以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る本発明の運動支援システムの概要を示す模式的概念図である。運動支援システムは中央装置3、楽曲情報記憶装置4、端末装置2,2,…及び運動支援装置1,1,…を含んで構成される。楽曲情報記憶装置4は、運動支援装置1で利用される楽曲に係る情報を記憶する。中央装置3及び楽曲情報記憶装置4が通信ネットワークNに接続されており、更に複数の端末装置2,2,…が通信ネットワークNに接続されている。各端末装置2は、運動を希望するユーザが通う運動施設Gに設置されている。運動施設Gには、端末装置2と共に、複数の運動支援装置1,1,…が設置されており、運動支援装置1,1,…は運動施設G内のLAN(Local Area Network)により端末装置2に接続されている。中央装置3及び楽曲情報記憶装置4と端末装置2,2,…とは、通信ネットワークNを介して各種の情報を相互に送受信し、端末装置2と運動支援装置1,1,…とは、運動施設G内のLANを介して各種の情報を相互に送受信する。
運動施設G内には、ユーザが運動を行うための運動用ブース5が複数設けられており、運動支援装置1,1,…の夫々は運動用ブース5,5,…の夫々に配置されている。本発明の運動支援システムは、複数の運動動作からなる運動メニューを作成し、運動用ブース5内で運動を行うユーザに対して、運動メニューに従った順に運動動作の教示を表示することによって、ユーザの運動の支援を行う。なお、以下に説明する本実施の形態においては、必要な処理を端末装置2及び運動支援装置1,1,…が分散して行う形態について説明するが、単体の運動支援装置1が端末装置2を介さずに中央装置3に接続されており、端末装置2及び運動支援装置1が分散して行うべき処理を運動支援装置1が単体で行う形態であってもよい。
図2は運動用ブース5の概要を示す模式図である。運動用ブース5はプライバシーを保護するために個室内にそれぞれ設置されている。なお、図示しないカーテン等により運動用ブース5を覆うことによりプライバシーを保護するようにしても良い。運動用ブースは正面パネル51、右側パネル52及び左側パネル53を含んで構成される。正面パネル51は例えば矩形板状の木等から構成され、高さ方向における略中央部を境に、その上半分の領域に第1表示部141が嵌め込まれており、またその下半分の領域に第2表示部142が嵌め込まれている。なお、第1表示部141はその中心位置が女性の平均身長に基づく視線位置と略一致する位置に配置することが好ましい。また第2表示部142はその中心位置が、底辺から約50cmの位置に配置することが好ましい。
上側に設置される第1表示部141はユーザが起立した状態で運動する際の手本となる動画像を表示するためのものである。一方、下側に設置される第2表示部142はユーザが座った状態または寝た状態で運動する際の手本となる動画像を表示するためのものである。正面パネル51の上辺左右端にはスピーカ19,19がそれぞれ取り付けられている。スピーカ19,19は、BGM(background music)として楽曲を出力すると共に、第1表示部141及び第2表示部142に表示される動画像に係る音声を出力する。
正面パネル51の上辺略中央部にはカメラ133が設置されている。また第1表示部141と第2表示部142との間には、ユーザから操作されて情報を入力される入力部131が操作部分を第1表示部141、第2表示部142の表示方向と同じ方向に臨ませてパネル51に取り付けられている。第1表示部141、第2表示部142、カメラ133、スピーカ19,19及び入力部131はコンピュータ10に接続され、運動支援装置1を構成している。
図3は本発明の運動支援装置1の内部構成を示すブロック図である。運動支援装置1は、第1表示部141、第2表示部142、カメラ133、スピーカ19及び入力部131とコンピュータ10とから構成される。コンピュータ10は、演算手段として演算を行うCPU(Central Processing Unit )11と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM(Random Access Memory)12と、ハードディスク又は不揮発性の半導体メモリ等の記憶部15とを備えている。記憶部15は、本発明のコンピュータプログラム150を記憶しており、CPU11は、必要に応じて記憶部15からRAM12へコンピュータプログラム150をロードし、ロードしたコンピュータプログラム150に基づいて運動支援装置1に必要な処理を実行する。特に、運動支援装置1は、ユーザに運動動作を教示する順序を定めた運動メニューを作成する処理を行う。またコンピュータ10は、LANを介して端末装置2と通信を行う通信部16を備えている。RAM12、記憶部15及び通信部16は、コンピュータ10内のバス17を介してCPU11に接続されている。また第1表示部141、第2表示部142、カメラ133、スピーカ19及び入力部131の夫々は、直接に又は各種のインタフェースを介してバス17に接続され、バス17を介してCPU11に接続されている。
第1表示部141及び第2表示部142は、例えば液晶ディスプレイ等であり、運動メニューに従った運動動作の教示を動画像で表示する。第1表示部141及び第2表示部142は、本発明における表示部に対応する。入力部131はプッシュボタン等により構成される。なお、第1表示部141又は第2表示部142上に入力部131を積層し、タッチパネルとしても良い。スピーカ19は動画像に伴う音声を増幅して出力する。通信部16は例えば有線又は無線のLANカード等であり、端末装置2との間で必要な情報を送受信する。
カメラ133はCCD(Charge Coupled Device )等の撮像素子を有し、取り込んだ画像をA/D変換した後、変換後の画像データをCPU11へ出力する。記憶部15は、運動DB(データベース)151を記憶しており、作成した運動メニュー155を記憶する。なお、本実施の形態においては記憶部15内部に運動DB151等を記憶する形態につき説明するが、通信部16を介して接続される図示しないデータベースサーバにこれらの情報を記憶し、必要に応じて読み書きするようにしても良い。なお、各DB及びファイルのデータの持ち方はあくまで一例であり、これに限定するものではない。
図4は、記憶部15が記憶する運動DB151の内容例を示す説明図である。運動DB151は、運動メニュー155を構成するための個々の構成要素を記録したデータベースであり、運動の種類、一通りの運動動作を示す運動パーツ、及び運動動作により負荷が加わる身体部位が記録されている。運動の種類として、ウォーミングアップ、エアロビクス、筋トレ(筋肉トレーニング)及びストレッチ等、大まかな運動の種類が記録されている。ウォーミングアップは、本格的な運動を行う前に行うべき準備運動であり、体温を上昇させ強度の高い運動ができる状態にする運動である。エアロビクスは、ステップ運動又はジョギング等の各種の有酸素運動である。筋トレは、夫々の身体部位に負荷をかけて鍛える運動である。ストレッチは、夫々の身体部位に対するストレッチ運動である。図中には、運動の種類として4種類を示したが、他の運動の種類が運動DB151に記録されていてもよい。
各運動の種類に関連付けて、夫々が一通りの運動動作を示す複数の運動パーツが記録されている。ウォーミングアップには、特定のウォーミングアップの運動パーツが関連付けられている。またエアロビクスに関連付けて、運動動作の内容が互いに異なるエアロビクス1、エアロビクス2、…等の複数の運動パーツが記録されている。ウォーミングアップ及びエアロビクスの運動は、複数の身体部位に同時に負荷をかける運動であるので、ウォーミングアップ及びエアロビクスには特定の身体部位は関連付けられていない。また筋トレに関連付けて、筋トレ1、筋トレ2、…等の複数の運動パーツが記録されており、更に各運動パーツに関連付けて、運動パーツが示す運動動作によって負荷が掛けられる身体部位が記録されている。図4に示す例では、筋トレ1は腕に負荷を掛ける運動動作であり、筋トレ2は腹部に負荷を掛ける運動動作である。またストレッチに関連付けて、ストレッチ1、ストレッチ2、…等の複数の運動パーツが記録されており、各運動パーツに関連付けて身体部位が記録されている。ストレッチに関連付けられた運動パーツには、筋トレに関連付けられた運動パーツと同一の身体部位が関連付けられた運動パーツが含まれている。図4の例では、一つの身体部位と一つの運動パーツとが関連付けられた例を示しているが、運動動作の内容及び負荷が異なる複数の運動パーツに同一の身体部位が関連付けられていてもよい。
また運動DB151は、各運動パーツに関連付けて、当該運動パーツの運動動作を動画像で教示するための画像データを記録している。例えば、エアロビクス1の運動パーツがサイドステップの運動動作を示す場合には、この運動パーツには、人物が立位の状態でサイドステップの運動動作を行う動画像を表す画像データが関連付けられている。画像データとしては、予めインストラクタが運動する様子を撮影した動画像を表す画像データを記録しておけばよい。その他、3Dポリゴンにより構成されるキャラクタ画像に運動パーツが示す運動動作を行わせた動画像の画像データを記録しておく、又は、運動動作の教示を表示する都度、キャラクタ画像を動作させるようにしてもよい。
図5は端末装置2の内部構成を示すブロック図である。端末装置2は、汎用のコンピュータを用いてなり、演算を行うCPU21、RAM22、入力部23、表示部24、記憶部25及び通信部26を備える。RAM22、入力部23、表示部24、記憶部25及び通信部26は、バス27を介してCPU21に接続されている。RAM22は、半導体素子で構成され、CPU21が実行する演算に必要な情報を記憶する。記憶部25は、ハードディスク又は不揮発性の半導体メモリ等で構成され、制御プログラム25Pを記憶しており、CPU21は、必要に応じて記憶部25からRAM22へ制御プログラム25Pをロードし、ロードした制御プログラム25Pに基づいて処理を実行する。
表示部24は例えば液晶ディスプレイ等であり、入力部23はキーボードまたはマウス等により構成される。なお、表示部24と入力部23とを一体化しタッチパネルとしても良い。表示部24及び入力部23は、例えば運動施設Gのカウンタに設置される等、運動施設Gに来店したユーザが表示部24の表示内容を表示しながら入力部23を操作することができるように設置されている。通信部26はファイアウォールとしての機能を果たすゲートウェイ等である。通信部26は、LANを介して運動支援装置1,1,…と通信を行い、又、通信ネットワークNを介して中央装置3及び楽曲情報記憶装置4と通信を行う。
記憶部25は、運動施設Gを利用するユーザに係る情報を記録したユーザDB251を記憶する。なお、本実施の形態においては記憶部25内部にユーザDB251等を記憶する形態につき説明するが、通信部26を介して接続される図示しないデータベースサーバにこれらの情報を記憶し、必要に応じて読み書きするようにしてもよい。
図6は、記憶部25が記憶するユーザDB251の内容例を示す説明図である。ユーザDB251には、ユーザのID、氏名、電子メールアドレス、年齢、性別、平常時の心拍数、運動習慣、及び運動年齢が記録されている。IDは、本発明の運動支援システムを利用する各ユーザを識別するための各ユーザに固有の情報である。運動習慣は、ユーザが運動を行う頻度を表した数値であり、数値が大であるほど運動の頻度が大であるよう設定されている。運動年齢は、ユーザの年齢、及びユーザが運動動作から受けた負荷に応じた数値であり、本発明を利用して行った運動動作によりユーザが感じる負荷が大であるほど年齢よりも数値が大きくなり、負荷が小であるほど年齢よりも数値が小さくなるように定められる。
図7は中央装置3の内部構成を示すブロック図である。中央装置3は、汎用のコンピュータを用いてなり、演算を行うCPU31、RAM32、通信部36及び記憶部35を備える。RAM32、通信部36及び記憶部35は、バス37を介してCPU31に接続されている。RAM32は、半導体素子で構成され、CPU31が実行する演算に必要な情報を記憶する。記憶部35は、ハードディスク又は不揮発性の半導体メモリ等で構成され、制御プログラム35Pと、運動支援システムで利用する楽曲を表す楽曲データを含む楽曲DB351とを記憶している。CPU31は、必要に応じて記憶部35からRAM32へ制御プログラム35Pをロードし、ロードした制御プログラム35Pに基づいて処理を実行する。中央装置3は、本発明における楽曲データ記憶装置として機能する。通信部36はファイアウォールとしての機能を果たすゲートウェイ等であり、通信ネットワークNを介して端末装置2と通信を行う。
図8は、楽曲DB351の内容例を示す説明図である。楽曲の夫々を区別するための楽曲番号に関連付けて、楽曲を表す楽曲データが記録されている。楽曲番号は、各楽曲に固有の番号である。楽曲データは、楽曲を表すMP3(MPEG Audio Layer-3)又はmidi(Musical Instrument Digital Interface)等の形式のデジタルデータである。楽曲DB351は、多数の楽曲データを記録している。
図9は楽曲情報記憶装置4の内部構成を示すブロック図である。楽曲情報記憶装置4は、汎用のコンピュータを用いてなり、演算を行うCPU41、RAM42、通信部46及び記憶部45を備える。RAM42、通信部46及び記憶部45は、バス47を介してCPU41に接続されている。RAM42は、半導体素子で構成され、CPU41が実行する演算に必要な情報を記憶する。記憶部45は、ハードディスク又は不揮発性の半導体メモリ等で構成され、制御プログラム45Pを記憶している。CPU41は、必要に応じて記憶部45からRAM42へ制御プログラム45Pをロードし、ロードした制御プログラム45Pに基づいて処理を実行する。通信部46はファイアウォールとしての機能を果たすゲートウェイ等であり、通信ネットワークNを介して端末装置2と通信を行う。
楽曲情報記憶装置4は、外部の所定のカラオケシステムに接続されており、カラオケシステムで利用された楽曲に係る情報を記憶部45に記憶している。記憶部45は、カラオケシステムで利用される楽曲のアーティストを、一年間等の所定期間中に楽曲が利用された回数の多い順に順序づけたアーティストランキング451を記憶している。なお、アーティストとは、楽曲の作曲者、演奏者、歌手、作詞者又は編曲者等の個人又はグループを指し、一の楽曲に対して複数のアーティストが存在することもある。更に記憶部45は、各アーティストについての詳細な情報を記録したアーティスト情報452、各楽曲についての詳細な情報を記録した楽曲詳細情報453、及びカラオケシステムを利用するユーザの利用履歴を記録したユーザ情報454を記憶している。
図10は、アーティストランキング451の内容例を示す説明図である。所定期間中に楽曲が利用された回数の多さの順位に、個々のアーティスト名が関連付けられている。通常は一のアーティストには複数の楽曲が関連しており、アーティストランキング451に含まれる順位は、各アーティストに係る複数の楽曲が利用された回数の合計によって定められる。例えば、カラオケシステムでは、一年間等の所定期間が経過する都度、各楽曲の利用回数が集計されてアーティストランキング451が作成され、作成されたアーティストランキング451が楽曲情報記憶装置4で記憶される。
図11は、アーティスト情報452の内容例を示す説明図である。例えば「アーティスト1」というアーティスト名が記録されており、アーティスト名に関連付けて、このアーティストに係る複数の楽曲の情報が記録されている。楽曲の情報としては、楽曲に固有の楽曲番号及び楽曲名が記録されている。アーティスト情報452に含まれる楽曲番号は、中央装置3が記憶する楽曲DB351に含まれる楽曲番号と同じものであり、アーティスト情報452に含まれる楽曲番号と楽曲DB351に含まれる楽曲番号とが同一である場合は、この楽曲番号は同一の楽曲を示している。更に、アーティスト情報452では、アーティスト名に関連付けて、このアーティストの曲を歌った人が他に歌った曲のアーティスト、即ち、アーティストの楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲のアーティストを示す情報が記録されている。この情報としては、アーティストの楽曲を利用したユーザが他に利用した楽曲のアーティストの内、楽曲が利用された回数が多い順に順位が付されたアーティスト名が記録されている。記憶部45が記憶するアーティスト情報452は、カラオケシステムで利用される楽曲のアーティストの夫々に係る図11に示す如き内容の情報を含んでいる。
図12は、楽曲詳細情報453の内容例を示す説明図である。楽曲に固有の楽曲番号が記録されており、楽曲番号に関連付けて、楽曲名、楽曲のアーティスト名、楽曲のジャンル、及び楽曲のうた年齢が記録されている。うた年齢は、楽曲の対象年齢を示す情報であり、カラオケシステムにおいてどのような年齢のユーザが楽曲を利用しているかを表す。例えば、楽曲をカラオケシステムに登録する際に、うた年齢として所定の値を設定してもよい。また例えば、カラオケシステムにおいて、各楽曲についてどのような年齢のユーザが楽曲を利用しているのかを集計し、楽曲を利用するユーザの年齢の平均値又は最頻値として設定してもよい。更に、楽曲詳細情報453では、楽曲番号に関連付けて、この曲を歌った人が他に歌った曲、即ち、楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲を示す情報が記録されている。この情報としては、楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが利用した他の楽曲の内、利用された回数が多い順に順位が付された楽曲番号及び楽曲名が記録されている。記憶部45が記憶する楽曲詳細情報453は、カラオケシステムで利用される楽曲の夫々に係る図12に示す如き内容の情報を含んでいる。
図13は、ユーザ情報454の内容例を示す説明図である。カラオケシステムの各ユーザを識別するための各ユーザに固有の識別番号(識別情報)に関連付けて、ユーザの歌唱履歴が記録されている。例えば、カラオケシステムのユーザが、カラオケシステムの端末を使用して識別番号を用いてログインし、選曲及び歌唱を行った場合に、歌唱履歴が作成され、ユーザ情報454に記録される。歌唱履歴としては、カラオケシステムにおいて過去にユーザが利用した楽曲の楽曲番号、楽曲名、楽曲を利用した回数、ユーザの歌唱結果をカラオケシステムで採点した採点結果、及び最新の歌唱日等が記録されている。採点結果としては、平均値、最高値、又は最新の採点結果等を用いればよい。
次に、以上の構成でなる運動支援システムによりユーザの運動を支援する処理を説明する。端末装置2は、運動施設Gに来店したユーザの個人情報を登録する処理を行う。運動支援装置1は、端末装置2が登録した個人情報に基づいて運動メニュー155を作成し、作成した運動メニュー155に従った運動動作の教示を表示する処理を行う。
図14は、端末装置2が行う個人情報の登録の処理の手順を示すフローチャートである。新規のユーザが運動施設Gに来店した場合、ユーザ又は運動施設Gのスタッフが入力部23を操作することにより、端末装置2は、ユーザ登録の指示を受け付ける。ユーザ登録の指示を受け付けた場合、端末装置2のCPU21は、新規のユーザを特定するIDとして、ユーザDB251に記録されていない新たなIDを一つ設定する(S11)。CPU21は、次に、予め記憶部25に記憶してある登録画面用のデータを読み出し、ID以外のユーザの個人情報を登録するための登録画面を表示部24に表示させる(S12)。
図15は、表示部24が表示する登録画面の例を示す模式図である。登録画面には、氏名、電子メールアドレス、年齢、性別、平常時の心拍数または運動習慣等を含む個人情報を入力する画面の他、ID及び登録ボタンが表示される。図15の例では、IDとして「XX01」がCPU21により割り振られている。ユーザは、端末装置2の表示部24に表示される登録画面を閲覧しながら、入力部23を操作して必要な情報を入力する。ユーザは入力部23を用いて、個人情報である氏名、電子メールアドレス、年齢、性別、平常時の心拍数及び運動習慣を入力する。平常時の心拍数はユーザが脈拍計により予め計測した脈拍を入力する。運動習慣としては複数の選択肢が表示されており、ユーザは入力部23を用いて該当する運動習慣を一つ選択する。例えばユーザが週末だけ運動する場合は、番号3が選択される。ユーザは全ての項目を入力し終えた場合は、入力部23を用いて登録画面上の登録ボタンを指定する。
CPU21は、ユーザの操作により入力部23から入力される氏名、電子メールアドレス、年齢、性別、平常時の心拍数、又は運動習慣を含む個人情報を受け付ける(S13)。ユーザが登録画面上の登録ボタンを指定することに応じて、CPU21は、個人情報の受け付けを終了し、次に、受け付けた個人情報をIDに関連付けて、記憶部25が記憶するユーザDB251に記録し(S14)、登録の処理を終了する。このようにして図6に示す如き内容のユーザDB251が記憶部25に記憶される。運動習慣は、5が「毎日運動する」であり、4が「週3回程度運動する」であり、3が「週末だけ運動する」であり、2が「月1回程度運動する」であり、1が「ほとんど運動しない」、に対応づけられている。またこの段階では、運動年齢の初期値して、実際の年齢と同じ数値が記録される。なお、運動年齢の初期値として、運動習慣に応じた値を計算してもよい。例えば、運動習慣が5の場合に年齢に−5、運動習慣が4の場合に年齢に−3、運動習慣が3の場合に年齢と同じ値、運動習慣が2の場合に年齢に+3、運動習慣が1の場合に年齢に+5とすることにより、運動年齢の初期値を計算してユーザDB251に記録してもよい。
なお、本実施の形態においては、ユーザが端末装置2の入力部23からこれらの情報を入力する例について説明したが、運動支援装置1の入力部131からこれらの情報を入力して端末装置2へ送信し、端末装置2にて記憶するようにしても良い。また、ユーザが使用する図示しないパーソナルコンピュータ(PC)又は携帯電話機等に表示されるWebブラウザを介して、これらの情報を入力し、通信ネットワークNを介して端末装置2へ送信しても良い。
初期登録を行ったユーザは、運動支援装置1が備わる運動用ブース5へ移動し、運動支援装置1を操作する。またユーザが運動施設Gに繰り返し来店する場合は、2度目以降は初期登録を行う必要はなく、ユーザは直接に運動用ブース5へ移動し、運動支援装置1を操作する。運動支援装置1は、ユーザに対して運動メニュー155を作成する処理を行う。図16は、運動支援装置1が運動メニュー155を作成する処理の手順を示すフローチャートである。運動支援装置1のCPU11は、入力部131をユーザが操作することによる、IDの受け付けを待ち受ける(S21)。IDの受け付けがない場合は(S21:NO)、CPU11はIDの受け付けの待ち受けを続行する。IDを受け付けた場合は(S21:YES)、CPU11は、通信部16に、受け付けたID及びユーザの個人情報の要求を端末装置2へ送信させる(S22)。端末装置2は、通信部26でID及個人情報の要求を受信し、CPU21は、受信したIDを記憶部25が記憶するユーザDB251から検索する。CPU21は、受信したIDがユーザDB251に記録されていない場合は、通信部26に運動支援装置1へエラーを送信させる。CPU21は、受信したIDがユーザDB251に記録されている場合は、受信したIDに関連付けてユーザDB251に記録されている個人情報を、通信部26に運動支援装置1へ送信させる。
運動支援装置1のCPU11は、ステップS22の後、端末装置2から送信される情報の受信を待ち受ける(S23)。情報の受信がない場合は(S23:NO)、CPU11は、情報の受信の待ち受けを続行する。端末装置2から送信された情報を通信部16で受信した場合は(S23:YES)、CPU11は、受信した情報が個人情報であるか否かを判定する(S24)。受信した情報が個人情報ではなくエラーであった場合は(S24:NO)、CPU11は、処理を終了する。受信した情報が個人情報であった場合は(S24:YES)、CPU11は、受け付けたID、及び受信した個人情報に含まれる氏名を第1表示部141又は第2表示部142に表示させる(S25)。ユーザは、ここで、自分の名前が表示されていることを確認できる。
CPU11は、次に、ユーザが鍛える身体部位を入力するための入力画面を第1表示部141又は第2表示部142に表示させる(S26)。図17は、鍛える身体部位を入力するための入力画面の例を示す模式図である。CPU11は記憶部15に記憶した運動目的たる鍛える身体部位を入力するための入力画面を読み出し、第1表示部141又は第2表示部142に表示させる。ユーザは、入力部131を操作することにより、運動目的の一つとして、身体中で具体的に鍛える身体部位を入力画面上で入力する。身体部位として、首、肩、三角筋、胸、腕、腹部、臀部、大腿前面、大腿背面、ふくらはぎ及び足首等が表示され、ユーザは入力部131を用いて、鍛えることを希望する身体部位を選択する。なお、鍛える部位は一つだけではなく、複数選択しても良い。各部位にはチェックボックスが並記されており、入力部131の選択によりチェックマークが入力画面上に表示される。
なお、本実施の形態においては、「肩」を鍛える等、身体部位を直接に指定させるようにしたが、これ以外にも抽象的な運動目的を表示するようにしても良い。例えば「腕力をつけたい」、「おなか周りを小さくしたい」、または「肩こりを治したい」等の目的を選択させるようにしても良い。運動目的が「腕力をつけたい」の場合、肩、腕、及び胸が鍛える身体部位として、「おなか周りを小さくしたい」の場合、腹部が鍛える身体部位として、また「肩こりを治したい」の場合は肩が鍛える身体部位としてCPU11により図示しないテーブルを参照して選択される。CPU11は鍛える身体部位に合わせて表示される決定ボタンの操作を入力部131から受け付けた場合、入力部131から入力された鍛える身体部位の情報を受け付ける。本例では、鍛える身体部位として肩、三角筋、胸及び大腿前面が選択されたものとして説明する。
CPU11は、入力画面上で鍛える身体部位が指定されると共に決定ボタンが指定されることによる、表示した入力画面を利用した身体部位の受け付けを待ち受ける(S27)。身体部位の受け付けがない場合は(S27:NO)、CPU11は、受け付けの待ち受けを続行する。入力部131から身体部位を受け付けた場合は(S27:YES)、CPU11は、受信した個人情報、及び受け付けた身体部位に応じた運動メニュー155を作成する(S28)。具体的には、CPU11は、記憶部15が記憶する運動DB151から、ウォーミングアップの運動パーツを抽出し、エアロビクスの運動の種類に関連付けられた運動パーツの内、ユーザの年齢又は運動習慣等に応じた運動パーツを抽出し、筋トレ及びストレッチの運動の種類に関連付けられた運動パーツの内、受け付けた身体部位が関連付けられた運動パーツを抽出し、抽出した運動パーツを適宜組み合わせた運動メニュー155を作成する。作成した運動メニュー155の例は後述する。CPU11は、次に、作成した運動メニュー155を記憶部15に記憶させ(S29)、運動メニュー155を作成する処理を終了する。
図18〜20は、本発明の運動支援システムにおいて、運動動作の教示に合わせて出力する楽曲を決定する処理の手順を示すフローチャートである。運動支援装置1のCPU11は、アーティストランキングの要求を、通信部16に、楽曲情報記憶装置4へ送信させる(S301)。詳しくは、通信部16はLANを介して端末装置2へ要求を送信し、端末装置2は、通信ネットワークNを介して楽曲情報記憶装置4へ要求を送信する。楽曲情報記憶装置4は、アーティストランキングの要求を通信部46で受信する(S302)。楽曲情報記憶装置4のCPU41は、記憶部45が記憶しているアーティストランキング451の所定部分を抽出し、抽出したアーティストランキング451の部分を、通信部46に、アーティストランキングの要求の送信元の運動支援装置1へ送信させる(S303)。詳しくは、通信部46は通信ネットワークNを介して端末装置2へアーティストランキングを送信し、端末装置2は、LANを介して運動支援装置1へアーティストランキングを送信する。ステップS303では、CPU41は、記憶部45が記憶しているアーティストランキング451から、例えば上位10番目までのアーティストランキングを抽出して送信する。なお、アーティストランキング451を全て送信してもよい。
運動支援装置1は、通信部16で、アーティストランキングを受信する(S304)。CPU11は、受信したアーティストランキングを記憶部15に記憶させる。なお、CPU11は、最新のアーティストランキングが記憶部15に既に記憶されているか否かを判定し、最新のアーティストランキングが記憶されている場合はアーティストランキングを要求しない処理を行ってもよい。CPU11は、次に、受信したアーティストランキングに含まれる複数のアーティストの中からユーザの好みのアーティストの選択を受け付けるための選択画面を第1表示部141又は第2表示部142に表示させる(S305)。
図21は、選択画面の例を示す模式図である。CPU11は、記憶部15に記憶したアーティストランキングに基づいて選択画面を生成し、第1表示部141又は第2表示部142に表示させる。ユーザは、入力部131を操作することにより、複数のアーティストの中から好みのアーティストの選択を選択画面上で入力する。選択画面上では、楽曲情報記憶装置4から受信したアーティストランキングに含まれる複数のアーティストが選択肢として表示されている。ユーザは、入力部131を操作し、選択画面上で、選択肢の中から一のアーティストを選択し、決定ボタンを指定することにより、好みのアーティストを選択する。
CPU11は、選択画面上でアーティストが選択されると共に決定ボタンが指定されることによる、アーティストの選択の受付を待ち受ける(S306)。アーティストの選択の受付がない場合は(S306:NO)、CPU11は、受付の待ち受けを続行する。アーティストの選択を入力部131で受け付けた場合は(S306:YES)、CPU11は、選択されたアーティストに係るアーティスト情報の要求を、通信部16に、楽曲情報記憶装置4へ送信させる(S307)。なお、CPU11は、一のアーティストではなく、複数のアーティストの選択を受け付ける処理を行ってもよい。またCPU11は、ユーザからアーティストの選択を受け付けるのではなく、アーティストランキングの所定順位のアーティストを選択する等、所定のルールに従って自動でアーティストを選択する処理を行ってもよい。
楽曲情報記憶装置4は、選択されたアーティストに係るアーティスト情報の要求を通信部46で受信する(S308)。CPU41は、記憶部45が記憶しているアーティスト情報452に含まれる、選択されたアーティストに係る部分を抽出し、抽出したアーティスト情報452の部分を、通信部46に、アーティスト情報の要求の送信元の運動支援装置1へ送信させる(S309)。
運動支援装置1は、通信部16で、アーティスト情報を受信する(S310)。CPU11は、受信したアーティスト情報を記憶部15に記憶させる。なお、CPU11は、選択されたアーティストに係るアーティスト情報が記憶部15に既に記憶されているか否かを判定し、アーティスト情報が既に記憶されているアーティストについてはアーティスト情報を要求しない処理を行ってもよい。図11に示すように、アーティスト情報には、アーティストに係る複数の楽曲の情報が記録されている。CPU11は、次に、受信したアーティスト情報の内容を参照し、所定の方法で、選択されたアーティストに係る複数の楽曲の中から一又は複数の楽曲を特定する(S311)。ステップS311では、CPU11は、例えば、ランダムに所定数の楽曲を特定するか、利用回数の多い順に所定数の楽曲を特定するか、又は発売日が新しい順に所定数の楽曲を特定する等の方法により、楽曲を特定する。各楽曲についての利用回数に係る情報をアーティスト情報452に含ませるか、又は各楽曲の利用回数に係る情報を楽曲情報記憶装置3で記憶しておいて運動支援装置1から参照する等の方法により、利用回数の多い順に楽曲を特定することができる。また発売日が新しい楽曲ほど楽曲番号の数値が大きくなるようにしておくか、又は各楽曲についての発売日に係る情報をアーティスト情報452に含ませる等の方法により、発売日が新しい順に楽曲を特定することができる。
CPU11は、次に、受信したアーティスト情報の内容を参照し、選択されたアーティストの楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲のアーティストである関連アーティストを特定する(S312)。図11に示すように、アーティスト情報には、アーティストの楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲のアーティストの情報が記録されている。ステップS312では、CPU11は、他のアーティストの内、ランダムにアーティストを特定するか、又は所定順位のアーティストを関連アーティストとして特定する等の方法により、一又は複数の関連アーティストを特定する。CPU11は、次に、特定した関連アーティストに係るアーティスト情報の要求を、通信部16に、楽曲情報記憶装置4へ送信させる(S313)。
楽曲情報記憶装置4は、関連アーティストに係るアーティスト情報の要求を通信部46で受信する(S314)。CPU41は、記憶部45が記憶しているアーティスト情報452に含まれる、関連アーティストに係る部分を抽出し、抽出したアーティスト情報452の部分を、通信部46に、アーティスト情報の要求の送信元の運動支援装置1へ送信させる(S315)。運動支援装置1は、通信部16で、アーティスト情報を受信する(S316)。CPU11は、受信したアーティスト情報を記憶部15に記憶させる。CPU11は、次に、受信したアーティスト情報の内容を参照し、関連アーティストに係る複数の楽曲の中から、ランダム、利用回数の多い順又は発売日が新しい順等の所定のルールに従って、一又は複数の楽曲を特定する(S317)。
CPU11は、次に、ステップS311で特定した楽曲に係る楽曲詳細情報の要求を、通信部16に、楽曲情報記憶装置4へ送信させる(S318)。なお、CPU11は、ステップS317で特定した楽曲に楽曲詳細情報の要求をも送信させる処理を行ってもよい。楽曲情報記憶装置4は、特定した楽曲に係る楽曲詳細情報の要求を通信部46で受信する(S319)。CPU41は、記憶部45が記憶している楽曲詳細情報453に含まれる、特定した楽曲に係る部分を抽出し、抽出した楽曲詳細情報453の部分を、通信部46に、楽曲詳細情報の要求の送信元の運動支援装置1へ送信させる(S320)。
運動支援装置1は、通信部16で、楽曲詳細情報を受信する(S321)。CPU11は、受信した楽曲詳細情報を記憶部15に記憶させる。なお、CPU11は、特定した楽曲に係る楽曲詳細情報が記憶部15に既に記憶されているか否かを判定し、楽曲詳細情報が既に記憶されている楽曲については楽曲詳細情報を要求しない処理を行ってもよい。図12に示すように、楽曲詳細情報には、楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲の情報が記録されている。CPU11は、次に、受信した楽曲詳細情報の内容を参照し、楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲の中から、ランダムに楽曲を特定するか、所定順位の楽曲を特定するか、又は発売日が新しい順に特定する等の所定のルールに従って、一又は複数の楽曲を特定する(S322)。
CPU11は、次に、運動用ブース5にいるユーザに対して、カラオケシステムで利用される識別番号の入力画面を第1表示部141又は第2表示部142に表示する(S323)。図22は、入力画面の例を示す模式図である。ユーザは、入力部131を操作し、入力画面上で、カラオケシステムにおける識別番号を入力して決定ボタンを指定することにより、識別番号を入力する。CPU11は、入力画面を用いた識別番号の受付を待ち受ける(S324)。識別番号を入力部131で受け付けた場合は(S324:YES)、CPU11は、受け付けた識別番号に係るユーザ情報の要求を、通信部16に、楽曲情報記憶装置4へ送信させる(S325)。
楽曲情報記憶装置4は、識別番号に係るユーザ情報の要求を通信部46で受信する(S326)。CPU41は、記憶部45が記憶しているユーザ情報454に含まれる、運動支援装置1で受け付けた識別番号に関連付けた部分を抽出し、抽出したユーザ情報454の部分を、通信部46に、ユーザ情報の要求の送信元の運動支援装置1へ送信させる(S327)。
運動支援装置1は、通信部16で、ユーザ情報を受信する(S328)。CPU11は、受信したユーザ情報を記憶部15に記憶させる。図13に示すように、ユーザ情報には、カラオケシステムにおけるユーザの歌唱履歴が記録されている。CPU11は、次に、受信したユーザ情報の内容を参照し、ユーザの歌唱履歴の中から、ランダムに楽曲を特定するか、利用回数の多い楽曲を特定するか、採点結果の高い楽曲を特定するか、又は最近利用した楽曲を特定する等の所定のルールに従って、一又は複数の楽曲を特定する(S329)。
ステップS324で、入力画面上で「なし」のボタンを指定される等により識別番号の受付ができなかった場合(S324:NO)、又はステップS329が終了した場合は、CPU11は、ユーザの個人情報に含まれる運動年齢に対応する楽曲の楽曲詳細情報の要求を、通信部16に、楽曲情報記憶装置4へ送信させる(S330)。楽曲情報記憶装置4は、運動年齢に対応する楽曲の楽曲詳細情報の要求を通信部46で受信する(S331)。CPU41は、記憶部45が記憶している楽曲詳細情報453から、ユーザの個人情報に含まれる運動年齢に対応するうた年齢が関連付けられた楽曲を検索する(S332)。ステップS332では、CPU41は、運動年齢と同一のうた年齢、又は運動年齢を含む年数の所定範囲内に入るうた年齢等、所定の対応関係で運動年齢に対応するうた年齢が関連付けられた楽曲を検索する。CPU41は、次に、記憶部45が記憶している楽曲詳細情報453に含まれる、検索により得られた楽曲に係る部分を抽出し、抽出した楽曲詳細情報453の部分を、通信部46に、楽曲詳細情報の要求の送信元の運動支援装置1へ送信させる(S333)。
運動支援装置1は、通信部16で、楽曲詳細情報を受信する(S334)。CPU11は、受信した楽曲詳細情報を記憶部15に記憶させる。CPU11は、次に、受信した楽曲詳細情報の内容を参照し、受信した楽曲詳細情報に情報が記録されている楽曲の中から、ランダムに楽曲を特定するか、利用回数の多い楽曲を特定するか、又は発売日が新しい楽曲を特定する等の所定のルールに従って、一又は複数の楽曲を特定する(S335)。ステップS335までの処理により、複数の楽曲が特定される。特定される楽曲の数は、運動メニュー155に含まれる運動パーツの数以上であることが望ましい。また特定される楽曲の数は、運動メニュー155内に組み合わされた運動パーツの延べ数と同一であることがより望ましい。
CPU11は、次に、ステップS311、S317、S322、S329及びS335で特定した楽曲データの要求を、通信部16に、中央装置3へ送信させる(S336)。詳しくは、通信部16はLANを介して端末装置2へ要求を送信し、端末装置2は、通信ネットワークNを介して中央装置3へ要求を送信する。ステップS336では、CPU41は、特定した楽曲の楽曲番号を含んだ要求を送信させる。中央装置3は、特定した楽曲データの要求を通信部36で受信する(S337)。CPU31は、記憶部35が記憶している楽曲DB351から、特定した楽曲の楽曲番号に関連づけられた楽曲データ抽出し、抽出した複数の楽曲データを、通信部36に、楽曲データの要求の送信元の運動支援装置1へ送信させる(S338)。
運動支援装置1は、通信部16で、複数の楽曲データを受信する(S339)。CPU11は、受信した楽曲データを記憶部15に記憶させる。なお、CPU11は、特定した楽曲の楽曲データが記憶部15に既に記憶されているか否かを判定し、楽曲データが既に記憶されている楽曲については楽曲データを要求しない処理を行ってもよい。CPU11は、次に、受信した楽曲データの夫々を、運動メニュー155に含まれる夫々の運動パーツに関連付ける処理を行う(S340)。ステップS340では、CPU11は、楽曲データをランダムに運動パーツに関連付けるか、楽曲番号が小さい順に楽曲データを運動パーツに関連付ける等、所定のルールに従って処理を行う。CPU11は、次に、運動パーツに楽曲データを関連付けた運動メニュー155を記憶部15に記憶させることにより、運動メニュー155を更新し(S341)、楽曲を決定する処理を終了する。
図23は、運動メニュー155の例を示す概念図である。運動メニュー155は、運動支援装置1が運動動作の教示を表示すべき運動パーツを順に並べて構成され、各運動パーツについて運動の持続時間を定めてある。図23の例に示す運動メニュー155は、複数の運動パーツからなり、ウォーミングアップと、エアロビクス及び筋トレが繰り返されるサーキットメニューと、ストレッチを含むクーリングダウンとを含んで構成される。ウォーミングアップは、運動メニューの冒頭に例えば300秒の時間で割り当てられる。ウォーミングアップに続くサーキットメニューでは、エアロビクス1等のエアロビクスの運動パーツと鍛える身体部位に対応する筋トレ1等の筋トレの運動パーツとが交互に繰り返し含まれている。更にサーキットメニューに続くクーリングダウンでは、鍛える身体部位に対応するストレッチ1等のストレッチの運動パーツが含まれており、最後に深呼吸の運動パーツが含まれている。ウォーミングアップ以外の各運動パーツには、30秒の時間が割り当てられている。更に、各運動パーツには、楽曲1、楽曲2、…等の特定した楽曲が関連付けられている。
運動支援装置1は、次に、運動メニュー155に従った順に運動動作の教示を表示する処理を行う。図24は、運動動作の教示を表示するために運動支援装置1が行う処理の手順を示すフローチャートである。
CPU11は、記憶部15に記憶する運動メニュー155を読み出し、運動メニュー155の内容に従って、運動メニュー155に含まれる最初の運動パーツに係る画像データ、及び運動パーツに関連付けられた楽曲の楽曲データを記憶部15から読み出す(S41)。CPU11は、次に、読み出した画像データに基づいた動画像を第1表示部141及び第2表示部142に表示させる動画再生、及び読み出した楽曲データに基づいた楽曲の出力を開始する(S42)。ステップS42では、表示される動画は、インストラクタの画像又はキャラクタ画像が運動パーツの運動動作の手本を示す動画であり、ユーザは動画を見ながら運動動作を行う。また動画像の再生に伴い、CPU11は、読み出した楽曲データに基づいた楽曲をスピーカ19,19から出力させる。このようにして、CPU11は、運動動作の教示を表示部に表示し、中央装置3から取得した楽曲データに基づいた楽曲を出力する。
CPU11は、動画再生を開始した後、運動メニュー155で定められた運動パーツの継続時間が経過して、動画再生が終了したか否かを判定する(S43)。まだ動画再生が終了していない場合は(S43:NO)、動画再生の処理を続行し、動画再生が終了したか否かの判定を繰り返す。動画再生が終了した場合は(S43:YES)、CPU11は、次に運動動作を教示すべき運動パーツが運動メニュー155に含まれているか否かを判定する(S44)。次の運動パーツがある場合は(S44:YES)、CPU11は、処理をステップS41へ戻し、運動メニュー155に定められた順序に従って、次に運動動作を教示すべき運動パーツに係る画像データ及び楽曲データを記憶部15から読み出す。
ステップS44で次に運動動作を教示すべき運動パーツが運動メニュー155に含まれていない場合は(S44:NO)、CPU11は、運動動作の教示の表示及び楽曲の出力を終了し、ユーザが運動の感想を入力するための入力画面を第1表示部141又は第2表示部142に表示させる(S45)。
図25は、運動の感想を入力するための入力画面の例を示す模式図である。CPU11は、記憶部15に記憶した入力画面用のデータを読み出し、第1表示部141又は第2表示部142に入力画面を表示させる。「とてもつらかった」、「少しつらかった」、「普通」、「少し楽だった」及び「とても楽だった」の感想の選択肢が表示され、各選択肢にはチェックボックスが並記されており、入力部131の選択によりチェックマークが入力画面上に表示される。ユーザは、入力部131を操作し、選択画面上で、一の選択肢にチェックし、決定ボタンを指定することにより、感想を入力する。
CPU11は、入力画面上で感想が選択されると共に決定ボタンが指定されることによる、ユーザからの感想の入力の受付を待ち受ける(S46)。このようにして、CPU11は、運動動作によってユーザが感じた負荷のレベルを受け付ける。なお、図25に示す入力画面を用いて負荷のレベルを受け付ける方法は一例であり、より他段階でユーザが感じた負荷のレベルを受け付ける方法、又は心拍数の増加量を測定することにより、ユーザが感じた負荷のレベルを受け付ける方法等、その他の方法を用いてもよい。ステップS46で感想の入力の受付がない場合は(S46:NO)、CPU11は、感想の入力の受付の待ち受けを続行する。
ステップS46でユーザからの感想の入力を受け付けた場合は(S46:YES)、CPU11は、受け付けた運動の感想に基づき、ユーザの運動年齢を計算する(S47)。ステップS47では、CPU11は、ユーザの個人情報に含まれる年齢を、受け付けた感想に応じて増減することにより、運動年齢を計算する。例えば、CPU11は、受け付けた運動の感想が「とてもつらかった」の場合に年齢に+5、「少しつらかった」の場合に年齢に+3、「普通」の場合に増減なし、「少し楽だった」の場合に年齢に−3、「とても楽だった」の場合に年齢に−5とすることにより、運動年齢を計算する。
CPU11は、次に、計算した運動年齢に応じてユーザDB251を更新する処理を行う(S48)。ステップS48では、CPU11は、ユーザのID及び計算した運動年齢を、通信部16に、端末装置2へ送信させ、端末装置2のCPU21は、記憶部25に記憶しているユーザDB251に記録された、受信したIDに関連付けられた運動年齢の値を、受信した運動年齢の値に変更することにより、ユーザDB251を更新する。ステップS48が終了した後は、CPU11は、処理を終了する。
以上詳述した如く、本発明の運動支援システムでは、中央装置3に楽曲DB351を記憶し、楽曲情報記憶装置4にカラオケシステムで利用される楽曲に係る情報を記憶しておき、運動支援装置1は、楽曲情報記憶装置4に記憶された情報に基づいて楽曲を選択し、運動動作の教示の表示及び選択した楽曲の出力を実行する。外部のカラオケシステムで利用される楽曲から必要な楽曲を選択することにより、本発明の運動支援システムにおいて楽曲のデータベースを構築する必要がない。カラオケシステムで利用される楽曲には、多種多様な多数の楽曲が含まれるので、多様なユーザの好みに合わせた楽曲を運動支援システムで利用することができる。
また本発明では、運動支援装置1は、楽曲情報記憶装置4からカラオケでのアーティストランキングを取得し、アーティストランキングからユーザによる好みのアーティストの選択を受け付け、選択されたアーティストに係る楽曲を特定する。カラオケでのアーティストランキングには、カラオケでよく利用され、人気のある楽曲のアーティストが含まれているので、ユーザの好みのアーティストが含まれている可能性がある。運動支援装置1は、アーティストランキングの中からユーザの好みのアーティストの選択を受け付け、アーティストに係る楽曲を特定することにより、膨大な楽曲の中からユーザの好みに合う楽曲を容易に選択することができる。
また本発明では、運動支援装置1は、楽曲情報記憶装置4からユーザがカラオケで利用した楽曲の情報を取得し、ユーザがカラオケで利用した楽曲の中から運動支援システムで利用する楽曲を選択する。ユーザがカラオケで利用した楽曲は、ユーザの好みの楽曲であるので、ユーザがカラオケで利用した楽曲の中から運動支援システムで利用する楽曲を選択することにより、運動支援装置1は、膨大な楽曲の中からユーザの好みに合う楽曲を容易に選択することができる。
また本発明では、運動支援装置1はユーザの年齢に応じて定められた運動年齢を記憶し、楽曲情報記憶装置4は各楽曲のうた年齢を記憶しておき、運動支援装置1は、運動年齢に対応するうた年齢が関連付けられた楽曲を選択する。楽曲のうた年齢は楽曲の対象年齢であり、ユーザの運動年齢に対応するうた年齢が関連付けられた楽曲は、ユーザが知っており、ユーザの好みに合った楽曲である可能性がある。運動支援装置1は、ユーザの運動年齢に対応するうた年齢が関連づけられた楽曲を選択することにより、膨大な楽曲の中からユーザの好みに合う楽曲を容易に選択することができる。また本発明では、運動動作によってユーザが感じた負荷に応じて年齢を増減することにより、運動年齢を計算する。ユーザが感じる負荷の軽重に応じて年齢を増減した運動年齢に対応する楽曲を選択するので、本発明では、ユーザの運動能力により合った楽曲を選択することが可能となる。
また本発明では、楽曲情報記憶装置4は、楽曲のアーティストに関連付けて、楽曲をカラオケで利用したユーザが他に利用した楽曲のアーティストを示す情報を記憶しており、運動支援装置1は、選択した楽曲のアーティストに関連付けられた他のアーティストに係る楽曲の中から運動支援システムで利用する楽曲を選択する。運動支援システムのユーザに好みのアーティストの楽曲をカラオケで利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲のアーティストは、運動支援システムのユーザも好んで利用する可能性がある。従って、運動支援装置1は、選択した楽曲のアーティストに関連付けられた他のアーティストに係る楽曲の中から運動支援システムで利用する楽曲を選択することにより、膨大な楽曲の中からユーザの好みに合う楽曲を容易に選択することができる。
また本発明では、運動支援装置1は、選択した楽曲をカラオケで利用したユーザが他に利用した楽曲を示す情報を楽曲情報記憶装置4から取得し、取得した情報が示す楽曲の中から運動支援システムで利用する楽曲を選択する。運動支援システムのユーザに好みの楽曲をカラオケで利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲は、運動支援システムのユーザも好んで利用する可能性がある。従って、運動支援装置1は、選択した楽曲をカラオケで利用したユーザが他に利用した楽曲の中から運動支援システムで利用する楽曲を選択することにより、膨大な楽曲の中からユーザの好みに合う楽曲を容易に選択することができる。
なお、本実施の形態においては、アーティストランキング451に基づいて楽曲を選択する処理、カラオケシステムで利用されるユーザ情報454に基づいて楽曲を選択する処理、及び運動年齢に基づいて楽曲を選択する処理を行う形態を示したが、本発明の運動支援システムは、この形態に限るものではない。例えば、本発明の運動支援システムは、アーティストランキング451、ユーザ情報454及び運動年齢のいずれか一つ又は二つを用いて楽曲を選択する処理を行う形態であってもよい。また本発明の運動支援システムは、運動年齢に基づいて楽曲を選択するのではなく、アーティストランキング451に基づいて楽曲を選択する際、関連アーティストに係る楽曲の中から楽曲を特定する際、又は特定した楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲の中から楽曲を特定する際に、運動年齢を用いて楽曲を絞り込む処理を行う形態であってもよい。
また本実施の形態においては、アーティストランキング451に基づいて選択されたアーティストに係る関連アーティストを選択する処理、及びアーティストランキング451に基づいて選択した楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲を選択する処理を行う形態を示したが、本発明の運動支援システムは、この形態に限るものではない。本発明の運動支援システムは、ユーザ情報454若しくは運動年齢に基づいて選択した楽曲のアーティストに係る関連アーティストを選択する処理、又はユーザ情報454若しくは運動年齢に基づいて選択した楽曲を利用したカラオケシステムのユーザが他に利用した楽曲を選択する処理を行う形態であってもよい。
また本実施の形態においては、本発明における楽曲に係る情報としてアーティストランキング451等を利用する形態を示したが、本発明の運動支援システムは、これに限るものではなく、楽曲に係る情報としてその他の情報を用いる形態であってもよい。例えば、楽曲情報記憶装置4は一年間等の所定期間中にカラオケシステムで利用された回数の多い順に楽曲を順序づけた楽曲のランキングを記憶しておき、運動支援装置1は、楽曲のランキングを取得し、取得したランキングに含まれる複数の楽曲の中からユーザの好みの楽曲の選択を受け付ける処理を行う形態であってもよい。また運動支援装置1は、楽曲のランキングに含まれる複数の楽曲の中から、所定順位の楽曲を選択する等、所定のルールに従って自動で楽曲を選択する処理を行ってもよい。また例えば、運動支援装置1は、楽曲の販売数のランキング、又は楽曲のリクエスト数のランキング等、楽曲に係るその他の情報を利用する形態であってもよい。
また本実施の形態においては、中央装置3が記憶する楽曲DB351から楽曲データを取得する形態を示したが、本発明の運動支援システムは、これに限るものではなく、カラオケシステムで利用される楽曲データを図示しないカラオケ用のサーバ装置から取得する形態であってもよい。また本発明の運動支援システムは、楽曲DBの一部又は全部を端末装置2で記憶しておき、運動支援装置1は端末装置2から楽曲データを受信する形態であってもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2においては、運動支援装置を運動施設に設置するのではなく、汎用のPC又はゲーム機等を用いて、より小規模なスペースで本発明を実現する形態を示す。図26は、実施の形態2に係る本発明の運動支援システムの構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る運動支援装置6は、PC又はゲーム機等の汎用のコンピュータを用いてなり、演算を行うCPU61、RAM62、外部機器が接続されるインタフェース部63、CD−ROM等の記録媒体60からデータを読み出すことができるCD−ROMドライブ等のドライブ部64、記憶部65及び通信部66を備える。RAM62は、半導体素子で構成され、CPU61が実行する演算に必要な情報を記憶する。記憶部65は、ハードディスク又は不揮発性の半導体メモリ等で構成されている。ドライブ部64は、ユーザに対して配布された記録媒体60に記録された本発明のコンピュータプログラム651を記録媒体60から読み出し、CPU61は、コンピュータプログラム651を記憶部65に記憶させる。CPU61は、必要に応じて記憶部65からRAM62へコンピュータプログラム651をロードし、ロードしたコンピュータプログラム651に基づいて処理を実行する。運動支援装置6は、例えばユーザの自宅に設置されており、通信部66は、通信ネットワークNを介して中央装置3及び楽曲情報記憶装置4との間で情報を送受信する。なお、コンピュータプログラム651は、図示しないサーバ装置から通信部66を用いてダウンロードされる形態であってもよい。
インタフェース部63には、図2に示す如き運動用ブース5を構成するために必要な、入力部71、表示部73及びスピーカ74が接続されている。表示部73は、テレビジョン受像機等の市販のディスプレイでもよい。インタフェース部63は、CPU61が入力部71を用いてユーザからの入力を受け付け、表示部73に運動動作の教示を表示させ、スピーカ74に楽曲を出力させるための信号の入出力を行う。
運動支援装置6は、実施の形態1において端末装置2が行った図14のフローチャートに示した処理と同様の処理を実行することにより、ユーザDB654を作成し、作成したユーザDB654を記憶部65に記憶させる。また運動支援装置6は、図16に示した処理と同様の処理を実行することにより、運動メニュー655を作成し、作成した運動メニュー655を記憶部65に記憶させる。また運動支援装置6は、図18〜20に示した処理と同様の処理を実行することにより、楽曲を特定し、必要な楽曲データを中央装置3から受信して記憶部65に記憶し、運動メニュー655を更新する。更に、運動支援装置6は、図24のフローチャートに示した処理を同様の処理を実行することにより、運動メニュー655に従った運動動作の教示を表示部73に表示し、スピーカ74から楽曲を出力する。
以上説明したように、本実施の形態においては、PC又はゲーム機等の汎用コンピュータを用いて、実施の形態1における運動支援装置1と同等の処理を実行する運動支援装置6を実現することができる。即ち、ユーザの自宅等、より小さなスペースを利用して本発明を実現することが可能である。本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、多様なユーザの好みに合わせた多数の楽曲を利用することができ、膨大な楽曲の中からユーザの好みに合う楽曲を容易に選択することが可能である。