JP3022232B2 - 位相調整用変圧器、及びその変圧器の保護方法 - Google Patents

位相調整用変圧器、及びその変圧器の保護方法

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JP3022232B2 JP7017662A JP1766295A JP3022232B2 JP 3022232 B2 JP3022232 B2 JP 3022232B2 JP 7017662 A JP7017662 A JP 7017662A JP 1766295 A JP1766295 A JP 1766295A JP 3022232 B2 JP3022232 B2 JP 3022232B2
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • Y02E40/30Reactive power compensation

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相調整用変圧器、及び
その変圧器の保護方法に係り、特に、電力系統の電圧位
相、または電圧値と電圧位相を調整するために電力系統
に挿入される変圧器と、該変圧器に位相調整のための電
圧を供給する調整変圧器とを備えているものに好的な位
相調整用変圧器、及びその変圧器の保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力用変圧器は、一般に各巻線の差電流
によって内部事故を検出し保護されている。電源投入時
などで変圧器鉄心が磁気飽和した際に発生する励磁突入
電流も差電流として検出されるので、何等かの方法で内
部事故と判別する必要がある。鉄心磁気飽和等の差電流
は一般に片極性の半波波形であり、第2高調波成分を多
く含むことから、第2高調波抑制法によって内部事故と
鉄心磁気飽和とを判定している。
【0003】一方、負荷時電圧調整器等のように、タッ
プ巻線のタップを切り換えて出力側の電圧値を調整する
ような場合には、タップ巻線の巻数が運転タップによっ
て変わるため電流の巻数換算が困難となり、上述のよう
な差電流を使う方法を用いることができない。
【0004】一般にタップ巻線を有する変圧器では、例
えば日立評論VOL.56No.3P13〜18の「50
0kV系統の保護継電方式」に記載されている如く、電
流位相比較方式が用いられる。この方式では、調整巻線
電流IE とタップ巻線電流IT の比IE/ITの比率と位
相を用いて内部事故を検出する電流比較継電器(61T
R)が用いられる。この電流比較継電器の特性を図2に
示す。
【0005】一般に、タップ巻線は低圧側になるので調
整巻線電流IE よりもタップ巻線電流IT の方が大き
く、健全時にはIE/ITの比率は1よりも小さくほぼ巻
数比に等しくなる。ところが、内部事故時には事故電流
の影響によりIE/ITの比率は健全時よりもかなり大き
くなる。この特性を利用してIE/ITの比率が所定値を
超えた時に変圧器の内部事故であると判定する。図2の
例では位相情報は用いていないが、比率と併せて位相情
報も用いて判定する場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した電流比較継電
器では、調整巻線電流IE とタップ巻線電流IT の比I
E/ITを用いて内部事故を検出する。
【0007】ところで、図3に示すように、位相調整器
用変圧器には電力系統に並列に接続される調整巻線,タ
ップを有し、直列変圧器の励磁巻線に所定の電圧を供給
するタップ巻線に加えて、第3高調波抑制のために三角
結線された安定巻線も用いられる。
【0008】図3において、3は電力系統に直列に接続
された直列変圧器、4は電力系統に並列に接続された調
整変圧器、1a,1b,1c,2a,2b,2cは直列
変圧器3、及び調整変圧器4が接続された電力系統の送
電線を示す。直列変圧器3は送電線1a,1b,1c,
2a,2b,2cと直列に接続される直列巻線31a,
31b,31c、該直列巻線31a,31b,31cに
電圧を供給する励磁巻線32a,32b,32c、直列
巻線31a,31b,31c、及び励磁巻線32a,3
2b,32cが巻回配置される鉄心(図示せず)とで構成
されている。調整変圧器4は、電力系統と並列に接続さ
れる調整巻線41a,41b,41c、直列変圧器3の
励磁巻線32a,32b,32cに所定の電圧を供給す
るタップ巻線42a,42b,42c、三角結線される
安定巻線43a,43b,43c、調整巻線41a,41
b,41c、及びタップ巻線42a,42b,42cが
巻回配置される鉄心(図示せず)とで構成されている。
ここで、添字のa,b,cはa相,b相,c相を表わ
す。
【0009】このような巻線構成の場合、上記した従来
技術の電流位相比較方式では、調整巻線41a,41
b,41c、及びタップ巻線42a,42b,42cと
いう2巻線の電流情報しか用いていないため、内部事故
と外部事故を判別できない状況も起こり得る。
【0010】本発明は上述の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、上記従来技術の欠点を克服
し、タップ巻線と調整巻線の他に第3の巻線を有するよ
うな位相調整用変圧器であっても内部事故を確実に検出
できる位相調整用変圧器、及びその変圧器の保護方法を
提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、調整変圧器を構成する調整巻線,タップ
巻線,安定巻線の全ての巻線の電流情報、すなわち少な
くとも調整巻線電流IE と安定巻線電流IV の差電流と
タップ巻線電流IT との比(IE+IV)/ITの比率を用
いるか、若しくはこの比率が、鉄心磁気飽和を伴う系統
事故時の比率よりも大きいことを用いることにより、タ
ップの位置に係らず内部事故のみを確実に検出できるよ
うにしたものである。
【0012】
【作用】本発明の作用を具体的に説明する。
【0013】図4は健全時の調整変圧器のa相の各巻線
に流れる電流の分布を模式的に示したもので、図中の矢
印が電流の流れを表わす。41aは調整巻線、42aは
タップ巻線、43aは安定巻線であり、IE,IT及びI
V はそれぞれ調整巻線41a,タップ巻線42a、及び
安定巻線43aの電流である。また、51a,52a,
53aは、それぞれIE ,IT ,IV を検出するための
電流変成器である。
【0014】周知の如く、健全時には調整巻線電流IE
による起磁力をタップ巻線電流ITと安定巻線電流IV
で打ち消すような電流分布となる。但し、安定巻線は通
常三角結線され負荷をとらないので、安定巻線電流IV
としては三角結線内を循環するごく小さい電流成分(≒
0)のみが検出される。従って、従来技術で用いられる
電流比率IE/ITと本発明の電流比率(IE+IV)/IT
はいずれも調整巻線とタップ巻線の巻数比にほぼ等しい
値となる。
【0015】図5は内部事故時の調整変圧器の各巻線に
流れる電流の分布を模式的に示したものである。図中の
実線の矢印は各巻線電流中に含まれる事故電流成分を、
点線の矢印は負荷電流成分を表わす。IF は事故電流で
ある。図4と同一部分には同一符号を付している。巻線
短絡等の内部事故時には、調整巻線41a,タップ巻線
42a、及び安定巻線43aには、負荷電流成分に加え
て事故電流IF による起磁力を打ち消すような事故電流
成分も流れると考えられる。
【0016】一般に、負荷電流成分に比べて事故電流成
分の方が大きく、図示したように調整巻線電流IE ,タ
ップ巻線電流IT ,安定巻線電流IV の位相はお互いに
ほぼ同相で事故電流IF に対しては逆相となる。また、
調整巻線電流IE ,タップ巻線電流IT の値も巻数比に
よらず健全時よりもかなり大きくなるとともに、安定巻
線にも健全時よりははるかに大きな循環電流IV が流れ
る。従って、従来技術で用いられる電流比率IE/IT
本発明の電流比率(IE+IV)/IT はいずれも健全時
よりは大きな値となり、調整巻線電流IEと安定巻線電
流IVがほぼ同相であることから(IE+IV)/IT
方がより大きくなる。
【0017】図6は外部事故時の調整変圧器の各巻線に
流れる電流の分布を模式的に示したものである。図中の
実線の矢印は各巻線電流中に含まれる事故電流成分を、
点線の矢印は負荷電流成分を表わす。図4,図5と同一
部分には同一符号を付している。外部事故時には、調整
巻線41a,タップ巻線42a、及び安定巻線43aに
は負荷電流成分に加えて事故電流IF による起磁力を打
ち消すような事故電流成分も流れると考えられる。この
場合は、健全時と同じく調整巻線電流IE による起磁力
をタップ巻線電流IT と安定巻線電流IV で打ち消すよ
うな電流分布となる。健全時と異なる点は、安定巻線に
も無視し得ないレベルの循環電流IV が流れることであ
る。
【0018】従って、従来技術で用いられる電流比率I
E/ITの値は巻数比よりも大きく内部事故の場合と同程
度になる可能性もある。ところが、本発明の電流比率
(IE+IV)/ITを用いれば、調整巻線電流IEと安定
巻線電流IVは位相がほぼ逆相となるため健全時よりは
若干大きくなるが内部事故時よりは確実に小さくなる。
【0019】よって、本発明により電流比率に関する判
定値を適切に設定すれば確実に内部事故を検出すること
ができる。また、位相情報も加えればより確実に内部事
故を検出できる。
【0020】
【実施例】以下、図示した実施例に基づいて本発明の一
実施例を説明する。
【0021】図1は電力系統に直列に接続された直列変
圧器と電力系統に並列に接続された調整変圧器の3相の
うちの1相分a相を示したものである。図3と同一部分
は同一符号を付している。
【0022】図1において1a,2aは直列変圧器、及
び調整変圧器が接続された電力系統の送電線、3は電力
系統に直列に接続された直列変圧器、4は電力系統に並
列に接続された調整変圧器、6は本発明による変圧器の
保護装置の一部を示す。
【0023】直列変圧器3は送電線1a,2aと直列に
接続される直列巻線31a、該直列巻線に電圧を供給す
る励磁巻線32a,直列巻線31a、及び励磁巻線32
aが巻回配置される鉄心(図示せず)とで構成されてい
る。調整変圧器4は、電力系統と並列に接続される調整
巻線41a,直列変圧器3の励磁巻線32aに所定の電
圧を供給するタップ巻線42a,三角結線される安定巻
線43a,調整巻線41a、及びタップ巻線42aが巻
回配置される鉄心(図示せず)とで構成されている。5
1a,52a,53aは電流変成器で、各々調整巻線4
1a,タップ巻線42a,安定巻線43aの電流を検出
するためのものである。
【0024】本発明の保護装置6は、電流変成器51
a,53aで検出した調整巻線電流IE ,安定巻線電流
V の差電流と、電流変成器53aで検出したタップ巻
線電流IT の比(IE+IV)/IT の比率と位相によっ
て内部事故を検出するようにしている。内部事故と外部
事故を判定するしきい値をηとすると、本発明の作用の
項で説明したように
【0025】
【数1】(IE+IV)/IT<ηのとき健全、あるいは
外部事故とし、
【0026】
【数2】(IE+IV)/IT>ηのとき内部事故と判定
するものとする。但し、ηの値は位相により変えること
ができる。
【0027】また、電流比率として(IE+IV+IT
/ITを用いればより確実に内部事故を検出できる。以
下に、その理由を説明する。
【0028】図5は内部事故時の調整変圧器の各巻線に
流れる電流の分布を模式的に示したものである。作用の
項で説明したように、巻線短絡等の内部事故時には、調
整巻線電流IE ,タップ巻線電流IT ,安定巻線電流I
V は事故電流IF による起磁力を打ち消すような分布に
なると考えられる。それ故、図示したように調整巻線電
流IE ,タップ巻線電流IT ,安定巻線電流IV の位相
はお互いにほぼ同相で事故電流IF に対しては逆相とな
る。また、調整巻線電流IE ,タップ巻線電流IT の値
も巻数比によらず健全時よりもかなり大きくなるととも
に、安定巻線にも健全時よりははるかに大きな循環電流
V が流れる。従って、従来技術で用いられる電流比率
E/ITと本発明の電流比率(IE+IV)/IT はいず
れも健全時よりは大きな値となり、(IE+IV)/IT
の方がより大きくなる。また、調整巻線電流IE とタッ
プ巻線電流IT も同相の関係になる。よって、比率(IE
+IV+IT)/IT は比率(IE+IV)/IT よりもさ
らに大きな値になる。
【0029】図6は外部事故時の調整変圧器の各巻線に
流れる電流の分布を模式的に示したものである。この場
合は健全時と同じく調整巻線電流IE による起磁力をタ
ップ巻線電流IT と安定巻線電流IV で打ち消すような
電流分布となる。健全時と異なる点は、安定巻線にも無
視し得ないレベルの循環電流IV が流れることである。
従って、従来技術で用いられる電流比率IE/ITの値は
巻数比よりも大きく内部事故の場合と同程度になる可能
性もある。ところが、本発明の電流比率(IE+IV)/
Tを用いれば、調整巻線電流IEと安定巻線電流IV
位相がほぼ逆相となるため健全時よりは若干大きくなる
が内部事故時よりは確実に小さくなる。また、調整巻線
電流IE とタップ巻線電流IT も逆相の関係になる。よ
って、比率(IE+IV+IT)/IT は比率(IE
V)/ITよりもさらに健全時に近づくことになる。
【0030】従って、外部事故時と内部事故時の比率
(IE+IV+IT)/ITの違いはより顕著になり、さら
に確実性を増す。但し、タップ巻線電流IT を巻数換算
する場合にタップ巻線の巻数は運転タップによって変化
するので、例えば巻数としては半分の値を用いる。
【0031】次に、本発明の他の実施例について図7に
より説明する。図7において図1と同一部分には同一符
号を付してある。図7の構成において図1と異なるのは
電力系統と並列に接続される調整変圧器4の電圧を送電
線1aからではなく、直列変圧器3の直列巻線31aの
中央部からとっていることである。このような場合でも
上述の方法により内部事故を検出することができる。
【0032】さらに、本発明の他の実施例について図8
により説明する。図8において図1と同一部分には同一
符号を付してある。図8の構成において図1と異なるの
は電力系統と並列に接続される調整変圧器4のタップ巻
線電圧を電力系統と並列に接続される主変圧器7の一次
巻線71a、及び二次巻線72aに供給する点である。
このような場合でも上述の方法により内部事故を検出す
ることができる。但し、主変圧器7の結線は特に限定す
るものではない。
【0033】以上に説明した実施例の調整変圧器4のタ
ップ巻線42aには、タップ切換装置が接続される。こ
のタップ切り換えスイッチには機械式スイッチ,半導体
スイッチ(サイリスタ,光点孤サイリスタ等)を用いる
ことができる。上記した保護方法はタップ切り換えスイ
ッチの構成に関しても限定するものではない。機械式ス
イッチを用いると他のスイッチに比べて電流容量を大き
くとることができる反面、切り換え時に接点でアークが
発生するため定期的な保守が必要、あるいは可動部があ
るため騒音,機械的なトラブルの増大等の問題も生じ
る。また、半導体スイッチを用いると高速制御が可能に
なるとともに、無接点化が図れるため保守の頻度を少な
くすることができる。
【0034】ところで、変圧器の保護装置は変圧器の内
部事故を検出した唯一のリレー要素の判定結果のみで変
圧器のトリップ指令を出力することは少なく、誤動作防
止あるいは誤不動作防止の観点から一般には複数のリレ
ー要素の判定結果を総合判断し遮断器にトリップ指令を
出力するように構成される。本発明は、このような変圧
器保護装置における一つのリレー要素に関するものであ
り、変圧器保護装置全体の構成は特に限定するものでは
ない。
【0035】
【発明の効果】以上説明した本発明の位相調整用変圧
器、及びその変圧器の保護方法によれば、調整変圧器を
構成する調整巻線,タップ巻線,安定巻線の全ての巻線
の電流情報、すなわち少なくとも調整巻線電流IE と安
定巻線電流IV の差電流とタップ巻線電流IT との比
(IE+IV)/IT の比率を用いるか、若しくはこの比
率が、鉄心磁気飽和を伴う系統事故時の比率よりも大き
いことを用いたものであるから、タップ巻線と調整巻線
の他に第3の巻線を有するような位相調整用変圧器であ
っても内部事故を確実に検出でき、保護装置全体の信頼
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位相調整用変圧器の一実施例を示す系
統図である。
【図2】従来の電流位相比較方式に用いられる電流比較
継電器の特性図である。
【図3】一般的な位相調整用変圧器を示す系統図であ
る。
【図4】本発明の作用を説明するための健全時の各巻線
の電流分布を説明する図である。
【図5】本発明の作用を説明するための内部事故の各巻
線の電流分布を説明する図である。
【図6】本発明の作用を説明するための外部事故の各巻
線の電流分布を説明する図である。
【図7】本発明の他の実施例を示す系統図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例を示す系統図であ
る。
【符号の説明】
1a,1b,1c,2a,2b,2c…送電線、3…直
列変圧器、4…調整変圧器、6…保護装置、7…主変圧
器、31a,31b,31c…直列巻線、32a,32
b,32c…励磁巻線、41a,41b,41c…調整
巻線、42a,42b,42c…タップ巻線、43a,
43b,43c…安定巻線、51a,52a,53a…
電流変成器、71…一次巻線、72…二次巻線。

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力系統の電圧位相、または電圧値と位相
    を調整するために電力系統に挿入される変圧器と、電力
    系統に並列に接続される調整巻線,タップを有し所定の
    位相調整用電圧を供給するタップ巻線,三角結線された
    安定巻線とを備えた調整変圧器とで構成される位相調整
    用変圧器において、 前記調整変圧器における安定巻線の電流、調整巻線の電
    流、及びタップ巻線の電流によって該調整変圧器の内部
    事故の有無を判定し保護する保護手段を有していること
    を特徴とする位相調整用変圧器。
  2. 【請求項2】電力系統の電圧位相、または電圧値と位相
    を調整するために電力系統に直列に挿入される直列巻
    線、該直列巻線に電圧を供給するための励磁巻線とを備
    えた直列変圧器と、電力系統に並列に接続される調整巻
    線,タップを有し前記直列変圧器の励磁巻線に所定の電
    圧を供給するタップ巻線,三角結線された安定巻線とを
    備えた調整変圧器とで構成される位相調整用変圧器にお
    いて、 前記調整変圧器における安定巻線の電流,調整巻線の電
    流、及びタップ巻線の電流によって該調整変圧器の内部
    事故の有無を判定し保護する保護手段を有していること
    を特徴とする位相調整用変圧器。
  3. 【請求項3】前記調整変圧器の調整巻線の一方の端子
    は、前記直列変圧器の直列巻線の中間部に接続されてい
    ることを特徴とする請求項2記載の位相調整用変圧器。
  4. 【請求項4】電力系統の電圧位相、または電圧値と位相
    を調整するために電力系統に並列に接続される主変圧器
    と、電力系統に並列に接続される調整巻線,タップを有
    し所定の位相調整用電圧を供給するタップ巻線,三角結
    線された安定巻線とを備えた調整変圧器とで構成される
    位相調整用変圧器において、 前記調整変圧器における安定巻線の電流、調整巻線の電
    流、及びタップ巻線の電流によって該調整変圧器の内部
    事故の有無を判定し保護する保護手段を有していること
    を特徴とする位相調整用変圧器。
  5. 【請求項5】前記保護手段は、前記タップ巻線の電流に
    対する調整巻線と安定巻線の差電流の比率と位相が所定
    値を超えたとき内部事故と判定し保護するものであるこ
    とを特徴とする請求項1,2、又は4記載の位相調整用
    変圧器。
  6. 【請求項6】前記保護手段は、前記タップ巻線の電流に
    対する調整巻線と安定巻線の差電流の比率と位相が、鉄
    心磁気飽和を伴う系統事故時の比率と位相よりも大きい
    所定値を超えたとき内部事故と判定し保護するものであ
    ることを特徴とする請求項1,2、又は4記載の位相調
    整用変圧器。
  7. 【請求項7】前記調整変圧器タップ巻線のタップ切換器
    の切り換えスイッチに半導体スイッチを用いたことを特
    徴とする請求項1〜6いずれかに記載の位相調整用変圧
    器。
  8. 【請求項8】調整変圧器を構成する調整巻線,タップ巻
    線,安定巻線の電流情報によって該調整変圧器の内部事
    故の有無を判定することを特徴とする位相調整用変圧器
    の保護方法。
  9. 【請求項9】電力系統に挿入され該電力系統の電圧位
    相、または電圧値と位相を調整する変圧器に位相調整の
    ための電圧を供給すると共に、前記電力系統に並列に接
    続される調整巻線,タップを有し所定の位相調整用電圧
    を供給するタップ巻線,三角結線された安定巻線とを備
    えた調整変圧器を保護する位相調整用変圧器の保護方法
    において、 前記調整変圧器における安定巻線の電流、調整巻線の電
    流、及びタップ巻線の電流によって該調整変圧器の内部
    事故の有無を判定することを特徴とする位相調整用変圧
    器の保護方法。
  10. 【請求項10】電力系統に挿入され該電力系統の電圧位
    相、または電圧値と位相を調整する変圧器に位相調整の
    ための電圧を供給すると共に、前記電力系統に並列に接
    続される調整巻線,タップを有し所定の位相調整用電圧
    を供給するタップ巻線,三角結線された安定巻線とを備
    えた調整変圧器を保護する位相調整用変圧器の保護方法
    において、 少なくとも前記タップ巻線の電流に対する調整巻線と安
    定巻線の差電流の比率が所定値を超えたとき内部事故と
    判定することを特徴とする位相調整用変圧器の保護方
    法。
  11. 【請求項11】電力系統に挿入され該電力系統の電圧位
    相、または電圧値と位相を調整する変圧器に位相調整の
    ための電圧を供給すると共に、前記電力系統に並列に接
    続される調整巻線,タップを有し所定の位相調整用電圧
    を供給するタップ巻線,三角結線された安定巻線とを備
    えた調整変圧器を保護する位相調整用変圧器の保護方法
    において、 少なくとも前記タップ巻線の電流に対する調整巻線と安
    定巻線の差電流の比率が、鉄心磁気飽和を伴う系統事故
    時の比率よりも大きい所定値を超えたとき内部事故と判
    定することを特徴とする位相調整用変圧器の保護方法。
  12. 【請求項12】電力系統に挿入され該電力系統の電圧位
    相、または電圧値と位相を調整する変圧器に位相調整の
    ための電圧を供給すると共に、前記電力系統に並列に接
    続される調整巻線,タップを有し所定の位相調整用電圧
    を供給するタップ巻線,三角結線された安定巻線とを備
    えた調整変圧器を保護する位相調整用変圧器の保護方法
    において、 少なくとも前記タップ巻線の電流に対する調整巻線と安
    定巻線の差電流の比率が、内部事故と外部事故を判定す
    るしきい値より小さいときには健全、或いは外部事故、
    しきい値より大きいときには内部事故と判定することを
    特徴とする位相調整用変圧器の保護方法。
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