JP5317288B2 - ナースコール親機 - Google Patents

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本発明は、患者から看護師などの医療従事者への呼び出し、および、医療従事者から患者への呼び出しを行うナースコールシステムにおけるナースコール親機に関する。
一般的に、ナースコールシステムは、呼出ボタンを有するナースコール子機を各病室内の各病床の近傍に設置するとともに、看護師などの医療従事者(以下、単に医療従事者と記載する)が常駐するナースセンターにナースコール親機を設置している。そして、患者がナースコール子機の呼出ボタンを操作した場合に、ナースコール子機からナースコール親機へ呼出信号を出力し、ナースコール親機にて呼び出しの発生を報知するように構成されている。ここで、ナースコールシステムは、病院だけではなく、介護施設などでも使用される。
ナースコール親機には、LED(light-emitting diode)などのランプと患者氏名を表示する表示欄とを備えた選局部を患者の数に応じて組み合わせたボード形のものと、液晶ディスプレイなどの表示装置上に患者氏名や呼び出しを報知するためのポップアップ画面を表示するコンピュータ形のものが存在している(例えば、特許文献1など)。また、ボード形のナースコール親機に液晶ディスプレイを設けることも知られている(例えば、特許文献2など)。また、一般的な電話機のように、卓上で使用されるナースコール親機(以下、卓上形のナースコール親機と記載する)に液晶ディスプレイを設けることも知られている。
ところで、病院などの施設では、24時間体制の看護や介護が行われる場合が多く、それを日勤および夜勤の2つの勤務時間帯に分けて、医療従事者をそれぞれの勤務時間帯に振り分けることが行われている。なお、24時間を日勤、準夜勤、夜勤の3つの勤務時間帯に分けることも行われている。このように、医療従事者は複数の勤務時間帯の何れかで働くことになるが、医療従事者が本来の業務から意識をそらさずに現在の勤務時間帯を把握できることが望ましい。
そのため、複数の勤務者が使用する表示装置の画面上の背景色及び文字色の少なくとも一方の属性を互いに異なるように設定する技術が知られている(例えば、特許文献3など)。特許文献3に記載の技術によれば、表示装置は、6時から18時の間には、背景色「白」、文字色「黒」を画面上に表示し、18時から6時の間には、背景色「黒」、文字色「黒」を画面上に表示している。また、勤務時間帯を3つに分けた場合には、表示装置は、6時から14時の間には、背景色「茶」、文字色「緑」を画面上に表示し、14時から22時の間には、背景色「水色」、文字色「黄色」を画面上に表示して、22時から6時の間には、背景色「黒」、文字色「白」を画面上に表示している。
特開2008−99785号公報 特開2000−4302号公報 特開平10−333652号公報
ところで、特許文献3の技術では、文字が常に読みやすくなるように背景色に合わせて文字色を変更している。そのため、文字色を変更するための処理工程や文字色の設定を記憶する記憶領域が必要になってしまうという問題があった。これを解決するために、図4に示すように、表示装置の枠内にある表示画面の枠線の色のみを変更することが考えられるが、表示画面に多くの文字を表示させるためには、枠線をできるだけ細くする必要がある。しかしながら、表示装置をボード形のナースコール親機に設置した場合には、表示画面が表示装置の枠よりも奥まった位置に存在し、医療従事者の目線よりも低い壁面と略同一面上に存在するため、医療従事者が表示画面を斜め上から見下ろすことで、図5(a)に示すように、医療従事者は枠線の上部が見えなくなってしまうという問題があった。また、表示装置を卓上形のナースコール親機に設置した場合には、表示画面が卓上の面と略同一面上に存在するため、医療従事者が表示画面を下方から見ることで、図5(b)に示すように、医療従事者は枠線の下部が見えなくなってしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、ナースコール親機がボード形であっても卓上形であっても、勤務時間帯によって異なる色となる枠線を表示装置の表示画面上に表示する際に、文字の表示部分をできるだけ犠牲にしないようにしつつ、医療従事者が枠線を把握しやすくすることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明では、ナースコール親機の表示画面の角度を検出し、表示画面の上下方向の角度が略鉛直である場合には、勤務時間帯によって異なる色となる枠線のうち上方の枠線を太くして表示するとともに、表示画面が略水平である場合には、勤務時間帯によって異なる色となる枠線のうち下方の枠線を太くして表示するようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、ナースコール親機をボード形として使用した場合には、表示画面の上下方向の角度が略鉛直であると判断され、上方の枠線の幅が太く表示されるので、医療従事者が表示画面を斜め上から見下ろしても全ての枠線が見えるようになる。そのため、医療従事者は枠線を容易に把握することができ、本来の業務から意識をそらさずに勤務時間帯を把握することができる。また、ナースコール親機を卓上形として使用した場合には、表示画面が略水平であると判断され、下方の枠線の幅が太く表示されるので、医療従事者が下方から表示画面を見ても全ての枠線が見えるようになる。そのため、医療従事者は枠線を容易に把握することができ、本来の業務から意識をそらさずに勤務時間帯を把握することができる。また、その他の枠線については、細く表示されるので、文字の表示部分をできるだけ犠牲にしないようにすることができる。
本実施形態によるナースコール親機の構成例を示すブロック図である。 本実施形態によるナースコール親機の表示部に表示される表示画面の例を示す図である。 本実施形態によるナースコール親機の表示部に表示される表示画面を医療従事者が見た例を示す図である。 従来のナースコール親機に表示される表示画面の例を示す図である。 従来のナースコール親機に表示される表示画面を医療従事者が見た例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態によるナースコール親機1の構成例を示すブロック図である。図1に示すナースコール親機1は、医療従事者が常駐するナースセンタなどに設置され、患者の病床近傍に設置されているナースコール子機(図示せず)に接続されている。また、ナースコール親機1は、親機制御部2、親機インターフェース3、角度検出部4、勤務時間帯判定部5、記憶部6、表示制御部7、表示部8を備えて構成されている。
親機制御部2は、ナースコール親機1の各構成要素を制御するためのものであり、CPU(Central Processing Unit)などにより構成されている。親機インターフェース3は、ナースコール親機1とナースコール子機とを接続して通信を行うためのものである。ここで、ナースコール親機1とナースコール子機との間の通信は、有線や無線によって行われる。また、ナースコール親機1とナースコール子機との間には、ナースコール子機からの呼び出しを表示したり、病室内の患者の氏名などを表示したりする廊下灯(図示せず)が接続されている。また、ナースコール親機1とナースコール子機との間には、ナースコール親機1およびナースコール子機間の通話やデータの送受信に関する制御を行う制御機(図示せず)が接続されている。また、ナースコール子機がナースコール親機1に対して呼び出しを行う場合の構成および動作については、周知のナースコールシステムの技術と同様であるため、説明を省略する。
角度検出部4は、後述する表示部8の表示画面の角度を検出するためのものであり、傾斜センサーなどにより構成されている。ここで、傾斜センサーの具体的な構成は周知であるため、説明を省略する。親機制御部2は、角度検出部4が検出した角度に基づいて、表示部8の表示画面の上下方向の角度が略鉛直であるか、および、表示部7の表示画面が略水平であるかを判断する。
勤務時間帯判定部5は、現在の勤務時間帯がどの勤務時間帯であるかを判定するためのものであり、時計(図示せず)に接続されている。ここで、勤務時間帯判定部5は、時計から出力される時間情報を取得し、その時間情報が6時から18時までの間にある場合には日勤との勤務時間帯情報を生成して親機制御部2に出力し、18時から6時までの間にある場合には夜勤との勤務時間帯情報を生成して親機制御部2に出力する。なお、本実施形態では、勤務時間帯判定部5は、日勤および夜勤の何れかであるかを判定しているが、これに限定されない。例えば、日勤、夜勤に加えて準夜勤を判定できるようにしても良い。また、本実施形態では、勤務時間帯判定部5は、時計から時間情報を取得し、勤務時間帯を判定しているが、これに限定されない。例えば、日勤/夜勤切替操作部(図示せず)の操作に従って、日勤や夜勤を判定するようにしても良い。
記憶部6は、メモリやハードディスクドライブなどの記憶装置により構成されており、表示部8の表示画面に表示される画像および文字の各情報を記憶している。ここで、記憶部6に記憶される画像情報としては、表示画面の枠内に表示される枠線を含む背景画像があり、枠線のうち上方の枠線の太さが他の枠線よりも太く、枠線の色が日勤を示す暖色系の色(例えば、オレンジ色など)である画像情報や、枠線のうち上方の枠線の太さが他の枠線よりも太く、枠線の色が夜勤を示す寒色系の色(例えば、青色など)である画像情報、枠線のうち下方の枠線の太さが他の枠線よりも太く、枠線の色が日勤を示す暖色系の色である画像情報、枠線のうち下方の枠線の太さが他の枠線よりも太く、枠線の色が夜勤を示す寒色系の色である画像情報が含まれる。親機制御部2は、角度検出部4および勤務時間帯判定部5からの情報に従って、記憶部6から画像情報および文字情報を取得して表示画面を生成する。表示制御部7は、親機制御部2が生成した表示画面を表示部8に表示する。表示部8は、液晶ディスプレイなどにより構成されており、ナースコール親機1の筐体の正面に設置される。また、表示部8は、表示制御部7により親機制御部2が生成した表示画面を表示する。
ナースコール親機1の筐体が壁面などに設置され、ボード形として使用される場合、親機制御部2は、角度検出部4が検出した角度に基づいて、表示画面の上下方向の角度が略鉛直であると判断する。一方、勤務時間帯判定部5は、現在の勤務時間帯がどの勤務時間帯であるかを判定しており、例えば、現在の勤務時間帯が日勤であると判断した場合には、勤務時間帯判定部5は、日勤という勤務時間帯情報を親機制御部2に出力する。親機制御部2は、表示画面の上下方向の角度が略鉛直であると判断し、日勤であるという勤務時間帯情報を入力するので、枠線のうち上方の枠線の太さが他の部分の枠線よりも太く、枠線の色が日勤を示す暖色系の色である画像情報を記憶部6から取得するとともに、表示画面を構成する文字情報を記憶部6から取得して表示画面を生成する。表示制御部7は、親機制御部2が生成した図2(a)に示すような表示画面を表示部8に表示する。
また、例えば、現在の勤務時間帯が夜勤であると判断した場合には、勤務時間帯判定部5は、夜勤という勤務時間帯情報を親機制御部2に出力する。親機制御部2は、表示画面の上下方向の角度が略鉛直であると判断し、夜勤であるという勤務時間帯情報を入力するので、枠線のうち上方の枠線の太さが他の部分の枠線よりも太く、枠線の色が夜勤を示す寒色系の色である画像情報を記憶部6から取得するとともに、表示画面を構成する文字情報を記憶部6から取得して表示画面を生成する。表示制御部7は、親機制御部2が生成した図2(a)に示すような表示画面を表示部8に表示する。これらの表示画面を医療従事者が見た場合、医療従事者が表示画面を斜め上から見下ろすことになるので、医療従事者は、図3(a)に示すように全ての枠線が見えることになる。
これに対して、ナースコール親機1の筐体が卓上などに設置され、卓上形として使用される場合、親機制御部2は、角度検出部4が検出した角度に基づいて、表示画面の角度が略水平であると判断する。一方、勤務時間帯判定部5は、現在の勤務時間帯がどの勤務時間帯であるかを判定しており、例えば、現在の勤務時間帯が日勤であると判断した場合には、勤務時間帯判定部5は、日勤という勤務時間帯情報を親機制御部2に出力する。親機制御部2は、表示画面の角度が略水平であると判断し、日勤であるという勤務時間帯情報を入力するので、枠線のうち下方の枠線の太さが他の部分の枠線よりも太く、枠線の色が日勤を示す暖色系の色である画像情報を記憶部6から取得するとともに、表示画面を構成する文字情報を記憶部6から取得して表示画面を生成する。表示制御部7は、親機制御部2が生成した図2(b)に示すような表示画面を表示部8に表示する。
また、例えば、現在の勤務時間帯が夜勤であると判断した場合には、勤務時間帯判定部5は、夜勤という勤務時間帯情報を親機制御部2に出力する。親機制御部2は、表示画面の角度が略水平であると判断し、夜勤であるという勤務時間帯情報を入力するので、枠線のうち下方の枠線の太さが他の部分の枠線よりも太く、枠線の色が日勤を示す寒色系の色である画像情報を記憶部6から取得するとともに、表示画面を構成する文字情報を記憶部6から取得して表示画面を生成する。表示制御部7は、親機制御部2が生成した図2(b)に示すような表示画面を表示部8に表示する。これらの表示画面を医療従事者が見た場合、医療従事者が表示画面を下方から見ることになるので、医療従事者は、図3(b)に示すように全ての枠線が見えることになる。
以上詳しく説明したように、本実施形態によれば、ナースコール親機1の表示画面の角度を検出するための角度検出部4および勤務時間帯を判定する勤務時間帯判定部5をナースコール親機1に取り付け、角度検出部4が検出した表示画面の上下方向の角度が略鉛直であると判断した場合には、親機制御部2は、勤務時間帯判定部5によって判定された勤務時間帯によって異なる色で構成される枠線のうち上方の枠線を太くした表示画面を生成し、表示制御部7は親機制御部2が生成した表示画面を表示部8に表示している。また、角度検出部4が検出した表示画面が略水平であると判断した場合には、親機制御部2は、勤務時間帯判定部5によって判定された勤務時間帯によって異なる色で構成される枠線のうち下方の枠線を太くした表示画面を生成し、表示制御部7は親機制御部2が生成した表示画面を表示部8に表示している。
これにより、ナースコール親機1をボード形として使用した場合には、表示画面の上下方向の角度が略鉛直であると判断され、上方の枠線の幅が太く表示されるので、医療従事者が表示画面を斜め上から見下ろしても全ての枠線が見えるようになる。そのため、医療従事者は枠線を容易に把握することができ、本来の業務から意識をそらさずに勤務時間帯を把握することができる。また、ナースコール親機1を卓上形として使用した場合には、表示画面が略水平であると判断され、下方の枠線の幅が太く表示されるので、医療従事者が下方から表示画面を見ても全ての枠線が見えるようになる。そのため、医療従事者は枠線を容易に把握することができ、本来の業務から意識をそらさずに勤務時間帯を把握することができる。また、その他の枠線については、細く表示されるので、文字の表示部分をできるだけ犠牲にしないようにすることができる。
なお、前述した実施形態では、親機制御部2が表示画面を生成しているが、これに限定されない。例えば、表示制御部7が表示画面の生成を行うようにしても良い。
また、前述した実施形態では、表示画面の上下方向の角度が略鉛直であると判断された場合に、上方の枠線を太くし、表示画面の角度が略水平であると判断された場合に、下方の枠線を太くしているが、これに限定されない。例えば、枠線の太さを太めにしておき、表示画面の上下方向の角度が略鉛直であると判断された場合に、下方の枠線を細くし、表示画面の角度が略水平であると判断された場合に、上方の枠線を細くするようにしても良い。
その他、上記実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 ナースコール親機
2 親機制御部
3 親機インターフェース
4 角度検出部
5 勤務時間帯判定部
6 記憶部
7 表示制御部
8 表示部

Claims (1)

  1. 四方に形成された枠に対して奥まった位置に配置された表示画面に各種情報を表示する表示部と、
    前記表示画面の角度を検出する角度検出部と、
    現在の勤務時間帯を判定する勤務時間帯判定部と、
    前記角度検出部により検出された前記表示画面の上下方向の角度が略鉛直であるか否か、および、前記角度検出部により検出された前記表示画面の角度が略水平であるか否かを判定するとともに、前記角度が略鉛直であると判断した場合には、前記勤務時間帯判定部により判定された勤務時間帯によって異なる色で前記枠に沿った枠線を形成し、そのうち上方の枠線の幅を他の枠線の幅よりも太くした画像を生成して、前記角度が略水平であると判断した場合には、前記勤務時間帯判定部により判定された勤務時間帯によって異なる色で前記枠に沿った枠線を形成し、そのうち下方の枠線の幅を他の枠線の幅よりも太くした画像を生成する親機制御部と、
    前記親機制御部により生成された画像を前記表示部に表示する表示制御部と、
    を備えたナースコール親機。
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