JP2002119451A - 清掃用シート - Google Patents

清掃用シート

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JP2002119451A JP2000314336A JP2000314336A JP2002119451A JP 2002119451 A JP2002119451 A JP 2002119451A JP 2000314336 A JP2000314336 A JP 2000314336A JP 2000314336 A JP2000314336 A JP 2000314336A JP 2002119451 A JP2002119451 A JP 2002119451A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーペット等の起毛面に絡み付いている髪の
毛や綿ぼこり等の繊維状のダストの清掃性に優れた清掃
用シートを提供すること。 【解決手段】 起毛した被清掃面の起毛間に進入可能な
繊維を表面に無数有し、該繊維が、エアレイド不織布を
構成する繊維を主体とし且つ前記起毛間に存する繊維状
のダストを掻き取りうる掻き取り部と、掻き取られた前
記繊維状のダストを保持し得る高保持部とを具備する清
掃用シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーペット、絨
毯、ソファー、自動車シート等の表面が毛羽立った形状
を有する面、特にパイル状の繊維からなる面(起毛した
面)の清掃性に優れた清掃用シートに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】特開平
10−60761号公報には、大小広範囲のダストの捕
集を目的として、繊度が1.5〜3デニールの繊維から
なるエアレイド不織布と、6〜32デニールの繊維から
なるエアレイド不織布とを継ぎ合わせて清掃用シートを
構成することが記載されている。しかし、この清掃用シ
ートは、フローリング等の平滑面の清掃を目的としてお
り、カーペット等の起毛面の清掃には不向きである。
【0003】特開2000−110057号公報には、
カーペット等の起毛面の清掃用シートとして、網状構造
物及び熱収縮性繊維を含むウエブを三次元交絡処理後、
加熱処理して該ウエブを熱収縮させて、前記網状構造物
を前記ウエブの表面に突出させたシートが記載されてい
る。しかし、このシートにおいて起毛間に進入可能な部
位は前記網状構造物の部分なので、該網状構造物の起毛
間への進入の程度は該網状構造物の形態により左右さ
れ、また進入の数は限られる。また突出した前記網状構
造物の剛性は起毛に比較してかなり高いことから、起毛
面が傷められるおそれがある。更に、突出した前記網状
構造物の構造と前記ウエブの構造とは一体不可分であ
り、両者を別々にコントロールすることは難しい。更
に、前記網状構造物を十分に突出させるために前記ウエ
ブの繊維自由度を抑える必要があり、このことは、該ウ
エブでダストを保持しようとする観点からはマイナスに
作用する。要するに、前記公報に記載のシートでは、ダ
ストを掻き出す能力及び掻き出されたダストを保持する
能力ともに十分なものとは言えない。
【0004】特開平9−21055号公報には、表層の
短繊維の配向がランダムに近い複合不織布が記載されて
いる。しかし、この複合不織布は、その配向及び繊維成
分をコントロールすることによって、嵩高で、風合い及
び感触を良好にしようとするものである。従って、この
複合不織布は起毛面の清掃に有効なワイパーとはなり得
ない。
【0005】特開平10−262884号公報には、短
繊維不織布と極太繊維のネット状物とが積層されてなる
多層構造のワイパーが記載されている。このワイパー
は、表面に凹凸を設けることで、ダストの掻き出しと保
持とを両立させている。従って、このワイパーは、ダス
トの掻き出し及びその保持を別々の機能シートを組み合
わせて行おうとする本発明とは、発想においても、構成
においても異なる。
【0006】特開2000−225084号公報には、
カーペットの中に入り込んだ毛髪等を容易に除去するこ
とを目的として、鉤状突起部を有する掻取シートをロー
ラーに巻き付けたクリーナーが記載されている。しか
し、このクリーナーでは、鉤状突起部を掻取シートに設
け得る数が限られるため、毛髪等の除去性能の向上が困
難である。仮に鉤状突起部の数を増やせたとしても、鉤
状突起部による被清掃面へのダメージが大きくなってし
まう。つまり、毛髪等の除去性能の向上と、被清掃面へ
のダメージの低減とを両立させることが困難である。更
に、このクリーナーでは、該クリーナーに捕集された毛
髪等を除去して、これを再使用することが困難であるの
で、使い捨て用途にしか使用できないと考えられるが、
構造が複雑であることから製造経費が高く、使い捨て用
途とするには不経済である。
【0007】従って、本発明は、カーペット等の起毛面
に絡み付いている髪の毛や綿ぼこり等の繊維状のダスト
の清掃性に優れた清掃用シートを提供することを目的と
する。また本発明は、起毛面を傷めることなく清掃性に
優れた清掃用シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、起毛した被清
掃面の起毛間に進入可能な繊維を表面に無数有し、該繊
維が、エアレイド不織布を構成する繊維を主体とし且つ
前記起毛間に存する繊維状のダストを掻き取りうる掻き
取り部と、掻き取られた前記繊維状のダストを保持し得
る高保持部とを具備する清掃用シートを提供することに
より前記目的を達成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、その好ましい実
施形態に基づき説明する。図1には、本発明の清掃用シ
ートの第1の実施形態の斜視図が示されている。図1に
示す清掃用シート10は起毛面の清掃に用いられるもの
であり、複数枚の第1のシート11と、第1のシート1
1とは別の一枚の第2のシート12とを有している。第
1のシート11は短冊状である。各第1のシート11の
長辺は何れも同寸である。短辺は同寸でもよく或いは異
なっていてもよい。第2のシート12は矩形状であり、
第1のシート11の長辺と同寸の長辺を有し、一方、短
辺は第1のシート11の短辺の5〜15倍程度の寸法と
なっている。
【0010】第1のシート11は、その長辺方向が、第
2のシート12の長辺方向と一致するようにほぼ等間隔
を置いて配置されている。第1のシート11は、第2の
シート12へ、所定の固定手段、例えば、熱融着、ホッ
トメルト粘着剤による接着、両面テープによる貼着、ミ
シンなどによるレーシング等の方法によって固定されて
いる。そして、両端に位置する第1のシート11間の領
域が、清掃用シート10の清掃領域Cとして機能する。
【0011】第1のシート11は、起毛した被清掃面の
起毛間に進入可能な繊維を表面に無数有し、該繊維がエ
アレイド不織布を構成する繊維を主体としている掻き取
り部として機能する。一方、第2のシート12は、掻き
取り部よりもダストを保持する能力が高い高保持部とし
て機能する。即ち、清掃用シート10は、掻き取り部と
高保持部とを具備している。掻き取り部と異なり、高保
持部にはダストを掻き出す能力は要求されない。
【0012】清掃用シート10においては、起毛間に存
する繊維状のダストを、エアレイド不織布を構成する繊
維を主体としている掻き取り部によって掻き取る。該繊
維は、起毛間に存する繊維状のダストを掻き取り得るに
足る十分な剛性を有している。このような剛性を得るた
めに、好ましくは単繊維長5〜10mm、太さ23〜2
00dtexの繊維を用いる。掻き取られた繊維状のダ
ストは、掻き取り部にも保持されるが、ダストの保持す
る能力が高い高保持部に保持される。特に綿ボコリな
ど、髪の毛に比較してより細い繊維状ダストでは、掻き
出された後の保持に関して、高保持部の寄与がより大き
くなる。このようにして被清掃面の起毛間から繊維状の
ダストが効果的に除去され、除去されたダストが清掃用
シートに保持される。掻き取り部が、エアレイド不織布
を構成する繊維を主体としているので、前述した特開2
000−110057号公報に記載の複合不織布と比較
しても、本実施形態の清掃用シート10における繊維の
方が剛性が低く、起毛を傷めるおそれが更に小さい。ま
た、本発明の清掃用シート10を、長い柄の先端のヘッ
ド部に取り付けた場合に、立った姿勢で小さい力で楽に
清掃できる。本発明では、エアレイド不織布とは二つの
意味を持つ。一つは、掻き取り部を構成する第1のシー
ト11における掻き取り機能に直接寄与する表面の部分
であって、エアレイド製法により形成された部分を意味
する。もう一つは、該表面の部分を含む第1のシート1
1全体を意味する。以下の説明においては、掻き取り部
におけるエアレイド製法によって形成された表面の部分
を「表面エアレイド」と呼び、表面エアレイドを含む第
1のシート11全体を「エアレイド不織布」と呼ぶ。
【0013】掻き取り部を構成する第1のシート11
は、前述の通り、起毛した被清掃面の起毛間に進入可能
な繊維を表面に無数有し、表面エアレイドを構成する繊
維を主体としている。一般にエアレイド製法は、その構
成繊維を解繊して空気の流れにのせて搬送し、金網又は
細孔を有するスクリーンを通過させた後、ワイヤーメッ
シュ上に落下堆積させるエアレイ法によりウエブを形成
し、該ウエブにおける前記繊維同士の交点を熱融着や熱
接着等の所定手段によって結合させるものである。或い
はウエブの形成前後を問わず、エアレイド不織布を構成
する繊維以外のバインダー成分を添加しこれに加熱等に
より接着性を生じさせ、繊維同士を接着、結合させエア
レイド不織布を形成することも可能である。一般にエア
レイド製法では、その製造方法に起因して、その構成繊
維の先端部が、表面及びその近傍に無数存在しているの
で、これを第1のシート11の少なくとも表面部に用い
ることで、該繊維が被清掃面の起毛間に進入して、該起
毛間からダストを掻き出すことが可能となる。また一般
にエアレイド不織布は、その構成繊維が三次元的にラン
ダムな状態で分散しているので、清掃の方向に異方性が
無く、狭い部分の清掃等も容易にできる。
【0014】特に、表面エアレイドが、繊度23〜20
0dtex、特に32〜150dtexの繊維から構成
されていることで、起毛を傷めず且つ清掃時の摩擦力を
過度に大きくせずに、起毛間から繊維状のダストを掻き
取るのに十分な剛性を該構成繊維に付与できるので好ま
しい。
【0015】表面エアレイドの構成繊維は、その繊維長
が、1〜15mm、特に2〜10mmであることが、清
掃用シート10の少なくとも表面部に前記構成繊維の先
端部を無数に存在させ得る点、清掃時に該構成繊維が脱
落することを防止する点、及びウエブの形成が容易であ
る点から好ましい。
【0016】表面エアレイドの構成繊維は捲縮していて
も或いはしていなくてもよい。捲縮している場合、ジグ
ザグ型等の二次元捲縮繊維及びスパイラル型やオーム型
等の三次元(立体)捲縮繊維の何れも使用できる。
【0017】表面エアレイドの構成繊維は、例えばポリ
プロピレン、ポリエチレン、プロピレンとαオレフィン
とからなる結晶性プロピレン共重合体等のポリオレフィ
ン樹脂;ポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ジオールとテレフタ
ル酸/イソフタル酸等を共重合した低融点ポリエステ
ル、ポリエステルエラストマー等のポリエステル樹脂;
フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂から構成されている。表面
エアレイドの構成繊維は、これらの樹脂から構成されて
いる単一成分の繊維でもよく、これらの樹脂を適宜組み
合わせて構成される複合繊維、例えば並列型、鞘芯型、
偏心鞘芯型、三層以上の多層型、中空並列型、中鞘芯
型、異形鞘芯型、海島型等で且つ低融点樹脂が繊維表面
の少なくとも一部を形成した構造の複合繊維でもよい。
これらの繊維に更にレーヨンやパルプ等を混合したり、
或いはレーヨンやパルプ等を単独で用いて表面エアレイ
ドを形成することもできる。
【0018】エアレイド不織布は、その坪量が10〜5
00g/m2、特に20〜200g/m2であることが好
ましい。坪量が500g/m2超であると、シート自身
のコストが高くなり且つ高速な生産に不向きな為、使い
捨て製品の用途には適さない。坪量が10g/m2未満
では、不織布化自体が困難であり、また、起毛間からダ
ストを掻き出すことが困難になる場合がある。
【0019】エアレイド不織布(即ち第1のシート1
1)が表面エアレイドと他のシートとの複合体で形成さ
れている場合の表面エアレイドの坪量は、複合されたシ
ートの強度によって決められる。例えば前記複合体に強
度のあるシートが存在する場合は、表面エアレイドの坪
量を低めにしても、表面エアレイドの部分の崩壊を防止
することができる。一方前記シートが存在しない場合、
或いは存在しても強度が著しく低い場合には、表面エア
レイドの坪量を高めにし、表面エアレイドの部分の崩壊
を防止することが好ましい。
【0020】また、エアレイド不織布は、その厚みが
0.2〜5mm、特に0.4〜5mm、とりわけ0.5
〜3.5mmであることが好ましい。厚みが5mm超と
なるとシートの柔軟性が低くなったり、他のシートとの
接合が困難となり、高速生産に適さない場合がある。厚
みが0.4mm未満では、清掃用シートの捕集性能が低
下する場合がある。
【0021】前述の通り、清掃シート10における掻き
取り部を構成する表面エアレイドとしては、全ての繊維
が前述の範囲のものであることが好ましい。しかし、製
造等の観点から、繊度1〜11dtex程度、繊維長1
〜15mm程度の起毛面の清掃には、直接寄与しない繊
維を50重量%以下、特に20重量%以下程度混ぜ込む
ことも可能である。
【0022】図1に示す清掃用シート10における第2
のシート12としては、掻き取り部で掻き取られた繊維
状のダストを何らかの機構で保持し得る性能を有するも
のが用いられる。繊維状のダストの保持機構としては、
(1)シートを構成する繊維との物理的な絡み合いによ
る保持機構(2)粘着剤等の粘性物質との粘着又は接着
による保持機構などがある。(1)の保持機構を利用す
る場合には、第2のシート12として、例えば繊維同士
の物理的な絡み合いでシートが形成されている不織布で
あるスパンレース不織布等を用いることが好ましい。ま
た繊維の結合状態がコントロールされたエアスルー不織
布を用いても良い。更に、物理的な絡み合いに寄与でき
る繊維本数が多く且つそれぞれの繊維が細い分割繊維か
ら構成されているスパンボンド不織布を用いても良い。
(2)の保持機構を利用する場合には、第2のシート1
2として、不織布等のシート材の表面にホットメルト粘
着剤などの粘着剤が付与された粘着性シートを用いるこ
とが好ましい。
【0023】第1のシート11は第2のシート12上に
配置され、第1のシート11から構成される掻き取り部
と、第2のシート12から構成される高保持部とは、清
掃シート10の清掃面内に規則的に配置されることにな
る。勿論、第1のシート11の配置間隔や、各第1のシ
ート11の形状等を異ならせることで、前記掻き取り部
と高保持部とが不規則に配置されるようにしてもよい。
清掃用シート10がこのような構成を有することによっ
て、繊維状のダストのみならず、その他の様々な種類の
ダストの捕集性が良好となる。
【0024】ダストの掻き取り性及び掻き取られたダス
トの捕集性を一層高める点から、清掃時において、清掃
用シート10における掻き取り部が被清掃面に主に接触
し、高保持部の被清掃面への接触は、掻き取り部の被清
掃面への接触よりも小さいことが好ましい。掻き取り部
及び高保持部の被清掃面への接触の程度をこのように調
整するには、例えば、掻き取り部の上面と高保持部の上
面との間に、掻き取り部の上面の方が高くなるような所
定高さの段差を設ければよい。具体的には、掻き取り部
を構成する第1のシート11の厚みを比較的厚くすれば
よい。例えば、第1のシート11の厚みを0.2〜5m
m、特に0.4〜5mm、とりわけ0.5〜3.5mm
とすることで、第1のシート11の上面11aと第2の
シート12の上面12aとの間に段差が設けられ、掻き
取り部の被清掃面への接触の程度を十分に大きくするこ
とができる。この他、図1に示すように、掻き取り部と
して機能する第1のシート11を、高保持部として機能
する第2シート12に貼り合わせる手段、或いは高保持
部を構成する第2のシート12の接触面積(露出面積)
を小さくする手段などが挙げられる。
【0025】次に、本発明の第2の実施形態について図
2を参照しながら説明する。この実施形態に関しては、
第1の実施形態と異なる点についてのみ説明し、特に説
明しない点については、第1の実施形態に関して詳述し
た説明が適宜適用される。また図2において、図1と同
じ部材には同じ符号を付してある。
【0026】図2に示す第2の実施形態における清掃用
シート10は、第2の実施形態と同様に、高保持部とし
て機能する第2のシート12上に、掻き取り部として機
能する短冊状の第1のシート11が複数配されている。
これら掻き取り部及び高保持部に加えて、清掃用シート
10は、シート材からなる清掃に直接寄与しない滑らか
な部位13を更に有し、該部位13並びに掻き取り部及
び高保持部が清掃用シート10の清掃面内に規則的に配
置されている。前記滑らかな部位13は、清掃用シート
10の使用時に、被清掃面に対する摩擦を低減させる部
位である(摩擦低減部位ともいう)。
【0027】前記滑らかな部位13は、清掃用シート1
0の清掃領域Cにおける最外方に位置する掻き取り部の
端部に配されていることが好ましく、特に、清掃用シー
ト10の清掃方向における最外方に位置する掻き取り部
の端部に配されていることが好ましい。本実施形態にお
いては、第1のシート11の短手方向(図中、矢印Aで
示す方向)が清掃方向であることから、摩擦低減部位1
3は、3つの短冊状の第1のシート11のうちの両端の
シート上に、該シートの長手方向に沿って配されてい
る。また、前記滑らかな部位13は、両端の第1のシー
ト11全体を被覆するのではなく、第1のシート11の
外方側の領域のみを被覆している。更に、前記滑らかな
部位13は、第1のシート11の長辺から延出して第2
のシート12上も被覆している。前記滑らかな部位13
を構成するシート材は、例えば、熱融着、ホットメルト
粘着剤による接着、両面テープによる貼着、ミシンなど
によるレーシング等の所定の接合手段によって第1のシ
ート11及び第2のシート12に接合固定されている。
尚、前記滑らかな部位13の形状及び寸法は、該滑らか
な部位13を構成する材料の厚さ及び平滑性並びに第1
及び第2のシートの種類等に応じて適宜変更できる。例
えば、清掃用シートの清掃領域Cを大きくしようとすれ
ば、前記滑らかな部位13の面積は小さくなり、摩擦抵
抗の低減効果は小さくなる。逆に、摩擦抵抗を小さくす
るために、前記滑らかな部位13の面積を大きくすれ
ば、当然清掃領域Cが小さくなる。
【0028】前記滑らかな部位13を構成するシート材
は、清掃時の摩擦力を十分に低減できる程度に滑らかで
あれば良く、該シート材としては、プラスチック製のフ
ィルム材等が挙げられる。また、清掃時の摩擦力を十分
に低減できる範囲において、該フィルム材等にエンボス
加工等の非平滑加工が施されていても良い。また不織布
や他のフィルム材で補強されていてもよい。
【0029】具体的には、一般に包装材料として用いら
れるフィルム材が好適に使用出来る。例えば、ポリオレ
フィン、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂か
ら構成されるフィルム材が挙げられる。またアルミ箔等
の金属薄膜を用いることもできる。更に、熱可塑性樹脂
から構成されるフィルム材と金属薄膜とのラミネートを
用いることもできる。これらの中で特に好ましいもの
は、その表面(被清掃面に臨む面)にシリコーン塗布な
どの摩擦抵抗を低減させる処理を施したものある。前記
滑らかな部位13を構成するシート材の厚さは、第1及
び第2のシートの種類にもよるが、2μm〜2mm、特
に5μm〜100μmであることが、十分な清掃性能の
発現の点、及び摩擦抵抗の低減の点から好ましい。
【0030】前記滑らかな部位13を構成するシート材
と第1のシート11及び第2のシート12との接合に
は、ホットメルト等の粘着性物質による接着、熱融着な
どが用いられる。
【0031】本実施形態の清掃用シート10は、清掃時
における起毛面との摩擦係数が小さいので、これを図3
に示すような清掃具本体1におけるヘッド部2に装着さ
せれば、立った姿勢で小さな力で起毛面を清掃できる。
図3に示す清掃具本体1は、清掃用シート10が装着可
能である平坦面を下面に有する平板状のヘッド部2、及
び該ヘッド部2の上面に設けられた自在継手3を介して
該ヘッド部2と連結した棒状の柄4から構成されてい
る。清掃用シート10は、該ヘッド部2の上面に設けら
れた、放射状のスリットを形成する可撓性の複数の片部
5によって固定される。清掃用シート10は、清掃具本
体1における前記平坦面に、前記滑らかな部位13が被
清掃面に臨むように装着されて使用されることが好まし
い。
【0032】次に、第1及び第2の実施形態における別
の実施形態について説明する。第1の実施形態の清掃用
シート10を図4に示す清掃具20に装着させて使用す
ることで、清掃時における摩擦力が一層低減して、立っ
た姿勢で一層楽に起毛面を清掃できる。図4に示す清掃
具20は、図2に示す清掃具本体1と、一面を清掃具本
体1のヘッド部2における前記平坦面に向けて該ヘッド
部2に着脱自在に装着され且つ所定形状の開口部6,6
を有する装着用シート7とを有するものである。装着用
シート7における少なくとも被清掃面に臨む面は、プラ
スチックのフィルム等の滑らかなシート材からなる。装
着用シート7における開口部6は長方形であり、同寸法
のものが2箇所に設けられている。装着用シート7を構
成するシート材としては、第2の実施形態における前記
滑らかな部位13を構成するシート材と同様のものを用
いることができる。
【0033】開口部6の大きさは、清掃用シート10の
一部が露出する程度であればよく特に制限されないが、
ヘッド部6の長手方向と平行な方向に関し、2つの開口
部6,6の合計の長さが、ヘッド部6の長手方向の長さ
の5〜95%、特に40〜80%であることが好まし
い。ヘッド部6の短手方向と平行な方向に関し、開口部
6の長さが、ヘッド部6の短手方向の長さの5〜95
%、特に50〜90%であることが好ましい。
【0034】清掃中における清掃用シート10の位置ず
れを防止する目的で、或いは、装着用シート7を補強す
る目的で、装着用シート7における清掃用シート10と
の対向面に、装着用シート7として用いられる平滑なフ
ィルム等のシート状物以外のシート、例えばスパンレー
ス不織布等の不織布を貼り合わせても良い。この場合、
装着用シート7における被清掃面に臨む領域の厚さは、
清掃用シート10の種類等によって異なるが、5μm〜
5mm、特に5μm〜500μmであることが好まし
い。前記領域以外の領域の厚さは、装着に支障がなけれ
ば特に制限されない。
【0035】図4に示す清掃具20において、清掃用シ
ート10は、前記平坦面と装着用シート7との間に挟持
されて、該装着用シート7の開口部6,6から、第1の
シート11及び第2のシート12、即ち掻き取り部及び
高保持部の一部が露出する状態で、起毛面の清掃に使用
される。清掃用シート10をこのような使用状態とする
ことによって、装着用シート7の滑らかさに起因して、
起毛面上で清掃具20が滑りやすくなり、清掃時におけ
る摩擦力が一層低減する。
【0036】図4に示す実施形態を、第2の実施形態の
清掃用シートに応用した例が図5に示されている。図5
に示す清掃用シート10は、第2の実施形態の清掃用シ
ートの変形例であり、或いは第1の実施形態の清掃用シ
ートと前述の装着用シート7とを一体化させたものであ
るとも言える。
【0037】詳細には、図5に示す清掃用シート10に
おいては、前述の装着用シート7が、第2の実施形態の
清掃用シートにおける清掃に直接寄与しない滑らかな部
位(即ち摩擦低減部位)13に相当する。その結果、図
5に示す清掃用シート10においては、第1のシート1
0からなる掻き取り部、第2のシート12からなる高保
持部、及び装着用シート7からなる前記滑らかな部位1
3が、清掃用シート10の清掃面内に規則的に配置され
たものとなる。
【0038】本発明の清掃用シートは、カーペット、絨
毯、ソファー、自動車シート等の起毛した面(例えばル
ープ状に起毛した面)の清掃に特に好適に用いられる
が、その他の種類の清掃面、例えばフローリング等の平
坦面に適宜適用してもよい。
【0039】本発明は、前記実施形態に制限されない。
例えば、図1、図2及び図5に示す清掃用シートにおい
ては、高保持部を構成する第2のシート12上に、掻き
取り部を構成する第1のシート11を一体的に形成して
もよい。例えば高保持部を構成するスパンレース不織布
上に部分的に且つ一体的にエアレイド不織布を形成し
て、該エアレイド不織布の部分を掻き取り部となしても
よい。
【0040】また、前記実施形態においては、第1のシ
ート11の上面11aと第2のシート12の上面12a
との間に段差を設けたが、これに代えて、第1のシート
11の上面と第2のシート12の上面とがほぼ同一面上
に位置するようにしてもよい。
【0041】また、掻き取り部と高保持部の配置パター
ンは、図1、図2及び図5に示すものに限られず、本発
明の清掃用シートの具体的な用途や使用形態等に応じて
種々のパターンを用いることができる。また前記滑らか
な部位についても同様である。
【0042】また、短冊状の第1シート11と、同じく
短冊状の第2シート12と、これらのシートよりも寸法
の大きな第3のシート上に貼り付けて本発明の清掃用シ
ートとなすこともできる。この場合、各シートの接合方
法は前述した方法と同様である。また第3シートとして
短冊状の粘着シートを複数枚用い、該粘着シートによっ
て短冊状の第1シート11と、同じく短冊状の第2シー
ト12とを接合し、一枚のシートになすこともできる。
更に、第3のシートとして、前述した摩擦低減部位13
を構成するシート材を用いることもできる。
【0043】また、本発明の清掃用シートには、起毛面
の消臭、除菌、清掃効果を高めること等を目的として、
種々の洗浄剤等を含浸、或いはスプレー等により添加す
ることも可能である。また、洗浄剤等を被清掃面に噴霧
しながら、本発明の清掃用シートを用いて清掃すること
も効果的である。
【0044】また、本発明の清掃シートは、図3や図4
に示す清掃具20や清掃具本体1に装着されて使用され
る以外に、ハンディタイプの清掃具、例えば本出願人の
出願に係る特開平9−299307号公報の図2に示さ
れる清掃具等に装着されてもよい。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。しかしながら、本発明は、これらの実施例に制限
されない。
【0046】〔実施例1〕芯がポリプロピレンで鞘がポ
リエチレンからなる繊維長5mm、繊度6デニール
(6.7dtex)の芯鞘型複合繊維を原料として、エ
アレイ法によって坪量が40g/m2の第1のウエブを
形成した。このウエブ上に芯がポリプロピレンで鞘がポ
リエチレンからなる繊維長5mm、繊度72dtex
(65デニール)の芯鞘型複合繊維を原料として、エア
レイ法によって坪量が80g/m2の第2のウエブを積
層し、次いで熱風を吹き付けることでこれらの構成繊維
を熱融着させ、坪量120g/m2のエアレイド不織布
を得た。
【0047】得られたエアレイド不織布を原反の幅方向
に260mm、長さ方向に25mmにカットして第1の
短冊状シートを2枚得た。また幅方向に260mm、長
さ方向に20mmにカットして第2の短冊状シートを1
枚得た。第1及び第2の短冊状シートの厚みは3.3m
mであった。これとは別に、花王(株)製のフロアクイ
ックルドライシート(商品名、スパンレース不織布)を
260mm×100mmにカットした。このドライシー
トの長辺に沿って、第1の短冊状シートをその長辺が前
記ドライシートの長辺方向と一致するように配置し、両
シートを市販の両面粘着テープ〔NITTO No.500 日東電
工(株)製〕で固定した。また前記ドライシートの長辺
から短辺方向内側へ向かって40mmから60mmの位
置に、第2の短冊状シートをその長辺が前記ドライシー
トの長辺方向と一致するように配置し、両シートを前記
両面粘着テープで固定した。第1及び第2の短冊状シー
トは、その第2のウエブ側が外方を向くように前記ドラ
イシートに固定した。このようにして得られた清掃用シ
ートは図1に示すタイプのものであり、短冊状シートの
固定面側を清掃面として用いた。
【0048】〔実施例2〕実施例1のエアレイド不織布
に代えて、芯がポリプロピレンで鞘がポリエチレンから
なる繊維長5mm、繊度35dtex(32デニール)
の芯鞘型複合繊維を構成繊維とするエアレイド不織布
(坪量70g/m2)を用いる以外は実施例1と同様に
して図1に示すタイプの清掃用シートを得た。
【0049】〔比較例1〕芯がポリプロピレンで鞘がポ
リエチレンからなる繊維長5mm、繊度20dtex
(18デニール)の芯鞘型複合繊維を原料として、エア
レイ法によって坪量が70g/m2のウエブを形成し
た。次いで熱風を吹き付けることでこれらの構成繊維を
熱融着させてエアレイド不織布を得た。これを原反長さ
方向約100mm、幅方向約260mmにカットし清掃
用シートとして用いた。
【0050】〔比較例2〕ポリエチレンテレフタレート
からなる繊維長51mm、繊度1.7dtex(1.5
デニール)の繊維50重量%と、レーヨンからなる繊維
長51mm、繊度1.7dtex(1.5デニール)の
繊維50重量%とを混綿し、セミランダムカード機を用
い坪量30g/m2のカードウエブを得た。これを第1
のウエブとする。
【0051】第2繊維ウエブとして、エチレン−プロピ
レンランダム共重合体からなる繊維長51mm、繊度
2.2dtex(2.0デニール)の熱収縮性繊維を繊
維50重量%と、レーヨンからなる繊維長51mm、繊
度1.7dtex(1.5デニール)の繊維50重量%
とを混綿し、セミランダムカード機を用い坪量15g/
2のカードウエブを得た。これを第2のウエブとす
る。
【0052】第1のウエブ上に、線径0.2mmの線状
体が1辺0.95mmの間隔で格子状に配されたポリプ
ロピレン製ネットからなる網状構造物を重ね、更にその
上に第2のウエブを重ねた。孔径0.1mmのオリフィ
スが0.6mm間隔で設けられたノズルを用い、第1の
ウエブに向けて水圧2MPaの柱状水流を2回噴射し、
ポリプロピレン製ネットと両ウエブの構成繊維とを絡合
させて、スパンレース不織布を得た。熱処理温度135
℃、オーバーフィード率140%の条件下に、このスパ
ンレース不織布中の熱収縮性繊維を収縮させた。その結
果、第1のウエブ側にしわが形成され、ポリプロピレン
製ネットはほとんど収縮せず、不織布の厚さ方向(両ウ
エブ側)に隆起した突起状物が形成された。これを原反
長さ方向約260mm、幅方向約100mmにカットし
た。この不織布における第1のウエブ側を清掃面として
用いた。
【0053】〔実施例3〕芯がポリプロピレンで鞘がポ
リエチレンからなる繊維長5mm、繊度72dtex
(65デニール)の極太芯鞘型複合繊維を90%、及び
芯がポリプロピレンで鞘がポリエチレンからなる繊維長
5mm、繊度1.7dtex(1.5デニール)の芯鞘型
複合繊維を10%含む坪量50g/m2のウエブを、エア
レイ法によってスパンボンド不織布上に積層し、次いで
熱風を吹き付けることでウエブの構成繊維同士及び該構
成繊維とスパンボンド不織布を熱融着させ、坪量70g
/m2のエアレイド不織布を得た。スパンボンド不織布
は、芯がポリプロピレンで鞘がポリエチレンからなる芯
鞘型複合繊維を原料とする坪量20g/m2のものであっ
た。
【0054】得られたエアレイド不織布を原反の幅方向
に260mm、長さ方向に25mmにカットして第1の
短冊状シートを2枚得た。また幅方向に260mm、長
さ方向に20mmにカットして第2の短冊状シートを1
枚得た。第1及び第2の短冊状シートの厚みは1.2m
mであった。
【0055】これとは別に、花王(株)製フロアクイッ
クルドライシート(商品名、スパンレース不織布)約2
05mm×約260mmを準備した。このドライシート
の一面上に、前述の方法で得られた第1の短冊状シート
を2枚、及び第2の短冊状シートを一枚貼り付けた。貼
り付け位置は次の通りである。前記ドライシートの短辺
方向の中心から50mmずつ長辺方向へ離れた矩形状の
領域(100mm×260mm)をセンター部分とし、
そのセンター部分の片方の長辺から0〜25mm及び7
5〜100mmの位置に第1の短冊状シートを、40〜
60mmの位置に第2の短冊状シートをそれぞれ、極太
繊維の面が外方を向く状態で貼り付けた。貼り付けには
実施例1及び2で用いた市販両面粘着テープと同様のも
のを用いた。
【0056】約150mm×約260mmの寸法で、厚
さ約60μmポリプロピレン製フィルムを用意した。こ
のフィルムには、後述する髪の毛の捕集性能の評価で用
いる装着用シートと同様の開口部が設けられていた。
【0057】前記ドライシートにおける前記短冊状シー
トの貼り付け面上に、清掃面短手方向における中心から
各長辺方向へそれぞれ50mm〜65mm離れた位置、
及び長手方向における各端からそれぞれ10mm内側の
位置に、紙製両面粘着テープを貼り付け、更にその上に
前記フィルムを貼り合わせた。貼り合わせに際しては、
前記ドライシートの短手方向の中心線と、前記フィルム
の短手方向の中心線とが一致するようにした。また前記
フィルムの滑りやすい面が前記短冊状シートに対向する
ようにした。このようにして得られた清掃用シートは、
図5に示すタイプのものであった。
【0058】〔性能評価〕実施例及び比較例の清掃用シ
ートにについて、以下の方法で髪の毛の捕集性能及び綿
ボコリの捕集性能を評価した。その結果を表1に示す。
【0059】〔髪の毛の捕集性能の評価〕各清掃用シー
トを図4に示す清掃具〔花王(株)製のクイックルワイ
パー〕にそれぞれ装着させた。この清掃具におけるヘッ
ド部は、装着面の寸法が約100mm×260mmで、
比較的小さい凹凸が形成されているものであった。
【0060】実施例1及び2並びに比較例1及び2の清
掃用シートにおいては、以下に説明する装着シートを用
いて装着を行った。実施例3においては該装着シートは
用いなかった。
【0061】(1)装着用シートの製造 装着用シートは以下の方法で製造した。先ず、厚さ約3
0μmのポリエチレンテレフタレート(PET)製フィ
ルムとスパンレース製不織布〔花王(株)製のフロアク
イックルドライシート〕とを、市販の紙製両面粘着テー
プにより貼り合わせた。PET製フィルムの寸法は約1
50mm×約260mm、スパンレース製不織布の寸法
は約210mm×約260mmであり、両者のセンター
が一致するように貼り合わせた。PET製フィルムは、
スパンレース製不織布との貼り合わせ面と反対側の面
に、粘着剤の剥離処理に用いられる剥離剤が施されてい
た。
【0062】次いで、この貼り合わせシートに47.5
mm(ヘッド部の長手方向に沿う長さ)×80mm(ヘ
ッド部の幅方向に沿う長さ)の寸法の開口部を4つ設け
た。4つの開口部は、ヘッド部の長手方向に沿って配列
させた。各開口部間の3箇所の距離はそれぞれ10m
m、30mm及び10mmとし、ヘッド部の長手方向に
沿う各端部から両端にそれぞれ位置する開口部までの距
離は何れも10mmとした。また、ヘッド部の幅方向に
沿う各端部から開口部までの距離はそれぞれ35mmと
した。このようにして装着用シートを得た。
【0063】(2)髪の毛の捕集本数の測定 被清掃面として、ポリエステル100%からなる市販カ
ットパイルカーペット(マリポーザ、スミノエ製)を用
いた。このカーペット上の幅約500mm×長さ約80
0mmの領域に、長さ約100mmの髪の毛10本を散
布し、散布領域内を、各清掃用シートが装着された清掃
具を4回往復させた。清掃用シートに捕集された髪の毛
をそのままにして、髪の毛の散布及び清掃具による清掃
を更に3回繰り返し、最終的に清掃用シートに捕集され
た髪の毛の本数を該清掃用シートの捕集性能とした(散
布された髪の毛の総量は40本となる)。
【0064】〔綿ボコリの捕集性能〕被清掃面として、
アクリル85%、ナイロン15%からなる市販のカット
パイルカーペット(商品名;サンハーモニー、サンゲツ
製)を用いた。このカーペット上の幅約500mm×長
さ約1mの領域に、市販アクリル100%毛糸を1〜3
mmにカットしたものを1回当たり0.5g散布した。
清掃具に装着された清掃用シートを用いて、毛糸の散布
領域内を30往復させた。清掃具から清掃用シートを取
り外しその重量を測定した。測定された重量から、清掃
具に装着前に予め測定しておいた清掃用シートの重量を
差し引き、その値を綿ボコリの捕集量(g)とした。こ
の捕集量を散布量、即ち0.5gで除しパーセントで示
したものを捕集率(%)とした〔捕集率(%)=捕集量
(g)/0.5g×100〕。加えて測定後のカーペッ
ト表面における毛玉状物の発生の有無を目視観察した。
評価基準は、◎:発生なし、○:発生の兆し、△:少し
発生、×:多数発生とした。
【0065】
【表1】
【0066】表1に示した結果から明らかなように、実
施例1〜3における清掃用シート(本発明品)は、起毛
面から髪の毛の除去について高い性能を示す。また、綿
ボコリの捕集性においても、実用上の十分な性能を示す
ことが分かる。一方比較例では、どちらの性能も十分と
はいえない。このことから、表面エアレイドを有する掻
き取り部及び高保持部を有する本発明の清掃用シート
が、実使用場面でも十分に効果を示すことが分かる。
【0067】
【発明の効果】本発明の清掃用シートは、カーペット等
の起毛面に絡み付いている髪の毛や綿ぼこり等の繊維状
のダストの清掃性に優れる。また本発明の清掃用シート
は、起毛面を傷めることなく清掃性に優れる。更に本発
明の清掃用シートは、立った姿勢でも楽に起毛面の清掃
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の清掃用シートの一実施形態を示す斜視
図である。
【図2】本発明の清掃用シートの別の実施形態を示す斜
視図(図1相当図)である。
【図3】図2に示す清掃用シートの一使用形態を示す図
である。
【図4】図1に示す清掃用シートの一使用形態を示す図
である。
【図5】本発明の清掃用シートの別の実施形態を示す斜
視図(図1相当図)である。
【符号の説明】
1 清掃具本体 2 ヘッド部 3 自在継手 4 柄 5 片部 6 開口部 7 装着用シート 10 清掃用シート 11 第1のシート 12 第2のシート 13 摩擦低減部 20 清掃具
フロントページの続き (72)発明者 静野 聡仁 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 3B074 AA02 AA08 AB01 AC00 EE00 4L047 AA14 AA27 AA28 AB02 BA09 BB09 CA02 CA05 CB10 CC16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起毛した被清掃面の起毛間に進入可能な
    繊維を表面に無数有し、該繊維が、エアレイド不織布を
    構成する繊維を主体とし且つ前記起毛間に存する繊維状
    のダストを掻き取りうる掻き取り部と、掻き取られた前
    記繊維状のダストを保持し得る高保持部とを具備する清
    掃用シート。
  2. 【請求項2】 前記掻き取り部は、少なくともその表面
    部が、繊度23〜200dtexの繊維から構成される
    エアレイド不織布からなる請求項1記載の清掃用シー
    ト。
  3. 【請求項3】 清掃に直接寄与しない滑らかな部位を更
    に有し、該部位並びに、前記掻き取り部及び前記高保持
    部が前記シートの清掃面内に規則的又は不規則に配置さ
    れている請求項1又は2記載の清掃用シート。
  4. 【請求項4】 平坦面を有するヘッド部及び該ヘッド部
    に連結した柄部を備えた清掃具本体と、一面を前記平坦
    面に向けて前記ヘッド部に着脱自在に装着され且つ所定
    形状の開口部を有する装着用シートとを有する清掃具に
    おける、前記平坦面と前記装着用シートとの間に挟持さ
    れて前記開口部から、前記掻き取り部及び前記高保持部
    の一部が露出する状態で使用される請求項1又は2記載
    の清掃用シート。
  5. 【請求項5】 前記高保持部は、前記繊維状のダストと
    物理的に絡み合うことにより該ダストを保持するか、又
    は粘性物質によって前記繊維状のダストを粘着又は接着
    することにより該ダストを保持するものである請求項1
    〜4の何れかに記載の清掃用シート。
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