JP5322808B2 - 斜行補正装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送されるシートの斜行を補正する斜行補正装置に関する。
従来、シートがシート収納庫から一枚ずつ分離搬送される場合に、シートが斜行するといった問題があった。こうしたシートの斜行は、クラッチを有する搬送ローラ対のニップにシートが突き当たることによって停止することにより、補正される。このようなシートの斜行を補正する斜行補正装置に関する発明として特許文献1に記載の発明がある。
特許文献1に記載の発明は、シートの搬送方向(シート搬送方向)と直交するシートの幅方向(シート幅方向)に並ぶ規制片に対してコイルバネによって全体的に付勢力を調整する構成のものである。こうした構成によれば、シートのシート搬送方向の先端部(下流側の辺)は、一方の端部側が先に一の規制片に当接してループを形成し、他方の端部側が後に他の規制片に当接する。そして、シートのシート搬送方向の先端部の全てがシート搬送方向に配置される規制片に当接した状態になってシートの斜行は補正される。
また、特許文献1に記載の発明は、引張りコイルバネと、シート搬送方向に平行にフレームに対して形成される複数のバネ係止片と、を備える構成のものである。そして、シートの坪量に応じて引張りコイルバネが複数のバネ係止片のいずれか1つに引っ掛かり、規制片による付勢力を変化させる。こうした構成によれば、薄いシートには弱い付勢力が負荷されてシートの破損が生じなくなる。また、厚いシートには強い付勢力が負荷されてシートの斜行が十分に補正される。
特開平11−11745号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、依然として、小サイズのシートの斜行補正が不十分になるといった問題があった。また、特許文献1に記載の発明では、引張りコイルバネ及び複数の係止片の構成によって、装置が複雑化かつ大型化するといった問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、多様なサイズのシートPに関して斜行補正の確実性を向上させることができる斜行補正装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の斜行補正装置は、シートが搬送されるシート搬送方向にシートを搬送する第1搬送手段と、前記第1搬送手段よりもシート搬送方向の下流側に設けられ、シートを搬送する第2搬送手段と、前記第1搬送手段の下流側に設けられ、シートのシート搬送方向の先端部に当接して、シート搬送方向と逆方向の第1負荷を作用させつつシートの進行を規制する一対の第1規制片と、シート搬送方向と直交するシート幅方向で前記一対の第1規制片よりも外側で前記第1搬送手段よりもシート搬送方向の下流側に設けられ、シートのシート搬送方向の先端部に当接して、シート搬送方向と逆方向の第2負荷を作用させつつシートの進行を規制する一対の第2規制片と、を備え、シート幅方向では前記第1搬送手段の寸法を前記一対の第2規制片の間の寸法よりも小さく設定すると共に、前記第1規制片の第1負荷を前記第2規制片の第2負荷よりも大きく設定してシートの斜行を補正することを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、多様なサイズのシートに関して斜行補正の確実性が向上する。
本発明の一実施例に係る斜行補正装置を備えた画像読取装置の上方から見た斜視図である。 圧板ユニットが開かれた画像読取装置の上方から見た斜視図である。 画像読取装置の構成を示す断面図である。 図3のX部を拡大した拡大断面図である。 斜行補正装置の構成を示す斜視図である。 小サイズのシートの斜行を補正する前の工程を示す工程図である。 小サイズのシートの斜行が補正された後の工程を示す工程図である。 大サイズのシートの斜行を補正する前の工程を示す工程図である。 大サイズのシートの斜行が補正された後の工程を示す工程図である。
以下、本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載される構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対位置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明の一実施例に係る斜行補正装置22(図5参照)を備えた画像読取装置50の上方から見た斜視図である。図1に示されるように、画像読取装置50は、画像読取装置本体(以下、単に『装置本体』という)50Aと、圧板ユニット1と、を備える。圧板ユニット1は、原稿シートが積載可能なトレイ4と、原稿シートの搬送方向と直交する原稿シートの幅方向を整合するための幅規制板19と、搬送された原稿シートの画像を読み取る搬送原稿読取部5と、を備える。以下、原稿シートの搬送方向に関しては、以下、単に『シート搬送方向』という。また、以下、原稿シートの搬送方向と直交する原稿シートの幅方向に関しては、以下、単に『シート幅方向』という。
図2は、圧板ユニット1が開かれた画像読取装置50の上方から見た斜視図である。図2に示されるように、装置本体50Aには、シートPを載置した状態のままで読み取るためのプラテンガラス6と、コンタクトガラス12と、が設けられる。圧板ユニット1の裏面の静止画像読取部には、静止画像の読取時にシートPをプラテンガラス6に密着させるための白地板2が取り付けられる。装置本体50A及び圧板ユニット1の間にはヒンジ3が取り付けられ、圧板ユニット1は、ヒンジ3を中心として装置本体50Aに対して開閉可能に構成される。
図3は、画像読取装置50の構成を示す断面図である。図3に示されるように、搬送原稿読取部5は、略U字状のシート搬送路(以下、Uターンパスという)7を有する。Uターンパス7には、分離ローラ8、分離パット9、シートPの先端位置を規制するシートストッパ10が取り付けられる。また、Uターンパス7には、積載されたシートPの最上位のものに当接してこれをピックアップするピックアップローラ17、シートPの有無を検出するシート有無センサ11等が取り付けられる。さらに、Uターンパス7には、シートPを搬送する搬送ローラ13を備えた本発明に係る斜行補正装置22、シート排出ローラ対14、並びに、シートPの先端部及び後端部を検出するシートエッジセンサ15等が取り付けられる。なお、『第1搬送手段』である『分離搬送手段』としての分離ローラ8は、複数のシートPから1枚を分離して搬送するローラである。
密着型イメージセンサ16は、光源としてのLEDアレイからシートPの画像情報面に光を照射し、画像情報面で反射した反射光をセルフォックレンズ(商標)でセンサ素子に結像して画像情報を読取るものである。
この搬送原稿読取部5においては、ユーザがシートPをトレイ4に載置する場合には、シートPは読取画像面が上側にされてセットされるようになっている。また、シートPのシート幅方向Wは幅規制板19によって規制される。また、シートPの先端位置がシートストッパ10によって規制され、シート有無センサ11によりシートPが有ることが検知される。
そして、ユーザが不図示の操作部から読取開始を指示すると、不図示の駆動部が回転し、シートストッパ10が押し下げられ、ピックアップローラ17によって、シートPが分離ローラ8と分離パット9の分離部まで搬送される。そして、シートPが1枚ずつに分離され、最上位のシートPが分離搬送される。また、分離されたシートPが搬送ローラ13を備えた斜行補正装置22によって、シートPの斜行が補正される(詳細は後述する)。斜行補正されたシートPは、密着型イメージセンサ16の読取部へ搬送される。
原稿搬送部では、シートエッジセンサ15によりシートPの先端部が検知されると、その位置から所定量搬送されたところで、密着型イメージセンサ16による画像情報の読取りが開始される。読取開始後、シートPはシート排出ローラ対14に向かう。そして、シートエッジセンサ15によりシートPの後端部が検知されると、その位置から所定量搬送されたところで、密着型イメージセンサ16による画像情報の読取りが終了する。そして、シートPは、シート排出ローラ対14によって外へ排出される。このようにして、搬送原稿読取部5では、シート有無センサ11がシート無しを検知するまで上述した読取動作を繰り返す。
図4は、図3のX部を拡大した拡大断面図である。図4に示されるように、密着型イメージセンサ16の上方部には、シートPをコンタクトガラス12へ押圧するための第1押圧手段20が設けられている。また、第1押圧手段20と搬送ローラ13との間には、シートPの先端が下流側ガイド部材27やシート排出ローラ対14に突入する時のシート読取位置YでのシートPのばたつきによる大きな画像乱れを抑えるための第2押圧手段18が設けられている。第2押圧手段18は、下ガイド部材21に揺動可能に支持されている。
図5は、斜行補正装置22の構成を示す斜視図である。図5に示されるように、斜行補正装置22は搬送ローラ13及び従動ローラ33を備える。搬送ローラ13は搬送ローラ軸13aを有し、従動ローラ33は従動ローラ軸33aを有する。従動ローラ軸33aには、シートPの幅方向の長さが短い小サイズのシート用の第1規制部材24が回動自在に取り付けられる。また、従動ローラ軸33aには、シートPの幅方向の長さが長い大サイズのシート用の第2規制部材23が回動自在に取り付けられる。
前述の『第1搬送手段』である分離ローラ8、前述の『第2搬送手段』の一部である搬送ローラ13及び『第2搬送手段』の一部である従動ローラ33の配置関係に関して説明する。シート搬送方向Zの上流側には、シートPが搬送されるシート搬送方向ZにシートPを搬送する『第1搬送手段』である分離ローラ8が設けられる。分離ローラ8よりもシート搬送方向Zの下流側には、シートPを搬送する搬送ローラ13及び従動ローラ33が設けられる。
第1規制部材24は、シート搬送方向Zと直交するシート幅方向Wに延びる。第1規制部材24は、シート幅方向Wの一端部側がL字状に屈曲して『第1規制片』であるシート先端当接部24aが形成される。シート先端当接部24aは、シートPの先端部が当接されることから、シートが当接されるシート当接面を有する。また、第1規制部材24は、シート幅方向Wの他端部側がL字状に屈曲して『第1規制片』であるシート先端当接部24bが形成される。シート先端当接部24bは、シートPの先端部が当接されることから、シートが当接されるシート当接面を有する。一端部側のシート先端当接部24a及び他端部側のシート先端当接部24bの屈曲方向は平行で同一方向となっている。
第2規制部材23は、シート搬送方向Zと直交するシート幅方向Wに延びる。第2規制部材23は、シート幅方向Wの一端部側がL字状に屈曲して『第2規制片』であるシート先端当接部23aが形成される。シート先端当接部23aは、シートPの先端部が当接されることから、シートが当接されるシート当接面を有する。また、第2規制部材23は、シート幅方向Wの他端部側がL字状に屈曲して『第2規制片』であるシート先端当接部23bが形成される。シート先端当接部23bは、シートPの先端部が当接されることから、シートが当接されるシート当接面を有する。一端部側のシート先端当接部23a及び他端部側のシート先端当接部23bの屈曲方向は平行で同一方向となっている。
前述のシート先端当接部23a、23b、24a、24bは、搬送ローラ13及び従動ローラ33の間のニップ部よりもシート搬送方向Zの上流側に配置される。第2規制部材23及び第1規制部材24は、それぞれ自重により反時計回り方向(矢印X方向)に付勢されている。シートPは、シート先端当接部23a、23b、24a、24bのいずれかに当接しつつ斜行補正される。そして、シートPは、各規制部材23、24を時計回り方向(矢印Xの反対方向)に回転させ、搬送ローラ13及び従動ローラ33によってシート読取位置Y(図4参照)に向かって搬送される。
一対のシート先端当接部24a、24bは、分離ローラ8の下流側に設けられる。一対のシート先端当接部24a、24bには、『付勢手段』である『第1付勢手段』としての付勢バネ26が取り付けられる。そして、一対のシート先端当接部24a、24bは、自重及び付勢バネの付勢力によって回転するようになっている。このような一対のシート先端当接部24a、24bによって、シートPのシート搬送方向Zの先端側が一対のシート先端当接部24a、24bに当接した場合に、シート搬送方向Zと逆方向の第1負荷T1がシートPに作用し、シートPの進行は規制される。
一対のシート先端当接部23a、23bは、シート搬送方向Zと直交するシート幅方向Wで一対のシート先端当接部24a、24bよりも外側で分離ローラ8よりもシート搬送方向Zの下流側に設けられる。一対のシート先端当接部23a、23bは、自重のみによって回転するようになっている。このような一対のシート先端当接部23a、23bによって、シートPのシート搬送方向Zの先端側が一対のシート先端当接部23a、23bに当接した場合に、シート搬送方向Zと逆方向の第2負荷T2がシートPに作用し、シートPの進行は規制される。
ここで、小サイズのシートPはシート搬送方向Zの長さが短いために、シートPのシート搬送方向Z側の先端部が第1規制部材24に到達する前に、シートPのシート搬送方向Zの反対側の後端部が幅規制板19を抜けてしまう場合がある。そのために、大サイズのシートPの斜行量に比較すると、小サイズのシートPの斜行量は大きくなってしまうといった問題がある。
そのために、特に、小サイズのシートPの斜行を確実に補正するために、第1規制部材24には前述の付勢バネ26が取り付けられる。そして、小サイズシート用の第1規制部材24の反時計回り方向(矢印X方向)の第1負荷T1は、大サイズシート用の第2規制部材23の反時計回り方向(矢印X方向)の第2負荷T2よりも大きく設定される。こうして、例えば、ハガキや名刺といった小サイズのシートPであっても、シートPの斜行は補正されることとなる。
例えば、大サイズシート用の第2規制部材23の付勢力が30gに設定され、小サイズシート用の第1規制部材24の付勢力が40gに設定される。これにより、小サイズシートも大サイズシートも確実に斜行補正される。
なお、シート幅方向Wでは分離ローラ8の寸法がシート先端当接部23a及びシート先端当接部23bの間の寸法よりも小さく設定される。このように分離ローラ8の寸法が短いと、シートPに加えられるシート搬送方向Zの外力によって、シートPの向きは変更可能となる。そのために、シートPが分離ローラ8を通過しつつ斜行しても、シートPがシート先端当接部24a及びシート先端当接部24bに当接して外力を得てシートPの斜行は補正される。
図6は、小サイズのシートPの斜行を補正する前の工程を示す工程図である。図6に示されるように、斜行補正装置22では、シート先端当接部24a、24bは、シート先端当接部23a、23bよりもシート搬送方向Zの下流側に配置される。こうした構成であれば、大サイズのシートPの斜行は、外側のシート先端当接部23a、23bによって補正される。また、小サイズのシートPの斜行は、内側のシート先端当接部24a、24bによって補正される。大サイズでも小サイズでも、シートPの斜行は、できるだけシート幅方向Wの外側部分で補正される。その結果、特に小サイズのシートPの斜行は低減される。
図6に示されるように、小サイズのシートPがシート搬送方向Zに向かって搬送される場合を想定する。この場合に、シートPが左斜め方向に斜行した状態で搬送されて来ると、最初にシートPのシート搬送方向Zの先端部における一方側(右側)がシート先端当接部24aに当接する。このときに、シート先端当接部24aはその自重及び付勢バネ26による第1負荷T1によってシート搬送方向Zとは逆方向に付勢されているため、シートPはその付勢力に抗してシート先端当接部24aを回動させることはできない。したがって、この状態では、シートPは、シート先端当接部24aに当接した部分でその進行を妨げられ、ループを作ることになる。
一方、このとき、シートPは斜行しているため、第1規制部材24のシート先端当接部24bにはシートPは当接するに至っていない。つまり、シートPのシート搬送方向Zの先端部における他方側(左側)は、シート先端当接部24bに当接していない。その後も、シートPは分離ローラ8により搬送され続ける。
図7は、小サイズのシートPの斜行が補正された後の工程を示す工程図である。図7に示されるように、シートPのシート搬送方向Zの先端部における他方側(左側)がシート先端当接部24bに当接するに至る。ここで、小サイズのシートPの斜行が補正される。
この状態では、シートPがシート先端当接部24a及びシート先端当接部24bの両方に当接し、シートPのループによるコシがシート先端当接部24a、24bの付勢力に打ち勝つ。これにより、シートPがシート先端当接部24a、24bを押し、シートPは第1規制部材24を回動させることができる。その後、シートPは、搬送ローラ13と従動ローラ33に達し、シート読取位置Yに向かって搬送される。
なお、実施例では、左斜め方向にシートPが斜行している場合に関して説明したが、シートPが実施例とは逆方向(右方向)に斜行している場合に関しても同様に斜行補正を行うことができる。
図8は、大サイズのシートPの斜行を補正する前の工程を示す工程図である。図8に示されるように、左斜め方向に斜行した状態でシート搬送方向Zに向かって搬送されると、シートPのシート搬送方向Zの先端部における一方側(右側部)がシート先端当接部23aに当接する。この場合に、シート先端当接部23aはその自重によりシート搬送方向Zの逆方向に付勢されているため、シートPはその付勢力に抗してシート先端当接部23aを回動させることはできない。したがって、この状態では、シートPはシート先端当接部23aに当接した部分でその進行を妨げられ、ループを作ることになる。
一方、このときに、シートPは左斜め方向に向かって斜行しているため、シートPのシート搬送方向Zの先端部における他方側(左側部)は、第2規制部材23のシート先端当接部23bに当接するに至っていない。そして、シートPのシート搬送方向Z側の先端部の他方側(左側部)は、シート先端当接部23bに当接していない状態のまま分離ローラ8により搬送され続ける。
図9は、大サイズのシートPの斜行が補正された後の工程を示す工程図である。図9に示されるように、シートPのシート搬送方向Zの先端部の他方側(左側部)がシート先端当接部23bにも当接する状態に至る。ここで、シートPの斜行は補正される。
この状態では、シートPがシート先端当接部23a及びシート先端当接部23bの両方に当接し、シートPのループによるコシが第2規制部材23の付勢力に打ち勝つことにより、シートPが第2規制部材23を押して回動させることができる。
また、シート先端当接部24a、24bは、シート先端当接部23a、23bよりもシート搬送方向Zの下流側に所定量ズラして配置される。このために、大サイズのシートPがシート搬送方向Zに向かって搬送されても、大サイズのシートPは、シート先端当接部24a、24bに当接することなくシート先端当接部23a、23bに当接する。このために、シート先端当接部23a、23bが大サイズのシートPの斜行を確実に補正できるようになっている。
ここで、シートPは、シート幅方向Wの中央部に設けられた分離ローラ8によって搬送されているため、分離ローラ8に近い第1規制部材24の位置の方が、第2規制部材23の位置よりもシートPのコシが強い状態となっている。
そのため、シート先端当接部24a、24bの付勢力がシート先端当接部23a、23bよりも強く設定されるが、シートPのコシがシート先端当接部24a、24bの付勢力に打ち勝つように構成される。これにより、その先端が座屈したり、ジャムが生じたりすることなく、第1規制部材24が回動することができる。
以上のようにして、シートPは第1規制部材24で斜行補正された後、第2規制部材23及び第1規制部材24を回動させることによって、シートPは、搬送ローラ13及び従動ローラ33に達し、シート読取位置Yに向かって搬送される。
以上のように、本発明によれば、シート幅方向Wでは分離ローラ8の寸法が搬送ローラ13及び従動ローラ33の間の寸法よりも小さく設定される。このことから、シートPに関しては、シート幅方向WではシートPの中央部分の腰がシートPの外側部分の腰よりも強くなる。この一方で、一対のシート先端当接部24a、24bの第1負荷T1が一対のシート先端当接部23a、23bの第2負荷T2よりも大きく設定される。このことから、大サイズのシートPが搬送される場合には、一対のシート先端当接部24a、24bがシートPのシート搬送方向Zの先端部の中央部分を強く押し返す。また、一対のシート先端当接部23a、23bがシートPのシート搬送方向Zの先端部の外側部分を普通に押し返す。その結果、大サイズのシートPはシート搬送方向Zの先端側でシートPの腰に応じた押し返し力を受け、大サイズのシートPの斜行補正にあたってシート搬送方向Zの先端部の中央部分の損傷は低減される。
大サイズのシートPに比較すると小サイズのシートPではシート搬送方向Zの寸法が小さく形成されることから小サイズのシートPの斜行は生じ易い場合もある。一対のシート先端当接部24a、24bの第1負荷T1が一対のシート先端当接部23a、23bの第2負荷T2よりも大きく設定される。このことから、特に小サイズのシートPが搬送される場合には、一対のシート先端当接部24a、24bがシートPのシート搬送方向Zの先端部を強く押し返す。その結果、小サイズのシートPはシート搬送方向Zの先端側でシートPの腰に応じた押し返し力を受け、小サイズのシートPの斜行補正の確実性は向上する。その結果、多様なサイズのシートPに関して斜行補正の確実性が向上する。また、そうした構成が安価に構成される。
分離ローラ8のシート幅方向Wの寸法が小さいことから、分離ローラ8はシートPの全面を摺擦するわけではない。そのために、シートPが分離ローラ8を通過している過程では、シートPに外力が加えられれば、シートPの進行方向は変更される。
シート先端当接部24a、24bがシート先端当接部23a、23bよりもシート搬送方向Zの下流側に配置される。したがって、大サイズのシートPの斜行は、外側のシート先端当接部23a、23bによって補正される。また、小サイズのシートPの斜行は、内側のシート先端当接部24a、24bによって補正される。大サイズでも小サイズでも、シートPの斜行は、できるだけシート幅方向Wの外側部分で補正される。その結果、特に小サイズのシートPの斜行は低減される。
小サイズのシートPは、分離ローラ8で搬送された後に斜行する場合がある。斜行補正装置22によれば、分離ローラ8で搬送された小サイズのシートPが斜行していく確率は低減される。
なお、前述の実施例では、第1規制部材24及び第2規制部材23は、従動ローラ33の従動ローラ軸33aに取り付けられる構成であったが、上記実施形態に限定されない。すなわち、第1規制部材24及び第2規制部材23は、分離ローラ8よりもシート搬送方向Zで下流側にあればどの位置に配置されても良い。この場合には、第1規制部材24及び第2規制部材23は、別途所定の軸を設けられて、この所定の軸を中心に回転可能に構成されれば良い。
また、前述の実施例では、第2規制部材23が自重によりシート搬送方向Zと反対方向に第2負荷T2を加える構成であったが、上記実施形態に限定されない。すなわち、第2規制部材23に対して『第2付勢手段』としての付勢バネを別個に設ける構成であっても良い。
また、第1規制部材24及び第2規制部材23の両方が自重により回転する構成にしても良い。但し、この場合にも、第1規制部材24の第1負荷T1が第2規制部材23の第2負荷T2よりも大きく設定されなければならない。
8・・・・・・・分離ローラ(分離搬送手段)(第1搬送手段)
13・・・・・・搬送ローラ(第2搬送手段)
23・・・・・・第2規制部材
24・・・・・・第1規制部材
23a、23b・シート先端当接部(第2規制片)
24a、24b・シート先端当接部(第1規制片)
33・・・・・・従動ローラ(第2搬送手段)
T1・・・・・・第1負荷
T2・・・・・・第2負荷
P・・・・・・・シート
W・・・・・・・シート幅方向
Z・・・・・・・シート搬送方向

Claims (3)

  1. シートが搬送されるシート搬送方向にシートを搬送する第1搬送手段と、
    前記第1搬送手段よりもシート搬送方向の下流側に設けられ、シートを搬送する第2搬送手段と、
    前記第1搬送手段の下流側に設けられ、シートのシート搬送方向の先端部に当接して、シート搬送方向と逆方向の第1負荷を作用させつつシートの進行を規制する一対の第1規制片と、
    シート搬送方向と直交するシート幅方向で前記一対の第1規制片よりも外側で前記第1搬送手段よりもシート搬送方向の下流側に設けられ、シートのシート搬送方向の先端部に当接して、シート搬送方向と逆方向の第2負荷を作用させつつシートの進行を規制する一対の第2規制片と、を備え、
    シート幅方向では前記第1搬送手段の寸法を前記一対の第2規制片の間の寸法よりも小さく設定すると共に、前記第1規制片の第1負荷を前記第2規制片の第2負荷よりも大きく設定してシートの斜行を補正することを特徴とする斜行補正装置。
  2. 前記第1規制片は、前記第2規制片よりもシートの搬送方向の下流側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の斜行補正装置。
  3. 前記第1搬送手段は、複数のシートから1枚を分離して搬送する分離搬送手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜行補正装置。
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