JP5313575B2 - スクリーン印刷方法 - Google Patents
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Description
スクリーン印刷により基板上に形成された凹部に導電性や発光性の印刷材料を充填する方法としては、例えば図2のように、先ず、凹部12が形成された被印刷物1である基板上に、凹部12に対応した位置に開口窓9が設けられているスクリーンマスク2を設置する。
ここで、印刷を精度良く行うためには、スクリーンマスク2の開口窓9と凹部12の位置が一致していることが重要である。すなわち、スクリーン印刷において、被印刷物とスクリーンマスクの位置決めが必要となる。
しかし、このようにして、複層構造の電極を形成すると、下層の電極線のパターンとスクリーンマスクの開口窓の位置にずれが存在している場合、本来は垂直に積み重なるべき電極パターンが少しずつ傾斜していくといったようなずれが、層間で発生してしまい、安定した特性が得られず、電極のシャドウロスが発生してしまうという問題があった。
図3は、スクリーン印刷時における、従来の位置決め方法の例を示す説明概要図である。
被印刷物1は、印刷ステージ8上に載置され固定される。そして、被印刷物1の位置をカメラ7でチェックしながら、機械的な辺合わせ、もしくはセンター出しなどで、印刷ステージ8を微動させて被印刷物1の位置決めを行う。
その後、印刷ステージ8はスクリーンマスク2の直下まで所定量移動し、その後、被印刷物上に印刷パターンがスクリーン印刷される。
しかし、この方法においては、圧縮バネやセンサーの調節を頻繁に行わなければならず、また摩擦熱により印刷機全体に歪みが発生した場合、ズレを吸収しきれなくなるという問題があった。
本発明のスクリーン印刷方法では、目的の印刷パターンを被印刷物上に精度良く印刷することができるので、高精度かつ低コスト化が要求される太陽電池の電極のスクリーン印刷において特に有用である。
このように、前記スクリーンマスク及び被印刷物の位置決め基準として、アラインメントマークを用いれば、具体的に位置決め基準を設定することができ、容易に精度良く位置決めを行うことができる。
従来より、プリント基板の電子部品、太陽電池の電極等を形成する際、基板上に導電性のペースト状の印刷材料をスクリーン印刷する方法が用いられてきた。しかし、被印刷物に目的の印刷パターンをスクリーン印刷する際、被印刷物とスクリーンマスクの位置のずれがあることにより、被印刷物上に目的の印刷パターンが所望の位置に精度良く印刷されないという問題があった。
まず、印刷パターンを印刷する被印刷物、及びその印刷パターンに対応する開口窓を有するスクリーンマスクを用意する。被印刷物としては、例えば、シリコン単結晶ウェーハを用いることができる。このシリコン単結晶ウェーハには、予め研削加工によって形成された溝状の凹部(電極パターン)が設けられている。
このとき、被印刷物、及びスクリーンマスクの位置決め基準をアラインメントマークとすることができる。アラインメントマークを設けて位置決め基準とすれば、容易に精度良く位置決めを行うことができる。
その後、スクリーンマスク2側のアラインメントマーク4の直上からライト5によって光を照射する。このように、アラインメントマーク4の直上から光を照射することによって、ウェーハ1上にスクリーンマスク2側のアラインメントマーク4の影6が投影される。
このように、カメラ7で取り込んだ、影6と被印刷物1であるウェーハ側のアラインメントマーク3の画像から両者の位置のずれの量を算出することにより、正確にずれ量を算出することができ、スクリーンマスク2と被印刷物1との位置決めをより精度良く行うことができる。また、この工程を自動化することができる。尚、図1では判り易くするために、アライメントマーク3は突出するように設けられているが凹んでいても良いことは言うまでもない。
その後、スクリーンマスク2の開口窓9の直上からライト5によって光を照射し、基板上にスクリーンマスク2の開口窓9の影を投影する。そして、その影と第1層目の電極パターンのずれの量を、前述と同様にして算出し、基板(印刷ステージ)とスクリーンマスクの位置決めを行う。
このようにして、被印刷物1とスクリーンマスク2の位置決めを行った後、電極パターンをスクリーン印刷することで、アラインメントマークがなくても具体的に位置決め基準を設定して位置決めを精度良く行うことができ、複層構造の電極パターンを精度良く重ね合わせて印刷することができる。すなわち、電極幅が不必要に幅広となっておらず、シャドウロスを低減した複層構造の電極をスクリーン印刷することができる。
シリコン単結晶ウェーハ上に太陽電池の電極パターンを本発明のスクリーン印刷方法を用い、50枚のウェーハを連続して印刷して、被印刷物上に印刷された印刷パターンと本来印刷されるべき印刷パターンの位置とのずれ量を測定し、そのずれ量の経時変化を評価した。
まず、厚さ300μm、直径125mmのシリコン単結晶ウェーハ50枚を準備した。そして、それぞれのウェーハに、研削加工により、幅90μm、深さ60μmの溝状の凹部を形成した。また、位置決め基準としてのアラインメントマークをウェーハの中央付近に2箇所設けた。
次に、スクリーンマスク側のアラインメントマークの直上からライトにより光を照射し、それによってウェーハ上に投影されたスクリーンマスク側のアラインメントマークの影とウェーハ側のアラインメントマークの画像をカメラに取り込み、画像処理して両者のずれの量を算出した。
その後、印刷ステージを所定の位置まで上昇させ、スクリーンマスク上に粘度100pa・sの導電性ペーストを供給し、スクレッパでスクリーンマスクの開口窓に導電性ペーストを充填し、スキージを平行移動させてウェーハ上の凹部に導電性ペーストを充填した。
図4に示すように、本発明のスクリーン印刷方法では、被印刷物上に印刷された印刷パターンと本来印刷されるべき印刷パターンの位置とのずれ量は極めて小さくなっており、時間の経過によるそのずれ量の変化も非常に小さく抑えられている。また、後述の比較例の従来のスクリーン印刷方法によるずれ量と比較して、高精度に印刷されていることが分かる。
このようにして、本発明のスクリーン印刷方法は、印刷時にスクリーンマスクと被印刷物との位置決めを精度良く行うことができ、目的の印刷パターンを被印刷物上に精度良く印刷することができることが確認できた。
図3に示すような、従来の被印刷物の位置決め工程により、被印刷物の位置決めを行った後、印刷ステージをスクリーンマスクの直下に移動させて印刷パターンをスクリーン印刷するスクリーン印刷方法を用いて、実施例1と同様の条件のウェーハ50枚に電極パターンを印刷し、実施例1と同様の評価を行った。
測定したずれ量の結果を図4に示す。
図4に示すように、実施例の結果と比較してずれ量は大きく、また時間の経過とともにそのずれ量は大きくなっていることが分かった。従って、所定周期でメンテナンスが必要となる。
4…スクリーンマスク側のアラインメントマーク、5…ライト、6…影、
7…カメラ、8…印刷ステージ、9…開口窓、10…スキージ、
11…印刷材料、12…凹部。
Claims (4)
- 印刷パターンに対応する開口窓を有するスクリーンマスクと被印刷物との位置決めを行った後、前記印刷パターンを前記開口窓を通じて前記被印刷物に印刷するスクリーン印刷方法において、前記位置決めを、前記スクリーンマスク及び、前記被印刷物に位置決め基準を設け、前記スクリーンマスク側の位置決め基準の直上から光を照射して前記被印刷物上に前記スクリーンマスク側の位置決め基準の影を投影し、該影の位置と前記被印刷物側の位置決め基準の位置とのずれをなくすように前記被印刷物と前記スクリーンマスクを相対的に移動させることによって行い、前記被印刷物は第1層目に電極パターンが印刷された太陽電池の電極であり、前記被印刷物側の位置決め基準として、前記第1層目の電極パターンを用い、また前記スクリーンマスク側の位置決め基準として、印刷する太陽電池の電極パターンに対応する開口窓を用い、前記第1層目の電極パターンの上に、少なくとも1層以上の電極パターンを印刷して複層構造の電極とすることを特徴とするスクリーン印刷方法。
- 前記被印刷物と前記スクリーンマスクの位置決めを行う際、前記影と前記被印刷物側の位置決め基準の画像を画像処理手段に取り込み、前記画像を画像処理して前記ずれの量を算出し、前記被印刷物と前記スクリーンマスクを前記算出したずれの量だけ相対的に移動させて位置決めすることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷方法。
- 前記被印刷物は太陽電池の電極であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスクリーン印刷方法。
- 前記スクリーンマスク及び被印刷物の位置決め基準として、アラインメントマークを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のスクリーン印刷方法。
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