおいてピアツーピア(P2P)技術が主流になることも予想される。提案手法とP2Pストリーミングの技術を併用することで、受配信されるコンテンツの各部分の重要度に対応した量のクローンがネットワーク環境上に存在し配信に用いられるという、きわめて理想的なネットワーク環境が自動的に構築される。本発明は、P2Pにより形成される情報ネットワークに対しても適用可能である。
従来、スポーツ中継では、コンテンツの編集を経て配信されることが一般的であったが、本発明を適用することで、垂れ流しの形で配信されたコンテンツに関して得点シーン等の重要部分が自動的に特定されることによって、編集と同等の効果が得られることも予想される。
また、繰り返し視聴されるデジタルコンテンツとしては、学習者は、自らの理解度や進度に基づいて、教材の特定部分を反復し、習得を確実にすることが可能となるe-learning等の教材が考えられる。e-learningコンテンツに提案手法を適用することで、他の学習者の視聴頻度の多い、すなわち重要性の高いもしくは習得に反復を要する箇所を把握し、学習の効果を高めることも可能となる。また、他の学習者の学習状況が見えることで、学習の励みとなることもあり得る。e-learning学習では、従来、上述の通り自由度が高い半面、学習環境が孤立し、他の学習者をアウェアし難い性格をもっていたが、本発明により、こうした問題が緩和されることも考えられる。さらに、個人毎の視聴情報を提供する場合には、自らが繰返し視聴している箇所を認識し、どこで躓いているか、全体でどの程度躓きがあるかを参考に学習を進めることも可能となる。以上は、学習者側のメリットであるが、e-learningコンテンツを準備する側にもメリットが予想される。例えば、多くの学習者が度々視聴している部分は、内容が咀嚼し難いことも考えられる。したがって、提案手法で提供される情報を基に、内容を検討・改善することで、より学習し易い教材作成も可能となる。
本発明は、ネットワーク接続されたクライアントによるオンライン視聴の例を主に説明
した。こうした環境は、提案手法をインタラクティブに利用可能な理想的環境であると考えられる一方、オフライン環境において提案手法の効果を得ることも可能である。例えば、コンテンツと視聴履歴情報とをCD-ROM にて提供することで、オンライン環境に近い効果が得られるものと予想する。
本発明の実施の形態の情報処理端末またはサーバに割り当てられる処理の概念図 (a)MPEG−2 PSファイルのファイルフォーマットの概略図、(b)再生期間への重み付け方法の一例を示す図 本発明の実施の形態の情報処理端末による再生箇所特定処理の一例を示すフローチャート 本発明の実施の形態の情報処理端末による再生箇所特定処理の別の例を示すフローチャート 再生期間への重み付け方法の他例を示す図 本発明の実施の形態のサーバによる再生箇所集計処理の概念図 本発明の実施の形態の情報処理端末による再生箇所表示例
符号の説明
1a、1b 情報処理端末
2 サーバ
11a、11b ディスプレイ
111a、111b 画像表示領域
112a、112b シークバー
113a、113b、114a スライダ
21a、22a ビデオデータ
22a、22b オーディオデータ

Claims (6)

  1. 入力操作を受け付ける操作部と、
    各種情報を記憶する記憶部と、
    再生すべき時点が設定された、デジタルコンテンツを構成する複数のコンテンツデータを逐次再生する出力部と、
    各種制御を行う制御部と、を備え、
    前記記憶部は、前記複数のコンテンツデータを逐次再生した再生時間における任意の時刻において、前記デジタルコンテンツを再生したことのある情報処理端末によって当該任意の時刻が再生された回数を記憶し、
    前記制御部は、前記再生時間のうちの少なくとも一時刻を一意に特定可能なスライダを前記出力部に表示させる場合に、前記記憶部に記憶した、前記一時刻が再生された回数に応じて、前記スライダの形状を変化させて表示させる、
    情報処理端末。
  2. 請求項1記載の情報処理端末であって、
    前記再生時間における任意の時刻において、前記デジタルコンテンツを再生したことのある情報処理端末によって当該任意の時刻が再生された回数を算出するサーバと通信を行う通信部を備え、
    前記制御部は、前記通信部により前記サーバから受信した、前記任意の時刻が再生された回数を前記記憶部に記憶させる、
    情報処理端末。
  3. 請求項1または2記載の情報処理端末であって、
    前記制御部は、前記デジタルコンテンツの再生を開始すべき再生開始箇所を指定する入力操作を前記操作部によって受け付けると、前記複数のコンテンツデータを逐次再生した再生時間における、前記再生開始箇所が位置する再生開始時刻を算出し、前記再生開始時刻を少なくとも含む再生期間を前記記憶部に記憶させる、
    情報処理端末。
  4. 請求項3記載の情報処理端末であって、
    前記再生時間における任意の時刻において、当該任意の時刻がその期間内に含まれている前記再生期間の個数を算出するサーバと通信を行う通信部を備え、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶した前記再生期間を前記通信部により前記サーバに送信させる、
    情報処理端末。
  5. 第1の情報処理端末によって、再生すべき時点が設定された、デジタルコンテンツを構成する複数のコンテンツデータを逐次再生した再生時間における任意の時刻において、前記デジタルコンテンツを再生したことのある第2の情報処理端末によって当該任意の時刻が再生された回数をサーバから受信するステップと、
    前記第1の情報処理端末によって、前記再生時間のうちの少なくとも一時刻を一意に特定可能なスライダを、前記一時刻が再生された回数に応じて、前記スライダの形状を変化させて表示させるステップ、
    を有する再生箇所表示方法。
  6. 請求項5記載の再生箇所表示方法におけるステップを、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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