JP5319368B2 - コンデンサマイクの増幅回路 - Google Patents

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Description

本発明は、音声に応じた電気信号を発生するコンデンサマイクの増幅回路に関する。
コンデンサマイクの一種として、近年、MEMSマイクが注目されている。このMEMSマイクの基本的な構造は、ダイアフラムとバックプレートという近接して対向配置される2枚の電極板からなるコンデンサであり、当該構造がMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いてシリコン基板に形成される。このMEMSマイクは、標準的なはんだリフロープロセスの温度に耐えることができ、例えば、プリント基板上に他の部品と共にはんだ付けすることができる。また、MEMSマイクは、一般的なエレクトレットコンデンサマイク(ECM)より小型に形成することができる。このような点で、MEMSマイクを含む装置は、実装密度を高め小型化を図れる。
ECMは半永久的に電荷を保持するエレクトレット素子を利用することにより、バイアス電圧が不要な構造であるのに対して、MEMSマイクの動作には、比較的高い直流バイアス電圧が必要となる。このバイアス電圧の印加により、MEMSマイクを構成するコンデンサには一定の電荷Qが充電される。この状態で音圧によってダイアフラムが振動すると、当該コンデンサの静電容量Cが変化して、端子間電圧Vの変化を生じる。この電圧Vの変化が音声信号として出力される。
MEMSマイクの増幅回路については、バイアス電圧の発生源としてチャージポンプ回路を用い、信号増幅部に演算増幅器を用いて形成されたものが特許文献1に記載されている。また、エレクトレットコンデンサマイク(ECM)の増幅回路については、特許文献2に記載されている。
特開2008−153981号公報 特開2001−102875号公報
しかしながら、コンデンサマイクの増幅回路を携帯電話機に内蔵する場合、電源配線等にバースト信号によるノイズが飛び込み、当該ノイズがコンデンサマイクからの信号と混ざって演算増幅器に入力されることがある。すると、当該信号と同時に電源配線等からのノイズも増幅されて出力されることになり、増幅回路のノイズ特性を劣化させるという問題があった。
また、従来のMEMSマイクの増幅回路においては、バイアス電圧の発生源として設けられたチャージポンプ回路のノイズがMEMSマイクからの信号と混ざって演算増幅器に入力されることがある。すると、同様に当該信号と同時にチャージポンプ回路のノイズも増幅されて出力されることになり、増幅回路のノイズ特性を劣化させるという問題があった。
本願で開示される発明の中、主なものを挙げれば以下の通りである。
本発明のコンデンサマイクの増幅回路は、音声に応じた信号を発生するコンデンサマイクと、第1及び第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に第1の配線を介して前記コンデンサマイクが接続され、前記第2の入力端子に第2の配線を介して入力コンデンサが接続された演算増幅器と、前記演算増幅器の出力端子と前記第1の入力端子の間に接続された帰還コンデンサと、電源電圧を供給する第3の配線と、前記第2の配線と前記第3の配線との間に接続された結合コンデンサとを備え、前記演算増幅器により前記コンデンサマイクにより発生された前記信号を増幅すると共に、前記結合コンデンサを設けることにより、前記第3の配線から前記第1の配線を介して前記第1の入力端子に入るノイズをキャンセルすることを特徴とする。
また、本発明のコンデンサマイクの増幅回路は、バイアス電圧を発生するバイアス回路と、前記バイアス電圧が一方の端子に印加され、他方の端子から音声に応じた信号を発生するコンデンサマイクと、入力コンデンサと、第1の入力端子に前記コンデンサマイクの前記他方の端子が接続され、第2の入力端子に前記バイアス電圧が前記入力コンデンサを介して印加された第1及び第2の出力信号を出力する演算増幅器と、前記演算増幅器の出力端子と前記第1の入力端子の間に接続された帰還コンデンサと、前記コンデンサマイクと前記第1の入力端子とを接続する第1の配線と、前記入力コンデンサと前記第2の入力端子とを接続する第2の配線と、前記第2の配線と接地の間に接続された結合コンデンサと、を備え、前記結合コンデンサの容量値は、前記第1の配線と接地の間の寄生容量の容量値と同じに設定されており、前記演算増幅器により前記コンデンサマイクにより発生された前記信号を増幅すると共に、前記入力コンデンサを設けることより前記バイアス電圧に重畳されて前記第1の入力端子に入るノイズをキャンセルすることを特徴とする。
本発明のコンデンサマイクの増幅回路によれば、電源配線等から飛び込むノイズは、演算増幅器の一対の入力端子の両方に入力されるので、当該ノイズはキャンセルされる結果、増幅回路のノイズ特性を向上させることができる。
また、本発明のコンデンサマイクの増幅回路によれば、バイアス回路により発生されるノイズは演算増幅器の一対の入力端子の両方に入力されるので、当該ノイズはキャンセルされる結果、増幅回路のノイズ特性を向上させることができる。
携帯電話機内部の電源電圧の変動を説明する図である。 携帯電話機に内蔵されたコンデンサマイクの増幅回路を示す図である。 本発明の第1の実施形態によるコンデンサマイクの増幅回路の回路図である。 本発明の第1の実施形態によるコンデンサマイクの増幅回路の回路図である。 本発明の第2の実施形態によるコンデンサマイクの増幅回路の回路図である。 本発明の第2の実施形態によるコンデンサマイクの増幅回路のノイズ特性図である。 対比例に係るコンデンサマイクの増幅回路の回路図である。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態によるコンデンサマイクの増幅回路を図1乃至図4に基づいて説明する。
図1に示すように、携帯電話機においては、GSM(Global System for Mobile Communication)等の時分割多重の無線通信方式が用いられることが多い。この無線通信方式では、搬送波を変調器により217Hzのバースト信号に変調して放射する。変調された搬送波の周波数は一般には0.8GHz〜1.9GHzである。
この時、携帯電話機に内蔵されたコンデンサマイクの増幅回路に供給される電源電圧Vddは、搬送波のバースト信号に伴い、矩形波状に変動しやすい。したがって、このような電源電圧Vddが供給される回路ブロックはこの電源変動(ノイズ)に対する耐性が求められる。
図2は、携帯電話機100に内蔵されたコンデンサマイクの増幅回路を示す図であり、これはエレクトレットコンデンサマイクCeとLSIチップとして構成された増幅部10からなる。電源電圧Vddを供給する外部電源配線1(LSIチップの外部の配線であり、例えばボンディングワイヤー)は、増幅部10の端子P1(LSI内部のパッド電極)に接続される。
LSIチップの外部のプリント基板上にエレクトレットコンデンサマイクであるコンデンサCeが設けられ、それは外部配線2を介して増幅部10の端子P2に接続される。この場合、電源電圧Vddの電圧変動(ノイズ)は互いに隣接する外部電源配線1、外部配線2の間に存在する寄生容量Cpx1(配線間の寄生容量)を介して、増幅部10の演算増幅器の入力端子に飛び込むことになる。
また、LSIチップにはL/R制御信号(ステレオのL出力(左)、R(右)出力を選択するための制御信号)が外部配線3、端子P3を介して入力される。例えば、L/R制御信号がHレベル(=電源電圧Vdd)の場合はL出力が選択され、L/R制御信号がLレベル(=接地電圧Vss)の場合はR出力が選択されるように構成されている。L/R制御信号がHレベル(=電源電圧Vdd)の場合、電源電圧Vddの電圧変動(ノイズ)は外部配線3にも発生し、互いに隣接した外部配線2、3の間に存在する寄生容量Cpx2を介して、増幅部10の演算増幅器の入力端子に飛び込むことになる。
尚、LSIチップには接地電圧Vss、クロック等も供給され、増幅部10の出力信号は信号出力端子から取り出されるようになっている。
前述の電源電圧Vddの電圧変動に対しては、一般には電源電圧Vddの供給ラインにフィルタやレギュレータを設けることで対策することができるが、演算増幅器の入力端子はS/N比を確保するために入力インピーダンスが高く設定される。そのため、電源電圧Vddのノイズ成分は演算増幅器の入力端子に飛び込み、演算増幅器の出力にもその雑音成分が現れることになる。
そこで、本実施形態では、差動対を持った演算増幅器の1つの入力端子にエレクトレットコンデンサマイクであるコンデンサCeを接続するとともに、もう一方の入力端子にノイズ源である電源配線との容量結合により問題のノイズ成分を印加することにより、当該ノイズ成分を演算増幅器上でコモンモード化してキャンセルすることで対処するものである。
図3は本実施形態によるコンデンサマイクの増幅回路である。図示のように、コンデンサマイクの増幅回路はエレクトレットコンデンサマイクであるコンデンサCe、及び増幅部10からなる。
増幅部10は1つのLSIチップとして構成され、その中に演算増幅器11が設けられている。演算増幅器11の反転入力端子(−)にはコンデンサCeがLSIチップの端子P2を介して接続されている。そして、演算増幅器11の非反転入力端子(+)にはLSIチップの内部配線12を介して入力コンデンサCinの一端が接続される。入力コンデンサCinの他端は接地されている。この入力コンデンサCinは、演算増幅器11の出力信号Von,Vopの波形のバランスを調整するために設けられ、それらの波形を中心電圧Vsに対して対称とするために、その容量値はコンデンサCeと同じに設定すること、つまり、Cin=Ceと設定することが好ましい。
そして、演算増幅器11の非反転入力端子(+)に接続された内部配線12はLSIチップ内部の内部電源配線13と結合コンデンサCx1を介して容量結合される。内部電源配線13はLSIチップの端子P1(電源端子)と接続されており、端子P1はLSIの外部の電源電圧Vddを供給する外部電源配線1に接続される。結合コンデンサCx1の容量値は入力コンデンサCinと同様の理由から、寄生容量Cpx1と同じに設定すること、つまり、Cx1=Cpx1と設定することが好ましい。
この演算増幅器11は、反転出力端子(−)と非反転出力端子(+)を持っており、それぞれ中心電圧Vsに対して互いに反転された一対の差動電圧信号である出力信号Von,Vopを出力するように構成されている。非反転出力端子(+)と反転入力端子(−)の間には、帰還コンデンサCf、帰還抵抗Rが並列に接続されている。また、これと対称に反転出力端子(−)と非反転入力端子(+)の間には、帰還コンデンサCf、帰還抵抗Rが並列に接続されている。なお、演算増幅器11の電源電圧としては、端子P1の電源電圧Vddをレギュレータ14で調整した電圧が供給されるようになっており、電源電圧Vddのノイズはレギュレータ14で除去されるようになっている。
演算増幅器11は、Ce/Cfで定まるゲインを有することになるが、このゲインを1以上とするためには、CfはCeより小さな値に設定される。ここで、Ceは例えば数pF程度の微小な値となり得、それに応じて、Cfも極めて小さな値に設定される。
反転入力端子(−)及び非反転入力端子(+)は、Ce及びCfのみが接続された状態ではフローティングとなり、またそれら容量は微小であるため平滑化の効果を期待できないため、それらの反転入力端子(−)及び非反転入力端子(+)の電位は不安定となる。そこで、容量Cfが接続された帰還経路に並列に帰還抵抗Rを接続し、反転入力端子(−)及び非反転入力端子(+)の電位安定が図られる。
一方、帰還抵抗Rには、音声に応じて反転入力端子(−)及び非反転入力端子(+)に生じる電位変動を当該帰還抵抗R経由で反転出力端子(−)及び非反転出力端子(+)へ通過させないことや、コンデンサCeに対する高出力インピーダンスを維持することが要求される。そのため、帰還抵抗Rは、十分に大きな値に設定され、反転入力端子(−)と非反転出力端子(+)との間と、非反転入力端子(+)と反転出力端子(−)との間をそれぞれ単に直流的に接続する。
このように構成されたコンデンサマイクの増幅回路によれば、電源電圧Vddのノイズ成分は互いに隣接する外部電源配線1、外部配線2の間にある寄生容量Cpx1を介して、増幅部10の演算増幅器11の反転入力端子(−)に印加されるが、もう一方の非反転入力端子(+)に内部電源配線13との容量結合により問題の電源電圧Vddのノイズ成分を印加するように構成したことにより、当該ノイズ成分を演算増幅器11でキャンセルすることができる。
また、前述のL/R制御信号がLSIチップに入力される場合には、端子P3に接続されたLSIチップ内部の内部配線15についても、演算増幅器11の非反転入力端子(+)に接続された内部配線12と結合コンデンサCx2を介して容量結合させる。
これにより、L/R制御信号がHレベル(=電源電圧Vdd)に設定された場合に、結合コンデンサCx2を介して非反転入力端子(+)に電源電圧Vddのノイズ成分が印加されることにより、当該ノイズ成分を演算増幅器11でキャンセルすることができる。結合コンデンサCx2の容量値は入力コンデンサCinと同様の理由から、寄生容量Cpx2と同じに設定すること、つまり、Cx2=Cpx2と設定することが好ましい。
また、上述のコンデンサマイクの増幅回路は、演算増幅器11から2つの出力信号Von,Vopを得ているが、本発明は演算増幅器11から1つだけの出力信号Voutを得る構成に対しても適用することができる。
即ち、図4に示すように、演算増幅器11の出力端子16と反転入力端子(−)との間に、帰還コンデンサCf、帰還抵抗Rが接続される。非反転入力端子(+)は抵抗R1を介して接地される。この場合、抵抗R1の抵抗値と帰還抵抗Rの抵抗値は同じに設定されることが好ましい。(R1=R)また、非反転入力端子(+)には入力コンデンサCinが接続されるが、その容量値はCe+Cfに設定されることが好ましい。(Cin=Ce+Cf)その他の構成は、図3の回路と同じである。
なお、図3及び図4の回路において、コンデンサCeはバイアス電圧を必要としないエレクトレットコンデンサマイクであるが、その代わりに、バイアス電圧を必要とするMEMSマイクを用いても良い。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態によるコンデンサマイクの増幅回路を図5及び図6に基づいて説明する。第1の実施形態は、コンデンサマイクの増幅回路の外部からのノイズを問題としているのに対して、本実施形態では、バイアス回路のバイアス電圧に重畳されるノイズ、つまりコンデンサマイクの増幅回路の内部からのノイズを問題として、その解決を図ったものである。
図5に示すように、コンデンサマイクの増幅回路はMEMSマイクであるコンデンサCm、バイアス電圧を発生するバイアス回路21及び増幅部30からなる。
バイアス回路21は電源電圧を昇圧して高電圧の直流のバイアス電圧を発生するチャージポンプ回路で構成されることが好ましい。チャージポンプ回路は、電源から電荷を転送する1個以上のポンピングパケット(ダイオード等の電荷転送素子とコンデンサで構成される)を持っており、コンデンサに印加されるクロックに応じて電源から出力端子に電荷を転送することで電源電圧を昇圧する回路である。バイアス回路21のバイアス電圧はコンデンサCmの一端に印加されることにより、コンデンサCmは充電される。
図5においては、コンデンサCmとバイアス回路21の間に入力信号源22が設けられているが、これは音声源を電気回路上において等価的に示したものである。実際にはコンデンサCmとバイアス回路21は直接接続されており、音声に応じてコンデンサCmの容量値が変化することでコンデンサCmの他端から音声に応じた電気信号が出力されるようになっている。なお、Cp1はコンデンサCmを増幅部30に接続する配線23が持っている寄生容量である。
増幅部30は1つのLSIチップとして構成され、その中に、演算増幅器31が設けられている。演算増幅器31の反転入力端子(−)にはコンデンサCmがLSIチップの端子P4を介して接続されている。そして、バイアス回路21の出力端子(バイアス電圧を出力する端子)は、LSIチップの端子P5及び入力コンデンサCinを介して演算増幅器31の非反転入力端子(+)に接続される。これが本発明の特徴であり、バイアス回路21のバイアス電圧に重畳されたノイズは、演算増幅器31の反転入力端子(−)と非反転入力端子(+)の両方に入力されることにより、互いにキャンセルされ、演算増幅器31の出力からノイズを除去することができる。
C1は入力コンデンサCinを演算増幅器31の非反転入力端子(+)に接続するための配線32に結合されたコンデンサである。入力コンデンサCinとコンデンサC1の容量値は、演算増幅器31の出力信号Von,Vopの波形を中心電圧Vsに対して対称とするために、それぞれコンデンサCmとCp1と同じになるように設定される。(Cin=Cm、C1=Cp1)
演算増幅器31は、非反転出力端子(+)と反転出力端子(−)を持っており、それぞれから、中心電圧Vsに対して互いに反転された一対の差動電圧である出力信号Von,Vopを出力するように構成されている。非反転出力端子(+)と反転入力端子(−)の間には、帰還コンデンサCf及び帰還抵抗Rが並列に接続される。また、これと対称に反転出力端子(−)と非反転入力端子(+)の間には、帰還コンデンサCf及び帰還抵抗Rが並列に接続される。
演算増幅器31は、第1の実施形態と同様に、Cm/Cfで定まるゲインを有することになるが、このゲインを1以上とするためには、CfはCmより小さな値に設定される。ここで、Cmは例えば数pF程度の微小な値となり得、それに応じて、Cfも極めて小さな値に設定される。
反転入力端子(−)及び非反転入力端子(+)は、Cm及びCfのみが接続された状態ではフローティングとなり、またそれら容量は微小であるため平滑化の効果を期待できないため、それらの入力端子の電位は不安定となる。そこで、容量Cfが接続された帰還経路に並列に帰還抵抗Rを接続し、入力端子の電位安定が図られる。
一方、帰還抵抗Rには、音声に応じて反転入力端子(−)及び非反転入力端子(+)に生じる電位変動を当該帰還抵抗R経由で反転出力端子(−)及び非反転出力端子(+)へ通過させないことや、コンデンサCmに対する高出力インピーダンスを維持することが要求される。そのため、帰還抵抗Rは、十分に大きな値に設定され、反転入力端子(−)と非反転出力端子(+)との間と、非反転入力端子(+)と反転出力端子(−)との間をそれぞれ単に直流的に接続する。
このように構成されたコンデンサマイクの増幅回路によれば、バイアス回路21から発生されるノイズが音声に応じたコンデンサCmの信号に重畳された場合において、当該ノイズは演算増幅器31の反転入力端子(−)と非反転入力端子(+)の両方に入力されることにより、キャンセルされ、演算増幅器31の出力からノイズを除去することができる。特に、バイアス回路21をチャージポンプ回路で構成した場合にはノイズを発生し易いので、本発明はそのような場合に特に有用である。
図6は回路シミュレーションによるコンデンサマイクの増幅回路のノイズ特性図である。図において、横軸はバイアス回路21であるチャージポンプ回路のノイズの周波数、縦軸は演算増幅器31のゲインを示している。本発明のコンデンサマイクの増幅回路のノイズに対するゲインは、図7の回路に対して42dB低い。
図7の回路は、対比例によるコンデンサマイクの増幅回路であり、演算増幅器31の非反転入力端子(+)に入力コンデンサCinを介して接地電圧が印加されているものである。この回路では、音声に応じたコンデンサCmの信号にチャージポンプ回路のノイズが重畳されると、コンデンサCmの信号と同時にノイズも増幅され、演算増幅器31の出力信号Von,Vopに現れてしまう。
1 外部電源配線 2、3 外部配線
10 増幅部 11 演算増幅器 12 内部配線 13 内部電源配線
14 レギュレータ 15 内部配線 Ce コンデンサ
21 バイアス回路 22 入力信号源 23 配線
30 増幅部 31 演算増幅器

Claims (5)

  1. 音声に応じた信号を発生するコンデンサマイクと、
    第1及び第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に第1の配線を介して前記コンデンサマイクが接続され、前記第2の入力端子に第2の配線を介して入力コンデンサが接続された演算増幅器と、
    前記演算増幅器の出力端子と前記第1の入力端子の間に接続された帰還コンデンサと、
    電源電圧を供給する第3の配線と、
    前記第2の配線と前記第3の配線との間に接続された結合コンデンサとを備え、前記演算増幅器により前記コンデンサマイクにより発生された前記信号を増幅すると共に、前記結合コンデンサを設けることにより、前記第3の配線から前記第1の配線を介して前記第1の入力端子に入るノイズをキャンセルすることを特徴とするコンデンサマイクの増幅回路。
  2. 前記コンデンサマイクは、時分割多重方式の携帯電話機に内蔵されることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサマイクの増幅回路。
  3. 前記結合コンデンサの容量値は、前記第1の配線と前記第3の配線に形成される配線間寄生容量の容量値と等しく設定されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のコンデンサマイクの増幅回路。
  4. バイアス電圧を発生するバイアス回路と、
    前記バイアス電圧が一方の端子に印加され、他方の端子から音声に応じた信号を発生するコンデンサマイクと、
    入力コンデンサと、
    第1の入力端子に前記コンデンサマイクの前記他方の端子が接続され、第2の入力端子に前記バイアス電圧が前記入力コンデンサを介して印加され、第1及び第2の出力信号を出力する演算増幅器と、
    前記演算増幅器の出力端子と前記第1の入力端子の間に接続された帰還コンデンサと、
    前記コンデンサマイクと前記第1の入力端子とを接続する第1の配線と、
    前記入力コンデンサと前記第2の入力端子とを接続する第2の配線と、
    前記第2の配線と接地の間に接続された結合コンデンサと、を備え、前記結合コンデンサの容量値は、前記第1の配線と接地の間の寄生容量の容量値と同じに設定されており、前記演算増幅器により前記コンデンサマイクにより発生された前記信号を増幅すると共に、前記入力コンデンサを設けることより前記バイアス電圧に重畳されて前記第1の入力端子に入るノイズをキャンセルすることを特徴とするコンデンサマイクの増幅回路。
  5. 前記バイアス回路はチャージポンプ回路であることを特徴とする請求項4に記載のコンデンサマイクの増幅回路。
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