JP5319499B2 - 多重化制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のプロセス制御演算部を備え、これらにより多重化した制御を行う多重化制御装置に関する。
一般に、例えば発電プラントのように、そのプロセス制御に高い信頼性が要求されるシステムにおいては、多重化制御が利用されている。多重化制御では、一つの被制御対象機器に対する制御のための演算処理を、複数のプロセス制御演算部で並行して行い、その複数の演算部による並行処理にて得られた各制御信号から、例えば、アナログ出力については中間値優先、低値優先、高値優先、ディジタル出力については多数決選択、AND選択、OR選択などによって信号選択を行い、この選択結果を制御用信号として被制御対象機器に出力するようにしている。
また、一部の系統で障害が発生して異常な制御信号が出力された場合には、異常となった系統を切り離して縮退運転を行うことによって、被制御対象プロセスが停止する事態が発生しないようにしている。そのために、従来の多重化制御装置では、自己診断や相互診断による診断結果に応じて、異常となった系統を切り離すと同時に出力信号の選択論理を変更する方法が採用されていた。
例えば、特許文献1に記載の従来技術(従来技術1)では、被制御対象ごとに設けられる出力信号選択回路のそれぞれを、複数の選択論理が実行可能なように構成しておき、各系統の診断結果のパターンに対応して、実行する選択論理を変更するようにしていた。しかし、従来技術1では、それぞれの出力信号選択回路が複雑なものとなるため、被制御対象の増加に伴ってハードウェア物量が増大し、装置が大型化するという不都合があった。
これに対して、特許文献2に記載の従来技術(従来技術2)では、プロセス制御演算部が実行するソフトウェアに出力信号の選択機能をもたせることによって、標準のプロセス信号入出力カードの利用を可能とし、装置のコンパクト化を実現した。しかし、従来技術2では、プロセス信号入出力カードの部分が単一系となるため、入出力系統に関しては冗長構成による高信頼化が達成されないという不都合があった。
特開昭61−52701号公報 特開2003−177801号公報
本発明は、前記のような従来技術の不都合を解消するためになされたものであり、高い信頼性と稼働率とを確保しつつ、よりコンパクトな多重化制御装置を提供することを課題とする。
前記の課題を解決するために、本発明の多重化制御装置は、3つのプロセス制御演算系統から出力される同一の被制御対象に対する3系統のプロセス制御信号を、3重系用の信号選択回路を備えるプロセス信号入出力ユニットに中継する3つの優先選択部を備え、そのそれぞれが、異なる2系統のプロセス制御信号を入力して前記プロセス信号入出力ユニットに中継し、ある系統に障害が発生した場合は、障害となった系統からのプロセス制御信号に代わってもう一方の正常な系統のプロセス制御信号を中継するようにすることを特徴とする。これにより、3つのプロセス制御演算系統のうちの1つまたは2つに障害が発生した場合でも、プロセス信号入出力ユニットには正常なプロセス制御信号が2系統以上中継されるので、本発明の多重化制御装置によれば、3重系用の信号選択回路を備えるプロセス信号入出力ユニットを用いて、3重系からシングル系による縮退運転までを実現できる。
具体的には、本発明の多重化制御装置は、それぞれが同一の演算処理を並列に実行して同一の被制御対象に対する3系統のプロセス制御信号を演算して出力する3つのプロセス制御演算部と、3系統のアナログまたはディジタルのプロセス制御信号を並列に入力し、アナログのプロセス制御信号の場合はそれらの中間値を、ディジタルのプロセス制御信号の場合はそれらのうちの多数決値を、前記被制御対象に対して出力するプロセス信号入出力ユニットとを備える3重系の多重化制御装置であって、前記プロセス制御演算部から優先系ポートと待機系ポートとに入力される2系統の演算結果のプロセス制御信号のうちのいずれかを選択して、選択結果のプロセス制御信号として前記プロセス信号入出力ユニットに中継する3つの優先選択部を備え、前記プロセス制御演算部から出力される各系統の演算結果のプロセス制御信号は、それぞれ異なる2つの前記優先選択部の組に対してその一方が優先系ポートにもう一方が待機系ポートに入力され、前記プロセス制御演算部は、自系統の異常の有無を診断する自己診断機能と、データ伝送手段を介して他の2つのプロセス制御演算部から取得した他の2系統の演算結果のプロセス制御信号と自身が求めた演算結果のプロセス制御信号とを比較することによって、異常な系統を検出する相互診断機能とを備え、前記自己診断機能または相互診断機能によって異常が検出された系統の演算結果のプロセス制御信号が優先系ポートに入力されている優先選択部に対して、前記プロセス信号入出力ユニットに中継する選択結果のプロセス制御信号の入力元を優先系ポート側から待機系ポート側に切り換えるように指示することを特徴とする。
本発明によれば、高い信頼性と稼働率とを確保しつつ、よりコンパクトな多重化制御装置を提供することができる。
本発明に係る多重化制御装置の構成例を示すブロック図である。 優先選択部の動作を指示する選択指示信号についての説明図である。 全系統とも正常なときの信号の流れを示す説明図である。 1系統が異常なときの信号の流れを示す説明図である。 2系統が異常なときの信号の流れを示す説明図である。 プロセス制御演算部の動作を示すフローチャートである。 原子力発電プラントへの適用例を示すブロック図である。
以下、本発明に係る多重化制御装置を実施するための好適な形態を、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る多重化制御装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、多重化制御装置1は、データ伝送手段18を介して相互に通信可能に接続された3つのプロセス制御演算部11A,11B,11Cと、3つの優先選択部12A,12B,12Cと、被制御対象2の制御に用いる信号の入出力を行うプロセス信号入出力ユニット13とを備えて構成される。
プロセス信号入出力ユニット13は、3重系用のアナログ出力回路14、ディジタル出力回路15、アナログ入力回路16、ディジタル入力回路17、及びこれらの回路との間でデータを送受するためのデータバス19から構成される。アナログ出力回路14は、プロセス制御演算部11A〜11Cから出力された3系統のアナログのプロセス制御信号を入力し、それらの中間値を選択して被制御対象2に出力する。ディジタル出力回路15は、プロセス制御演算部11A〜11Cから出力された3系統のディジタル(この例では2値)のプロセス制御信号を入力し、入力した3系統のプロセス制御信号のうちの多数決値を選択して被制御対象2に出力する。アナログ入力回路16及びディジタル入力回路17は、伝送器などのアナログセンサやリミットスイッチなどのディジタルセンサからの入力を、不図示のプロセス入力信号として、データバス19を通じてプロセス制御演算部11A〜11Cに分配する。各々の出力回路14,15及び入力回路16,17は複数あっても良い。
3つのプロセス制御演算部11A,11B,11Cは、それぞれ同一の被制御対象2についての制御用のプロセス入力信号をプロセス信号入出力ユニット13から入力して、同一の制御用の演算処理を実行することによって演算結果のプロセス制御信号p1,p2,p3を計算して出力する。ここで出力された演算結果のプロセス制御信号p1,p2,p3は、それぞれが異なる2つの優先選択部12の優先系ポートと待機系ポートとに入力される。例えば、プロセス制御信号p1は、優先選択部12Aの優先系ポートと、優先選択部12Cの待機系ポートとの2箇所に入力され、プロセス制御信号p2は、優先選択部12Bの優先系ポートと、優先選択部12Aの待機系ポートとの2箇所に入力される。
優先選択部12A,12B,12Cは、それぞれの優先系ポートと待機系ポートとに入力される2つの演算結果のプロセス制御信号のいずれかを選択し、それを選択結果のプロセス制御信号q1,q2,q3として、プロセス信号入出力ユニット13に中継する。以下では、優先系ポートへの出力元となっているプロセス制御演算部11のことを「優先系側演算部」、待機系ポートへの出力元となっているプロセス制御演算部11のことを「待機系側演算部」と呼ぶ。各優先選択部12A,12B,12Cは、優先系側演算部に障害が生じていない正常状態においては、優先系側演算部から優先系ポートに入力される演算結果のプロセス制御信号p1,p2,p3を選択して中継し、優先系側演算部に障害が生じたときには待機系側演算部から待機系ポートに入力される演算結果のプロセス制御信号p2,p3,p1を選択して中継する。
優先選択部12A,12B,12Cがそれぞれの優先系ポート側と待機系ポート側とのどちらの演算結果のプロセス制御信号を選択するかは、優先系側演算部と待機系側演算部との双方から出力される2つの状態信号から生成される2値の選択指示信号c1,c2,c3によってそれぞれ指令される。ここでは、選択指示信号がHレベルのときは優先系ポート側を、Lレベルのときは待機系ポート側を選択することを表すものとし、優先系側演算部が停止中のときには、状態信号としてLレベルが出力されるようにすれば、図1の例に示すように、優先系側演算部と待機系側演算部とから出力される2つの状態信号の信号線を結線してワイヤードORすることで選択指示信号を生成することができる。
図2は、図1の破線で示されている、優先系側演算部と待機系側演算部とから出力される2つの状態信号と、それらをワイヤードORして得られる選択指示信号ci(i=1,2,3)との対応関係を示した説明図である。図2(b)に示すように、それら2つの状態信号をワイアードORすることによって得られる選択指示信号ci(i=1,2,3)は、優先系側演算部からの状態信号と待機系側演算部からの状態信号との論理積を取った値となる。また、図2(a)に示すように、優先系側演算部からの状態信号は、当該プロセス制御演算部11が正常に動作していて自己診断の結果が正常と判定されたときに(自己診断正常)Hレベルが出力され、自己診断の結果が異常と判定されたとき(自系異常)または当該プロセス制御演算部11が停止中であるときに(優先系停止中)Lレベルが出力される。一方、待機系側演算部からの状態信号は、相互診断により優先系側演算部が正常と判定されたとき(相互診断正常)、待機系側演算部の自己診断の結果が異常と判定されたとき(待機系異常)、または、待機系側演算部が停止中であるときに(待機系停止中)Hレベルが出力され、相互診断により優先系側演算部が異常と判定されたときに(相互診断異常)Lレベルが出力される。
つまり、優先系側演算部が自身を正常と診断し、かつ他の2つのプロセス制御演算部11による相互診断によって優先系側演算部が異常と診断されていない場合には、選択指示信号ciがHレベルとなって優先系ポート側のプロセス制御信号が選択され、その他の場合は、選択指示信号ciが「Lレベル」となって待機系ポート側のプロセス制御信号が選択される。
以下、図3から図5を参照して、多重化制御装置1の動作を詳しく説明する。
図3は、3つのプロセス制御演算部によって構成される3重系の各系がすべて正常である場合(全系正常時)の動作を示した説明図である。図3に示すように、この場合は、各プロセス制御演算部11A〜11Cから出力される状態信号はいずれもHレベルとなるため、選択指示信号c1,c2,c3はいずれもHレベルとなって、各優先選択部12A〜12Cからは優先系ポートに入力される演算結果のプロセス制御信号が選択結果のプロセス制御信号となり(q1=p1,q2=p2,q3=p3)、アナログ出力回路14またはディジタル出力回路15に中継される。その結果、アナログ出力回路14は、3つのプロセス制御演算部11A,11B,11Cからそれぞれ出力される3つの演算結果のプロセス制御信号{p1,p2,p3}の中間値を出力し、ディジタル出力回路15は、3つのプロセス制御信号{p1,p2,p3}の多数決値を出力するという、通常の3重系の選択論理による出力信号の決定が行われる。
図4は、3重系のうちプロセス制御演算部11Aによって構成される系(以下、この系を「A系」という。)が異常である場合(A系異常時)の動作を示した説明図である。自己診断または相互診断によって発見された各系の異常は、データ伝送手段18を介して他系のプロセス制御演算部11にも伝達される。そして、A系の異常を発見するかまたは伝達されたプロセス制御演算部11Bが、優先選択部12Aに対する状態信号をLレベルに変更することにより、選択指示信号c1をLレベルに設定する。その結果、優先選択部12Aは、中継するプロセス制御信号の入力元を優先系ポート側から待機系ポート側に切り換え、プロセス制御信号p2を出力する(q1=p2)。また、優先選択部12Bと12Cとは、それぞれ優先系ポートに入力されるプロセス制御信号p2とp3とを出力する(q2=p2,q3=p3)。したがって、アナログ出力回路14は、3つの優先選択部12A,12B,12Cからそれぞれ出力される3つの選択結果のプロセス制御信号{p2,p2,p3}の中間値としてp2を出力し、ディジタル出力回路15は、3つのプロセス制御信号{p2,p2,p3}の多数決値としてやはりp2を出力する。このように、異常が検出されたA系からの出力に依存することなしに、他の正常な2つの系統による制御を継続することができる。
図5は、A系に加えてプロセス制御演算部11Bによって構成される系(以下、この系を「B系」という。)も異常となった場合(A系&B系異常時)の動作を示した説明図である。1つの系が異常となっている状態においては、相互診断機能は働かないので、2つ目の系の異常は自己診断によって発見され、データ伝送手段18を介して他系のプロセス制御演算部11にA系とB系との2つの系が異常であることが伝達される。そして、他の2つの系の異常を伝達されたプロセス制御演算部11Cが、優先選択部12Bに対する状態信号をLレベルに変更することにより、選択指示信号c2をLレベルに設定する。その結果、優先選択部12Bは、中継するプロセス制御信号の入力元を優先系ポート側から待機系ポート側に切り換え、プロセス制御信号p3を出力する(q2=p3)。また、優先選択部12Aと12Cとは、それぞれ待機系ポートと優先系ポートとに入力されるプロセス制御信号p2とp3とを出力する(q1=p2,q3=p3)。したがって、アナログ出力回路14は、3つの優先選択部12A,12B,12Cからそれぞれ出力される3つの選択結果のプロセス制御信号{p2,p3,p3}の中間値としてp3を出力し、ディジタル出力回路15は、3つのプロセス制御信号{p2,p3,p3}の多数決値としてやはりp3を出力する。このように、異常が検出されたA系及びB系からの出力に依存することなしに、正常な1つの系統のみにって制御を継続することができる。
図6は、プロセス制御演算部の動作を示すフローチャートである。以下、このフローチャートに沿ってプロセス制御演算部の動作を詳しく説明する。
プロセス制御演算部11が起動されると、まず始めに、ステップS1にて、自身の系に発生している異常を検出する自己診断を実行する。自己診断では、ハードウェアやソフトウェアの動作チェック、入力信号の上下限チェック、演算結果の上下限チェックなどを行うことによって、異常を検出する。
続いて、ステップS2にて、自己診断の結果を判定し、診断結果が「異常」と判定された場合は(ステップS2で「異常」)、ステップS3にて、待機系選択指示を実行したのち、ステップS1に処理を戻す。この待機系選択指示では、自身が優先系側演算部となっている優先選択部への状態信号をLレベルに設定することで当該優先選択部の入力元を待機系ポート側に切り換えるとともに、他系のプロセス制御演算部11に自系の異常を伝達する。
また、保守等のためにプロセス制御演算部11を停止する操作が実施された場合は(ステップS2で「停止操作」)、プロセス制御演算部11の動作を終了する。
また、診断結果が「正常」と判定された場合は(ステップS2で「正常」)、まず、ステップS4にて、優先系選択指示を実行する。この優先系選択指示では、自身が優先系側演算部となっている優先選択部への状態信号をHレベルに設定することで、当該優先選択部の入力元として優先系側ポートの選択を可能とする。ただし、図2を用いて説明したように、実際に優先系ポート側の入力が有効になるためには、待機系側演算部からの状態信号もHレベルである必要がある。
続いて、ステップS5にて、プロセス制御演算を実行して出力するプロセス制御信号を求め、ステップS6にて、他系の演算結果を取得し、ステップS7にて、相互診断を実行する。相互診断では、3つのプロセス制御演算部11による演算結果の中で、ある1つの系の演算結果が他の2つの系の演算結果と一定以上の偏差を有する場合や2値の論理値が異なる場合に、その1つの系が異常であると診断する。例えば、A系、B系、C系の演算結果が、それぞれ−5,+5,+5であれば、A系を異常と診断し、A系、B系、C系の演算結果が、それぞれON、OFF、ONであれば、B系を異常と診断する。
次に、ステップS8にて、相互診断の結果を判定し、自系が異常と判定された場合は(ステップS8で「自系異常」)、自己診断にて異常と判定された場合と同様に、ステップS3にて、待機系選択指示を実行したのち、ステップS1に処理を戻す。
また、自身を待機系側演算部とする優先選択部の優先系側演算部に相当する他系が異常と判定された場合は(ステップS8で「待機系の他系異常」)、ステップS9にて、他系の待機系選択指示を実行したのち、ステップS1に処理を戻す。この他系の待機系選択指示では、自身を待機系側演算部とする優先選択部への状態信号をLレベルに設定することで当該優先選択部の入力元を待機系ポート側に切り換える。
また、診断結果が「自系異常」でも「待機系の他系異常」でもないと判定された場合は(ステップS8で「正常その他」)、ステップS10にて、他系の優先系選択指示を実行したのち、ステップS1に処理を戻す。この他系の優先系選択指示では、自身を待機系側演算部とする優先選択部への状態信号をHレベルに設定することで、当該優先選択部の入力元として優先系ポート側の選択を可能とする。
なお、以上の説明では、選択指示信号を、優先系側演算部と待機系側演算部との双方から出力される状態信号のワイヤードORによって生成する場合について述べたが、選択指示信号を待機系側演算部だけから出力するようにし、優先系側演算部の自己診断によって異常が検出されたときには、それを待機系側演算部に伝達して、待機系側演算部にて待機系ポート側への切換えを指示するようにしてもよい。あるいは、各プロセス制御演算部による自己診断及び相互診断の結果にしたがって動作するリレー回路を設け、このリレー回路の出力によって選択指示信号を生成するようにしてもよい。
また、アナログ出力回路は、3つのプロセス制御信号の中間値を出力するものとしたが、3者の平均値を出力するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の多重化制御装置によれば、3重系のプロセス制御演算系統のうちの1つまたは2つに障害が発生した場合でも、被制御対象への出力を行う3重系用のプロセス信号入出力ユニットには、正常なプロセス制御信号が2系統以上中継されるので、3重系用の標準的なプロセス信号入出力ユニットを用いて、3重系からシングル系による縮退運転までを実現できる。したがって、高い信頼性と稼働率とを確保しつつ、よりコンパクトな多重化制御装置を提供することができる。
図7は、本発明に係る多重化制御装置の好適な適用対象である原子力発電プラントへの適用例を示すブロック図である。図7に示した原子力発電プラントPは、沸騰水型原子炉のプラントであり、高い信頼性と稼働率が要求されるため、本発明に係る多重化制御装置が原子炉給水流量制御装置1aと原子炉再循環流量制御装置1bとに適用されている。
原子炉給水流量制御装置1aは、原子炉3の水位を適正に保つために、水位信号に基づいて給水ポンプ2aを操作して給水流量を制御する。一方、原子炉再循環流量制御装置1bは、原子炉3内を循環させる循環水の流量を調整する再循環ポンプ2bを炉出力に基づいて適切に制御する。これら2つの制御装置1a,1bは、原子力発電プラントPにおいて特に重要な制御系統であり、非常に高い信頼性が要求されると同時に、高稼働率とコンパクト化によるコスト低減も強く求められており、本発明に係る多重化制御装置が有する高信頼性、高稼働率、コンパクト性という特徴を活かすのに特に適している。
1 多重化制御装置
11,11A,11B,11C プロセス制御演算部
12,12A,12B,12C 優先選択部
13 プロセス信号入出力ユニット
14 アナログ出力回路
15 ディジタル出力回路
16 アナログ入力回路
17 ディジタル出力回路
18 データ伝送手段
19 データバス
1a 原子炉給水流量制御装置
1b 原子炉再循環流量制御装置
2a 給水ポンプ
2b 再循環ポンプ
3 原子炉
4 タービン
5 発電機
6 復水器
P 原子力発電プラント
c1,c2,c3 選択指示信号
p1,p2,p3 演算結果のプロセス制御信号
q1,q2,q3 選択結果のプロセス制御信号

Claims (6)

  1. それぞれが同一の演算処理を並列に実行して同一の被制御対象に対する3系統のプロセス制御信号を演算して出力する3つのプロセス制御演算部と、
    3系統のアナログまたはディジタルのプロセス制御信号を並列に入力し、アナログのプロセス制御信号の場合はそれらの中間値を、ディジタルのプロセス制御信号の場合はそれらのうちの多数決値を、前記被制御対象に対して出力するプロセス信号入出力ユニットと
    を備える3重系の多重化制御装置であって、
    前記プロセス制御演算部から優先系ポートと待機系ポートとに入力される2系統の演算結果のプロセス制御信号のうちのいずれかを選択して、選択結果のプロセス制御信号として前記プロセス信号入出力ユニットに中継する3つの優先選択部を備え、
    前記プロセス制御演算部から出力される各系統の演算結果のプロセス制御信号は、それぞれ異なる2つの前記優先選択部の組に対してその一方が優先系ポートにもう一方が待機系ポートに入力され、
    前記プロセス制御演算部は、
    自系統の異常の有無を診断する自己診断機能と、
    データ伝送手段を介して他の2つのプロセス制御演算部から取得した他の2系統の演算結果のプロセス制御信号と自身が求めた演算結果のプロセス制御信号とを比較することによって、異常な系統を検出する相互診断機能と
    を備え、
    前記自己診断機能または相互診断機能によって異常が検出された系統の演算結果のプロセス制御信号が優先系ポートに入力されている優先選択部に対して、前記プロセス信号入出力ユニットに中継する選択結果のプロセス制御信号の入力元を優先系ポート側から待機系ポート側に切り換えるように選択指示する
    ことを特徴とする多重化制御装置。
  2. 前記選択指示は、前記自己診断機能によって自系統の異常を検出したプロセス制御演算部または前記相互診断機能によって他系統の異常を検出したプロセス制御演算部によってなされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の多重化制御装置。
  3. 前記選択指示のための信号は、前記自己診断機能によって自系統の異常を検出したプロセス制御演算部が出力する状態信号と前記相互診断機能によって他系統の異常を検出したプロセス制御演算部が出力する状態信号とをワイアードORすることによって生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の多重化制御装置。
  4. 前記選択指示のための信号は、前記プロセス制御演算部のそれぞれが出力する自己診断の結果と相互診断の結果にしたがって動作するリレー回路によって生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の多重化制御装置。
  5. それぞれが同一の演算処理を並列に実行して同一の被制御対象に対する3系統のプロセス制御信号を演算して出力する3つのプロセス制御演算部と、
    3系統のアナログまたはディジタルのプロセス制御信号を並列に入力し、アナログのプロセス制御信号の場合はそれらの中間値を、ディジタルのプロセス制御信号の場合はそれらのうちの多数決値を、前記被制御対象に対して出力するプロセス信号入出力ユニットと
    を備える3重系の多重化制御装置であって、
    前記プロセス制御演算部から優先系ポートと待機系ポートとに入力される2系統の演算結果のプロセス制御信号のうちのいずれかを選択して、選択結果のプロセス制御信号として前記プロセス信号入出力ユニットに中継する3つの優先選択部を備え、
    前記プロセス制御演算部から出力される各系統の演算結果のプロセス制御信号は、それぞれ異なる2つの前記優先選択部の組に対してその一方が優先系ポートにもう一方が待機系ポートに入力され、
    前記プロセス制御演算部は、
    自系統の異常の有無を診断する自己診断機能、及び/または、
    データ伝送手段を介して他の2つのプロセス制御演算部から取得した他の2系統の演算結果のプロセス制御信号と自身が求めた演算結果のプロセス制御信号とを比較することによって、異常な系統を検出する相互診断機能
    を備え、
    1系統に異常が検出されたときには、他の2系統の演算結果のプロセス制御信号を前記プロセス信号入出力ユニットに中継し、2系統に異常が検出されたときには、他の1系統の演算結果のプロセス制御信号を重複して前記プロセス信号入出力ユニットに中継して、前記被制御対象の制御を継続する
    ことを特徴とする多重化制御装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の多重化制御装置を備える
    ことを特徴とする原子力発電プラント。
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