JP5275895B2 - 芳香剤の製造方法 - Google Patents
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Description
〔香料(a1)〕
本発明の香料含有溶液(A)には、全香料中にCLogPowが3.0〜7.0の香料成分を20〜100質量%含有する香料(a1)〔(a1)成分〕を用いる。ここでCLogPowとは化学物質の1−オクタノール/水分配係数で、f値法(疎水性フラグメント定数法)により計算で求められた値をいう。具体的には、化合物の化学構造を、その構成要素に分解し、各フラグメントの有する疎水性フラグメント定数(f値)を積算して求めることができ、CLOGP3 Reference Manual Daylight Software 4.34, Albert Leo, David Weininger, Version1, March 1994を参考にすることができる。
本発明の香料含有溶液(A)には、下記一般式(1)で示される含窒素界面活性剤(a2)〔(a2)成分〕を用いる。
本発明の香料含有溶液(A)には、HLB(親水性−親油性バランス)が8〜18の非イオン界面活性剤(a3)〔(a3)成分〕を用いる。ここで、本発明で用いるHLBは、(a3)成分がポリオキシエチレンアルキルエーテル型界面活性剤である場合には、界面活性剤便覧(産業図書株式会社発行_昭和44年11月30日第8刷_西一郎ら著)307頁に記載のGriffin氏による方法を採用し、Griffin氏の方法で求めることができないものについては、同便覧319頁(界面活性剤のHLB価の求め方)に記載の方法による乳化実験で求めた値を採用する。
R2a−S−〔T〕2m (2)
〔式中、R2aは炭素数が8〜24の炭化水素基であり、好ましくは炭素数が10〜22、より好ましくは炭素数が10〜18の炭化水素基が好適である。Sは−O−、−COO−、−N<、及び−CON<から選ばれる基である。Tは−(R2bO)2n−R2c、及び/又は平均縮合度が1〜2のグルコースの水酸基から水素原子と酸素原子を除いた残基(この場合はSは−O−および/または−COO―に限られる)であり、R2bはエチレン基及び/又はプロピレン基であり、R2cは水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基または平均縮合度が1〜2のグルコースの水酸基から水素原子と酸素原子を除いた残基である。2nは平均付加モル数であり3〜30の数であり、2mは、Sが−O−、−COO−の場合には1の数であり、Sが−N<、−CON<の場合には2の数である。また、R2a、S、TはHLBが本発明の範囲に入るように選択される。〕
本発明の香料含有溶液(A)は上述の(a1)成分〜(a3)成分を水と混合させた水溶液の形態が好ましく、使用する水は水中に存在する金属を除去したイオン交換水を用いることが好ましい。また、防腐の観点から塩素を1〜10ppm含有させた塩素滅菌水を用いることが好適である。
本発明では、上述の香料含有溶液(A)を、吸水性樹脂(B)に含浸させる。本発明で用いる吸水性樹脂(B)は、下記で定義される吸水量が10〜300、更に10〜250、より更に10〜200であるものが好適である。
1.吸水量
吸水性樹脂を大過剰の生理食塩水(0.9%食塩水)中に分散して、該吸水性樹脂をその吸水量が平衡状態になるまで膨潤させた後、生理食塩水を80メッシュの金網で濾過し、得られた膨潤質量wを測定し、この値を吸水前の質量w0で除して得られる値、即ち、w/w0を吸水量とする。
本発明では、香料含有溶液(A)と、吸水性樹脂(B)とを接触させて、香料含有溶液(A)を吸水性樹脂(B)に含浸させる。接触、含浸方法としては、水分含有率が10質量%以下、好ましくは5質量%以下の吸水性樹脂(B)を1〜20質量部、好ましくは1〜10質量部、特に好ましくは3〜6質量部に、香料含有溶液(A)を70〜99質量部、好ましくは80〜99質量部、特に好ましくは90〜99質量部を、混合し静置する方法を採用することができる。混合及び静置の温度は、それぞれ0〜40℃の範囲から選定することが好適であり、攪拌を加えても良いが、静置しておくだけでも通常は十分香料含有溶液(A)が吸水性樹脂(B)の内部に浸透、保持される。これにより、香料を吸水性樹脂に担持させた芳香剤、好ましくはゲル状芳香剤が得られる。
表1の香料を用いて調製した表2〜5の香料含有溶液(A)2.9gと吸水性樹脂(B)0.1gとを、広口規格ビン(PS−No.6)に入れフタを閉め、香料含有溶液(A)を吸水性樹脂(B)に含浸し、24時間静置したものをゲル状芳香剤とし評価に用いた。
ゲル状芳香剤の白濁性をゲル外観の乳白色度合いを目視で判定し、以下の基準により評価した。
* 白濁性判定基準
5:濃い乳白色で、ゲルが不透明
4:やや濃い乳白色でゲルが半透明
3:乳白色で、ゲルが半透明
2:薄い乳白色で、ゲルがほぼ透明
1:乳白色が無く、ゲルが完全に透明
ゲル状芳香剤の離水性(吸液性)について、規格ビンの内側とゲルの接触部の外観の離水とビン底部の液ダレから離水を総合的に判断し、以下の基準により評価した。
* 離水性判定基準
5:ビン底に液が見えず、ゲル接触部にも全く液が見えない
4:ビン底に液が見えず、ゲル接触部にはやや液が見える
3:ビン底に液が見えず、ゲル接触部には少し液が見える
2:ビン底に液が見えないが、ゲル接触部は液が見える
1:ビン底に液がたまり、ゲル接触部は完全に離水している。
調製直後のゲル状芳香剤が入った広口規格ビンのフタを開け、ビン口の香り立ちを評価する。次にフタを空けた状態のまま20℃、湿度65%の恒温室で静置し、静置3日後と10日後にビン口の香り立ちを評価し香りの持続性を評価した。
* 香り強度の評価基準
5:50%濃度の指標水溶液と同等の強さ
4:25%濃度の指標水溶液と同等の強さ
3:5%濃度の指標水溶液と同等の強さ
2:1%濃度の指標水溶液と同等の強さ
1:0.25%濃度の指標と同等水溶液の強さ
0:0.25%濃度の指標水溶液より弱い
* 香りの持続性の評価基準
5:初期(製造直後)と同等の強さ
4:初期(製造直後)よりやや弱い
3:初期(製造直後)より弱い
2:初期(製造直後)よりかなり弱い
1:ほとんど香りがない
*含窒素界面活性剤(a2)
・a−2−1:ラウロイルアミノプロピルジメチルアミンオキシド
*非イオン界面活性剤(a3)
・a−3−1:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、エチレンオキサイド平均付加モル数5.6(HLB 12.1)
・a−3−2:ポリオキシエチレンラウリルエーテル、エチレンオキサイド平均付加モル数9(HLB 13.6)
*吸水性樹脂(B)
・b−1:ポリアクリル酸/アクリルアミド共重合体ポリマー(Hisobead 愛敬精密化学製)
・b−2:ポリアクリル酸架橋体(アクアリックCA H2、日本触媒(株)製)
・b−3:イソブチレン−無水マレイン酸共重合体の架橋体(KIゲル−201K−G1、クラレトレーディング(株)製)
Claims (3)
- 全香料中にCLogPowが3.0〜7.0の香料成分を20〜100質量%含有する香料(a1)〔以下、(a1)成分という〕、下記一般式(1)で示される含窒素界面活性剤(a2)〔以下、(a2)成分という〕、HLBが8〜18の非イオン界面活性剤(a3)〔以下、(a3)成分という〕、及び水を含有し、(a1)成分の含有量が0.05〜20質量%であり、(a1)成分/(a3)成分の質量比が1/5〜100/1であり、且つ(a2)成分/(a3)成分の質量比が1/1〜100/1である香料含有溶液(A)と、吸水性樹脂(B)とを接触させて、前記香料含有溶液(A)を前記吸水性樹脂(B)に含浸させる工程を有する、香料を吸水性樹脂に担持させた芳香剤の製造方法であって
吸水性樹脂(B)がカルボン酸(塩)基を有する構成単位を有する樹脂である、
芳香剤の製造方法。
〔式中、R1aは炭素数8〜24の炭化水素基であり、R1bはエチレン基又はプロピレン基であり、Xは−COO−及び−CONH−から選ばれる基である。1mは0又は1の数であり、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基である。Yは−O-、−CH2COO-、−C3H6−SO3 -、−CH2CH(OH)CH2−SO3 -、炭素数1〜3のアルキル基及び炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基から選ばれ、Z-は陰イオンである。1nはYが分子内に陰イオンを有する場合には0の数であり、Yが炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基から選ばれる基である場合には1の数である。〕 - 全香料中にCLogPowが3.0〜7.0の香料成分を20〜100質量%含有する香料(a1)〔以下、(a1)成分という〕、下記一般式(1)で示される含窒素界面活性剤(a2)〔以下、(a2)成分という〕、HLBが8〜18の非イオン界面活性剤(a3)〔以下、(a3)成分という〕、及び水を含有し、(a1)成分/(a3)成分の質量比が1/5〜100/1であり、且つ(a2)成分/(a3)成分の質量比が1/1〜100/1である香料含有溶液(A)を、吸水性樹脂(B)に含浸させた水性ゲルを含んで構成される、ゲル状消臭芳香剤物品であって
吸水性樹脂(B)がカルボン酸(塩)基を有する構成単位を有する樹脂である、
ゲル状消臭芳香剤物品。
〔式中、R1aは炭素数8〜24の炭化水素基であり、R1bはエチレン基又はプロピレン基であり、Xは−COO−及び−CONH−から選ばれる基である。1mは0又は1の数であり、R1c及びR1dはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基である。Yは−O-、−CH2COO-、−C3H6−SO3 -、−CH2CH(OH)CH2−SO3 -、炭素数1〜3のアルキル基及び炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基から選ばれ、Z-は陰イオンである。1nはYが分子内に陰イオンを有する場合には0の数であり、Yが炭素数1〜3のアルキル基又は炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基から選ばれる基である場合には1の数である。〕 - 前記水性ゲルが白濁した外観を有する請求項2記載のゲル状消臭芳香剤物品。
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