JPH1121105A - 低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法 - Google Patents
低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法Info
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- JPH1121105A JPH1121105A JP32494997A JP32494997A JPH1121105A JP H1121105 A JPH1121105 A JP H1121105A JP 32494997 A JP32494997 A JP 32494997A JP 32494997 A JP32494997 A JP 32494997A JP H1121105 A JPH1121105 A JP H1121105A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液を製造する。
【解決手段】有効塩素濃度が低く食塩濃度が高い次亜塩
素酸ソーダ水溶液を、液温20〜40℃、かつ上記次亜
塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧の120%以下の圧力
にて減圧蒸留により濃縮して24〜46重量%とし、析
出した食塩を除去した後、有効塩素濃度20重量%以下
かつ食塩濃度4重量%以下に希釈する。
素酸ソーダ水溶液を、液温20〜40℃、かつ上記次亜
塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧の120%以下の圧力
にて減圧蒸留により濃縮して24〜46重量%とし、析
出した食塩を除去した後、有効塩素濃度20重量%以下
かつ食塩濃度4重量%以下に希釈する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低食塩次亜塩素酸
ソーダ水溶液の製造方法に関する。
ソーダ水溶液の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、次亜塩素酸ソーダは殺菌剤や
漂白剤として用いられている。一般的には濃度20重量
%程度の苛性ソーダ水溶液と塩素とを反応させることに
より、有効塩素濃度12〜13重量%、食塩濃度10〜
12重量%の次亜塩素酸水溶液が製造されている。
漂白剤として用いられている。一般的には濃度20重量
%程度の苛性ソーダ水溶液と塩素とを反応させることに
より、有効塩素濃度12〜13重量%、食塩濃度10〜
12重量%の次亜塩素酸水溶液が製造されている。
【0003】一方、近年、浄水場の殺菌用などの用途と
して食塩含有量の少ない次亜塩素酸ソーダ水溶液のニー
ズが高まってきている。一般に、有効塩素濃度12〜1
3重量%、食塩濃度1重量%以下の低食塩次亜塩素酸ソ
ーダ水溶液を製造する場合、濃度40〜48重量%の苛
性ソーダ水溶液に塩素を反応させ、析出した食塩を固液
分離した後、得られた有効塩素濃度30重量%程度の次
亜塩素酸ソーダ水溶液からなるろ液より次亜塩素酸ソー
ダを晶析させ、固液分離して得られた次亜塩素酸ソーダ
の結晶を水に溶解して、適当な濃度に調整する方法が知
られている。
して食塩含有量の少ない次亜塩素酸ソーダ水溶液のニー
ズが高まってきている。一般に、有効塩素濃度12〜1
3重量%、食塩濃度1重量%以下の低食塩次亜塩素酸ソ
ーダ水溶液を製造する場合、濃度40〜48重量%の苛
性ソーダ水溶液に塩素を反応させ、析出した食塩を固液
分離した後、得られた有効塩素濃度30重量%程度の次
亜塩素酸ソーダ水溶液からなるろ液より次亜塩素酸ソー
ダを晶析させ、固液分離して得られた次亜塩素酸ソーダ
の結晶を水に溶解して、適当な濃度に調整する方法が知
られている。
【0004】しかし、上記の方法は一旦次亜塩素酸ソー
ダを析出させた後、水に溶解するため、工程数が多く製
造管理が煩わしい。この問題を解決する方法として、次
亜塩素酸ソーダの晶析を必要としない低食塩次亜塩素酸
ソーダ水溶液の製造方法(特開平6−345411)が
ある。すなわち、濃度48重量%以上の苛性ソーダ水溶
液に塩素を反応させ、析出した食塩を固液分離した後、
得られた有効塩素濃度38重量%以上、食塩濃度3重量
%以下の次亜塩素酸ソーダ水溶液を水で希釈して、適当
な濃度に調製する方法である。
ダを析出させた後、水に溶解するため、工程数が多く製
造管理が煩わしい。この問題を解決する方法として、次
亜塩素酸ソーダの晶析を必要としない低食塩次亜塩素酸
ソーダ水溶液の製造方法(特開平6−345411)が
ある。すなわち、濃度48重量%以上の苛性ソーダ水溶
液に塩素を反応させ、析出した食塩を固液分離した後、
得られた有効塩素濃度38重量%以上、食塩濃度3重量
%以下の次亜塩素酸ソーダ水溶液を水で希釈して、適当
な濃度に調製する方法である。
【0005】しかし、上記の方法は、以下に挙げる問題
点を有する。すなわち、反応槽および循環配管内での食
塩の析出量が多いため、食塩が熱交換器の内壁に付着し
て閉塞等が起こりやすく作業が煩雑になる、原料である
高濃度の苛性ソーダを調製するためにはフレーク状の苛
性ソーダを溶解する設備が必要である、生成する次亜塩
素酸ソーダが分解されない低温条件下では、高濃度の苛
性ソーダ水溶液の粘度が高く、該水溶液内での塩素の均
一分散が行いにくいため、局部的に過塩素化が起こり、
生成した次亜塩素酸ソーダが分解するおそれがある、低
温で高濃度の苛性ソーダ水溶液、例えば30℃以下で濃
度54重量%以上の苛性ソーダ水溶液は凝固するため、
苛性ソーダの溶解槽や反応槽の供給配管内などの温度管
理が難しい、次亜塩素酸ソーダの分解率が高い条件下で
は、原料の苛性ソーダの濃度を上げても高濃度の次亜塩
素酸ソーダは得られない、などの問題である。
点を有する。すなわち、反応槽および循環配管内での食
塩の析出量が多いため、食塩が熱交換器の内壁に付着し
て閉塞等が起こりやすく作業が煩雑になる、原料である
高濃度の苛性ソーダを調製するためにはフレーク状の苛
性ソーダを溶解する設備が必要である、生成する次亜塩
素酸ソーダが分解されない低温条件下では、高濃度の苛
性ソーダ水溶液の粘度が高く、該水溶液内での塩素の均
一分散が行いにくいため、局部的に過塩素化が起こり、
生成した次亜塩素酸ソーダが分解するおそれがある、低
温で高濃度の苛性ソーダ水溶液、例えば30℃以下で濃
度54重量%以上の苛性ソーダ水溶液は凝固するため、
苛性ソーダの溶解槽や反応槽の供給配管内などの温度管
理が難しい、次亜塩素酸ソーダの分解率が高い条件下で
は、原料の苛性ソーダの濃度を上げても高濃度の次亜塩
素酸ソーダは得られない、などの問題である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
がなく、安定性に優れた、新規な食塩含有率の低い次亜
塩素酸ソーダ水溶液の製造方法を提供する。
がなく、安定性に優れた、新規な食塩含有率の低い次亜
塩素酸ソーダ水溶液の製造方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、有効塩素濃度
が低く食塩濃度が高い次亜塩素酸ソーダ水溶液を、液温
20〜40℃、かつ上記次亜塩素酸ソーダ水溶液の飽和
蒸気圧の120%以下の圧力にて減圧蒸留により濃縮し
て24〜46重量%とし、析出した食塩を除去した後、
有効塩素濃度が20重量%以下かつ食塩濃度が4重量%
以下に希釈することを特徴とする低食塩次亜塩素酸ソー
ダ水溶液の製造方法を提供する。
が低く食塩濃度が高い次亜塩素酸ソーダ水溶液を、液温
20〜40℃、かつ上記次亜塩素酸ソーダ水溶液の飽和
蒸気圧の120%以下の圧力にて減圧蒸留により濃縮し
て24〜46重量%とし、析出した食塩を除去した後、
有効塩素濃度が20重量%以下かつ食塩濃度が4重量%
以下に希釈することを特徴とする低食塩次亜塩素酸ソー
ダ水溶液の製造方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、有効塩素濃度が低く食
塩濃度が高い次亜塩素酸ソーダ水溶液を、液温20〜4
0℃、かつ上記次亜塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧曲
線の120%以下の圧力にて減圧蒸留により濃縮するこ
とを特徴とする。
塩濃度が高い次亜塩素酸ソーダ水溶液を、液温20〜4
0℃、かつ上記次亜塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧曲
線の120%以下の圧力にて減圧蒸留により濃縮するこ
とを特徴とする。
【0009】本発明者らは、本発明を行うにあたり、次
亜塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧曲線の作成を行っ
た。飽和蒸気圧の測定は、次亜塩素酸ソーダ水溶液10
0gを200mlのナスフラスコに入れて減圧下で加熱
し、還流状態での液温を測定するという方法で行った。
図1に有効塩素濃度27重量%(曲線A)および36重
量%(曲線B)の飽和蒸気圧曲線を示す。
亜塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧曲線の作成を行っ
た。飽和蒸気圧の測定は、次亜塩素酸ソーダ水溶液10
0gを200mlのナスフラスコに入れて減圧下で加熱
し、還流状態での液温を測定するという方法で行った。
図1に有効塩素濃度27重量%(曲線A)および36重
量%(曲線B)の飽和蒸気圧曲線を示す。
【0010】本発明においては、次亜塩素酸ソーダ水溶
液の飽和蒸気圧の120%以下の圧力にて濃縮を行う。
上記飽和蒸気圧の120%を超える圧力においては濃縮
に時間がかかるので好ましくない。また、さらに濃縮時
間を短縮する目的から、特には飽和蒸気圧の60〜90
%以下の圧力にて濃縮するのが好ましい。
液の飽和蒸気圧の120%以下の圧力にて濃縮を行う。
上記飽和蒸気圧の120%を超える圧力においては濃縮
に時間がかかるので好ましくない。また、さらに濃縮時
間を短縮する目的から、特には飽和蒸気圧の60〜90
%以下の圧力にて濃縮するのが好ましい。
【0011】また、本発明においては、次亜塩素酸ソー
ダ水溶液を20〜40℃で濃縮する。温度が40℃より
大きい場合は、次亜塩素酸ソーダの分解速度が大きくな
り、20℃より小さい場合は、次亜塩素酸ソーダの結晶
が析出するおそれがあるので好ましくない。特には、2
5〜35℃で濃縮するのが好ましい。
ダ水溶液を20〜40℃で濃縮する。温度が40℃より
大きい場合は、次亜塩素酸ソーダの分解速度が大きくな
り、20℃より小さい場合は、次亜塩素酸ソーダの結晶
が析出するおそれがあるので好ましくない。特には、2
5〜35℃で濃縮するのが好ましい。
【0012】本発明においては、有効塩素濃度が低く食
塩濃度が高い次亜塩素酸ソーダ水溶液、好ましくは、有
効塩素濃度が24重量%未満であり食塩濃度が8重量%
以上である次亜塩素酸ソーダ水溶液、または有効塩素濃
度が36重量%未満であり食塩濃度が3重量%以上であ
る次亜塩素酸ソーダ水溶液を濃縮する。濃度40〜48
重量%の苛性ソーダ水溶液に塩素を反応させて得られる
次亜塩素酸ソーダ水溶液の有効塩素濃度が30〜36重
量%程度であることから、好ましくは有効塩素濃度が3
0〜36重量%であり食塩濃度が3〜6重量%である次
亜塩素酸ソーダ水溶液を濃縮する。
塩濃度が高い次亜塩素酸ソーダ水溶液、好ましくは、有
効塩素濃度が24重量%未満であり食塩濃度が8重量%
以上である次亜塩素酸ソーダ水溶液、または有効塩素濃
度が36重量%未満であり食塩濃度が3重量%以上であ
る次亜塩素酸ソーダ水溶液を濃縮する。濃度40〜48
重量%の苛性ソーダ水溶液に塩素を反応させて得られる
次亜塩素酸ソーダ水溶液の有効塩素濃度が30〜36重
量%程度であることから、好ましくは有効塩素濃度が3
0〜36重量%であり食塩濃度が3〜6重量%である次
亜塩素酸ソーダ水溶液を濃縮する。
【0013】本発明において用いられる有効塩素濃度が
低く食塩濃度が高い次亜塩素酸濃度水溶液の製造方法は
特に限定されず、食塩水の無隔膜電解による方法、苛性
ソーダ水溶液に塩素ガスを反応させる方法、さらし液に
ナトリウム塩を反応させる方法などいずれの方法によっ
ても製造しうる。
低く食塩濃度が高い次亜塩素酸濃度水溶液の製造方法は
特に限定されず、食塩水の無隔膜電解による方法、苛性
ソーダ水溶液に塩素ガスを反応させる方法、さらし液に
ナトリウム塩を反応させる方法などいずれの方法によっ
ても製造しうる。
【0014】次亜塩素酸ソーダ水溶液は有効塩素濃度2
4〜46重量%に濃縮し、好ましくは36〜46重量%
に濃縮する。24重量%未満では、食塩の溶解度が大き
く、食塩の含有量を充分に少なくすることができないの
で好ましくない。また、有効塩素濃度が46重量%より
高い場合は、次亜塩素酸ソーダ水溶液が析出するおそれ
があるので好ましくない。さらに食塩含有量を低下させ
ると同時に、次亜塩素酸ソーダの安定性を向上させるた
めには、上記有効塩素濃度は36〜46重量%、特には
38〜42重量%に濃縮するのが好ましい。
4〜46重量%に濃縮し、好ましくは36〜46重量%
に濃縮する。24重量%未満では、食塩の溶解度が大き
く、食塩の含有量を充分に少なくすることができないの
で好ましくない。また、有効塩素濃度が46重量%より
高い場合は、次亜塩素酸ソーダ水溶液が析出するおそれ
があるので好ましくない。さらに食塩含有量を低下させ
ると同時に、次亜塩素酸ソーダの安定性を向上させるた
めには、上記有効塩素濃度は36〜46重量%、特には
38〜42重量%に濃縮するのが好ましい。
【0015】次亜塩素酸ソーダ水溶液を濃縮する際に析
出する食塩は固液分離される。固液分離の方法として
は、特に限定されないが、スクリュー排出型、押し出し
型などの遠心分離器を使用する方法や、フィルタでのろ
過などが例示される。
出する食塩は固液分離される。固液分離の方法として
は、特に限定されないが、スクリュー排出型、押し出し
型などの遠心分離器を使用する方法や、フィルタでのろ
過などが例示される。
【0016】本発明において、次亜塩素酸ソーダ水溶液
は、有効塩素濃度が20重量%以下であり、かつ食塩濃
度が4重量%以下になるように希釈され、好ましくは有
効塩素濃度が20重量%以下であり、かつ食塩濃度が1
重量%以下になるように希釈される。また、さらに好ま
しくは有効塩素濃度14重量%以下でありかつ食塩濃度
0.2〜1重量%になるように希釈される。上記の希釈
により食塩濃度が1重量%以下の次亜塩素酸ソーダ水溶
液が得られる。
は、有効塩素濃度が20重量%以下であり、かつ食塩濃
度が4重量%以下になるように希釈され、好ましくは有
効塩素濃度が20重量%以下であり、かつ食塩濃度が1
重量%以下になるように希釈される。また、さらに好ま
しくは有効塩素濃度14重量%以下でありかつ食塩濃度
0.2〜1重量%になるように希釈される。上記の希釈
により食塩濃度が1重量%以下の次亜塩素酸ソーダ水溶
液が得られる。
【0017】
【作用】次亜塩素酸ソーダ水溶液を、次亜塩素酸ソーダ
の分解速度が小さい40℃以下の条件下で濃縮すること
により高濃度の次亜塩素酸ソーダ水溶液が得られる。次
亜塩素酸ソーダの濃度が上がるにつれて食塩の飽和溶解
度が小さくなり、溶解度を超える食塩が析出する。この
食塩を固液分離した後、高濃度の次亜塩素酸ソーダ水溶
液を希釈することにより、食塩濃度が低い次亜塩素酸ソ
ーダ水溶液が得られる。また、食塩と同時に不純物であ
るニッケルなどの金属が除去され、次亜塩素酸ソーダの
安定性が向上すると考えられる。
の分解速度が小さい40℃以下の条件下で濃縮すること
により高濃度の次亜塩素酸ソーダ水溶液が得られる。次
亜塩素酸ソーダの濃度が上がるにつれて食塩の飽和溶解
度が小さくなり、溶解度を超える食塩が析出する。この
食塩を固液分離した後、高濃度の次亜塩素酸ソーダ水溶
液を希釈することにより、食塩濃度が低い次亜塩素酸ソ
ーダ水溶液が得られる。また、食塩と同時に不純物であ
るニッケルなどの金属が除去され、次亜塩素酸ソーダの
安定性が向上すると考えられる。
【0018】
「例1」有効塩素濃度13.0重量%、食塩濃度12.
1重量%の次亜塩素酸ソーダ水溶液(以下、次亜塩素酸
ソーダ水溶液Aと称する)を1kg量り取り、2Lのナ
スフラスコに入れ、液温35℃、圧力6torrにて5
0分間ロータリーエバポレータにて回転させた。得られ
た濃縮液483gをグラスフィルタでろ過して析出した
食塩を分離した。得られた次亜塩素酸ソーダ水溶液は有
効塩素濃度34.1重量%、食塩濃度3.2重量%であ
った。これを水で希釈し、有効塩素濃度12.5重量
%、食塩濃度1.2重量%の次亜塩素酸ソーダ水溶液
(以下、次亜塩素酸ソーダ水溶液Bと称する)を得た。
1重量%の次亜塩素酸ソーダ水溶液(以下、次亜塩素酸
ソーダ水溶液Aと称する)を1kg量り取り、2Lのナ
スフラスコに入れ、液温35℃、圧力6torrにて5
0分間ロータリーエバポレータにて回転させた。得られ
た濃縮液483gをグラスフィルタでろ過して析出した
食塩を分離した。得られた次亜塩素酸ソーダ水溶液は有
効塩素濃度34.1重量%、食塩濃度3.2重量%であ
った。これを水で希釈し、有効塩素濃度12.5重量
%、食塩濃度1.2重量%の次亜塩素酸ソーダ水溶液
(以下、次亜塩素酸ソーダ水溶液Bと称する)を得た。
【0019】次亜塩素酸ソーダ水溶液Aおよび次亜塩素
酸ソーダ水溶液Bについて、安定性の比較試験を行っ
た。試験方法は、試料300gを入れたガラス瓶を37
℃に保ち1時間放置した後、37℃にて20時間で発生
するガス量を測定するという方法で行った。
酸ソーダ水溶液Bについて、安定性の比較試験を行っ
た。試験方法は、試料300gを入れたガラス瓶を37
℃に保ち1時間放置した後、37℃にて20時間で発生
するガス量を測定するという方法で行った。
【0020】その結果次亜塩素酸ソーダ水溶液Aのガス
発生量は11.0mlであり、次亜塩素酸ソーダ水溶液
Bのガス発生量は4.1mlであった。また、誘導結合
プラズマ質量分析装置(セイコーインスツルメンツ社
製、SPQ9000)を用いてニッケル濃度を測定した
ところ、次亜塩素酸ソーダ水溶液Aのニッケル濃度は1
6.2ng/mlであり、次亜塩素酸ソーダ水溶液Bの
ニッケル濃度は3.1ng/mlであった。
発生量は11.0mlであり、次亜塩素酸ソーダ水溶液
Bのガス発生量は4.1mlであった。また、誘導結合
プラズマ質量分析装置(セイコーインスツルメンツ社
製、SPQ9000)を用いてニッケル濃度を測定した
ところ、次亜塩素酸ソーダ水溶液Aのニッケル濃度は1
6.2ng/mlであり、次亜塩素酸ソーダ水溶液Bの
ニッケル濃度は3.1ng/mlであった。
【0021】「例2」有効塩素濃度27.3重量%、食
塩濃度5.3重量%の次亜塩素酸ソーダ水溶液を98.
7g量り取り、200mlのナスフラスコに入れ、液温
25℃、圧力10torrにて45分間ロータリーエバ
ポレータにて回転させた。得られた濃縮液82. 4gを
グラスフィルタでろ過して析出した食塩を分離した。得
られた次亜塩素酸ソーダ水溶液72.6gは有効塩素濃
度37. 1重量%、食塩濃度1. 62重量%であった
(以下、次亜塩素酸ソーダ水溶液Cと称する)。これを
水で希釈し、有効塩素濃度12.5重量%、食塩濃度
0.78重量%の次亜塩素酸ソーダ水溶液(以下、次亜
塩素酸ソーダ水溶液Dと称する)を得た。
塩濃度5.3重量%の次亜塩素酸ソーダ水溶液を98.
7g量り取り、200mlのナスフラスコに入れ、液温
25℃、圧力10torrにて45分間ロータリーエバ
ポレータにて回転させた。得られた濃縮液82. 4gを
グラスフィルタでろ過して析出した食塩を分離した。得
られた次亜塩素酸ソーダ水溶液72.6gは有効塩素濃
度37. 1重量%、食塩濃度1. 62重量%であった
(以下、次亜塩素酸ソーダ水溶液Cと称する)。これを
水で希釈し、有効塩素濃度12.5重量%、食塩濃度
0.78重量%の次亜塩素酸ソーダ水溶液(以下、次亜
塩素酸ソーダ水溶液Dと称する)を得た。
【0022】次亜塩素酸ソーダ水溶液Cおよび次亜塩素
酸ソーダ水溶液Dについて、例1と同様にして安定性お
よびニッケル濃度を測定した。次亜塩素酸ソーダ水溶液
Cのガス発生量は6.0mlであり、ニッケル濃度は
6.7ng/mlであった。また、次亜塩素酸ソーダ水
溶液Dのガス発生量は3.4mlであり、ニッケル濃度
は2.1ng/mlであった。
酸ソーダ水溶液Dについて、例1と同様にして安定性お
よびニッケル濃度を測定した。次亜塩素酸ソーダ水溶液
Cのガス発生量は6.0mlであり、ニッケル濃度は
6.7ng/mlであった。また、次亜塩素酸ソーダ水
溶液Dのガス発生量は3.4mlであり、ニッケル濃度
は2.1ng/mlであった。
【0023】
【発明の効果】本発明の製造方法により、有効塩素濃度
が20重量%以下であり、かつ食塩濃度が4重量%未
満、さらには1重量%未満の、安定性に優れた低食塩次
亜塩素酸ソーダ水溶液が容易に得られる。
が20重量%以下であり、かつ食塩濃度が4重量%未
満、さらには1重量%未満の、安定性に優れた低食塩次
亜塩素酸ソーダ水溶液が容易に得られる。
【図1】次亜塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧曲線。
Claims (4)
- 【請求項1】有効塩素濃度が低く食塩濃度が高い次亜塩
素酸ソーダ水溶液を、液温20〜40℃、かつ上記次亜
塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧の120%以下の圧力
にて減圧蒸留により濃縮して24〜46重量%とし、析
出した食塩を除去した後、有効塩素濃度20重量%以下
かつ食塩濃度4重量%以下に希釈することを特徴とする
低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法。 - 【請求項2】有効塩素濃度が低く食塩濃度が高い次亜塩
素酸ソーダ水溶液を、液温20〜40℃、かつ上記次亜
塩素酸ソーダ水溶液の飽和蒸気圧の120%以下の圧力
にて減圧蒸留により濃縮して36〜46重量%とし、析
出した食塩を除去した後、有効塩素濃度20重量%以下
かつ食塩濃度1重量%以下に希釈することを特徴とする
低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法。 - 【請求項3】有効塩素濃度が低く食塩濃度が高い次亜塩
素酸ソーダ水溶液が、有効塩素濃度24重量%未満かつ
食塩濃度8重量%以上の次亜塩素酸ソーダ水溶液である
請求項1または2記載の低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液
の製造方法。 - 【請求項4】有効塩素濃度が低く食塩濃度が高い次亜塩
素酸ソーダ水溶液が、有効塩素濃度36重量%未満かつ
食塩濃度3重量%以上の次亜塩素酸ソーダ水溶液である
請求項2記載の低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32494997A JPH1121105A (ja) | 1997-05-09 | 1997-11-26 | 低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11987897 | 1997-05-09 | ||
JP9-119878 | 1997-05-09 | ||
JP32494997A JPH1121105A (ja) | 1997-05-09 | 1997-11-26 | 低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1121105A true JPH1121105A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=26457536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32494997A Withdrawn JPH1121105A (ja) | 1997-05-09 | 1997-11-26 | 低食塩次亜塩素酸ソーダ水溶液の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH1121105A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7175824B2 (en) | 2004-07-12 | 2007-02-13 | Powell Technologies Llc A Michigan Limited Liability Company | Manufacture of high-strength, low-salt sodium hypochlorite bleach |
JP2008038035A (ja) * | 2006-08-07 | 2008-02-21 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | 溶液の製造方法、重合体溶液およびレジスト組成物 |
US8623318B2 (en) | 2004-07-12 | 2014-01-07 | Powell Technologies Llc | Manufacture of high-strength, low-salt aqueous sodium hypochlorite bleach and substantially dry crystalline salt |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP32494997A patent/JPH1121105A/ja not_active Withdrawn
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