JP5322545B2 - 回路遮断器 - Google Patents
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Description
上記配線電路に配置された第1の電源供給変流器により上記第1の引きはずし機構に整流電圧を供給する第一の整流回路と、上記配線電路あるいは上記第1の電源供給変流器の二次側に配置された第2の電源供給変流器により上記第2の引きはずし機構に整流電圧を供給する第二の整流回路とを備え、
上記第2の引きはずし機構は、ボビンの芯部に巻回された引きはずしコイル、上記ボビン内に互いに対向して配置された固定鉄心と可動鉄心、および上記固定鉄心と可動鉄心間に配置され上記固定鉄心と可動鉄心間に所定のバネ荷重を与えるスプリングにて構成されており、上記負荷電流が上記遮断器の定格電流を超え最大瞬時電流設定値までの値である場合は、上記引きはずしコイルの起磁力は上記スプリングのバネ荷重より小さく設定され、上記負荷電流が当該遮断器の最大瞬時電流設定値を超えた場合、上記遮断器の開閉接点間に発弧が生じるまでに上記引きはずしコイルの起磁力が上記スプリングのバネ荷重を上回るように設定されたことを特徴とするものである。
以下、本発明の実施の形態1について図1乃至図3を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態1における回路遮断器の引きはずし回路構成図、図2はこの発明の回路遮断器の引きはずし動作特性図、図3は第2の引きはずし機構の断面図である。図1において、1は配線電路、2は遮断器の開閉接点、3a、3b、3cは上記各電路1に配置された第1の電源供給変流器、4a、4b、4cは電流検出コイル、5は上記第1の電源供給変流器3a、3b、3cからの二次出力電流を整流する第一の整流回路、6は上記第一の整流回路5の整流出力を受け安定化された定電圧源を構成する定電圧回路、7は上記定電圧回路6の出力を電圧源とし、上記電流検出コイル4a、4b、4cの二次電流を入力信号とする制御回路で、図示しないA/D変換回路、積分回路等からなる専用IC8と、遮断器の反限時動作を制御する特性を内蔵し、所定の演算、判定を行うマイクロコンピュータ9とからなる。
瞬時電流設定値までを検出する短限時特性検出部と、瞬時電流設定値以上を検出する瞬時特性検出部とを備えており、電流値と引きはずし時限の関係をそれぞれ異なる指数関数的な特性によりコントロールしている。更に、10は上記マイクロコンピュータ9の出力信号で動作するサイリスタ等のトリガー回路、11は上記トリガー回路10が導通することで励磁される第1の引きはずしコイル、12a、12b、12cは上記各電路1に配置された第2の電源供給変流器、13は上記第2の電源供給変流器12a、12b、12cからの二次出力電流を整流する第二の整流回路、14は上記第二の整流回路13の出力を受けて励磁される第2の引きはずしコイルである。
すなわち、図2の遮断器本体が発弧する領域をBとすると、本発明では上記最大瞬時電流設定値X(定格電流の例えば約16倍)を超え、しかも遮断器本体の接点間に発弧が生じる電流Y(定格電流の例えば約30倍)までの過電流が配線電路1に流れた場合には、第2の電源供給変流器12a、12b、12cから第二の整流回路13を介して第2の引きはずしコイル14が励磁され、第1の引きはずしコイル11の動作より早く遮断器の開路動作を行うものである。このときの第2の引き外しコイルの動作電流は図2のZ点で示しており、定格電流の例えば約15倍の値で遮断器本体が発弧するに至るまでにトリップ動作がなされることとなる。
しかし、最大瞬時電流設定値Xを超える大電流が流れた場合は、コイル14の起磁力が上記バネ荷重を上回るように設定されており、可動鉄心23が固定鉄心22に吸着され、シャフト26が突出して第2の引きはずし機構を動作させる。
以上のように、最大瞬時電流設定値以下の電流では、第一の引きはずし機構により精度良く動作させ、また最大瞬時電流設定値を超え遮断器の接点間に発弧が生じる電流未満では、第二の引き外し機構を動作させるようにしたので、マイクロコンピュータを含む制御回路による演算・判定時間を短縮でき、大電流領域での発弧を抑制することができる。
図4はこの発明の実施の形態2における回路遮断器の引きはずし回路構成図であり、実施の形態1について説明した図1のものと同一または相当部分には同一符号を付している。この発明の実施の形態2は、実施の形態1の第2の電源供給変流器12a、12b、12cおよび第二の整流回路13を省略して、第2の引きはずしコイル14を整流回路5と定電圧回路6との間に挿入したものである。このようにすることにより、実施の形態1のものと比較して、電源供給変流器および整流回路がそれぞれ一組でよいので、回路構成が簡単になるものである。
図5はこの発明の実施の形態3における回路遮断器の引きはずし回路構成図である。図1のものと同一または相当部分には同一符号を付しており、図1と異なる部分についてのみ説明する。この発明の実施の形態3は、実施の形態1の第2の電源供給変流器12a、12b、12cおよび第二の整流回路13を第1の電源供給変流器3a、3b、3cの二次側電路に挿入したものである。このようにすることにより、実施の形態1のものと比較して、貫通する導体の外形、電流の大きさとも小さくできるので、第2の電源供給変流器12a、12b、12cおよび整流回路を小容量に構成することができる。
図6はこの発明の実施の形態4における回路遮断器の引きはずし回路構成図である。図1のものと同一または相当部分には同一符号を付しており、図1と異なる部分についてのみ説明する。この発明の実施の形態4は、実施の形態1の第2の引きはずしコイル14と並列に可変抵抗器15を挿入したものである。
このようにすることにより、第2の電源供給変流器12a、12b、12cから上記第2の引きはずしコイル14に供給する電流を分流させることができるため、この可変抵抗器15の値を調整することにより、第2の引きはずしコイル14が動作する短絡電流の大きさを遮断器の定格電流などに応じて設定することが可能となるものである。
3a、3b、3c 第1の電源供給変流器、 4a、4b、4c 電流検出コイル、
5 第一の整流回路、 6 定電圧回路、 7 制御回路、
8 専用IC、 9 マイクロコンピュータ9、 10 トリガー回路、
11 第1の引きはずしコイル、 12a、12b、12c 第2の電源供給変流器、
13 第二の整流回路、 14 第2の引きはずしコイル、
15 可変抵抗器、 21 ボビン、 22 固定鉄心、
23 可動鉄心、 24 リターンスプリング、25 ヨーク、
26 シャフト。
Claims (2)
- 配線電路に配置された電源供給変流器の二次電流を整流して形成した定電圧回路を、引きはずし回路を動作させるための定電圧エネルギー源とすると共に、上記引きはずし回路には上記配線電路に流れる負荷電流に応じて所定の反限時動作特性を得るよう演算・判定を行うマイクロコンピュータと、上記反限時動作特性に従って遮断器の引きはずし動作を行う第1の引きはずし機構と、上記負荷電流が当該遮断器の最大瞬時電流設定値を超えた場合、遮断器の開閉接点間に発弧が生じるまでに上記遮断器の引きはずし動作を行う第2の引きはずし機構を備え、上記第2の引きはずし機構による遮断器の引きはずし動作が上記第1の引きはずし機構による引きはずし動作より早くなるように構成した回路遮断器において、
上記配線電路に配置された第1の電源供給変流器により上記第1の引きはずし機構に整流電圧を供給する第一の整流回路と、上記配線電路あるいは上記第1の電源供給変流器の二次側に配置された第2の電源供給変流器により上記第2の引きはずし機構に整流電圧を供給する第二の整流回路とを備え、
上記第2の引きはずし機構は、ボビンの芯部に巻回された引きはずしコイル、上記ボビン内に互いに対向して配置された固定鉄心と可動鉄心、および上記固定鉄心と可動鉄心間に配置され上記固定鉄心と可動鉄心間に所定のバネ荷重を与えるスプリングにて構成されており、上記負荷電流が上記遮断器の定格電流を超え最大瞬時電流設定値までの値である場合は、上記引きはずしコイルの起磁力は上記スプリングのバネ荷重より小さく設定され、上記負荷電流が当該遮断器の最大瞬時電流設定値を超えた場合、上記遮断器の開閉接点間に発弧が生じるまでに上記引きはずしコイルの起磁力が上記スプリングのバネ荷重を上回るように設定されたことを特徴とする回路遮断器。 - 上記第2の電源供給変流器が配線電路に配置されたものにおいて、上記第2の引きはずし機構の引きはずしコイルに並列に可変抵抗器を接続したことを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
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