JP5327529B2 - 光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は、発光ホイールを備えた光源装置と、該光源装置を備えたプロジェクタに関するものである。
今日、パーソナルコンピュータの画面やビデオ画像、更にメモリカード等に記憶されている画像データによる画像等をスクリーンに投影する画像投影装置としてのデータプロジェクタが多用されている。このプロジェクタは、光源から射出された光をDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)と呼ばれるマイクロミラー表示素子、又は、液晶板に集光させ、スクリーン上にカラー画像を表示させる。
このようなプロジェクタにおいて、従来は高輝度の放電ランプを光源とするものが主流であったが、近年、光源として発光ダイオードやレーザダイオード、或いは、有機DL等の半導体発光素子を用いる開発や提案が多々なされている。
発光ダイオードをプロジェクタの光源として用いる場合、単体の発光ダイオードでは出力が弱いため、高い出力を得るために複数の発光ダイオードを同時に用いる必要がある。しかしながら、複数の発光ダイオードを用いて光源装置を形成する場合、光源装置の輝点が増えるため各輝点から射出される光をその後の光学系で1点に集光させることが困難となり、各発光ダイオードから射出される光の利用効率が低くなるという問題点があった。
又、複数の発光ダイオードを同時に用いた場合、エテンデュー(Etendue)の値が大きくなるため不要光となる光が多く、発光ダイオードの利用効率が低下するという問題点があった。尚、エテンデューとは、有効光の空間的な広がりを面積と立体角との積として表した値であり、光学系において保存される値である。そして、プロジェクタにおいては、光源装置におけるエテンデューの値がDMDにおけるエテンデューの値よりも大きい場合、不要光となる光が増加することを意味する。
このような問題を解決するため特開2004−327361号公報(特許文献1)では、中空で内面を反射面とした球面筐体の外面近傍に複数の発光ダイオードを配置し、球面筐体の中心点に蛍光体を配置した提案がなされている。この特許文献1の提案に係る光源装置では、発光ダイオードからの射出光を励起光として蛍光体で発光光を形成し、この発光光を光源装置からの射出光として利用する。
又、特開2004−341105号公報(特許文献2)では、円形の円形基板と、該円形基板の周方向に配設された光の三原色である赤、緑、青の波長域光を発光する蛍光体と、から構成された発光ホイール(カラーホイール)を用いる提案がなされている。この特許文献2の提案に係る光源装置では、発光ホイールの背面から励起光を照射し、蛍光体からの発光光を発光ホイールの正面側から射出させ、この発光光を光源装置からの射出光として利用する。
更に、特開2005−294185号公報(特許文献3)では、特許文献2と同様に発光ホイールを用いた光源装置において、蛍光体の温度が上昇することにより光変換率が低下することを防止する対策を施した光源装置(発光装置)についての提案がなされている。
特開2004−327361号公報 特開2004−341105号公報 特開2005−294185号公報
特許文献1乃至特許文献3で提案されているような励起光によって蛍光体を発光させ、この発光光を光源光として利用する光源装置では、蛍光体に励起光を射出する励起光源として、複数の発光ダイオードや紫外線ダイオード、レーザダイオード等を用い、コヒーレント光(位相が揃っている光)となるように蛍光体に集光して照射する。このような励起光源を用いた光源装置では、蛍光体に照射される励起光のエネルギーが大きいため、蛍光体から出力される光量も多く、光量の出力不足を改善することができる。
しかしながら、このような光源装置では、レーザダイオードからの射出光である高出力なコヒーレント光が電気機器の筐体内に配置された各種装置に照射された場合、照射位置に熱が籠もり故障を引き起こす原因となったり、接着剤等の経年劣化を引き起こす原因となったりするおそれがあった。
又、励起光がエネルギーの大きなコヒーレント光であるため、蛍光体から外れた位置に照射された励起光や蛍光体自身が脱落した場合における励起光がコヒーレント光(位相が揃っている光)のまま直接外部に射出される可能性があり、人体の眼等に影響を及ぼす可能性もあった。
本発明は、上述したような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、高エネルギーの光源を用いた場合であっても直接外部に光源光が射出されることを防止することにより安全性に優れた光源装置と、該光源装置を備えた小型及び薄型のプロジェクタと、を提供することを目的としている。
本発明の光源装置は、光源と、該光源の光軸上に配置された発光体と、を備え、前記発光体は、前記光源から射出された光源光を励起光として所定波長域の光を発光する蛍光発光領域を有し、該蛍光発光領域には、前記光源光を受けて所定波長域の光を発光する蛍光体層と、該蛍光体層が貼着される微細凹凸によって形成された蛍光体固定部と、を備え、前記発光体は、可視光反射膜を備え、前記蛍光体固定部は、前記可視光反射膜に近接する位置において該可視光反射膜を略囲むように形成されていることを特徴とする。
更に、本発明の光源装置において、前記発光体は、前記可視光反射膜と前記蛍光体層との間に敷設された、前記可視光反射膜を保護する保護膜を備えることを特徴とする。
又、本発明の光源装置において、前記光源は、青色波長域のレーザ光を射出する青色レーザダイオードとされていることを特徴とする。
そして、本発明の光源装置において、前記発光体は、赤色波長域の光を射出する帯状の赤色領域と、緑色波長域の光を射出する帯状の緑色領域と、青色波長域の光を射出する帯状の青色領域と、が並設された発光ホイールによって形成され、前記赤色領域は、前記光源光に励起されて赤色波長域の光を発光する赤色蛍光体を備えた前記蛍光発光領域とされ、前記緑色領域は、前記光源光に励起されて緑色波長域の光を発光する緑色蛍光体を備えた前記蛍光発光領域とされ、前記青色領域は、前記光源光である青色波長域の光を拡散透過する拡散透過領域とされていることを特徴とする。
又、本発明の光源装置において、前記発光ホイールは、ホイールモータによって回転駆動する円形基板を備え、該円形基板の前記蛍光発光領域における前記光源側に位置する面上には、前記可視光反射膜及び蛍光体層が敷設されていることを特徴とする。
更に、本発明の光源装置において、前記円形基板は、透光性の高い部材によって形成され、前記光源から離れた側の面に拡散層を備え、該拡散層は、前記円形基板に加工された微細凹凸によって形成されていることを特徴とする。
又、本発明の光源装置は、前記円形基板の前記拡散透過領域における前記光源側に位置する面上に、前記光源光の反射を防止する反射防止膜が敷設されていることを特徴とする。
尚、本発明の光源装置では、前記円形基板は、前記拡散透過領域に対応する位置に開口を有する金属部材によって形成され、前記開口を封止するように、前記光源光を拡散透過する拡散透過板が配置された構成とされることもある。
そして、本発明の光源装置は、前記発光体から射出された異なる波長域の光線束の光軸を合成させて所定の1方向へと変換する集光光学系を備えることを特徴とする。
本発明のプロジェクタは、光源装置と、導光装置と、表示素子と、投影側光学系と、プロジェクタ制御手段とを備え、前記光源装置は、上述したような光源装置であり、前記発光体を回転制御することにより所定波長域の光を射出させ、投影を行なうことを特徴とする。
本発明によれば、高エネルギーの光源を用いた場合であっても直接外部に光源光が射出されることを防止することにより安全性に優れた光源装置と、該光源装置を備えた小型及び薄型のプロジェクタと、を提供することができる。
本発明の実施例に係る光源装置を用いたプロジェクタの実施例を示す外観斜視図である。 本発明の実施例に係る光源装置を用いたプロジェクタの機能回路ブロック図である。 本発明の実施例に係る光源装置を用いたプロジェクタの内部構造を示す平面模式図である。 本発明の実施例に係る光源装置の平面図である。 本発明の実施例に係る光源装置の発光ホイールを示す正面図である。 本発明の実施例に係る光源装置の発光ホイールを示す断面模式図である。 本発明の変形例に係る光源装置の発光ホイールを示す断面模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について述べる。本発明のプロジェクタ10は、光源装置63と、導光装置75と、表示素子51と、投影側光学系90と、プロジェクタ制御手段とを備える。
この光源装置63は、光源72としての青色レーザダイオードと、蛍光発光領域と拡散透過領域を有した発光体としての発光ホイール71と、を備える。この発光ホイール71は、光源72から照射された光に励起されて赤色波長域の光を発光する蛍光発光領域としての赤色領域71Rと、緑色波長域の光を発光する蛍光発光領域としての緑色領域71Gと、青色波長域の光を拡散透過する拡散透過領域としての青色領域71Bと、が周方向に並設されている。
又、発光ホイール71は、ホイールモータ73によって回転駆動する円形基板131によって形成され、光源72の光軸上に配置されている。更に、発光ホイール71は、蛍光発光領域における円形基板131の光源72側に位置する面上に、可視光反射膜136と、可視光反射膜136を保護する保護膜137と、光源72からの照射光を受けて所定波長域の光を発光する蛍光体層133と、が順に積層されている。又、可視光反射膜136及び保護膜137を囲むように、微細凹凸とされる蛍光体固定部138が形成され、蛍光体層133は、この蛍光体固定部138に貼着されている。
そして、発光ホイール71の円形基板131は、透光性の高い部材によって形成され、光源72から離れた側の面に拡散層132を備え、この拡散層132は、円形基板131に直接加工された微細凹凸によって形成されている。又、青色領域71Bにおける円形基板131の光源72側に位置する面上には、光源光の反射を防止する反射防止膜139が敷設されている。
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説する。図1は、プロジェクタ10の外観斜視図である。尚、本実施例において、左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とは光線束の進行方向に対しての前後方向を示す。プロジェクタ10は、図1に示すように、略直方体形状であって、本体ケースの前方の側板とされる正面パネル12の側方に投影口を覆うレンズカバー19を有すると共に、この正面パネル12には複数の排気孔17を設けている。更に、図示しないがリモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
又、本体ケースである上面パネル11にはキー/インジケータ部37が設けられ、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源装置や表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。
更に、本体ケースの背面には、背面パネルにUSB端子や画像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子20が設けられている。尚、図示しない本体ケースの側板である右側パネル14、及び、図1に示した側板である左側パネル15の下部近傍には、各々複数の吸気孔18が形成されている。
次に、プロジェクタ10のプロジェクタ制御手段について図2のブロック図を用いて述べる。プロジェクタ制御手段は、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等から構成され、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に出力される。
又、表示エンコーダ24は、入力された画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力する。
表示駆動部26は、表示エンコーダ24から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものであり、光源装置63から射出された光線束を光源側光学系を介して表示素子51に入射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、投影側光学系とする投影系レンズ群を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示する。尚、この投影側光学系の可動レンズ群97は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
又、画像圧縮伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADCT及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理を行なう。更に、画像圧縮伸長部31は、再生モード時にメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを画像変換部23を介して表示エンコーダ24に出力し、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行なう。
制御部38は、プロジェクタ10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
本体ケースの上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に出力される。
尚、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されている。この音声処理部47は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させる。
又、制御部38は、電源制御回路41を制御しており、この電源制御回路41は、電源スイッチキーが操作されると光源装置63の光源を点灯させる。更に、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43に光源装置63等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させている。又、制御部38は、冷却ファン駆動制御回路43にタイマー等によりプロジェクタ本体の電源OFF後も冷却ファンの回転を持続させ、更に、温度センサによる温度検出の結果によってはプロジェクタ本体の電源をOFFにする等の制御も行う。
次に、このプロジェクタ10の内部構造について述べる。図3は、プロジェクタ10の内部構造を示す平面模式図である。プロジェクタ10は、図3に示すように、右側パネル14の近傍に電源回路ブロック101等を取付けた電源制御回路基板102が配置され、略中央にはシロッコファンタイプのブロア110が配置され、このブロア110の近傍に制御回路基板103が配置され、正面パネル12の近傍には光源装置63が配置され、左側パネル15の近傍には光学系ユニット77が配置されている。
又、プロジェクタ10は、筐体内を区画用隔壁120により背面パネル13側の吸気側空間室121と正面パネル12側の排気側空間室122とに気密に区画されており、ブロア110は、吸込み口111が吸気側空間室121に位置し排気側空間室122と吸気側空間室121の境界に吐出口113が位置するように配置されている。
光学系ユニット77は、光源装置63の近傍に位置する照明側ブロック78と、背面パネル13側に位置する画像生成ブロック79と、照明側ブロック78と左側パネル15との間に位置する投影側ブロック80との3つのブロックから構成された略コの字形状である。
この照明側ブロック78は、光源装置63から射出された光を画像生成ブロック79が備える表示素子51に導光する光源側光学系61の一部を備えている。この照明側ブロック78が有する光源側光学系61としては、光源装置63から射出された光線束を均一な強度分布の光束とする導光装置75や、導光装置75を透過した光を集光する集光レンズ等がある。
画像生成ブロック79は、光源側光学系61として、導光装置75から射出された光線束の光軸方向を変更する光軸変更ミラー74と、この光軸変更ミラー74により反射した光を表示素子51に集光させる複数枚の集光レンズと、これらの集光レンズを透過した光線束を表示素子51に所定の角度で照射する照射ミラー84と、を有している。更に、画像生成ブロック79は、表示素子51とするDMDを備え、この表示素子51の背面パネル13側には表示素子51を冷却するための表示素子冷却装置53が配置されて、表示素子51が高温となることを防止している。
投影側ブロック80は、表示素子51で反射されて画像を形成する光をスクリーンに放出する投影側光学系90のレンズ群を有している。この投影側光学系90としては、固定鏡筒に内蔵する固定レンズ群93と可動鏡筒に内蔵する可動レンズ群97とを備えてズーム機能を備えた可変焦点型レンズとされ、レンズモータにより可動レンズ群97を移動させることによりズーム調整やフォーカス調整を可能としている。
次に、本実施例のプロジェクタ10における光源装置63について述べる。図4は、光源装置63の平面図であり、図5は、発光ホイール71の正面図であり、図6は、発光ホイール71の断面模式図である。
光源装置63は、図4に示すように、光源72と、光源72からの射出光を受けて光の三原色である赤色、緑色、青色の波長域の光を導光装置75に向けて射出する発光体としての発光ホイール71と、この発光体としての発光ホイール71を回転駆動するホイールモータ73と、を備える。尚、発光ホイール71は、赤色及び緑色波長域光を光源72側に位置する面から射出し、青色波長域光を光源72から離れた側に位置する面から射出する。
又、この光源装置63は、光源72の前方にコリメータレンズ141が配置され、更に、発光ホイール71の両面近傍から導光装置75までの間には、集光レンズ群145や、複数のダイクロイックミラー151、複数の反射ミラー152、複数の凸レンズ153、導光装置入射レンズ147等から構成される集光光学系が配置されている。
この集光光学系について述べる。光源72と発光ホイール71の間には、赤色波長域及び緑色波長域の発光光を反射し、青色波長域の光源光を透過する第一ダイクロイックミラー151aが配置されている。そして、この第一ダイクロイックミラー151aは、光源72からの青色波長域光を透過し、発光ホイール71から射出される赤色及び緑色波長域光を導光装置75の方向に90度だけ方向を変化させるように反射する。
又、発光ホイール71の正面近傍、つまり、光源72側に位置する面の近傍と、発光ホイール71の背面近傍には、夫々集光レンズ群145が配置されている。発光ホイール71の正面近傍の集光レンズ群145は、光源光を集光して発光ホイール71に照射させると共に発光ホイール71から射出された赤色波長域光及び緑色波長域光を集光して第一ダイクロイックミラー151aに射出する。そして、光源72からの射出光は、コリメータレンズ141及び集光レンズ群145によって発光ホイール71上に集光され、略円形断面の光線束として発光ホイール71に照射される。発光ホイール71の背面近傍の集光レンズ群145は、発光ホイール71を拡散透過した青色波長域光を第一反射ミラー152aに集光する。
更に、第一ダイクロイックミラー151aの前方、つまり、導光装置75側には第一凸レンズ153aが配置され、第一凸レンズ153aの前方には、第二ダイクロイックミラー151bが配置されている。この第一凸レンズ153aは、第一ダイクロイックミラー151aで反射した光線束を集光して第二ダイクロイックミラー151bに照射する。又、この第二ダイクロイックミラー151bは、赤色波長域光及び緑色波長域光を透過し、青色波長域光を導光装置75の方向に90度だけ方向を変化させて反射させる。
第一反射ミラー152aは、発光ホイール71の青色光射出側、つまり、光源72から離れた側に位置する面側に配置されて、発光ホイール71からの青色光を導光装置75側へ90度反射する。第一反射ミラー152aの前方には、第二凸レンズ153bが配置され、第一反射ミラー152aで反射した光線束を集光して第二反射ミラー152bに照射する。第二反射ミラー152bは、第二凸レンズ153bを透過した光線束を導光装置75側に90度反射する。第二反射ミラー152bの前方には、第三凸レンズ153cが配置され、第二反射ミラー152bで反射した光線束を集光して第二ダイクロイックミラー151bに照射する。
更に、第二ダイクロイックミラー151bの前方には導光装置入射レンズ147が配置され、この導光装置入射レンズ147の前方には第三反射ミラー152cが配置されて導光装置入射レンズ147を透過した光線束を導光装置75の方向に90度だけ方向を変化させて反射する。
このように、複数のダイクロイックミラー151及び複数の反射ミラー152を配置することで、発光ホイール71から射出される各色光の光軸を変換させて導光装置75の光軸と一致させることができるため、発光ホイール71からの射出光は、反射或いは透過を繰り返して、導光装置75に入射することとなる。
そして、光源72は、青色波長域、つまり、約450nm波長のレーザ光を射出するレーザダイオードである。そして、光源72からの射出光は、コリメータレンズ141によって平行光に変換され、発光ホイール71にレーザ光として照射される。そして、この光源光は、青色波長域の投影光として、或いは、蛍光体を励起する励起光として利用される。
発光ホイール71は、光源72からの射出光を受けて光の三原色である赤色、緑色、青色波長域の光を射出する。この発光ホイール71は、図5及び図6に示すように、中央にホイールモータ73の回転軸が貫挿する開口を備え、透光性の高いガラス、或いは、透光性の高い樹脂等の円形基板131を備えている。又、発光ホイール71は、円形基板131における光源72から離れた側に位置する面に拡散層132を備えている。
この拡散層132は、円形基板131の表面にサンドブラスト加工等によって直接加工された微細凹凸によって形成されている。この微細凹凸の間隔は、コヒーレント光をインコヒーレント光に変換できればよいため、数μm乃至数百μmの範囲とされており、中でも100μm以内の範囲が好適である。
又、発光体としての発光ホイール71は、光源光を励起光として発光する蛍光体を備えた蛍光発光領域と、光源光を拡散透過する拡散透過領域と、を備える。そして、この発光ホイール71は、赤色波長域の発光光が射出される帯状の赤色領域71Rと、緑色波長域の発光光が射出される帯状の緑色領域71Gと、光源光が透過することにより青色波長域の光が射出される帯状の青色領域71Bと、が周方向に並設された環状照射領域を備える。つまり、赤色領域71R及び緑色領域71Gは、蛍光発光領域とされ、青色領域71Bは、拡散透過領域とされる。
この環状照射領域は、発光ホイール71の直径、つまり、円形基板131の直径よりも小さな外径とされ、光源72の光軸上に位置している。又、環状照射領域の幅は、光源72から射出され発光ホイール71に照射された光線束のスポット径dよりも大きく形成されている。
そして、発光ホイール71の赤色領域71R及び緑色領域71Gにおける光源72側に位置する面上には、図6(a)に示したように、可視光反射膜136と、保護膜137と、蛍光体層133と、が順に積層されている。又、発光ホイール71は、可視光反射膜136と保護膜137の両側であって、円形基板131の表面にサンドブラスト加工等によって直接加工された微細凹凸によって形成される蛍光体固定部138を備える。
可視光反射膜136は、発光ホイール71の光源72側に位置する面上における赤色領域71R及び緑色領域71G内であって、蛍光体固定部138の間に敷設されている。この可視光反射膜136は、蛍光体層133における発光光や、蛍光体層133を透過した励起光としての光源光を蛍光体層133に反射する。よって、可視光反射膜136は、反射率の高い金属材料等によって形成されており、中でも特に反射率の高い銀(Ag)を用いることが好適である。又、可視光反射膜136の膜厚は、確実に可視光線を反射するために100nm以上とされるのが好適である。
保護膜137は、可視光反射膜136の表面に形成されている。この保護膜137は、可視光反射膜136を酸化や機械的な剥がれ等から化学的、及び、物理的に保護する。よって、保護膜137は、可視光領域の透過性が高い光学材料によって形成されており、フッ化マグネシウム(MgF)を用いることが好適である。
蛍光体固定部138は、可視光反射膜136及び保護膜137の内側及び外側位置において円形基板131の表面に帯状の微細凹凸が円形基板131の中心を中心として円弧状に加工されることによって形成されている。つまり、蛍光体固定部138は、可視光反射膜136及び保護膜137を略囲むように形成されている。尚、この帯状に加工された微細凹凸の幅は、1mm以下とすることが好適である。そして、この蛍光体固定部138は、微細凹凸によって形成されることにより蛍光体層133との間でアンカー効果が期待される。つまり、蛍光体固定部138は、蛍光体層133が円形基板131に貼着される場合、蛍光体固定部138の微細凹凸に接着剤が入り込み、この接着剤が硬化することによって接着力が高まるため、蛍光体層133を強固に貼着できることとなる。
蛍光体層133は、蛍光体固定部138及び保護膜137上に貼着されている。この蛍光体層133は、シリコン樹脂やガラス等の可視光線を透過する部材であるバインダ134に、蛍光体135を均一に分散することによって形成されている。赤色波長域光を発光する蛍光体層133では、励起光を受けて600nm乃至650nmにピーク波長がある光を発光する。又、緑色波長域光を発光する蛍光体層133では、励起光を受けて500nm乃至550nmにピーク波長がある光を発光する。
そして、光源72から発光ホイール71の赤色領域71R及び緑色領域71Gに照射された光源光は、蛍光体層133に入射し、光源光の一部が赤色蛍光体或いは緑色蛍光体を励起する。又、蛍光体層133に入射した光源光の一部は、蛍光体層133を透過して保護膜137を介して可視光反射膜136に照射され、可視光反射膜136で反射して再び蛍光体層133に入射する。再び蛍光体層133に入射した光源光は、一部が赤色蛍光体或いは緑色蛍光体を励起し、一部が蛍光体層133を透過して光源72側に射出される。この光源72側に射出された一部の光源光は、図4に示した第一ダイクロイックミラー151aに照射されることとなるが、第一ダイクロイックミラー151aを透過するため、導光装置75側に導光されることはない。
又、光源光によって励起された蛍光体135は、赤色波長域或いは緑色波長域の発光光を蛍光体層133の全方位に射出する。蛍光体層133から射出された光線束の中で発光ホイール71側に射出された光線束は、保護膜137を介して可視光反射膜136に照射され、可視光反射膜136で反射して再び蛍光体層133に入射し、蛍光体層133を透過して光源72側に射出される。光源72側に射出された発光光の光線束は、図4に示した集光光学系によって導光装置75に集光及び導光される。
発光ホイール71の青色領域71Bにおける光源72側に位置する面上には、図6(b)に示したように、光源光が円形基板131の表面で反射することを防止する反射防止膜139が敷設されている。この反射防止膜139は、屈折率の異なる複数の層を交互に重ねて構成されており、例えば、二酸化ケイ素(SiO;シリカ)とフッ化マグネシウム(MgF)を積層した構成とすることができる。
そして、青色領域71Bに照射された光源光は、反射防止膜139、円形基板131を透過して拡散層132に照射される。拡散層132に照射された光源光は、この拡散層132において拡散されることによりコヒーレント光からインコヒーレント光に変換され、青色波長域の拡散光として発光ホイール71の光源72側とは逆側の面から図4に示した集光光学系により導光装置75に集光及び導光される。
尚、本実施例では、光源72を青色波長域のレーザ光を射出する青色レーザダイオードとしているが、光源72として紫外線レーザ光を射出する紫外線レーザダイオードを用い、青色領域71Bも青色波長域の光を発光する蛍光体層133を備えた蛍光発光領域とする構成とすることもできる。
このように青色波長域の光も蛍光体を利用する構成とすることにより、発光ホイール71に対して様々な角度に光源72を配置することができるため、省スペースな電気機器の筐体内において光源装置63の配置が容易となる。又、紫外線レーザダイオードを複数配置することによって、光量の増加を図ることも容易となる。
又、光源72は、他の色のレーザダイオードを用いる構成とすることや、発光ダイオード、紫外線ダイオード等を用いることができ、適宜設計変更可能である。
本発明によれば、可視光反射膜136の両側に微細凹凸とされる蛍光体固定部138を形成し、蛍光体層133を蛍光体固定部138に貼着する構成とすることにより、蛍光体層133は、アンカー効果によって強固に円形基板131に固定されるため、発光ホイール71の回転中に蛍光体層133が剥離する確率を低下させることができる。
又、発光体の蛍光発光領域に、可視光反射膜136を設けることにより、蛍光体層133を透過した光源光も可視光反射膜136によって再び蛍光体層133の蛍光体135を励起すると共に、蛍光体層133から可視光反射膜136側に射出された光線束も有効光として利用することができるようになるため、光源光及び発光光の利用効率を高めることができる。
可視光反射膜136を敷設する効果を確認するため、アルミニウムの切削面に対して直に蛍光体層133を貼付した場合と、アルミニウム切削面に蒸着によって銀膜を敷設することにより可視光反射膜136を形成し、この可視光反射膜136上に蛍光体層133を貼付した場合とで、同一の光源光による発光量を測定し比較した。アルミニウムに対して直に蛍光体層133を貼付した場合には464lm(ルーメンス)であったが、可視光反射膜136上に蛍光体層133を貼付した場合には500lm(ルーメンス)となり、可視光反射膜136によって7%程光量が増加する結果となった。つまり、可視光反射膜136を敷設することで光源光及び発光光の利用効率が高くなったことを実験からも明確に得ることができた。
更に、可視光反射膜136と蛍光体層133との間に、保護膜137を敷設することにより、可視光反射膜136が光源光等の熱によって酸化することや、回転による遠心力によって円形基板131から剥離することを防止することができる。
又、光源72として青色波長域のレーザ光を射出する青色レーザダイオードを用いることにより、小型で電気消費が少なく、光量が多い光源装置63を提供できることとなる。
そして、発光体として赤色領域71Rと、緑色領域71Gと、青色領域71Bと、が周方向に並設された発光ホイール71を用いることにより、光の三原色である赤色、緑色、青色の所定波長域光を生成することができ、又、ホイールモータ73の回転を制御して発光ホイール71の回転を所定とすることにより様々な色を作成できる光源装置63とすることができる。
又、発光ホイール71が円形基板131によって形成され、この蛍光発光領域における円形基板131の光源72側に位置する面上に可視光反射膜136や蛍光体層133を敷設し、光源72側に位置する面から発光光を射出する構成とすることにより、円形基板131を形成する材料の種類に左右されることなく同様の構成を用いることができ、円形基板131を形成する材料の取捨選択や光源装置63の設計変更が容易となる。
更に、円形基板131を透光性の高い部材によって形成することにより、青色領域71Bにおいて円形基板131に入射した光源光の損失を少なくできる。又、光源72から離れた側の面に円形基板131に直接加工された微細凹凸とされる拡散層132を形成することにより、蛍光体層133や可視光反射膜136等が円形基板131から滑落した場合であっても、光源光がコヒーレント光のままで外部に射出されることを防止できるため、高出力の光源72を安全に利用することができることとなる。
又、拡散透過領域における円形基板131の光源側に位置する面上に、光源光の反射を防止する反射防止膜139を敷設することにより、光源光が円形基板131で反射することを防止できるため、円形基板131を透過して拡散透過領域から射出される光量を増加させることができる。
そして、光軸を合成させて所定の1方向へと変換する集光光学系を備えることにより、光源装置63からの射出光を所定の1方向から射出することができることとなる。
又、プロジェクタ10において、このような光源装置63を用いることにより、従来の放電ランプを光源として用いるプロジェクタ10よりも小型で電気消費量の少ないプロジェクタ10とすることができ、更に、従来のレーザ光を利用したプロジェクタ10よりも安全性が高いプロジェクタ10を提供できる。
尚、発光ホイール71は、変形例として図7に示すような構造とすることもできる。この変形例に係る発光ホイール71は、ステンレスや銅、アルミニウム等の金属材料で形成された円形基板131を備える。そして、発光ホイール71は、図5に示した上述の発光ホイール71と同様、赤色領域71R、緑色領域71G、青色領域71Bが周方向に並設されてなる環状照射領域を備える。
発光ホイール71の赤色領域71R及び緑色領域71Gにおける光源72側に位置する面には、上述した実施例における発光ホイール71と同様、図7(a)に示すように、可視光反射膜136と、保護膜137と、蛍光体層133と、が順に積層され、可視光反射膜136と保護膜137の両側に蛍光体固定部138が形成されている。
そして、青色領域71Bは、図7(b)に示すように、帯状の開口161が形成され、この開口161を封止するように青色波長域光を拡散透過する拡散透過板162が配設されている。
このような構成とされた発光ホイール71は、円形基板131の材質を金属として耐久性を高め、且つ、上述した実施例と同様の作用効果を得ることができる。つまり、蛍光体層133を円形基板131に強固に固定できると共に、例え蛍光体層133が滑落等した場合であっても、コヒーレント光によって内部機器等に問題が生じることを防止できる。
尚、本発明は、以上の実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
10 プロジェクタ
11 上面パネル 12 正面パネル
13 背面パネル 14 右側パネル
15 左側パネル 17 排気孔
18 吸気孔 19 レンズカバー
20 各種端子 21 入出力コネクタ部
22 入出力インターフェース 23 画像変換部
24 表示エンコーダ 25 ビデオRAM
26 表示駆動部 31 画像圧縮伸長部
32 メモリカード 35 Ir受信部
36 Ir処理部 37 キー/インジケータ部
38 制御部 41 電源制御回路
43 冷却ファン駆動制御回路 45 レンズモータ
47 音声処理部 48 スピーカ
51 表示素子 53 表示素子冷却装置
61 光源側光学系 63 光源装置
71 発光ホイール 71R 赤色領域
71G 緑色領域 71B 青色領域
72 光源 73 ホイールモータ
74 光軸変更ミラー 75 導光装置
77 光学系ユニット 78 照明側ブロック
79 画像生成ブロック 80 投影側ブロック
84 照射ミラー 90 投影側光学系
93 固定レンズ群 97 可動レンズ群
101 電源回路ブロック 102 電源制御回路基板
103 制御回路基板 110 ブロア
111 吸込み口 113 吐出口
120 区画用隔壁 121 吸気側空間室
122 排気側空間室 131 円形基板
132 拡散層 133 蛍光体層
134 バインダ 135 蛍光体
136 可視光反射膜 137 保護膜
138 蛍光体固定部 139 反射防止膜
141 コリメータレンズ 145 集光レンズ群
147 導光装置入射レンズ 151 ダイクロイックミラー
151a 第一ダイクロイックミラー 151b 第二ダイクロイックミラー
152 反射ミラー 152a 第一反射ミラー
152b 第二反射ミラー 152c 第三反射ミラー
153 凸レンズ 153a 第一凸レンズ
153b 第二凸レンズ 153c 第三凸レンズ
161 開口 162 拡散透過板

Claims (10)

  1. 光源と、該光源の光軸上に配置された発光体と、を備え、
    前記発光体は、前記光源から射出された光源光を励起光として所定波長域の光を発光する蛍光発光領域を有し、
    該蛍光発光領域には、前記光源光を受けて所定波長域の光を発光する蛍光体層と、該蛍光体層が貼着される微細凹凸によって形成された蛍光体固定部と、を備え
    前記発光体は、可視光反射膜を備え、
    前記蛍光体固定部は、前記可視光反射膜に近接する位置において該可視光反射膜を略囲むように形成されていることを特徴とする光源装置。
  2. 前記発光体は、前記可視光反射膜と前記蛍光体層との間に敷設された、前記可視光反射膜を保護する保護膜を備えることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記光源は、青色波長域のレーザ光を射出する青色レーザダイオードとされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記発光体は、赤色波長域の光を射出する帯状の赤色領域と、緑色波長域の光を射出する帯状の緑色領域と、青色波長域の光を射出する帯状の青色領域と、が並設された発光ホイールによって形成され、
    前記赤色領域は、前記光源光に励起されて赤色波長域の光を発光する赤色蛍光体を備えた前記蛍光発光領域とされ、
    前記緑色領域は、前記光源光に励起されて緑色波長域の光を発光する緑色蛍光体を備えた前記蛍光発光領域とされ、
    前記青色領域は、前記光源光である青色波長域の光を拡散透過する拡散透過領域とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光源装置。
  5. 前記発光ホイールは、ホイールモータによって回転駆動する円形基板を備え、
    該円形基板の前記蛍光発光領域における前記光源側に位置する面上には、前記可視光反射膜及び蛍光体層が敷設されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記円形基板は、透光性の高い部材によって形成され、前記光源から離れた側の面に拡散層を備え、
    該拡散層は、前記円形基板に加工された微細凹凸によって形成されていることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記円形基板の前記拡散透過領域における前記光源側に位置する面上には、前記光源光の反射を防止する反射防止膜が敷設されていることを特徴とする請求項6に記載の光源装置。
  8. 前記円形基板は、前記拡散透過領域に対応する位置に開口を有する金属部材によって形成され、
    前記開口を封止するように、前記光源光を拡散透過する拡散透過板が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の光源装置。
  9. 前記発光体から射出された異なる波長域の光線束の光軸を合成させて所定の1方向へと変換する集光光学系を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の光源装置。
  10. 光源装置と、導光装置と、表示素子と、投影側光学系と、プロジェクタ制御手段とを備え、
    前記光源装置は、請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の光源装置であり、前記発光体を回転制御することにより所定波長域の光を射出させ、投影を行なうことを特徴とするプロジェクタ。
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