JP5316184B2 - 車両の変速制御装置 - Google Patents
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上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、車両の走行状況に応じて自動的に変速段を変更する自動変速モードを選択するための第1操作位置と、手動によるアップ/ダウンシフトを可能とするシーケンシャルシフトモードを選択するための第2操作位置とを操作位置として有するとともに、操作子への操作力の除荷に応じて該操作子が自動的に中立位置へと復動するように構成された第1シフト操作装置と、該第1シフト操作装置とは別途に設けられて、アップシフト用の操作部とダウンシフト用の操作部とを有する第2シフト操作装置と、を備え、前記自動変速モードの選択時における前記操作部の操作に応じて、手動によるアップ/ダウンシフトを一時的に可能とするとともに、規定の復帰条件の成立に応じて自動的に自動変速モードに戻る一時手動変速モードを選択する車両の変速制御装置において、前記一時手動変速モードの選択時における前記第1操作位置への前記第1シフト操作装置の操作の検出に応じて、前記復帰条件の成立を待たずして前記自動変速モードに強制復帰させる強制復帰手段を備えることを、その要旨としている。
図1は、本実施形態の車両の変速制御装置の全体構成を示している。同図に示すように、本変速制御装置には、車両の変速操作に係る2つのシフト操作装置、すなわちモーメンタリーセレクトレバー式シフト操作装置10とパドルスイッチ式シフト操作装置20とが設けられている。なお、これらモーメンタリーセレクトレバー式シフト操作装置10とパドルスイッチ式シフト操作装置20は何れも、変速機に対して電気的にのみ接続された、いわゆるシフト・バイ・ワイヤー方式のシフト操作装置として構成されている。
電子制御ユニット25は、以下のモーメンタリーセレクトレバー式シフト操作装置10及びパドルスイッチ式シフト操作装置20の操作に応じて変速モードを切り換えている。すなわち、電子制御ユニット25は、ドライブポジションへのセレクトレバー11の操作に応じて自動変速モードを選択し、シーケンシャルシフトポジションへのセレクトレバー11の操作に応じてシーケンシャルシフトモードを選択する。そして電子制御ユニット25は、シーケンシャルシフトモードの選択時におけるパドルスイッチ式シフト操作装置20からのアップ信号又はダウン信号の受信に応じて自動変速機のシフトレンジを一段ずつ上げ下げする。
・本実施形態では、次の2つのシフト操作装置を備えている。すなわち、そうしたシフト操作装置の一つは、車両の走行状況に応じて自動的に変速段を変更する自動変速モードを選択するためのDポジションと、手動によるアップ/ダウンシフトを可能とするシーケンシャルシフトモードを選択するためのSポジションとを操作位置として有するモーメンタリーセレクトレバー式シフト操作装置10となっている。またこのモーメンタリーセレクトレバー式シフト操作装置10は、操作子であるセレクトレバー11への操作力の除荷に応じて該セレクトレバー11が自動的に中立位置Mへと復動するように構成されている。もう一つは、モーメンタリーセレクトレバー式シフト操作装置10とは独立して設けられて、アップ/ダウンシフト用のパドル21、22を操作部として有するパドルスイッチ式シフト操作装置20となっている。そして本実施形態では、電子制御ユニット25は、自動変速モードの選択時におけるパドル21、22の操作に応じて、手動によるアップ/ダウンシフトを一時的に可能とするとともに、規定の復帰条件の成立に応じて自動的に自動変速モードに戻る一時手動変速モードを選択するようにしている。その上、本実施形態では、電子制御ユニット25は、一時手動変速モードの選択時におけるDポジションへのセレクトレバー11の操作の検出に応じて、復帰条件の成立を待たずして自動変速モードに強制復帰させるようにしている。こうした本実施形態では、自動変速モードの選択時にパドルスイッチ式シフト操作装置20のアップ/ダウンシフト用のパドル21、22が操作されると、一時手動変速モードに移行して、手動によるアップ/ダウンシフト操作が一時的に可能となる。こうした一時手動変速モードは、通常は、アクセル踏み込み時間により規定された復帰条件が成立するのを待って自動的に解除され、自動変速モードへの復帰がなされるようになっている。ただし、復帰条件の成立前にあっても、自動変速モードを選択するためのDポジションへのセレクトレバー11の操作がなされると、一時手動モードが強制的に解除されて自動変速モードへの復帰がなされるようになる。そのため、本実施形態では、運転者による意図的な一時手動モードから自動変速モードへの復帰を行うことが可能となる。しかも、こうした構成の実現は、両シフト操作装置(10、20)への新規な操作位置や操作部の追加を行わずとも可能である。また自動変速モードへの復帰の操作も、運転者が直感的に理解し易いものとなっている。したがって、本実施形態によれば、操作の複雑化を招くことなく、運転者の意向に即したシフト操作を行うことができるようになる。
・上記実施形態では、一時手動変速モードから自動変速モードへの自動復帰の条件を、一時手動変速モードの開始からの経過時間により規定するようにしていたが、こうした復帰条件の具体的内容は、これに限らず適宜に変更しても良い。例えば、一時手動変速モードの開始後のアクセルペダルの踏み込み時間によって復帰条件を規定することも可能である。
Claims (4)
- 車両の走行状況に応じて自動的に変速段を変更する自動変速モードを選択するための第1操作位置と、手動によるアップ/ダウンシフトを可能とするシーケンシャルシフトモードを選択するための第2操作位置とを操作位置として有するとともに、操作子への操作力の除荷に応じて該操作子が自動的に中立位置へと復動するように構成された第1シフト操作装置と、該第1シフト操作装置とは別途に設けられて、アップシフト用の操作部とダウンシフト用の操作部とを有する第2シフト操作装置と、を備え、前記自動変速モードの選択時における前記操作部の操作に応じて、手動によるアップ/ダウンシフトを一時的に可能とするとともに、規定の復帰条件の成立に応じて自動的に自動変速モードに戻る一時手動変速モードを選択する車両の変速制御装置において、
前記一時手動変速モードの選択時における前記第1操作位置への前記第1シフト操作装置の操作の検出に応じて、前記復帰条件の成立を待たずして前記自動変速モードに強制復帰させる強制復帰手段を備え、
前記第1操作位置への前記第1シフト操作装置の操作の検出は、前記一時手動変速モードの開始時より開始される
ことを特徴とする車両の変速制御装置。 - 前記強制復帰手段は、前記第1シフト操作装置が故障していると判定されたときには、前記第1操作位置への操作の検出に応じた前記自動変速モードへの強制復帰を中止する
請求項1に記載の車両の変速制御装置。 - 前記第1シフト操作装置及び前記第2シフト操作装置は、変速機に対して電気的にのみ接続されてなる
請求項1又は2に記載の車両の変速制御装置。 - 前記第1シフト操作装置は、セレクトレバー式のシフト操作装置として構成され、前記第2シフト操作装置は、車両のステアリングに設けられたパドルスイッチ式又はボタンスイッチ式のシフト操作装置として構成されてなる
請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両の変速制御装置。
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