JP5322538B2 - 消臭及び/又は芳香剤用吸収性樹脂 - Google Patents
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Description
さらに、吸収ゲルの耐光性の向上方法として、水溶性紫外線吸収剤を添加する方法(特許文献5)が挙げられる。
要件(1):吸収性樹脂粒子(C)における、重合していない(a1)、(a2)及び(b)の合計含有量が、(C)の重量を基準として10〜200ppmであること。
要件(2):吸収性樹脂粒子(C)をイオン交換水で50倍に膨潤させたゲル(G1)のゲル強度(GS1)が3.0〜8.0kN/m2であること。
(1)本発明の吸収性樹脂粒子は、これを用いて得られるゲルが耐光性に非常に優れるため、経時変化を起こして離液したり、ゲルの形状が変化したりすることがない。
(2)本発明の吸収性樹脂粒子を用いた消臭・芳香剤は、耐光性に非常に優れるため、商品陳列中の経時変化が起こらず、商品価値の低下を招くことがない。
水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)としては特に限定がないが、例えば、特開2005−075982号公報に記載の水溶性ラジカル重合単量体が挙げられる。これらのうち、吸収性能等の観点から、水溶性ビニルモノマー(a1)が好ましく、さらに好ましくはアニオン性ビニルモノマー、特に好ましくは炭素数3〜30のビニル基含有カルボン酸(塩){不飽和モノカルボン酸(塩)((メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸及びこれらの塩等);不飽和ジカルボン酸(塩)(マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸及びこれらの塩等);及び前記不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル(マレイン酸モノブチルエステル、フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸のエチルカルビトールモノエステル、フマル酸のエチルカルビトールモノエステル、シトラコン酸モノブチルエステル及びイタコン酸グリコールモノエステル等}、次に好ましくは不飽和モノカルボン酸(塩)、最も好ましくはアクリル酸(塩)である。
第3級アンモニウム(VI1)としては、アルキルアンモニウム(トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム等)、アルカノールアンモニウム(トリメタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等)及びピリジニウム等が挙げられる。
第2級アンモニウム(VI2)としては、アルキルアンモニウム(ジメチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム等)及びアルカノールアンモニウム(ジメタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム等)等が挙げられる。
第1級アンモニウム(VI3)としては、アルキルアンモニウム(モノメチルアンモニウム、モノエチルアンモニウム等)及びアルカノールアンモニウム(モノメタノールアンモニウム、モノエタノールアンモニウム等)等が挙げられる。
水溶性ビニルモノマー(a1)及び加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)の両方を構成単位とする場合、これらのビニルモノマー単位のモル比{(a1)/(a2)}は、75/25〜99/1が好ましく、さらに好ましくは85/15〜98/2、最も好ましくは90/10〜95/5である。
分子内にアリル基を3〜10個有しかつ水酸基を有さない内部架橋剤(b132)としては、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル及びテトラアリルオキシエタン等が挙げられる。
内部架橋剤(b21)としては、分子内にアリル基を2個有しかつ水酸基を1〜5個有する内部架橋剤(b211)、分子内にアリル基を3〜10個有しかつ水酸基を1〜3個有する内部架橋剤(b212)、分子内にアリル基を有さずかつ水酸基を有する内部架橋剤(b213){N−メチロール(メタ)アクリルアミド等}及びヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び分子内にアリル基を有さずかつエポキシ基を有する内部架橋剤(b214)等{グリシジル(メタ)アクリレート等}が挙げられる。
分子内にアリル基を3〜10個有しかつ水酸基を1〜3個有する内部架橋剤(b212)としては、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル及びジグリセリントリアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル、ポリグリセリン(重合度3〜13)ポリアリルエーテル等が挙げられる。
分子内にアリル基を有さずかつ水酸基を有する内部架橋剤(b213)としては、N−メチロール(メタ)アクリルアミド及びヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
分子内にアリル基を有さずかつエポキシ基を有する内部架橋剤(b214)としては、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多価グリシジル化合物(b31)としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル及びソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(b32)としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
多価アミン化合物(b33)としては、エチレンジアミン等が挙げられる。
多価アルコール化合物(b34)としては、(ポリ)アルキレングリコール、グリセリン及びソルビトール等が挙げられる。
内部架橋剤(b3)のうち、好ましくは多価グリシジル化合物(b31)であり、さらに好ましくはエチレングリコールジグリシジルエーテルである。
内部架橋剤(b3)を使用した場合は、内部架橋剤添加後、任意の段階で、好ましくは100〜230℃、より好ましくは120〜160℃に加熱し架橋反応を進行させるのが一般的である。また、内部架橋剤(b3)は、所定量の範囲で2種以上、更には(b1)及び(b2)と併用しても良い。
重合方法としては従来公知の重合方法が適用でき、たとえば、水溶液重合、懸濁重合、塊状重合、逆相懸濁重合及び乳化重合が挙げられる。
これらの重合方法のうち、本発明の吸収性樹脂の吸収能の観点から水溶液重合、懸濁重合、逆相懸濁重合及び乳化重合が好ましく、さらに好ましくは水溶液重合、逆相懸濁重合及び乳化重合、特に好ましくは水溶液重合である。これらの重合には、公知の重合開始剤、連鎖移動剤及び/又は溶媒等が使用できる。
最も好ましいのは、アクリル酸(塩)を主体とするモノマー水溶液に内部架橋剤(b)を添加溶解し重合させる水溶液重合法である。この重合方法であると、吸収能に優れた吸収性樹脂を得ることができる。
水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)を水溶液重合法で重合させる方法は、従来公知の方法でよく、例えばラジカル重合開始剤を用いて重合させる方法、放射線、紫外線、電子線等を照射する方法が挙げられる。
ラジカル重合開始剤を用いる場合、この開始剤としては、アゾ化合物[アゾビスイソバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリックアシッド)、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド等]、無機過酸化物[過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等]、有機過酸化物[ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等]、レドックス開始剤[アルカリ金属塩の亜硫酸塩もしくは重亜硫酸塩、亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、L−アスコルビン酸等の還元剤と、アルカリ金属塩の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化水素水等の過酸化物の組み合わせ]等が挙げられる。これらは2種類以上を併用してもよい。
開始剤の量に関しても、特に限定はないが、不飽和単量体{すなわち、(メタ)アクリル酸(塩)、(b)および(a)}の合計重量に対して、重合度の観点から、好ましくは0.000001〜3.0重量%、更に好ましくは0.000001〜0.5重量%である。
また、(a1)及び/又は(a2)は、同一条件で重合を行った場合、中和度が低い方が重合度が上がりやすいため、ポリマーの重合度を大きくするためにも、中和度が低い状態で重合を行った方が好ましい。
(a1)及び/又は(a2)を中和する場合、アルカリ(D)を混合して中和物を得る。アルカリ(D)としては、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、オニウムカチオンの水酸化物及びオニウムカチオンの炭酸塩が含まれる。
アルカリ金属水酸化物としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。オニウムカチオンの水酸化物としては、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド等が挙げられる。オニウムカチオンの炭酸塩としては、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムモノメチル炭酸塩等が挙げられる。
平均重合度が、5,000以上となる条件で重合を行うと、適量の架橋剤を使用することにより吸収性樹脂の吸収能がさらに優れる。上記平均重合度の測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法にて行うことができる。
含水ゲルの中和を行う場合には、(A)の含水ゲルにアルカリ(D)を混合して、含水ゲルの中和物を得る。この工程で得られる含水ゲルの中和度は、含水ゲルの粘着性及び吸収性樹脂の人体の皮膚に対する安全性の観点から、(A)中のカルボキシル基の60〜80モル%が好ましく、さらに好ましくは65〜78モル%である。
(A)の含水ゲルをアルカリ(D)で中和する方法としては、(A)の含水ゲルを約1cm3以下の小片に細断しながらアルカリ(D)又は(D)の水溶液を添加し混合する方法が挙げられる。
混合する際の温度としては、従来この工程で行われる範囲でよく、好ましくは10〜80℃である。また、混合するシアも、従来公知の方法でよく、機器の回転数は、好ましくは20〜100rpmである。
破断する際の温度としては、従来この工程で行われる範囲でよく、好ましくは10〜80℃である。また、混合するシアも、従来公知の方法でよく、機器の回転数は、好ましくは20〜100rpmである。
離型剤としては、無機粉末[炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、表面を疎水化処理した二酸化ケイ素、酸化チタンなど]、天然物由来の粉末[小麦粉、米粉、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなど]、合成高分子若しくは合成樹脂の粉末[ポリビニルアルコール、ポリエステル、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル系樹脂など]、アニオン性界面活性剤 [ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリルオキシポリエチレンオキシ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ラウロイルザルコシンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリル燐酸ナトリウム、N−椰子油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸モノナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウムなど]、非イオン性界面活性剤[1:1型椰子油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリルジメチルアミンオキシド、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ノニルフェノールポリオキシエチレン、オクチルフェノールポリオキシエチレン、ドデシルフェノールポリオキシエチレンなど]、カチオン性界面活性剤[塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムなど]、両性活性剤[椰子油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2-アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなど]、高分子活性剤[カチオン化セルロース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウムなど]、公知のシリコン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤などを例示できる。これらの離型剤の中で好ましいものは、無機粉末類、アニオン性界面活性剤類および非イオン性界面活性剤である。
粉末化して得られる樹脂粒子(E)の重量平均粒子径は、0.8〜3.0mm、好ましくは1.0〜2.8mmであり、90重量%以上の粒子が1.0〜2.8mmの範囲であることが好ましい。
ポリエポキシ若しくはポリグリシジルエーテル化合物(F11)としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリン−1,3−ジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
ポリオール化合物(F12)としては、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。
(ポリ)アルキレンポリアミン化合物(F13)としては、エチレンジアミン等が挙げられる。
具体的には、塩化カルシウム、ジ酢酸亜鉛、硫酸アルミニウム等が挙げられる。
水溶性紫外線吸収剤の水溶性とは、25℃の水に対する溶解度が0.001〜50(g/100g)のことである。水溶性紫外線吸収剤の溶解度は、耐光性の観点から0.01〜40(g/100g)が好ましく、さらに好ましくは0.05〜30(g/100g)、特に好ましくは0.05〜10(g/100g)である。
<溶解度の測定法>
25℃に調整したイオン交換水1,000gに過剰量の紫外線吸収剤L(g)を入れ、25℃の恒温水槽(例えばウォーターバスインキュベーター、ヤマト科学社製)で5時間振動させたあと吸引濾過する。次に濾紙(M(g))上の残留物を循環風乾燥機(例えばセ−フティオーブンSPHH−200、タバイエスペック社製)に入れ105℃、2時間乾燥させた後、乾燥残留物を含めた濾紙の重量N(g)を測定する。下記式から紫外線吸収剤の溶解度を算出する。
紫外線吸収剤の水への溶解度(g/100g)=(L−(N−M))/10
水溶性ベンゾフェノンとしては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5,5’−ビススルホン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸3水和物等が挙げられる。
水溶性ベンゾトリアゾールとしては、メチル−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)とポリエチレングリコールの反応生成物等が挙げられる。
その他の水溶性紫外線吸収剤としてはパラアミノ安息香酸が挙げられる。
これらのうち、耐光性の観点から、水溶性ベンゾフェノンが好ましく、さらに好ましくは2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5,5’−ビススルホン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンである。
<重合していない(a1)、(a2)及び(b)の合計含有量測定方法>
300mlのビーカーに、吸収性樹脂測定試料1.0g及び0.9重量%食塩水249.0gを加えて、20〜30℃で3時間攪拌した後、不溶分をろ別してろ液を得る。このろ液を高速液体クロマトグラフィー法(以下の条件)により既知濃度のビニルモノマーを用いて作成した検量線を使用して、(a1)、(a2)及び(b)の合計含有量を求める。
測定条件
カラム:SCR−101H(長さ0.3m×内径7.9mm、株式会社島津製作所製)
展開溶液:0.015重量%リン酸水溶液
流速:0.5ml/min
サンプル注入量:100μl
検出器:UV検出器、波長195nm
カラム温度:40℃
還元性物質又は水溶性チオール化合物の添加量を、この範囲の量とすることで、上記要件(1)を満たしやすい。もし、範囲を満たさない場合は、特開平1−62317号公報及び特開平8−157737号公報記載の添加方法において、必要により還元性物質又は水溶性チオール化合物水溶液又は水分散体として、前述の(A)の含水ゲルをアルカリ(D)で中和する工程の際に混合することで満たすことができる。
<イオン交換水吸収ゲルのゲル強度(GS1)の測定方法>
100mlのビーカーにイオン交換水を100gと撹拌子を入れ、マグネティックスターラーで600rpmで撹拌しているところに吸収性樹脂2.0gを入れ、吸収性樹脂が膨潤してイオン交換水上部の渦が平らになった時点で撹拌を停止させ、上部をラップで覆い、25℃の水浴中に1時間放置して温調し測定試料(G1)を調製する。カードメーター・マックスME−500(アイテクノエンジニアリング製)の試料台を原点まで戻し、この1時間放置した測定試料を試料台にセットし、試料台を上昇させて感圧軸の下端が測定試料表面に接するようにセットし、以下の条件で測定を行う。
感圧軸φ :8mm
スプリング:100g用
荷重 :100g
上昇速度 :1インチ/7秒
試料性質 :破断
測定開始6秒後の応力測定値を読み取り、下式によりゲル強度(GS1)を算出する。
ゲル強度(GS1)(N/m2)=0.98×F/S
F:応力測定値(g/cm2)
S:感圧軸の円盤面積(cm2)
さらに化合物(F)を使用するのが好ましく、さらに好ましくはポリエポキシ若しくはポリグリシジルエーテル化合物(F11)及びイオン架橋を形成しうる多価金属化合物(F2)である。化合物(F)の添加量は、前記範囲内で多い方がよい。
<ゲル強度保持率の測定方法>
ゲル強度を測定する際に調製した吸水ゲル(GS1)を、ポリエチレン製のビニル袋(ユニパックC−2、生産日本社製)に入れて上部をヒートシールし、JISK7350−2−1995(プラスチック−実験室光源による暴露試験方法 第2部:キセノンアーク光源)に準拠して以下の条件で照射を行う。
照射試験装置:キセノンフェードメーター(スガ試験機社製)
照射強度:50W/m2
ブラックパネル温度:65℃
相対湿度:50%RH
照射時間:12時間
照射後の吸水ゲルを、目開き710μmの篩上に全量投入して液状化した部分を除去し、篩上に残ったゲルを100mlのビーカーに入れ、照射を行った後のゲル(G2)とする。このゲル(G2)について、前記(G1)のゲル強度を測定する方法と同様にして、(G2)のゲル強度(GS2)を測定し、前述の式によりゲル強度保持率を算出する。
ゲル状消臭剤は、前記本発明の吸収性樹脂及び消臭性物質を含有してなるものである。
ゲル状消臭剤に用いる消臭性物質としては、無機強酸の弱塩基の塩(硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムアンモニウム、塩化アンモニウム、ミョウバン等)、フラボノイド化合物(イネ、松、ヒノキ、笹等の植物からの抽出物質、「フレシュライマツ」(白井松新薬社製)、「スメラル」(環境科学開発社製)等)、シクロデキストリン(α−若しくはβ−シクロデキストリン、ヒドロキシメチルシクロデキストリン、ヒドロキシエチルシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン又はヒドロキシブチルシクロデキストリン等)、ゼオライト、活性炭等が挙げられ、これらのものを水又は一部溶剤を含んだ水で希釈した水性液として用いることができる。
これらは一種類のみでもよいし、二種類以上を使用してもよい。また、後で示すような芳香性物質を併用してもよい。
ゲル状芳香剤は、前記本発明の吸収性樹脂及び芳香性物質を含有してなるものである。
ゲル状芳香剤に用いる芳香性物質としては、天然芳香性物質、合成芳香性物質が含まれる。
天然芳香性物質としては、じゃ香、霊猫香、竜挺香等の動物性芳香性物質、アビエス油、アジヨクン油、アルモンド油、アンゲリカルート油、ベージル油、ベルガモット油、バーチ油、ボアバローズ油、カヤブテ油、カナンガ油、カブシカム、キャラウエー油、カルダモン油、カシア油、セロリー油、シンナモン油、シトロネラ油、コニャック油、コリアンダー油、キュベブ油、クミン油、樟脳油、ジル油、エストゴラン油、ユーリカ油、フエンネル油、ガーリック油、ジンジャー油、グレープフルーツ油、ホップ油、ジュニパーベリー油、ローレルリーフ油、レモン油、レモングラス油、ロベージ油、メース油、タイムホワイト油、カッシャ油、ビメント油、ヒノキ油、ヒバ油、フローラル油、ナツメグ油、マンダリン油、タンゼリン油、カラシ油、はっか油、燈花油、玉ねぎ油、こしょう油、オレンジ油、スターニアス油、テレピン油、ウォームウッド油、ワニラ豆エキストラクト、シトラール、シンナミックアルデヒド、チモール、オイゲノール、ローズマリー、セイジ等の植物性芳香性物質が挙げられる。
これらは一種類のみでもよいし、二種類以上を使用してもよい。
ゲル状消臭剤及び/又は芳香剤に用いる水性液としては、水又は一部溶剤を含んだ水が含まれる。
この水は、ゲル状消臭剤及び/又は芳香剤の重量を基準として、好ましくは70〜97重量%、さらに好ましくは80〜95重量%、最も好ましくは85〜90重量%である。
この範囲であれば、ゲル状消臭剤及び/又は芳香剤としての性能を損ねることがなく好ましい。
これらは一種類のみでもよいし、二種類以上を使用してもよい。
これらの溶剤は、水の重量を基準として、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下、最も好ましくは5重量%以下である。添加量が20重量%以下であれば、ゲル状消臭剤及び/又は芳香剤としての性能を損ねることがなく好ましい。
2リットルのビーカーに、アクリル酸300g、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル1.0g及びイオン交換水660gを入れて撹拌混合してアクリル酸水溶液を調整し、4℃に温調した。
アクリル酸水溶液を1.5リットルの断熱重合槽に入れ、水溶液に窒素を通じてアクリル酸水溶液中の溶存酸素量を0.1ppm以下とした。この断熱重合層に、2.0重量%2,2’−アゾビス{2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド}(和光純薬工業株式会社製、商品名:VA−086)水溶液4.65g、1.0重量%過酸化水素水1.23g、1.0重量%L−アスコルビン酸水溶液4.65g及び0.1重量%硫酸鉄(II)七水和物水溶液0.45gを添加し、重合が開始するまで水溶液中への窒素通気を継続した。重合が開始し、アクリル酸水溶液の粘度が上昇し始めたのを確認後、窒素通気を停止して6時間重合した。打点温度計でアクリル酸水溶液の温度を測定したところ、最高到達温度は、98℃であった。
この含水ゲルを、目開き850μmのSUS製のスクリ−ンの上に、厚さ5cmで積層し、小型透気乾燥機(八光電機製作所社製)を用い、供給風温160℃、風速1.5m/秒の条件下で、40分間含水ゲルに透気させて、含水ゲルを加熱乾燥し、水分含有量が約4%の乾燥物を得た。
この乾燥物を家庭用ミキサーを用いて粉砕し、フルイを用いて0.71〜3.35mm(22メッシュ〜5.5メッシュ)の粒径のものを採取して、重量平均粒子径2.0mmの樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子100gを撹拌しながら、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.05g、水2.67g、プロピレングリコール1.28gからなる溶液をナウター式混合機(ホソカワミクロン株式会社社製)を用いて、室温、50rpmの条件で、添加混合し、順風乾燥機(タバイエスペック株式会社社製)を用い、140℃、40分間加熱反応を行って、本発明の吸収性樹脂(1)を得た。
実施例1において、10.0重量%亜硫酸ナトリウム水溶液120.0gを60.0g{アクリル酸(塩)と架橋剤との合計重量に対して2.0重量%}、粉砕後の重量平均粒子径を3.0mm、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.05gを0.10gとする以外は実施例1と同様にして、本発明の吸収性樹脂(2)を得た。
実施例1において、10.0重量%亜硫酸ナトリウム水溶液120.0gを300.0g{アクリル酸(塩)と架橋剤との合計重量に対して10.0重量%}、粉砕後の重量平均粒子径を2.4mmとする以外は実施例1と同様にして、本発明の吸収性樹脂(3)を得た。
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル1.0gを1.35g、10.0重量%亜硫酸ナトリウム水溶液120.0gを90.0g{アクリル酸(塩)と架橋剤との合計重量に対して3.0重量%}、粉砕後の重量平均粒子径を0.8mm、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.05gを0.10gとする以外は実施例1と同様にして、本発明の吸収性樹脂(4)を得た。
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル1.0gを0.6g、粉砕後の重量平均粒子径を2.8mmとする以外は実施例1と同様にして、本発明の吸収性樹脂(5)を得た。
実施例1において、10.0重量%亜硫酸ナトリウム水溶液120.0gを600.0g{アクリル酸(塩)と架橋剤との合計重量に対して20.0重量%}とする以外は実施例1と同様にして、比較用の吸収性樹脂(H1)を得た。
実施例1において、10.0重量%亜硫酸ナトリウム水溶液を添加しない以外は実施例1と同様にして、比較用の吸収性樹脂(H2)を得た。
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル1.0gを0.45g、10.0重量%亜硫酸ナトリウム水溶液120.0gを30.0g{アクリル酸(塩)と架橋剤との合計重量に対して1.0重量%}、粉砕後の重量平均粒子径を0.38mmとする以外は実施例1と同様にして樹脂粒子を得、その樹脂粒子をエチレングリコールジグリシジルエーテルで処理することなく、そのまま比較用の吸収性樹脂(H3)とした。
実施例1において、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル1.0gを0.6g、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.05gを5.0g、水2.67gを53.4g、プロピレングリコール1.28gを25.6gとする以外は実施例1と同様にして、比較用の吸収性樹脂(4)を得た。
Claims (2)
- 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに内部架橋剤(b)を必須構成単位とする架橋重合体(A)を含んでなる消臭及び/又は芳香剤用吸収性樹脂粒子であって、下記の要件(1)及び(2)の要件を具備してなる消臭及び/又は芳香剤用吸収性樹脂粒子(C)。
要件(1):吸収性樹脂粒子(C)における、重合していない(a1)、(a2)及び(b)の合計含有量が、(C)の重量を基準として10〜200ppmであること。
要件(2):吸収性樹脂粒子(C)をイオン交換水で50倍に膨潤させたゲル(G1)のゲル強度(GS1)が3.0〜8.0kN/m2であること。 - 吸収性樹脂粒子(C)の重量平均粒子径が、0.8〜3.0mmである請求項1に記載の消臭及び/又は芳香剤用吸収性樹脂粒子。
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