JP5313441B2 - レジスト用重合体溶液の製造方法 - Google Patents

レジスト用重合体溶液の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、溶液の製造方法、重合体溶液およびレジスト組成物に関する。
近年、半導体素子、液晶素子等の製造過程において形成されるレジストパターンは、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。レジストパターンの形成に用いられるレジスト組成物としては、放射線の照射により酸を発生する光酸発生剤と、発生した酸の作用によりアルカリ溶解性が変化する樹脂とを含有する化学増幅型レジストが知られている。
ArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いたレジストパターンの形成において用いられる化学増幅型レジスト組成物用の樹脂として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系重合体が注目されている。該重合体としては、例えば、脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルと、ラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとの重合体が知られている(特許文献1、2)。
該重合体は、下記工程を経て製造される(特許文献1、2の実施例)。
(i)脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル、ラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステル等の単量体成分を含む単量体溶液を調製する工程。
(ii)単量体溶液に含まれる単量体成分を溶液重合法にて重合する工程。
(iii)溶液重合法にて得られた重合体溶液を貧溶媒に注いで重合体を析出させ、重合体分散液を得る工程。
(iv)重合体分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を回収する工程。
(v)回収された重合体湿粉を良溶媒に溶解させて重合体溶液とし、該重合体溶液を貧溶媒に注いで重合体を析出させ、重合体分散液を得る工程。
(vi)重合体分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を回収する工程。
(vii)必要に応じて(v)〜(vi)工程を繰り返した後、回収された重合体湿粉を乾燥させる工程。
また、工程(vii)の代わりに、下記工程を経て重合体溶液を得ることがある(特許文献3)。
(viii)回収された重合体湿粉を良溶媒に溶解させて、目標の濃度よりも低濃度の重合体溶液とする工程。
(ix)重合体溶液を精密フィルターに通して不純物を除去する工程。
(x)精密フィルターを通過した重合体溶液から残存する貧溶媒を除去し、さらに重合体溶液を目標の濃度まで濃縮する工程。
工程(x)においては、例えば、下記方法によって重合体溶液の濃度が測定される。
重合体溶液の一部をサンプリングしてその質量を測定した後、該重合体溶液を加熱し、溶媒を完全に除去して固形分の質量を測定し、重合体溶液の質量と固形分の質量とから濃度を求める。
しかし、該方法では、重合体溶液の濃度の測定に時間がかかりすぎるため、重合体溶液が目標の濃度となった時点で濃縮を止めることが困難である。そのため、得られる重合体溶液の濃度が目標の濃度からずれてしまい、該重合体溶液を含むレジスト組成物からなるレジスト膜が、設計通りの性能(現像液への溶解性、感度、解像度等。)を発揮できず、該レジスト膜を現像して得られるレジストパターンを用いて形成される回路の精度、歩留まり等が低下する問題がある。
特開平10−319595号公報 特開平10−274852号公報 国際公開第03/082933号パンフレット
本発明は、溶液を濃縮する工程を経て目標の濃度の溶液を製造する方法において、目標の濃度の溶液を確実に得ることができる溶液の製造方法、目的とする用途において設計通りの性能を発揮できる重合体溶液、およびレジスト膜に設計通りの性能を発揮させることができるレジスト組成物を提供する。
本発明のレジスト用重合体溶液の製造方法は、目標の濃度よりも低濃度のレジスト用重合体溶液を濃縮する工程を経て目標とする濃度のレジスト用重合体溶液を製造する方法において、目標の濃度よりも低濃度のレジスト用重合体溶液を目標の濃度よりも高い濃度まで濃縮して過剰濃縮液とし、過剰濃縮液の濃度を、屈折率計を用いて測定し、過剰濃縮液を目標の濃度のレジスト用重合体溶液とするために必要な希釈溶媒の添加量を求め、該添加量の希釈溶媒を過剰濃縮液に加え、目標の濃度のレジスト用重合体溶液を得ることを特徴とする。
本発明の溶液の製造方法によれば、溶液を濃縮する工程を経て目標の濃度の溶液を製造する方法において、目標の濃度の溶液を確実に得ることができる。
本発明の重合体溶液は、目的とする用途において設計通りの性能を発揮できる。
本発明のレジスト組成物は、レジスト膜に設計通りの性能を発揮させることができる。
以下、式(1−1)で表される単量体を単量体(1−1)と記す。他の式で表される単量体も同様に記す。また、(メタ)アクリル酸は、メタクリル酸またはアクリル酸を意味し、(メタ)アクリル酸エステルは、メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルを意味する。
<溶液の製造方法>
本発明の溶液の製造方法は、目標の濃度よりも低濃度の溶液を濃縮する工程を経て目標の濃度の溶液を製造する際に、低濃度の溶液を目標の濃度よりも高い濃度まで濃縮して過剰濃縮液とし、過剰濃縮液の濃度を測定し、過剰濃縮液を目標の濃度の溶液とするために必要な希釈溶媒の添加量を求め、該添加量の希釈溶媒を過剰濃縮液に加え、目標の濃度の溶液を得る方法である。溶液の濃度とは、溶液(100質量%)に含まれる溶質の割合(質量%)を意味する。また、過剰濃縮液の濃度とは、過剰濃縮液(100質量%)に含まれる溶質の割合(質量%)を意味する。
溶液としては、溶質が溶媒に溶解したものであればよく、重合体溶液、モノマー、添加剤等の低分子量化合物の溶液、塩類の水溶液、またはこれらを混合した組成物溶液等が挙げられ、精密かつ迅速に濃度調整を行う必要がある点から、重合体溶液が好ましい。
重合体溶液は、重合体が良溶媒に溶解したものである。
重合体としては、アクリル系重合体、スチレン系重合体(ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等。)、塩化ビニル系重合体、ポリエステル系重合体、(シクロ)オレフィン系重合体、ビニルエーテル系重合体、フッ素系重合体、エポキシ系重合体等が挙げられる。
重合体としては、用途別では、レジスト用重合体、反射防止用重合体、塗料用重合体、トナー用重合体、成形用重合体、インク用重合体等が挙げられる。
本発明の溶液の製造方法は、目標の濃度からの濃度のずれが少ないことが要求されるレジスト用重合体溶液の製造に好適である。
良溶媒としては、レジスト用重合体溶液の場合、後述のレジスト組成物用の溶媒が挙げられる。該溶媒としては、電子工業用グレードの溶媒が好ましい。
過剰濃縮液の濃度の測定方法としては、例えば、下記方法が挙げられる。
(α)過剰濃縮液の一部をサンプリングしてその質量を測定した後、該過剰濃縮液を加熱し、溶媒を完全に除去して溶質の質量を測定し、過剰濃縮液の質量と溶質の質量とから濃度を求める方法。
(β)過剰濃縮液の濃度と屈折率との関係を示す検量線をあらかじめ作成しておき、過剰濃縮液の一部をサンプリングしてその屈折率を測定し、検量線から過剰濃縮液の濃度を求める方法。
過剰濃縮液の濃度の測定方法としては、短時間で過剰濃縮液の濃度を求めることができる点から、(β)の方法が好ましい。検量線は、濃度の異なる溶液を調製し、各濃度における溶液の屈折率を測定することによって作成できる。
過剰濃縮液の濃度は、目標の濃度よりも高ければよい。ただし、過剰濃縮液の濃度が高すぎると、濃縮に費やされるエネルギーおよび時間が無駄となるため、過剰濃縮液の濃度は、下記式(I)を満足することが好ましい。
目標の濃度(質量%)<過剰濃縮液の濃度(質量%)≦目標の濃度(質量%)×1.2 ・・・(I)。
希釈溶媒の添加量は、下記式(II)から求める。
希釈溶媒添加量(g)=過剰濃縮液量(g)×{過剰濃縮液の濃度(質量%)−目標の濃度(質量%)}/目標の濃度(質量%) ・・・(II)。
希釈溶媒としては、溶液の溶媒と同じものを用いればよい。
以下、レジスト用重合体溶液の製造方法について、具体的に説明する。
レジスト用重合体は、例えば、下記工程を経て製造される。
(a)単量体成分を重合する工程。
(b)重合体の分散液を得る工程。
(c)重合体分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を回収する工程。
(d)回収された重合体湿粉を貧溶媒に分散させ、重合体分散液を得る工程。
(e)重合体分散液を、フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を回収する工程。
(f)回収された重合体湿粉を良溶媒に溶解させて、目標の濃度よりも低濃度の重合体溶液とする工程。
(g)重合体溶液を精密フィルターに通して不純物を除去する工程。
(h)精密フィルターを通過した重合体溶液から残存する貧溶媒を除去し、さらに重合体溶液を目標の濃度よりも高い濃度まで濃縮して過剰濃縮液とする工程。
(i)過剰濃縮液の濃度を測定し、過剰濃縮液を目標の濃度の溶液とするために必要な希釈溶媒の添加量を求める工程。
(j)(i)工程で求めた添加量の希釈溶媒を過剰濃縮液に加え、目標の濃度の溶液を得る工程。
(a)工程:
重合法としては、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法等の公知の重合方法が挙げられ、光線透過率を低下させないために、重合反応終了後に残存する単量体を除去する必要がある点、重合体の分子量を比較的低くする必要がある点から、溶液重合法が好ましい。溶液重合法のうち、製造ロットの違いによる平均分子量、分子量分布等のばらつきが小さく、再現性のある重合体が簡便に得られる点から、単量体成分を、所定の重合温度に加熱された重合容器中に滴下する滴下重合法と呼ばれる重合方法が好ましい。
単量体成分は、単量体成分のみで滴下してもよく、単量体成分を有機溶媒(以下、「滴下溶媒」とも記す。)に溶解させて滴下してもよい。
有機溶媒(以下、「仕込み溶媒」とも記す。)をあらかじめ重合容器に仕込んでもよく、仕込み溶媒をあらかじめ重合容器に仕込まなくてもよい。この場合、単量体成分または重合開始剤は、仕込み溶媒がない状態で重合容器中に滴下される。
重合開始剤は、単量体成分に溶解させてもよく、滴下溶媒に溶解させてもよい。
単量体成分および重合開始剤は、同じ貯槽内で混合した後、重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器に供給する直前で混合し、重合容器中に滴下してもよい。
単量体成分および重合開始剤は、一方を先に滴下した後、遅れて他方を滴下してもよく、両方を同じタイミングで滴下してもよい。
滴下速度は、滴下終了まで一定であってもよく、単量体または重合開始剤の消費速度に応じて、多段階に変化させてもよい。
滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
滴下重合法による単量体成分の重合は、例えば、以下のようにして行う。
図1に示す攪拌機12、ジャケット(図示略)およびコンデンサ14を有する調合槽10に原料(単量体成分、重合開始剤、溶媒等。)を注入し、攪拌機12で撹拌して単量体溶液を調製する。
攪拌機22、ジャケット(図示略)およびコンデンサ24を有する重合槽20に溶媒を注入し、一定温度に保持する。調合槽10の単量体溶液を重合槽20に供給し、一定温度に保持された溶媒中に滴下し、単量体成分を重合させ、重合体溶液を得る。
単量体成分としては、ラクトン骨格を有する単量体(1)および酸脱離性基を有する単量体(2)を含有するものが好ましく、さらに親水性基を有する単量体(3)を含有するものが好ましい。単量体成分は、非極性脂環式骨格を有する単量体(4)を含有してもよく、他の単量体(5)を含有していてもよい。
ラクトン骨格を有する単量体(1)は、レジスト膜の基板への密着性を向上させる成分である。また、ラクトン骨格を有する単量体(1)が酸脱離性基を有すれば、レジスト膜の密着性および感度が良好となる。また、ラクトン骨格を有する単量体(1)が親水性基を有すれば、レジスト膜の密着性およびレジストパターンの矩形性が良好となる。
ラクトン骨格を有する単量体(1)は、環内にカルボニルオキシ基(−C(O)O−)を含む環状の飽和炭化水素基を有する単量体である。
ラクトン骨格を有する単量体(1)の量は、レジスト膜の基板への密着性の点から、単量体成分(100モル%)中、30モル%以上が好ましく、35モル%以上がより好ましい。ラクトン骨格を有する単量体(1)の量は、レジスト膜の感度および解像度の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましい。ラクトン骨格を有する単量体(1)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ラクトン骨格を有する単量体(1)としては、レジスト用重合体の製造に用いられる公知の単量体が挙げられ、ArFエキシマレーザー(波長193nm)またはKrFエキシマレーザー(波長248nm)を用いたレジストパターンの形成に好適な重合体が得られる点から、ラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
ラクトン骨格を有する単量体としては、単量体(1−1)〜(1−29)が好ましい。ただし、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005313441
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酸脱離性基を有する単量体(2)(ただし、ラクトン骨格を有する単量体は除く。)は、レジスト膜の感度を向上させる成分である。また、酸脱離性基を有する単量体(2)が親水性基を有すれば、レジスト膜の感度がさらに良好となる。
酸脱離性基は、光酸発生剤から発生する酸により開裂する結合を有する基であり、該結合の開裂により酸脱離性基の一部または全部が重合体の主鎖から脱離する基である。酸脱離性基としては、例えば、カルボニルオキシ基(−C(O)O−)の酸素原子に以下の基が結合したエステル基が挙げられる。
分岐3級アルキル基、下記式で表されるアルキル置換炭化水素基(式中、R11は、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状アルキル基を表し、R12は、これが結合する炭素原子とともに炭化水素基を形成する基を表す。)、アルコキシアルキル基、−R13−O−R14−R15で表される基(式中、R13は、炭素数1〜6の直鎖状または分岐状アルキレン基を表し、R14は、単結合、または炭素数1〜6の直鎖状または分岐状アルキレン基を表し、R15は、炭化水素基を表す。)、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基等。
Figure 0005313441
分岐3級アルキル基としては、例えば、t−ブチル基、t−ペンチル基等が挙げられる。
アルコキシアルキル基としては、メトキシメチル基、1−メトキシエチル基、エトキシメチル基、1−エトキシエチル基、イソプロポキシメチル基、1−イソプロポキシエチル基、シクロヘキソキシメチル基、1−シクロヘキソキシエチル基、シクロペントキシメチル基、1−シクロペントキシエチル基等が挙げられる。
炭化水素基としては、レジスト用重合体とした際の光線透過性が高い点から、飽和脂環式炭化水素基が好ましい。飽和脂環式炭化水素基としては、単環性脂環式炭化水素基、多環性脂環式炭化水素基が挙げられる。
単環性脂環式炭化水素基として、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、レジスト用重合体とした際に感度、解像度に優れる点から、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が好ましい。
多環性脂環式炭化水素基としては、例えば、架橋環式炭化水素基、スピラン系炭化水素基、環集合型炭化水素基等が挙げられる。具体例としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5 ]ドデシル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基等が挙げられる。
酸脱離性基を有する単量体(2)の量は、レジスト膜の感度および解像度の点から、単量体成分(100モル%)中、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。酸脱離性基を有する単量体(2)の量は、レジスト膜の基板への密着性の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましい。酸脱離性基を有する単量体(2)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸脱離性基を有する単量体(2)としては、レジスト用重合体の製造に用いられる公知の単量体が挙げられ、ArFエキシマレーザー(波長193nm)またはKrFエキシマレーザー(波長248nm)を用いたレジストパターンの形成に好適な重合体が得られる点から、酸脱離性基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
酸脱離性基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、単量体(2−1)〜(2−28)が好ましい。ただし、RおよびR’は、水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005313441
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親水性基を有する単量体(3)(ただし、ラクトン骨格を有する単量体および酸脱離性基を有する単量体は除く。)は、レジストパターンの矩形性を向上させる成分である。
親水性基は、−C(CF32−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
親水性基を有する単量体(3)の量は、レジストパターンの矩形性の点から、単量体成分(100モル%)中、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましい。親水性基を有する単量体(3)の量は、レジスト膜の基板への密着性、および感度の点から、30モル%以下が好ましく、25モル%以下がより好ましい。親水性基を有する単量体(3)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
親水性基を有する単量体(3)としては、レジスト用重合体の製造に用いられる公知の単量体が挙げられ、ArFエキシマレーザー(波長193nm)またはKrFエキシマレーザー(波長248nm)を用いたレジストパターンの形成に好適な重合体が得られる点から、親水性基を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
親水性基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、単量体(3−1)〜(3−15)が好ましい。ただし、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005313441
非極性脂環式骨格を有する単量体(4)(ただし、ラクトン骨格を有する単量体、酸脱離性基を有する単量体および親水性基を有する単量体は除く。)は、レジストパターンのドライエッチング耐性を向上させる成分である。
非極性脂環式骨格を有する単量体(4)の量は、特に制限されないが、単量体成分(100モル%)中、20モル%以下が好ましい。非極性脂環式骨格を有する単量体(4)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
非極性脂環式骨格を有する単量体(4)としては、レジスト用重合体の製造に用いられる公知の単量体が挙げられ、ArFエキシマレーザー(波長193nm)またはKrFエキシマレーザー(波長248nm)を用いたレジストパターンの形成に好適な重合体が得られる点から、非極性脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
非極性脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニルが挙げられる。該非極性脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルは、脂環式骨格上に炭素数1〜6の直鎖または分岐アルキル基を有していてもよい。
非極性脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、単量体(4−1)〜(4−5)が好ましい。ただし、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005313441
他の単量体(5)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸n−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸iso−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸n−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸iso−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸tert−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシ−n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸1−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソプロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メトキシメチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−プロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−ブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブトキシエチル等の直鎖または分岐構造を有する(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニルヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−tert−パーフルオロブチルスチレン、p−(2−ヒドロキシ−iso−プロピル)スチレン等の芳香族アルケニル化合物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物;エチレン、プロピレン、ノルボルネン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルピロリドン;単量体(5−1)〜(5−15)等が挙げられる。ただし、Rは水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005313441
Figure 0005313441
他の単量体(5)の量は、特に制限されないが、単量体成分(100モル%)中、20モル%以下が好ましい。他の単量体(5)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。このような重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ化合物;2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の有機過酸化物等が挙げられる。
本発明の製造方法で得られた重合体をArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー用途に用いる場合には、光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、重合開始剤としては、分子構造中に芳香環を有しないものが好ましい。また、重合時の安全性等を考慮すると、重合開始剤としては、10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
重合開始剤の量は、特に限定されないが、重合体の収率を高くさせる点から、単量体成分100モル部に対して0.3モル部以上が好ましく、1モル部以上がより好ましい。また、重合体の分子量分布を狭くさせる点から、単量体成分100モル部に対して30モル部以下が好ましい。
溶媒としては、単量体成分、重合開始剤、得られる重合体、連鎖移動剤を併用する場合はその連鎖移動剤のいずれをも溶解できる溶媒が好ましい。該溶媒としては、例えば、エーテル(ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の鎖状エーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル等。)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等。)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等。)、アミド(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等。)、スルホキシド(ジメチルスルホキシド等。)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素等。)、これらの混合溶媒等が挙げられる。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶媒の量は、滴下溶媒および仕込み溶媒の合計量で、単量体成分(100質量部)に対して30〜700質量部が好ましい。
滴下重合法において溶媒を2種以上用いる場合、滴下溶媒および仕込み溶媒における溶媒の混合比は、任意の割合で設定できる。
調合槽10における単量体溶液の単量体濃度は、特に限定されないが、5〜50質量%が好ましい。
仕込み溶媒の量は、特に限定されず、適宜決めればよい。通常は、単量体成分の全量100質量部に対して30〜700質量部である。
(a)工程においては、レジスト組成物の保存安定性を妨げない範囲で連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤を用いることにより、低分子量で分子量分布の小さい重合体を製造できる。連鎖移動剤としては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−メルカプトエタノール、メルカプト酢酸、1−チオグリセロール等が挙げられる。連鎖移動剤としては、光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、芳香環を有しないものが好ましい。
連鎖移動剤の量は、単量体成分(100モル部)に対して1〜20モル部が好ましい。
重合温度は、50℃以上が好ましく、150℃以下が好ましい。
重合時間は、1時間以上が好ましく、24時間以下が好ましい。
(b)工程:
重合体分散液を得る方法は、(a)工程の重合法により異なる。
溶液重合法(滴下重合法)の場合、得られた重合体溶液を貧溶媒に注いで重合体を析出させることによって重合体分散液が得られる。
乳化重合法の場合、得られたラテックス中の重合体を酸析または塩析によって凝固させることによって重合体スラリーが得られる。
懸濁重合法の場合、得られた重合体懸濁液をそのまま用いる。
塊状重合法の場合、得られた重合体を粉砕した後、分散媒に分散させることによって重合体分散液が得られる。
溶液重合法(滴下重合法)によって得られた重合体溶液を貧溶媒に注いで重合体を析出させる場合は、例えば、以下のようにして行う。
図1に示す重合槽20の重合体溶液を、必要に応じて、良溶媒で適当な溶液粘度に希釈する。
攪拌機32、ジャケット(図示略)およびコンデンサ34を有する精製槽30に貧溶媒を注入する。重合槽20の重合体溶液を精製槽30に供給し、攪拌機32で撹拌しながら貧溶媒中に滴下し、重合体を析出させ、重合体の分散液を得る。
良溶媒としては、(a)工程にて用いた溶媒が挙げられる。
貧溶媒とは、重合体を溶解させる能力の小さい溶媒であり、重合体の組成に応じて貧溶媒が異なる。
例えば、「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」、第4版、VII−497頁〜VII−545頁には、各種の重合体(Polymer)に対応する貧溶媒(Nonsolvents)が記載されている。
また、重合体がレジスト用アクリル系重合体の場合には、溶解度パラメーター(以下、単に「SP値」とも記す。)の値が、7.0(cal/cm31/2 〜9.0(cal/cm31/2[14.3MPa1/2 〜18.5MPa1/2]、または11.5(cal/cm31/2 〜23.4(cal/cm31/2[23.5MPa1/2 〜47.9MPa1/2]の範囲である溶媒が、貧溶媒として好ましい。
溶媒のSP値は、例えば、「ポリマーハンドブック(Polymer Handbook)」、第4版、VII−675頁〜VII−711頁に記載の方法により求めることができ、具体的には、表1(VII−683頁)、表7〜8(VII−688頁〜VII−711頁)に記載されている。
貧溶媒が複数の溶媒の混合溶媒である場合のSP値は、公知の方法により求めることができる。例えば、混合溶媒のSP値は、加成性が成立するとして、各溶媒のSP値と体積分率との積の総和として求めることができる。
前記レジスト用アクリル系重合体の貧溶媒としては、例えば、メタノール、イソプロパノール、メチル−t−ブチルエーテル、水、n−ヘキサン、n−ヘプタン等が挙げられる。貧溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
貧溶媒の量は、重合体溶液100質量部に対して300〜3000質量部が好ましい。
(c)工程:
図1に示す精製槽30の重合体分散液を、フィルター42を有する真空式ろ過器40に供給し、重合体分散液を、フィルター42を用いてろ過して重合体湿粉を回収する。
フィルター42としては、ろ布、ろ紙、ガラスフィルター、メンブレンフィルター、カートリッジフィルター、フェルト等が挙げられ、工業的にはろ布が好ましい。ろ布は、長繊維を織った布である。長繊維の材料としては、例えば、合成樹脂(ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン等。)、羊毛、木綿、セラミック、ガラス、セルロース、炭素、アスベスト、金属(ステンレス等。)が挙げられる。
フィルター42は、前ロットで用いたフィルターを洗浄したものであってもよく、一度もろ過に用いられていない新品のフィルターであってもよい。
真空式ろ過器の代わりに、加圧式ろ過器、重力式ろ過、圧搾式ろ過器、遠心分離機等を用いてもよい。また、2種以上を併用してもよい。
(d)工程:
図1に示す精製槽30に貧溶媒を注入する。真空式ろ過器40にて回収された重合体湿粉を精製槽30に投入し、攪拌機32で撹拌して貧溶媒に分散させ、重合体分散液を得る。
貧溶媒としては、(b)工程にて用いた貧溶媒が挙げられる。
貧溶媒の量は、重合体湿粉100質量部に対して300〜3000質量部が好ましい。
(e)工程:
(c)工程と同様にして、重合体分散液をフィルター42を用いてろ過して重合体の湿粉を回収する。
フィルター42としては、(c)工程で用いたフィルターをそのまま用いてもよく、(c)工程で用いたフィルターに代えて、別のフィルターを新たに用意し、これを用いてもよい。
(f)工程:
図1に示す攪拌機52、ジャケット(図示略)およびコンデンサ54を有する溶解槽50に良溶媒を注入する。
(e)工程にて回収された重合体湿粉を溶解槽50に投入し、攪拌機52で撹拌して良溶媒に溶解させ、目標の濃度よりも低濃度の重合体溶液を得る。
良溶媒としては、後述のレジスト組成物用の溶媒が挙げられる。
良溶媒の量は、重合体湿粉100質量部に対して100〜5000質量部が好ましい。
(g)工程:
図1に示す溶解槽50の重合体溶液を精密フィルターを有する精密ろ過器60に供給し、重合体溶液を精密フィルターに通して不純物を除去する。
精密フィルターとしては、メンブランフィルター、カートリッジフィルター等が挙げられる。
(h)工程:
図1に示す攪拌機72、ジャケット(図示略)およびコンデンサ74を有する濃縮槽70に、精密フィルターを通過した重合体溶液を注入する。濃縮槽70の重合体溶液を攪拌機72にて撹拌しながらジャケットにて加熱し、重合体溶液から残存する貧溶媒を必要に応じて減圧下で除去し、さらに重合体溶液を目標の濃度よりも高い濃度まで濃縮して過剰濃縮液を得る。
該工程においては、除去した貧溶媒および良溶媒の質量または体積を測定する、濃縮槽60内の重合体溶液の質量または体積を測定する、あるいは重合体溶液の濃度を測定する等の手段により、該濃度が前記式(I)を満足するまで濃縮を行うことができる。重合体溶液の濃度の測定方法としては、短時間で過剰濃縮液の濃度を求めることができる点から、前記(β)の方法が好ましい。
濃縮槽70から排出される貧溶媒および良溶媒の蒸気は、コンデンサ74にて液体に凝集され、回収タンク80に送られる。
(i)工程:
過剰濃縮液の濃度を測定し、過剰濃縮液を目標の濃度の溶液とするために必要な希釈溶媒の添加量を前記式(II)から求める。
過剰濃縮液の濃度の測定方法としては、短時間で過剰濃縮液の濃度を求めることができる点から、前記(β)の方法が好ましい。
(j)工程:
(i)工程で求めた添加量の希釈溶媒を濃縮槽70の過剰濃縮液に加え、攪拌機72にて充分に撹拌し、目標の濃度の重合体溶液を得る。
希釈溶媒としては、前記良溶媒と同じものを用いればよい。
<重合体溶液、レジスト組成物>
本発明の製造方法で得られた重合体溶液に含まれる重合体の質量平均分子量は、レジスト用重合体の場合、1000以上が好ましく、また、1000000以下が好ましい。レジスト用重合体をポジ型レジスト組成物に用いる場合には、レジスト用重合体の質量平均分子量は、エッチング耐性およびレジストパターン形状の点から、1000以上が好ましく、2000以上であることがより好ましく、5000以上であることが特に好ましい。また、レジスト用重合体をポジ型レジスト組成物として用いる場合には、レジスト用重合体の質量平均分子量は、溶媒に対する溶解性および解像度の点から、100000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましく、20000以下であることが特に好ましい。
本発明の製造方法で得られた重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、レジスト用重合体として用いる場合には、レジスト溶液に対する溶解性および解像度の点から、2.5以下が好ましく、2.3以下がより好ましく、2.0以下が特に好ましい。
レジスト用重合体溶液は、レジスト組成物の原料として好適に用いられる。レジスト組成物は、レジスト用重合体溶液を含有するものである。また、化学増幅型レジスト組成物は、レジスト用重合体溶液に光酸発生剤を溶解したものである。レジスト用重合体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、レジスト組成物は、本発明の製造方法で得られたレジスト用重合体以外の重合体を含んでいてもよい。
レジスト組成物用の溶媒は、使用条件等に応じて任意に選択される。
溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン等の直鎖または分岐鎖ケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のジエチレングリコールアルキルエーテル類;酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル類;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等のアルコール類;1,4−ジオキサン、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン;ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジブチルブタン、2,3−ジブチルブタン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン等の炭素数5〜11の脂肪族炭化水素系溶媒等が挙げられる。溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶媒としては、安全性が高く、汎用的に用いられている点から、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンが好ましい。
レジスト組成物(溶液)中の重合体の濃度(固形分濃度)は、特に制限されないが、レジスト組成物の粘度の点から、レジスト組成物(100質量%)中50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。また、レジスト組成物中の重合体の濃度は、レジスト膜厚の点から、2質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、8質量%以上がさらに好ましい。
レジスト用重合体を化学増幅型レジスト組成物に用いる場合、光酸発生剤を用いることが必要である。
光酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤として用いることができるものの中から任意に選択することができる。光酸発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物、ジアゾメタン化合物等が挙げられる。これらのうち、光酸発生剤としては、スルスルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩化合物が好ましく、具体的には、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−メチルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等が挙げられる。
光酸発生剤の量は、選択された光酸発生剤の種類により適宜決められ、通常、レジスト用重合体100質量部に対して0.1質量部以上であり、0.5質量部以上がより好ましい。光酸発生剤の量をこの範囲にすることにより、露光により発生した酸の触媒作用による化学反応を充分に生起させることができる。また、光酸発生剤の量は、通常、レジスト用重合体100質量部に対して20質量部以下であり、10質量部以下がより好ましい。光酸発生剤の量をこの範囲にすることにより、レジスト組成物の安定性が向上し、組成物を塗布する際の塗布むら、現像時のスカム等の発生が充分に少なくなる。
さらに、化学増幅型レジスト組成物には、含窒素化合物を配合することもできる。含窒素化合物を含有させることにより、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。つまり、レジストパターンの断面形状が矩形により近くなり、また、レジスト膜を露光し、露光後ベーク(PEB)して、次の現像処理までの間に数時間放置されることが半導体の量産ラインではあり、そのような放置(経時)したときにレジストパターンの断面形状の劣化の発生がより抑制される。
含窒素化合物としては、公知のものいずれも用いることができ、これらのうち、アミンが好ましく、第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンがより好ましい。低級脂肪族アミンとは、炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを意味する。
第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられる。これらのうち、含窒素化合物としては、トリエタノールアミン等の第3級アルカノールアミンがより好ましい。
含窒素化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
含窒素化合物の量は、選択された含窒素化合物の種類等により適宜決められ、通常、レジスト用重合体100質量部に対して0.01質量部以上が好ましい。含窒素化合物の量をこの範囲にすることにより、レジストパターン形状をより矩形にすることができる。また、含窒素化合物の量は、通常、レジスト用重合体100質量部に対して2質量部以下が好ましい。含窒素化合物の量をこの範囲にすることにより、感度の劣化を小さくすることができる。
また、化学増幅型レジスト組成物には、有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体を配合することもできる。これらの化合物を含有させることにより、含窒素化合物の配合による感度劣化を防止することができ、また、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸等が好ましい。
リンのオキソ酸、または、その誘導体としては、例えば、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステル等のリン酸およびそれらのエステルのような誘導体;ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステル等のホスホン酸およびそれらのエステルのような誘導体;ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸等のホスフィン酸およびそれらのエステルのような誘導体等が挙げられる。これらのうち、ホスホン酸が好ましい。
これらの化合物(有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの化合物(有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体)の量は、選択された化合物の種類等により適宜決められ、通常、レジスト用重合体100質量部に対して0.01質量部以上が好ましい。これらの化合物の量をこの範囲にすることにより、レジストパターン形状をより矩形にすることができる。また、これらの化合物(有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体)の量は、通常、レジスト用重合体100質量部に対して5質量部以下が好ましい。これらの化合物の量をこの範囲にすることにより、レジストパターンの膜減りを小さくすることができる。
含窒素化合物と、有機カルボン酸、リンのオキソ酸およびその誘導体からなる群から選ばれる1種以上との両方を化学増幅型レジスト組成物に含有させてもよいし、いずれか一方のみを含有させてもよい。
さらに、レジスト組成物には、必要に応じて、界面活性剤、前記含窒素化合物以外のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を配合してもよい。これらの添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも用いることができる。また、これらの添加剤の添加量は、特に限定されず、適宜決めればよい。
本発明のレジスト組成物は、金属エッチング用、フォトファブリケーション用、製版用、ホログラム用、カラーフィルター用、位相差フィルム用等のレジスト組成物として用いてもよい。
本発明のレジスト組成物を用いて、レジストパターンを形成できる。レジスト組成物を用いたレジストパターンの形成方法の一例について説明する。
まず、パターンを形成するシリコンウエハー等の被加工基板の表面に、レジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、このレジスト組成物が塗布された被加工基板をベーキング処理(プリベーク)等で乾燥し、基板上にレジスト膜を形成する。
ついで、このようにして得られたレジスト膜に、フォトマスクを介して、250nm以下の波長の光を照射する(露光)。露光に用いる光は、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、またはF2 エキシマレーザーが好ましく、ArFエキシマレーザーが特に好ましい。また、電子線で露光してもよい。
露光後、適宜熱処理(露光後ベーク、PEB)し、基板をアルカリ現像液に浸漬し、露光部分を現像液に溶解させ、除去する(現像)。アルカリ現像液としては、公知のものいずれを用いてもよい。そして、現像後、基板を純水等で適宜リンス処理する。このようにして被加工基板上にレジストパターンが形成される。
通常、レジストパターンが形成された被加工基板は、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストパターンを強化し、レジストパターンのない部分を選択的にエッチングする。エッチングを行った後、レジストパターンは、通常、剥離剤を用いて除去される。
以上説明した本発明の溶液の製造方法にあっては、目標の濃度よりも低濃度の溶液を濃縮する工程を経て目標の濃度の溶液を製造する際に、低濃度の溶液を目標の濃度よりも高い濃度まで濃縮して過剰濃縮液とし、濃縮を止めた状態において過剰濃縮液の濃度を正確に測定しているため、過剰濃縮液を目標の濃度の溶液とするために必要な希釈溶媒の添加量を正確に求めることができる。そして、正確に求められた添加量の希釈溶媒を過剰濃縮液に加えることによって、目標の濃度の溶液を確実に得ることができる。
また、本発明の重合体溶液は、本発明の製造方法によって得られた重合体溶液であるため、目標の濃度からの濃度のずれが少なく、その結果、目的とする用途において設計通りの性能を発揮できる。
また、本発明のレジスト組成物は、本発明の製造方法によって得られた重合体溶液を含有するため、レジスト膜に設計通りの性能を発揮させることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
(検量線の作成)
単量体(1−1)(ただし、Rはメチル基。)23.1質量部、単量体(2−10)(ただし、Rはメチル基。)26.7質量部、単量体(3−4)(ただし、Rはメチル基。)16.1質量部を重合して得られた重合体を用意した。該重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させ、濃度が異なる5種類の重合体溶液を調製した。これら重合体溶液の屈折率を、屈折率計(株式会社アタゴ製、RX−5000α)を用いて25℃で測定し、重合体溶液の濃度に対する屈折率の検量線を作成した。該検量線によれば、濃度が25.0質量%の重合体溶液の屈折率は1.42744であった。
(a)工程:
攪拌機、ジャケットおよびコンデンサを有する調合槽に、単量体(1−1)(ただし、Rはメチル基。)23.1質量部、単量体(2−10)(ただし、Rはメチル基。)26.7質量部、単量体(3−4)(ただし、Rはメチル基。)16.1質量部、乳酸エチル98.7質量部、および重合開始剤であるジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(和光純薬工業(株)製、V601(商品名))1.96質量部を注入し、撹拌して単量体溶液を調製した。
窒素導入口、攪拌機、ジャケットおよびコンデンサを有する重合槽に、窒素雰囲気下で、乳酸エチル54.9質量部を注入し、攪拌しながら温度を80℃に保持した。調合槽の単量体溶液を重合槽に供給し、80℃に保持された乳酸エチル中に一定速度で6時間かけて滴下した。その後、溶液を80℃で1時間保持し、重合体溶液を得た。
(b)工程:
攪拌機、ジャケットおよびコンデンサを有する精製槽にメタノール1078質量部および水340質量部を注入した。重合槽の重合体溶液220質量部を精製槽に供給し、メタノールおよび水の混合溶媒中に撹拌しながら滴下し、重合体を析出させ、重合体の分散液を得た。
(c)工程:
精製槽の重合体分散液を、フィルターを有する真空式ろ過器に供給し、重合体の分散液を該フィルターを用いてろ過して重合体の湿粉を回収した。
(d)工程:
精製槽にメタノール1445質量部および水255質量部を注入した。真空式ろ過器にて回収された重合体の湿粉140質量部を精製槽に投入し、攪拌機で撹拌してメタノールおよび水の混合溶媒に分散させ、重合体の分散液を得た。
(e)工程:
精製槽の重合体分散液を、フィルターを有する真空式ろ過器に供給し、重合体分散液を該フィルターを用いてろ過して重合体湿粉を回収した。フィルターとしては、(c)工程で用いたフィルターを洗浄することなくそのまま用いた。
(f)工程:
攪拌機、ジャケットおよびコンデンサを有する溶解槽にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート490質量部を注入した。(e)工程にて回収された重合体湿粉140質量部を溶解槽に投入し、攪拌機で撹拌してプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させ、重合体溶液を得た。
(g)工程:
溶解槽の重合体溶液を精密フィルター(日本ポール(株)製、P−NYLON N66FILTER0.04M(商品名))を有する精密ろ過器に供給し、重合体溶液を精密フィルターに通して不純物を除去した。
(h)工程:
攪拌機、ジャケットおよびコンデンサを有する濃縮槽に、精密フィルターを通過した重合体溶液を注入した。濃縮槽の重合体溶液を攪拌機にて撹拌しながらジャケットにて加熱し、重合体溶液から残存するメタノールおよび水を減圧下で除去し、さらに重合体溶液を濃縮した。重合体溶液の濃縮中、10分おきに重合体溶液の一部をサンプリングし、屈折率計(株式会社アタゴ製、RX−5000α)を用いて25℃における重合体溶液の屈折率を測定した。重合体溶液の屈折率が1.42919(目標の濃度25.0質量%における重合体溶液の屈折率の+0.13%)となったところで、加熱を止めて重合体溶液を冷却し、206.0質量部の過剰濃縮液を得た。
(i)工程:
過剰濃縮液の一部をサンプリングし、屈折率計を用いて25℃における過剰濃縮液の屈折率を測定した。屈折率は1.42942であり、検量線から求めた濃度は26.7質量%(目標の濃度25.0質量%の1.07倍)であった。
過剰濃縮液を目標の濃度(25.0質量%)の溶液とするために必要なプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの添加量を前記式(II)から求めたところ、14.0質量部であった。
(j)工程:
(i)工程で求めた添加量のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを濃縮槽の過剰濃縮液に加え、攪拌機にて充分に撹拌し、25.0質量%の重合体溶液を得た。
(重合体の質量平均分子量、分子量分布)
重合体溶液の一部をサンプリングし、該溶液から溶媒を除去し、固形の重合体を得た。約20mgの重合体を5mLのテトラヒドロフランに溶解し、孔径0.5μmメンブランフィルターでろ過して試料溶液を調製した。この試料溶液を、東ソー(株)製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)に導入し、質量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を測定した。また、質量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)から分子量分布(Mw/Mn)を求めた。結果を表1に示す。
分離カラムとしては、昭和電工(株)製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用い、溶媒としては、テトラヒドロフラン(流量1.0mL/min)を用い、検出器としては示差屈折計を用いた。測定条件は、測定温度40℃、注入量0.1mLであった。標準ポリマーとして東ソー社製標準ポリスチレンF−80(Mw=706000)、F−20(Mw=190000)、F−4(Mw=37900)、F−1(Mw=10200)、A−2500(Mw=2630)、A−500(Mw=682、578、474、370、260の混合物)(商品名)を用いた。
(レジスト組成物の調製)
重合体溶液400質量部(固形分100質量部)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400質量部および光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート2質量部を混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過し、レジスト組成物を調製した。
(レジストパターンの形成)
レジスト組成物をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用いて120℃、60秒間プリベークを行い、膜厚0.4μmのレジスト膜を形成した。ついで、ArFエキシマレーザー露光機(波長:193nm)を用いて露光した後、ホットプレートを用いて120℃、60秒間露光後ベークを行った。ついで、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて室温で現像し、純水で洗浄し、乾燥してレジストパターンを形成した。
(感度)
ライン・アンド・スペース(L/S=1/1)を1/1の線幅に形成する露光量(mJ/cm2 )を測定し、これを感度とした。結果を表1に示す。
(解像度)
前記露光量で露光したときに解像されるレジストパターンの最小寸法(μm)を解像度とした。結果を表1に示す。
(レジストパターン)
日本電子製、JSM−6340F型電界放射形走査型電子顕微鏡(商品名)によりレジストパターンを観察し、ディフェクトが発生していないものを良好、ディフェクトが発生しているものを不良として評価した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
(a)〜(g)工程を実施例1と同様に行った後、攪拌機、ジャケットおよびコンデンサを有する濃縮槽に、精密フィルターを通過した重合体溶液を注入した。濃縮槽の重合体溶液を攪拌機にて撹拌しながらジャケットにて加熱し、重合体溶液から残存するメタノールを除去し、さらに重合体溶液を濃縮した。重合体溶液の濃縮中、10分おきに重合体溶液の一部をサンプリングし、以下のようにして濃度を測定した。
サンプリングされた重合体溶液の質量を正確に測定した後、該重合体溶液を25分間加熱し、溶媒を完全に除去して固形分の質量を測定し、重合体溶液の質量と固形分の質量とから濃度を求めた。
サンプリングされた重合体溶液の濃度が24.0質量%(目標の濃度25.0質量%の−4.0%)であることが確認されたところで、加熱を止めて重合体溶液を冷却した。しかし、重合体溶液のサンプリングから濃度を求めるまで約30分かかり、その間も溶液の濃縮が行われたため、最終的に得られた重合体溶液の濃度は29.0質量%(目標の濃度25.0質量%の1.16倍)であった。
重合体溶液400質量部(固形分116質量部)を用い、実施例1と同様にしてレジスト組成物を調製し、実施例1と同じ条件でレジスト膜を形成した。レジスト膜厚は0.5μmであった。このレジスト膜の評価を実施例1と同様にして行った。評価結果を表1に示す。
〔参考例1〕
実施例1において検量線の作成に用いた重合体をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させ、濃度25.0質量%の重合体溶液を調製した。
重合体溶液400質量部(固形分100質量部)を用い、実施例1と同様にしてレジスト組成物を調製し、実施例1と同じ条件でレジスト膜を形成した。レジスト膜厚は0.4μmであった。このレジスト膜の評価を実施例1と同様にして行った。評価結果を表1に示す。
Figure 0005313441
実施例1のレジスト組成物は、レジスト膜の性能が参考例1と同等であり、設計通りの性能を発揮していることが確認された。
一方、比較例1のレジスト組成物は、レジスト膜の性能が参考例1から大きくはずれ、設計通りの性能を発揮できなかった。
本発明の溶液の製造方法によれば、目的とする用途において設計通りの性能を発揮できる重合体溶液およびレジスト組成物を製造でき、該レジスト組成物からなるレジストパターンを用いて形成される回路の精度、歩留まり等の低下が抑えられる。
重合体の製造設備の一例を示す構成図である。
符号の説明
70 濃縮槽

Claims (1)

  1. 目標の濃度よりも低濃度のレジスト用重合体溶液を濃縮する工程を経て目標の濃度のレジスト用重合体溶液を製造する方法において、
    目標の濃度よりも低濃度のレジスト用重合体溶液を目標の濃度よりも高い濃度まで濃縮して過剰濃縮液とし、
    過剰濃縮液の濃度を、屈折率計を用いて測定し、過剰濃縮液を目標の濃度のレジスト用重合体溶液とするために必要な希釈溶媒の添加量を求め、
    該添加量の希釈溶媒を過剰濃縮液に加え、目標の濃度のレジスト用重合体溶液を得ることを特徴とするレジスト用重合体溶液の製造方法。
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