JP5327236B2 - イオン交換装置 - Google Patents
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Description
圧力タンク本体21は、上部に開口部を有する有底の筒状体であり、処理材である陽イオン交換樹脂ビーズからなるイオン交換樹脂床211を収容する。
イオン交換樹脂床211は、特定の構成に制限されない。例えば、イオン交換樹脂床211は、ケイ石や不活性樹脂からなる支持床上に積層されていてもよい。
蓋部材22は、圧力タンク本体21の上部の開口部を閉鎖する。蓋部材22には、プロセス制御バルブ3が一体的に装着されている。
圧力タンク2の詳細については後述する。
再生液である塩水W4を圧力タンク2の頂部スクリーン(頂部配液部)241へ配液しながら、底部スクリーン(底部集液部)242で集液することにより塩水W4の下降流を生成して、イオン交換樹脂床211の全体を再生させる第1再生プロセスST4の塩水W4の流れ;及び、
塩水W4を圧力タンク2の底部スクリーン(底部集液部)242へ配液しながら、中間部集液部(中間部)243で集液することにより塩水W4の上昇流を生成して、イオン交換樹脂床211の下部を再生させる第2再生プロセスST6の塩水W4の流れを切り換え可能なバルブである。
具体的には、プロセス制御バルブ3は、ラインとして、原水ラインL1と、軟水ラインL2と、希釈水ラインL3と、第1塩水ラインL41と、第2塩水ラインL42と、第3塩水ラインL43と、第4塩水ラインL44と、第1排水ラインL51と、第2排水ラインL52と、第3排水ラインL53と、第4排水ラインL54と、第5排水ラインL55と、バイパスラインL6とを備える。原水ラインL1における第1蓋流路221側の一部は、第5塩水ラインL45としても機能する。軟水ラインL2における第2蓋流路222側の一部は、第6塩水ラインL46としても機能する。
また、プロセス制御バルブ3は、エゼクタストレーナ321と、エゼクタ323と、第1オリフィス324と、第2オリフィス325と、軟水ストレーナ33とを備える。
原水フロースイッチ61は、プロセス制御バルブ3の外部に設けられる。原水フロースイッチ61は、原水W1の流れ(圧力)の有無を検出する。原水フロースイッチ61からの検出信号は、制御部5へ入力される。
軟水ストレーナ33は、軟水ラインL2を第2蓋流路222から軟水W2の供給先へ向けて流通する軟水W2中の夾雑物(樹脂ビーズの破砕片、ゴミ等)を捕捉する。
エゼクタ323には、ノズル部の吐出側において、第1塩水ラインL41の下流側の端部が接続されている。エゼクタ323は、希釈水(原水W1)が前記ノズル部から吐出されるときに発生する負圧を利用して、塩水タンク4から塩水W4(例えば、塩化ナトリウムの飽和水溶液)を吸引可能に構成されている。そして、エゼクタ323において、塩水タンク4からの塩水W4は、希釈水(原水W1)によって、所定濃度(例えば、8〜12重量%)にまで希釈されるようになっている。
1本目の再生液供給ラインは、第1塩水ラインL41と、第2塩水ラインL42と、第3塩水ラインL43と、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)とから構成される。2本目の再生液供給ラインは、第1塩水ラインL41と、第2塩水ラインL42と、第4塩水ラインL44と、第6塩水ラインL46(軟水ラインL2の一部)とから構成される。
第4塩水ラインL44の下流側の端部は、接続部J21において第6塩水ラインL46(軟水ラインL2)に接続される。第4塩水ラインL44には、上流側から下流側に向けて順に、第2オリフィス325と、エゼクタ弁314と、が設けられる。
第1オリフィス324及び第2オリフィス325は、後述する再生プロセス及び押出プロセスにおいて、再生液である塩水W4又は原水W1を第2蓋流路222及び第1蓋流路221に均等に分配するためのものである。
第3排水ラインL53の途中には、第1排水弁317が設けられる。第4排水ラインL54の途中には、第3排水弁315が設けられる。第5排水ラインL55の途中には、第2排水弁316が設けられる。
(ST1)原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させる水処理プロセス(水軟化プロセス)
(ST2)軟水ストレーナ33を逆洗浄するストレーナ洗浄プロセス
(ST3)洗浄水としての原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して下から上へ通過させる逆洗浄プロセス
(ST4)再生液としての塩水W4をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させる第1再生プロセス
(ST5)押出水としての原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させる第1押出プロセス
(ST6)再生液としての塩水W4をイオン交換樹脂床211の上部に対して上から下へ通過させると共に、イオン交換樹脂床211の下部に対して下から上へ通過させる第2再生プロセス
(ST7)押出水としての原水W1をイオン交換樹脂床211の上部に対して上から下へ通過させると共に、イオン交換樹脂床211の下部に対して下から上へ通過させる第2押出プロセス
(ST8)濯ぎ水としての原水W1をイオン交換樹脂床211の全体に対して上から下へ通過させるリンス・プロセス
(ST9)原水W1を塩水タンク4へ供給する補水プロセス
(ST10)原水W1の供給を待機する(水処理)待機プロセス
なお、水処理プロセスST1を除く各プロセスST2〜ST10においては、バイパス弁313が開放している。そのため、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流通する過剰な原水W1は、接続部J12からバイパスラインL6へ流通し、接続部J22及び軟水ラインL2を介して、軟水W2の需要箇所へ一時的に供給される。
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図4のST1に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1を流れる水道水、地下水、工業用水などの原水W1は、原水ラインL1及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。頂部スクリーン241から配水された原水W1は、イオン交換樹脂床211を下降流で通過し、その過程で原水W1の硬度成分はナトリウムイオンへ置換され、原水W1は軟水化される。
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図4のST2に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1を流れる原水W1は、原水ラインL1、接続部J11、バイパスラインL6、接続部J22、軟水ラインL2、軟水ストレーナ33、接続部J21、第4塩水ラインL44、接続部J42、第3排水ラインL53、第2排水ラインL52及び第1排水ラインL51を介して、系外へ排出される。この過程において、軟水ストレーナ33を二次側から一次側へ流れる原水W1により、軟水ストレーナ33は逆洗浄され、軟水ストレーナ33によって捕捉されていた夾雑物は、原水W1と共に、系外へ排出される。
再生プロセスは、イオン交換樹脂床211の硬度成分の除去能力(イオン交換容量)を回復させるために、逆洗浄プロセスST3〜補水プロセスST9を順次実施する(図2参照)。これらのプロセスのうち、逆洗浄プロセスST3、リンス・プロセスST8、補水プロセスST9及び待機プロセスST10は、特許文献1、2等に開示されるように周知であるので、その説明を省略する。
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図4のST4に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、塩水W4の希釈水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。
この際、原水W1中の懸濁物質は、エゼクタストレーナ321により除去される。また原水W1の流量は、第1定流量弁322により所定範囲に調節される。
調製された塩水W4は、第2塩水ラインL42、第3塩水ラインL43、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)、及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。
なお、再生剤量、再生液の濃度、再生液の比重、及び再生液の供給容量は、以下の関係を有する。
再生剤量=再生液の濃度×再生液の比重×再生液の供給容量 ・・・ (1)
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図4のST5に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、押出水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。エゼクタ323を通過した原水W1は、第2塩水ラインL42、第3塩水ラインL43、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)、及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図4のST6に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、塩水W4の希釈水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。
図3に示すように、再生液である塩水W4の供給容量が設定された再生剤量に達すると、処理は終了し、第2押出プロセスST7へ移行する(図3のプロセスST62参照)。
なお、再生剤量、再生液の濃度、再生液の比重、及び再生液の供給容量の関係は、上述の(1)式で示した通りである。
制御部5からの指令信号により、プロセス制御バルブ3の各弁311〜318は、図4のST7に示す開閉状態に設定される。その結果、原水ラインL1における接続部J11よりも上流側を流れる原水W1は、押出水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。
エゼクタ323を通過した原水W1は、押出水として、希釈水ラインL3を介して、エゼクタ323の一次側へ供給される。エゼクタ323を通過した原水W1は、第2塩水ラインL42、第3塩水ラインL43、第5塩水ラインL45(原水ラインL1の一部)、及び第1蓋流路221を介して、圧力タンク本体21の内部に供給され、頂部スクリーン241から配水される。
本実施形態の硬水軟化装置1は、原水W1を頂部スクリーン241へ配液しながら、底部スクリーン242で集液することにより原水W1の下降流を生成して、軟水W2を製造する水処理プロセスST1の水の流れ;塩水W4を頂部スクリーン241へ配液しながら、底部スクリーン242で集液することにより塩水W4の下降流を生成して、イオン交換樹脂床211の全体を再生させる第1再生プロセスST4の塩水W4の流れ;及び、塩水W4を底部スクリーン242へ配液しながら、中間部スクリーン243で集液することにより塩水W4の上昇流を生成して、イオン交換樹脂床211の下部を再生させる第2再生プロセスST6の塩水W4の流れを切り換え可能なプロセス制御バルブ3を備える。そのため、本実施形態によれば、再生レベルを低く抑えつつ、高純度の処理水を実用的な採水量の範囲で得ることができる。
例えば、前述の実施形態においては、第2再生プロセスST6において、底部スクリーン242から中間部スクリーン243への上昇流と共に、頂部スクリーン241から中間部スクリーン243への下降流を生成しているが、頂部スクリーン241から中間部スクリーン243への下降流は、必ずしも必要ない。すなわち、第2再生プロセスST6では、イオン交換樹脂床211の下部に対して、部分向流再生が行われさえすればよい。
また、軟水ストレーナ33は、第1集配液管231に内蔵させることができる。この場合、軟水ストレーナ33の自動洗浄が可能であると共に、軟水ストレーナ33に関して省スペース化を図ることができる。
例えば、ストレーナ洗浄プロセスST2は、第1再生プロセスST4、第1押出プロセスST5、第2再生プロセスST6、第2押出プロセスST7、リンス・プロセスST8、補水プロセスST9、待機プロセスST10又は水処理プロセスST1のいずれかのプロセスの前に実施することができる。
2 圧力タンク
3 プロセス制御バルブ(バルブ手段)
4 塩水W4(再生液タンク)
5 制御部(バルブ制御手段)
33 軟水ストレーナ(ストレーナ)
211 イオン交換樹脂床
241 頂部スクリーン(頂部配液部)
242 底部スクリーン(底部配液部、底部集液部)
243 中間部スクリーン(中間部集液部)
L41〜L46 第1塩水ライン〜第6塩水ライン(再生液供給ライン)
L2 軟水ライン(処理水ライン)
W1 原水
W2 軟水(処理水)
W4 塩水(再生液)
Claims (4)
- イオン交換樹脂床が収容される圧力タンクと、
前記イオン交換樹脂床を再生する再生液が貯留される再生液タンクと、
前記圧力タンクと前記再生液タンクとを接続する再生液供給ラインと、
前記イオン交換樹脂床の頂部に設けられる頂部配液部と、
前記イオン交換樹脂床の底部に設けられる底部配液部と、
前記イオン交換樹脂床の底部に設けられる底部集液部と、
前記イオン交換樹脂床の深さ方向の中間部に設けられる中間部集液部と、
原水を前記頂部配液部へ配液しながら、前記底部集液部で集液することにより原水の下降流を生成して、処理水を製造する水処理プロセスの水の流れ;再生液を前記頂部配液部へ配液しながら、前記底部集液部で集液することにより再生液の下降流を生成して、前記イオン交換樹脂床の全体を再生させる第1再生プロセスの再生液の流れ;及び、再生液を前記底部配液部へ配液しながら、前記中間部集液部で集液することにより再生液の上昇流を生成して、前記イオン交換樹脂床の下部を再生させる第2再生プロセスの再生液の流れを切り換え可能なバルブ手段と、
前記水処理プロセス、前記第1再生プロセス及び前記第2再生プロセスを順に切り換えるように、前記バルブ手段を制御するバルブ制御手段と、
前記圧力タンクに接続され、処理水が流通する処理水ラインと、
前記処理水ラインに設けられ、処理水中の夾雑物を捕捉するストレーナと、
を備える
イオン交換装置。 - 前記ストレーナは、前記バルブ手段の内部に設けられる
請求項1に記載のイオン交換装置。 - 前記バルブ制御手段は、前記第1再生プロセス及び/又は前記第2再生プロセスの実施に基づいて、前記バルブ手段を制御する
請求項1又は2に記載のイオン交換装置。 - 前記バルブ制御手段は、前記ストレーナを通過する処理水の積算流通量、積算流通時間及び圧力損失の変化のうちのいずれか1つ以上に基づいて、前記バルブ手段を制御する
請求項1又は2に記載のイオン交換装置。
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