JP5321585B2 - マイクロミラーアレイ、及び、光スイッチ - Google Patents

マイクロミラーアレイ、及び、光スイッチ Download PDF

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Description

本発明は、例えば、光スイッチ、光アッテネータ等に用いられるマイクロミラーアレイ及びこのマイクロミラーアレイを備える光スイッチに関する。
従来、光伝送路中で光路を切り替える光スイッチにおいて、光ファイバから出射される光を、回動(揺動)するミラーにより任意の光ファイバの光路に反射させるマイクロミラー素子(MEMSミラー素子)が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図24は、従来のマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。
同図において、マイクロミラーアレイ81は、複数のマイクロミラー素子82を1方向に配列してなる。マイクロミラー素子82のミラー83は、ミラーアーム84を介してミラー側可動電極(櫛歯電極)85に接続されている。ミラー83は、ミラーアーム84において一対のトーションバー86,86を介して内フレーム87に支持されており、トーションバー86,86を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
内フレーム87は、ミラー83及びミラー側可動電極85を覆うように配置され、ミラー側可動電極85に対向配置されたミラー側固定電極(櫛歯電極)87aを有している。そして、ミラー側可動電極85とミラー側固定電極87aとが協働して発生させる静電気力により、ミラーアーム84に接続されたミラー83は、ミラーアーム84及びミラー側可動電極85と共に、トーションバー86,86を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
内フレーム87のミラー83と反対側の端部には、内フレームアーム87bが設けられており、その側面には内フレーム側可動電極(櫛歯電極)87cが設けられている。外フレーム88に一端が固定された外フレームアーム88aには、外フレーム側固定電極(櫛歯電極)88bが設けられている。内フレーム側可動電極87cと外フレーム側固定電極88bとは、対向配置されている。内フレーム87は、一端側の内フレームアーム87bと他端側とにおいて、トーションバー89,89を介して外フレーム88に回動可能に支持されている。
そして、内フレーム側可動電極87cと外フレーム側固定電極88bとが協働して発生させる静電気力により、内フレーム87は、トーションバー89,89を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
上述のマイクロミラー素子82は、内フレーム87がミラー83を覆うように配置されるため、隣接する2つのミラー83との間の両方に内フレーム87が位置することとなり、ミラー配列方向におけるミラー占有率(ミラーピッチWpに対するミラー幅Wm)を大きくすることができない。
例えば、光波長選択スイッチでは入力ポートからの光多重信号を波長毎の単一信号に分光し、それらをマイクロミラーアレイで反射し、所望の出力ポートへ振り分けることになるが、ここで用いられるマイクロミラーアレイには光信号に対する広い反射(透過)帯域が要求される(狭い反射帯域では光信号の伝送品質の劣化を招く)。ミラーアレイは光多重信号の信号(波長)間隔に応じて配列されるが、光信号に対するミラーの反射(透過)帯域はミラー占有率により決定されるため、大きなミラー占有率が望まれる。
特許文献2記載のマイクロミラーアレイは、ミラーが突出するように配置されたマイクロミラー素子を、互いに対向するようにミラー配列方向に交互に配置してなり、ミラー配列方向においてミラーを近接させている。
特開2005−305582号公報 米国特許第6984917号明細書
しかしながら、上記特許文献2記載のマイクロミラーアレイは、ミラー配列方向におけるミラー占有率を高めるために、互いに対向するマイクロミラー素子を交互に配置する必要があり、マイクロミラー素子の配列に制限を伴うためマイクロミラーアレイのサイズが大きくなるという問題がある。
なお、上記特許文献2記載のマイクロミラー素子の向きを全て揃えると、ミラーを支持する部分の幅がミラーの幅よりも大きいため、ミラー占有率を高めることができない。
また内フレームの支持位置がミラー素子の方端(ミラーとは反対の端)に偏っているため、ミラー素子の振動、衝撃に対する耐性の弱さが懸念される。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、2軸を中心に回動するミラーのミラー占有率を高めることができるマイクロミラーアレイ及び光スイッチを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のマイクロミラーアレイは、2軸を中心に回動するミラーと、外フレームに接続され上記ミラーを支持する支持部とを備えるマイクロミラー素子を複数個配列してなるマイクロミラーアレイにおいて、上記支持部は、この支持部を備えるマイクロミラー素子のミラーと、このミラーに隣接する2つのミラーのうち一方との間を通って延び、両端が上記外フレームに接続される構成を有する。
本発明によれば、ミラー配列方向においてミラーを互いに近接させることができ、ミラー占有率を高めることができる。
本発明の第1実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第2実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第3実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第3実施形態の変形例に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第4実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第5実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第5実施形態の変形例に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第6実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第6実施形態の変形例に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 本発明の第7実施形態の比較例に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 図10のb−b´概略断面図である。 図10のa−a´概略断面図である。 本発明の第7実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。 図13のc−c´概略断面図である。 本発明の第7実施形態の第1変形例に係る概略断面図である。 本発明の第7実施形態の第2変形例に係る概略断面図である。 本発明の第7実施形態の第3変形例に係る概略断面図である。 本発明の第8実施形態に係るマイクロミラー素子を示す概略平面図である。 本発明の第8実施形態の第1変形例に係るマイクロミラー素子を示す概略平面図である。 本発明の第8実施形態の第2変形例に係るマイクロミラー素子を示す概略平面図である。 図15Bの部分拡大図である。 図15Bの部分拡大斜視図である。 波長選択スイッチが適用されるメッシュ型ネットワークの構成を示すブロック図である。 波長選択スイッチが適用されるリング型ネットワークの構成を示すブロック図である。 波長選択スイッチの構成を示すブロック図である。 空間結合型の波長選択スイッチの要部の構成を示す概略斜視図である。 図21の波長選択スイッチの動作(ポート切り替え動作)を説明するための説明図(その1)である。 図21の波長選択スイッチの動作(ポート切り替え動作)を説明するための説明図(その1)である。 分光器の例である一般的な回折格子を示す部分拡大図である。 従来のマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。
以下、本発明の実施の形態に係るマイクロミラーアレイ(MEMSミラーアレイ)について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。なお、同図においては、マイクロミラー素子2を2つのみ図示しているが、マイクロミラーアレイ1には、3つ以上のマイクロミラー素子2を配列することも可能である。
同図に示すマイクロミラーアレイ1は、マイクロミラー素子2を1方向(同図における左右方向)に配列してなる。詳しくは後述するが、各マイクロミラー素子2は、2軸を中心に回動するミラー3と、外フレーム8に接続されミラー3を支持する支持部としての内フレーム7とを備えている。
ミラー3は、ミラーアーム4を介してミラー側可動電極(櫛歯電極)5に接続されている。内フレーム7は、ミラー側可動電極5を囲むように形成され、一対のトーションバー6,6(第1の軸A1)によりミラーアーム4を支持している。
内フレーム7には、ミラー側可動電極5に対向するミラー側固定電極(櫛歯電極)7aが設けられている。これらミラー側可動電極5とミラー側固定電極7aとが協働して発生させる静電気力により、ミラーアーム4に接続されたミラー3は、ミラーアーム4及びミラー側可動電極5と共に、トーションバー6,6を回動軸(第1の軸A1)として回動(揺動)可能となっている。
内フレーム7は、この内フレーム7を備えるマイクロミラー素子2のミラー3と、このミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って延び、ミラー3側の外フレーム8の手前で外フレーム8の支持面に平行に屈曲している。そして、内フレーム7は、外フレーム8の支持面に平行に延びる部分がトーションバー10(第2の軸A2)を介して外フレーム8に回動可能に支持されている。
内フレーム7のミラー3と反対側の端部には、内フレームアーム7cが設けられており、その側面には内フレーム側可動電極(櫛歯電極)7bが設けられている。外フレーム8に一端が固定された外フレームアーム8aには、外フレーム側固定電極(櫛歯電極)8bが設けられている。内フレーム側可動電極7bと外フレーム側固定電極8bとは、対向配置されている。内フレーム7は、内フレームアーム7cの端部においてもミラー3側の端部と同様に、トーションバー10(第2の軸A2)を介して外フレーム8に回動可能に支持されている。
そして、内フレーム側可動電極7bと外フレーム側固定電極8bとが協働して発生させる静電気力により、内フレーム7は、トーションバー10,10(第2の軸A2)を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
以上のように、ミラー3は、トーションバー6,6を回動軸(第1の軸A1)とする回動動作と、トーションバー6,6に直交するトーションバー10,10(第2の軸A1)を回動軸とする回動動作との2軸を中心にした回動動作が可能となっている。
以上説明した本実施形態では、ミラー3を支持する支持部としての内フレーム7は、この内フレーム7を備えるマイクロミラー素子2のミラー3と、このミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム8に接続される。そのため、マイクロミラー素子2を互いに近接させて配列することで、ミラー配列方向においてミラー3を互いに近接させることができる。よって、本実施形態によれば、マイクロミラー素子2の配列に制限を伴うことなく、2軸を中心に回動するミラー3のミラー占有率(ミラーピッチWpに対するミラー幅Wm)を高めることができる。
また、本実施形態では、内フレーム7は、トーションバー6,6(第1の軸A1)を介してミラー3を回動可能に支持する。そのため、ミラー3を支持する構成を簡素にすることができ、したがって、マイクロミラー素子2の集積を容易にすることができる。
なお、本実施形態では、ミラー3等を回動させるための駆動部を櫛歯電極として説明したが、回動のための駆動方法は、櫛歯電極に限定されない。
<第2実施形態>
本実施形態では、内フレーム17の回動軸部17c(第2の軸A2)が外フレーム8間において一直線状に延びる点及びそれに伴う構成を除いて、上記第1実施形態と同様であるため、同一の部材には図2に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図2は、本発明の第2実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。
同図に示すマイクロミラーアレイ11のマイクロミラー素子12では、ミラー3を支持する内フレーム17の回動軸部17c(第2の軸A2)は、両端がトーションバー10,10を介して外フレーム8に接続されており、外フレーム8の間を一直線状に延びている。
そのため、上記第1実施形態のように内フレーム17のうちミラー3側の端部において外フレーム8と平行に延びる部分を設ける必要がなく、内フレーム17の構成、ひいてはマイクロミラー素子12及びマイクロミラーアレイ11の構成が簡素になる。
なお、回動軸部17cの他端側の外周面には、内フレーム側可動電極(櫛歯)17bが設けられている。
以上説明した本実施形態においても、ミラー3を支持する支持部としての内フレーム17は、この内フレーム17を備えるマイクロミラー素子12のミラー3と、このミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム8に接続される。そのため、マイクロミラー素子12を互いに近接させて配列することで、ミラー配列方向においてミラー3を互いに近接させることができる。よって、本実施形態によっても、マイクロミラー素子12の配列に制限を伴うことなく、2軸を中心に回動するミラー3のミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、内フレーム17は、この内フレーム17を備えるマイクロミラー素子12のミラー3と、このミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って一直線状に延び両端が外フレーム8に接続される回動軸部17c(第2の軸A2)を有する。そのため、内フレーム17の構成を簡素にすることができ、したがって、マイクロミラー素子12の集積を容易にすることができる。
<第3実施形態>
本実施形態では、内フレーム27に錘部27d,27eを形成した点を除いて、上記第2実施形態と同様であるため、上記第2実施形態と同一の部材には図3に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図3は、本発明の第3実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。
同図に示すマイクロミラーアレイ21のマイクロミラー素子22では、ミラー3を支持する内フレーム27の回動軸部27c(第2の軸A2)には、隣接するマイクロミラー素子22のミラー3と、ミラー3側の外フレーム8との間、及び、ミラー側固定電極27aと内フレーム側可動電極27bとの間に錘部27d,27eが設けられている。
錘部27d,27eは、内フレーム27と、この内フレーム27と共に回動軸部27cを中心に回動する部分(本実施形態では、ミラー3、ミラーアーム4、ミラー側可動電極5、トーションバー6,6)との重心を、ミラー3の配列方向において内フレーム27の回動軸27cに近づけるように配置されている。
なお、本実施形態では、マイクロミラー素子22に錘部27d,27eを2つ配置する例について説明したが、マイクロミラー素子毎の錘部の数は、1つであっても3つ以上であってもよい。
以上説明した本実施形態においても、ミラー3を支持する支持部としての内フレーム27は、この内フレーム27を備えるマイクロミラー素子22のミラー3と、このミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム8に接続される。そのため、マイクロミラー素子22を互いに近接させて配列することで、ミラー配列方向においてミラー3を互いに近接させることができる。よって、本実施形態によっても、マイクロミラー素子22の配列に制限を伴うことなく、2軸を中心に回動するミラー3のミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、錘部27dは、内フレーム27と、この内フレーム27と共に回動軸部27c(第2の軸A2)を中心に回動する部分(ミラー3、ミラーアーム4、ミラー側可動電極5、トーションバー6,6)との重心を、ミラー配列方向において内フレーム27の回動軸部27cに近づけるように配置されている。そのため、内フレーム27を安定させて支持することができる。更には、マイクロミラー素子22の振動耐性を向上させることも可能となる。
また、本実施形態では、内フレーム27は、その回動軸部27cを第2の軸A2として回動し、錘部27d,27eは、回動軸部27cに配置されている。そのため、内フレーム27をより安定させて支持することができると共に、マイクロミラー素子22の振動耐性をより向上させることができる。
なお、図4に示すように、錘部27d,27fを回動軸部27の両端に配置することで、内フレーム27と、この内フレーム27と共に第2の軸A2を中心に回動する部分(ミラー3、ミラーアーム4、ミラー側可動電極5、トーションバー6,6)との重心を、回動軸部27cの長さ方向における中央部分27gに位置させるようにするとよい。これによって、より一層、内フレーム27を安定させて支持することができると共にマイクロミラー素子22の振動耐性を向上させることができる。
<第4実施形態>
本実施形態では、両端が外フレーム8に接続され内フレーム37を回動可能に支持する補強梁部39を設けた点において主に上記第1〜第3実施形態と相違し、その他の点については概ね同様であるため、上記第1実施形態と同一の部材には図5に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図5は、本発明の第4実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。
同図に示すマイクロミラーアレイ31のマイクロミラー素子32では、外フレーム8に接続されミラー3を支持する支持部として、内フレーム37及び補強梁部39を配置している。
補強梁部39は、この補強梁部39を備えるマイクロミラー素子32のミラー3とこのミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って一直線状に延び、両端が外フレーム8に接続されている。
内フレーム37は、ミラー3側の端部と、その反対側の端部とにおいて、トーションバー40,40を介して補強梁部39により回動可能に支持され、補強梁部39を第2の軸A2として回動する。なお、内フレーム37のミラー3側の端部は、ミラー3よりも外フレーム側固定電極8b側に位置しており、ミラー3とミラー3との間を通っていない。
以上説明した本実施形態においても、ミラー3を支持する支持部としての補強梁部39及び内フレーム37のうち補強梁部39は、この補強梁部39を備えるマイクロミラー素子32のミラー3と、このミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム8に接続される。そのため、マイクロミラー素子32を互いに近接させて配列することで、ミラー配列方向においてミラー3を互いに近接させることができる。よって、本実施形態によっても、マイクロミラー素子32の配列に制限を伴うことなく、2軸を中心に回動するミラー3のミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、内フレーム37を回動可能に支持する補強梁部39が、マイクロミラー素子32のミラー3とこのミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム8に接続されるため、補強梁部39によって内フレーム37を安定させて支持することができる。更には、マイクロミラー素子32の振動耐性を向上させることも可能となる。
また、本実施形態では、内フレーム37は、補強梁部39を第2の軸A2として回動し、少なくともミラー3側の端部又はその近傍として、ミラー3側の端部と、その反対側の端部とにおいて、トーションバー40,40を介して補強梁部39により支持されている。内フレーム37を支持するトーションバー40,40の一方を内フレーム37(マイクロミラー素子32)の重心近傍で支持するため、支持位置が一方の端に偏っている場合に比べて、縦回転(図面の水平方向を軸とした回転)を抑制することができる。更には、マイクロミラー素子32の振動耐性を向上させることも可能となる。
なお、本実施形態では、補強梁部39が一直線状に延びる例について説明したが、補強梁部39は、外フレーム8に接続される両端の間で屈曲して延びる部分を有していてもよい。
また、本実施形態では、内フレーム37がミラー3側の端部とその反対側の端部とにおいて補強梁部39により支持される構成について説明したが、内フレーム37が少なくともミラー3側の端部又はその近傍において補強梁部39により支持される構成とすることで、補強梁部39により内フレーム7を安定させて支持することができると共に、マイクロミラー素子32の振動耐性を向上させることができる。
<第5実施形態>
本実施形態では、内フレーム47がその一部47cを第2の軸A2として回動する点及びそれに伴う構成を除いて、上記第4実施形態と同様であるため、同一の部材には図6に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図6は、本発明の第5実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。
同図に示すマイクロミラーアレイ41のマイクロミラー素子42では、ミラー3を支持する内フレーム47の回動軸部47c(第2の軸A2)は、ミラー3側の端部が補強梁部49に、反対側の端部が外フレーム8に、それぞれトーションバー50,50を介して接続されている。これらトーションバー50,50は、回動軸部47cから回動軸部47cの長手方向に延びている。
補強梁部49は、外フレーム8の間を一直線状に延びており、内フレーム47の回動軸部47cの一端を、トーションバー50を介して軸支する軸支部49aが設けられている。
以上説明した本実施形態においても、ミラー3を支持する支持部としての補強梁部49及び内フレーム47のうち補強梁部49は、この補強梁部49を備えるマイクロミラー素子42のミラー3と、このミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム8に接続される。そのため、マイクロミラー素子42を互いに近接させて配列することで、ミラー配列方向においてミラー3を互いに近接させることができる。よって、本実施形態によっても、マイクロミラー素子42の配列に制限を伴うことなく、2軸を中心に回動するミラー3のミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、内フレーム47は、ミラー3側の端部が補強梁部49により支持され他端部が外フレーム8により支持される回動軸部47c(第2の軸A2)を有する。そのため、補強梁部49によって内フレーム47を安定させて支持することができる。更には、マイクロミラー素子42の振動耐性を向上させることも可能となる。
なお、本実施形態では、補強梁部49は、回動軸部47cを、そのミラー3側の端部のみにおいて支持する構成について説明したが、ミラー3側の端部に加え外周面においても1又は2以上のトーションバーにより回動軸部47cを支持するようにすることで、より一層、内フレーム47を安定させて支持することができると共に振動耐性を向上させることができる。
図7は、本発明の第5実施形態の変形例に係るマイクロミラーアレイ41を示す概略平面図である。
本変形例においても、内フレーム側可動電極47bと外フレーム側固定電極8bとが協働して発生させる静電気力により、内フレーム47は、トーションバー50,50(第2の軸A2)を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
なお、外フレーム側固定電極8bは、外フレーム8に固定されていればよく、本変形例のように、外フレームアーム(補強梁部49)に外フレーム側固定電極8bを設ける構成としても良い。
<第6実施形態>
本実施形態では、内フレーム57に錘部57dを形成した点、及び、駆動部としての外フレーム側固定電極(櫛歯電極)59cを補強梁部59に形成した点を除いて、上記第5実施形態と概ね同様であるため、上記第5実施形態と同一の部材には図8に同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図8は、本発明の第6実施形態に係るマイクロミラーアレイを示す概略平面図である。
同図に示すマイクロミラーアレイ51のマイクロミラー素子52では、ミラー3を支持する内フレーム57の回動軸部57c(第2の軸A2)は、上記第5実施形態と同様に、ミラー3側の端部が補強梁部59の軸支部59aに、反対側の端部が外フレーム8に、それぞれトーションバー60,60を介して接続されている。但し、本実施形態の内フレーム57には、回動軸部57cのミラー3と反対側の端部に錘部57dが設けられている。
錘部57dは、内フレーム57と、この内フレーム57と共に回動する部分(本実施形態では、ミラー3、ミラーアーム4、ミラー側可動電極5、トーションバー6,6)との重心を、ミラー3の配列方向において内フレーム57の回動軸部57cに近づけるように配置されている。
なお、内フレーム57が補強梁部59を第2の軸A2として回動する場合(例えば、図5に示す上記第4実施形態)には、補強梁部59の回動軸部に錘部を設け、上記重心を補強梁部59の回動軸部に近づけるようにするとよい。
補強梁部59は、ミラー3側の端部から回動軸部57c(第2の軸A2)と平行に延び、内フレーム57の錘部57dとの干渉を避けるように回動軸部57cから遠ざかる方向(ミラー配列方向)に屈曲して延びた後、再び屈曲して回動軸部57cと平行に延びている。
補強梁部59の回動軸部57cから遠ざかるように延びる部分からは補強梁アーム59bがミラー3側に延びている。この補強梁アーム59bには、隣接するマイクロミラー素子52の内フレーム57を駆動するための外フレーム側固定電極(櫛歯電極)59cが、隣接する内フレーム57の内フレーム側可動電極57bと対向するように配置されている。
以上説明した本実施形態においても、ミラー3を支持する支持部としての補強梁部59及び内フレーム57のうち補強梁部59は、この補強梁部59を備えるマイクロミラー素子52のミラー3と、このミラー3に隣接する2つのミラー3のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム8に接続される。そのため、マイクロミラー素子52を互いに近接させて配列することで、ミラー配列方向においてミラー3を互いに近接させることができる。よって、本実施形態によっても、マイクロミラー素子52の配列に制限を伴うことなく、2軸を中心に回動するミラー3のミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、錘部57dは、内フレーム57と、この内フレーム57と共に回動する部分(ミラー3、ミラーアーム4、ミラー側可動電極5、トーションバー6,6)との重心を、ミラー配列方向において内フレーム57の回動軸部57cに近づけるように配置されている。そのため、内フレーム57を安定させて支持することができる。更には、マイクロミラー素子52の振動耐性を向上させることも可能となる。
また、本実施形態では、片持ち梁部29は、隣接するマイクロミラー素子22の内フレーム27を駆動するための外フレーム側固定電極59bを有する。そのため、例えば、錘部57dを回動軸部57cの端部に配置することができるなど、配置の自由度を高めることができる。
図9は、本発明の第6実施形態の変形例に係るマイクロミラーアレイ51を示す概略平面図である。
本変形例においても、内フレーム側可動電極57bと外フレーム側固定電極59cとが協働して発生させる静電気力により、内フレーム57は、トーションバー60,60(第2の軸A2)を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
なお、外フレーム側固定電極59cは、外フレーム8に固定されていればよく、本変形例のように、外フレームアーム(補強梁部59)に外フレーム側固定電極59cを設ける構成としても良い。
<第7実施形態>
本実施形態では、上述の第1〜第6実施形態と同様の構成については詳細な説明を省略する。なお、図13〜図14Dの本実施形態の説明よりも先に、図10〜図12の比較例についての説明を行う。
図10は、本発明の第7実施形態の比較例に係るマイクロミラーアレイ61を示す概略平面図である。
図11は図10のb−b´概略断面図であり、図12は図10のa−a´概略断面図である。
図13は、本発明の第7実施形態に係るマイクロミラーアレイ101を示す概略平面図である。
図14Aは、図13のc−c´概略断面図である。
図14B〜図14Dは、本実施形態の第1〜第3変形例に係る概略断面図である。
まず、図10に示す比較例に係るマイクロミラーアレイ61について説明する。このマイクロミラーアレイ61の内フレーム67は、図24に示す従来のマイクロミラーアレイ81と同様に、ミラー63及びミラー側可動電極65を覆うように配置されている。
同図において、マイクロミラーアレイ61は、複数のマイクロミラー素子62を1方向に配列してなる。マイクロミラー素子62のミラー63は、ミラーアーム64を介してミラー側可動電極(櫛歯電極)65に接続されている。ミラー63は、ミラーアーム64において一対のトーションバー66,66を介して内フレーム67に支持されており、トーションバー66,66を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
内フレーム67は、ミラー63及びミラー側可動電極65を覆うように配置され、ミラー側可動電極65に対向配置されたミラー側固定電極(櫛歯電極)67aを有している。そして、ミラー側可動電極65とミラー側固定電極67aとが協働して発生させる静電気力により、ミラーアーム64に接続されたミラー63は、ミラーアーム64及びミラー側可動電極65と共に、トーションバー66,66を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
内フレーム67のミラー63側(図10における上側)の端部には、内フレームアーム67cが設けられており、その側面には内フレーム側可動電極(櫛歯電極)67bが設けられている。外フレーム68に一端が固定された外フレームアーム68aには、外フレーム側固定電極(櫛歯電極)68bが設けられている。内フレーム側可動電極67bと外フレーム側固定電極68bとは、対向配置されている。内フレーム67は、一端側の内フレームアーム67cと他端側とにおいて、トーションバー70,70を介して外フレーム68に回動可能に支持されている。
そして、内フレーム側可動電極67bと外フレーム側固定電極68bとが協働して発生させる静電気力により、内フレーム67は、トーションバー70,70を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
なお、図11に示すように、本比較例の内フレーム67は、2層構造のSOI(Silicon On Insulator)基板であり、SiO(符号67d)と、これを挟んで位置するSiからなる2つの層(67−1,67−2)とを有する。また、図11に示すように、例えば金属膜からなるミラー63は背面側においてミラーアーム64により支持されている。
ところで、図12に示すように、内フレーム67は、この内フレーム67に覆われるミラー63と、このミラー63に隣接する2つのミラー63,63の両方との間を通って延びる。そのため、互いに隣接するミラー63,63間には、2つの内フレーム67が存在する。
更に、隣接するミラー63,63間には、2つの内フレーム67の幅Wf,Wfに加えて、ミラー63と内フレーム67との間、内フレーム67間、及び、隣接するミラー63と内フレーム67との間、の計3箇所の隙間(Vm,Vg,Vm)があるため、ミラー占有率が制約を受ける。
特に隣接するマイクロミラー素子62同士のフレーム間隔Vgに関しては、マイクロミラー素子62がトーションバー70,70を回動軸として傾斜する際に、隣接するマイクロミラー素子62と接触しないためのマージン(Δ、Δ)を考慮しておく。
図12に示す左から2つ目のマイクロミラー素子62は傾斜した様子を示しており、回転前の位置から、回転に伴って、隣接する内フレーム67との距離が右上側においてΔ、左下側においてΔだけ接近することになる。内フレーム67の全体の幅をa、ミラー63の傾斜角度をθ、SOI基板である内フレーム67の上層側67−1及び下層側67−2の厚さをそれぞれd1・d2とすると、下記の式(1)及び(2)で示されるマージン量が必要となる。
Δ= a/2・(cosθ−1)+d1・sinθ ・・・式(1)
Δ= a/2・(cosθ−1)+d2・sinθ ・・・式(2)
例えば厚みが200μmのSOI基板を用いて、ミラーピッチWpが260μmで、傾斜角度θが5°のマイクロミラーアレイ61を作製した場合、Vg=18μm、Vm=6μm、Wf=15μmといった間隔を要し、その結果ミラー63の占有率は75%程度になってしまう。
ミラー63の占有率としては90%程度が最も好適であり、図10〜図12に示す比較例に係るマイクロミラーアレイ61では、光の利用効率を損なっている。なお、ミラー63の占有率が高すぎると、隣接する波長間で信号の混信が発生するため、90%程度が好適となっている。
また、将来に向けてのさらなる大容量化に対して、光信号の波長帯域の分割が細分化されてゆく場合には、マイクロミラーアレイ61のマイクロミラー素子62のピッチ幅Wpをさらに小さくすることが好ましい。この時、内フレーム67や隙間部分の幅を狭くすることが難しくミラー63の幅を狭くせざるを得ない。このため占有率が大幅に低下することになり、その結果、信号光の損失が増える。
そこで、本実施形態では、上述の第1〜第6実施形態と同様に、支持部としての内フレーム107は、この内フレーム107を備えるマイクロミラー素子102のミラー1033と、このミラー103に隣接する2つのミラー103のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム108に接続される。また、詳しくは後述するが、本実施形態では、内フレーム107の1以上の層を欠落させることで、より一層ミラー占有率を高めるようにしている。
図13に示すマイクロミラーアレイ101は、マイクロミラー素子102を1方向(同図における左右方向)に配列してなる。各マイクロミラー素子102は、2軸を中心に回動するミラー103と、外フレーム108に接続されミラー103を支持する支持部としての内フレーム107とを備えている。
ミラー103は、ミラーアーム104を介してミラー側可動電極(櫛歯電極)105に接続されている。内フレーム107には、ミラー側可動電極105に対向するミラー側固定電極(櫛歯電極)107aが設けられている。駆動部であるこれらミラー側可動電極105とミラー側固定電極107aとが協働して発生させる静電気力により、ミラーアーム104に接続されたミラー103は、ミラーアーム104及びミラー側可動電極105と共に、トーションバー106,106を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
内フレーム107は、ミラー103の駆動部であるミラー側可動電極105及びミラー側固定電極107aを回り込むように延び、ミラー103と共にミラー側可動電極105及びミラー側固定電極107aを囲むように形成される。
また、内フレーム107は、ミラー103間を通って延びる直線部分107dとミラー側可動電極105を回り込む部分107eとで一対の上記トーションバー106,106によりミラーアーム104を支持している。
内フレーム107のミラー103側の端部には、内フレームアーム107cが設けられており、その側面には内フレーム側可動電極(櫛歯電極)107bが設けられている。外フレーム108に一端が固定された外フレームアーム108aには、外フレーム側固定電極(櫛歯電極)108bが設けられている。内フレーム側可動電極107bと外フレーム側固定電極108bとは、対向配置されている。内フレーム107は、内フレームアーム107cの端部及びこれと反対側の端部において、トーションバー110を介して外フレーム108に回動可能に支持されている。
そして、内フレーム側可動電極107bと外フレーム側固定電極108bとが協働して発生させる静電気力により、内フレーム107は、トーションバー110,110を回動軸として回動(揺動)可能となっている。
以上のように、ミラー103は、トーションバー106,106を回動軸とする回動動作と、トーションバー106,106に直交するトーションバー110,110を回動軸とする回動動作との2軸を中心にした回動動作が可能となっている。
なお、詳しくは後述するが、本実施形態のミラー103は、このミラー103を支持する内フレーム107の上記駆動部を回り込む部分107eと、この回り込む部分側107eで隣接する内フレーム107(の直線部分107d)との隙間g2よりも、この隣接する内フレーム107との隙間g1が小さくなっている。
図13のc−c´概略断面図である図14Aに示すように、内フレーム107は、この内フレーム107が支持するミラー103と、このミラー103が第2の軸(トーションバー110,110)を中心に回動する際に背面側に回動する側、即ち、ミラー103の中心付近に対して沈み込むように変位する側(図14Aにおける右側)、で隣接するミラー103との間を通って延びる。
また、内フレーム107は、2層構造のSOI基板であり、SiO(符号107d)を挟んで位置する2つのSi層(107−1,107−2)から形成されている。なお、内フレーム107は、図14Aの例ではミラー正面側のSi層107−1を部分的に欠落させているが、ミラー103の反射面近傍からミラー背面側に亘って配置されている。
内フレーム107は、少なくともミラー103,103間を通る部分において、Si層107−1を例えばエッチングにより除去して欠落させることでミラー103の背面側(図14Aにおける下側)のSi層107−2から形成されている。なお、破線で示すミラー103´は、図13に示すトーションバー106により回動した位置を示している。
以上の構成により、図14Aに示すマイクロミラー素子102は、図10に示す比較例におけるマイクロミラー素子62と比較して、内フレーム107がミラー103の片側を通って延びることで1本分のフレーム幅Wfを省略しているため、図12に示すように、省略した1本のフレームとこれに隣接するミラー103とのギャップVm、及び、上記マージンΔをも省略することができる。更には、正面側のSi層107−1を除去したことでマージンΔを省略することができる。
例えば、Si層107−1,107−2の厚みd1(図14B参照),d2が60μm,140μm、内フレーム全体の幅a=240μm、θ=5°の条件下では、ミラーピッチWpが260μmのときにミラー幅Wmを230μm程度に拡大することが可能となり約89%の占有率を実現できる。
次に、図14Bに示す第1変形例では、内フレーム107は、少なくともミラー103,103間を通る部分において、ミラー背面側のSi層107−2を除去して欠落させることで、ミラー正面側(図14Bにおける上側)のSi層107−1から形成されている。
この場合、上記マージンΔが確保されるが、図14Aに示すマイクロミラー素子102と同様に、1本分のフレーム幅Wf、ギャップVm及びマージンΔを省略することができる。
図14Cに示す第2変形例の場合、内フレーム107´は、この内フレーム107´により支持されるミラー103と、このミラー103が第2の軸(トーションバー110,110)を中心に回動する際にミラー正面側に持ち上がる側(図14Cにおける左側)で隣接するミラー103との間を通って延びる。
また、内フレーム107´は、少なくともミラー103,103間を通る部分において、Si層107´−1を例えばエッチングにより除去して欠落させることでミラー背面側(図14Cにおける下側)のSi層107´−2から形成されている。
以上の構成により、図14Cに示すマイクロミラー素子102´は、図10に示す比較例におけるマイクロミラー素子62と比較して、内フレーム107´がミラー103の一方を通って延びることで1本分のフレーム幅Wfを省略しているため、図12に示すように、省略した1本のフレームと隣接するミラー103とのギャップVm、及び、マージンΔをも省略することができる。更には、正面側のSi層107−1を除去したことで上記マージンΔを省略することができる。
但し、ミラー背面側のSi層107´−2とミラー103との間のマージンとして、次式(3)で示されるマージンΔを確保しておく。
Δ= a・(1/cosθ−1) ・・・式(3)
図14Dに示す第3変形例では、内フレーム107´は、少なくともミラー103,103間を通る部分において、ミラー背面側のSi層107−2を除去して欠落させることで、ミラー正面側(図14Dにおける上側)のSi層107´−1から形成されている。
この場合、図14Aに示す例と同様に、1本分のフレーム幅Wf、ギャップVm及びマージンΔ,Δを省略することができる。
但し、トーションバー106(第1の軸A1)を回動軸とするミラー103,103´の回動における作動領域とミラー正面側のSi層107´−1との間のマージンとして、次式(4)で示されるマージンΔを確保しておく。
Δ= a/2・cosθ(cosθ−1) + d・sinθ ・・・式(4)
以上のように、内フレーム107は、この内フレーム107を備えるマイクロミラー素子102のミラー1033と、このミラー103に隣接する2つのミラー103のうち一方との間を通って延び、また、内フレーム107の一部を欠落させる構成とすることで、上述のように、ミラー103を、このミラー103を支持する内フレーム107の上記駆動部を回り込む部分107eと、この回り込む部分側107eで隣接する内フレーム107(直線部分107d)との隙間g2よりも、この隣接する内フレーム107との隙間g1を小さくする量を有効に増やすことができる。
以上説明した第7実施形態においても、ミラー103を支持する支持部としての内フレーム107は、この内フレーム107を備えるマイクロミラー素子102のミラー103と、このミラー103に隣接する2つのミラー103のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム108に接続される。そのため、マイクロミラー素子102を互いに近接させて配列することで、ミラー配列方向においてミラー103を互いに近接させることができる。よって、本実施形態によっても、マイクロミラー素子102の配列に制限を伴うことなく、2軸を中心に回動するミラー103のミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、図14A及び図14Bに示すように、内フレーム107は、この内フレーム107が支持するミラー103と、このミラーが第2の軸(トーションバー110)を中心に回動する際に背面側に回動する側で隣接するミラー103との間を通って延びる。したがって、より一層ミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、図14A〜図14Dに示すように、内フレーム107は、2以上の層107−1,107−2から形成され、少なくともミラー103間を通る部分において1以上(本実施形態では1つ)の層が欠落して形成されている。したがって、ミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、図14A及び図14Cに示すように、内フレーム107は、少なくともミラー103間を通る部分においてミラー正面側の層107−1が欠落して形成されている。したがって、より一層ミラー占有率を高めることができる。
更には、図14Aに示すように内フレーム107が、この内フレーム107が支持するミラー103と、このミラー103が第2の軸(トーションバー110)を中心に回動する際に背面側に回動する側で隣接するミラー103と、の間を通って延び、且つ、ミラー正面側の層107−1が欠落して延びる場合には、例えば、図10〜図12の比較例に対して、フレーム幅Wf、ギャップVm、及び、マージンΔ,Δを省略することができる。したがって、より有効にミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態では、図13等に示すように、ミラー103は、このミラー103を支持する内フレーム107の上記駆動部を回り込む部分107eと、この回り込む部分側107eで隣接する内フレーム107(の直線部分107d)との隙間g2よりも、この隣接する内フレーム107との隙間g1が小さくなっている。したがって、より一層ミラー占有率を高めることができる。
なお、本実施形態では、2以上の層から形成される内フレーム107について、2層構造のSOI基板を例に説明したが、3以上の層から形成されるものや、その他の材料から形成されるものとしてもよい。
<第8実施形態>
本実施の形態では、第3の連結部としての応力緩和機構119を配置した点を除いて概ね上述の第7実施形態と同様であるため、第7実施形態と同一又は同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図15Aは、本発明の第8実施形態に係るマイクロミラー素子112を示す概略平面図である。
図15B及び図15Cは、本実施形態の第1及び第2変形例に係るマイクロミラー素子122,132を示す概略平面図である。
図16は、図15Bの部分拡大図である。
図17は、図15Bの部分拡大斜視図である。
マイクロミラー素子112は、内フレーム107の内部、具体的には、内フレームアーム107cと内フレーム107の本体部分(内フレームアーム107cを除く部分)との間、に第3連結部としての応力緩和機構119が例えば内フレーム107と一体的に配置されている。なお、本実施の形態のマイクロミラー素子112も、ミラー103を内フレーム107に対し回動可能に連結する第1の軸A1となるトーションバー(第1の連結部)106を有する。
応力緩和機構119は、平面視矩形枠状を呈する。応力緩和機構119は、第2の軸A2となるトーションバー(第2の連結部)110に直交する薄肉面119a,119bを有する。これら薄肉面119a,119bの中央において、応力緩和機構119は、内フレームアーム107c及び上記本体部分に接続されている。
薄肉面119a,119bの厚さWa,Wbは、例えば、内フレーム107の幅Wfの半分以下とすることが好ましい。なお、薄肉面119a,119bのうち、内フレームアーム107c及び上記本体部分に接続されている部分については、集中荷重に対する強度を確保するために、例えば、部分的に厚みを持たせるか或いは内フレーム107を貫通させるとよい。
応力緩和機構119のうち薄肉面119a,119bを除く面は、トーションバー110と平行な面となっている。この面の厚さについては、例えば、内フレーム107の幅Wfと同程度とするなどして、強度を確保するようにすればよい。
トーションバー110に平行な方向の変位に対する、トーションバー110のバネ定数k12と応力緩和機構119のバネ定数k13とは、k13<k12の関係にある。
また、トーションバー110を回動軸とする回動方向の変位に対する、トーションバー110のバネ定数k22と応力緩和機構119のバネ定数k23とは、k23≧k22の関係にある。
このように、応力緩和機構119は、トーションバー110と平行な方向への引っ張りや圧縮方向の応力成分を吸収する。
図15Bの第1変形例に係るマイクロミラー素子122は、内フレーム107とトーションバー(第2の連結部)110との間、具体的には、内フレーム107のうち内フレームアーム107cが設けられたのと反対側の端部と、トーションバー110との間、に第3連結部としての応力緩和機構129が例えば内フレーム107及びトーションバー110と一体的に配置されている。
応力緩和機構129は、平面視U字形状を呈する。応力緩和機構129は、トーションバー110に直交する薄肉面129aを有する。この薄肉面129aの中央において、応力緩和機構129は、トーションバー110に接続されている。また、応力緩和機構129のうち薄肉面129aを除くトーションバー110に平行な2つの面において、応力緩和機構129は内フレーム107に接続されている。
薄肉面129aの、トーションバー110に平行な方向の厚さWaは、例えば、内フレーム107の幅Wfの半分以下とすることがより好ましい。なお、薄肉面129aのうちトーションバー110に接続されている部分については、集中荷重に対する強度を確保するために、例えば、部分的に厚みを持たせるとよい。
応力緩和機構129のうち薄肉面129aを除く面は、トーションバー110と平行な面となっている。この面の厚さについては、例えば、内フレーム107の幅Wfと同程度とするなどして強度を確保するようにすればよい。
本変形例においても、トーションバー110に平行な方向の変位に対する、トーションバー110のバネ定数k12と応力緩和機構129のバネ定数k13とは、k13<k12の関係にあり、トーションバー110を回動軸とする回動方向の変位に対する、トーションバー110のバネ定数k22と応力緩和機構129のバネ定数k23とは、k23≧k22の関係にある。
このように、応力緩和機構129は、トーションバー110と平行な方向への引っ張りや圧縮方向の応力成分を吸収する。
ここで、図15Bに示す応力緩和機構129を例に、応力緩和機構(第3の連結部)の一例について、図16及び図17を参照しながら具体的に説明する。
図15Bに示すマイクロミラー素子122を例えば、均質な基板を選択的にエッチング処理して製造する場合、内フレーム107、トーションバー110、応力緩和機構129等は同じ材料(例えばSi)で形成され、それぞれの部位のパターンの幅や厚みの差によって各部位の機械的強度を調整する。材質が同じの場合、剛体の強度は寸法の3乗にほぼ比例する。仮に、応力緩和機構129の薄肉面129aの厚さWaを5μmから2倍の10μmにした場合、強度が8倍に増加することになる。
内フレーム107は、トーションバー110,110によって宙づりにされている状態であるため、内フレーム107へ作用する応力としては引っ張り方向のストレスと、トーションバー110,110を回動軸とする回転トルクぐらいである。
上述のバネ定数の関係を満たす応力緩和機構129を設けることによって、引っ張り方向のストレスが軽減されることもあり内フレーム107にそれほど大きな力が作用することはない。したがって、内フレーム107のパターン幅としては、薄肉部129aが5μmの場合には約2倍の10μm程度あれば十分な強度が得られる。
ここで、図16及び図17に示すように、トーションバー110との接続部分を挟んで位置する薄肉面129aの2つの部分のうち一方の面の平面視の長さをL・奥行きをt・厚さをWa、トーションバー110の長さをg・断面をh×i、ヤング率をEとするとき、トーションバー110に平行な方向の変位に対する、上述のトーションバー110のバネ定数k12及び応力緩和機構129のバネ定数k13の簡略モデルによる近似解は、下記の式(5)及び(6)となる。
12= hiE/g ・・・式(5)
13= tWa E/(2L ) ・・・式(6)
応力緩和機構129の寸法を、L=90μm、Wa=5μm、t=200μm、トーションバー110の寸法を、g=100μm、h=5μm、i=20μmとするとき、バネ定数k12,k13の比を求めると、約1対58でk12が大きくなる。しかも、応力緩和機構129とトーションバー110とは直列に連結されていることから、外フレーム108からの応力のほとんどが応力緩和機構129で吸収されることになり、トーションバー110等に作用する応力が大幅に軽減される。
図15Cの第2変形例に係るマイクロミラー素子132は、トーションバー110(第2の連結部)と外フレーム108との間、具体的には、直接内フレームアーム107の上記本体部分に接続されるトーションバー110と外フレーム108との間、に第3連結部としての応力緩和機構139が例えば外フレーム108と一体的に配置されている。
応力緩和機構139は、外フレーム108に設けられた空洞部分139bと、この空洞部分139bを塞ぐように位置する薄肉面139aとを有する。この薄肉面139aの中央において、応力緩和機構139は、トーションバー110に接続されている。
薄肉面139aの厚さWaは、例えば、内フレーム107の幅Wfの半分以下とすることが好ましい。なお、薄肉面139aのうちトーションバー110に接続されている部分については、集中荷重に対する強度を確保するために、例えば、部分的に厚みを持たせるとよい。
本変形例においても、トーションバー110に平行な方向の変位に対する、トーションバー110のバネ定数k12と応力緩和機構139のバネ定数k13とは、k13<k12の関係にあり、トーションバー110を回動軸とする回動方向の変位に対する、トーションバー110のバネ定数k22と応力緩和機構139のバネ定数k23とは、k23≧k22の関係にある。
このように、応力緩和機構139は、トーションバー110と平行な方向への引っ張りや圧縮方向の応力成分を吸収する。
以上説明した第8実施形態においても、ミラー103を支持する支持部としての内フレーム107は、この内フレーム107を備えるマイクロミラー素子102のミラー103と、このミラー103に隣接する2つのミラー103のうち一方との間を通って延び、両端が外フレーム108に接続される。そのため、マイクロミラー素子112,122,132を互いに近接させて配列することで、ミラー配列方向においてミラー103を互いに近接させることができる。よって、本実施形態によっても、マイクロミラー素子112,122,132の配列に制限を伴うことなく、2軸を中心に回動するミラー103のミラー占有率を高めることができる。
また、本実施形態並びにその第1及び第2変形例では、マイクロミラー素子112,122,132は、内フレーム107の内部、内フレーム107とトーションバー(第2の連結部)110との間、及び、トーションバー110と外フレーム108との間、の3箇所のうち少なくとも1箇所に配置された応力緩和機構(第3の連結部)119,129,139を備える。また、トーションバー110に平行な方向の変位に対する、トーションバー110のバネ定数k12と応力緩和機構119,129,139のバネ定数k13とは、k13<k12の関係にあり、トーションバー110を回動軸とする回動方向の変位に対する、トーションバー110のバネ定数k22と応力緩和機構119,129,139のバネ定数k23とは、k23≧k22の関係にある。
そのため、応力緩和機構119,129,139は、トーションバー110からの引っ張りや圧縮応力に対して変形して応力を分散させることができる。また、応力緩和機構119,129,139は、トーションバー110を回動軸とする回動方向のトルクに対しては剛性が高く、更には、上述のように引っ張りや圧縮応力に対して応力を低減するためトーションバー110を回動軸とする回動動作の特性を安定させることもできる。
また、本実施形態では、応力緩和機構119,129,139は、トーションバー110に対して垂直な平面部119a,119b,129a,139aを有し、これら平面部のトーションバー110に平行な方向の厚みWaは、内フレーム107の幅Wfに対して半分以下である。そのため、応力緩和機構119,129,139による応力の緩和と内フレーム107の強度とのバランスをとることができる。更には、平面部を設けて応力を緩和することで、上述のバネ定数の2つの関係を満たす構成を簡素にすることができる。
ところで、図20に示す後述するアッテネータ機能404を実現するために、ミラー103の傾斜角度は0.01°以下の精度で微調整することが要求される。トーションバー106(第1の軸A1)を回動軸とするミラー103の回転が出力信号光の出力先の切り替えおよび光アッテネータ機能を実現している。
内フレーム107は、外フレーム108に外部から応力が作用する場合(例えば、環境温度の変化にともなう熱膨張の影響等による)、応力に対して変形しやすい構造となっている。内フレーム107の変形に対して、ミラー側可動電極105及びミラー側固定電極107aの部位で発生する回転トルクや、トーションバー106のバネ定数が変調を受ける。その結果、ミラー103の傾斜角度が僅かに変位してしまい、後述する光アッテネータ機能に僅かな狂いを生じるおそれがある。しかしながら、本実施形態によれば、このような機能の狂いを抑えることができる。
<光スイッチについて>
以上説明した第1〜第8実施形態に係るマイクロミラーアレイを光スイッチ等に用いることができるのは上述のとおりであるが、マイクロミラーアレイ等の理解をより容易にするため、以下、光スイッチの一例について説明する。
近年、様々な技術分野において、マイクロマシニング技術により形成される微小構造を有する素子の応用が図られている。これらは部品が非常に小型であること、機械的特性の劣化が少ないことなどの特徴を有しており、これによって作製されるマイクロミラー素子は光通信分野における光スイッチ等への適用が進んでいる。その中の一つに波長選択スイッチがある。
光通信においては激増するインターネットトラフィックを収容すべく、波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)通信を中核としたネットワークの光化が急ピッチで進んでいる。
光スイッチ(以下、「波長選択スイッチ」という。)201,301は、例えば、図18に示すメッシュ型ネットワークや図19に示すリング型ネットワークにおけるノードに配置され、入力された波長を任意の出力ポートに振り分ける機能を有する。
なお、図18に示すメッシュ型ネットワークには、合波部202、分波部203等が配置され、図19に示すリング型ネットワークには、OADM(Optical Add Drop Multiplexer)ノードにおけるアド(挿入)光用の合波部302、ドロップ(分岐)光用の分波部303等が配置されている。
波長選択スイッチのこのような波長振り分け機能は、換言すると、例えば図20に示すような波長毎のクロス・バースイッチとしての機能と等価である。波長選択スイッチ400は、入力光伝送路(入力ファイバ)に対応する入力ポート数に応じた分波部401と、複数の2×2スイッチ402と、出力光伝送路(出力ファイバ)に対応する出力ポート数に応じた合波部403とをそなえ、入力ポートから入力されたWDM光を対応する分波部401で波長(チャンネル)毎に分波し、いずれかの2×2スイッチ402にて設定に応じた波長単位の出力切り替え(クロス又はバー切り替え)を行なった上で、いずれかの合波部403にて他波長の光と波長多重して対応する出力ポートへWDM光を出力する。
図20の例で説明すると、入力ポート#1に波長λ2,λ5及びλ6のWDM光が入力され、入力ポート#2に波長λ1,λ3,λ4及びλ7のWDM光が入力されている。2×2スイッチ402でのクロス又はバー切り替えによって、波長λ1,λ4及びλ6の光が出力ポート#1へ、残りの波長λ2,λ3,λ5及びλ7の光が出力ポート#2へ切り替え出力されている様子が図20に示されている。
図20において、符号404は利得等化(光アッテネータ)機能を示し、空間結合型の波長選択スイッチ400においては、例えば出力ファイバへの集光位置をコア中心から適宜ずらしてコアへの光結合量を可変することによって当該機能を実現できる。
具体的には、図21に示すように、空間結合型の波長選択スイッチ500は、その要部に着目すると、例えば基板510上に、入出力光学系を構成するコリメータアレイ511と、入力WDM光を波長毎に分光するための分光光学系を構成する分光器512と、集光光学系を構成する集光レンズ513と、スイッチング素子であるマイクロミラーアレイ514とを備える。
ここで、コリメータアレイ511は入力光ファイバから入射した光をコリメート光に変換し、分光器512から入射したコリメート光を出力ファイバのコアに集光する機能を有している。
分光器512は、入射光を波長によって異なる方向(角度)へ反射するもので、一般的には図23に示すような回折格子512が用いられる。
集光レンズ513は、分光器512により波長毎に分離された光を所定のマイクロミラーアレイ514に集光する一方、マイクロミラーアレイ514で反射されてくる光を集光して分光器512経由でコリメータアレイ511へ出力するものである。
マイクロミラーアレイ514は、入力ファイバ511−1からの入射光を出力ファイバ511−2,511−3,511−4のいずれかへ反射させてポート切り替えを行なうスイッチング素子として機能するもので、図1や図13に示すようにマイクロミラー素子2,102がアレイ状に配置されている。
入力光は分光器(回折格子)512により波長毎に分離された光となっており、1波長域に対して1個のミラー514aが配置される。ミラー514aは、図22A及び図22Bに示すごとく傾斜角が可変な構成となっており、傾斜角に応じて出力ポートが定まるようになっている。個々のミラー514aの傾斜角度を個別に制御することによって、各波長域毎に出力ポートを切り替える構成となっている。
さらに、マイクロミラーアレイ514の傾斜角の調整を行うに当たって、傾斜角を微調整することによって出力ファイバ511−2,511−3,511−4のコアへの光結合量を調整することができる。これによって、出力先の切り替え機能とともに図20に示す上述の光アッテネータ機能404を実現できる。
上述した第1〜第8実施形態におけるマイクロミラー素子では、直交する2つの軸方向に回動可能なミラーを用いている。ミラーの傾斜角度が1軸方向だけの場合、図21において光信号の出力先を511−2から511−4へ切り替える際に瞬間的にではあるが511−3へ光信号が入射してしまう。これを避けるため、光信号の出力先を切り替えるための傾斜方向と、光信号のファイバへの結合のオン/オフを切り替える方向の傾斜方向との2方向の角度傾斜を使用しても良い。

Claims (17)

  1. 2軸を中心に回動するミラーと、外フレームに接続され前記ミラーを支持する支持部とを備えるマイクロミラー素子を複数個配列してなるマイクロミラーアレイにおいて、
    前記支持部は、該支持部を備えるマイクロミラー素子のミラーと、該ミラーに隣接する2つのミラーのうち一方のみとの間を通って延び、両端が前記外フレームに接続される、
    ことを特徴とするマイクロミラーアレイ。
  2. 前記ミラーは、第1の軸及び第2の軸の2軸を中心に回動し、
    前記支持部は、前記第2の軸を中心に回動し前記ミラーを前記第1の軸を中心に回動可能に支持する内フレームを有する、
    ことを特徴とする請求項1記載のマイクロミラーアレイ。
  3. 前記内フレームは、該内フレームを備えるマイクロミラー素子のミラーと、該ミラーに隣接する2つのミラーのうち一方との間を通り全体に亘って一直線状に延び両端が前記外フレームに接続される前記第2の軸を有することを特徴とする請求項2記載のマイクロミラーアレイ。
  4. 前記マイクロミラー素子は、前記内フレームと、該内フレームと共に前記第2の軸を中心に回動する部分との重心を、前記第2の軸に近づける錘部を更に備えることを特徴とする請求項2記載のマイクロミラーアレイ。
  5. 前記錘部は、前記内フレームと、該内フレームと共に前記第2の軸を中心に回動する部分との重心を、前記第2の軸の長さ方向における中央に近づけるように配置されることを特徴とする請求項4記載のマイクロミラーアレイ。
  6. 前記内フレームは、該内フレームの一部を前記第2の軸として回動し、
    前記錘部は、前記第2の軸に配置される、
    ことを特徴とする請求項4記載のマイクロミラーアレイ。
  7. 前記支持部は、前記内フレームを前記第2の軸を中心に回動可能に支持する補強梁部を更に有し、
    前記補強梁部は、該補強梁部を備えるマイクロミラー素子のミラーと該ミラーに隣接する2つのミラーのうち一方との間を通って延び、両端が前記外フレームに接続される、
    ことを特徴とする請求項2記載のマイクロミラーアレイ。
  8. 前記内フレームは、前記補強梁部を前記第2の軸として回動し、少なくとも前記ミラー側の端部又はその近傍において前記補強梁部により支持されることを特徴とする請求項7記載のマイクロミラーアレイ。
  9. 前記内フレームは、前記ミラー側の端部が前記補強梁部により支持され他端部が前記外フレームにより支持される前記第2の軸を有することを特徴とする請求項7記載のマイクロミラーアレイ。
  10. 前記補強梁部は、該補強梁部を備えるマイクロミラー素子に隣接するマイクロミラー素子の内フレームを駆動するための駆動部を有することを特徴とする請求項7記載のマイクロミラーアレイ。
  11. 前記内フレームは、該内フレームが支持する前記ミラーと、該ミラーが前記第2の軸を中心に回動する際に背面側に回動する側で隣接する前記ミラーとの間を通って延びることを特徴とする請求項2記載のマイクロミラーアレイ。
  12. 前記内フレームは、2以上の層を含み、前記ミラー間を通って延び、少なくとも前記ミラー間を通る部分において1以上の層が欠落して形成されていることを特徴とする請求項2記載のマイクロミラーアレイ。
  13. 前記内フレームは、少なくとも前記ミラー間を通る部分において該ミラーの正面側の1以上の層が欠落して形成されていることを特徴とする請求項12記載のマイクロミラーアレイ。
  14. 前記マイクロミラー素子は、前記ミラーを前記第1の軸を中心に回動させる駆動部を備え、
    前記内フレームは、前記ミラー間を通って前記駆動部を回り込むように延び、
    前記ミラーは、該ミラーを支持する前記内フレームの前記駆動部を回り込む部分と該回り込む部分側で隣接する前記内フレームとの隙間よりも、該隣接する内フレームとの隙間が小さい、
    ことを特徴とする請求項2記載のマイクロミラーアレイ。
  15. 前記マイクロミラー素子は、
    前記ミラーを前記内フレームに対し回動可能に連結する、前記第1の軸となる第1の連結部と、
    前記内フレームを前記外フレームに対し回動可能に連結する、前記第2の軸となる第2の連結部と、
    前記内フレームと前記第2の連結部との間、前記第2の連結部と前記外フレームとの間、及び、前記内フレームの内部、の3箇所のうち少なくとも1箇所に配置された第3の連結部と、
    を備え、
    前記第2の連結部に平行な方向の変位に対する、前記第2の連結部のバネ定数k12と前記第3の連結部のバネ定数k13とは、k13<k12の関係にあり、
    前記第2の連結部を回動軸とする回動方向の変位に対する、前記第2の連結部のバネ定数k22と前記第3の連結部のバネ定数k23とは、k23≧k22の関係にある、
    ことを特徴とする請求項2記載のマイクロミラーアレイ。
  16. 前記第3の連結部は、前記第2の連結部に対して略垂直な平面部を有し、
    該平面部の前記第2の連結部に平行な方向の厚みは、前記内フレームの幅に対して半分以下である、
    ことを特徴とする請求項15記載のマイクロミラーアレイ。
  17. 2軸を中心に回動するミラーと、外フレームに接続され前記ミラーを支持する支持部とを備えるマイクロミラー素子を複数個配列してなるマイクロミラーアレイを含む光スイッチにおいて、
    前記支持部は、該支持部を備えるマイクロミラー素子のミラーと、該ミラーに隣接する2つのミラーのうち一方のみとの間を通って延び、両端が前記外フレームに接続される、
    ことを特徴とする光スイッチ。
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