−第1の実施形態−
本発明の第1の実施形態の投射機能付きカメラは、投射機能を動作させる場合のバッテリ残量表示と、撮影機能を動作させる場合のバッテリ残量表示とを表示できるようにしたものである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための第1の実施形態の投射機能付きカメラ1について説明する。投射機能付きカメラ1は、撮影機能と投影機能とを有し、本体に取りつけられたバッテリの残量を液晶モニタに表示することができる。図1(a)は、本発明の第1の実施形態による投射機能付きカメラ1を前方から見た図である。図1(a)において、投射機能付きカメラ1の正面には、撮像光学系121を構成する撮影レンズ121Aと、投影光学系221の投射窓221Aと、照明光窓106Aとが設けられている。
投射機能付きカメラ1は、机上などに載置された状態、または不図示のクレードル上に載置された状態で、前方のスクリーンなどに向けて、内蔵する投射ユニット200(プロジェクタ)によって画像などの投影情報を投射する。投射機能付きカメラ1の上面には、レリーズスイッチ103Aが設けられている。後述する撮像ユニット100(図2)の撮像光学系121と、投射ユニット200の投影光学系221とは縦方向に並べて配設される。
図1(b)は、本発明の第1の実施形態による投射機能付きカメラ1を後方から見た図である。図1(b)において、投射機能付きカメラ1の背面には、液晶モニタ105の表示部105Aと、撮影/液晶再生/投影再生切替ボタン103Bと、モードボタン103Cと、マルチセレクタスイッチ103Dと、投射スタートボタン103Eと、メニューボタン103Fと、削除ボタン103Gとが設けられている。
投射機能付きカメラ1は、静止画像や動画などを投射するのと同時に、投射している静止画像や動画などを液晶モニタ105の表示部105Aに表示することができる。
撮影/液晶再生/投影再生切替ボタン103Bは、撮影モードと、液晶再生モードと、投影再生モードとの間を切り替えるためのボタンである。撮影モードは、撮影するとき(撮影機能を動作させるとき)のモードであり、液晶再生モードは、画像などを液晶モニタ105で再生するときのモードであり、投影再生モードは、画像などを投射して再生するとき(投射機能を動作させるとき)のモードである。撮影モードのときに撮影/液晶再生/投影再生切替ボタン103Bを押すと液晶再生モードに切り替わる。液晶再生モードのときに撮影/液晶再生/投影再生切替ボタン103Bを押すと投影再生モードに切り替わる。投影再生モードのときに撮影/液晶再生/投影再生切替ボタン103Bを押すと撮影モードに切り替わる。
モードボタン103Cは、液晶モニタ105の表示部105Aにモードメニューを表示させるためのボタンである。たとえば、投影再生モードのときにモードボタン103Cを押すと、設定モードや撮影画像確認モードなどからなるモードメニューが表示される。マルチセレクタスイッチ103Dを操作して、液晶モニタ105の表示部105Aに表示されたモードメニューの中から各種モードを選択することができる。投射スタートボタン103Eは、投射像の投射を開始するためのボタンである。
メニューボタン103Fは、モードボタン103Cによって選択されたモードに応じたメニューを表示させるためのボタンである。たとえば、投影再生の設定モードを選択した後、メニューボタン103Fを押すと、バッテリ残量表示を設定するメニューやスライドショーを設定するメニュー、投射像の輝度を設定するメニューなどが表示される。
ここで、スライドショーとは、内蔵メモリやメモリカードなどに記録されている画像を1コマずつ順番に自動再生することをいう。また、マルチセレクタスイッチ103Dを操作して、投射像の輝度を設定するメニューから高輝度モードと低輝度モードとに切り替えることができる。高輝度モードとは、後述するLED光源に供給する電流を増やし、投射像の輝度を上げるモードである。一方、低輝度モードとは、後述するLED光源に供給する電流を減らし、投射像の輝度を下げるモードである。
削除ボタン103Gは、撮影画像確認モードで1コマずつ再生している画像の中から不必要な画像を内蔵メモリやメモリカードから削除するためのボタンである。また、撮影モードのときに削除ボタン103Gを押すと、液晶モニタ105の表示部105Aに表示される撮影モード・液晶再生モードのバッテリ残量表示を、投影再生モードのバッテリ残量表示に切り替えることができる。撮影モードのバッテリ残量表示と液晶再生モードのバッテリ残量表示とは共通する。以下、液晶再生モードのバッテリ残量表示も、撮影モードのバッテリ残量表示と呼ぶ。撮影モードのバッテリ残量表示と、投影再生モードのバッテリ残量表示とについては後述する。
図2は、投射機能付きカメラ1の構成を説明するブロック図である。図2において投射機能付きカメラ1は、撮像ユニット100と、投射ユニット200と、電源部300と、制御回路101と、メモリ102と、操作部材103と、液晶モニタ105と、外部イン
ターフェイス(I/F)回路104と、照明装置106と、測光装置107と、無線通信装置108とを備えている。制御回路101には、図示しないカードスロットに装填された着脱可能なメモリカード150が接続される。
制御回路101は、制御プログラムに基づいて、カメラ内各部から入力される信号を用いて所定の演算を行い、カメラ内各部に対する制御信号を送出する。これにより、投射機能付きカメラ1の撮影動作、液晶再生動作および投影再生動作をそれぞれ制御する。なお、制御プログラムは制御回路101内の不図示のROMに格納される。また、制御回路101には不図示の画像処理用半導体が内蔵されている。画像処理用半導体は、液晶モニタ105や投射像に静止画像や動画を表示するための画像処理を行う。
制御回路101は、バッテリ残量管理部101Aと、残量表示制御部101Bとを有する。バッテリ残量管理部101Aは、電源部300から出力されるバッテリの残量データ、つまりバッテリの残量に基づいて、投射機能付きカメラ1の各種機能を制御する。残量表示制御部101Bは、投射像や液晶モニタ105の表示部105Aに表示されるバッテリの残量表示の表示を制御する。
メモリ102は制御回路101の作業用メモリとして使用される。操作部材103はレリーズスイッチ103A、撮影/液晶再生/投影再生切替ボタン103B、モードボタン103C、マルチセレクタスイッチ103D、投射スタートボタン103E、メニューボタン103Fおよび削除ボタン103Gを含み、操作されたボタンやスイッチに対応する操作信号を制御回路101へ送出する。メモリカード150は、制御回路101の指示によりデータの書き込み、保存および読み出しが可能である。
液晶モニタ105は、制御回路101からの指示により画像やテキストなどの情報を表示する。テキスト情報は、投射機能付きカメラ1の操作メニュー、メッセージなどである。外部インターフェイス回路104は、制御回路101からの指示により入出力端子接続ユニットまたは無線通信装置108を介して外部機器(パーソナルコンピュータ、テレビジョン、ビデオデッキ、プリンタ、クレードルなど)との間でコマンドおよびデータを送受信する。
このように構成した投射機能付きカメラ1は、図3に示す入出力端子接続ユニット400に接続して用いることができる。入出力端子接続ユニット400について図3を参照して説明する。入出力端子ユニット400は、カメラ取付部401、USB端子402、ビデオ端子403およびDC入力端子404とを備える。図3に示すように、投射機能付きカメラ1は、カメラ取付部401に差し込まれて取り付けられる。カメラ取付部401の底面には不図示のカメラ接続端子が設けられている。投射機能付きカメラ1が入出力端子接続ユニット400に取り付けられると、カメラ接続端子と、投射機能付きカメラ1の底面に設けられた不図示の端子とが嵌合する。これにより、投射機能付きカメラ1と、入出力端子ユニット400に設けられたUSB端子402、ビデオ端子403およびDC入力端子404とが接続する。
USB端子402とビデオ端子403とは、外部機器との間でコマンドおよびデータを送受信する。たとえば、USB端子402を介して、撮影した画像の画像データをパーソナルコンピュータに送信したり、ビデオ端子403を介して、撮影した画像を、テレビジョンの表示モニタに表示させたりすることができる。また、DC入力端子404を介して、投射機能付きカメラ1に取り付けられたバッテリを充電することができる。
図2に示す無線通信装置108は、無線手段によって無線LANと接続するための装置である。これにより、投射機能付きカメラ1が撮影した画像の画像データなどを、無線手段を利用してパーソナルコンピュータなどの外部機器に送信したり、外部機器からデータを受信したりすることができる。
図2の撮像ユニット100は、撮像光学系121、撮像素子122および撮像制御回路123を有し、制御回路101からの指示に応じて被写体の撮像を行う。撮像光学系121は、撮像素子122の撮像面上に被写体像を結像させる。撮像素子122としては、CCDやCMOS撮像素子などが用いられる。撮像制御回路123は、制御回路101からの指示により撮像素子122を駆動制御するとともに、撮像素子122から出力される画像信号に対して所定の信号処理を行う。信号処理後の画像のデータは、所定形式の画像ファイルとしてメモリカード150に記録される。
照明装置106は、撮影時に制御回路101から発光指示された場合に所定光量で、たとえば閃光発光し、被写体を照明する。照明光は照明光窓106Aを介してカメラ前方へ射出される。照明装置106には、不図示の充電装置が内蔵されており、充電装置に充電された電力によって照明装置106は発光する。撮影モードに切り替えた後、すぐに発光できるようにするため、投影再生モードや液晶再生モードのときも充電装置は充電される(予備充電)。
測光装置107は、測光センサによる検出信号を用いて被写体の輝度を算出し、輝度情報を制御回路101へ送出する。制御回路101は輝度情報に基づき、撮影モード時には露出演算を行い、露出値を算出する。
図2の投射ユニット200は、投影光学系221、液晶パネル222、LED光源223、および投射制御回路224を含む。LED光源223は、供給電流に応じた明るさで液晶パネル222を照明する。液晶パネル222は、投射制御回路224からの駆動信号に応じて光像を生成する。投影光学系221は、液晶パネル222から射出される光像を投射する。投射制御回路224は、制御回路101からの指示により、LED光源223および液晶パネル222へ制御信号を送出する。
図4を参照して、投射機能付きカメラ1に内蔵されている投射ユニット200について詳細に説明する。図4(a)は、投射機能付きカメラ1を前方から見たときの投射ユニット200を説明するための図である。図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。投射ユニット200は、L字形状のモジュールである。
投射ユニット200には、投影光学系221、液晶パネル222およびLED光源223のほかに集光光学系225と、PBS(偏光ビームスプリッタ)ブロック226とが含まれる。また、投影光学系221には、屈曲プリズム221Bと投影レンズ221Cとが含まれる。LED光源223の底面には放熱板227が設けられる。
上記構成の投射ユニット200による投射機能について説明する。上記構成の投射ユニット200において、不図示のハーネスおよびパターンを介してLED光源223に駆動電流が供給される。LED光源223は、駆動電流に応じた明るさの光を集光光学系225へ向けて射出する。集光光学系225はLED光を略平行光にしてPBSブロック226へ入射させる。
PBSブロック226へ入射された光束は、PBSブロック226を透過して液晶パネル222を照明する。液晶パネル222は反射型液晶パネルで、赤、緑、青のフィルターが形成された複数の画素から構成され、カラーの画像を生成するように駆動されている。液晶パネル222の液晶層を透過する光は液晶パネル222の反射面で反射された後、液晶パネル222から射出され、PBSブロック226へ再度入射される。PBSブロック226は、再入射された光束を偏光分離部226aで反射(折り曲げる)し、上方の投影光学系221へ向けて投影光として射出する。投影光学系221に入射した光束は、屈曲プリズム221Aで折り曲げられ、投射機能付きカメラ1の前方へ放射される。
図2の電源部300は、バッテリ321、電源回路322、およびバッテリ残量予測回路323を含む。バッテリ321は充電式電池、着脱可能な電池パックや乾電池などによって構成される。電源回路322は、バッテリ321から供給される電圧を所定電圧に変換する。バッテリ残量予測回路323は、バッテリ321の残量を予測して、制御回路101に残量データとして出力する。
図5を参照してバッテリ残量予測回路323について説明する。バッテリ残量予測回路323は、制御回路521、電圧・電流検出回路522、A/Dコンバータ523、RAM524およびデータテーブルROM525を有する。制御回路521は、バッテリ残量予測回路323のバッテリ残量予測機能を制御する。電圧・電流検出回路522は、バッテリ321の電池電圧と、消費電流を検出する。A/Dコンバータ523は、電圧・電流検出回路522が検出したアナログデータをデジタルデータに変換する。RAM524は、デジタルデータに変換した電圧データを一時的に記憶する。データテーブルROM525は、バッテリ321の電池電圧をバッテリ321の残量に換算するデータテーブルを記憶する。
バッテリ残量予測回路323のバッテリ残量予測処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。図6の処理は、制御回路521において実行される。
ステップS601では、電圧・電流検出回路522でバッテリ321の電池電圧を検出する。ステップS602では、電圧・電流検出回路522で検出したバッテリ321の電池電圧をA/Dコンバータ523においてデジタルデータに変換する。ステップS603では、デジタルデータに変換した電圧値をRAM524において一時記憶する。ステップS604では、RAM524に一時記憶している電圧値を、データテーブルROM525に記憶しているデータテーブルと照合する。ステップS605では、データテーブルの照合により算出されたバッテリ残量を残量データとして制御回路101に出力する。
図7を参照して、撮影モードのバッテリ残量表示と、投影再生モードのバッテリ残量表示について説明する。図7(a)は、撮影モードのバッテリ321の残量表示を説明するための図であり、放電時間と電池電圧との関係を示す図である。電池電圧V1、V2,V3はそれぞれ、バッテリ残量が50%、30%、0%のときの電池電圧である。また、放電時間T1、T2、T3はそれぞれ、電池電圧がV1、V2,V3になったときの時間である。
撮影モード設定中のバッテリ残量表示は、バッテリ321の残量に応じて、つまりバッテリ321の電池電圧に応じて、点灯されたセグメントの数で表示される。たとえば、バッテリ321の電池電圧がV1より大きい場合は、4つのセグメントが点灯した残量表示71aで表示され、バッテリ321の電池電圧がV2より大きく、V1以下の場合は、3つのセグメントが点灯した残量表示71bで表示される。バッテリ321の電池電圧がV3より大きく、V2以下の場合は、2つのセグメントが点灯した残量表示71cで表示され、バッテリ321の電圧がV3以下の場合は、1つのセグメントが点灯した残量表示71dで表示される。
したがって、放電時間T1までは、バッテリ残量表示は、残量表示71aとなり、放電時間T1になると残量表示は残量表示71aから残量表示71bに切り替わる。そして、残量表示は、放電時間T2になると残量表示71cに切り替わり、放電時間T3になると残量表示71dに切り替わる。
図7(b)は投影再生モードのバッテリ残量表示を説明するための図であり、放電時間と電池電圧との関係を示す図である。電池電圧V1、V2,V3はそれぞれ、上記と同様に、バッテリ321の残量が50%、30%、0%のときの電池電圧である。また、放電時間T1’、T2’、T3’はそれぞれ、電池電圧がV1+h1、V2+h2,V3+h3になったときの時間である。h1、h2、h3は所定の正の電圧値である。
投影再生モードのバッテリ残量表示も、撮影モードのバッテリ残量表示と同様に、バッテリ321の残量、つまりバッテリ321の電池電圧に応じて表示される。たとえば、バッテリ321の電池電圧がV1+h1より大きい場合は、残量表示71aで表示され、バッテリ321の電池電圧がV2+h2より大きく、V1+h1以下の場合は、残量表示71bで表示される。バッテリ321の電池電圧がV3+h3より大きく、V2+h2以下の場合は、残量表示71cで表示され、バッテリ321の電圧がV3+h3以下の場合は、残量表示71dで表示される。
これより、投影再生モードのバッテリ残量表示は、撮影モードおよび液晶再生モードのバッテリ残量表示に比べて、高いバッテリ321の電池電圧で、つまり高いバッテリ残量で切り替わる。これは、撮影を行ったり、液晶モニタ105で再生したりするときに比べて、投射像を投射して再生する方が、バッテリ321の消耗が速く、ユーザに対して早めにバッテリ321の消耗を通知する必要があるからである。
次に本発明の第1の実施形態におけるバッテリ残量表示について図8を参照して説明する。図8(a)は、撮影モードのときの投射機能付きカメラ1の背面を説明するための図である。液晶モニタ105の表示部105Aには、撮影時の撮影準備画像(いわゆるスルー画像)とともに、撮影モードのバッテリ残量表示81aが表示されている。バッテリ残量表示81aは、乾電池を模した形状で表示される。
撮影を行っているときに、撮影した画像を投射するのに必要なだけバッテリ321の容量が残っているか確認したい場合がある。このとき、ユーザは投射機能付きカメラ1の背面に設けられた削除ボタン103Gを押す。その結果、図8(b)に示すように、液晶モニタ105の表示部105Aには、投影再生モードのバッテリ残量表示82aが表示される。
バッテリ残量表示82aも、乾電池を模した形状で表示される。投影再生モードのときのバッテリ残量表示82aには、投影再生モードのときのバッテリ残量表示82aであることを示す「P」の文字83aが付される。ユーザは削除ボタン103Gの押圧を止めると、液晶モニタ105の表示部105Aには、撮影モードのバッテリ残量表示81aが再び表示される。
次に、本発明の第1の実施形態におけるバッテリ残量表示処理について図9のフローチャートを参照して説明する。図9の処理は、投射機能付きカメラ1の電源が入るとスタートするプログラムを実行して制御回路101の残量表示制御部101Bにおいて行われる。
ステップS901では、投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードであるか否かを判定する。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードである場合はステップS901が肯定判定され、ステップS907へ進む。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードでない場合、つまり、撮影モードまたは液晶再生モードの場合はステップS901が否定判定され、ステップS902へ進む。ステップS902では、撮影モードのバッテリ残量表示81aを液晶モニタ105に表示する。
ステップS903では、削除ボタン103Gが押圧されたか否かを判定する。削除ボタン103Gが押圧された場合はステップS903が肯定判定され、ステップS904へ進む。削除ボタン103Gが押圧されない場合はそのままリターンする。ステップS904では、投影再生モードのバッテリ残量表示82aを液晶モニタ105に表示する。
ステップS905では、削除ボタン103Gが押圧されたか否かを判定する。削除ボタン103Gが押圧された場合はステップS905を繰り返す。削除ボタン103Gが押圧されない場合はステップS905が否定判定され、ステップS906へ進む。ステップS906では、撮影モードのバッテリ残量表示81aを液晶モニタ105に表示する。そして、リターンする。
ステップS907では、投影再生モードのバッテリ残量表示82aを投射ユニット200から投射する投射像に重畳表示する。そして、リターンする。
以上説明した第1の実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)投影再生モードのバッテリ残量表示82aを、撮影モードのバッテリ残量表示81aとは異なる態様で表示するようにした。したがって、投影再生モードのバッテリ321の残量の把握が容易になる。
(2)撮影モード設定中に削除ボタン103Gを押すことにより、撮影モードのバッテリ残量表示81aから投影再生モードの残量表示82aに切り替えて表示できるようにした。したがって、投影再生モードに切り替えることなく、撮影後、撮影した画像を投射できるだけのバッテリ321の容量が残っているか否かを判断することができる。
(3)投影再生モードのバッテリ残量表示82aを段階的に変更する際の基準となるバッテリ残量(電池電圧)を、撮影モードのバッテリ残量表示81aを段階的に変更する際の基準となるバッテリ残量(電池電圧)に比べて高い値とした。これにより、撮影モードに比べてバッテリ消費電力が多い投影再生モードにおいて、適切なタイミングでバッテリ321を交換したり、バッテリ321を充電したりすることができる。
(4)投影再生モードのバッテリ残量表示82aにおいて、投影再生モードであることを示す「P」の文字83aが付すことによって、撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示態様と異なるものとした。したがって、表示された残量表示が投影再生モードの残量表示82aであるか否かを容易に認識することができる。
以上の第1の実施形態を次のように変形することができる。
(1)バッテリ残量表示81a,82aは、バッテリ321の電池電圧より予測したバッテリ321の残量に基づいて表示した。しかし、バッテリ残量表示81a,82aは、バッテリ321の残量に応じて表示するものであれば、バッテリ321の電池電圧より予測したものに限定されない。
たとえば、バッテリ321にマイコンが内蔵されており、バッテリ321自体からバッテリ321の残量の情報が出力される場合は、そのバッテリ残量の情報に基づいて、バッテリ残量表示81a,82aを表示するようにしてもよい。また、バッテリ321の放電電流を積分してバッテリ321の残量を予測し、バッテリ残量表示81a,82aを表示するようにしてもよい。
(2)投影再生モードの残量表示82aにおいて投影再生モードであることを示す「P」の文字83aを付すことによって、投影再生モードの残量表示82aの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示態様と異なるものとした。しかし、投影再生モードのバッテリ残量表示82aの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示態様と異なるものすることができれば、投影再生モードの残量表示82aにおいて投影再生モードであることを示す文字83aを付すことに限定されない。
たとえば、図10(a)に示すように、投影再生モードのバッテリ残量表示82bにおいて投影再生モードであることを示すアイコン83bを付すことによって、投影再生モードのバッテリ残量表示82bの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示態様と異なるようにしてもよい。また、図10(b)に示すように、投影再生モードのバッテリ残量表示82cの表示色(たとえば赤色)を、撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示色(たとえば、青色)と異なるものにすることによって、投影再生モードのバッテリ残量表示82aの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示81cの表示態様と異なるようにしてもよい。
図11(a)に示すように、投影再生モードのバッテリ残量表示82dにおいて「P」の文字83dを付すとともに、投影再生モードのバッテリ残量表示82dの乾電池を模した形状と「P」の文字83dとをさらに乾電池を模した形状で囲うことによって、投影再生モードの残量表示82dの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示態様と異なるようにしてもよい。
また、図11(b)に示すように、投影再生モードのバッテリ残量表示82eにおいてアイコン83eを付すとともに、投影再生モードのバッテリ残量表示82eの乾電池を模した形状とアイコン83eとをさらに乾電池を模した形状で囲うことによって、投影再生モードの残量表示82eの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示態様と異なるようにしてもよい。
図12(a)に示すように、投影再生モードのバッテリ残量表示82fにおいて、投影再生モードのバッテリ残量表示82fの乾電池を模した形状を、さらにランプを模した形状で囲うことによって、投影再生モードのバッテリ残量表示82fの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示態様と異なるようにしてもよい。この場合、投影再生モードに切り替わると、バッテリ残量表示が投影再生モードのものであることが自明になるので、図12(b)に示すように、投影再生モードのバッテリ残量表示82fのライトを模した形状が消去される。
図13(a)に示すように、投影再生モードのバッテリ残量表示82gの形状を、乾電池を模した形状からランプを模した形状に変更することによって、つまりバッテリ残量表示の形状を変更することによって、投影再生モードのバッテリ残量表示82gの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示81aの表示態様と異なるようにしてもよい。投影再生モードのバッテリ残量表示82gでは、ランプからの光を表すバーの点灯数によってバッテリ残量を表示する。
また、図13(b)に示すように、投影再生モードのバッテリ残量表示82aの代わりに、バッテリ321の残量に基づく投射可能時間84を表示するようにしてもよい。投射可能時間は、バッテリ残量を、投射時のバッテリ消費電流で割り算することによって算出することができる。ユーザは、直接、投射可能時間を知ることができるので、投影再生モードのバッテリ残量表示より投影可能時間を予測する必要がなく、便利である。
−第2の実施形態−
本発明の第2の実施形態の投射機能付きカメラ1は、投影再生モードのバッテリ残量と、撮影モードのバッテリ残量とを同時に表示するようにしたものである。
第2の実施形態の投射機能付きカメラの構成は、第1の実施形態のものと同じである(図1〜図6参照)。撮影モードのバッテリ残量表示と、投影再生モードのバッテリ残量表示も第1の実施形態と同様である(図7参照)。
次に本発明の第2の実施形態におけるバッテリ残量表示について、図14を参照して説明する。図14は、撮影モードのときの投射機能付きカメラ1の背面を説明するための図である。液晶モニタ105の表示部105Aには、スルー画像とともに、投影再生モードのバッテリ残量表示142aと撮影モードのバッテリ残量表示143aとを一括に表示したバッテリ残量一括表示141aが表示される。バッテリ残量一括表示141aは、乾電池を模した形状で表示される。
投影再生モード時のバッテリ残量表示142aと撮影モード時のバッテリ残量表示143aとを区別できるようにするために、投影再生モードのときのバッテリ残量表示142aには、「P」の文字144aが付される。
一方、撮影モード時のバッテリ残量表示143aには、「C」の文字145aが付される。これにより、ユーザは、撮影モード時に、撮影した画像を投射するのに充分な容量がバッテリ321に残っているか否かを知ることができる。
投影再生モード時は、投射像にバッテリ残量一括表示141aが重畳表示される。これにより、ユーザは、投射を行っているときに、多くの枚数の画像を撮影するのに必要な容量がバッテリ321に充分残っているか否かを認識することができる。
次に、本発明の第2の実施形態におけるバッテリ残量表示処理について図15のフローチャートを参照して説明する。図15の処理は、投射機能付きカメラ1の電源が入るとスタートするプログラムを実行して制御回路101の残量表示制御部101Bにおいて行われる。
ステップS1501では、バッテリ残量予測回路323よりバッテリ321の残量データを取得する。ステップS1502では、バッテリ321の残量データに基づいて、投影再生モードのバッテリ残量表示142aに表示するセグメントの数を決定する。ステップS1503では、バッテリ321の残量データに基づいて、撮影モードのバッテリ残量表示143aに表示するセグメントの数を決定する。第1の実施形態と同様に、投影再生モードのバッテリ残量表示142aのセグメントの数の基準となるバッテリ321の残量は、撮影モードのバッテリ残量表示143aのものと比べて大きい値である。
ステップS1504では、投影再生モードのバッテリ残量表示142aと、撮影モードのバッテリ残量表示143aとを表示するに表示するバッテリ残量一括表示141aの画像を生成する。ステップS1505では、投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードであるか否かを判定する。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードである場合はステップS1505が肯定判定され、ステップS1506へ進む。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードでない場合、つまり、撮影モードまたは液晶再生モードの場合はステップS1505が否定判定され、ステップS1507へ進む。
ステップS1506では、バッテリ残量一括表示141aを投射ユニット200から投射する投射像に重畳表示する。そして、リターンする。
ステップS1507では、撮影モードのバッテリ残量一括表示141aを液晶モニタ105に表示する。そして、リターンする。
以上説明した第2の実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)投影再生モードのバッテリ残量表示142aと、撮影モードのバッテリ残量表示143aとを同時に液晶モニタ105または投射像に表示するようにした。これにより、撮影モード、液晶再生モードおよび投影再生モードに関係なく、ユーザは、投影再生モードのバッテリ残量と撮影モードのバッテリ残量とを認識することができ、バッテリ321の残量を正しく把握できる。
(2)投影再生モードのバッテリ残量表示142aのセグメントの数の基準となるバッテリ321の残量を、撮影モードのバッテリ残量表示143aのものと比べて高くするようにした。これにより、撮影モードに比べてバッテリ消費電力が大きい投影再生モードにおいて、適切なタイミングでバッテリ321を交換したり、バッテリ321を充電したりすることができる。
(3)投影再生モードのバッテリ残量表示142aにおいて「P」の文字144aを付し、撮影モードのバッテリ残量表示143aにおいて「C」の文字145aを付すことによって、投影再生モードの残量表示142aの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示143aの表示態様と異なるものとした。したがって、バッテリ残量一括表示141aに表示された2つのバッテリ残量表示142a,143aのうち、どちらが投影再生モードのもので、どちらが撮影モードのものであるかを区別することができる。
以上の第2の実施形態を次のように変形することができる。
(1)バッテリ残量一括表示141aは、第1の実施形態と同様に、バッテリ321の電圧より予測したバッテリ321の残量に基づいて表示した。しかし、バッテリ残量一括表示141aは、バッテリ321の残量に応じて表示するものであれば、バッテリ321の電池電圧より予測したものに限定されない。
たとえば、第1の実施形態と同様に、バッテリ321にマイコンが内蔵されており、バッテリ321自体からバッテリ321の残量の情報が出力される場合は、そのバッテリ321の残量の情報に基づいて、バッテリ残量一括表示141aを表示するようにしてもよい。また、バッテリ321の放電電流を積分してバッテリ321の残量を予測し、バッテリ残量一括表示141aを表示するようにしてもよい。
(2)投影再生モードの残量表示142aに「P」の文字144aを付し、撮影モードの残量表示143aに「C」の文字145aを付すことによって、バッテリ残量一括表示141aにおける投影再生モードの残量表示142aの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示143aの表示態様と異なるものとした。しかし、バッテリ残量一括表示141aにおける投影再生モードの残量表示142aの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示143aの表示態様と異なるものにすることができれば、第2の実施形態に限定されない。
たとえば、図16に示すように、投影再生モードの残量表示142bおよび撮影モードの残量表示143bにおいて投影再生モードであることを示すアイコン144b、撮影モードであることを示すアイコン145bを付すことによって、バッテリ残量一括表示141bにおける投影再生モードの残量表示142aの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示143aの表示態様と異なるようにしてもよい。
図17(a)に示すように、投影再生モードの残量表示142cを電灯の形状で表示し、撮影モードの残量表示143cを乾電池の形状で表示することによって、つまり形状を変更することによって、バッテリ残量一括表示141cにおける投影再生モードの残量表示142cの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示143cの表示態様と異なるようにしてもよい。投影再生モードの残量表示142cでは、電灯からの光を表すバーの点灯しているものの数でバッテリ残量を表示する。
また、図17(b)に示すように、撮影モードの残量表示143dの各セグメント間に区分線を表示し、その区分線を投影再生モードの残量表示142dとすることによって、バッテリ残量一括表示141dにおける投影再生モードの残量表示142dの表示態様を撮影モードのバッテリ残量表示143dの表示態様と異なるようにしてもよい。投影再生モードの残量表示142dでは、点灯している区分線の数でバッテリ残量を表示する。
(3)ひとつのバッテリ残量一括表示141aの中に、2つのバッテリ残量表示142a,143aを表示することによって、投影再生モードのバッテリ残量表示142aと撮影モードのバッテリ残量表示143aとを表示した。しかし、液晶モニタ105の表示部105A、または投射像の一部に2つのバッテリ残量表示を別個に表示することによって、投影再生モードのバッテリ残量表示と撮影モードのバッテリ残量表示とを表示するようにしてもよい。
たとえば、図18(a)では、液晶モニタ105の表示部105Aに投影再生モードのバッテリ残量表示82iと撮影モードのバッテリ残量表示81iとを表示する。投影再生モードのバッテリ残量表示82iと撮影モードのバッテリ残量表示81iとを区別できるようにするため、投影再生モードのバッテリ残量表示82iのセグメントの上部にはバーが表示され、撮影モードのバッテリ残量表示81iのセグメントの上部にはドットが表示される。
また、図18(b)では、液晶モニタ105の表示部105Aに投影再生モードのバッテリ残量表示82jと撮影モードのバッテリ残量表示81jとを表示する。投影再生モードのバッテリ残量表示82jと撮影モードのバッテリ残量表示81jとを区別できるようにするため、投影再生モードのバッテリ残量表示82jの表示色(たとえば、赤色)と、撮影モードのバッテリ残量表示81jの表示色(たとえば、青色)とを異なるようにしてもよい。
(4)ひとつの液晶モニタ105の表示部105A、またはひとつの投射像の一部に2つのバッテリ残量表示142a,143aを表示することによって、投影再生モードのバッテリ残量表示142aと撮影モードのバッテリ残量表示143aとを表示した。しかし、図19に示すように、投射再生モードでは、投射による再生と、液晶モニタ105による再生とを同時に行い、投射による投射像180には投影再生モードのバッテリ残量表示82aを表示し、液晶モニタ105の表示部105Aには撮影モードのバッテリ残量表示81aを表示することによって、投影再生モードのバッテリ残量表示82aと撮影モードのバッテリ残量表示81aとを表示するようにしてもよい。
図20に示すように、投射による投射像180に投影再生モードのバッテリ残量表示82gを重畳表示し、液晶モニタ105の表示部105Aに撮影モードのバッテリ残量表示81aを表示する場合、投影再生モードのバッテリ残量表示82gを電球の形状とし、撮影モードのバッテリ残量表示81aを乾電池の形状とするように、バッテリ残量表示の形状を変更するようにしてもよい。
図21に示すように、投射再生モードでは、投射による再生と、液晶モニタ105による再生を同時に行い、投射による投射像180には投影再生モードのバッテリ残量表示82aを重畳表示し、液晶モニタ105の表示部105Aには投影再生モードのバッテリ残量表示および撮影モードのバッテリ残量表示を表示したバッテリ残量一括表示141aを表示することによって、投影再生モードのバッテリ残量表示142aと撮影モードのバッテリ残量表示143aとを表示するようにしてもよい。
(5)投影再生モードのバッテリ残量表示142aのセグメントの数と、撮影モードのバッテリ残量表示143aのセグメントの数とは同じであったが、投影再生モードのバッテリ残量表示142aのセグメントの数と、撮影モードのバッテリ残量表示143aのセグメントの数とを異なるようにしてもよい。
たとえば、図22(a)に示すように、バッテリ残量一括表示141dにおいて、投影再生モードのバッテリ残量表示142dのセグメントの数(3)を、撮影モードのバッテリ残量表示143aのセグメントの数(4)に比べて少なくするようにしてもよい。
また、図22(b)に示すように、バッテリ残量一括表示141eにおいて、投影再生モードのバッテリ残量表示142eのセグメントの数(12)を、撮影モードのバッテリ残量表示143aのセグメントの数(4)に比べて多くするようにしてもよい。ユーザの好みによって、投影再生モードのバッテリ残量表示142eの表示精度を変更することができ、便利である。
たとえば、バッテリ321の残量に余裕があるときにバッテリ321を交換、または充電する場合は、投影再生モードの残量表示142dのセグメントの数を少なくしてもよい。しかし、バッテリ321の残量がほとんどなくなったときにバッテリ321を交換、または充電する場合は、投影再生モードの残量表示142eのセグメントの数を多くして、バッテリ残量表示の表示精度をあげる必要がある。
−第3の実施形態−
本発明の第3の実施形態の投射機能付きカメラ1は、撮影機能を動作させているとき、バッテリ321の残量が少なくなり、投射動作が不可能になると、投射動作が不可能であることをユーザに通知するようにしたものである。
第3の実施形態の投射機能付きカメラ1の構成は第1の実施形態のものと同じである(図1〜図6参照)。撮影モードおよび液晶再生モードのバッテリ残量表示と、投影再生モードのバッテリ残量表示も第1の実施形態と同様である(図7参照)。
次に本発明の第3の実施形態における撮影モードのときの投射機能通知について、図23を参照して説明する。図23(a)〜(c)は、撮影モードのときの投射機能付きカメラ1の背面を説明するための図である。液晶モニタ105の表示部105Aには、スルー画像とともに、撮影モードのときのバッテリ残量表示81aが表示される。
投射機能付きカメラ1の主な機能は撮影機能であるので、投射機能でバッテリ321を使い切ってしまい、撮影できなくなることは好ましくない。そこで、バッテリ321の残量が所定値以下になると、投射できなくする。ここで、所定値とは、投射機能付きカメラ1が撮影モードで所定時間使用できるバッテリの容量である。
バッテリ321の残量が所定値より大きく、投射動作が可能である場合は、図23(a)に示すように、バッテリ残量表示81aの下に、「P」の文字を表示した投射可能マーク231aが表示される。一方、バッテリ321の残量が所定値以下になり、投射動作が不可能である場合は、図23(b)、または図23(c)に示すように、バッテリ残量表示81aの下に、「P」の文字に「スラッシュ」を上書きした投射不可能マーク232a,233aが表示される。これにより、ユーザは、撮影を行っているときに、撮影した画像を投射するのに必要なバッテリ321の容量が残っているか否かを認識することができる。
次に、本発明の第3の実施形態における撮影モードのときの投射機能通知処理について、図24のフローチャートを参照して説明する。図24の処理は、投射機能付きカメラ1の電源が入るとスタートするプログラムを実行して制御回路101の残量表示制御部101Bにおいて行われる。
ステップS2401では、投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードであるか否かを判定する。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードである場合はステップS2401が肯定判定され、ステップS2408へ進む。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードでない場合、つまり、撮影モードまたは液晶再生モードの場合はステップS2401が否定判定され、ステップS2402へ進む。ステップS2402では、バッテリ残量予測回路323よりバッテリ321の残量データを取得する。ステップS2403では、バッテリ321の残量データに基づいて、撮影モードのバッテリ残量表示81aに表示するセグメントの数を決定する。ステップS2404では、撮影モードのバッテリ残量表示81aを液晶モニタ105に表示する。
ステップS2405では、バッテリ321の残量データに基づいて、バッテリ321の残量が所定値以下であるか否かを判定する。バッテリ321の残量が所定値以下である場合はステップS2405が肯定判定され、ステップS2406へ進む。バッテリ321の残量が所定値より大きい場合はステップS2405が否定判定され、ステップS2407へ進む。ステップS2406では、投射可能マーク231aを液晶モニタ105に表示する。そして、リターンする。ステップS2407では、投射不可能マーク232a,233aを液晶モニタ105に表示する。そして、リターンする。
ステップS2408では、バッテリ残量予測回路323よりバッテリ321の残量データを取得する。ステップS2409では、バッテリ321の残量データに基づいて、投影再生モードのバッテリ残量表示82aに表示するセグメントの数を決定する。ステップS2410では、バッテリ残量表示82aを投射ユニット200から投射する投射像に重畳表示する。そして、リターンする。
以上説明した第3の実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)撮影モードで、バッテリ残量が所定値より大きく、投射動作が可能である場合は、投射可能マーク231aを表示し、バッテリ残量が所定値以下になり、投射動作が不可能である場合は、投射不可能マーク232a,233aを表示するようにした。したがって、ユーザは投影再生モードでバッテリ321を使い切ってしまい、撮影できなくなるのを防止することができる。また、ユーザは、撮影を行っているときに、撮影した画像を投射することが可能か否かを認識することができ、投射機能付きカメラ1の利便性が向上する。
(2)バッテリ残量が、所定のバッテリ容量以下になると、投射ユニット200による投射ができないようにした。したがって、バッテリ容量が少ないにもかかわらず、投影再生モードに切り替えて、投射を行い、撮影できなくなるのを防止することができる。
(3)投射可能マーク231aおよび投射不可能マーク232a,233aとともにバッテリ残量表示81aも表示するようにした。したがって、投射動作が可否とともにバッテリ残量も把握でき、投射機能付きカメラ1の利便性が向上する。
以上の第3の実施形態を次のように変形することができる。
(1)撮影モードで、バッテリ残量が所定値より大きく、投射動作を許可する場合は、投射可能マーク231aを表示し、バッテリ残量が所定値以下になり、投射動作を禁止する場合は、投射可能マーク231aも投射不可能マーク232a,233aも表示しないようにしてもよい。
また、撮影モードで、バッテリ残量が所定値より大きく、投射動作を許可しても、投射可能マーク231aを表示せず、バッテリ残量が所定値以下になり、投射動作を禁止する場合は、投射不可能マーク232a,233aを表示するようにしてもよい。このようにしても、ユーザは、撮影を行っているときに、撮影した画像を投射することが可能か否かを認識することができ、投射機能付きカメラ1の利便性が向上する。
(2)投射可能マーク231aを文字で表したものとしたが、図25(a)に示すように、投射可能マーク231bをアイコンで表示したものとしてもよい。同様に、投射不可能マーク232b,233bもアイコンで表示したものとしてもよい。
(3)投射可能マーク231aを液晶パネル105に表示することによって、投射機能の動作が可能であることをユーザに通知し、投射不可能マーク232a,233aを液晶パネル105に表示することによって、投射機能の動作が不可能であることをユーザに通知した。しかし、バッテリ表示のセグメント間に区切り線を設け、区切り線よりバッテリ残量が多いか否かによって、投射機能の動作の可能、不可能をユーザに通知するようにしてもよい。
たとえば、図26(a)に示すように、撮影モードのバッテリ残量表示81kのセグメント間に区切り線261a,261bを設ける。区切り線261a,261bが2つ存在するのは、撮影機能の動作を確保するためのバッテリ321の残量を多くするか少なくするかをユーザに選択させるためである。ユーザは操作部材103の所定の操作で、区切り線261a,261bのうちの一方を選択することができる。
たとえば、ユーザが区切り線261bを選択した場合、投射機能の動作の可能、不可能は、以下のようにしてユーザに通知される。図26(b)に示すように、バッテリ残量が区切り線261bより多い場合、つまり、点灯しているセグメントが区切り線261bの左側に残っている場合は、投射機能の動作は可能になる。しかし、図26(c)に示すように、バッテリ残量が区切り線261bより少ない場合、つまり、点灯しているセグメントが区切り線261bの左側に残っていない場合は、投射機能の動作は不可能になる。
図27(a),(b)に示すように、撮影モードのバッテリ残量表示81lを、ひとつのバー262の長さでバッテリ321残量を表示するものとしてもよい。図27(a)に示すように、区切り線261cよりバー262の長さが長い場合は、バッテリ残量は撮影機能を動作させるのに充分な容量であるとして、投射機能の動作は可能になる。しかし、図27(b)に示すように、区切り線261cよりバー262の長さが短い場合は、バッテリ残量は撮影機能を動作させるのに充分な容量でないとして、投射機能の動作は不可能になる。区切り線261cの位置は、ユーザの操作部材103の操作で、左右方向に可動であり、撮影機能の動作を確保するためのバッテリ残量を調整することができる。
(4)図28(a)に示すように、2つの撮影モードのバッテリ残量表示281a,281bを表示し、一方のバッテリ残量表示281aを、投射機能の動作の可能、不可能通知用として、投射機能の動作の可能、不可能をユーザに通知するようにしてもよい。図28(b)に示すように、バッテリ残量表示281aのセグメントのうち、撮影機能の動作を確保するために必要なバッテリ321の残量に相当するセグメントを予め消灯、つまり空の表示にしておく。その結果、バッテリ残量が、撮影機能の動作を確保するために必要なバッテリ残量に達すると、図28(c)に示すように、投射機能の動作の可能、不可能通知用のバッテリ残量表示281aが、全て空になりバッテリ残量がなくなったように表示される。これにより、ユーザは、投射機能の動作が不可能になったことを認識することができる。
(5)投影再生モードによる投射が可能であること、および投影再生モードによる投射が不可能であることの少なくともいずれか一方を表示するものであれば、第3の実施形態に限定されない。
−第4の実施形態−
本発明の第4の実施形態の投射機能付きカメラ1は、投影再生モードのとき、バッテリ残量が少なくなり、投射動作が不可能になると、撮影モードに切り替わるようにする。
第4の実施形態の投射機能付きカメラ1の構成は第1の実施形態のものと同じである(図1〜図6参照)。撮影モードおよび液晶再生モードのバッテリ残量表示と、投影再生モードのバッテリ残量表示も第1の実施形態と同様である(図7参照)。
次に本発明の第4の実施形態における投影再生モードと撮影モードとの間の自動切替について、図29および図30を参照して説明する。投射再生モードで、スライドショーを実行しているものとして説明する。
投射機能付きカメラ1の主な機能は撮影機能であるので、投射機能でバッテリを使い切ってしまい撮影できなくなることは好ましくない。そこで、投影再生モードのとき、バッテリ321の残量が所定値以下になると、投射機能付きカメラ1は、投影再生モードから撮影モードに切り替わる。ここで、所定値とは、投射機能付きカメラ1を撮影モードで所定時間使用できるバッテリ容量である。
バッテリ残量が所定値以下になると、スライドショーは停止し、図29(a)に示すように、液晶モニタ105の表示部105Aに、「バッテリ残量が少なくなったので投影再生モードを終了します。」というメッセージ291が表示される。また、投射ユニット200からの投射像180にも、同様のメッセージ292が表示される。そして、スライドショーは中断され、投射機能付きカメラ1は、投影再生モードから撮影モードに切り替わる。撮影モードに切り替わると、図29(b)に示すように、液晶モニタ105の表示部105Aに、「撮影モードに移行しました。」というメッセージ293が表示される。
バッテリ321を充電または取り替えて、バッテリ残量が所定値を越えると、投射機能付きカメラ1は、撮影モードから投影再生モードに切り替わる。そして、図30に示すように、投影再生モードが中断したときの投射像180が投射されるとともに、「投影再生モードを再開します。」というメッセージ294が投射像180に表示される。また、液晶モニタ105の表示部105Aにも投影再生モードが中断したときの画像が表示されるとともに、「投影再生モードを再開します。」というメッセージ295が表示される。そして、中断したときから投射像180からスライドショーが開始される。なお、投射機能付きカメラ1を図3に示す入出力端子接続ユニット400に接続し、DC入出力端子404から投射機能付きカメラ1に電源を供給した場合にも、同様に撮影モードから投影再生モードに切り替わる。
次に、本発明の第4の実施形態における撮影モードのときの投影再生モードと撮影モードとの間の自動切替処理について、図31のフローチャートを参照して説明する。図24の処理は、投射機能付きカメラ1の電源が入るとスタートするプログラムを実行して制御回路101のバッテリ残量管理部101Aにおいて行われる。
ステップS3101では、バッテリ残量予測回路323より取得したバッテリ321の残量データに基づいて、バッテリ残量が所定値以下であるか否かを判定する。バッテリ残量が所定値以下である場合はステップS3101が肯定判定され、ステップS3102へ進む。バッテリ残量が所定値より大きい場合はステップS3101が否定判定され、ステップS3108へ進む。ステップS3102では、投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードであるか否かを判定する。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードである場合はステップS3102が肯定判定され、ステップS3103へ進む。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードでない場合、つまり、撮影モードまたは液晶再生モードの場合はステップS3102が否定判定され、そのままリターンする。
ステップS3103では、投射像を投射していたときの輝度や光量、投影再生モードを中断したときに投射していた画像(フレーム)の情報や再生していた動画の再生時間、などといった投影状態の情報をメモリ102に記憶する。ステップS3104では、液晶モニタ105と投射ユニット200から投射された投射像とに「バッテリ残量が少なくなったので投影再生モードを終了します。」というメッセージ291,292を表示する。
ステップS3105では、投射機能付きカメラ1の状態を投影再生モードから撮影モードに切り替える。ステップS3106では、撮影モードに切り替えたことをメモリ102に記憶する。ステップS3107では、液晶モニタ105に「撮影モードに移行しました。」というメッセージ293を表示する。そして、リターンする。
ステップS3108では、ステップS3105の投影再生モードから撮影モードの切り替えがあったか否かを判定する。この判定は、撮影モードに切り替えたことがメモリ102に記憶されているか否かに基づいて行う。ステップS3105の投影再生モードから撮影モードの切り替えがあった場合はステップS3108が肯定判定され、ステップS3109へ進む。ステップS3105の投影再生モードから撮影モードの切り替えがなかった場合はステップS3108が否定判定され、リターンする。
ステップS3109では、投射機能付きカメラ1の状態を撮影モードから投影再生モードに切り替える。ステップS3110では、再生モードに切り替えたことをメモリ102に記憶する。ステップS3111では、メモリ102に記憶していた投影状態の情報を読み出す。ステップS3112では、液晶モニタ105と投射ユニット200から投射された投射像に「投影再生モードを再開します。」というメッセージ294,295を表示する。ステップS3113では、メッセージ294,295とともに、メモリ102に記憶していた投影状態で画像を投射および液晶パネル105に表示した後、投影再生モードを中断したときに表示されていた画像から投射を再開する。
以上説明した第4の実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)投影再生モードのとき、バッテリ残量が、投射機能付きカメラ1を撮影モードで所定容量以下になると、投射機能付きカメラ1が撮影モードに切り替わるようにした。したがって、投影再生モードでバッテリ321の容量を使い切ってしまい、撮影できなくなるのを防止することができる。
(2)投影再生モードから撮影モードに切り替わる前にメッセージ291,292を表示して、ユーザにモードが切り替わる旨の通知をするので、突然のモードの切り替えを防止することができる。
(3)投影再生モードから撮影モードに切り替わる後にメッセージ293を表示して、ユーザにモードが切り替わった旨の通知をするので、撮影モードに切り替わったことを確実に認識することができる。
(4)投影再生モードを中断したときの投影状態を記憶し、記憶した投影状態で投影再生モードを再開した。したがって、中断したときに投射していた投射像から再開することができ、便利である。また、投影再生モードを再開したとき、輝度や光量などの調整も必要ない。
以上の第4の実施形態を次のように変形することができる。
(1)投影再生モードを中断したときに投影状態をメモリ102に記憶したが、投影再生モードを中断したときに限らず、定期的に記憶するようにしてもよい。たとえば、図32に示すように、ステップS3102で否定判定されるごとに、ステップS3201で投影状態をメモリ102に記憶するようにしてもよい。この場合、ステップS3109では、メモリ102に記憶していた投影状態の情報のうちの最新のものを読み出す。また、1分間隔や5分間隔など、一定時間の間隔で投影状態をメモリ102に記憶するようにしてもよい。
(2)スライドショーを再開する場合、投影再生モードを中断したときに表示された画像の1つ前に表示された画像から再開するようにしてもよい。最初に投影再生モードを中断したときに表示されていた画像を表示すると、投影再生モードを中断したときに表示されていた画像をよく見ないうちに次の画像に移行してしまう場合があるからである。
(3)投影再生モードのとき、バッテリ残量が、投射機能付きカメラ1を撮影モードで所定容量以下になると、投射再生モードが禁止され、投射できなくなるようにしてもよい。これにより、投射機能付きカメラ1が撮影モードに切り替わった後、ユーザの操作で投影再生モードに切り替え、投影再生モードでバッテリ321の容量を使い切ってしまい、撮影できなくなるのを防止することができる。
(4)自動的に投影再生モードから撮影モードの切り替わるのではなく、ユーザの操作によって、投影再生モードから撮影モードに切り替えるようにしてもよい。この場合、バッテリ残量が所定容量以下になると、投射機能付きカメラ1は、投影再生モードから撮影モードに切り替えるようユーザに通知する。通知を受けたユーザは手操作で投影再生モードから撮影モードに切り替えることになる。投影再生モードでバッテリ321の容量を使い切ってもよい場合があり、この場合、ユーザの判断で、バッテリ321の容量を使い切るまで撮影することができ、投射機能付きカメラ1の利便性が向上する。
−第5の実施形態−
本発明の第5の実施形態の投射機能付きカメラ1は、投射機能付きカメラ1の動作状態による投影再生モードのバッテリ残量表示のばらつきを防止するようにしたものである。
第5の実施形態の投射機能付きカメラ1の構成は第1の実施形態のものと同じである(図1〜図6参照)。撮影モードおよび液晶再生モードのバッテリ残量表示と、投影再生モードのバッテリ残量表示も第1の実施形態と同様である(図7参照)。
スライドショーで画像が切り替わるときは、制御回路101の中の画像処理用半導体が画像処理を行い、バッテリ321の放電電流が大きくなる。このとき、バッテリ321の電池電圧は低下し、バッテリ残量は少なく表示される。一方、スライドショーで静止画像が表示されているときは、制御回路101の画像処理用半導体が画像処理をあまり行わないので、バッテリ321の放電電流が小さくなる。このとき、バッテリ321の電池電圧は上昇し、バッテリ321の残量は多く表示される。したがって、スラドショーを投射しているとき、バッテリ残量表示は増減し、ふらつく場合がある。
また、動画を表示するとき、動画エンコードの実行により画像処理用半導体の使用率は、スライドショーに比べてさらに高くなるので、バッテリ321の放電電流は大きくなり、バッテリ321の残量は少なく表示される。このような、投射機能付きカメラ1の動作状態によるバッテリ残量表示のばらつきを防ぐために、第5の実施形態の投射機能付きカメラ1では、静止画像を投射中にバッテリ321の電池電圧を検出し、バッテリ321の残量を予測する。
本発明の第5の実施形態におけるバッテリ321の残量予測処理について図33のフローチャートを参照して説明する。図33の処理は、投射機能付きカメラ1の電源が入るとスタートするプログラムを実行してバッテリ残量予測回路323において行われる。第1の実施形態(図6参照)と共通する処理は共通の符号を付し、第1の実施形態と異なる部分を主に説明する。
ステップS3301では、投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードであるか否かを判定する。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードである場合はステップS3301が肯定判定され、ステップS3302へ進む。投射機能付きカメラ1の状態が投影再生モードでない場合、つまり、撮影モードまたは液晶再生モードの場合はステップS3301が否定判定され、ステップS601へ進む。ステップS3302では、制御回路101から投射機能付きカメラ1の動作状況の信号を受信し、静止画像を投射中であるか否かを判定する。静止画像を投射中である場合はステップS3302が肯定判定され、ステップS601へ進む。静止画像が投射中でない場合はステップS3302が否定判定され、そのままリターンする。
以上説明した第5の実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
静止画像を投射中にバッテリ321の電池電圧を検出し、バッテリ残量を予測するようにした。これにより、バッテリ321の放電電流がほぼ一定の状態でバッテリ321の電池電圧を検出することができるので、投射機能付きカメラ1の動作状態によるバッテリ残量表示のばらつきを防止することができる。
以上の第5の実施形態を次のように変形することができる。
(1)図34(a)は、画像パターンの異なる画像A、画像Bおよび画像Cをスライドショーで順次投射したときの投射機能付きカメラ1の消費電流を示すものである。同じ静止画像であっても、静止画像のパターン(画像A、画像B、画像C)によって、液晶パネル222消費電力が異なるため消費電流が異なる。このため、図34(b)に示すように、バッテリ321の電池電圧も、静止画像のパターン(画像A、画像B、画像C)によって異なる。そうすると、静止画像を投射中にバッテリ321の電池電圧を検出したとしても、投射している静止画像のパターンによって、予測されるバッテリ残量が変わる場合がある。
そこで、バッテリ321の電池電圧を検出するときは、所定の画像を投射して、静止画像のパターンの違いによるバッテリ残量表示のばらつきを防止するようにしてもよい。所定の画像としては、バッテリ321の放電電流を低い値で一定にする場合は、白べたの画像や黒べたの画像が好ましい。また、バッテリ321の放電電流を高い値で一定にする場合は、市松模様の画像が好ましい。
所定の画像を投射してバッテリ321の電池電圧を検出するバッテリ321の残量予測処理について図35のフローチャートを参照して説明する。図35の処理は、投射機能付きカメラ1のモードが投影再生モードになるとスタートするプログラムを実行してバッテリ残量予測回路323において行われる。第1の実施形態(図6参照)と共通する処理は共通の符号を付し、第1の実施形態と異なる部分を主に説明する。
ステップS3501では、所定画像の投射を制御回路101に指示する。ステップS3502では、制御回路101より所定画像の投射動作実行中の信号を受信する。ステップS601では、バッテリ321の電圧を検出する。ステップS3503では、所定画像投射終了を制御回路101に指示する。そして、ステップS602へ進む。
(2)投射機能付きカメラ1が無線LANと接続し、無線通信装置108が稼働すると、投射機能付きカメラ1の消費電流が大きくなり、バッテリ321の放電電流も大きくなる。このとき、バッテリ321の電池電圧は低下し、バッテリ残量は少なく表示される。このため、無線通信装置108の稼働によってバッテリ残量表示の動作状態はばらつくことになる。このような、投射機能付きカメラ1の動作状態によるバッテリ残量表示のばらつきを防ぐために、無線通信装置108を停止させてからバッテリ321の電池電圧を検出し、バッテリ残量を予測するようにしてもよい。
無線通信装置108を停止してバッテリ321の電池電圧を検出するバッテリ321の残量予測処理について図36のフローチャートを参照して説明する。図36の処理は、投射機能付きカメラ1のモードが投影再生モードになるとスタートするプログラムを実行してバッテリ残量予測回路323において行われる。第1の実施形態(図6参照)と共通する処理は共通の符号を付し、第1の実施形態と異なる部分を主に説明する。
ステップS3601では、無線通信装置108の停止を制御回路101に指示する。ステップS3602では、制御回路101より無線通信装置108の停止中の信号を受信する。ステップS601では、バッテリ321の電圧を検出する。ステップS3603では、無線通信装置停止の解除を制御回路101に指示する。そして、ステップS602へ進む。
(3)投射ユニット200による投射像を撮影ユニット100で撮影して、投射像のコントラストを検出する。そして、撮影ユニット100で撮影した投射像のコントラストが最大になるように、投影光学系221を調整し、投射像の焦点を投影面に合わせる投射像のオートフォーカス方法がある。このような投射機能のオートフォーカスが動作すると、投射機能付きカメラ1の消費電流が大きくなり、バッテリ321の放電電流も大きくなる。このとき、バッテリ321の電池電圧は低下し、バッテリ残量は少なく表示される。このため、オートフォーカスの動作によってバッテリ残量表示の動作状態はばらつくことになる。
このような、投射機能付きカメラ1の動作状態によるバッテリ残量表示のばらつきを防ぐために、オートフォーカスを終了してからバッテリ321の電池電圧を検出し、バッテリ残量を予測するようにしてもよい。
投射機能のオートフォーカスを終了してバッテリ321の電池電圧を検出するバッテリ321の残量予測処理について図37のフローチャートを参照して説明する。図37の処理は、投射機能付きカメラ1のモードが投影再生モードになるとスタートするプログラムを実行してバッテリ残量予測回路323において行われる。第1の実施形態(図6参照)と共通する処理は共通の符号を付し、第1の実施形態と異なる部分を主に説明する。
ステップS3701では、制御回路101から投射機能付きカメラ1の動作状況の信号を受信し、投影機能のオートフォーカス中であるか否かを判定する。オートフォーカス中である場合はステップS3701が肯定判定され、ステップS601へ進む。オートフォーカス中でない場合はステップS3301が否定判定され、そのままリターンする。
なお、投射像のブレを防止する投射像ブレ防止機能を有する場合は、投射像ブレ防止機能の動作を禁止してから、バッテリ321の電圧を検出するようにしてもよい。投射像ブレ防止機能を実行する場合も投射機能付きカメラ1の消費電力が大きくなるからである。
(4)LED光源223の消費電流は非常に高いので、LED光源223の消費電流のばらつきによってバッテリ残量表示の動作状態がばらつくことになる。このような、投射機能付きカメラ1の動作状態によるバッテリ残量表示のばらつきを防ぐために、LED光源223を消灯してから、つまりLED光源223をオフにしてからバッテリ321の電池電圧を検出し、バッテリ残量を予測するようにしてもよい。
LED光源223をオフにしてからバッテリ321の電池電圧を検出するバッテリ321の残量予測処理について図38のフローチャートを参照して説明する。図38の処理は、投射機能付きカメラ1のモードが投影再生モードになるとスタートするプログラムを実行してバッテリ残量予測回路323において行われる。第1の実施形態(図6参照)と共通する処理は共通の符号を付し、第1の実施形態と異なる部分を主に説明する。
ステップS3801では、前回のバッテリ321の電圧の検出から1分間経過したか否かを判定する。この処理は、1分間の周期でバッテリ321の電圧を検出するために行う。前回のバッテリ321の電圧の検出から1分間経過した場合はステップS3801が肯定判定され、ステップS3802へ進む。前回のバッテリ321の電圧の検出から1分間経過していない場合はステップS3801を繰り返す。
ステップS3802では、制御回路101から投射機能付きカメラ1の動作状況の信号を受信し、画像処理用半導体が画像処理を行っているか否かを判定する。この処理は、できるだけ投射機能付きカメラ1の消費電流が少ない状態でバッテリ321の電圧を検出するために行う。画像処理用半導体が画像処理を行っている場合はステップS3802が肯定判定され、そのままリターンする。画像処理用半導体が画像処理を行っていない場合はステップS3802が否定判定され、ステップS3803へ進む。
ステップS3803では、LED光源223のオフを制御回路101に指示する。ステップS3804では、LED光源223がオフの状態であることを通知する信号を受信する。ステップS3805では、1/50秒待機する。この処理は、バッテリ321の電圧を安定させるために行う。ステップS601では、バッテリ321の電圧を検出する。ステップS3806では、制御回路101にLED光源223のオンを指示する。そして、ステップS602へ進む。
LED光源223の消費電流のばらつきを防ぐために、逆にLED光源223の光量や輝度を最大にしてバッテリ321の電池電圧を検出し、バッテリ残量を予測するようにしてもよい。
(5)投影再生モードでスライドショーを行っている場合、表示されている静止画像の表示が終了し、次の静止画像が表示されるまでの間にバッテリ321の電圧を検出するようにしてもよい。スライドショーを行っていない場合は、画像処理用半導体が画像処理を行っていないときにバッテリ321の電圧を検出することによって、スライドショーの実行の有無によるバッテリ残量表示のばらつきを防ぐことができる。
スライドショーを行っているときのバッテリ321の残量予測処理について図39のフローチャートを参照して説明する。図39の処理は、投影再生モードのスライドショーが開始されるとスタートするプログラムを実行してバッテリ残量予測回路323において行われる。第1の実施形態(図6参照)と共通する処理は共通の符号を付し、第1の実施形態と異なる部分を主に説明する。
ステップS3901では、制御回路101より1つの静止画像の表示終了の信号を受信する。制御回路101では、次に表示する静止画像の表示準備処理のために画像処理を行っていた画像処理用半導体がその処理を終了すると、画像処理終了の信号をバッテリ残量予測回路323に出力する。ステップS3902では、制御回路101より、画像処理終了の信号を受信する。ステップ3903では、1/50秒待機する。この処理は、バッテリ321の電圧を安定させるためである。ステップS601では、バッテリ321の電圧を検出する。ステップS3904では、制御回路101に次の静止画像の表示を指示する。そして、ステップS602へ進む。
(6)図34(b)に示すように、制御回路101の画像処理用半導体が画像処理中は、バッテリ321の電池電圧は低下するものの、その値は一定である。これは、画像処理用半導体の画像処理中、制御回路101の処理能力が、ほぼ最大限発揮されるためである。したがって、画像処理用半導体が画像処理中にバッテリ321の電圧を検出することによって、投射機能付きカメラ1の動作状態によるバッテリ残量表示のばらつきを防止するようにしてもよい。
画像処理用半導体の画像処理中にバッテリ321の電池電圧を検出するバッテリ321の残量予測処理について図40のフローチャートを参照して説明する。図40の処理は、投射機能付きカメラ1のモードが投影再生モードになるとスタートするプログラムを実行してバッテリ残量予測回路323において行われる。第1の実施形態(図6参照)と共通する処理は共通の符号を付し、第1の実施形態と異なる部分を主に説明する。
ステップS4001では、制御回路101から投射機能付きカメラ1の動作状況の信号を受信し、制御回路101の画像処理用半導体が画像処理中であるか否かを判定する。制御回路101の画像処理用半導体が画像処理中である場合はステップS4001が肯定判定され、ステップS601へ進む。制御回路101の画像処理用半導体が画像処理中でない場合はステップS4001が否定判定され、そのままリターンする。
(7)バッテリ321から放電される電流が略一定になる条件で検出したバッテリ321の電圧に基づいてバッテリ321の残量を予測するものであれば、第5の実施形態に限定されない。
−第6の実施形態−
本発明の第6の実施形態の投射機能付きカメラ1は、バッテリ残量が少なくなったとき少しでも投射時間を長くするため、投射機能付きカメラ1の機能の一部の動作を制限するようにしたものである。
第6の実施形態の投射機能付きカメラ1の構成は第1の実施形態のものと同じである(図1〜図6参照)。撮影モードおよび液晶再生モードのバッテリ残量表示と、投影再生モードのバッテリ残量表示も第1の実施形態と同様である(図7参照)。
第6の実施形態の投射機能付きカメラ1では、投射時間を少しでも長くするため、投影再生モードのとき、バッテリ321の残量が所定値以下になると、投射に関係のない機能の動作を禁止する。たとえば、照明装置106の予備充電動作を禁止したり、無線通信装置108の無線動作を禁止したりする。また、液晶モニタ105の表示を禁止したり、入出力端子接続ユニット400に取付けられている場合、ビデオ端子403を無効にし、ビデオ端子403の動作を禁止したりする。
また、1つの機能の動作ではなく、複数の機能の動作を禁止するようにしてもよい。複数の機能の動作を同時に禁止してもよいし、順次禁止するようにしてもよい。複数の機能の動作を順次禁止する場合、消費電力の大きな機能から禁止するようにしてもよい。たとえば、照明装置106の予備充電動作、無線通信装置108の無線動作、液晶モニタ105の表示動作、ビデオ端子403の動作の順序で禁止してもよい。これにより、投射機能付きカメラ1の消費電力を効率的に節約し、投射時間を少しでも長くすることができる。
次に、本発明の第6の実施形態における機能動作禁止処理について、図41のフローチャートを参照して説明する。図41の処理は、投影再生モードに切り替わるとスタートするプログラムを実行して制御回路101のバッテリ残量管理部101Aにおいて行われる。後述する第1の所定値、第2の所定値、第3の所定値および第4の所定値とは、投射時間を長くするために投射機能付きカメラ1の消費電力の節約を開始する、バッテリ321の残量である。第1の所定値、第2の所定値、第3の所定値、第4の所定値の順序で値は小さくなる。
ステップS4101では、バッテリ残量予測回路323より取得したバッテリ321の残量データに基づいて、バッテリ残量が第1の所定値以下であるか否かを判定する。バッテリ残量が第1の所定値以下である場合はステップS4101が肯定判定され、ステップS4102へ進む。バッテリ残量が第1の所定値より大きい場合はステップS4101が否定判定され、リターンする。ステップS4102では、照明装置106の予備充電動作を禁止する。
ステップS4103では、バッテリ残量予測回路323より取得したバッテリ321の残量データに基づいて、バッテリ残量が第2の所定値以下であるか否かを判定する。バッテリ残量が第2の所定値以下である場合はステップS4103が肯定判定され、ステップS4104へ進む。バッテリ残量が第1の所定値より大きい場合はステップS4103が否定判定され、リターンする。ステップS4104では、無線通信装置108の無線動作を禁止する。
ステップS4105では、バッテリ残量予測回路323より取得したバッテリ321の残量データに基づいて、バッテリ残量が第3の所定値以下であるか否かを判定する。バッテリ残量が第3の所定値以下である場合はステップS4105が肯定判定され、ステップS4106へ進む。バッテリ残量が第1の所定値より大きい場合はステップS4105が否定判定され、リターンする。ステップS4106では、表示モニタ105の表示を禁止する。
ステップS4107では、バッテリ残量予測回路323より取得したバッテリ321の残量データに基づいて、バッテリ残量が第4の所定値以下であるか否かを判定する。バッテリ残量が第4の所定値以下である場合はステップS4107が肯定判定され、ステップS4108へ進む。バッテリ残量が第4の所定値より大きい場合はステップS4107が否定判定され、リターンする。ステップS4108では、ビデオ端子403を無効にする。
以上説明した第6の実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)バッテリの残量に基づいて、投射と関係のない機能の動作、たとえば、照明装置106の予備充電動作、無線通信装置108の無線動作、液晶モニタ105の表示動作、ビデオ端子403の動作を禁止した。したがって、投射時間を長くすることができる。
(2)バッテリの残量に基づいて複数の動作の一部を禁止するので、投射機能付きカメラ1の消費電力を効率的に節約し、投射時間を長くすることができる。
(3)複数の機能の動作を順次禁止する場合、消費電力の大きな機能から禁止するようにした。たとえば、照明装置106の予備充電動作、無線通信装置108の無線動作、液晶モニタ105の表示動作、ビデオ端子403の動作の順序で禁止するようにした。これにより、投射機能付きカメラ1の消費電力を効率的に節約し、投射時間を長くすることができる。
以上の第6の実施形態を次のように変形することができる。
(1)バッテリ残量によって複数の機能の動作を順次禁止するようにしたが、ひとつの機能の動作を禁止してから所定時間経過後に次の機能の動作を禁止するようにしてもよい。第2〜第4の所定値のような残量の基準値(スレッシュホールド)を設定し、そのスレッシュホールドとバッテリ残量とを照合する必要がないので、処理を簡略化することができる。
時間経過に基づく機能動作禁止処理について、図42のフローチャートを参照して説明する。図42の処理は、投影再生モードに切り替わるとスタートするプログラムを実行して制御回路101のバッテリ残量管理部101Aにおいて行われる。
ステップS4201では、バッテリ残量予測回路323より取得したバッテリ321の残量データに基づいて、バッテリ残量が所定値以下であるか否かを判定する。バッテリの残量が所定値以下である場合はステップS4201が肯定判定され、ステップS4202へ進む。バッテリ残量が所定値より大きい場合はステップS4201が否定判定され、リターンする。ステップS4202では、照明装置106の予備充電動作を禁止する。
ステップS4203では、照明装置106の予備充電動作を禁止してから1分経過したか否かを判定する。1分経過した場合はステップS4203が肯定判定され、ステップS4204へ進む。1分経過していない場合はステップS4203を繰り返す。ステップS4204では、無線通信装置108の無線動作を禁止する。
ステップS4205では、無線通信装置108の無線動作を禁止してから1分経過したか否かを判定する。1分経過した場合はステップS4205が肯定判定され、ステップS4206へ進む。1分経過していない場合はステップS4205を繰り返す。ステップS4206では、表示モニタ105の表示を禁止する。
ステップS4207では、表示モニタ105の表示を禁止してから1分経過したか否かを判定する。1分経過した場合はステップS4207が肯定判定され、ステップS4208へ進む。1分経過していない場合はステップS4207を繰り返す。ステップS4208では、ビデオ端子403を無効にする。
(2)バッテリ残量が少なくなったとき、LED光源223への供給電流を小さくすることによって投射時間を長くするようにしてもよい。LED光源223への供給電流が小さくなると、投射機能付きカメラ1の消費電力は少なくなるが、投射像は暗くなる。しかし、投射像が暗くなっても、人間の目は暗い投射像にすぐ慣れるので、暗い投射像に違和感を覚えなくなる。したがって、投射像が暗くなっても問題はない。
LED光源223の供給電流制御処理について、図43のフローチャートを参照して説明する。図43の処理は、投影再生モードに切り替わるとスタートするプログラムを実行して制御回路101のバッテリ残量管理部101Aにおいて行われる。LED光源223の供給電流の制御は、投射機能付きカメラ1のモードを高輝度モードと低輝度モードとの間で切り替えることによって行う。上述したように、高輝度モードとは、後述するLED光源に対する電流の供給を増やし、投射像の輝度を上げるモードである。また、低輝度モードとは、後述するLED光源に対する電流の供給を減らし、投射像の輝度を下げるモードである。
ステップS4301では、投射機能付きカメラ1のモードが高輝度モードであるか否かを判定する。投射機能付きカメラ1のモードが高輝度モードである場合はステップS4301が肯定判定され、ステップS4302へ進む。投射機能付きカメラ1のモードが高輝度モードでない場合、つまり投射機能付きカメラ1のモードが低輝度モードである場合はステップS4301が否定判定され、リターンする。ステップS4302では、バッテリ残量予測回路323より取得したバッテリ321の残量データに基づいて、バッテリ残量が所定値以下であるか否かを判定する。バッテリ残量が所定値以下である場合はステップS4302が肯定判定され、ステップS4303へ進む。バッテリ残量が所定値より大きい場合はステップS4302が否定判定され、リターンする。
ステップS4303では、投射像に「バッテリ残量が少なくなったので、低輝度モードに切り替えます。」というメッセージを投射像に表示し、低輝度モードへの切り替えを告知する。ステップS4304では、LED光源223へ供給する電流を減らし、低輝度モードに切り替える。
(3)複数の機能の動作を順次禁止する場合、消費電力の大きな機能から禁止するようにしたが、複数の機能の動作を順次禁止する順序は実施形態に限定されない。たとえば、投影再生モードで使用の必要性の少ない機能の動作の順序で禁止するようにしてもよい。たとえば、投影再生モードでは、照明装置106を発光させることはないので、最初に照明装置106の予備充電動作を禁止する。次に、液晶モニタ105を表示させる必要はないので、液晶モニタ105の表示動作を禁止する。
無線通信装置108およびビデオ端子403を利用して、画像データを受信し、その画像を投射する場合、無線通信装置108およびビデオ端子403を使用する可能性がある。この場合、無線通信装置108の方が使用する可能性が少ないので、次に無線通信装置108の無線動作を禁止する。最後に、ビデオ端子403の動作を禁止するようにしてもよい。
(4)投射像の投射が終了または中止した場合、上記動作の禁止を解除するようにしてもよい。たとえば、図44のステップS4401では、投射が終了または中止したか否かを判定する。投射が終了または中止した場合はステップS4401が肯定判定され、ステップS4402に進む。投射が継続している場合はステップS4401が否定判定され、そのままリターンする。ステップS4402では、投射機能付きカメラ1の消費電力を節約するために行っていた動作の禁止、無効を解除する。
(5)投射機能付きカメラ1に外部から電力供給がある状態では、動作禁止を行わないようにしてもよい。たとえば、投射機能付きカメラ1を図3に示す入出力端子接続ユニット400に接続して、DC入力端子404から投射機能付きカメラ1に電源を供給した場合などである。投射機能付きカメラ1の消費電力を節約する必要がなくなると、自動的に動作禁止を行わなくなるので、投射機能付きカメラ1の利便性が向上する。
(6)無線通信装置108を用いてデータを受信し、そのデータに基づいて投射機能付きカメラ1が投射を行う場合がある。このような場合、無線通信装置108の無線動作を禁止すると投射できなくなる。そこで、無線通信装置108による外部機器との間の投射ユニット200の投射を指示するデータの送受信を許可し、投射ユニット200の投射を指示するデータ以外のデータの送受信を禁止するようにしてもよい。投射時間を長くするつもりが投射できなくなってしまうのを防止することができる。
−第7の実施形態−
本発明の第7の実施形態の投射機能付きカメラ1は、消費電力を節約するために、外部インターフェイス回路104の外部機器との接続を検出すると、投射を中止する。
第7の実施形態の投射機能付きカメラ1の構成は第1の実施形態のものと同じである(図1〜図6参照)。撮影モードおよび液晶再生モードのバッテリ残量表示と、投影再生モードのバッテリ残量表示も第1の実施形態と同様である(図7参照)。
外部インターフェイスを通じて投射機能付きカメラ1を外部機器に接続した場合、パーソナルコンピュータやテレビジョンを通して画像を見ることが考えられる。このような場合、投射して画像を見せる必要がないので、投射像を投射し続けることは電力の無駄である。そこで、投射機能付きカメラ1の消費電力を節約し、バッテリ321の寿命を長くするために、投射ユニット200から投射像を投射中に、外部インターフェイス回路104の外部機器との接続を検出すると、投射を中止するようにした。
本発明の第7の実施形態の投射制御処理について、図45のフローチャートを参照して説明する。図45の処理は、投影再生モードに切り替わるとスタートするプログラムを実行して制御回路101において行われる。
ステップS4501では、投射ユニット200から投射像を投射しているか否かを判定する。投射ユニット200から投射像を投射している場合はステップS4501が肯定判定され、ステップS4502に進む。投射ユニット200から投射像を投射していない場合はステップS4501が否定判定され、リターンする。ステップS4502では、外部インターフェイスへ外部機器が接続されたか否かを判定する。外部インターフェイスへ外部機器が接続された場合はステップS4502が肯定判定され、ステップS4503へ進む。外部インターフェイスへ外部機器が接続されない場合はステップS4502が否定判定され、リターンする。ステップS4503では、投射ユニット200による投射を中止する。
−共通変形例−
以上の第1〜第7の実施形態を次のように変形することができる。
以上の第1〜第7の実施形態について、投射機能付きカメラ1を例に挙げて説明したが、投射機能付き携帯電子機器であれば、本発明は投射機能付きカメラ1に限定されない。この場合、投射機能付き携帯電子機器によって投射像を投射するモードが投影再生モードに相当し、投射機能付き携帯電子機器の主な機能を動作させるモードが撮影モードに相当する。たとえば、投射機能付き携帯電話の場合、投射機能付き携帯電話で投射像を投射するモードが投影再生モードに相当し、投射機能付き携帯電話で通話するモードが撮影モードに相当する。一般に投射機能付き携帯電子機器の主な機能を動作させる場合に比べて、投射像を投射する方が消費電力は大きい。したがって、本発明により投射機能付き携帯電子機器においてもバッテリの残量管理およびバッテリの残量表示を適切に行うことができる。
以上の説明はあくまで一例であり、本発明は上記実施形態の構成に何ら限定されるものではない。