JP5316457B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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本発明は、熱源ユニットに複数の圧縮機を備えた空気調和装置に関する。
近年、ビルや大店舗等の比較的大規模な施設には、大容量化した室外側ユニットに複数の室内側ユニットを冷媒配管で接続した冷媒回路を有する空気調和装置が用いられている。この種の室外側ユニットには複数台の圧縮機が内蔵され、この複数台の圧縮機を運転制御することによって高い空調負荷にも対応することができるように構成されている。
例えば、特許文献1には、複数の室外側ユニットにそれぞれ複数の能力可変型の圧縮機を内蔵し、空調負荷に応じて各圧縮機の運転回転数を制御するようにした空気調和装置が開示されている。
国際公開第2004/088212号
より高い空調負荷に対応するために室外側ユニットを大容量化するには、室外側ユニットに内蔵する圧縮機の個数を多くしたり、各圧縮機の容量を増大したりすることが考えられる。しかし、前者の場合、室外側ユニットが大型化するとともにコストが増大するため、好ましくない。また、後者の場合には、個々の圧縮機が大容量なると、小さい空調負荷に対応することができなくなるとともに、小さい負荷変動に応答性よく対応することが困難になるという欠点がある。特許文献1に記載の技術では、このような小さい空調負荷や負荷変動に対応することについては特に考慮されていない。
また、最近では、空調負荷が大きいときに全ての圧縮機を最高能力で運転する場合よりも、むしろ空調負荷が小さい場合や中程度の場合に、より効率よく複数の圧縮機を運転させ、省エネルギー化を図ることが重要視されており、室外側ユニットの大容量化との両立が望まれている。
本発明は、複数の圧縮機によって大能力化(大容量化)を可能としながらも、より小さい空調負荷や負荷変動にも対応することが可能な空気調和装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明の空気調和装置は、並列接続された複数の能力可変型の圧縮機を有する熱源ユニットと、前記熱源ユニットに冷媒配管を介して接続される利用側ユニットと、前記圧縮機を運転制御する制御部とを備えている空気調和装置において、複数の前記圧縮機は、互いに能力が異なるものとされ、前記制御部は、前記利用側ユニットの空調負荷に応じて、より能力の小さい圧縮機から順に起動させ、さらに、前記制御部は、複数の圧縮機が運転している間、各圧縮機の最低能力の比率に応じた能力で各圧縮機を運転させることを特徴とする。
本発明の空気調和装置の熱源ユニットには、互いに能力が異なる複数の能力可変型の圧縮機が備えられている。そして、この複数の圧縮機は、制御部によってより能力の小さい圧縮機から順に起動される。そのため、より小さい空調負荷に対応して圧縮機を運転することが可能になるとともに、空調負荷のより小さい変動にも応答性よく対応することができる。また、利用側ユニットの空調負荷が増大した場合には、より能力の大きい圧縮機を起動させることによって、より高い空調負荷にも対応することができる。
また、前記制御部は、複数の圧縮機が運転している間、各圧縮機の最低能力の比率に応じた能力で各圧縮機を運転させるので、特定の圧縮機のみが高い能力で運転することが無くなり、各圧縮機を能力に応じて効率よく運転することができる。また、例えば、利用側ユニットの空調負荷が低下し、全ての圧縮機の運転能力を最低能力まで下げて運転しようとする場合に、ある圧縮機の運転能力が最低に達してもなお、他の圧縮機の運転能力が最低能力にまで達していないと、当該圧縮機の運転能力を急激に減少させる必要が生じ、効率が悪化する。本発明では、このような問題を解消することができる。
(2) 前記制御部は、運転中の圧縮機の運転能力が、当該運転中の圧縮機の最低能力と、運転中の圧縮機よりも起動優先順位が1つ低い停止中の他の圧縮機の最低能力との総和よりも所定以上高くなった場合に、当該他の圧縮機を起動させるように構成されていてもよい。
圧縮機を複数備えている場合、これらの運転時間に偏りが生じると、特定の圧縮機の耐用年数が短くなり、熱源ユニット全体の耐用年数が短くなる。また、圧縮機は、運転能力が高いほど効率が悪くなるため、特定の圧縮機のみが高い能力で運転することは好ましくない。本発明では、運転中の圧縮機の運転能力が比較的低い段階で、他の圧縮機も同時に運転させることができるので、運転時間の平準化を図り、効率の悪化を防止することができる。
(3) 前記制御部は、複数の前記圧縮機が最低能力で運転し、かつ利用側ユニットの空調負荷に応じた要求能力がさらに減少している場合に、より起動優先順位の低い圧縮機から停止させるように構成されていてもよい。
この場合、できるだけ低い空調負荷においてより多くの圧縮機を同時に運転させることができ、複数の圧縮機の運転時間の平準化を図り、効率の悪化を防止することができる。
本発明によれば、複数の圧縮機によって大能力化を可能としながら、より小さい空調負荷や負荷変動にも対応することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る空気調和装置を示す概略構成図である。 図1に示される空気調和装置の圧縮機を示す模式図である。 圧縮機の起動・停止制御の手順を示すフローチャートである。 圧縮機の運転能力の変化を示すグラフである。 図4のa部拡大図である。 本発明の第2の実施の形態に係る空気調和装置の圧縮機を示す模式図である。 同実施形態における圧縮機の起動・停止制御の手順を示すフローチャートである。 変形例に係る圧縮機の運転能力の変化を示すグラフである。 図8のc部拡大図である。
《第1の実施の形態》
〔空気調和装置の全体構成〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る空気調和装置10を示す構成図である。
本実施の形態の空気調和装置10は、冷媒の循環により蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路を備えている。冷媒回路は、室外側ユニット(熱源ユニット)11と、室内側ユニット(利用側ユニット)12と、これらを接続する冷媒配管13とを備えている。
室内側ユニット12は、膨張機構15と、室内側熱交換器16とを備えている。膨張機構15は、冷媒圧力の調節や冷媒流量の調節を行うことが可能な電動膨張弁が用いられている。
室内側熱交換器16は、例えばクロスフィンチューブ式の熱交換器とされており、室内の空気と熱交換するために用いられる。室内側ユニット12は、室内の空気を図示しないファンによって室内側ユニット12内に取り込み、室内側熱交換器16との間で熱交換を行った後に室内に吹き出すように構成されている。なお、本実施の形態の空気調和装置10では、室内側ユニット12が1台とされているが、2台以上の室内側ユニット12が並列に接続されていてもよい。
室外側ユニット11は、圧縮機A,Bと、室外側熱交換器18と、四路切換弁19とを備えている。室外側ユニット11には、2台の圧縮機A,Bが設けられており、これら2台の圧縮機A,Bは並列に接続されている。各圧縮機A,Bは、能力可変型(可変容量型)の圧縮機であり、内蔵されている電動機をインバータ制御することによって、この電動機の運転回転数を段階的又は連続的に変更することが可能である。
室外側熱交換器18は、例えばクロスフィンチューブ式の熱交換器であり、空気を熱源として冷媒との熱交換するために用いられる。室外側ユニット11は、図示しないファンによって外気を内部に取り込み、室外側熱交換器18との間で熱交換を行った後に外部に吹き出すように構成されている。
四路切換弁19は、冷媒の流れを反転させ、圧縮機A,Bから吐出される冷媒を室外側熱交換器18と室内側熱交換器16とに切り換えて供給し、冷房運転と暖房運転とを切り換えることが可能となっている。
具体的に、冷房運転時には、四路切換弁19を実線のように切り換えることによって、冷媒を実線矢印で示す方向に流し、これによって圧縮機A,Bから吐出された冷媒を室外側熱交換器18に供給し、膨張機構15を通過した冷媒を室内側熱交換器16に供給する。この際、室外側熱交換器18は凝縮器とし機能し、圧縮機A,Bによって圧縮された高温高圧のガス冷媒を凝縮・液化させ、室内側熱交換器16は蒸発器として機能し、膨張機構15を通過した後の低温低圧の液冷媒を蒸発・気化させる。
暖房運転時には、四路切換弁19を点線のように切り換えることによって冷媒の流れを反転させ、点線矢印で示す方向に冷媒を流す。これにより、室外側熱交換器18は蒸発器として機能して膨張機構15を通過した後の低温低圧の液冷媒を蒸発・気化させ、室内側熱交換器16は凝縮器として機能して圧縮機A,Bによって圧縮された高温高圧のガス冷媒を凝縮・液化させる。
膨張機構15、四路切換弁19、圧縮機A,B等は、空気調和装置10の運転スイッチのオンオフ操作や、温度センサ、圧力センサ等のセンサ出力に応じてコントローラ(制御部)21により動作制御される。特に、圧縮機A,Bは、室内側ユニット12の空調負荷に応じた要求能力を満たすように、コントローラ21によって運転制御される。なお、空調負荷は、例えば、室内の空気の状態(温度、湿度)に応じて変動し、また、複数の室内側ユニット12が接続されている場合には、いずれかの室内側ユニット12の運転が開始された場合や停止された場合にも変動する。
〔圧縮機の運転制御〕
前述のように本実施の形態の室外側ユニット11には、2台の能力可変型の圧縮機A,Bが内蔵されており、更に、各圧縮機A,Bは、互いに異なる能力を具備するものとされている。本実施の形態では、Aで示す圧縮機を小能力の圧縮機とし、Bで示す圧縮機を大能力の圧縮機とする。
例えば、図2に示すように、小能力の圧縮機Aは、2〜20(kw)の能力(容量)を有するものとされ、大能力の圧縮機Bは、3〜25(kw)の能力(容量)を有するものとされている。
また、本実施の形態の空気調和装置10では、2台の圧縮機A,Bに対して起動優先順位が設定されており、コントローラ21は、起動優先順位の高い圧縮機A,Bから順に起動させるように運転制御を行う。また、コントローラ21は、この起動優先順位とは逆の順位で運転中の圧縮機A,Bを停止させるように運転制御を行う。そして、この起動優先順位は、より能力が小さい圧縮機Aが上位となるように設定されている。
本実施の形態では、圧縮機Aの能力が2〜20(kw)であり、圧縮機Bの能力が3〜25(kw)であるため、圧縮機Aの起動優先順位が高く、圧縮機Bの起動優先順位が低くなっている。
以下、上記に示した数値を例に圧縮機A,Bの運転制御(起動・停止制御)について詳細に説明する。
図3は、圧縮機の運転制御手順を示すフローチャートである。また、図4は、圧縮機A,Bの運転能力の変化を示すグラフであり、図5は、図4のa部拡大図である。
図3に示すように、コントローラ21は、図示しない運転スイッチの操作により運転開始の信号を受け付けると(ステップS1)、起動優先順位に従い、より能力の小さい圧縮機Aを最初に起動する(ステップS2)。圧縮機Aは、室内側ユニット12の運転状態や空調負荷に応じた要求能力を満たすように、運転能力(運転回転数)が制御される。圧縮機Aは、圧縮機Bが起動するまでの間、単独運転となる。
このように、より能力(容量)の小さい圧縮機Aを圧縮機Bに優先して起動することによって、より小さい空調負荷に対応して室外側ユニット11を運転することが可能となっている。つまり、圧縮機は、能力(容量)の大きいものほど冷媒の押しのけ量が大きく、低回転数での運転が困難となるので、より能力の小さい圧縮機Aを優先して起動することによって低回転数での運転を良好に行え、より小さい空調負荷にも対応することができる。また、圧縮機は、能力の小さいものほど小さい負荷変動にも応答性よく対応することができるので、圧縮機Bよりも優先して能力の小さい圧縮機Aを起動させることによって、より小さい負荷変動にも対応することができる。
次いで、コントローラ21は、室内側ユニット12の空調負荷に基づく要求能力に応じて、圧縮機Aの運転能力を上昇させる状況にあるか否か(要求能力が増大しているか否か)を判断する(ステップS3)。圧縮機Aの運転能力を上昇させる状況にある場合、次に、コントローラ21は、圧縮機Aの運転能力が所定値Z1以上であるか否かを判断する(ステップS4)。そして、圧縮機Aの運転能力が所定値Z1以上である場合、圧縮機Bを起動させる(ステップS5)。
このステップS4の条件について詳細に説明する。
圧縮機Bを起動させるための条件となる所定値Z1は、次の式(1)に示すように、圧縮機Aの最低能力PAminと圧縮機Bの最低能力PBminとの総和に、所定の定数αをかけた値とされている。
Z1=(PAmin+PBmin)×α ・・・ (1)
すなわち、本実施の形態では、圧縮機Aの最低能力がPAmin=2(kw)であり、圧縮機Bの最低能力がPBmin=3(kw)であるので、これらの総和は5(kw)となり、所定の定数αをかけるとZ1=5α(kw)となる。そして、圧縮機Aの運転能力が5α(kw)以上になると、コントローラ21は、圧縮機Bを起動させる(ステップS5)。
定数αは、α>1を満たす値であり、例えば、α=1.2〜1.5に設定される。この場合、所定値Z1は、5×1.2〜1.5=6.0〜7.5(kw)となる。すなわち、圧縮機Aの運転能力が、6.0〜7.5(kw)になると、圧縮機Bを起動させる。本実施の形態では、α=1.2とし、圧縮機Aの運転能力が6(kw)に達したときに圧縮機Bを起動させるものとする(図5参照)。
所定値Z1は、定数αを考慮せずに、
Z1=PAmin+PBmin ・・・ (1)’
とすることも可能である。しかしながら、この場合、後述する圧縮機Bの停止条件である所定値Z2と、所定値Z1とが一致することになり、当該所定値Z1,Z2付近で空調負荷が変動すると、圧縮機Bの起動と停止(発停)が短時間で頻繁に行われることになる。このような発停は圧縮機に対する負担となり、エネルギー消費が大きくなって効率が悪化する。そのため、所定値Z1として、上記の式(1)のように定数αを加味した値とすることにより、圧縮機Bの発停を少なくすることができる。
また、所定値Z1は、圧縮機A,Bのいずれもがほぼ最低能力の状態で運転できる値であり、このような低い能力の状態においても圧縮機A,Bの双方を起動させることによって、これらの運転時間の平準化を可及的に図り、運転時間のバラツキに起因する室外側ユニット11の耐用年数の低下を防止することができる。また、圧縮機A,Bは、運転回転数が高いほど効率が悪化するため、圧縮機Aが単独で高回転まで回転するのを防止し、より効率のよい運転を可能にしている。
なお、所定値Z1は、(PAmin+PBmin)に定数αを掛け合わせることによって設定されているが、(PAmin+PBmin)に所定の値、例えば、1〜2程度の値を足し併せることによって設定してもよい。
コントローラ21は、2台の圧縮機A,Bを起動させると、次の式(2)のように、圧縮機Aの運転能力PAと圧縮機Bの運転能力PBとを、それぞれの最低能力PAmin、PBminの比率に基づいて分配する(ステップS6)。
PA:PB=PAmin:PBmin ・・・ (2)
本実施の形態の場合、圧縮機Aと圧縮機Bとは、それぞれの最低能力PAmin,PBminの比率が、2(kw):3(kw)であるので、この比率により運転能力を分配する。
上記の例では、圧縮機Aの運転能力が6(kw)に達したときに圧縮機Bが起動するので、圧縮機A,Bの運転能力の総和が6(kw)となるように両者の能力を(2:3)の比率で分配する。したがって、圧縮機Aの運転能力が2.4(kw)となり、圧縮機Bの運転能力は3.6(kw)となる(図5参照)。
このように圧縮機A,Bの最低能力の比率(PAmin:PBmin)に応じて能力分配を行うことによって、双方の圧縮機A,Bをバランスよく運転させることができ、いずれかの圧縮機の運転能力が過度に高まることによって効率が悪化してしまうようなこともない。
図4に示すように、室内側ユニット12の空調負荷に応じて要求能力が増大すると、圧縮機A,Bは上記比率(2:3)を保ったまま運転能力を上昇する。しかし、本実施の形態では、圧縮機A,Bの最高能力PAmax,PBmaxはそれぞれ20(kw)、25(kw)(図2参照)であり、この最高能力PAmax,PBmaxの比率は、最低能力の比率(2:3)とは異なっている。そのため、両圧縮機A,Bの最高能力PAmax,PBmaxの総和である45(kw)に到る前に、圧縮機Bが先に最高能力の25(kw)に達し、その後は、圧縮機Aのみが最大の20(kw)まで運転能力を高めることになる。この際、圧縮機Bの運転能力の上昇が止まっても、全体の運転能力の上量率が極端に変動しないように、圧縮機Aの運転能力の上昇率が一時的に高められる(図4のb部参照)。これにより、圧縮機A,Bが最高能力に到るまでの間、全体の運転の能力を滑らかに上昇させることができる。
逆に、圧縮機A,Bが最高能力PAmax,PBmaxで運転している状態から、要求能力が減少すると、両圧縮機A,Bの運転能力の総和が一定の傾きで低下するように、各圧縮機A,Bが制御される。この場合、両圧縮機A,Bの比率が上記の(2:3)の比率となるまでは、圧縮機Aのみの運転能力を低下させ、圧縮機Bは最高能力25(kw)のまま運転を継続する。そして、圧縮機A,Bの運転能力の比率が(2:3)となった段階で、双方の圧縮機A,Bの運転能力を低下させる。このとき、全体としての運転能力の低下率が極端に変動しないように、圧縮機Aの運転能力の低下率が緩やかになっている(図4のb部参照)。
図3に示すように、コントローラ21は、2台の圧縮機A,Bが運転している間、圧縮機A,Bが最低能力(最低回転数)PAmin,PBminで運転しているか否かを判断する(図3のステップS7)。つまり、コントローラ21は、圧縮機A,Bの運転能力の総和が次の式(3)で示す所定値Z2になったか否かを判断する。
Z2=(PAmin+PBmin) ・・・ (3)
本実施の形態の場合、圧縮機Aの最低能力PAminが2(kw)であり、圧縮機Bの最低能力PBminが3(kw)であるため、Z2=5(kw)となる。
そして、各圧縮機A,Bが最低能力で運転していると判断されると、次にコントローラ21は、空調負荷に基づく要求能力に応じて、圧縮機A,Bの運転能力をより下げる状況があるか否か(要求能力が減少しているか否か)を判断する(ステップS8)。圧縮機A,Bがいずれも最低能力PAmin,PBminで運転している状況では、双方ともこれ以上運転能力を下げることができないため、圧縮機A,Bの運転能力をより下げる状況にある場合は、コントローラ21は、起動優先順位の低い圧縮機Bを停止させる(ステップS9)。これにより、図5に示すように、要求能力が低い領域では、より能力の小さい圧縮機Aが単独で運転することにより、小さい空調負荷や小さい負荷変動に応答性よく対応することが可能である。
なお、圧縮機A,Bの運転能力が5(kw)となって圧縮機Bが停止すると、コントローラ21は、圧縮機Aの運転能力5(kw)まで上昇させる制御を行う。これによって、圧縮機Bが停止することに伴って、全体の運転能力が急激に停止しないように配慮されている。
圧縮機Aのみの運転に切り替わると、図3のステップS3に処理を戻し、再度、ステップS3〜S5の手順により、所定の条件を満たした場合に圧縮機Bを起動させる。なお、図3に示すフローチャートでは、空気調和装置10の運転停止についての記載を省略しているが、空気調和装置10の運転中にコントローラ21が運転停止信号を受信すると、全ての圧縮機A,Bの運転を停止し、処理を終了する。
《第2の実施の形態》
第1の実施の形態は、室外側ユニット11に2台の圧縮機A,Bが設けられた場合について説明したが、図6に示すように、室外側ユニット11には、3台の圧縮機A,B,Cが設けられていてもよい。以下、3台の圧縮機A,B,Cが設けられた場合の運転制御について説明する。
本実施の形態では、圧縮機A,Bの能力を、第1の実施の形態と同様とし、圧縮機Cの能力を、圧縮機A,Bよりも大きい5〜30(kw)とする。したがって、起動優先順位は、A→B→Cとなり、停止順位はその逆となる。
図7は、第2の実施の形態に係る圧縮機の運転制御手順を示すフローチャートである。本実施の形態では、より能力の小さい2台の圧縮機A,Bの運転制御手順(ステップS1〜S9)は、図3に示す第1の実施の形態の運転制御手順と同じであり、この手順に対して、新たに3台目の圧縮機Cの起動及び停止の手順が加わったものとなっている。
具体的には、図7におけるステップS7,S8の条件が満たされなかった場合(No)、再びステップS7の処理に戻るのではなく、ステップS13に処理を進める。そして、コントローラ21は、空調負荷に基づく要求能力に応じて、圧縮機A,Bの運転能力を上昇させる状況にあるか否か(要求能力が増大しているか否か)を判断する。圧縮機A、Bの運転能力を上昇させる状況にある場合、次に、コントローラ21は、圧縮機A,Bの運転能力が次の式(4)で示す所定値Z3以上であるか否かを判断する(ステップS14)。そして、圧縮機A,Bの運転能力が所定値Z3以上である場合、圧縮機Cを起動させる(ステップS15)。
圧縮機Cを起動させるための条件となる所定値Z3は、次の式(4)に示すように、圧縮機Aの最低能力PAminと、圧縮機Bの最低能力PBminと、圧縮機Cの最低能力PCminとの総和に、所定の定数αをかけた値とされている。
Z3=(PAmin+PBmin+PCmin)×α ・・・ (4)
すなわち、本実施の形態では、圧縮機Aの最低能力がPAmin=2(kw)、圧縮機Bの最低能力がPBmin=3(kw)、圧縮機Bの最低能力がPCmin=5(kw)、であるので、これらの総和は10(kw)となり、所定の定数αをかけると10α(kw)となる。そして、圧縮機A,Bの運転能力が10α(kw)以上になると、圧縮機Cを起動させる(ステップS15)。
また、定数αは、第1の実施の形態の定数αと同様に、α>1を満たす値であり、例えば、α=1.2〜1.5に設定される。この場合、所定値Z3の値は、10×1.2〜1.5=12.0〜15.0(kw)となる。すなわち、圧縮機A,Bの運転能力の総和が12.0〜15.0(kw)になると、圧縮機Cが起動する。αは、αと異なる値であってもよいが、本実施の形態では、αと同様にα=1.2とし、圧縮機A,Bの運転能力の総和が12(kw)に達したときに圧縮機Cを起動させるものとする。
3台の圧縮機A,B,Cを起動させると、コントローラ21は、圧縮機Aの運転能力PAと、圧縮機Bの運転能力PBと、圧縮機Cの運転能力PCとを式(5)に基づいて所定に分配する。
PA:PB:PC=PAmin:PBmin:PCmin ・・・ (5)
本実施の形態の場合、圧縮機A,B,Cは、それぞれの最低能力の比率(PAmin:PBmin:PCmin)が、2(kw):3(kw):5(kw)であるので、この比率により運転能力を分配する。
上記の例では、圧縮機A,Bの運転能力が12(kw)に達したときに圧縮機Cが起動するので、圧縮機A,B,Cの運転能力の総和が12(kw)となるようにこれらの能力を(2:3:5)の比率で分配する。したがって、圧縮機Aの運転能力が2.4(kw)となり、圧縮機Bの運転能力は3.6(kw)となり、圧縮機Cの運転能力が6.0(kw)となる。このように圧縮機A,B,Cの最低能力の比率に応じて能力分配を行うことによって、全ての圧縮機をバランスよく運転させることができ、いずれかの圧縮機の運転能力が過度に高まることによって効率が悪化してしまうようなこともない。
コントローラ21は、3台の圧縮機A,B,Cが運転している間、圧縮機A,B,Cが最低能力(最低回転数)PAmin,PBmin,PCminで運転しているか否かを判断する(図7のステップS17)。つまり、コントローラ21は、圧縮機A,B,Cの運転能力の総和が次の式(6)で示す所定値Z4になったか否かを判断する。
Z4=(PAmin+PBmin+PCmin) ・・・ (6)
本実施の形態の場合、圧縮機Aの最低能力PAminが2(kw)であり、圧縮機Bの最低能力PBminが3(kw)であり、圧縮機Cの最低能力PCminが5(kw)であるため、Z4=10(kw)となる。
そして、各圧縮機A,B,Cが最低能力で運転していると判断されると、次にコントローラ21は、空調負荷に基づく要求能力に応じて、圧縮機A,B,Cの運転能力をより下げる必要があるか否か(要求能力が減少しているか否か)を判断する(ステップS18)。圧縮機A,B,Cがいずれも最低能力PAmin,PBmin,PCminで運転している状況では、いずれもこれ以上運転能力を下げることができないため、圧縮機A,B,Cの運転能力をより下げる状況にある場合は、コントローラ21は、より起動優先順位の低い圧縮機Cを停止させる(ステップS19)。
圧縮機Cが停止すると、コントローラ21は、圧縮機A,Bの運転能力を上げて、これら圧縮機A,Bの運転能力の総和が10(kw)となるように制御する。これによって、圧縮機Cが停止することに伴って、全体の運転能力が急激に低下しないように配慮されている。また、圧縮機A,Bのみの運転に切り替わると、再度ステップS6に処理を戻し、圧縮機A,Bの最低能力PAmin,PBminの比率(2:3)に応じて能力を分配する。
本発明は、上記実施の形態に限定されることなく適宜設計変更可能である。
例えば、第1,第2の実施の形態においては、複数の圧縮機がともに運転している状態では、これらの最低能力の比率(PAmin:PBmin=2:3)又は(PAmin:PBmin:PCmin=2:3:5)で能力を分配するように構成されていたが、この変形例として、両者の最高能力の比率(PAmax:PBmax=20:25(=4:5))又は(PAmax:PBmax:PCmax=20:25:30(=4:5:6))で能力を分配してもよい。
例えば、室外側ユニット11が2台の圧縮機A,Bを備えている場合、図8に示すように、圧縮機A,Bは、最高能力PAmax,PBmaxの総和である45(kw)に達するまで、比率(4:5)を保ったまま運転能力が上昇することになる。すなわち、図4に示す第1の実施の形態では、圧縮機Bが先に最高能力PBmaxに達し、圧縮機Aの運転能力を急激に高める必要があったが(図4のb部参照)、圧縮機A,Bの最高能力PAmax,PBmaxの比率(4:5)で能力を分配することによって、一方の圧縮機Aの運転能力を急激に上昇させる必要が無くなり(図8のd部参照)、双方の圧縮機A,Bを高能力域でバランスよく運転することが可能となる。
また、圧縮機A,Bを最高能力45(kw)で運転している状態から、運転能力を低下させる際にも、比率(4:5)を保ったまま両圧縮機A,Bの運転能力を急激な変動なく滑らかに低下させることができる。
ただし、この変形例では、図9に示すように、圧縮機Bの停止直前は、圧縮機Bの運転能力が先に最低能力PBmin(=3(kw))に達するので、圧縮機Aの運転能力を僅かではあるが一時的に急激に低下させる必要があるという弊害もある。
したがって、以上のような第1,2の実施の形態(図4,図5)及び変形例(図8,図9)の弊害をなくすために、運転能力が低い領域(例えば、運転能力の総和が20(kw)未満)では、圧縮機A,Bの運転能力を最低能力PAmin,PBminの比率(2:3)で分配し、運転能力が高い領域(同20(kw)以上)では、圧縮機A,Bの運転能力を最高能力PAmax,PBmaxの比率(4:5)で分配してもよい。
上記の実施の形態において示した圧縮機A,B,Cの能力の数値(kw)はあくまで例示であり、これに限定されるものではない。また、能力の小さい圧縮機と、能力の大きい圧縮機とは、最大回転数の比率で1:1.5〜1:2.5で組み合わせるのが好ましく、1:2とするのがより好ましい。
10: 空気調和装置
11: 室外側ユニット(熱源ユニット)
12: 室内側ユニット(利用側ユニット)
13: 冷媒配管
21: コントローラ(制御部)
A,B,C: 圧縮機

Claims (3)

  1. 並列接続された複数の能力可変型の圧縮機(A,B,C)を有する熱源ユニット(11)と、前記熱源ユニット(11)に冷媒配管(13)を介して接続される利用側ユニット(12)と、前記圧縮機(A,B,C)を運転制御する制御部(21)とを備えている空気調和装置において、
    複数の前記圧縮機(A,B,C)は、互いに能力が異なるものとされ、
    前記制御部(21)は、前記利用側ユニット(12)の空調負荷に応じて、より能力の小さい圧縮機(A,B,C)から順に起動させ、
    さらに、前記制御部(21)は、複数の圧縮機(A,B,C)が運転している間、各圧縮機(A,B,C)の最低能力(PAmin,PBmin,PCmin)の比率に応じた能力で各圧縮機(A,B,C)を運転させることを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記制御部(21)は、運転中の圧縮機(A,B,C)の運転能力が、当該運転中の圧縮機(A,B,C)の最低能力と、運転中の圧縮機(A,B,C)よりも起動優先順位が1つ低い停止中の他の圧縮機(A,B,C)の最低能力との総和よりも所定以上高くなった場合に、当該他の圧縮機(A,B,C)を起動させる請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記制御部(21)は、複数の前記圧縮機(A,B,C)が最低能力で運転し、かつ前記利用側ユニット(12)の空調負荷に応じた要求能力が減少している場合に、より起動優先順位の低い圧縮機(A,B,C)から停止させる請求項1又は2に記載の空気調和装置。
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