JP2006234295A - マルチ型空気調和装置 - Google Patents

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健二 伊藤
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【課題】運転休止状態にある室内機ユニットが存在する状態で、室内機ユニットを比較的低い暖房能力設定で運転する場合の暖房フィーリングを向上させたマルチ型空気調和装置を提供すること。
【解決手段】室外機ユニット10と、室外機ユニット10に接続されて各々独自の運転制御が可能な複数台の室内機ユニット20A,20Bとを具備してなるヒートポンプ式のマルチ型空気調和装置に暖房運転時に所定の条件で選択される暖房運転温風制御モードを設け、該暖房運転温風制御モードでは、室内機ユニット20A,20Bの設定風量に対応して圧縮機11への指令回転数補正制御範囲を定め、室内機ユニット20A,20Bの室内熱交換器21A,21Bに設けた二層流部温度センサ23A,23Bの検出値に基づいて、圧縮機11への指令回転数を回転数補正制御範囲内で変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調運転(冷房運転、暖房運転及び除湿運転)により空調空気を吹き出す複数の室内機ユニットを備え、各室内機ユニット毎に異なる運転制御が可能なマルチ型空気調和装置に関する。
室内の冷暖房や除湿(以下、総称して「空調」と呼ぶ)を行う空気調和装置は、室内機ユニットと室外機ユニットとの間を冷媒配管及び電気配線で接続した構成とされる。このような空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、絞り機構、室内熱交換器及び四方弁を主な構成要素として冷媒の循環回路を形成するヒートポンプを用いており、圧縮機から送出される冷媒の循環方向を四方弁の操作によって切り換えることで、所望の空調運転を行っている。
このような空気調和装置には、1台の室外機ユニットに対し、室内機ユニットが1台接続された構成のシングル型と、それぞれ独自の運転制御を可能にした室内機ユニットが複数接続された構成のマルチ型とがある。
上述したマルチ型の空気調和装置は、冷房運転や暖房運転等の運転モードは同じであっても、設置した部屋の状況や好み等に応じて、複数ある室内機ユニットを各々異なる能力及び風量に設定して運転することがある。また、室内機ユニットの設置場所に応じて、空調能力が異なる複数を組み合わせて1台の室外機ユニットに接続する場合もある。
このようなマルチ型空気調和装置においては、暖房運転開始時にユニット間を接続する配管や熱交換器に冷媒が溜まって冷媒循環量の不足を生じやすい。このため、室内電動式膨張弁(減圧弁)の開度を通常運転時よりも大きく設定するとともに、圧縮機を空調負荷とは無関係に運転することにより、暖房運転開始時における冷媒溜まりを生じにくくした冷凍装置の制御手段が提案されている。(たとえば、特許文献1参照)
特開平6−347116号公報
ところで、上述したマルチ型空気調和装置で暖房運転を行う場合、室外機ユニットに接続されている室内機ユニットの全台数に占める暖房運転実施台数の割合が低く、しかも、暖房能力を比較的低い設定にして運転されると、良好な暖房フィーリングを得られないことがある。これは、休止している室内機ユニットに冷媒が溜まり込むのを防止するため、全台数に占める割合が多くなる休止ユニットにも冷媒を循環させることにより、暖房運転中の室内機ユニットに供給される冷媒量が減少するためである。このような暖房フィーリングの悪化は、特に1台の室内機ユニットを「低」や「中」程度の比較的低い暖房能力設定、すなわち圧縮機への指令回転数が比較的低くなる低風量設定で運転する場合に生じやすい。
上述したように、従来のマルチ型空気調和装置は、特に1台の室内機ユニットを低い暖房能力で運転する場合、暖房フィーリングが悪化するという特有の問題点を有しているので、この問題を解決してより一層快適な空調運転を可能にすることが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、運転休止状態にある室内機ユニットの割合が多い状態で、少ない運転台数の室内機ユニットを比較的低い暖房能力で運転する場合の暖房フィーリングを向上させたマルチ型空気調和装置を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係るマルチ型空気調和機は、室外機ユニットと、該室外機ユニットに接続されて各々独自の運転制御が可能な複数台の室内機ユニットとを具備してなるヒートポンプ式のマルチ型空気調和装置において、暖房運転時に所定の条件で選択される暖房運転温風制御モードを設け、該暖房運転温風制御モードでは、前記室内機ユニットの設定風量に対応して圧縮機への指令回転数補正制御範囲を定め、前記室内機ユニットの室内熱交換器に二相流部の温度を検出するよう設けた室内熱交飽和温度検出手段の検出値に基づいて、前記圧縮機への指令回転数を前記回転数補正制御範囲内で変化させることを特徴とするものである。
このようなマルチ型空気調和装置によれば、暖房運転時に所定の条件で選択される暖房運転温風制御モードを設け、該暖房運転温風制御モードでは、室内機ユニットの設定風量に対応して圧縮機への指令回転数補正制御範囲を定め、室内機ユニットの室内熱交換器に二相流部の温度を検出するよう設けた室内熱交飽和温度検出手段の検出値に基づいて、圧縮機への指令回転数を回転数補正制御範囲内で変化させる制御を行うので、圧縮機の回転数を補正して冷媒循環量を最適化することができる。
上記のマルチ型空気調和装置において、前記暖房運転温風制御モードは、前記圧縮機に運転指令があり、前記設定風量が所定値以下とされ、かつ、前記圧縮機の指令回転数が前記設定風量の最大値とされた場合に選択されることが好ましく、これにより、休止状態にある室内機ユニットの割合が多い暖房運転時に圧縮機の回転数を補正し、暖房運転中の室内機ユニットに供給される冷媒循環量を最適化することができる。
なお、上記の暖房運転温風制御モードにおいては、外気温度が所定値以下の低温を所定時間継続して検出されることを選択条件に加えてもよい。
上述した本発明のマルチ型空気調和機によれば、暖房運転温風制御モードを設けたことにより、室内機ユニットの室内熱交換器で二相流部の温度を検出する室内熱交飽和温度検出手段の検出値をパラメータとし、圧縮機への指令回転数を補正制御範囲内で変化させて冷媒循環量を補正する制御が可能になるので、暖房運転中の室内機ユニットでは、運転休止中の室内機ユニットに循環して冷媒不足となっていた冷媒量が補充される。このため、暖房運転中の室内機ユニットにおいては、設定した暖房運転に必要な冷媒循環量を得られるようになるので、冷媒不足に起因する暖房フィーリングの低下が解消されて快適で商品性の向上したマルチ型空気調和装置となる。
以下、本発明に係るマルチ型空気調和装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、マルチ型空気調和装置の全体構成例を示す説明図である。このマルチ型空気調和装置は、室外機ユニット10と、この室外機ユニット10に接続された複数台の室内機ユニット20(図示の例では、室内機ユニット20A,20Bの2台)とを具備して構成される。これらの室内機ユニット10及び室外機ユニット20は、冷媒を流す冷媒配管30や図示しない電気配線等により接続されている。
室外機ユニット10は、冷媒を圧縮して送出する圧縮機11と、冷媒の循環方向を切り換える四方弁12と、冷媒と外気との間で熱交換を行う室外熱交換器13と、絞り機構として機能する電子膨張弁14とを主な構成要素とし、さらに、消音の目的で圧縮機11の吐出側配管に配設されたマフラ15と、気液分離や冷媒循環量を調整する目的で圧縮機11の吸入側配管に配設されたアキュムレータ16と、各種の運転制御を行う室外制御部17とを具備して構成される。なお、この室外機ユニット10には、この他にも図示省略の室外ファン、サービスバルブ及びストレーナ等の機器類や温度センサ等のセンサ類が設けられている。
室内機ユニット20は、ケーシング内に室内熱交換器21、室内制御部22及び室内ファン26等の機器を収納した構成とされる。また、室内熱交換器21には、二相流部の温度を検出する室内熱交飽和温度検出センサ(以下、「二層流部温度センサ」と呼ぶ)23と、気相側の温度を検出する室内熱交気相温度センサ(以下、「気相部温度センサ」と呼ぶ)24と、室内気吸込温度センサ25とが設けられており、これらの温度センサで検出した温度データは室内制御部22に入力される。
ここで、二層流部温度センサ23は、室内熱交換器21のパス中間部に取り付けた温度センサであり、気液二相流部における圧力飽和温度を検出している。また、気相部温度センサ24は、室内熱交換器21の気相側パス端部に取り付けた温度センサであり、気相の冷媒温度を検出している。また、室内気吸込温度センサ25は、室内機ユニット20に吸い込む室内空気(以下、「室内気」と呼ぶ)の温度、すなわちこれから空調しようとする室内の空気温度を検出するため、吸込口から室内熱交換器21に至る流路の適所に取り付けられている温度センサである。
なお、図中の各符号に付記されたA,Bは、2つの室内機ユニットを区別して説明する場合にのみ使用するものとする。
この室内機ユニット20は、室内ファン26で吸引した室内気を室内熱交換器21に導いて通過させ、上述した室外機ユニット10から供給される冷媒との間で熱交換した空調空気を室内に吹き出すように構成されている。また、2台の室内機ユニット20A,20Bは、それぞれ異なる空調対象の部屋に設置され、各部屋の状況に応じて異なる運転制御が可能に構成されている。なお、ここでの異なる運転制御とは、除湿運転を含む冷房運転または暖房運転のいずれか一方を選択し、部屋毎に異なる空調負荷に対応した運転制御を行うこと意味しており、二つの室内機ユニット20A,20Bが暖房運転及び冷房運転のように異なる空調運転を同時に行うものではない。
2台の室内機ユニット20A,20Bは、それぞれ室外機ユニット10内のパイプコネクタ31,ヘッダー32で分岐した冷媒配管30A,30Bに接続されている。また、室外機ユニット10内の各冷媒配管30A,30Bには、それぞれ独立して動作する電子膨張弁14A,14Bが配設されている。なお、電子膨張弁14A,14Bの設置位置については、図示した室外機ユニット10内に限定されることはなく、パイプコネクタ31と室内熱交換器21A,21Bとの間を連結する冷媒配管30A,30Bの適所に各々設置してもよい。
また、上述した室外機ユニット10には、圧縮機11の吸入管センサ11a及び吐出管センサ11bと、室外熱交換器13の液相側に設けられた室外熱交センサ13aと、外気温を検出する外温センサ18とを具備し、それぞれの検出値が室外制御部17に入力されるようになっている。
以下では、上述した構成のマルチ型空気調和装置の作用について、暖房運転時及び冷房運転時のそれぞれの場合に分けて説明する。
最初に、暖房運転時の空調作用について、図中に矢印で示した冷媒の流れとともに説明する。なお、暖房運転及び冷房運転は、四方弁12の操作により変化する冷媒の流れ方向に応じて選択切換えされる。
さて、圧縮機11の圧縮により高温高圧の気体とされた冷媒は、マフラ15及び四方弁12を通過してヘッダー32に導かれる。この気体冷媒は、さらに、ヘッダー32から室内機ユニット20の室内熱交換器21へ導かれ、室内ファン26で吸引された室内気と熱交換して放熱する。この放熱により凝縮した高温高圧の液冷媒は、電子膨張弁14を通過する際に減圧されて低温低圧の気液二相冷媒となり、室外熱交換器13に流れ込む。
室外熱交換器13に流れ込んだ気液二層冷媒は、この熱交換器を通過する際に室外の空気(以下、「室外気」と呼ぶ)と熱交換して吸熱し、蒸発気化して低温低圧の気相冷媒となる。この気相冷媒は、四方弁12及びアキュムレータ16を通過して圧縮機11に吸引され、以下同様の過程で状態変化を繰り返しながら、マルチ型空気調和装置の冷凍サイクルを循環することになる。
このような暖房運転時において、室内機ユニット20A,20Bの空調負荷が異なる状況で同時に運転する場合、両ユニットに分配される冷媒循環量は、電子膨張弁14A,14Bの開度により調整され、運転停止中の室内機ユニット20については、同ユニットに接続されている電子膨張弁14が全閉または微開とされる。
次に、冷房運転について簡単に説明する。この冷房運転は、上述した暖房運転から四方弁12を操作して冷媒の循環方向を切り換えることにより実施される。
この冷房運転では、圧縮機11から四方弁12までの冷媒の流れは暖房運転時と同様であるが、四方弁12を出た高温高圧の気相冷媒は室外熱交換器13に導かれ、室外気と熱交換する。この熱交換により、高温高圧の気相冷媒が室外気に熱を与えて凝縮液化し、高温高圧の液冷媒となる。この液冷媒は、電子膨張弁14を通過することで減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となり、再び冷媒配管30を通り室内機ユニット20の室内熱交換器21に送られる。
低温低圧の気液二相冷媒は、室内熱交換器21で室内気と熱交換し、空調対象である室内気から気化熱を奪って当該室内気を冷却するとともに、冷媒自身が蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。
この気体冷媒は、ヘッダー32から四方弁12に導かれ、アキュムレータ16を通過して再び圧縮機11に吸引された後、以下同様の過程で状態変化を繰り返しながら、マルチ型空気調和装置の冷凍サイクルを循環する。
このような冷房運転時においても、室内機ユニット20A,20Bの空調負荷が異なる状況で同時に運転する場合、両ユニットに分配される冷媒循環量は、電子膨張弁14A,14Bの開度により調整される。なお、運転停止中の室内機ユニット20については、同ユニットに接続されている電子膨張弁14が全閉とされる。
上述したマルチ型空気調和装置は、暖房運転時に所定の条件で選択される暖房運転温風制御モードを備えている。この暖房運転温風制御モードは、室内機ユニット20の室内ファン26に設定された風量に対応して圧縮機11への指令回転数補正制御範囲を定め、室内機ユニット20の室内熱交換器21に二相流部の温度を検出するよう設けた二層流部温度センサ23の検出値に基づいて、圧縮機11への指令回転数を回転数補正制御範囲内で変化させる制御を行うものである。
このような暖房運転温風制御モードは、圧縮機11に運転指令があり、室内ファン26の設定風量が所定値以下の低風量とされ(すなわち圧縮機11への最大指令回転数が低く)、かつ、圧縮機11への指令回転数が設定風量に対応して定められた最大値とされる場合に選択され、さらに、外気温度が所定値以下の低温を所定時間継続して検出することを選択条件に加えてもよい。
以下、上述した暖房運転温風制御モードについて、図2のフローチャートを参照して詳細に説明する。
最初にステップS1で制御をスタートすると、次のステップS2では制御開始条件を満足しているか否かを判断する。この場合、制御開始条件が満足されることは、下記の3条件が全て満たされていることを意味している。
第1の制御開始条件は、暖房運転が選択され、かつ、圧縮機11に運転指令が存在することである。すなわち、第1の制御開始条件は、各室内機ユニット20の室内制御部22から室外制御部17に対して圧縮機11の運転要求が出力されて暖房運転が行われる状態であり、圧縮機11に運転要求があるということは、室内機ユニット20毎に出力される圧縮機11の指令回転数Rが0rpsではないことを意味する。なお、このような第1の制御開始条件は、上述した状態が所定時間(たとえば1〜2分程度)継続することを条件に加えてもよい。
第2の制御開始条件は、暖房運転を行っている室内機ユニット20の風量設定が所定値以下であること、たとえば、風量設定が「高」以外となる「低」や「中」とされること、すなわち比較的低い能力設定とされることである。
第3の制御開始条件は、圧縮機11の指令回転数Rが風量設定に対応して各々定められた最大値Rzになっている場合である。すなわち、室内制御部22から出力される指令回転数Rが、風量設定に応じて予め規定されている最大値Rzまで上昇し、圧縮機11への指令回転数をさらに上げる方向の指令を出せない状態になった場合である。
また、第4の制御開始条件として、外気温度が所定値(たとえば21℃)以下の低温を所定時間(たとえば1分間)継続して検出することを加えてもよい。この外気温度は、室外機ユニット10の外温センサ18で検出される温度であり、冷媒循環量の減少により暖房フィーリングの悪化が生じやすい状況を確認することになる。
そして、これらの条件が全て満たされた「YES」の場合には、次のステップS3に進んで暖房運転温風制御モードを開始する。
続いて、次のステップS4へ進み、暖房運転温風制御モードにおける指令回転数Rの上限値Rmを設定する。この上限値Rmは、風量設定により異なる指令回転数Rの最大値Rzに所定値αを加えて得られる値である。具体例を示すと、たとえば風量設定が「低」の場合には、この風量設定に対応する所定の指令回転数最大値RzLに、この風量設定に対応して予め定めた所定値αLを加えた値が上限値Rmとなる。また、風量設定が「中」の場合には、この風量設定に対応する所定の指令回転数最大値RzMに、この風量設定に対応して予め定めた所定値αMを加えた値が上限値Rmとなる。
従って、風量設定が「低」の場合には、所定値αLが指令回転数Rの回転数補正制御範囲となり、また、風量設定が「中」の場合には、所定値αMが指令回転数Rの回転数補正制御範囲となる。
ここで、本実施形態における回転数補正制御範囲を規定する所定値αLとαMは、風量が少ないほど多くしており、αL>αMの関係にある。より詳細には、風量設定に応じて定められている基本最大値にαを加えるとRmになる場合、「低」の基本最大値に対する増分αLの割合よりも「中」の基本最大値に対する増分αMの割合が小さくなるよう、非線形な所定値αの設定を行っている。これは、圧縮機回転数を上昇させる制御における高圧保護をより確実に行うためである。
こうして指令回転数Rの上限値Rmが設定されると、次のステップS5に進んで圧力飽和温度Tiの検出を行う。この圧力飽和温度Tiは、暖房運転を行っている室内機ユニット20に設けられている二層流部温度センサ23が検出した温度である。
次に、圧力飽和温度Tiの検出値を用い、下記のような制御を行う。最初に、ステップS6において、圧力飽和温度Tiを所定の基準温度T(たとえば40℃)と比較する。この結果、圧力飽和温度Tiが基準温度T未満の低温である「YES」の場合には、次のステップS7に進んで指令回転数Rの加算補正を実施する。
この加算補正では、予め定めた加算補正値rを指令回転数Rに加算して補正指令回転数Rrを得る。
第1回目の加算補正では、指令回転数Rが風量設定に対応した指令回転数の最大値Rzになっているので、この最大値Rzに加算補正値rを加算した値が補正指令回転数Rrとなる。こうして補正指令回転数Rrを算出した後には、次のステップS8に進み、算出した補正指令回転数Rrが指令回転数Rの最大値Rz以上(Rr≧Rz)であることを確認する。
上述したステップS8の確認において、補正指令回転数Rrが最大値Rz以上であることを確認できた「YES」の場合には、次のステップS9に進み、補正指令回転数Rrが上限値Rm以上(Rr≧Rm)の場合は補正指令回転数Rrを上限値Rmに設定(Rr=Rm)する。
そして、次のステップS10では、ステップS9で設定した補正指令回転数Rrが室内制御部22から室外制御部17に出力され、この補正指令回転数Rrに基づいた運転を所定時間(たとえば1分程度)継続した後、上述したステップS5に戻って圧力飽和温度Tiを再度検出する。
この結果、検出した圧力飽和温度Tiが依然として基準温度T未満であれば、次のステップ7に進んで第2回目の加算補正を実施する。この加算補正では、第1回目の加算補正で算出した補正指令回転数Rrに対して、加算補正値rを再度加算する。従って、この場合の補正指令回転数Rrは、暖房運転温風制御を開始する前の指令回転数最大値Rzに対して加算補正値rを2回加算した値になる。
こうして算出した補正指令回転数Rrは、第1回目の加算補正と同様に、ステップS8で最大値Rz以上であることを確認した後、次のステップS9に進んで補正指令回転数Rrが上限値Rm以上(Rr≧Rm)の場合は補正指令回転数Rrを上限値Rmに設定(Rr=Rm)する。そして、次のステップS10に進み、ステップS9で設定した第2回目の加算補正による補正指令回転数Rrが室内制御部22から室外制御部17に出力され、この補正指令回転数Rrに基づいた運転を所定時間継続した後、上述したステップS5に再び戻って圧力飽和温度Tiを検出する。
このようにして、ステップS6で圧力飽和温度Tiが基準温度T以上となるか、あるいは、ステップS8で補正指令回転数Rrが最大値Rzより小さくなるまで、ステップS5からステップS10までの制御を繰り返し、段階的に加算補正値rを加算して補正指令回転数Rrを上昇させる。
また、ステップS8で補正指令回転数Rrが最大値Rzより小さくなって「NO」になると、ステップS11に進んで上述した暖房運転温風制御モードは終了する。なお、ステップS2で制御開始条件の少なくとも1つが満たされなくなって「NO」になると、ステップS11に進んで上述した暖房運転温風制御モードは終了する。
このような補正指令回転数Rrの上昇により、圧縮機11への指令回転数が増加するので、室内熱交換器21に供給される冷媒循環量も増加して適正化される。従って、休止ユニットを循環することで減少した冷媒循環量は、圧縮機11への指令回転数補正により増加して補充されるので、暖房フィーリングの低下は解消される。
また、上述したステップS6で圧力飽和温度Tiが基準温度T以上となる「NO」の場合には、次のステップS21に進み、圧力飽和温度Tiが制御上限温度Tpより低いか否か、すなわち、圧力飽和温度Tiが基準温度T以上でかつ制御上限温度Tp未満(T≦Ti<Tp)の快適領域にあるか否かを判断する。この結果、圧力飽和温度Tiが快適領域にあると判断した「YES」の場合には、上述したステップS5に戻って上述した圧力飽和温度Tiの検出を行い、その検出結果に基づいて以下同様の制御が行われる。
ここで、上述した制御上限温度Tpについて簡単に説明する。
この制御上限温度Tpは、圧縮機11の高圧制御に用いられる圧力飽和温度を基準温度とし、この基準温度から所定値(たとえば3℃)を減じた値が用いられる。これは、圧縮機11の高圧制御が行われる前に、すなわち、高圧制御を実施する圧力飽和温度の設定値よりも低い圧力飽和温度Tiの温度領域において、本発明の暖房運転温風制御モードが実施されることを意味している。
また、上述したステップS21で圧力飽和温度Tiが制御上限温度Tp以上に大きくなって快適領域外と判断された「NO」の場合には、次のステップS22に進んで指令回転数Rの減算補正を実施する。この減算補正では、指令回転数Rから所定の減算補正値r′を減算して得られる補正指令回転数Rrを算出するもので、この補正指令回転数Rrを算出した後、上述したステップS8に進んで最大値Rzとの比較を行う。この結果、補正指令回転数Rrが最大値Rz以上であれば、次のステップS9に進んで上述したのと同様の制御を繰り返す。このような減算補正は、上述した加算補正による圧縮機11への指令回転数が増加しすぎた場合に行われるものであり、従って、減算補正の下限は、上述した最初の指令回転数R、すなわち風量設定により規定される指令回転数最大値Rzとなる。
この減算補正の場合も、ステップ5からステップS6及びステップS21を経て、圧力飽和温度Tiが快適領域に入るまで段階的に減算補正が繰り返される。そして、加算補正の場合と同様に、ステップS8で補正指令回転数Rrが最大値Rzより小さくなって「NO」になると、ステップS11に進んで上述した暖房運転温風制御モードは終了する。
このように、上述した本発明のマルチ型空気調和機によれば、暖房運転温風制御モードを設けてあるので、室内機ユニット20の室内熱交換器21で二層流部温度センサ23が検出した圧力飽和温度をパラメータとし、圧縮機11への指令回転数を補正制御範囲内で変化させて冷媒循環量を補正する制御が可能になる。このため、暖房運転中の室内機ユニット20では、運転休止中の室内機ユニット20に循環して冷媒不足となっていた冷媒循環量が補充され、暖房フィーリングの低下を解消して所望の暖房運転を行うことができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、たとえば室内機ユニット20が3台以上の場合にも適用可能であるなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
本発明に係るマルチ型空気調和装置の一実施形態を示す構成図である。 暖房運転温風制御モードの制御例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 室外機ユニット
11 圧縮機
12 四方弁
13 室外熱交換器
14A,14B 電子膨張弁
20A,20B 室内機ユニット
21A,21B 室内熱交換器
23A,23B 二相流部温度センサ(室内熱交飽和温度検出手段)
25A,25B 室内気吸込温度センサ
26A,26B 室内ファン

Claims (2)

  1. 室外機ユニットと、該室外機ユニットに接続されて各々独自の運転制御が可能な複数台の室内機ユニットとを具備してなるヒートポンプ式のマルチ型空気調和装置において、
    暖房運転時に所定の条件で選択される暖房運転温風制御モードを設け、該暖房運転温風制御モードでは、前記室内機ユニットの設定風量に対応して圧縮機への指令回転数補正制御範囲を定め、前記室内機ユニットの室内熱交換器に二相流部の温度を検出するよう設けた室内熱交飽和温度検出手段の検出値に基づいて、前記圧縮機への指令回転数を前記回転数補正制御範囲内で変化させることを特徴とするマルチ型空気調和装置。
  2. 前記暖房運転温風制御モードは、前記圧縮機に運転指令があり、前記設定風量が所定値以下とされ、かつ、前記圧縮機の指令回転数が前記設定風量での最大値とされた場合に選択されることを特徴とする請求項1に記載のマルチ型空気調和装置。
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