JP5321956B2 - リント清掃用器具及び該リント清掃用器具のためのリント捕集用シート - Google Patents

リント清掃用器具及び該リント清掃用器具のためのリント捕集用シート Download PDF

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Description

本発明は、綿ゴミ・糸くず等の塵埃、特に衣類乾燥機のフィルターに堆積されるリントを、簡単に効率良く、且、衛生的に捕集し除去するためのリント清掃用器具及び該リント清掃用器具のためのリント捕集用シートに関する。
衣類乾燥機は、運転中に洗濯で発生した綿ゴミ・糸くず等の塵埃、いわゆるリントが熱風に伴われ衣類より離脱し機内に飛散する。このリントを乾燥機外に排出することは衛生上、美観上好ましくないため、乾燥機内にフィルターを設置して捕集している。捕集されたリントはフィルターに堆積され、堆積されるリントの量は数回の運転で厚さ10mmにも及ぶような量となっており、フィルター1mあたりでは60g以上と、乾燥機外の通常の床面に堆積するリント・ゴミ量と比較し100〜1000倍もの量となっている。フィルターにリントが堆積すると、乾燥機内を循環する乾燥用熱風の流通が妨げられ、乾燥効率が低下するとともに、火災の危険性が増大する。したがってフィルターに堆積したリントの除去は、乾燥機運転に際し重要な点検・保守作業となる。
フィルターの清掃は、真空掃除機を使用した吸引による除去が一般的となっている。しかしながら、掃除機は重量があり移動させるのに労力を要すること、又、吸引ノズルの形状やホースの長さ等の制約から清掃作業が効率的でないこと、又、作動音が大きいといった問題を抱えている。更には、清掃作業により掃除機内に蓄積したリントは、手作業で取り出し廃棄する必要があり、この際にリントを再度飛散させてしまい非衛生的であるという問題が存している。
リントを自動的に除去する機能を備えた乾燥機が特許文献1に開示されている。回転駆動されるように支持された多孔板製横長円筒形の内胴と、内胴の外周側に内胴と一定の隙間をおいて固設され、内胴の外周から内周へ向う空気通路の空気出口を備えた外胴とからなる乾燥機において、内胴の外面に仕切りブラシを固定し、内胴の回転に合わせ内外胴間に堆積したリントを掻き出し、且、掻き出されたリントをバキュームで吸引することで、内胴内への熱風の吹き込み量を確保しようとするものである。しかしながら、この方法にあっては、機械的なトラブルが発生する可能性がある。又、通常のバキュームでは除去しきれないブラシ自体に蓄積されたリントは手作業で捕集・廃棄する必要があり、この作業には乾燥機の分解が伴うため、稼働率の低下を招くという問題がある。更に、掻き出したリントをリントボックスから回収し廃棄する作業は、最終的には手作業で行うしかなく、煩雑であると共に、リントの再飛散を招き、非衛生的である。
上記のような問題を解決するために、本願出願人はリントの捕集に際し、掃除機等の機械的な手段を用いない方法を検討した。そこで吸引によるリントの捕集に替え、粘着によるリントの捕集が有効であると考え実験を行った。まず、床面等の清掃用器具として市販されている、片面に粘着層が形成され連続的に積層巻着された粘着テープクリーナーを用いてリントの清掃を行った。結果はリントの量が乾燥機外の通常の床面に比して非常に多いため、粘着面がすぐにリントを覆われてしまい、連続してリントを捕集することができなかった。更に、この種の積層巻着型粘着テープクリーナーは、使用済の粘着面を剥がし切断することで新たな粘着面を露出させることができるものであるが、前述の多量なリントを捕集した場合、巻着面から切断することが非常に困難であった。しかも無理に捕集済の粘着面を切断しようとすると、捕集したリントが飛散してしまい、非衛生的であった。又、粘着力が強い積層巻着型粘着テープクリーナーを使用した場合、テープ表面に塗布された粘着材がフィルターに移行してしまうという問題もあった。
特開平08−240385号公報
本発明が解決しようとする課題は、衣類乾燥機のフィルターに堆積する多量のリントを、簡単に効率良く、且、衛生的に捕集し除去することのできるリント清掃用器具及び該リント清掃用器具のためのリント捕集用シートを提供せんとするものである。
課題を解決するためにこの発明が採った手段は、ハンドルの先端に回転自在に装着されたローラーを備え、該ローラーは外周面に柔軟性を有する捕集シート挿着部が設けられており、該捕集シート挿着部の柔軟性により内径のバラツキを吸収しつつ、円筒状で且外表面に粘着層を有するリント捕集用シートをローラーに外挿自在としたことを特徴とする。
又、リント捕集用シートが、剥離紙で被覆した粘着層を有する積層シートからなり、該積層シートの両端縁を相互に接合して円筒状に形成された形状としたことを特徴とする。
更に、リント捕集用シートが、シート状基材の片面に粘着層を形成し、該粘着層を剥離紙で被覆した積層シートを、所望の大きさに裁断した後、一端縁から若干内方の位置において、剥離紙に該端縁に平行なノリシロ用切込みを入れ、該ノリシロ用切込みに沿って剥離紙を除去した後、基材の対向する端縁裏面を該剥離紙の除去により露出した粘着面に接着して、全体を円筒状に成形できるようにしたものであることを特徴とする。
更に、剥離紙の略中央部、より正確にはノリシロ部を除く部分の中央位置に、リント捕集用シートを二つ折りするための折り畳み線を形成し、該折り畳み線が、剥離紙に形成した切込み、又は、剥離紙に印刷したマーキングであることを特徴とする。
更に、捕集シート挿着部の柔軟性は、その直径の85〜105%の直径の円筒状リント捕集用シートを受け入れることができるようなものであることを特徴とする。
更に、捕集シート挿着部が繊維質材料又は軟質の多孔質材料からなることを特徴とする。
更に、リント捕集用シートを円筒状に成形した後、捕集シート挿着部の一端からスライドさせつつ挿着するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、衣類乾燥機の運転によって機内のフィルターに堆積した、綿ゴミ・糸くず等のいわゆるリントを、リント捕集用シートにて捕集することで、簡単に効率良く、且、衛生的に捕集し除去できるという効果がある。
図面を参照しつつ、この発明の好ましい実施の形態を説明する。図1はリント捕集用シートの斜視図であって、図2はリント捕集用シートを円筒状にする状態を示すものである。図3は捕集具のローラーに円筒状に成形したリント捕集用シートを装着する状態を示すものである。図4はローラーに装着したリント捕集用シートから剥離紙を剥がしている状態を示すものである。図5は衣類乾燥機のフィルターに堆積したリントを捕集している状態を示すものである。図6はリントを捕集したリント捕集用シートをローラーから外した状態を示し、図7は捕集したリントの蓄積状態を示すものである。図8はローラーの断面図である。
(1)はリント捕集用シートであり、シート状の基材(2)の片面に粘着層(4)を形成し、該粘着層を剥離紙(3)で被覆したものである。基材(2)は目付量20〜100g/mのクラフト紙や不織布が好ましく、特に、表面が平滑ではなく若干凹凸を有するものが好適である。尚、その他の紙、不織布、プラスチックフィルムを基材に用いることも勿論可能である。粘着層(4)は、多量のリントを捕集することができるものでなければならず、又、リントの付着性、フィルター素材との親和性、後述の円筒化時のシート端縁との接着性を考慮し、その粘着力、塗布厚、塗布量が決定される。既存の粘着シートを用いた実験を行った結果、粘着力は1〜30N/25mm、好ましくは、2〜25N/25mmが好適であり、厚みは50μm以下、好ましくは15〜40μm、且、塗布量が10〜50g/m、好ましくは15〜30g/mとなるように形成する。尚、粘着層(4)に用いる粘着材は、アクリル系、ゴム系の粘着剤を用いることが好ましいが、前記粘着性、塗布厚、塗布量を達成することができれば特に限定されるものではない。
リント捕集用シート(1)の成形方法については、基材(2)に粘着材を塗布した後、剥離紙(3)を該粘着材の表面に貼着する。基材(2)への粘着剤の塗工は、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディップロールコーター、バーロールコーター、スプレーロールコーター、リップロールコーター等の直接、又は、転写塗工方式のいずれかの方法を用いることが出来る。又、基材レステープと呼ばれる粘着剤を基材に貼り付け、基材に移行させることで作成することも可能であり、特に限定されるものではない。
本発明のリント捕集用シート(1)は、リントを捕集除去する現場において簡単に円筒状にできることを特徴としている。リント捕集用シート(1)を簡単に円筒状に成形できるようにするために、粘着層(4)を被覆する剥離紙の一端縁近傍には後述のノリシロ部(4a)を露出するためのノリシロ用切込み(3a)が予め形成されている。尚、リント捕集用シート(1)の大きさは、ローラー(6)の表面を覆うのに適した大きさが必要であり、後述のようにリント捕集用シート(1)を円筒状に成形した時に、その直径がローラー(6)の直径の85〜105%、好ましくは90〜100%となるように設定する。すなわち、一辺がローラーの長さ±10mm、好ましくは±5mm、他辺がローラー円周長±5〜15mmである。又、ノリシロ用切込み(3a)は一端縁から5〜20mm離れた位置に端縁と平行に形成し、好ましくは10〜15mm離れた位置に形成する。
図3を参照して、(5)はリント捕集具であって、前記リント捕集用シート(1)を装着するローラー(6)と、該ローラー(6)を回転自在に支持するハンドル(7)とからなる。ローラー(6)は、軸体(6a)の外周面に柔軟性を有する捕集シート挿着部(6b)を設けた構造であり、例えばポリプロピレンを軸体とし外周面にパイル地を積層した、いわゆるペンキ塗工用のローラー様のものが適する。尚、勿論これに限定されるものではなく、軸体(6a)として、ポリスチレン発泡体、ポリプロピレン、PVC、アルミなどの管材に、不織布、軟質多孔材等の材料からなる捕集シート挿着部(6b)を積層したものが利用可能である。又、捕集シート挿着部(6b)を別体に形成し、軸体に挿着するようにしてもよい。該捕集シート挿着部(6b)の柔軟性は、その直径の85〜105%の直径の円筒状のリント捕集シートを受け入れることができるようなものとなっている。これは、85%より小さい直径及び105%より大きい直径の円筒状のリント捕集シートを受け入れる捕集シート挿着部(6b)を形成することは困難なためである。ローラー(6)とハンドル(7)の連結に際し、ベアリング等の軸受を装着することもできる。ハンドル(7)は一般的にこの種のローラー支持に用いられる形状が適し、材質は、CS、SUS、アルミ、プラスチック等の剛性を有する管材・棒材が好ましい。尚、屈曲点(7a)は、後述のリント捕集を妨げないよう、ローラー(6)の表面から幾分離れた位置に形成するのが好ましい。
以下に衣類乾燥機(8)内に発生したリントの捕集方法について図を参照しつつ詳細に説明する。図1に示すようにリント捕集用シート(1)は単票のシート状態として提供され、円筒状に成形した後にリント(10)の捕集を行うようになってる。まずノリシロ用切込み(3a)に沿って剥離紙(3)の一端部を切り離し、ノリシロ部(4a)を露出させる。次に図2に示すように、該露出したノリシロ部(4a)に対向する基材(2)端縁の裏面を、ノリシロ部(4a)に接合させて接着し全体を筒状に成形する。この筒状への成形方法は、使用者の好みにより如何なる方法で行ってもよいが、図示のように直接円筒状にする以外に、例えば、図1に示すように、予め折り曲げの目安となるように、剥離紙(3)の略中央位置、より正確にはノリシロ部(4a)を除く部分、すなわちノリシロ用切込み(3a)と他端縁との中央位置に、折り畳み線(3b)を形成しておき、該折り畳み線(3b)及びノリシロ用切込み(3a)を山折りした後に、ノリシロ部(4a)に基材(2)端縁を接合させて接着するようにしてもよいし、ローラー(6)に直接リント捕集用シート(1)を巻着しつつノリシロ部(4a)に基材(2)端縁を接合させて装着するようにしてもよい。尚、該折り畳み線(3b)は、剥離紙(3)に切込みを形成したり、剥離紙上にマーキングを印刷することで形成できる。特に切込みにより形成した場合には、折り畳み線(3b)に沿ってリント捕集用シートを簡単に折り曲げることが可能となるほか、ローラー(6)に挿着した後に、剥離紙(3)を容易に剥がすことが可能となる。
次に、図3、8に示すように円筒状に成形したリント捕集用シート(1)を、捕集具(5)のローラー(6)に装着する。ローラー(6)に設けた捕集シート挿着部(6b)は柔軟性を有しているため、前述の円筒化作業において、リント捕集用シート(1)の直径がローラー(6)の直径より若干小さくなったとしても、無理なく装着ができるようになっていると共に、捕集シート挿着部(6b)の弾力により、リント捕集用シート(1)が容易に外れてしまうことがない。又、基材(2)の表面、特にシート装着(6b)と当接する面が、平滑ではなく凹凸を有するものであれば、更に捕集シート挿着部(6b)との摩擦力が増大するため、リント捕集用シート(1)がローラー(6)から脱落するのを防止することができる。最後に挿着が完了したリント捕集用シート(1)から、剥離紙(3)を全て剥がし、粘着層(4)を露出させることで清掃用器具としての準備が完了する。
図5に示すように、捕集具のハンドル(7)を操作し、露出した粘着層(4)を衣類乾燥機(8)のフィルター(9)に堆積したリント(10)に押しつけ、ローラー(6)をゆっくりと1/4乃至1/2程度回転させて、リント(10)が粘着層(4)に移行することを確かめる。移行に問題がなければ、そのままリント(10)の堆積しているフィルター(9)面へ軽く押しつけながらゆっくりと回転を続けることで、図7に示すように、リント捕集用シート(1)上にリント(10)が層状に蓄積されていく。該層状のリント(10)が、ハンドル(7)の屈曲部(7a)に達したら回転を止め、フィルターより捕集具(5)を離脱させる。リント捕集シート(1)の離脱は、図6に示すように廃棄用袋(11)を被せた後、ローラー(6)からリント捕集用シート(1)を抜き取り、廃棄用袋(11)を封止して行う。これによって捕集したリント(10)が飛散してしまうことなく、簡単に効率よく、且、衛生的に廃棄することができる。尚、上記説明ではリント捕集用シートが単票のものを例としているが、剥離紙で被覆した粘着層を有する積層シートの両端縁を相互に接合して、予め円筒状に形成したリント捕集用シートをローラーに挿着するようにしてもよい。
以下のように、リント捕集用シート、捕集具、清掃対象となるフィルター等を設定し、実際にリント捕集作業を行い、リントの捕集能力を検証した。
・リント捕集用シート:目付量60g/mのクラフト紙に両面接着剤(アクリル系粘着剤(基材レステープ)厚さ50μm)を貼り付け2時間放置した後、所定の寸法に裁断した後、折り曲げ目安となる折り畳み線を印刷により形成すると共に、ノリシロ用切込みを入れて製作。円筒化に際しノリシロ用切込みから剥離紙を切り離しノリシロ部を露出させてから、折り畳み線に沿って折り曲げ、端縁部を接合させ接着した。
・捕集具:市販の塗工用ローラー(長さ175mm、外径59mm、表層は10mmのパイル地)に市販のキャスターを嵌着して軸受とし、外径6mm、内径4mmのステンレス管を曲げ加工したハンドルに装着して製作した。
・清掃対象フィルター:ガス式乾燥機(処理量27kg)に設置された、ポリプロピレン平織りで表面積3640cmであった。
・リント堆積状況:シーツ、毛布、タオルケット、タオル、スポーツ着等の被乾燥物を投入し、負荷率85〜100%で4回連続して運転し、リント堆積の厚さは8mm、フィルター網目は全然見えない状態であった。
・リント捕集作業:円筒状にしたリント捕集シートをローラーに装着し剥離紙を剥がした後、ローラーをリントの堆積した面に押し当てながら回動させた。1回の回動でフィルター面よりリントが捕集シート側に移行し、フィルターの網目が表れ、残存するリントは確認できない状態であった。リントの付着したローラーを更にリント面に押し当てつつ回動したところ、捕集したリント面に新しいリントが捕集され、リントが層状に蓄積した。フィルターの全面のリントを捕集したところで、蓄積したリントがハンドルの屈曲部に達したため捕集をやめ、リント捕集用シートをローラーから抜き取り廃棄した。この時捕集したリントの量は17gであった。
・結果:リント捕集シートの表面積は324cmであり、フィルター面積は3640cmであるので、約11倍の面積のリントを捕集できた。フィルター上のリントは目視できなかったが、拡大鏡で観察したところ、フィルターの一つの目に、目開きと同じ長さ以上の糸くずが平均0.3本確認できる程度であった。したがって、フィルターに堆積したリントはほぼ100%捕集され、目詰まりもほぼ100%解消されたものと判定される。尚、捕集作業中のリントの飛散はほとんどなく、フィルター周辺へのこぼれ、脱落もほとんどなかった。
・リント捕集用シート:目付量55g/mのレーヨン・ポリエステルのサーマルボンド不織布にアクリル系粘着剤を35g/m塗布した後、所定の寸法に裁断した後、折り曲げ目安となる折り畳み線を印刷により形成すると共に、ノリシロ用切込みを入れて製作。円筒化に際しノリシロ用切込みから剥離紙を切り離しノリシロ部を露出させてから、折り畳み線に沿って折り曲げ、端縁部を相互に接合させた。
・捕集具:市販の塗工用ローラー(長さ175mm、外径59mm、表層は10mmのパイル地)に市販のキャスターを嵌着して軸受とし、外径6mm、内径4mmのステンレス管を曲げ加工したハンドルに装着して製作した。
・清掃対象フィルター:ガス式乾燥機(処理量27kg)に設置された、ポリプロピレン平織りで表面積3640cmであった。
・リント堆積状況:シーツ、毛布、タオルケット、タオル、スポーツ着等の被乾燥物を投入し、負荷率85〜100%で5回連続して運転し、リント堆積の厚さは3mm、フィルター網目は全然見えない状態であった。
・リント捕集作業:円筒状にしたリント捕集シートをローラーに装着し剥離紙を剥がした後、ローラーをリントの堆積した面に押し当てながら回動させた。1回の回動でフィルター面よりリントが捕集シート側に移行し、フィルターの網目が表れ、残存するリントは確認できない状態であった。リントの付着したローラーを更にリント面に押し当てつつ回動したところ、捕集したリント面に新しいリントが捕集され、リントが層状に蓄積した。フィルターの約半分のリントを捕集したところで、蓄積したリントがハンドルの屈曲部に達したため捕集をやめ、リント捕集用シートをローラーから抜き取り廃棄した。新しいリント捕集用シートを装着し、残りのリントを捕集後、同様に廃棄した。
・結果:リント捕集シートの表面積は363cmであり、1枚あたりのフィルター清掃面積は約1800cmであるので、約5倍の面積のリントを捕集できた。フィルター上のリントは目視できなかったが、拡大鏡で観察したところ、フィルターの一つの目に、目開きと同じ長さ以上の糸くずが平均0.3本確認できる程度であった。したがって、フィルターに堆積したリントはほぼ100%捕集され、目詰まりもほぼ100%解消されたものと判定される。尚、捕集作業中のリントの飛散はほとんどなく、フィルター周辺へのこぼれ、脱落もほとんどなかった。
・リント捕集用シート:目付量60g/mのクラフト紙に両面接着剤(アクリル系粘着剤(基材レステープ)厚さ50μm)を貼り付け2時間放置した後、所定の寸法に裁断した後、折り曲げ目安となる折り畳み線を印刷により形成すると共に、ノリシロ用切込みを入れて製作。円筒化に際しノリシロ用切込みから剥離紙を切り離しノリシロ部を露出させてから、折り畳み線に沿って折り曲げ、端縁部を接合させ接着した。
・捕集具:市販の塗工用ローラー(長さ175mm、外径40mm、内径8mmの発泡ポリエチレン(発泡率約30倍)製の円筒に、外径10mm、内径7mmのABS樹脂製のパイプを挿入し、更に、外周に毛高13mmのポリエステル製のパイル地を全周にわたって接着しローラーとした。これを外径6mm、内径4mmのステンレス管を曲げ加工したハンドルにポリアセタール製のブッシュを介し装着して製作した。
・清掃対象フィルター:ガス式乾燥機(処理量27kg)に設置された、ポリプロピレン平織りで表面積3640cmであった。
・リント堆積状況:シーツ、タオルケット、タオル、下着、浴衣等の被乾燥物を投入し、負荷率85〜100%で5回連続して運転し、リント堆積の厚さは5mm、フィルター網目は全然見えない状態であった。
・リント捕集作業:円筒状にしたリント捕集シートをローラーに装着し剥離紙を剥がした後、ローラーをリントの堆積した面に押し当てながら回動させた。1回の回動でフィルター面よりリントが捕集シート側に移行し、フィルターの網目が表れ、残存するリントは確認できない状態であった。リントの付着したローラーを更にリント面に押し当てつつ回動したところ、捕集したリント面に新しいリントが捕集され、リントが層状に蓄積した。フィルターの全面のリントを捕集したところで、蓄積したリントがハンドルの屈曲部に達したため捕集をやめ、リント捕集用シートをローラーから抜き取り廃棄した。
・結果:フィルター上のリントは目視できなかったが、拡大鏡で観察したところ、フィルターの一つの目に、目開きと同じ長さ以上の糸くずが平均0.2本確認できる程度であった。したがって、フィルターに堆積したリントはほぼ100%捕集され、目詰まりもほぼ100%解消されたものと判定される。尚、捕集作業中のリントの飛散はほとんどなく、フィルター周辺へのこぼれ、脱落もほとんどなかった。この例にあっては、ローラーの材質が発泡ポリエチレンのため柔軟性があり、側壁などの隅の部分の清掃がやりやすかった。
[比較例]
・リント捕集用シート:市販のカーペット清掃用粘着ロールテープを使用した。(3種類のロールテープを使用し別々に捕集を行った。)
・捕集具:市販のカーペット清掃用粘着ロール。(長さ160mm、巻数90巻き)
・清掃対象フィルター:ガス式乾燥機(処理量27kg)に設置された、ポリプロピレン平織りで表面積3640cmであった
・リント堆積状況:シーツ、毛布、タオルケット、タオル、アンダーシャツ等の被乾燥物を投入し、負荷率85〜100%で4回連続して運転し、リント堆積の厚さは8mm、フィルター網目は全然見えない状態であった。
・リント捕集作業:ロールテープをリントの堆積した面に押し当てながら回動させた。1回の回動でフィルター面よりリントがロールテープ側に移行し、フィルターの網目が表れ、残存するリントは確認できない状態になるものと、スムーズにリントがロールテープ側に移行しないものとがあった。又、リントを層状に蓄積できるものとできないものがあった。リントの捕集が困難になったロールテープから、表層のテープ1枚を剥がし新たな粘着面を露出させようとしたが、捕集したリントが邪魔で、新たな粘着面を露出することは不可能であった。
・結果:市販のカーペット清掃用粘着ロールテープでは、衣類乾燥機のフィルターから堆積したリントを捕集することはできないことがわかった。
リント捕集用シートの斜視図 リント捕集用シートを円筒状にする状態を示す図 捕集具のローラーに円筒状に成形したリント捕集用シートを装着する状態を示す図 ローラーに装着したリント捕集用シートから剥離紙を剥がしている状態を示す図 衣類乾燥機のフィルターに堆積したリントを捕集している状態を示す図 リントを捕集したリント捕集用シートをローラーから外した状態を示す図 捕集したリントの蓄積状態を示す図 ローラーの断面図
符号の説明
1 リント捕集用シート
2 基材シート
3 剥離紙
3a ノリシロ用切込み
3b 折り曲げ線
4 粘着層
4a ノリシロ部
5 捕集具
6 ローラー
6a 軸体
6b 捕集シート挿着部
7 ハンドル
7a 屈曲部
8 衣類乾燥機
9 フィルター
10 リント
11 廃棄用袋

Claims (5)

  1. ハンドルの先端に回動自在に装着したローラー外周面に、柔軟性を有する捕集シート挿着部を備え、該捕集シート挿着部円筒状のリント捕集用シートを外挿装着してリントを捕集するリント清掃用器具であって、リント捕集用シートは、略方形状のシート状基材の表面に粘着層を形成し、該粘着層の表面をシート状基材の一辺に沿って切り離し可能な切込みを備えた剥離紙で覆う積層シートから成り、剥離紙を切込みからシート状基材の一辺に沿って切り離し、帯状に表出する粘着層をシート状基材の裏面に接着することによりリント捕集用シートを円筒状とし、さらに残りの剥離紙を取り除いて円筒の外側面に粘着層を表出してリントを捕集する面を形成することを特徴とするリント清掃用器具。
  2. ハンドルの先端に回動自在に装着したローラーの外周面に、柔軟性を有する略円筒状の捕集シート挿着部を備え、該捕集シート挿着部に外挿装着してリントを捕集するリント捕集用シートであって、略方形状のシート状基材の表面に粘着層を形成し、該粘着層の表面をシート状基材の一辺に沿って切り離し可能な切込みを備えた剥離紙で覆う積層シートから成り、剥離紙を切込みからシート状基材の一辺に沿って切り離し、帯状に表出する粘着層をシート状基材の裏面に接着することによりリント捕集用シートを円筒状とし、さらに残りの剥離紙を取り除いて円筒の外側面に粘着層を表出してリントを捕集する面を形成することを特徴とするリント清掃用器具のためのリント捕集用シート。
  3. 剥離紙の略中央部に、リント捕集用シートを二つ折りするための折り畳み線を形成したことを特徴とする請求項記載のリント清掃用器具のためのリント捕集用シート。
  4. 折り畳み線が、剥離紙に形成した切込みであることを特徴とする請求項記載のリント清掃用器具のためのリント捕集用シート。
  5. 折り畳み線が、剥離紙に印刷したマーキングであることを特徴とする請求項記載のリント清掃用器具のためのリント捕集用シート。
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