JP5322424B2 - 摺動部材および滑り軸受 - Google Patents

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Description

本発明は摺動部材およびこの摺動部材を滑り面に用いた滑り軸受に関する。
高分子ゲルは他の固体物質と比べて摩擦係数が非常に小さいことが知られている(特許文献1参照)。また、親水性の高分子ハイドロゲルは生体への毒性が低いことから、低摩擦特性を必要とする人工関節材料や、カテーテル等の医療機器の摺動性表面処理材として適用が検討されてきた(特許文献2〜特許文献4参照)。
高分子ゲルは液中での摺動時、摺動界面に液体を保持することで低摩擦係数となるとされる(特許文献1および特許文献2参照)。また液体を介して摺動する場合は、耐摩耗性が問題となることもほとんどない。しかし高分子ゲルは一般に弾性率が 1 MPa 以下の低弾性体であるため小さな荷重でも大変形を起こす場合が多い。また高分子ゲル内に保持されている溶媒の放出性も有しているため、高分子ゲルに荷重を負荷すると溶媒を放出し非常に大きな体積収縮を起こすという問題がある。
また、摺動部材表面に高分子ゲル層を形成した場合であっても、高分子ゲルの膨張収縮による体積変化のため摺動部材表面から剥離するという問題がある。
滑り軸受などに用いられる摺動部材は、低摩擦特性および寸法精度を維持するための耐摩耗性の両立が要求される。高分子ゲルを摺動部材に適用すると、体積収縮を起こすなどの問題から、優れた低摩擦特性と耐摩耗性を有していながら、寸法精度の要求される摺動部材や滑り軸受として高分子ゲルを使用することが困難であった。
一方、低摩擦特性および耐摩耗性を両立させるため、潤滑油を含浸することができ、摺動材として使用することができる連通孔を有する樹脂製多孔質体が知られている(例えば特許文献5〜特許文献9参照)。
しかし、樹脂製多孔質体内に流動性のない高分子ゲルを含浸することは困難であるという問題がある。
特開2002−212452号公報 特許第3936180号公報 特開平10−158375号公報 特表平10−502855号公報 WO2005/103128号公報 WO2005/116468号公報 WO2005/121288号公報 WO2005/121578号公報 WO2006/093181号公報
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、優れた低摩擦特性と、寸法精度を維持するための耐摩耗性とを両立させることができる摺動部材およびこれを用いた滑り軸受の提供を目的とする。
本発明の摺動部材は、少なくとも摺動面となる表面に開放孔を有する多孔質体と、該多孔質体に高分子ゲルを充填してなる摺動部材であって、上記高分子ゲルは多孔質体内に非架橋状態で含浸後に架橋された架橋高分子が潤滑成分を含んで膨潤したゲルであることを特徴とする。
上記開放孔の平均孔径が 1μm 以上、1000μm 以下であり、かつ平均空孔面積率が 25%以上、99%以下であることを特徴とする。
また、上記高分子ゲルが摺動部材の摺動面に 1 mm 未満の厚さの被膜を形成していることを特徴とする。
また、上記多孔質体が有機高分子多孔質体であることを特徴とする。特にフッ素樹脂、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹脂から選ばれた少なくとも1つの樹脂多孔質体であることを特徴とする。
上記高分子ゲルが親水性高分子ゲルであることを特徴とする。
本発明の滑り軸受は、該滑り軸受の滑り面が上記本発明の摺動部材で形成されていることを特徴とする。特に該滑り軸受が水中で使用されることを特徴とする。
本発明の摺動部材は、少なくとも摺動面に開放孔を有する多孔質体と、該多孔質体に非架橋状態で含浸後に架橋された架橋高分子が潤滑成分を含んで膨潤した高分子ゲルを充填しているので、高分子ゲルによる優れた低摩擦特性と、多孔質体による寸法精度を維持するための耐摩耗性とを両立させることができる。その結果、荷重負荷時の変形量が小さく、かつ低摩擦係数を有することで優れた低摩擦特性と、寸法精度を維持するための耐摩耗性とが両立する摺動部材を得ることができる。
上記多孔質体に形成される開放孔の平均孔径が 1μm 以上、1000μm 以下であり、かつ平均空孔面積率が 25%以上、99%であるので、多孔質体に対する高分子ゲルの密着性を確保することができ、表面に高分子ゲル層を形成する場合にも多孔質体から高分子ゲル層が剥離することもないため、優れた低摩擦特性と、寸法精度を維持するための耐摩耗性とが両立する。
また、高分子ゲルが摺動部材の摺動面に 1 mm 未満の厚さの被膜を形成しているので、優れた低摩擦特性と、寸法精度を維持するための耐摩耗性とが両立する。
特に、多孔質体が有機高分子多孔質体であり、高分子ゲルが親水性高分子ゲルであるので、水中で使用される摺動材料に好適に使用できる。
本発明のすべり軸受は滑り面を有する滑り軸受であって、この滑り面が上記摺動部材により形成されてなるので、優れた低摩擦特性と、寸法精度を維持するための耐摩耗性とを両立することができる。
本発明に使用できる多孔質体は、摺動部材として使用する場合において、少なくとも摺動面となる表面に開放孔を有する多孔質体である。この多孔質体は微小空孔が内部に多数形成され、摺動部材表面に存在する微小空孔が表面に開口して開放孔を形成する。
多孔質体に形成される空孔は、多孔質体内で空孔が相互につながっている連通孔、つながっていない独立孔、または連通孔および独立孔が混在しているものを使用することができる。本発明においては、高分子ゲルとの密着性が得やすいことから特に連通孔であることが好ましい。また、摺動部材の摺動面に存在する開口部を有する開放孔は、独立孔であっても使用することができる。
上記多孔質体に形成される開放孔の平均孔径は 1μm 以上、1000μm、好ましくは 10μm 以上、200μm 以下である。開放孔の平均孔径が 1μm 未満であると、後述する高分子ゲルの原料溶液の粘度によっては、多孔質体の連通孔へ含浸するときに非常に高い圧力を必要としたり、表面独立孔の場合では、孔の形状や多孔質体表面の平均空孔面積率によっては表面の高分子ゲル層が十分な密着力を得られない場合がある。また、1000μm をこえると、表面の高分子ゲル層が十分な密着力を得られない場合や摺動表面に非常に大きな凹凸が発生する場合がある。
なお、開放孔の平均孔径は、多孔質体の摺動部表面に開口して存在する立体形状の微小空孔の孔直径の平均値を表し、摺動部表面に存在する単位面積当たりの開口数と、開口孔直径の総和とから算出することができる。
また、上記多孔質体に形成される開放孔の平均空孔面積率が 25%以上、99%以下、好ましくは 30%以上、80%以下である。平均空孔面積率が 25%未満であると、多孔質体と高分子ゲルとの密着性が確保できなくなる場合が生じる。また、99%をこえると、摺動部材の機械的強度と寸法精度が保持できなくなる場合が生じる。
平均空孔面積率は、多孔質体の摺動部表面に開口して存在する立体形状の微小空孔の存在する単位表面積当たりの開放孔の開口数と、開口孔の平均直径(平均孔径)とから算出することができる。均質な多孔質体の場合は全体積に占める空孔部の体積率である空孔率と同値である。
上記多孔質体の材質としては、金属、有機高分子、無機物等特に制約はなく、また多孔質体の製造方法にも特に制約はない。摺動材が使用される用途、要求される強度や弾性率、後述する高分子ゲル材料との親和性、溶媒に対する耐食性等を考慮して材質および製造方法を選択することができる。
金属材料としては、例えば、鉄やステンレス、銅、銅合金、Ni基合金、Co基合金、金、銀等を例示することができる。
有機高分子材料としては、超高分子量ポリエチレン樹脂や高密度ポリエチレン樹脂等のポリエチレン樹脂類、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリスチレン樹脂、6ナイロン樹脂や66ナイロン樹脂、11ナイロン樹脂等のポリアミド樹脂類、ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂類、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリテトラフロオロエチレン樹脂やエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂等のフッ素樹脂類、ポリフェニレンサルファイド樹脂やポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂等のスーパーエンジニアリングプラスチック、フェノール樹脂、シリコーン樹脂などを例示することができる。
無機物としては、ガラスやシリカ、ゼオライト、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素等のセラミック類、活性炭や黒鉛等のカーボン類等を例示することができる。またこれら無機物の粒子を樹脂等の有機物のバインダー等を用いて固めたものでもよい。
水中で使用される軸受の場合、耐食性に優れる有機高分子材料であることが好ましい。有機高分子材料の中でも、それ自身摺動性、耐水性に優れるフッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
多孔質体の製造方法としては、例えば、粉末状の原料粒子を焼結する焼結方法、原料に水や油、有機溶剤、超臨界流体等の溶媒に可溶な粒子を添加して複合体を形成した後、複合体中に取り込まれた添加粒子を用いた溶媒で抽出する抽出法、分解・気化しやすい成分を添加した複合体を形成した後/または形成過程で、添加成分を分解、気化する分解法、発泡剤を混入して成形した後に発泡させる発泡法等が挙げられる。
なおこれら多孔質体に、必要に応じて耐食性付与や高分子ゲルとの密着力向上等を目的とするような表面改質を行なってもよい。
本発明に使用できる有機高分子材料を原料とする多孔質体としては、表面に開口した独立孔を得やすく、また連通孔を得やすい抽出法が好ましい。
上記多孔質体に高分子ゲルを充填することで、多孔質体の表面に存在する独立孔/もしくは連通孔にも高分子ゲルが充填され、多孔質体と高分子ゲルとの密着性が確保され、溶媒による膨潤処理時や摺動部材の摺動時に基材から高分子ゲル被膜が剥離することを防ぐことができる。
本発明における高分子ゲルとは、高分子を増ちょう剤とした粘ちょうな液状物ではなく、その骨格となる高分子が架橋構造、好ましくは 3 次元架橋構造を有し、自重の数倍〜1000 倍程度の溶媒を吸収して膨潤した固体状物のことをいう。
高分子ゲルの骨格となる架橋された高分子は、目的とする溶媒を吸収して膨潤できる架橋高分子であれば使用できる。特に膨潤度を 2 倍以上、好ましくは 3 倍以上、100 倍以下とできる架橋高分子が好ましい。なお膨潤度は、骨格となる架橋高分子と溶媒との親和性や架橋点密度等により制御することができる。膨潤度が 2 倍未満の場合、その高分子ゲルを充填した摺動材の摩擦係数が著しく増加する場合がある。
高分子ゲルとしては、水を溶媒として膨潤するハイドロゲル、エチレングリコールやグリセリン等の親水性有機溶媒を含んで膨潤する親水性オルガノゲル、または疎水性の有機溶媒や油等を溶媒として含んで膨潤するオルガノゲル等が挙げられる。
ハイドロゲルおよび親水性オルガノゲルの骨格となる高分子の例としては、親水性高分子が好ましく、例えば、ポリアクリルアミド類、ポリビニルアルコール類、ポリアクリル酸もしくはポリメタクリル酸、ポリヒドロキシアクリル酸エステル類もしくはポリヒドロキシメタクリル酸エステル類等の親水性のポリアクリル酸エステル類もしくはポリメタクリル酸エステル類、およびスルフォン酸基等の親水基やこれらの電解質基を側鎖や末端基として有するような高分子が挙げられる。また、これらの高分子の共重合体や複合体を用いてもよい。
また上記のような合成高分子だけでなく、例えば多糖類である寒天やゼラチン、セルロース等の天然高分子を用いることもできる。
疎水性の有機溶媒や油等を溶媒として含んで膨潤するオルガノゲルの骨格となる高分子の例としては、例えばアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、ポリスチレン類、ポリエチレン等の脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、ポリエーテル類、シリコーン樹脂類、エポキシ樹脂類、ウレタン樹脂類等が挙げられる。
高分子ゲルは、3 次元網目構造を有した上記高分子を用いるか、網目構造、好ましくは 3 次元の網目構造を有する高分子構造に変換して、これに溶媒を含浸して得られる。
網目構造の架橋点としては、化学結合により形成された化学的架橋点、熱やpH等の外部刺激により可逆的に形成されると共に乖離可能な物理的架橋点のいずれも使用できる。
化学的架橋としては、化学結合により形成できるなら特に架橋方法に制約はないが、例えば、主成分となるポリマーやオリゴマーまたは原料モノマーと共有結合を作ることが可能な少なくとも 2 つ以上の官能基を有する架橋剤や、過酸化物を用いた酸素架橋、硫黄化合物を用いた加硫、電子線や放射線を用いた電子線架橋、放射線架橋により 3 次元架橋構造を形成することができる。
物理架橋としては、その架橋点を、水素結合、イオン結合や配位結合による架橋、へリックス形成による架橋、疎水結合による架橋、結晶形成による架橋等により形成することが可能である。このような架橋を起こすことができる分子構造を、少なくとも骨格となる高分子 1 分子中に 2 ヶ所以上有する高分子を用いることで、3 次元架橋構造体を有する高分子物理ゲルを得ることができる。
有機高分子多孔質体の多孔質部分に高分子ゲルを充填することで本発明の摺動部材が得られる。例えば、上記高分子の原料モノマーやオリゴマーもしくはポリマーと架橋剤または硬化剤、触媒および/または重合開始剤を溶媒に混合したものを高分子ゲルの原料溶液とし、この原料溶液を多孔質体に含浸または塗布したのち重合および架橋し、その後必要に応じて溶媒を含浸させて膨潤させることで、高分子ゲルを多孔質体表面に形成し、および多孔質体内に充填した摺動部材を得ることができる。
多孔質体への高分子ゲルの原料溶液の含浸方法や塗布方法は、十分な密着性が得られるならば特に限定されない。例えば含浸方法として、真空中で多孔質体を原料溶液に浸漬し、その後大気開放することで含浸する真空含浸法や、さらに大気開放したのち気体部を加圧する真空加圧含浸法、これらの含浸方法と加熱処理を組み合わせた含浸方法、さらには原料溶液中への浸漬による含浸法、基材の任意の表面から原料溶液を加圧により基材内部に浸透・透過させることによる含浸法などを例示することができる。
また、多孔質体表面に高分子ゲルの原料溶液をはけ塗りなどで塗布した後に、上記含浸法を採用して少なくとも多孔質体表面に原料溶液層を形成することができる。
原料溶液を多孔質体へ含浸または多孔質体表面に塗布した後に上述した化学的架橋法または物理的架橋法により原料が架橋され高分子ゲル骨格が得られる。
架橋後の膨潤処理は、高分子ゲルが充填されている高分子多孔質体を溶媒となる液中に浸漬することで処理可能である。なお必要に応じて、例えばこれらの膨潤処理や乾燥処理は、摺動部材中に含まれる未反応モノマーやオリゴマー、触媒等を溶媒または大気中に抽出または放出する除去処理・低減処理として用いることもできる。
摺動部材は、多孔質体表面に高分子ゲルが存在する場合、高分子ゲル被膜の厚みは、 1 mm 以下、好ましくは 500μm 以下である。被膜の厚みを 1 mm 以下とすることにより、本発明の摺動部材が荷重を受け、表面のゲル被膜が大変形を起こした場合や、溶媒放出による体積収縮を起こした場合でも、摺動部材としての変形量を小さく抑えることができる。
本発明の摺動部材は、高分子ゲルの架橋構造および膨潤性を阻害しない範囲において、高分子ゲルに例えばモンモリロナイトやヘクトライト等の粘土鉱物等の補強材、酸化防止剤、紫外線安定剤、防腐剤、防黴剤、着色剤等を配合することができる。補強材を配合する場合、補強材の粒子径は多孔質体の平均孔径より小さいものであるなら特に問題なく使用することができる。なおこれら高分子ゲルに配合する添加剤、補強材は溶媒に可溶もしくは均一混合可能であることが好ましい。
本発明の滑り軸受は、滑り面を上記本発明の摺動部材で形成する。滑り面としては、例えばブッシュ型滑り軸受の場合は内径面や外径面、つば付きブッシュ型滑り軸受の場合はさらに内径面、外径面に加えてつば面が挙げられる。
高分子ゲルを滑り軸受の摺動層に使用することで低摩擦でかつ多孔質体と複合化することで寸法変化を小さくした滑り軸受が得られる。
また、本発明で使用される高分子ゲルが親水性の高分子ゲルの場合、水中もしくは水分が塗布または散布される用途で使用される滑り軸受に好適である。この用途で用いられる滑り軸受は、軸精度の維持、低摩擦に加えて、耐腐食性が必要となるが、水溶媒の高分子ゲルの場合は、溶媒分の蒸発による寸法変化や摩擦係数の増大が発生するため、水中や十分湿度の高い環境下でのみ軸受として使用可能となる。
一方、高分子ゲルに潤滑油が含まれる高分子オルガノゲルの場合、水溶媒時のような蒸発の問題が起こり難いことから、大気中から油中までの広い範囲で用いることが可能な滑り軸受となる。
実施例1
高分子ゲルとして、N,N-ジメチルアクリルアミド(主原料モノマー: 25℃で液体)とメチレンビスアクリルアミド(架橋剤)との原料溶液を重合して得られるポリジメチルアクリルアミドゲルを用いた。
多孔質体として、抽出法により得られたポリプロピレン樹脂多孔質体を用いた。このポリプロピレン樹脂多孔質体は、平均孔径が 30μm 、平均空孔面積率が 30%の独立孔を有している。
N,N-ジメチルアクリルアミド 97 モル%と、メチレンビスアクリルアミド 3 モル%とを水に溶解して濃度 10 重量%の水溶液を得た。この水溶液にラジカル重合開始剤として、 2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジハイドロクロライド を水溶液の 0.3 重量%添加して原料モノマー溶液を得た。
直径φ8 mm×厚み 3 mm の円盤状に加工したポリプロピレン樹脂多孔質体に、上記原料モノマー溶液を真空加圧含浸後、窒素雰囲気下 50℃にて 10 時間以上静置し重合させた。その後 1 週間超純水中に浸漬する処理(以後、膨潤処理と記す)を施すことで高分子ゲルを平衡吸水状態とした摺動部材試験片を得た。
この摺動部材試験片を以下に示す動摩擦係数測定および体積収縮率測定試験にそれぞれ供し、動摩擦係数測定および体積収縮率を測定した。また、上記原料モノマー溶液を窒素雰囲気下 50℃にて 10 時間以上静置し重合させた高分子ゲルの膨潤度を測定した。結果を表1に示す。
<膨潤度測定試験>
用いた高分子ゲルを飽和吸水させた後の重量と、絶乾状態時の重量とを測定し、飽和吸水時の重量と絶乾時の重量とから、式(1)により膨潤度を求める。なお、飽和吸水は 25℃にて 100 時間超純水中に浸漬することで、絶乾状態は 100℃にて 50 時間乾燥することで求めた。

膨潤度(倍)=飽和吸水時のゲル重量/乾燥時のゲル重量 ・・・・(1)
<ゲル被膜の厚み測定試験>
重合前の摺動部材試験片の厚みと、膨潤処理後の同試験片の厚みとの差から、式(2)により摺動部材試験片表面のゲル被膜の厚みを求めた。

ゲル被膜の厚み=膨潤処理後の試験片の厚み−処理前の試験片の厚み ・・・(2)
<動摩擦係数測定試験>
試験機:ピンオンディスク型摩擦試験機
摺動部材試験片形状: 内径φ8 mm×厚み約 3 mm (ピン形状)
ディスク相手材質: ガラス(Ra:0.005μm )
荷重 : 2 N
速度 : 10 m/分
時間 : 30分間
雰囲気 : 常温、水中
上記条件で、試験開始 30分経過時の動摩擦係数を測定した。摩擦係数 0.1 未満のものを合格、0.1 以上のものを不合格とする。
<体積収縮率測定試験>
試験機の概要を図1に示す。図1は試験機の断面図である。試験機は内径 8.0 mm の穴を有する円筒状の部品1と、直径 7.95 mm の円柱状の底板2および押し棒3とからなる。上記寸法を有する摺動部材試験片4(内径φ8 mm×厚み約 3 mm)を底板2と押し棒3との間にセットし、かつ外径面を部品1で拘束した状態で、押し棒3を介して試験片4に荷重 10 N を加えたまま 200 時間静置し、試験前後の試験片4の厚さ寸法から体積収縮率を測定した。試験片4の体積収縮率が 10%以下のものを合格、10%をこえたものを不合格とする。
<総合評価>
動摩擦係数および体積収縮率のいずれも合格の場合は優れた摺動部材であるとして「○」を、それ以外を不適格な摺動部材であるとして「×」をそれぞれ記録する。
実施例2
多孔質体として、三菱樹脂社製の商品名フィルダスS HP の超高分子量ポリエチレン樹脂多孔質体を用いて、実施例1と同一の形状に成形した。この超高分子量ポリエチレン樹脂多孔質体は、平均孔径が 98μm 、平均空孔面積率が 52%の連通孔を有している。
この多孔質体を用いた以外は実施例1と同一の高分子ゲルを用いて実施例1と同様の処理および測定を実施した。結果を表1に併記する。
実施例3
多孔質体として、抽出法により得られた4フッ化エチレン樹脂多孔質体を用いて、実施例1と同一の形状に成形した。この4フッ化エチレン樹脂多孔質体は、平均孔径が 30μm 、平均空孔面積率が 50%の連通孔を有している。
この多孔質体を用いた以外は実施例1と同一の高分子ゲルを用いて実施例1と同様の処理および測定を実施した。結果を表1に併記する。
実施例4
N,N-ジメチルアクリルアミド 98 重量%と補強材兼架橋剤として親水性の合成ヘクトライト(和光純薬社製) 2 重量%とからなる原料を水に溶解して濃度 10 重量%の水溶液を得た。この水溶液にラジカル重合開始剤として、 2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジハイドロクロライド を水溶液の 0.3 重量%添加して原料モノマー溶液を得た。
実施例2で用いた形状の超高分子量ポリエチレン樹脂多孔質体に、上記原料モノマー溶液を真空加圧含浸後、窒素雰囲気下 50℃にて 10 時間以上静置し重合させた。その後、膨潤処理をすることで高分子ゲルを平衡吸水状態とした摺動部材試験片を得た。この摺動部材試験片を用いて、実施例1と同様の測定を実施した。結果を表1に併記する。
比較例1
親水性粘土鉱物のヘクトライト(和光純薬社製) 6 重量%水溶液の無機物ゲルを実施例1で用いた形状のポリプロピレン樹脂多孔質体表面に厚み 500μm で含浸・塗布して摺動部材試験片を得た。この摺動部材試験片を用いて、実施例1と同様の測定を実施した。結果を表1に併記する。
比較例2
実施例1と同一の原料モノマー溶液を内径 8 mm のガラス管中で実施例1と同一の条件で重合させて高分子ゲルを得た。膨潤処理後、厚み 3 mm に加工した高分子ゲル自体を摺動部材試験片とした。この摺動部材試験片を用いて、実施例1と同様の測定を実施した。結果を表1に併記する。
比較例3
実施例1と同一形状であって多孔質体でない、超高分子量ポリエチレン樹脂を用いた以外は実施例1と同様の処理および測定を実施した。結果を表1に併記する。
比較例4
実施例2で用いた形状の超高分子量ポリエチレン樹脂多孔質体を用いて、高分子ゲル層の厚みを 1 mm にした以外は実施例2と同様の処理および測定を実施した。結果を表1に併記する。
比較例5
N,N-ジメチルアクリルアミド 90 モル%と、メチレンビスアクリルアミド 10 モル%とを混合してモノマー溶液を得た。この水を含まないモノマー溶液にラジカル重合開始剤として、 2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジハイドロクロライドを溶かした 5 重量%水溶液をモノマー溶液に 5 重量%添加して原料モノマー溶液を得た。
実施例2で用いた形状の超高分子量ポリエチレン樹脂多孔質体に、上記原料モノマー溶液を真空加圧含浸後、窒素雰囲気下 50℃にて 10 時間以上静置し重合させた。その後 1 週間超純水中に浸漬する処理することで高分子ゲルを平衡吸水状態とした摺動部材試験片を得た。この摺動部材試験片を用いて、実施例1と同様の測定を実施した。結果を表1に併記する。
Figure 0005322424
実施例1〜実施例4は 0.05 未満の優れた低摩擦係数を示し、また摩擦試験時に摺動部材から高分子ゲル膜が剥離することもなく、かつ約 5〜7%という優れた低体積収縮率を示したことから優れた摺動部材であるといえる。
比較例1は膨潤度が約 16 倍であり、高分子ゲルではなく、無機物によるゲルであるため、水中での摩擦係数測定時、溶出によりゲル被膜が消失し摩擦係数も 0.1 より大きくなった。また体積収縮率も 10%よりも大きかった。これらのことから摺動部材として不合格となった。
比較例2は試験片の摩擦係数は 0.05 未満と実施例と同様の優れた低摩擦係数を示したが、多孔質体と複合化していないため体積収縮率が 40%をこえた。このことから摺動部材として不合格となった。
比較例3は非多孔質体を使用したため、高分子ゲルの密着性が十分でなく、膨潤処理時に基材から高分子ゲル被膜が剥離した。このため摩擦特性および溶媒非放出性を評価することができず、摺動部材として不合格となった。
比較例4は摩擦係数では 0.05 未満と実施例と同様の優れた低摩擦係数を示したが、体積収縮率が 10%をこえたことから摺動部材として不合格となった。
比較例5は試験片の体積収縮率は 10%以下であったが、ゲルの膨潤度は 2 倍未満であり、試験片の摩擦係数が 0.1 をこえたことから摺動部材として不合格となった。
上記摺動部材を用いて滑り軸受を製造した。滑り軸受の断面形状を図2(a)〜(d)に示す。図2において、実施例1の摺動部材試験片と同様にして形成され、5は多孔質体を、6は高分子ゲルをそれぞれ示す。高分子ゲル6の厚みは実際よりも誇張してある。
これら滑り軸受は、摺動面において、高分子ゲル6が剥離することなく、 0.05 未満の優れた低摩擦係数を示した。
本発明の摺動部材は、多孔質体と高分子ゲルとの複合化により、荷重負荷時の変形量が小さく、かつ低摩擦係数を有するとともに、膨潤処理時および摺動時に多孔質基材から高分子ゲル被膜が剥離することもないため、液中、特に水中に浸漬されるか、または液が摺動部に塗布や散布される条件下で用いられる摺動部材として好適に利用できる。
また本発明の滑り軸受はこの摺動部材を用いているため、液中、特に水中に浸漬されるか、または液が摺動部に塗布や散布される条件下で用いられる滑り軸受として好適に利用できる。
体積膨張率測定試験機示す模式図である。 滑り軸受の断面形状を示す図である。
符号の説明
1 円筒状の部品
2 底板
3 押し棒
4 摺動部材試験片
5 多孔質体
6 高分子ゲル

Claims (6)

  1. 少なくとも摺動面となる表面に開放孔を有する多孔質体と、該多孔質体に高分子ゲルを充填してなる摺動部材であって、
    前記高分子ゲルは、前記多孔質体に非架橋状態で含浸後に架橋された架橋高分子が潤滑成分を含んで膨潤したゲルであり、
    前記多孔質体が、有機高分子多孔質体または金属多孔質体であり、
    前記開放孔の平均孔径が 1μm 以上、1000μm 以下であり、かつ平均空孔面積率が 25%以上、99%以下であり、
    前記高分子ゲルが、前記摺動面に固体状の被膜を形成していることを特徴とする摺動部材。
  2. 前記被膜の厚さが、1 mm 未満であることを特徴とする請求項1記載の摺動部材。
  3. 前記有機高分子多孔質体がフッ素樹脂、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹脂から選ばれた少なくとも1つの樹脂多孔質体であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の摺動部材。
  4. 前記高分子ゲルが親水性高分子ゲルであることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項記載の摺動部材。
  5. 滑り面を有する滑り軸受であって、この滑り面は請求項1ないし請求項のいずれか1記載の摺動部材により形成されてなることを特徴とする滑り軸受。
  6. 請求項記載の滑り軸受であって、該滑り軸受は水中で使用されることを特徴とする滑り軸受。
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