JP5313873B2 - スルホニウム塩開始剤 - Google Patents
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Description
現在、式I:
L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4、L”4、L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8及びL”8は、互いに独立して、水素又は有機置換基であり;並びに/或いは
L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5の対の1つ以上は、一緒になって、単結合を示すが、但し、X、X’又はX”は、それぞれ単結合ではなく;並びに/或いは
L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5は、一緒になって、有機結合基を示す;並びに/或いは
L1及びL3、L1及びL、L5及びL7、L’1及びL’3、L’1及びL’、L’5及びL’7、L”1及びL”3、L”1及びL”、又はL”5及びL”7の対の1つ以上は、一緒になって、有機結合基を示すが;
但し、L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4、L”4、L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8及びL”8のうちの少なくとも1つは水素以外であり;
X、X’及びX”は、互いに独立して、単結合、CRaRb、O、S、NRc又はNCORcであり;
Ra、Rb及びRcは、互いに独立して、水素又は有機置換基であり;そして
Yは、無機又は有機アニオンである〕で示される化合物が、有効な低黄変光潜在性スルホニウム塩であることが見出されている。
前記化合物は、光硬化性配合物において低い黄変、少ない臭気及び良好な溶解性と組み合わされた良好な反応性によって優れている。式Iの光潜在性酸スルホニウム塩化合物は、良好な溶解性及び低い黄変特性と組み合わされた極めて満足のいく反応性を示す。環境の点から非常に重要な利点は、本発明の化合物がベンゼンを放出しないという事実である。
L、L’及びL”が同一であり、L1、L’1及びL”1が同一であり、L2、L’2及びL”2が同一であり、L3、L’3及びL”3が同一であり、L4、L’4及びL”4が同一であり、L5、L’5及びL”5が同一であり、L6、L’6及びL”6が同一であり、L7、L’7及びL”7が同一であり、L8、L’8及びL”8が同一であり、そしてX、X’及びX”が同一である式Iの化合物であり、すなわち、式Ia:
L、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7及びL8は、互いに独立して、水素、R1、OR1、SR1、NR1R2、ハロゲン、NO2、CN、NR1COR2、COOR1、OCOR1、CONR1R2、OCOOR1、OCONR1R2、NR1COOR2、SO3H、SO3M、SOR1、SO2R1又はCOTであり;
並びに/或いは
L3及びL5の対の1つ以上は、一緒になって、単結合、CRaRb、CO、O、S、NRc又はNCORcであるが、但し、Xがそれぞれ単結合を示す場合、L3及びL5は一緒になって単結合ではなく;並びに/或いは
L1及びL3、L1及びL、L5及びL7の対の1つ以上は、一緒になって、C3〜C4アルキレン、CR1=CR2−CR3=CR4、CR1=CR2−O、CR1=CR2−S、CR1=CR2−NR1、CO−O−CO、CONR1CO、CO−(o−フェニレン)−S、1つ以上のDで置換されているCO−(o−フェニレン)−S、又はO、S、NR1若しくはNCOR1で中断されているC1〜C3アルキレンであるが;
但し、L、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8のうちの少なくとも1つは水素以外であり;
T1及びT2は、互いに独立して、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C5〜C12シクロアルケニル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上Eで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換されているC2〜C20アルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C12シクロアルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C12シクロアルケニル、又は1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
R1、R2、R3、R4、Ra、Rb及びRcは、互いに独立して、T1の意味を有し;
Tは、T1又はO−T2を示し;
X、X’及びX”は、互いに独立して、単結合、CRaRb、O、S、NRc又はNCORcであり;
Dは、水素、R5、OR5、SR5、NR5R6、ハロゲン、NO2、CN、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、NR5COR6、COOR5、OCOR5、CONR5R6、OCOOR5、OCONR5R6、NR5COOR6、SO3H又はSO3Mであり;
Eは、O、S、COO、OCO、CO、NR5、NCOR5、NR5CO、CONR5、OCOO、OCONR5、NR5COO、SO2、SO、CR5=CR6又は下記:
R5及びR6は、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yは、無機又は有機アニオンであり;そして
Mは、無機又は有機カチオンである〕
で示される化合物である。
C1〜C18アルキル、C1〜C14アルキル、C1〜C12アルキル、C1〜C8アルキル、C1〜C6アルキル及びC1〜C4アルキルは、対応する数のC原子までC1〜C20アルキルについて上記で与えられた意味と同じ意味を有する。
1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル(ここでEは、O、S、COO、OCO、CO、NR5、NCOR5、NR5CO、CONR5、OCOO、OCONR5、NR5COO、SO2、SO、CR5=CR6又は下記:
置換C6〜C14アリールは、例えば、1〜4回、例えば1回、2回又は3回、特に1回又は2回置換されている。フェニル環の置換基は、フェニル環の2−、3−若しくは4−位、又は2,4−、2,6−、2,3−、3,4−、3,5−、2,4,6−位、特に2−又は4−位にある。置換ナフチル、アントリル又はフェナントリルは、例えば、1〜4回、例えば1回、2回又は3回、好ましくは1回置換されている。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素であり、特に塩素又はフッ素であり、好ましくはフッ素である。
C2〜C20ハロアルキルスルホネートは、RxSO3 −であり、ここでRxは、ハロ置換C2〜C20アルキル、C2〜C10−、C2〜C8−又はC4〜C8−アルキルである。その例には、C2F5SO3 −、C4F9SO3 −及びC8F17SO3 −が挙げられる。
C6〜C10アリースルホネートは、RxSO3 −であり、ここでRxは、C6〜C10アリール、例えばフェニル又はナフチルである。
アルキル置換アリールスルホネートは、例えば、トルエンスルホネート、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホネート、2,4,6−トリス(イソプロピル)ベンゼンスルホネート、4−tert−ブチルベンゼンスルホネート及び4−ドデシルベンゼンスルホネートである。
ハロ置換アリールスルホネートは、例えば、4−クロロベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、2,4,6−トリフルオロベンゼンスルホネート及びペンタフルオロベンゼンスルホネートである。
ペルフルオロアルキルは、フッ素で完全に置換されているアルキルであり、すなわちアルキルラジカルの水素原子がフッ素に代えられている。同じことがペルフルオロアルキレンに当てはまる。
そのようなアニオンの例は、(C2F5SO2)2N−、(C4F9SO2)2N−、(C8F17SO2)3C−、(CF3SO2)3C−、(CF3SO2)2N−、(C4F9SO2)3C−、(CF3SO2)2(C4F9SO2)C−、(CF3SO2)(C4F9SO2)N−、〔(3,5−ビス(CF3)(C6H3)SO2〕2N−、下記:
Yは、特に、ハロゲン、又はCfF2f+1SO3 −、(BF4)−、(SbF6)−、(AsF6)−、(PF6)−及び(B(C6F5)4)−の群から選択される非求核性アニオンであり;ここでfは、1〜8の整数である。
Mは、好ましくは、Li、Na、K、N(Ra)4、N(Ra)3Rb、N(Ra)2RbRc、S(Ra)3、S(Ra)2Rb、SRaRbRc、特にNa、K、N(Ra)4、N(Ra)3Rb、S(Ra)3又はS(Ra)2Rbである。
用語「少なくとも」は、1つ又は1つより多い、例えば、1又は2又は3つ、好ましくは1又は2つを定義することが意図される。
用語「場合により置換されている」は、参照される基が非置換であるか、又は置換されているかのいずれかであることを意味する。
本明細書及特許請求の範囲の全体を通して、文脈から必要とされない限り、語「含む」又はその変形、例えば「含み」若しくは「含んでいる」は、記述される整数又は工程又は整数若しくは工程の群を含めることを意味するが、他のあらゆる整数又は工程又は整数若しくは工程の群を除外することを意味しないことが理解される。
L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8及びL”8が、互いに独立して、水素、R1、OR1、SR1、ハロゲンであり;並びに/或いは
L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5の対の1つ以上が、一緒になって、単結合、CRaRb、CO、O、S、NRc又はNCORcであるが、但し、X、X’又はX”がそれぞれ単結合を示す場合、L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5が一緒になって単結合ではなく;並びに/或いは
L1及びL3、L1及びL、L5及びL7、L’1及びL’3、L’1及びL’、L’5及びL’7、L”1及びL”3、L”1及びL”、又はL”5及びL”7の対の1つ以上が、一緒になって、C3〜C4アルキレン、CR1=CR2−CR3=CR4、CR1=CR2−O、CR1=CR2−S、CR1=CR2−NR1、CO−O−CO、CONR1CO、CO−(o−フェニレン)−S、1つ以上のDで置換されているCO−(o−フェニレン)−S、又はO、S、NR1若しくはNCOR1で中断されているC1〜C3アルキレンであるが;
但し、L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4、L”4、L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8、L”8のうちの少なくとも1つが水素以外であり;
T1及びT2が、互いに独立して、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換されているC2〜C20アルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、又は1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
X、X’及びX”が、互いに独立して、単結合、CRaRb、O、S、NRc又はNCORcであり;
R1、R2、R3、R4、Ra、Rb及びRcが、互いに独立して、T1の意味を有し;
Tが、T1又はO−T2であり;
Dが、水素、R5、OR5、SR5、ハロゲン、NO2、CN、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、NR5COR6、COOR5、OCOR5、CONR5R6、OCOOR5、OCONR5R6、NR5COOR6、SO3H又はSO3Mであり;
Eが、O、S、COO、OCO、CO、NCOR5、NR5CO、CONR5、OCOO、OCONR5、NR5COO、SO2又はSO、CR5=CR6であり:
R5及びR6が、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル、フェニルであり;
Yが、無機又は有機アニオンであり;そして
Mが、無機又は有機カチオンである
上記で定義されている式I及びIaの化合物である。
L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8及びL”8が、互いに独立して、水素、R1、OR1、ハロゲンであり;並びに/或いは
L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5の対の1つ以上が、一緒になって、単結合、CRaRb、CO、O又はSであるが、但し、X、X’又はX”がそれぞれ単結合を示す場合、L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5が一緒になって単結合ではなく;並びに/或いは
L1及びL3、L1及びL、L5及びL7、L’1及びL’3、L’1及びL’、L’5及びL’7、L”1及びL”3、L”1及びL”、又はL”5及びL”7の対の1つ以上が、一緒になって、C3〜C4アルキレン、CR1=CR2−CR3=CR4、CR1=CR2−O、CR1=CR2−S、CR1=CR2−NR1、CO−O−CO、CONR1CO、CO−(o−フェニレン)−S、又は1つ以上のDで置換されているCO−(o−フェニレン)−Sであるが;
但し、L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4、L”4、L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8、L”8のうちの少なくとも1つが水素以外であり;
T1及びT2が、互いに独立して、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換されているC2〜C20アルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、又は1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
R1、R2、R3、R4、Ra、Rb及びRcが、互いに独立して、T1の意味を有し;
Tが、T1又はO−T2であり;
X、X’及びX”が、互いに独立して、単結合、CRaRb、O、S、NRc又はNCORcであり;
Dが、水素、R5、OR5、SR5、ハロゲン、NO2、CN、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、COOR5、OCOR5、SO3H又はSO3Mであり;
Eが、O、S、COO、OCO、CO、SO2、SO又はCR5=CR6であり;
R5及びR6が、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yが、無機又は有機アニオンであり;そして
Mが、無機又は有機カチオンである
上記で定義されている式I及びIaの化合物である。
L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8及びL”8が、互いに独立して、水素、R1又はOR1であり;並びに/或いは
L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5の対の1つ以上が、一緒になって、単結合、CRaRb、CO、O又はSであるが、但し、X、X’、はX”がそれぞれ単結合を示す場合、L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5が一緒になって単結合ではなく;並びに/或いは
L1及びL3、L1及びL、L5及びL7、L’1及びL’3、L’1及びL’、L’5及びL’7、L”1及びL”3、L”1及びL”、又はL”5及びL”7の対の1つ以上が、一緒になって、C3〜C4アルキレン、CR1=CR2−CR3=CR4、CR1=CR2−O、CR1=CR2−S、CR1=CR2−NR1、CO−O−CO、CONR1CO、CO−(o−フェニレン)−S、又は1つ以上のDで置換されているCO−(o−フェニレン)−Sであるが;
但し、L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4、L”4、L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8、L”8のうちの少なくとも1つが水素以外であり;
T1及びT2が、互いに独立して、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換されているC2〜C20アルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、又は1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
R1、R2、R3、R4、Ra、Rb及びRcが、互いに独立して、T1の意味を有し;
Tが、T1又はO−T2であり;
X、X’及びX”が、互いに独立して、単結合、CRaRb、O、S、NRc又はNCORcであり;
Dが、水素、R5、OR5、SR5、ハロゲン、NO2、CN、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、COOR5又はOCOR5であり;
Eが、O、S、COO、OCO、CO又はCR5=CR6であり;
R5及びR6が、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yが、無機又は有機アニオンであり;そして
Mが、無機又は有機カチオンである
上記で定義されている式I及びIaの化合物である。
L、L1、L2、L3及びL4が、互いに独立して、水素、R1、OR1、ハロゲン、SO3H、SO3M、SOR1、SO2R1、CN、NO2又はCOTであり;
L5、L6、L7及びL8が、互いに独立して、水素、R1又はOR1であるが;
但し、L、L1、L2、L3、L4のうちの少なくとも1つが、SO3H、SO3M、SO2R1、CN、NO2又はCOTであり;
T1及びT2が、互いに独立して、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換されているC2〜C20アルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
R1、Ra、Rb及びRcが、互いに独立して、T1の意味を有し;
Tが、T1又はO−T2であり;
X、X’及びX”が、互いに独立して、単結合、CRaRb、O、S、NRc又はNCORcであり;
Dが、水素、R5、OR5、SR5、ハロゲン、NO2、CN、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、COOR5又はOCOR5であり;
Eが、O、S、COO、OCO、CO又はCR5=CR6であり;
R5及びR6が、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yが、無機又は有機アニオンであり;そして
Mが、無機又は有機カチオンである
式Iaの化合物である。
L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4及びL”4が、互いに独立して、水素、R1、OR1、NO2又はCOTであり;
L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8及びL”8が、互いに独立して、水素、R1又はOR1であるが;
但し、L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4及びL”4のうちの少なくとも1つが、NO2又はCOTであり;
T1及びT2が、互いに独立して、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換されているC2〜C20アルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、又は1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
R1、Ra、Rb,Rcが、互いに独立して、T1の意味を有し;
Tが、T1又はO−T2であり;
X、X’及びX”が、互いに独立して、単結合、CRaRb、O、S、NRc又はNCORcであり;
Dが、水素、R5、OR5、SR5、ハロゲン、NO2、CN、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、COOR5又はOCOR5であり;
Eが、O、S、COO、OCO、CO又はCR5=CR6であり;
R5及びR6が、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル、フェニルであり;そして
Yが、無機又は有機アニオンである
式I又はIaの化合物である。
L、L1、L2、L3及びL4が、互いに独立して、水素、NO2、R1、OR1又はCOTであり;
L5、L6、L7及びL8が、互いに独立して、水素、R1又はOR1であるが;
但し、L、L1、L2、L3、L4のうちの少なくとも1つが、NO2又はCOTであり;
T1が、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、1つ以上のC1〜C4アルキル、ハロゲン又はC1〜C4アルコキシで置換されているC6〜C14アリールであり;
Tが、T1又はO−T2であり;
T2が、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、又は1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
Xが、O又はSであり;
Dが、水素、R5、OR5、ハロゲン、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、COOR5又はOCOR5であり;
Eが、O、COO、OCO又はCOであり;
R1、R2、R5及びR6が、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;そして
Yが、無機又は有機アニオンである
式Iaの化合物である。
L、L1、L2、L3及びL4が、互いに独立して、水素、R1、OR1又はCOTであり;
L5、L6、L7及びL8が、水素であるが、但し、L、L1、L2、L3、L4のうちの少なくとも1つがCOTであり;
T1が、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、又は1つ以上のC1〜C4アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C4アルコキシで置換されているC6〜C14アリールであり;
Tが、T1又はO−T2であり;
T2が、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、1つ以上のO−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、R5、OR5、COOR5で置換されている及び/若しくは1つ以上のOで中断されているC1〜C20アルキル、1つ以上のOで中断されているC2〜C12シクロアルキル、又は1つ以上のC1〜C4アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C4アルコキシで置換されているC6〜C14アリールであり;
Xが、O又はSであり;
R1及びR5が、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;そして
Yが、無機又は有機アニオンである
式Iaの化合物である。
L、L1、L2、L3及びL4が、互いに独立して、水素又はCOTであり;
L5、L6、L7及びL8が、水素であるが、但し、L、L1、L2、L3、L4のうちの少なくとも1つがCOTであり;
T1が、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、又は1つ以上のC1〜C4アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C4アルコキシで置換されているC6〜C14アリールであり;
Tが、T1又はO−T2であり;
T2が、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、1つ以上のO−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、R5、OR5、COOR5で置換されている及び/若しくは1つ以上のOで中断されているC1〜C20アルキル、1つ以上のOで中断されているC2〜C12シクロアルキル、又は1つ以上のC1〜C4アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C4アルコキシで置換されているC6〜C14アリールであり;
Xが、O又はSであり;
R5が、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yが、無機又は有機アニオンである
式Iaの化合物である。
L、L1、L2、L3及びL4が、互いに独立して、水素又はCOTであり;
L5、L6、L7及びL8が、水素であるが、但し、L、L1、L2、L3、L4のうちの少なくとも1つがCOTであり;
T1が、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、又は1つ以上のC1〜C4アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C4アルコキシで置換されているC6〜C14アリールであり;
Tが、T1又はO−T2であり;
T2が、水素、C1〜C20アルキル、又は1つ以上のR5、OR5若しくはCOOR5で置換されている、及び/若しくは場合により1つ以上のOで中断されているC1〜C20アルキルであり:
Xが、O又はSであり;
R5が、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yが、ハロゲン、又はC1〜C20ペルフルオロアルキルスルホニルメチド、CfF2f+1SO3 −、(BZ4)−、(SbZ6)−、(AsZ6)−、(PZ6)−及び(B(C6Z5)4)−の群から選択される非求核性アニオンであり;
Zが、ハロゲンであり;そして
fが、1〜8の整数である
式Iの化合物である。
Lが、COTであり;
L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7及びL8が、水素であり;
T1が、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、又は1つ以上のC1〜C4アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C4アルコキシで置換されているC6〜C14アリールであり;
Tが、T1又はO−T2であり;
T2が、水素、C1〜C20アルキル、又は1つ以上のOR5、COOR5で置換されている及び/若しくは場合により1つ以上のOで中断されているC1〜C20アルキルであり:
Xが、O又はSであり;
R5が、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yが、ハロゲン、又はCfF2f+1SO3 −、C1〜C20ペルフルオロアルキルスルホニルメチド、(BF4)−、(SbF6)−、(AsF6)−、(PF6)−及び(B(C6F5)4)−の群から選択される非求核性アニオンであり;そして
fが、1〜8の整数である
式Iの化合物である。
例えばL3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5の対の1つ以上は、一緒になって、単結合、CRaRb、CO、O又はSである。
特に、L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8及びL”8は、互いに独立して、水素、R1又はOR1であり;並びに/或いは
L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5の対の1つ以上は、一緒になって、単結合、CRaRb、CO、O又はSであるが、但し、X、X’、はX”がそれぞれ単結合を示す場合、L3及びL5、L’3及びL’5、又はL”3及びL”5は一緒になって単結合ではなく、並びに/或いは、L1及びL3、L1及びL、L5及びL7、L’1及びL’3、L’1及びL’、L’5及びL’7、L”1及びL”3、L”1及びL”、又はL”5及びL”7の対の1つ以上は、一緒になって、C3〜C4アルキレン、CR1=CR2−CR3=CR4、CR1=CR2−O、CR1=CR2−S、CR1=CR2−NR1、CO−O−CO、CONR1CO、CO−(o−フェニレン)−S、又は1つ以上のDで置換されているCO−(o−フェニレン)−Sであるが;
但し、L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4、L”4、L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8、L”8のうちの少なくとも1つは水素以外であるか;或いは
例えば、L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4及びL”4のうちの少なくとも1つは、SO3H、SO3M、SO2R1、CN、NO2又はCOT、特にNO2又はCOTである。
T1は、特に、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C6〜C14アリール、又は1つ以上のC1〜C4アルキル、ハロゲン若しくはC1〜C4アルコキシで置換されているC6〜C14アリールである。
L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7及びL8が水素であり;
Lが、COT、COR1又はCNであり;
Tが、C1〜C20アルキル又はC6〜C14アリールであり;
R1が、C1〜C20アルキルであり;
Xが、O又はSであり;
Yが、ハロゲン、又はCfF2f+1SO3 −、C1〜C20ペルフルオロアルキルスルホニルメチド、(BF4)−、(SbF6)−、(AsF6)−、(PF6)−及び(B(C6F5)4)−の非求核性アニオンであり;そして
fが、1〜8の整数である
式Iの化合物である。
他の例は、SnCl4、ZnCl2、FeCl3、HPF6;希土類金属トリフルオロメタンスルホネート(Bulletin of the Chemical Society of Japan, 2000, 73(10), 2325に公表されている);銅トリフルオロメタンスルホネート(Tetrahedron, 2001, 57, 241により知られている);ウラニル塩(Journal of Molecular Catalysis A: Chemical, 2000, 764(1-2), 195に開示されている)である。HFの使用は、Journal of Organic Chemistry, 1991, 56(20), 5955に記載されており、一方、Journal of Organic Chemistry, 1996, 61 (26), 9546において、アルミナ/トリフルオロ酢酸無水物がマイクロ波条件下で用いられている。触媒としてのZnCl2は、Indian Journal of Heterocyclic Chemistry, 2002, 11, 229によって知られている。
フリーデル−クラフツにおけるゼオライト触媒は、例えば、J. Molecular Catalysis: Chemical 1998, 134, 121, Applied Catalysis A: General, 2000, 201, 159に開示されており、一方、粘土又は交換粘土の使用は、US4304941によって知られている。
ヘテロポリ酸又はヘテロポリ酸含有固体支持体の適用は、例えば、Journal of Molecular Catalysis A: Chemical 2004, 209(1-2), 189に記載されている。
フリーデル−クラフツ触媒の混合物を使用することができ、フリーデル−クラフツ触媒と、MY又はとりわけMPF6のような塩との混合物、又は、より興味深いものはNaPF6若しくはKPF6との混合物を使用することができる。
適切には、上記反応における式IIの化合物とフリーデル−クラフツ触媒のモル比は、例えば、100:1〜1:5;100:1〜1:1;10:1〜1:1であるか、又は10:1、5:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:5であり、好ましくは10:1〜1:1である。
スルフィニル化反応は、例えば、S. Smiles and R. Le RossignolによりJCS 89 (1906), 696-708 and JCS 93 (1908), 745-762において開示されている。
ジクロロメタン、クロロベンゼン及びジクロロベンゼンが好ましい溶媒である。
a)式IIの化合物を、触媒及び塩化チオニルと一緒に、反応容器の中に入れ、直ぐに最終反応温度に加熱する、或いは
b)式IIの化合物を、触媒及び塩化チオニルと一緒に、反応容器の中に入れ、反応の間に最終反応温度にゆっくりと加熱する、或いは
c)反応の間に、塩化チオニルを、予め反応温度に加熱した式IIの化合物及び触媒に加える、
d)触媒をいずれか又は両方の出発材料の最小量に懸濁し、次に、反応体をその後任意の順番で加えるか、又は一緒に加える。
反応容器を、触媒及び塩化チオニルを充填したカラムで構成することもでき、式IIの化合物を、触媒の上からカラムの全体にわたってポンプで(例えば、連続的に)送る。
更なる可能性は、反応体を反応蒸留によって一緒にすることであり、これは、触媒化学反応と蒸留が単一の装置で同時に起こるプロセスである。
反応温度は、原則的に、反応に用いる抽出物及び溶媒の沸点によって決まる。前記温度は、都合良くは、−20℃〜約200℃、例えば、0℃〜140℃又は0℃〜100℃、特に0℃〜80℃、好ましくは20℃〜80℃、最も好ましくは20〜60℃の範囲である。
L、L’、L”、L1、L’1、L”1、L2、L’2、L”2、L3、L’3、L”3、L4、L’4、L”4、L5、L’5、L”5、L6、L’6、L”6、L7、L’7、L”7、L8、L’8及びL”8、X、X’及びX”は、上記で定義されたとおりである〕が用いられる。
ヘキサフルオロリン酸カリウム又は75%HPF6水溶液の存在下での酢酸/無水酢酸/硫酸中のアリール化のような複分解を伴わない条件が、例えばUS2004/0030158−Aに記載されている。
(a1)カチオン的若しくは酸触媒的に重合可能な若しくは架橋可能な化合物、又は
(a2)酸の作用で現像液中に溶解度を増加する化合物;及び
(B)少なくとも1つの、上記に記載された式Iの化合物
を含む放射線感受性組成物である。
また、成分(a1)として適している多数の市販のグリシジルエーテルエポキシドが存在し、例えば、メタクリル酸グリシジル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、例えば、商標名EPON 828、EPON 825、EPON 1004及びEPON 1010(Shell)で得られるもの;DER-331、DER-332及びDER-334(Dow Chemical);フェノールホルムアルデヒドノボラックの1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、例えば、DEN-431, DEN-438(Dow Chemical);並びにレゾルシノールジグリシジルエーテル;アルキルグリシジルエーテル、例えば、C8〜C10グリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 7、C12〜C14グリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 8、ブチルグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 61、クレシルグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 62、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 65、多官能グリシジルエーテル、例えば、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 67、ネオペンチルグリコールのジグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 68、シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 107、トリメチロールエタントリグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 44、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 48、脂肪族ポリオールのポリグリシジルエーテル、例は、HELOXY Modifier 84(HELOXYグリシジルエーテルは全てShellから入手可能である)である。
また適切なものは、例えばスチレン−メタクリル酸グリシジル又はメタクリル酸メチル−アクリル酸グリシジルのようなアクリル酸エステルのコポリマーを含むグリシジルエーテルである。その例には、1:1スチレン/メタクリル酸グルシジル、1:1メタクリル酸メチル/アクリル酸グリシジル、62.5:24:13.5メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル/メタクリル酸グリシジルが挙げられる。
グリシジルエーテル化合物のポリマーは、例えば、カチオン性硬化を損なわないのであれば、他の官能基を含むこともできる。
市販されている、成分(a1)として適している他のグリシジルエーテル化合物は、多官能液体及び固体ノボラックグリシジルエーテル樹脂、例えばPY 307、EPN 1179、EPN 1180、EPN 1,179及びECN 9699である。
異なるグリシジルエーテル化合物の混合物も成分(a1)として使用できることが理解される。
グリシジルエーテル(a1)は、例えば、式XX:
xは、1〜6の数であり、そして
R50は、一価から六価のアルキル又はアリールラジカルである〕で示される化合物である。
好ましいものは、例えば、
xが、1、2又は3の数であり;
x=1の場合、R50が、非置換若しくはC1〜C12アルキル置換のフェニル、ナフチル、アントラシル、ビフェニリル、C1〜C20アルキル、又は1個以上の酸素原子により中断されているC2〜C20アルキルであるか、或いは
x=2の場合、R50が、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、C6〜C10シクロアルキレン、非置換若しくはハロ置換のC1〜C40アルキレン、1個以上の酸素原子により中断されているC2〜C40アルキレン、又は下記:
x=3の場合、R50が、下記:
zが、1〜10の数であり;そして
R60が、C1〜C20アルキレン、酸素又は下記:
R70は、非置換若しくはC1〜C12アルキル置換のフェニル;ナフチル;アントラシル;ビフェニリル;C1〜C20アルキル、1個以上の酸素原子により中断されているC2〜C20アルキル;又は下記式:
R50は、フェニレン、C1〜C20アルキレン、1個以上の酸素原子により中断されているC2〜C20アルキレン、又は下記:
R60は、C1〜C20アルキレン又は酸素である〕
で示される化合物である。
R50は、フェニレン、C1〜C20アルキレン、1個以上の酸素原子により中断されているC2〜C20アルキレン、又は下記:
R60は、C1〜C20アルキレン又は酸素である〕
で示されるグリシジルエーテル化合物である。
そのようなエーテルは、非環式アルコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール及び高級ポリ(オキシエチレン)グリコール、プロパン−1,2−ジオール及びポリ(オキシプロピレン)グリコール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,4−ジオール、ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ペンタン−1,5−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、ヘキサン−2,4,6−トリオール、グリセロール、1,1,1−トリメチロール−プロパン、ペンタエリトリトール及びソルビトールから、脂環式アルコール、例えば、レゾルシトール、キニトール、ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン及び1,1−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ−3−エンから、並びに芳香族核を有するアルコール、例えば、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン及びp,p’−ビス(2−ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンから、ポリ(エピクロロヒドリン)を用いて調製することができる。また、単核フェノール、例えば、レゾルシノール及びヒドロキシキノン、並びに多核フェノール、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、4,4−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(ビスフェノールA)及び2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンから調製することができる。
ポリグリシジルエーテル及びポル(β−メチルグリシジル)エーテルの調製に適している更なるヒドロキシ化合物は、アルデヒド、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、クローラル及びフルフラールと、フェノール類、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、3,5−ジメチルフェノール、4−クロロフェノール及び4−tert−ブチルフェノールとの縮合により得られるノボラックである。
ポリ(S−グリシジル)化合物も適している。その例には、ジチオールのジ−S−グリシジル誘導体、例えば、エタン−1,2−ジチオール及びビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテルが挙げられる。
更なるカチオン的に硬化しうる配合物を、例えば、EP119425において見出すことができる。
エチレン性二重結合を含有する適切なモノマーの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル及び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ステアリルアクリレート、及びイソボルニルアクリレートのような、アルキル及びヒドロキシアルキルアクリレート、及びメタクリレートが挙げられる。更なる適切な例には、アクリルロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミド、酢酸ビニルのようなビニルエステル、イソブチルビニルエーテルのようなビニルエーテル、スチレン、アルキル−及びハロ−置換スチレン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、並びに塩化ビニリデンが挙げられる。
少なくとも2つの二重結合を含有する適切なモノマーの例には、グリセロールジアクリレート、グリセロールトリアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリレート、1,3−プロパンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヘキサメチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、4,4’−ビス(2−アクリロイルオキシエトキシ)ジフェニルプロパン、ペンタエリトリトールトリアクリレート又はテトラアクリレート、ペンタエリトリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,2,4−ブタントリオールトリメタクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、ビス〔1−(2−アクリルオキシ)〕−p−エトキシフェニルジメチルメタン、ビス〔1−(3−アクリルオキシ−2−ヒドロキシ)〕−p−プロポキシフェニルジメチルメタン及びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートトリメタクリレート;200〜500の分子量を有するポリ(エチレングリコール)のビス−アクリレート及びビス−メタクリレート、ジアリルフタレート、ジビニルスクシネート、ジビニルアジペート及びジビニルフタレート、ビニルアクリレート、ジビニルベンゼン、トリアリルホスフェート、トリアリルイソシアヌレート、並びにトリス(2−アクリロイル−エチル)イソシアヌレートが挙げられる。
高分子量(オリゴマー)多不飽和化合物の例には、アクリル化エポキシ樹脂、アクリル化又はビニルエーテル若しくはエポキシ基含有ポリエステル、ポリウレタン及びポリエーテルが挙げられる。不飽和オリゴマーの更なる例は、不飽和ポリエステル樹脂であり、それは通常マレイン酸、フタル酸及び1つ以上のジオールから調製され、およそ500〜3000の分子量を有する。ビニルエーテルモノマー及びオリゴマー、並びにポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリビニルエーテル及びエポキシ主鎖を有するマレイン酸末端基オリゴマーを使用することもできる。また、WO90/01512に記載されているように、マレイン酸で官能化されている、ビニルエーテルとモノマーのコポリマーも非常に適している。しかし、同様に適切なものは、ビニルエーテル及びマレイン酸で官能化されているモノマーのコポリマーである。そのような不飽和オリゴマーをプレポリマーと呼ぶこともできる。官能化アクリレートも適している。官能化アクリレート及びメタクリレートポリマーのベースポリマー(主鎖)を形成するのに通常使用される適切なモノマーの例は、アクリレート、メタクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートなどである。加えて、官能ポリマーを得るため、適切な量の官能モノマーを重合の際に共重合させる。酸官能化アクリレート又はメタクリレートポリマーは、アクリル酸及びメタクリル酸のような酸官能モノマーを使用して得られる。ヒドロキシ官能アクリレート又はメタクリレートポリマーは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート及び3,4−ジヒドロキシブチルメタクリレートのようなヒドロキシ官能モノマーから得られる。エポキシ官能化アクリレート又はメタクリレートポリマーは、グリシジルメタクリレート、2,3−エポキシブチルメタクリレート、3,4−エポキシブチルメタクリレート、2,3−エポキシシクロヘキシルメタクリレート、10,11−エポキシウンデシルメタクリレートなどのようなエポキシ官能モノマーを使用して得られる。イソシアネート官能化ポリマーを、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートのようなイソシアネート官能化モノマーから得ることも可能である。
特に適切なものは、例えば、エチレン性不飽和一官能又は多官能カルボン酸のエステル及びポリオール又はポリエポキシド、並びにエチレン性不飽和基を鎖若しくは側基に有するポリマーであり、例としては、不飽和ポリエステル、ポリアミド及びポリウレタン、並びにそれらのコポリマー、アルキド樹脂、ポリブタンジエンとブタンジエンのコポリマー、ポリイソプレンとイソプレンのコポリマー、(メタ)アクリル基を側鎖に有するポリマー及びコポリマー、並びにそのようなポリマーの1個以上の混合物である。
適切な単官能又は多官能不飽和カルボン酸の例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸及びフマル酸、並びにリノレン酸又はオレイン酸のような不飽和脂肪酸である。好ましくは、アクリル酸及びメタクリル酸である。
しかし、飽和ジ−又はポリカルボン酸と不飽和カルボン酸との混合物を使用することもできる。適切な飽和ジ−又はポリカルボン酸の例には、例えば、テトラクロロフタル酸、テトラブロモフタル酸、フタル酸無水物、アジピン酸、テトラヒドロフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ヘプタンジカルボン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸などが挙げられる。
脂肪族及び脂環式ポリオールの例は、好ましくは炭素原子2〜12個を有するアルキレンジオールであり、例えば、エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−又は1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、好ましくは分子量200〜1500を有するポリエチレングリコール、1,3−シクロペンタンジオール、1,2−、1,3−又は1,4−シクロヘサンジオール、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサングリセロール、トリス(β−ヒドロキシエチル)アミン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール及びソルビトールである。
ポリオールは、1つ又は異なる不飽和カルボン酸により部分的に、又は全体的にエステル化されていることができ、部分エステル中の遊離ヒドロキシル基は他のカルボン酸により改質、例えば、エーテル化又はエステル化されていることが可能である。
エステルの例は下記である:
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ペンタエリトリトールジアクリレート、ペンタエリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールジアクリレート、ジペンタエリトリトールトリアクリレート、ジペンタエリトリトールテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールペンタアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリトリトールオクタアクリレート、ペンタエリトリトールジメタクリレート、ペンタエリトリトールトリメタクリレート、ジペンタエリトリトールジメタクリレート、ジペンタエリトリトールテトラメタクリレート、トリペンタエリトリトールオクタメタクリレート、ペンタエリトリトールジイタコネート、ジペンタエリトリトールトリスイタコネート、ジペンタエリトリトールペンタイタコネート、ジペンタエリトリトールヘキサイタコネート、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジイタコネート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ペンタエリトリトール改質トリアクリレート、ソルビトールテトラメタクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、オリゴエステルアクリレート及びメタクリレート、グリセロールジ−及びトリ−アクリレート、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、200〜1500の分子量を有するポリエチレングリコールのビスアクリレート及びビスメタクリレート、並びにこれらの混合物。
適切な不飽和ポリエステル及びポリアミドは、例えば、マレイン酸及びジオール又はジアミンから誘導される。マレイン酸を、他のジカルボン酸で部分的に置き換えることができる。それらを、エチレン性不飽和コモノマー、例えばスチレンと一緒に使用することができる。ポリエステル及びポリアミドを、ジカルボン酸及びエチレン性不飽和ジオール又はジアミンから、特に、例えば炭素原子6〜20個の長鎖を有するものから誘導することもできる。ポリウレタンの例は、飽和又は不飽和ジイソシアネート及び飽和又は不飽和ジオールから構成されるものである。
ポリブタジエン及びポリイソプレン、並びにそのコポリマーは既知である。適切なコモノマーには、例えば、エチレン、プロペン、ブテン、ヘキセン、(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、スチレン又は塩化ビニルのようなオレフィンが含まれる。側鎖に(メタ)アクリレート基を有するポリマーも既知である。これらは、例えば、ノボラック系エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物;(メタ)アクリル酸でエステル化されているビニルアルコール若しくはそのヒドロキシアルキル誘導体のホモ−若しくはコポリマー;又はヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートでエステル化されている(メタ)アクリレートのホモ−及びコポリマーであることができる。
(A1)付加反応及び/又は縮合反応において反応性のある少なくとも1つの更なる官能基を追加的に含有し、1つ以上のフリーラジカル重合性二重結合を有する化合物(例は上記に提示されている)、
(A2)付加反応及び/又は縮合反応において反応性がある少なくとも1つの更なる官能基を追加的に含有し、追加の反応性官能基が、成分(A1)の追加の官能基に対して相補性又は反応性がある、1つ以上のフリーラジカル重合性二重結合を有する化合物、
(A3)フリーラジカル重合性二重結合に加えて存在する成分(A1)又は(A2)の官能基に対して、付加反応及び/又は縮合反応において反応性がある少なくとも1つの官能基を有する、少なくとも1つのモノマー、オリゴマー及び/又はポリマー化合物
を含むこともできる。
そのような(A1)、(A2)、(A3)の組み合わせを、WO99/55785において見出すことができる。
適切な官能基の例は、ヒドロキシル、イソシアネート、エポキシ、無水物、カルボキシル及びブロックトアミノ基である。例は上記に記載されている。
成分(C)の例には、α,β−不飽和酸及びその誘導体から誘導されるオリゴマー及び/又はポリマーが挙げられ、例えば、ポリアクリレート及びポリメタクリレート、アクリル酸ブチルにより耐衝撃性を改質したポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリルである。成分(C)の更なる例は、ウレタン、一方が遊離ヒドロキシル基を有するポリエーテル、ポリエステル及びポリアクリレートから誘導され、他方が脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートから誘導されるポリウレタン、並びにこれらの抽出物である。したがって成分(C)には、例えば、置換アクリル酸エステル、例えば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート及びポリエステルアクリレートから誘導される架橋性アクリル樹脂も含まれる。メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネート、ポリイソシアヌレート及びエポキシ樹脂で架橋されているアルキド樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリル樹脂、並びにその改質物も成分(C)の構成成分となることができる。
成分(C)は、例えば、一般に、熱可塑性又は熱硬化性樹脂、特に硬化性樹脂に基づく膜形成バインダーである。その例は、アルキド、アクリル、ポリエステル、フェノール、メラミン、エポキシ及びポリウレタン樹脂、並びにそれらの混合物である。それらの例は、例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th Ed., Vol. A18, pp. 368-426, VCH, Weinheim 1991で見出すことができる。
成分(C)は、常温硬化性又は熱硬化性バインダーであることもでき、その場合、硬化触媒の添加が有利でありうる。バインダーの完全な硬化を促進する適切な触媒は、例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Vol. A18, page 469, VCH Verlagsgesellschaft, Weinheim 1991で見出すことができる。
成分(C)として適切なバインダーの特定の例は下記である:
1.常温又は熱架橋性アルキド、アクリレート、ポリエステル、エポキシ若しくはメラミン樹脂又はそのような樹脂の混合物に基づき、場合により硬化触媒を加えた表面被覆;
2.ヒドロキシル基含有アクリレート、ポリエステル又はポリエーテル樹脂及び脂肪族又は芳香族イソシアネート、イソシアヌレート若しくはポリイソシアネートに基づく2成分ポリウレタン表面被覆;
3.ブロックトイソシアネート、イソシアヌレート又はポリイソシアネート(加熱の際に脱ブロックする)に基づく1成分ポリウレタン表面被覆であり、適切であればメラミン樹脂を加えることも可能である;
4.脂肪族又は芳香族ウレタン若しくはポリウレタン及びヒドロキシル含有アクリレート、ポリエステル又はポリウレタン樹脂に基づく1成分ポリウレタン表面被覆;
5.遊離アミン基をウレタン構造に有する脂肪族又は芳香族ウレタンアクリレート若しくはポリウレタンアクリレート及びメラミン樹脂又はポリエーテル樹脂に基づく1成分ポリウレタン表面被覆であり、場合により硬化触媒が添加される;
6.(ポリ)ケチミン及び脂肪族又は芳香族イソシアネート、イソシアヌレート若しくはポリイソシアネートに基づく2成分表面被覆;
7.(ポリ)ケチミン及び不飽和アクリレート樹脂又はポリアセトアセテート樹脂又はメタクリルアミドグリコレートメチルエステルに基づく2成分表面被覆;
8.カルボキシル−又はアミノ−基含有ポリアクリレート及びポリエポキシドに基づく2成分表面被覆;
9.無水物基含有アクリレート樹脂及びポリヒドロキシ又はポリアミノ成分に基づく2成分表面被覆;
10.アクリレート含有無水物及びポリエポキシドに基づく2成分表面被覆;
11.(ポリ)オキサゾリン及び無水物基含有アクリレート樹脂、又は不飽和アクリレート樹脂、又は脂肪族又は芳香族イソシアネート、イソシアヌレート若しくはポリイソシアネートに基づく2成分表面被覆;
12.不飽和ポリアクリレート及びポリマロネートに基づく2成分表面被覆;
13.熱可塑性アクリレート樹脂又は外面的に架橋されているアクリレート樹脂とエーテル化メラミン樹脂との組み合わせに基づく熱可塑性ポリアクリレート表面被覆;
14.(メタ)アクリロイル基及び遊離イソシアネート基を有するウレタン(メタ)アクリレートに基づく、及びイソシアネートと反応する化合物、例えば、遊離又はエステル化ポリオールの1つ以上に基づく表面被覆系。そのような系は、例えば、EP928800に公表されている。
成分(C)として使用することもできるブロックトイソシアネートは、例えば、Organischer Metallschutz: Entwicklung und Anwendung von Beschichtungsstoffen, pages 159-160, Vincentz Verlag, Hannover (1993)に記載されている。これらは、反応性の高いNCO基が、特定のラジカルとの反応により「ブロック」されている化合物であり、例えば、第一級アルコール、フェノール、酢酸エチルエステル、ε−カプロラクタム、フタルイミド、イミダゾール、オキシム又はアミンである。ブロックトイソシアネートは、液体系において、また、ヒドロキシ基の存在下で安定である。加熱すると、ブロッキング基(保護基)は再び除去され、NCO基が遊離される。
1成分系(1C)及び2成分系(2C)を成分(C)として使用することができる。そのような系の例は、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, Vol. A18, Paints及びCoatings, pages 404-407, VCH Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim (1991)に記載されている。組成物を、例えば、バインダー/架橋剤の割合を変更して特別に適合させることによって最適化することが可能である。そのような方法は、当業者にとって既知であり、被覆技術において慣用である。
本発明の硬化方法において、成分(C)は、好ましくはアクリレート/メラミン(及びメラミン誘導体)、2成分ポリウレタン、1成分ポリウレタン、2成分エポキシ/カルボキシ又は1成分エポキシ/カルボキシに基づく混合物である。
成分(C)は、好ましくは、ポリアクリレートとメラミン若しくはメラミン誘導体に基づくバインダーであるか、又はポリアクリレート及び/又はポリエステルポリオールと非ブロックトポリイソシアネート若しくはポリイソシアヌレートに基づく系である。
成分(C)は、成分(C)のバインダー及び/又は架橋剤構成成分と反応することが可能である少なくとも1つ以上のOH、NH2、COOH、エポキシ又はNCO基(=C1)を追加的に含有するエチレン性不飽和結合(プレポリマー)を有する、モノマー及び/又はオリゴマー化合物を含むこともできる。適用及び熱硬化の後、エチレン性不飽和結合は、UV光線の照射により架橋された高分量形態に変換される。そのような成分(C)の例は、例えば、上記記載の文献のUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 5th Ed., Vol. A18, pages 451-453又はS. Urano, K. Aoki, N. Tsuboniva及びR. MizuguchiによりProgress in Organic Coatings, 20 (1992), 471-486において、又はH. Terashima及びO. IsozakiによりJOCCA 1992 (6), 222において記載されている。
(C1)は、例えば、OH基含有不飽和アクリレートであることもでき、例えば、ヒドロキシエチル若しくはヒドロキシブチルアクリレート又はグリシジルアクリレートである。成分(C1)は、あらゆる所望の構造であることができる(例えば、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリエーテルなどの単位を含むことができる)が、但し、エチレン性不飽和二重結合及び追加の遊離OH、COOH、NH2、エポキシ又はNCO基を含有する。
(C1)は、例えば、エポキシ官能オリゴマーをアクリル酸又はメタクリル酸と反応させて得ることもできる。ビニル二重結合を有するOH官能オリゴマーの典型的な例は、CH2=CHCOOHを、下記:
「二重硬化」系、すなわち放射線硬化性成分と熱硬化性成分の両方を含む系の例は、とりわけ、US5922473、第6欄〜第10欄で見出すことができる。
これらの改質アルキド樹脂を成分(a1)として含有する配合物は、光開始剤(b)に加えて、場合により酸化乾燥剤を含有することができる。適切な酸化乾燥剤は、例えば、金属乾燥剤である。適切な乾燥剤として、例えば、オクタン酸及びナフテン酸のような(シクロ)脂肪族酸の金属塩を記述することができ、使用される金属は、例えば、コバルト、マンガン、鉛、ジルコニウム、カルシウム、亜鉛及び希土類金属である。乾燥剤の混合物を使用することができる。好ましいものは、コバルト、ジルコニウム及びカルシウム、又はこれらの混合物の金属塩である。乾燥剤(金属として計算)は、通常、0.001〜3重量%の量で使用される。
特定の条件下において、改質アルキド樹脂を成分(a1)として使用する場合、式(I)のスルホニウム塩に加えて、1つ以上のモノ−又はビス−アシルホスフィンオキシド光開始剤を使用することも有利でありうる。適切なモノアシル−又はビスアシル−ホスフィンオキシド光開始剤には、例えば、(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルホスフィンオキシド(DAROCUR(登録商標)TPO)若しくは(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル−エトキシ−ホスフィンオキシドのようなモノアシルホスフィンオキシド、又はビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチル−ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−(2,4−ジペンチルオキシフェニル)−ホスフィンオキシド及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニル−ホスフィンオキシド(IRGACURE(登録商標)819)のようなビスアシルホスフィンオキシド光開始剤が含まれる。これらのモノアシル−又はビスアシル−ホスフィンオキシドは、0.5〜5%の量で有利に使用される。
成分(a1)が、光開始剤(b)に加えて改質アルキド樹脂を含有する場合、酸化乾燥剤及び適切なモノアシル−又はビスアシル−ホスフィンオキシド光開始剤を使用することも可能である。
単不飽和脂肪酸の例は、ミリストレイン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ガドレイン酸、エルカ酸及びリシノール酸である。好ましくは、脱水素化ヒマシ油脂肪酸及び/又はキリ油脂肪酸のような、共役二重結合を含有する脂肪酸が使用される。他の適切なモノカルボン酸には、テトラヒドロ安息香酸及び水素化若しくは非水素化アビエチン酸、又はそれらの異性体が含まれる。望ましい場合、当該のモノカルボン酸は、全体を又は一部をトリグリセリドの形態で、例えば植物油として、アルキド樹脂の調製に使用することができる。望ましい場合、そのようなモノカルボン酸又はトリグリセリドの2つ以上の混合物を、場合により1つ以上の飽和(シクロ)脂肪族又は芳香族モノカルボン酸、例えば、ピバル酸、2−エチル−ヘキサン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、4−tert−ブチル安息香酸、シクロペンタンカルボン酸、ナフテン酸、シクロヘキサンカルボン酸、2,4−ジメチル安息香酸、2−メチル安息香酸及び安息香酸の存在下で使用することができる。
望ましい場合、ポリカルボン酸を、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、5−tert−ブチルイソフタル酸、トリメリト酸、ピロメリト酸、コハク酸、アジピン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、二量体化脂肪酸、シクロペンタン−1,2−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチレン−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、エンドイソプロピリデン−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4,5−テトラカルボン酸及びブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸のようなアルキド樹脂に組み込むこともできる。望ましい場合、当該のカルボン酸を無水物として、又はエステル、例えば1〜4個の炭素原子を有するアルコールのエステルの形態で使用することができる。
加えて、アルキド樹脂を、二価又は多価ヒドロキシル化合物から構成することができる。
アルキド樹脂は、構成成分の直接エステル化により得ることができ、場合により、これらの成分の一部は既にエステルジオール又はポリエステルジオールに変換されている。不飽和脂肪酸を、アマニ油、マグロ油、脱水素化ヒマシ油、ヤシ油及び脱水素化ヤシ油のような乾性油の形態で使用することもできる。最終アルキド樹脂は、添加された他の酸及びジオールとのエステル交換により得られる。エステル交換は、115〜250℃の範囲の温度で、場合によりトルエン及び/又はキシレンのような溶媒の存在下で有利に実施される。反応は、触媒量のエステル交換触媒の存在下で有利に実施される。適切なエステル交換触媒の例には、p−トルエンスルホン酸のような酸、アミンのような塩基性化合物、又は酸化カルシウム、酸化亜鉛、オルトチタン酸テトライソプロピル、ジブチルスズオキシド及びトリフェニルベンジルホスホニウムクロリドのような化合物が挙げられる。
ビニルエーテル基をアルキド樹脂に組み込むためには、ビニルオキシアルキル化合物が使用され、そのアルキル基は、アルキド樹脂に存在する1つ以上の反応性基と付加物を形成することができる、ヒドロキシル、アミノ、エポキシ又はイソシアネート基のような反応性基により置換されている。
成分(a1)としては、好ましいものは、アルキド樹脂に存在する酸化乾性基の数と、酸素存在下で反応性のある基の数との比率が、1/10〜15/1、特に1/3〜5/1の範囲である組成物である。単一の改質アルキド樹脂の代わりに、一つのアルキド樹脂が高度に改質され、他方があまり改質されていないか又は全く改質されていない、複数個のアルキド樹脂を使用することも可能である。
そのような反応の例は、例えばWO99/47617に記載されている。リシニン脂肪酸とジペンタエリトリトールとのエステル化、続く遊離ヒドロキシル基とジエチルマロネート及び4−ヒドロキシブチルビニルエーテルとの適切な比率でのエステル交換により、成分(a1)としての使用に適切なビニルエーテル官能アルキド樹脂を生じる。
この調製方法の例は、WO99/47617に記載されており、例えば、ジエチルマロネートによるヒドロキシ官能アルキド樹脂のエステル化、続く、遊離エステル基と4−アミノブチルアルデヒドジメチルアセタールとの適切な比率でのアミド交換である。得られたアセタール改質アルキド樹脂は、成分(a1)として適している。
〔式中、
R10は、アルコキシ若しくはオキシアルキレンアルコキシであるか、又はEが水素である場合、R10は、ハロゲンであり、
R20は、脂肪族、脂環式又は芳香族基であり、Eは、水素、又はアミノ、イソシアネート、メルカプト若しくはエポキシ基により置換されているアルキル基であり、aは1〜3であり、bは1〜3であり、cは0〜2であり、そしてa+b+c=4である〕で示されるアルコキシ−シランである。
R10は、好ましくは、アルコキシ基において1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、そしてR20は、好ましくは、18個以下の炭素原子を有する基である。
適切なシロキサン化合物の例は、3−アミノプロピル−トリエトキシシラン、ポリグリコール−エーテル改質アミノシラン、3−アミノプロピル−トリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリス−メトキシ−エトキシエトキシシラン、3−アミノプロピル−メチル−ジエトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピル−トリメトキシ−シラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピル−メチルジメトキシ−シラン、N−メチル−3−アミノプロピル−トリメトキシシラン、3−ウレイドプロピル−トリエトキシシラン、3,4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イル−プロピル−トリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピル−トリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル−トリメトキシシラン、3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン及び3−メルカプトプロピル−メチル−ジメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシラン、トリ−メトキシシラン、トリクロロシラン、トリヨードシラン、トリブロモシラン、ジクロロメチルシラン、並びにジブロモメチルシランである。
アルキド樹脂は、例えばアミノ基改質アルコキシシランを、低沸点アルコールのポリイソシアネート又はポリエステルにより改質されたアルキド樹脂に挿入することによって、改質することができる。水素化物官能アルコキシシランをアルキドに直接結合することができ、すなわち、ジイソシアネート又はジエステルのような結合分子により改質することなく、シリル水素化物基を含有する化合物を、アルキド樹脂のエチレン性不飽和基に添加することによって、直接結合することができる。この添加は、遷移金属によって触媒される。その過程において、ハロゲン化シリル水素化物が使用され、付加反応を停止させるために、低沸点アルコールによるアルコキシシラン化合物への変換が行われる。付加反応は、立体障害基の不在下で有利に実施され、例えば10−ウンデセンカルボン酸のエステルを用いる場合では、エチレン性不飽和基が末端基であるときに最適な方法で進行する。
アルコキシシロキサン改質アルキド樹脂の調製の例は、WO99/47617に記載されている。ジエチルマロネートによるヒドロキシ官能アルキド樹脂のエステル化、続く遊離エステル基と3−アミノプロピルトリエトキシシランとの適切な比率でのアミド交換は、アルコキシシラン改質アルキド樹脂を生じる。ヒドロキシ改質アルキド樹脂を、過剰量のイソホロンジイソシアネートと反応させ、続いて遊離イソシアネートを3−アミノプロピルトリエトキシシランと反応させることもできる。記載されているプロセスにより得られるアルコキシシロキサン改質アルキド樹脂は、両方とも成分(a1)において使用するのに適している。
DAROCUR及びIRGACURE化合物は、Ciba Specialty Chemicalsから入手可能である。
酸不安定基を有するモノマーを、適切であれば、特定の溶解特性及び付着特性を確立するために、例えば、スチレン、アクリロニトリル、メチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、4−ヒドロキシスチレン、4−アセトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−ビニルシクロヘキサノール、ノルボルネン、エチル−ノルボルネン及びマレイン酸無水物のような酸不安定基を担持しない他のフリーラジカル重合性モノマーにより共重合することもできる。あるいは、酸不安定基を、類似のポリマー反応の後に初めて導入することができる。また、プレポリマーを、そのような類似のポリマー反応の前に、例えば部分水素化、部分アルキル化、部分アシル化により標的化様式で改質できることが、当業者には既知である。換言すると、酸不安定基を有するポリマーを、毎回、共重合によりモノマーから合成する必要がない。
本発明の式Iの化合物の適用の種類に応じて、更なる適切な添加剤、増感剤及び/又は光開始剤を添加することが有益でありうる。そのような添加剤、増感剤及び光開始剤は、当該技術で慣用であり、当業者に既知である。
したがって、また好ましいものは、成分(a1)又は(a2)及び(b)に加えて、追加的な添加剤(c)及び/又は増感剤化合物(d)、並びに場合により更なる光開始剤(e)を含む、上記に記載された組成物である。
添加される顔料、潜在性顔料若しくは染料、又はそのような顔料及び染料の異なる着色前駆体を、照射によってヨードニウム塩から形成された酸の存在下で色変化を受けるように選択することができる。照射されたそのような組成物は、色変化によって、例えばUV放射線、電子ビーム、X線などのための照射量インジケータとして使用できることを示す。
前記安定剤化合物の例は、例えばUS6444733に開示されている有機リン安定剤であり、その開示は、参照として本明細書に組み込まれる。有機リン安定剤は既知であり、多くは市販されている。前記安定剤化合物の他の例は、ヒンダードニトロキシル安定剤又はヒンダードニトロキシドであり、当該技術において周知であり、例えばUS6337426及びUS5254760に開示されており、その関連する開示は、参照として本明細書に組み込まれる。
式Iのスルホニウム塩のための他の適切な安定剤(c)は、例えば、WO99/35188に開示されている。例は、Ciba Specialty Chemicalsにより提供されるTINUVIN(登録商標)製品、特にTINUVIN(登録商標)144及びTINUVIN(登録商標)292のような第三級及び立体障害アミンである。カチオン性配合物の安定化のための他の可能性は、例えば、ヨーロッパ特許出願第06122783.1号に開示されており、この開示は参照として本明細書に組み込まれる。
適切な光増感剤(d)の更なる例は、WO06/008251、第36頁30行目から第38頁8行目に開示されており、その開示は参照として本明細書に組み込まれる。
適切な溶媒の例は、ケトン、エーテル及びエステルであり、例えば、メチルエチルケトン、イソブチルメチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、メチルアミルケトン、N−メチルピロリドン、ガンマ−ブチロラクトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1,2−ジメトキシエタン、酢酸エチルエステル、酢酸n−ブチルエステル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチルエステル、プロピレンカーボネート及び3−エトキシ−プロピオン酸エチルエステルである。
基材に塗布した後、溶媒は一般に乾燥により除去される。
配合物は、既知の塗布技術、例えば、スピンコーティング、浸漬、ナイフコーティング、流し塗り、刷毛塗り、又は吹付け、特に静電吹付け及びリバースロールコーティングにより、及び電気泳動塗装により基材に均一に適用される。感光層を仮の軟質支持体に適用し、次に積層により層を移転して最終基材、例えば、銅積層プリント回路基板に塗布することも可能である。
適用量(層厚)及び基材の種類(層支持体)は、所望の使用分野により左右される。層厚の範囲は、一般に約0.1μm〜100μmを超える値、好ましくは0.5マイクロメーターから50マイクロメーターの値を含む。例えばステレオリソグラフィーによる三次元物品の製造では、得ることのできる物品の寸法は、暴露装置の大きさによってのみ制限される。
情報の写真記録には、例えば、ポリエステル、酢酸セルロース又はプラスチック被覆紙のフィルムが使用され、オフセット印刷用版型には、特別に処理したアルミニウムが使用され、プリント回路の製造には、銅被覆積層体が使用され、集積スイッチング回路の製造には、シリコンウエハーが使用される。写真用材料及びオフセット印刷用版型の層厚は、一般に0.5μm〜10μmであり、プリント回路では、1.0μm〜約100μmである。
画像は、また、例えばホログラフ用途では、2個のビーム又は画像を干渉させることにより生成することができる。例えば、A. Bertsch; J.Y. Jezequel; J.C. AndreによりJournal of Photochemistry and Photobiology A: Chemistry 1997, 107, pp. 275-281において、K. -P. NicolayによりOffset Printing 1997, 6, pp. 34-37において記載されているように、画素を1個ずつ作動させてデジタル画像を生成できる液晶マスクを使用することも可能である。
潜在性酸供与体の化学的及び熱的安定性は、化学的に増強されたフォトレジストにおけるその使用にとって必須であることが、上記の言及から明らかである。
しかし、組成物の成分が、照射の後、及び場合により熱後処理の後に現像液中で溶解度を低下させる場合、これはネガティブフォトレジストである。
したがって本発明は、また、ネガティブフォトレジストに関する。
化学的に増強されたフォトレジストの概要は、例えば、H. Ito, IBM Journal of Research and Development, Vol. 41, No. 1/2, page 69 (1997); H. Ito, SPIE Vol. 3678, page 2 (1999)で見出すことができ、ネガティブレジストは、J.M. Shaw et al. IBM Journal of Research and Development, Vol. 41, No. 1/2, page 81 (1997)で見出すことができる。
レジスト配合物に慣用の添加剤(c)も、本発明の式Iの化合物を含む対応する配合物に添加できることが明白である。そのような添加剤の例は、当業者に既知の慣用的な量でフォトレジストにおいて使用され、例えば、染料、顔料、可塑剤、界面活性剤、流動性向上剤、湿潤剤、定着剤、チキソトロープ剤、着色剤、充填剤、溶解促進剤、スペクトル増感剤、酸増幅剤、光増感剤及び有機塩基性化合物である。更に、溶媒及び界面活性剤を加えることができる。詳細な開示が、WO04/074242、第41頁15行目から第45頁4行目に提示されている。前記開示は参照として本明細書に組み込まれる。
フォトレジストを調製するために、適切であれば溶媒中の本発明の組成物を基材に適用し、溶媒を加熱により蒸発させ、被覆基材を電磁放射線、例えばレーザーに暴露する。
暴露の後、及び必要であれば熱処理の後、組成物の暴露部位(ポジティブレジストの場合)又は組成物の非暴露部位(ネガティブレジストの場合)は、一般に当業者に既知の方法で現像液を使用して除去される。場合により、現像工程の前に、更なる加熱工程が実行される。詳細な開示が、WO04/074242、第45頁5行目から第47頁8行目に提示されている。前記開示は参照として本明細書に組み込まれる。
したがって、本発明は、また、
(1)基材に上記記載の組成物を適用すること;
(2)組成物を60℃〜160℃の温度に加熱すること;
(3)150nm〜1500nmの波長の光で像様式暴露を実施すること;
(4)場合により、組成物を60℃〜160℃の温度で加熱すること;
(5)続いて、溶媒又はアルカリ性現像水溶液で現像すること
によるフォトレジストの製造方法に関する。
本発明の更なる主題は、引掻き抵抗性被覆、耐汚染被覆、防曇被覆、耐汚染被覆、耐蝕被覆、粉末被覆組成物を含む表面被覆組成物、印刷用インク、インクジェット印刷を含むノンインパクト印刷用インク、インク印刷用印刷版、コンポジットを含む歯科用配合物、ステレオリソグラフィー用樹脂、接着剤、接着防止被覆(剥離被覆、特にシリコーン剥離被覆)、相似被覆、光ファイバー用被覆、カラーフィルター、レジスト材料又はホログラフ用樹脂を含む画像記録材料の製造における上記に記載された方法である。
(i)カチオン硬化性モノマーと、室温で熱的に安定し化学的に不活性なカチオン性光開始剤との混合物を調製する工程;
(ii)前記混合物を真空下でフラッシュ蒸発させて蒸気を生成する工程;
(iii)蒸気を濃縮して膜を生成する工程;及び
(iv)前記膜を放射線源に暴露して、高分子固体膜を生成する工程が含まれ、
前記光開始剤は、上記に記載された式Iのものである。
前記手順のために適切な装置、並びにモノマーに関する詳細は、WO02/064268に記載されており、その教示は、参照として本明細書に組み込まれる。
1H-NMR データ (δ ppm, DMSO-d6): 8.05 6H d, 7.92 6H d, 7.43 6H d, 7.28 6H d, 2.59 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.00 6H d, 7.70 6H d, 7.28 6H d, 7.13 6H d, 2.59 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.02 6H d, 7.87 6H d, 7.79 6H d, 7.61 3H dxd, 7.50 6H dxd, 7.29 6H d, 7.17 6H d.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.88 6H d, 7.80 6H d, 7.71 6H d, 7.60 3H dxd, 7.51 6H dxd, 7.32 6H d, 7.18 6H d.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.98 6H d, 7.78 6H d, 7.57 6H d, 7.35 6H d, 2.63 9H s;
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.00 6H d, 7.56 6H d, 7.52 6H d, 7.41 6H d, 2.63 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.83-7.77 18H m, 7.64 3H dxd, 7.58 6H d, 7.52 6H dxd, 7.41 6H d.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.86 6H d, 7.84 6H d, 7.65 3H dxd, 7.62 6H d, 7.54 6H d, 7.52 6H dxd, 7.45 6H d.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.03 6H d, 7.65 6H d, 7.31 6H d, 7.16 6H d, 2.62 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.03 6H d, 7.61 6H d, 7.28 6H d, 7.16 6H d, 2.61 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.98 6H d, 7.56 6H d, 7.52 6H d, 7.41 6H d, 2.61 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.01 6H d, 7.59 6H d, 7.45 6H d, 7.39 6H d, 2.63 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.98 6H d, 7.78 6H d, 7.56 6H d, 7.36 6H d, 3.00 6H q, 1.24 9H t;
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.01 6H d, 7.58 6H d, 7.51 6H d, 7.41 6H d, 3.02 6H q, 1.24 9H t.
1H-NMR データ (δ ppm, DMSO-d6): 7.94 6H d, 7.84 6H d, 7.52 6H d, 7.37 6H d, 3.49 3H sept., 1.18 18H d.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.00 6H d, 7.58 6H d, 7.51 6H d, 7.41 6H d, 3.56 3H sept., 1.25 18H d;
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.94 6H d, 7.84 6H d, 7.52 6H d, 7.37 6H d, 1.35 27H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.73 6H d, 7.52 6H d, 7.48 6H d, 7.37 6H d, 1.36 27H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.95 6H d, 7.76 6H d, 7.53 6H d, 7.34 6H d, 2.94 6H t, 1.76-1.69 6H m, 1.36-1.16 24H m, 0.87 9H t.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.99 6H d, 7.57 6H d, 7.53 6H d, 7.40 6H d, 2.95 6H t, 1.78-1.69 6H m, 1.36-1.29 24H m, 0.89 9H t;
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.69 2H d, 7.51-7.46 2H m, 7.42-7.36 3H m, 7.22 2H d, 1.36 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.99 6H d, 7.61 6H d, 7.56 6H d, 7.40 6H d, 2.63 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 8.08 6H d, 7.70 6H d, 7.27 6H d, 7.12 6H d, 3.91 9H s.
1H-NMR データ (δ ppm, CDCl3): 7.74 6H d, 7.60 6H d, 7.27 6H d, 7.12 6H d.
下記の成分を混合することにより、組成物を調製した:
81.80部 3,4−エポキシシクロヘキシルメチルカルボキシレート(CYRACURE(登録商標)UVR 6105、Dow Chemicalにより提供)
11.73部 3−エチル−3−ヒドロキシメチル−オキセタン(CYRACURE(登録商標)UVR 6000、Dow Chemicalにより提供)
5.92部 ε−カプロラクタントリオール(Tone Polyol 301、Dow Chemicalにより提供)
0.56部 ケイ素表面添加剤(Byk 307、BYKにより提供)
100.0部 重ね刷り用ワニス、フレキソインク基本配合物
試験する化合物を前記配合物中で撹拌し、次にそれを、4μmのワイヤーバーにより85μm厚のアルミニウムフィルム上に適用した。
硬化は、アルミニウム反射鏡を備えた1×120W/cm中圧水銀ランプ(IST)の下で、コンベアベルト上のサンプルを移動させることによって実施した。
それぞれの配合物を硬化するのに使用したコンベアベルトの最高速度が、試験した光開始剤化合物の反応性の程度であった。結果を表1に集めた。
Claims (11)
- 式Ia:
〔式中、
各L、各L 1 、各L 2 、各L 3 、各L 4 、各L 5 、各L 6 、各L 7 及び各L 8 は、それぞれ同一であり;
L、L1、L2、L3 及びL 4 は、互いに独立して、水素、R1、OR1 、NO 2 又はCOTであり;
L 5 、L 6 、L 7 及びL 8 は、互いに独立して、水素、R 1 又はOR 1 であり;
但し、L、L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7、L8のうちの少なくとも1つは水素以外であり;
T1及びT2は、互いに独立して、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C5〜C12シクロアルケニル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上Eで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換されているC2〜C20アルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C12シクロアルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C12シクロアルケニル、又は1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
R1、R2、R3、R4、Ra、Rb及びRcは、互いに独立して、T1の意味を有し;
Tは、T1又はO−T2を示し;
Xは、Sであり;
Dは、水素、R5、OR5、SR5、NR5R6、ハロゲン、NO2、CN、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、NR5COR6、COOR5、OCOR5、CONR5R6、OCOOR5、OCONR5R6、NR5COOR6、SO3H又はSO3Mであり;
Eは、O、S、COO、OCO、CO、NR5、NCOR5、NR5CO、CONR5、OCOO、OCONR5、NR5COO、SO2、SO、CR5=CR6又は下記:
であり;
R5及びR6は、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yは、無機又は有機アニオンであり;そして
Mは、無機又は有機カチオンである〕
で示される化合物。 - L、L1、L2、L3及びL4が、互いに独立して、水素、R1、OR1 、NO2又はCOTであり;
L5、L6、L7及びL8が、互いに独立して、水素、R1又はOR1であるが;
但し、L、L1、L2、L3、L4のうちの少なくとも1つが、NO2又はCOTであり;
T1及びT2が、互いに独立して、水素、C1〜C20アルキル、C5〜C12シクロアルキル、C2〜C20アルケニル、C6〜C14アリール、1つ以上のDで置換されているC1〜C20アルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C20アルキル、1つ以上のDで置換されているC5〜C12シクロアルキル、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC2〜C12シクロアルキル、1つ以上のDで置換されているC2〜C20アルケニル、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換され、1つ以上のEで中断されているC3〜C20アルケニル、1つ以上のDで置換されているC6〜C14アリールであり;
R1、Ra、Rb及びRcが、互いに独立して、T1の意味を有し;
Tが、T1又はO−T2であり;
Xが、Sであり;
Dが、水素、R5、OR5、SR5、ハロゲン、NO2、CN、O−グリシジル、O−ビニル、O−アリル、COR5、COOR5又はOCOR5であり;
Eが、O、S、COO、OCO、CO又はCR5=CR6であり;
R5及びR6が、互いに独立して、水素、C1〜C12アルキル又はフェニルであり;
Yが、無機又は有機アニオンであり;そして
Mが、無機又は有機カチオンである
請求項1記載の式Iaの化合物。 - L1、L2、L3、L4、L5、L6、L7及びL8が水素であり;
Lが、COTであり;
Tが、T1であり;
T1が、C1〜C20アルキル又はC6〜C14アリールであり;
R1が、C1〜C20アルキルであり;
Xが、Sであり;
Yが、ハロゲン、又はCfF2f+1SO3 −、C1〜C20ペルフルオロアルキルスルホニルメチド、(BF4)−、(SbF6)−、(AsF6)−、(PF6)−及び(B(C6F5)4)−の群から選択される非求核性アニオンであり;そして
fが、1〜8の整数である
請求項1記載の式Iaの化合物。 - (a1)カチオン的若しくは酸触媒的に重合可能な若しくは架橋可能な化合物、又は
(a2)酸の作用で現像液中に溶解度を増加する化合物;及び
(b)少なくとも1個の請求項1記載の式Iaの化合物
を含む、放射線感受性組成物。 - 成分(a1)又は(a2)及び(b)に加えて、追加的な添加剤(c)及び/又は増感剤化合物(d)、並びに場合により更なる光開始剤(e)を含む、請求項5記載の放射線感受性組成物。
- カチオン的若しくは酸触媒的に重合可能な若しくは架橋可能な化合物の重合若しくは架橋における光潜在性酸供与体としての、或いは、酸の作用で現像液中に溶解度を増加する化合物の溶解度を増加させるための光潜在性酸供与体としての、請求項1記載の式Iaの化合物の使用。
- 表面被覆組成物、粉末被覆組成物、印刷用インク、印刷版、歯科用配合物、ステレオリソグラフ用樹脂、接着剤、接着防止被覆、カラーフィルター、レジスト材料又は画像記録材料の製造における放射線感受性酸供与体としての、請求項1記載の式Iaの化合物の使用。
- 請求項5記載の組成物で少なくとも1面が被覆された被覆基材。
- 電磁放射線又は電子ビームの作用下で、カチオン的又は酸触媒的に重合可能な又は架橋可能な化合物の光重合又は架橋の方法であって、請求項1記載の式Iaの化合物を光潜在性酸供与体として使用する方法。
- 表面被覆組成物、引掻き抵抗性被覆、耐汚染被覆、防曇被覆、耐触被覆、粉末被覆組成物、印刷用インク、ノンインパクト印刷用インク、インクジェット印刷用インク、印刷版、歯科用配合物、歯科充填配合物、ガラス繊維強化及び炭素繊維強化複合材料、ステレオリソグラフ用樹脂、接着剤、接着防止被覆、相似被覆、光ファイバー用被覆、カラーフィルター、レジスト材料又は画像記録材料、ホログラフ用樹脂の製造における請求項10記載の方法。
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