JP5327136B2 - 車両用内装部材 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、運転席や助手席の前方でインストルメントパネルの下側に設けられる車両室内用のアンダーカバー等の車両用内装部材に関する。
運転席や助手席の前方でインストルメントパネルの下側には、例えば、下記特許文献1に開示されているようなアンダーカバー等と称される内装材が設けられることがある。
特開2009−83828の公報
ところで、所謂「マニュアル車」の運転席の場合、クラッチペダルが上記のアンダーカバーの更に前方に設けられる。車両が前方の障害物に衝突して車体が変形した場合には、クラッチペダルが変形した車体と共に後方へ変位する。このように後方へ変位するクラッチペダルに対して上記のアンダーカバーを干渉させればクラッチペダルの後方変位を抑制できる。
しかしながら、アンダーカバーの前方には、クラッチペダルとは別にブレーキペダルが設けられ、このブレーキペダルも変形した車体と共に後方へ変位する。ブレーキペダルは構造的にクラッチペダルよりも後方への変位量が少ないため、クラッチペダルに比べるとブレーキペダルの後方変位を抑制しなくてもよい。しかしながら、ブレーキペダルが後方変位してアンダーカバーに当接してアンダーカバーを押圧することで、アンダーカバーにおいてクラッチペダルが当接する部位が移動してしまう可能性があり、クラッチペダルが当接する部位が移動することで、クラッチペダルの後方変位の制御が難しくなる。
本発明は、上記事実を考慮して、所望のペダルの後方変位を効果的に抑制できる車両用内装部材を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両用内装部材は、少なくとも1つの第1のペダル及び車両前方からの荷重による車両後方への変位量が前記第1のペダルよりも小さい少なくとも1つの第2のペダルを含めて構成されて各々が車両の乗員により踏み込まれることで操作される複数のペダルの後方側で且つ車両のインストルメントパネルの下側に設けられる内装部材本体と、前記第1のペダルの後方で前記第1のペダルに対向するように前記内装部材本体に設定され、前記 第1のペダルが後方へ変位した際に前記第1のペダルに当接して前記第1のペダルの後方変位を抑制する規制部と、前記第2のペダルの後方側で前記内装部材本体に設定されて、前記第2のペダルが後方へ変位した際に前記第2のペダルに当接する当接部と、前記当接部と前記規制部との間で前記内装部材本体に設定されて、前記当接部に前記第2のペダルが当接して前記当接部を前記第2のペダルが押圧した際に応力が集中して破断する応力集中部と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係る車両用内装部材は、内装部材本体が車幅方向に並んで設けられた複数のペダルの後方側で且つ車両のインストルメントパネルの下側に設けられる。この内装部材本体には規制部と当接部とが設定される。規制部は、上記の複数のペダルの少なくとも何れか1つである第1のペダルの後方に位する。また、当接部は、複数のペダルのうち第1のペダルを除いた少なくとも1つであって車両前方からの荷重による車両後方への変位量が第1のペダルよりも小さい第2のペダルの後方に位置する。
車両前方からの荷重が車両に付与され、これにより、車体が変形すると、この変形に伴い上記の複数のペダルが後方に変位することがある。このようなペダルの変位が生じた場合、第1のペダルは規制部に当接し、規制部が第1のペダルの後方変位を抑制する。
一方、上記の車体の変形に伴い第2のペダルが後方に変位すると、第2のペダルは当接部に当接して当接部を後方へ押圧する。ここで、内装部材本体における当接部と規制部との間には応力集中部が設定されており、第2のペダルが当接部を後方に押圧すると、この押圧力に基づく応力が応力集中部に集中し、応力集中部で内装部材本体に破断が生じる。
このように応力集中部にて破断が生じると、内装部材本体は、第2のペダルからの押圧力によって当接部側で変形が生じる。このため、規制部は、応力集中部の破断によって、当接部側から少なくとも部分的に分離される。これによって、規制部は、インストルメントパネルや車体に取り付けられた状態が維持され、応力集中部にて破断が生じた後も第1のペダルの変位を効果的に抑制できる。
このように、本発明に係る車両用内装部材は、前方からの荷重で車体に変形が生じた際に、後方への変位を抑制したいペダルが上記の第1のペダルとなるように規制部、当接部、及び応力集中部を設定することで、そのペダルの後方への変位を効果的に抑制できる。
なお、本発明において内装部材本体の前方に設けられるペダルとしては、例えば、ブレーキペダル、クラッチペダル、アクセルペダルがある。しかしながら、本発明におけるペダルは、乗員が踏み込むことで操作される構成であれば、その用途等に限定されるものではない。したがって、このペダルの用途としては、例えば、踏み込むことでパーキングブレーキを操作するパーキングブレーキ用のペダルであってもよい。
請求項2に記載の本発明に係る車両用内装部材は、請求項1に記載の本発明において、平板状のプレート部と、前記プレート部の少なくとも前端に形成されて、前記プレート部から上方へ向けて立設された壁部と、含めて前記内装部材本体を構成している。
請求項2に記載の本発明に係る車両用内装部材では、内装部材本体は平板状のプレート部を有しており、このプレート部の少なくとも前端部から壁部が立設される。これにより、車両用内装部材の剛性が高くなる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用内装部材は、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記規制部よりも前記当接部側で前記内装部材本体の前端に形成され、後方へ向けて開口幅が小さくなる楔形状のノッチを含めて前記応力集中部としている。
請求項3に記載の本発明に係る車両用内装部材では、内装部材本体の前端において後方変位した第1のペダルが当接する規制部よりも、後方変位した第2のペダルが当接する当接部の側には切欠状のノッチが形成される。ノッチは後方へ向けて開口幅が小さくなる楔形状に形成される。このため、第2のペダルが当接部を後方へ押圧すると、ノッチの底部(ノッチにおいて最も後方に位置する部分)に応力が集中して内装部材本体に破断が生じる。このようにノッチの底部にて生じた破断が進行することで、内装部材本体において規制部よりも当接部側が第2のペダルからの押圧で変形する。
なお、請求項3に記載の本発明においてノッチは内装部材本体の前端に形成されていればよい。したがって、例えば、請求項3に記載の本発明が請求項2に記載の本発明に従属している場合、プレート部の前端にのみノッチを形成して壁部にはノッチを形成しない構成であってもよいし、壁部にのみノッチを形成してプレート部にはノッチを形成しない構成であってもよい。さらに、壁部からプレート部へかけて連続してノッチを形成してもよい。
請求項4に記載の本発明に係る車両用内装部材は、請求項3に記載の本発明において、前記プレート部における前記規制部よりも前記当接部側の位置で且つ前記ノッチよりも後側に設けられて、前記内装部材本体の前端側から後端側へ向けて連続的又は断続的に形成され、前記ノッチにて生じた破断が到達することで破断が生じる破断部を備えている。
請求項4に記載の本発明に係る車両用内装部材では、内装部材本体における規制部よりも当接部側に破断部が形成される。この破断部はノッチよりも後側に形成されており、第2のペダルが当接部を押圧してノッチに破断が生じ、ノッチにおける破断が進行すると、破断部にて破断が始まり、これにより、規制部よりも当接部側で内装部材本体に変形が生じる。
請求項5に記載の本発明に係る車両用内装部材は、請求項4に記載の本発明において、前記破断部の前端から後端への向きを、前記第2のペダルにおける所定部位から前記ノッチへの向きに対して車幅方向中央側へ鋭角に傾斜させている。
請求項5に記載の本発明に係る車両用内装部材では、破断部の前端から後端への向きが第2のペダルにおける所定部位からノッチへの向きに対して鋭角に傾斜している。このため、ノッチから破断が進行して破断部の前端の破断が開始されると、支持部に付与された第2のペダルからの押圧力が破断部における破断に効果的に寄与し、破断部での破断をその前端ら後端側へ進行させることができる。
請求項6に記載の本発明に係る車両用内装部材は、請求項4又は請求項5に記載の本発明において、前記破断部の後端が前端よりも車幅方向中央側に位置するように前記破断部の前端から後端への向きを車両前方から後方への向きに対して車幅方向中央側に傾けている。
請求項6に記載の本発明に係る車両用内装部材では、破断部の後端が前端よりも車幅方向中央側に位置するように破断部の前端から後端への向きが車両前方から後方への向きに対して車幅方向中央側に傾いている。このため、第2のペダルから当接部に付与される押圧力の向きの車幅方向への傾きが少ないか、又は、車幅方向への傾きがない場合であっても、支持部に付与された第2のペダルからの押圧力が破断部における破断に効果的に寄与し、破断部における破断をその前端ら後端側へ進行させることができる。
請求項7に記載の本発明に係る車両用内装部材は、請求項4から請求項6の何れか1項に記載の本発明において、前記規制部よりも前記当接部側で前記内装部材本体の前端側から後端側へかけてリブを立設すると共に、前記リブの基端部における前記当接部側の隅部を前記破断部としている。
請求項7に記載の本発明に係る車両用内装部材では、内装部材本体における規制部よりも当接部側には、内装部材本体の前端側から後端側へかけてリブが立設され、更に、このリブの基端部における当接部側の隅部が破断部とされる。ノッチにおいて生じた破断(亀裂等)が進行すると、内装部材本体はリブの基端部における当接部側の隅部にてリブに沿って破断が生じ、リブよりも当接部側で内装部材本体に変形が生じる。
また、このようにリブの基端部における当接部側の隅部にて破断が生じ、リブよりも当接部側で内装部材本体に変形が生じても、リブによってリブよりも規制部側の剛性が高くなる。これにより、規制部側での内装部材本体の変形を抑制でき、規制部(特に、第1のペダルと対向する部分)の動きを抑制できる。このため、規制部によって第1のペダルの後方変位を効果的に抑制できる。
以上説明したように、請求項1に記載の車両用内装部材は、後方変位した第2のペダルが当接部に当接して当接部を押圧しても、規制部が受ける影響が少なく、規制部によって第1のペダルの後方変位を効果的に抑制できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用内装部材は、プレート部と、このプレート部の少なくとも前端から立設された壁部とを含めて内装部材本体が構成されているので、剛性を高くできる。
請求項3に記載の本発明に係る車両用内装部材は、内装部材本体において規制部よりも当接部側で第2のペダルによる押圧で変形させることができ、規制部における当接部が受けた第2のペダルからの押圧力の影響を軽減できる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用内装部材は、内装部材本体における規制部よりも当接部側で第2のペダルからの押圧力による破断を生じさせることができ、内装部材本体において規制部よりも当接部側で変形を生じさせることができる。
請求項5に記載の本発明に係る車両用内装部材は、第2のペダルからの押圧力を破断部における破断に効果的に寄与させることができ、破断部において生じた破断を効率よく前端側から後端側へ破断進行させることができる。
請求項6に記載の本発明に係る車両用内装部材は、第2のペダルから当接部に付与される押圧力の向きの車幅方向への傾きが少ないか、又は、車幅方向への傾きがない場合であっても、第2のペダルからの押圧力を破断部における破断に効果的に寄与させることができ、破断部において生じた破断を効率よく前端側から後端側へ破断進行させることができる。
請求項7に記載の本発明に係る車両用内装部材は、リブよりも当接部側で破断が生じさせることができ、しかも、リブよりも規制部側での内装部材本体の変形を抑制でき、規制部によって第1のペダルの後方変位を効果的に抑制できる。
本発明の一実施の形態に係るアンダーカバー(車両用内装部材)の斜視図である。 図1に示されるアンダーカバーの平面図である。 クラッチペダル(第1のペダル)が規制部に当接し、ブレーキペダル(第2のペダル)が当接部に当接した状態を示す図2に対応した平面図である。 ブレーキペダル(第2のペダル)がノッチ及び破断部を破断した状態を示す図2に対応した平面図である。 図1に示されるアンダーカバーの要部を拡大した斜視図である。 図2の6−6線に沿ったアンダーカバーにおけるリブ近傍の断面図である。 図1に示されるアンダーカバーと、インストルメントパネルと、クラッチペダル(第1のペダル)と、ブレーキペダル(第2のペダル)との位置関係を示す車幅方向中央側から見た概略的な側面図である。 破断部の変形例を示す図6に対応した断面図である。
<本実施の形態の構成>
図1には本発明の一実施の形態に係る車両用内装部材としての車両室内用のアンダーカバー10が斜視図により示されており、図2にはアンダーカバー10が平面図により示されている。なお、図1及び図2を含む各図において矢印FRは本アンダーカバー10が取り付けられる車両の前方を示し、矢印UPは本アンダーカバー10が取り付けられる車両の上方を示し、矢印OUTは本アンダーカバー10が取り付けられる車両の幅方向外方を示す。また、本アンダーカバー10は、助手席に対して運転席が左側にある(車両の幅方向中央よりも左側に運転席がある)所謂「左ハンドル車」に適用される。
これらの図に示されるように、本アンダーカバー10は内装部材本体としてのカバー本体を構成する第1カバー本体12を備えている。第1カバー本体12はプレート部としての平板状の第1プレート部14を備えている。第1プレート部14の所定部位にはランプ取付部16が形成されている。ランプ取付部16は全体的に上方へ向けて膨らんでおり、その下側の面は下方へ向けて開口するように湾曲している。このランプ取付部16の内側には運転席に着座した乗員の足元を照らすランプ(図示省略)が取り付けられる。
このランプ取付部16の車幅方向外側の側方にはスイッチ取付部18が形成されている。このスイッチ取付部18は全体的に上方へ向けて膨らんでおり、その下側の面は下方へ向けて開口するように湾曲している。スイッチ取付部18の内側にはランプ取付部16内に設けられたランプを制御するためのスイッチが取り付けられる。
第1カバー本体12の前端におけるスイッチ取付部18の前方は規制部20とされている。図2に示されるように、規制部20の前方では本発明における『複数のペダル』のうちの『第1のペダル』としてのクラッチペダル22が設けられ、概ね車両の前後方向にクラッチペダル22と規制部20とが対向する。
また、図1及び図2に示されるように、第1プレート部14の後端からは連続して斜面部30が形成されている。斜面部30は、少なくともその上面が第1プレート部14と繋がる前端よりも後端が下方に位置する斜面とされている。この斜面部30の後端からは連続してプレート部32が形成されている。
一方、第1カバー本体12の車幅方向内側には第1カバー本体12と共に内装部材本体としてのカバー本体を構成する第2カバー本体42が設けられている。第2カバー本体42はプレート部としての第2プレート部44を備えている。この第2プレート部44の車幅方向外側端部と第1プレート部14の車幅方向内側端部との間にはプレート部としての第3プレート部46が第2プレート部44の一部として設けられている。第3プレート部46は車両前後方向に沿った寸法が第1プレート部14や第2プレート部44よりも短く、第1プレート部14と第2プレート部44とは車両前後方向中間部よりも後ろ側で第3プレート部46により繋がっている。
このため、第3プレート部46よりも前側では第1プレート部14と第2プレート部44とが車幅方向に離間している。この第3プレート部46の前端は当接部48とされており、当接部48の前側で且つ第1プレート部14と第2プレート部44との間では、本発明における『複数のペダル』のうちの『第2のペダル』としてのブレーキペダル49が設けられ、概ね車両の前後方向にブレーキペダル49と当接部48とが対向する。
また、第2プレート部44には膨出部50が形成されている。膨出部50は上方へ向けて膨らみ、下方へ向けて開口するように湾曲しており、第2プレート部44の外周部に沿うように形成されている。さらに、第2プレート部44の後端部からは連続して斜面部52が形成されている。斜面部52は、少なくともその上面が第2プレート部44と繋がる前端よりも後端が下方に位置する斜面とされている。この斜面部52の後端からは連続してプレート部54が形成されている。
第3プレート部46により互いに一体に繋がっている第1カバー本体12及び第2カバー本体42の外周部には壁部としての周壁58が上方へ向けて立設されている。この周壁58は第1プレート部14や第2プレート部44等のプレート部に対して交差する方向(上下方向)の上方へ向けて突出して形成されている。第1カバー本体12の後端側では周壁58に取付部62が形成されている。取付部62には前後方向に貫通した透孔64が形成されており、この透孔64を通過する図示しないボルトが図7に示されるインストルメントパネル66に形成された図示しない取付部の透孔を通過してナットが螺合することにより、取付部62、ひいては、アンダーカバー10がインストルメントパネル66に固定される。
また、図1及び図2に示されるように、上述した規制部20の後ろ側における周壁58の近傍では、第1プレート部14上に取付部68が形成されている。取付部68には前後に貫通した透孔70が形成されており、この透孔70を通過する図示しないボルトが図7に示されるインストルメントパネル66に形成された図示しない取付部の透孔を通過してナットが螺合することにより、取付部68、ひいては、アンダーカバー10がインストルメントパネル66に固定される。
一方、図1及び図2に示されるように、第2カバー本体42の後端側では周壁58に取付部72が形成されている。取付部72には前後に貫通した透孔74が形成されており、この透孔74を通過する図示しないボルトが図7に示されるインストルメントパネル66に形成された図示しない取付部の透孔を通過してナットが螺合することにより、取付部72、ひいては、アンダーカバー10がインストルメントパネル66に固定されて、ステアリング装置のコラム等を下方から覆う。
また、図1及び図2に示されるように、規制部20における周壁58とスイッチ取付部18との間には各々が概ね車両前後方向に延びる複数のリブ76が立設されており、規制部20おける前方からの荷重に対する機械的強度を補っている。さらに、図1及び図6に示されるように、第3プレート部46の車幅方向外側端部(すなわち、第3プレート部46と第1プレート部14との境界部分)からはリブ82が立設されている。リブ82は幅方向が上下方向に沿った細幅の板状に形成されており、図2に示されるように、その長手方向は前端よりも後端が車幅方向中央側に位置するように直線的に傾いており、したがって、リブ82は車両前後方向に対して車幅方向に傾斜した向きに沿って配置されている。
このリブ82の基端部における第3プレート部46側の隅部は破断部84とされている。図1、図3、更に詳細には図5に示されるように、この破断部84の前方には応力集中部としてのノッチ86が第2プレート部44に設定されている。ノッチ86は第2プレート部44の車両前方側の端部にて略前方へ向けて開口する楔状の切欠きとされている。さらに、このノッチ86は周壁58の上端部まで連続して形成されている(換言すると、ノッチ86は、第2プレート部44と周壁58との双方に形成されている)。
さらに、このノッチ86は、上述したブレーキペダル49のペダルアーム49Aに対して車両後方側で且つ車幅方向外側(すなわち、車両後方に対して車幅方向外方へ傾斜した方向)に位置するように形成されている。しかも、平面視にてペダルアーム49Aの中心からノッチ86への向き(図2における一点鎖線Aにおける車両前方側から後方側への向き)に対して、破断部84の前端から後端への向きが成す角度θが鋭角になるようにリブ82及びノッチ86の形成位置が設定されている。
このようなノッチ86を形成することで、ノッチ86の底部(ノッチ86の車両後方側の端部)では周壁58の厚さが、周壁58における他の部位よりも薄くなる。このため、ノッチ86の底部では周壁58の機械的強度が周壁58における他の部位よりも弱く、応力が集中しやすい。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
例えば、車両の車幅方向中央よりも運転席側で車両が前方の障害物に衝突し、これによる前方からの荷重で車体が変形すると、上端側が車体に連結されているクラッチペダル22が変形した車体と共に車両後方に対して車幅方向外方へ傾斜した向き(以下、この向きを、便宜上、「車両外側後方」と称する)へ変位する。ここで、このクラッチペダル22の後方側では本アンダーカバー10の規制部20がクラッチペダル22と対向している。
このため、図3に示されるように、車両外側後方へ変位したクラッチペダル22に対して規制部20が当接して干渉する。この状態で更にクラッチペダル22が車両外側後方へ変位しようとして規制部20を押圧すると、規制部20からの押圧反力によりクラッチペダル22が上端側での車体との連結部位を中心に前方へ回動される(すなわち、乗員によってクラッチペダル22が踏み込まれた状態と同様の状態になる)。これにより、クラッチペダル22の車両外側後方への変位が規制される。
一方、上記のように前方からの荷重で車体が変形すると、上端側が車体に連結されているブレーキペダル49もまた変形した車体と共に車両外側後方へ変位する。しかしながら、一般的にブレーキペダル49は車体との連結構造や、ブレーキペダル49自体の構造の関係上、上記のような車体の変形が生じた場合でもクラッチペダル22に比べて車両外側後方への変位量が少ない。但し、クラッチペダル22よりも少ないとはいえブレーキペダル49もまた後方へ変位することで、図3に示されるように、ブレーキペダル49の後方に位置するアンダーカバー10の当接部48に当接する。
当接部48にブレーキペダル49が当接した状態で更にブレーキペダル49が車両外側後方へ変位しようとして当接部48を車両外側後方へ押圧すると、リブ82における当接部48の近傍部分において部分的にリブ82が薄肉とされたノッチ86の底部(角部)に応力が集中する。このように、ノッチ86の底部でリブ82に応力が集中すると、ノッチ86の底部においてリブ82に破断が生じる。
上記のように、ノッチ86は破断部84の前端に対して前後方向に揃うように形成されているので、ノッチ86において生じた亀裂(破断の一態様)が進行すると、リブ82の基端部における第2カバー本体42側の隅である破断部84の前端近傍に亀裂が到達する。このように亀裂が破断部84の前端近傍に到達すると、破断部84の前端側から後端側へ向けて亀裂が進行し、図4に示されるように、第2カバー本体42における当接部48の後方側の部分、すなわち、第3プレート部46が変形する。
このように、ブレーキペダル49からの押圧力が当接部48に付与されると、破断部84にて亀裂が生じ、破断部84を介して規制部20とは反対側の第3プレート部46(すなわち、第2カバー本体42)で変形が生じるため、規制部20が設定された第1カバー本体12側では当接部48が受けたブレーキペダル49からの押圧力の影響が少なく、当接部48がブレーキペダル49に押圧されても第1カバー本体12は変位しないか、又は、当接部48がブレーキペダル49に押圧されることに起因する第1カバー本体12の変位が少ない。これにより、第1カバー本体12に設定された規制部20は、クラッチペダル22に対して適切に干渉して、クラッチペダル22の車両外側後方への変位を規制できる。
ここで、本アンダーカバー10では、上記のように、規制部20が設定された第1カバー本体12と当接部48が設定された第2カバー本体42との境界部分の前端にノッチ86を設定している。このため、ブレーキペダル49から当接部48に付与された押圧力で第1カバー本体12と第2カバー本体42との境界部分に応力を集中させて破断の一態様である亀裂を生じさせることができる。しかも、このノッチ86の後方に破断部84が設定されるため、ノッチ86で生じた破断が進行すると引き続き破断部84に亀裂を生じさせて破断部84よりも第2カバー本体42側で変形を生じさせることができる。
さらに、破断部84は後端側が前端側よりも車幅方向中央側に傾斜しており、当接部48に付与されるブレーキペダル49からの押圧力の向きに対して、破断部84の前端から後端への向きが鋭角に傾斜する。これにより、ノッチ86にて生じた破断が破断部84の前端近傍まで進行した後に、ブレーキペダル49からの押圧力(荷重)がいなされることなく破断部84をその前端側から破断させる。
しかも、破断部84はリブ82の基端部における第2カバー本体42側の隅部とされている。このため、破断部84にて破断が生じて第2カバー本体42側で変形が生じても、第1カバー本体12側ではリブ82により剛性が補われ、当接部48がブレーキペダル49から受けた押圧力の影響や、第2カバー本体42にて生じた変形の影響を受け難く、第1カバー本体12ではその形状を維持でき、第1カバー本体12の変位を効果的に抑制できる。
これにより、規制部20がクラッチペダル22に干渉することによるクラッチペダル22の車両外側後方への変位を効果的に規制できる。
また、これまでは、ブレーキペダル49が当接部48に付与する押圧力の向きが車両外側後方(車両後方に対して車幅方向外方へ傾斜した向き)として説明したが、上記の押圧力の向きが車幅方向に傾かずに車両後方である可能性もある。ここで、上述したように、破断部84の前端から後端への向きは、車両後方に対して車幅方向中央側へ傾斜している。このため、上記の押圧力の向きが車幅方向に傾かずに車両後方であっても、押圧力の向きに対して、破断部84の前端から後端への向きが鋭角に傾斜する。したがって、このような押圧力が当接部48に付与された場合でも、これまでに説明した効果と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施の形態は、本発明を左ハンドル車用のアンダーカバー10に適用したが、助手席に対して運転席が右側にある所謂右ハンドル車用のアンダーカバー又はアンダーカバー以外の車両用内装部材に本発明を適用してもよい。
また、本実施の形態では、第1カバー本体12と第2カバー本体42との境界部分にリブ82を形成して、リブ82の基端部における第2カバー本体42側の隅部を破断部84とした。しかしながら、特許請求の範囲で言う『破断部』の態様がこのような態様に限定されるものではない。例えば、図8に示されるように、第1カバー本体12と第2カバー本体42との境界部分にリブ82を形成せず、更に、第1カバー本体12と第2カバー本体42との境界部分に『破断部』としてのノッチ94を形成してもよい。このような構成では、ノッチ86から進行した亀裂がノッチ94に進行すると、破断部84において生じたような亀裂(破断)がノッチ94にも生じる。
また、本実施の形態では、破断部84はその前端から後端まで連続した構成であるが、例えば、上記のように、第1カバー本体12と第2カバー本体42との境界部分を薄肉として『破断部』を形成するような構成であれば、『破断部』を連続した直線状に形成せずに、『破断部』を点線状に断続的に形成してもよい。
さらに、本実施の形態では、『第1のペダル』をクラッチペダル22とし、『第2のペダル』をブレーキペダル49とした構成であったが、『第1のペダル』や『第2のペダル』がクラッチペダル22やブレーキペダル49に限定されるものではなく、運転席や助手席の足元の前方に設けられるペダルであれば、その機能や用途に関係なく『第1のペダル』や『第2のペダル』を含む『複数のペダル』として認識される。
例えば、所謂「オートマチック車」にはクラッチペダル22が設けられていないが、クラッチペダル22に代わり、踏み込むことでパーキングブレーキを操作できるパーキングブレーキペダルが設けられる車種もあり、このような構成であれば、パーキングブレーキペダルを『第1のペダル』として本発明を適用してもよい。
また、本実施の形態では、規制部20で受け止めて車両外側後方への変位を規制する対象がクラッチペダル22だけであり、当接部48に当接して当接部48を押圧する対象がブレーキペダル49だけであった。すなわち、本実施の形態では、『第1のペダル』及び『第2のペダル』がそれぞれ1つであった。しかしながら、『第1のペダル』及び『第2のペダル』はそれぞれが『複数のペダル』のうちの少なくとも1であればよく、『第1のペダル』や『第2のペダル』は複数設定されていてもよい。
さらに、本実施の形態は、ステアリングのコラムを下側から覆うためのアンダーカバー10を本発明に係る『車両用内装部材』とした構成であったが、本発明に係る『車両用内装部材』がアンダーカバー10に限定されるものではなく、クラッチペダル22やブレーキペダル49のようなペダルの後方に設けられる『車両用内装部材』であれば、本発明の適用が可能である。したがって、例えば、インストルメントパネル66をステアリングのコラムを下側から覆うように延ばすと共に、このインストルメントパネル66に規制部22や当接部48、ノッチ86や破断部84を形成しても、上記のアンダーカバー10と同様の作用、効果を得ることができる。
10 アンダーカバー(車両用内装部材)
12 第1カバー本体(内装部材本体)
14 第1プレート部(プレート部)
20 規制部
22 クラッチペダル(第1のペダル)
42 第2カバー本体(内装部材本体)
44 第2プレート部(プレート部)
46 第3プレート部(プレート部)
48 当接部
49 ブレーキペダル(第2のペダル)
58 周壁(壁部)
66 インストルメントパネル
82 リブ
84 破断部
86 ノッチ(応力集中部)
94 ノッチ(破断部)

Claims (7)

  1. 少なくとも1つの第1のペダル及び車両前方からの荷重による車両後方への変位量が前記第1のペダルよりも小さい少なくとも1つの第2のペダルを含めて構成されて各々が車両の乗員により踏み込まれることで操作される複数のペダルの後方側で且つ車両のインストルメントパネルの下側に設けられる内装部材本体と、
    前記第1のペダルの後方で前記第1のペダルに対向するように前記内装部材本体に設定され、前記第1のペダルが後方へ変位した際に前記第1のペダルに当接して前記第1のペダルの後方変位を抑制する規制部と、
    前記第2のペダルの後方側で前記内装部材本体に設定されて、前記第2のペダルが後方へ変位した際に前記第2のペダルに当接する当接部と、
    前記当接部と前記規制部との間で前記内装部材本体に設定されて、前記当接部に前記第2のペダルが当接して前記当接部を前記第2のペダルが押圧した際に応力が集中して破断する応力集中部と、
    を備える車両用内装部材。
  2. 平板状のプレート部と、
    前記プレート部の少なくとも前端に形成されて、前記プレート部から上方へ向けて立設された壁部と、
    を含めて前記内装部材本体を構成した請求項1に記載の車両用内装部材。
  3. 前記規制部よりも前記当接部側で前記内装部材本体の前端に形成され、後方へ向けて開口幅が小さくなる楔形状のノッチを含めて前記応力集中部とした請求項1又は請求項2に記載の車両用内装部材。
  4. 前記プレート部における前記規制部よりも前記当接部側の位置で且つ前記ノッチよりも後側に設けられて、前記内装部材本体の前端側から後端側へ向けて連続的又は断続的に形成され、前記ノッチにて生じた破断が到達することで破断が生じる破断部を備える請求項3に記載の車両用内装部材。
  5. 前記破断部の前端から後端への向きを、前記第2のペダルにおける所定部位から前記ノッチへの向きに対して車幅方向中央側へ鋭角に傾斜させた請求項4に記載の車両用内装部材。
  6. 前記破断部の後端が前端よりも車幅方向中央側に位置するように前記破断部の前端から後端への向きを車両前方から後方への向きに対して車幅方向中央側に傾けた請求項4又は請求項5に記載の車両用内装部材。
  7. 前記規制部よりも前記当接部側で前記内装部材本体の前端側から後端側へかけて前記内装部材本体にリブを立設すると共に、前記リブの基端部における前記当接部側の隅部を前記破断部とした請求項4から請求項6の何れか1項に記載の車両用内装部材。
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