JP4631129B2 - テトラブロモビスフェノールaの連続晶析方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は合成樹脂用難燃剤として広く使用されているテトラブロモビスフェノールA(以下、TBAと記す。)の晶析方法に関する。詳しくは、TBAのメタノール溶液から連続法にて高品質のTBA結晶を取得する効果的、効率的な晶析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
TBAは通常、低級アルキルアルコール、ハロゲン化炭化水素等の有機溶媒を用いて、ビスフェノールAと臭素との反応により製造される。この時、取り扱いが容易で、特に不純物の生成が比較的少ないことから、工業的溶媒としてメタノールが選ばれ、また臭素は理論量に対し若干過剰に用いられる。そして、通常、メタノール溶液中のTBAは、この溶液に貧溶媒である水等を添加することにより、結晶として得られる。
【0003】
このようなTBAの製造方法としては、例えば、特公昭41−3376号公報には、好適なアルコールとしてメタノールを用い、該メタノール溶液中のビスフェノールAに対して理論量以上の臭素を反応させ、次いで反応液の温度を高め、副生する臭化水素と残留臭素をメタノールと反応させ臭化メチルとして蒸留回収した後、TBAのメタノール溶液に水を添加する回分式でTBA結晶を晶析させる方法が開示されている。
【0004】
また、特公昭53−20494号公報にも、メタノール溶媒中のビスフェノールAを臭素化して得た反応液の温度を高め、残留臭素を臭化水素と共に臭化メチルとして回収する方法が開示されている。そしてこの方法では、TBAのメタノール溶液に硫酸を添加する回分式で、TBA結晶を晶析させる。硫酸を添加すると、水添加と比較して着色が少ないTBA結晶が得られると述べられている。
【0005】
さらに、特開平2−270833号公報には、メタノール溶液中のビスフェノールAを臭素化して得た反応液を加温して残留臭素を臭化メチルとして回収、さらに回収できなかった残留臭素を亜硫酸ナトリウムで還元した後、水添加等の常法でTBAを晶析させる方法が開示されている。
【0006】
これらの方法はいずれも過剰臭素を溶媒であるメタノールと反応させ臭化メチルとして回収している。この臭化メチルは、かつては有用な副産物で燻蒸剤等として利用されたが、近年オゾン層破壊の原因物質とされ、その生成の回避が望まれている。また、いずれの方法においても、TBAの晶析は、そのメタノール溶液に水又は硫酸を添加する回分式であり、その生産効率は低く、結晶品質も十分でない。
【0007】
臭化メチルを併産しない方法としては、例えば、特開平2−196747号公報には、メタノール溶液中のビスフェノールAを臭素化して得た反応液の残留臭素をヒドラジン水溶液を用いて臭化水素に還元した後、水を添加して回分式でTBA結晶を晶析させる方法が開示されている。この方法は臭化メチルを併産することが無く、地球環境上好ましい方法と言える。また、ヒドラジンによって残留臭素を完全に還元でき臭化水素に変換できる。しかしながら、水添加によるTBA晶析は、回分式であり生産効率が低く、その品質も十分でない。
【0008】
また、特開平3−246245号公報には、ビスフェノールAの臭素化反応液をヒドラジン水溶液で還元処理後、生成したTBAのメタノール溶液に回分式で水添加による晶析を−15〜15℃の温度で実施することにより、加水分解性臭素及び無機臭素イオン含量の低減されたTBA結晶が得られると開示されている。しかしながら、この方法も回分式であることから生産効率が低く、又、低温晶析である為、得られる結晶は微細で、濾過、洗浄負荷が大きくなる。
【0009】
特開平4−9346号公報に記載の方法も、前記特開平3−246245号公報に記載の方法と基本的には同じであるが、晶析工程での添加水量が、反応溶媒に対して30〜100重量%であり、且つ晶析水の滴下速度が反応溶媒に対して5〜40重量%/時間である時、不純物である加水分解性臭素及び無機臭素イオン含量が低減されたTBA結晶が得られると開示している。しかしながら、この方法も回分式であり、生産効率が低く、又、回収率が低い問題を抱えている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、臭化メチルを併産しない方法は既に提案されているが、TBA結晶を回収する方法はいずれも、TBAメタノール溶液に水又は硫酸を添加する回分式であり、生産効率は低く、また得られるTBA結晶の品質は十分でなかった。このため、貧溶媒であり、取り扱いが容易な水を用いて、TBAのメタノール溶液から効果的、効率的に高品位のTBAを晶析させる方法が強く望まれている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するため、特にTBAのメタノール溶液から水を用いてTBA結晶を析出させる方法について、鋭意検討した。
【0012】
その結果、TBAのメタノール溶液と水による連続二段法でTBAを晶析させることにより、これまでの問題点をすべて解決できるという、実に驚くべき新事実を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0013】
即ち、本発明は、TBAのメタノール溶液と水を別々に連続して第1晶析槽に供給し、TBAの一部が析出したスラリーを得、次いで該スラリーと水を別々に連続して第2晶析槽に供給し、TBAを実質的に全量析出させることを特徴とするTBAの連続晶析方法である。
【0014】
以下本発明をさらに詳細に説明する。
【0015】
本発明の方法において、TBAのメタノール溶液とは、TBAとメタノールを含有する溶液であり、その組成は特に限定しない。通常、TBAが10〜30重量%、メタノールが70〜90重量%である。TBAとメタノール以外に少量の水や臭素化有機物を含んでもよい。
【0016】
本発明の方法において、TBAのメタノール溶液としては、ビスフェノールA(以後、BPAと記す。)をメタノール系溶媒中で臭素を用いて臭素化し、そして過剰臭素をヒドラジン等の還元剤で処理した液がより好ましい対象となる。ここで、メタノール系溶媒とは、メタノールを主成分とする溶媒を意味し、水等の臭素化反応に直接関与しない成分を含んでいてもよい。具体的には例えば、メタノール溶媒や、15重量%以下の水を含有するメタノール水溶液が挙げられ、これにBPAを溶解し、化学量論以上の臭素を加え反応させ、TBAを生成させる。なお、水の含有量が15重量%を越えると臭素化反応の途中で、生成したTBAの一部が結晶として析出し、この時臭素を取り込み結晶が着色する場合がある。反応溶媒中のBPAの濃度は、特に限定するものではあいが、通常5〜30重量%程度で実施される。臭素化反応温度は通常30℃以下であり、また反応に使用される臭素量は、通常BPAに対して4〜5(モル比)であり、好ましくは4.1〜4.5(モル比)である。この反応液には過剰臭素が含まれるため、通常、ヒドラジン、ヒドロキシアミン等の窒素系還元剤、硫化物、水硫化物、イオウ、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜二チオン酸塩、亜硫酸ガス等のイオウ系還元剤、ナトリウムボロハイドライド等の水素化物等の還元剤で処理され、過剰臭素は臭化水素に転化される。これらの還元剤は単独でも二種以上混合して使用してもよく、また水溶液として使用してもよい。好ましい還元剤は、還元力が強く、少量で済み、TBA結晶の析出が無いものであり、具体的にはヒドラジンが例示される。還元後の代表的な組成は、TBA 10〜25重量%、トリブロモビスフェノールA 0.5〜1重量%、臭化水素酸 5〜15重量%、水 0〜7重量%、メタノール 52〜84重量%である。また副反応生成物としてトリブロモフェノール等も少量含まれる。
【0017】
次に本発明の方法は、TBAのメタノール溶液と水を別々に連続して第1晶析槽に供給し、TBAの一部が晶析したスラリーを得ることを必須とする。
【0018】
本発明の方法において水は、TBAの晶析に対して貧溶媒として作用し、その添加量によりメタノールに溶解しているTBAの析出量を調節できる。水の添加量が多い場合はTBA結晶の析出率が増すものの、結晶成長は低下し、その粒径は小さく、また結晶の純度がやや低下する。一方、水の添加量が少ない場合、TBAの結晶成長は向上し、200μm以上の単一結晶が容易に得られ、また、その結晶純度は向上するものの、TBA結晶の析出率が低くなる。水の添加量は、晶析槽内の母液の水分濃度に対応し、この水分濃度を基に設定するのが好ましい。なお、本発明において母液とは、晶析スラリー中の液相部分を意味する。
【0019】
当然のことながら母液中の水分濃度は、TBAのメタノール溶液中の水分にも関係する。母液中の水分濃度は、この第1晶析槽でのTBAの晶析率を調節する最大の因子である。第1晶析槽でのTBA晶析率は70〜95%に制御することが望ましく、そのためには、母液中の水分濃度は12〜35重量%に制御することが好ましい。なお、本発明において晶析率とは、TBAのメタノール溶液中の溶解TBA量に対する析出TBA結晶の割合をいう。TBA結晶の晶析率は、水の添加量と母液水分濃度、母液TBA濃度の測定により容易に求められる。
【0020】
TBA晶析率が70〜95重量%の範囲内では、単一結晶であり、かつ100〜400μmの高純度のTBA結晶が容易に得られる。この結晶は次の第2晶析槽で種晶として働き、新しい核発生を抑制し、より成長した高品質のTBA結晶が高い回収率で得られることになる。母液中の水分濃度が低く、TBA晶析率が70%よりも低くなると、第2晶析槽での晶析負荷が増し、また結晶粒径が過大になり、第2晶析槽で微結晶や凝集晶が発生し、濾過性の低下、純度の低下につながる。逆に母液中の水分濃度が高く、TBA晶析率が95%よりも高くなると、得られる結晶は微細で凝集性が強く、純度が低下することになる。ただしこのTBA晶析率は、母液中の水分濃度以外にTBAのメタノール溶液の組成や晶析濾液の組成にも関係するため、母液中の水分濃度のみで一義的に決定することは難しい。
【0021】
また本発明の方法においては、TBAのメタノール溶液に臭素が含まれていても構わない。この場合、TBAのメタノール溶液、水及び還元剤を各々別々に連続して第1晶析槽に供給し、TBA結晶の一部を析出させる。
【0022】
ここでいう還元剤とは、臭素を臭化水素に還元できるものであれば特に限定されず、例えば、ヒドラジン、ヒドロキシアミン等の窒素系還元剤、硫化物、水硫化物、イオウ、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜二チオン酸塩、亜硫酸ガス等のイオウ系還元剤、ナトリウムボロハイドライド等の水素化物等が挙げられる。これら還元剤は、単独又は二種以上混合して使用してもよく、また水溶液として使用してもよい。これらの還元剤のうち、臭素との反応性、析出するTBA結晶の品質、入手のし易さ、操作性、そして経済性から、好ましくは、ヒドラジン、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム及び亜硫酸ガスからなる群より選ばれる少なくとも一種である。これらの還元力は強く、速やかに残留臭素を臭化水素に還元できる。使用する還元剤の濃度について特に限定はなく、飽和水溶液でも希薄水溶液でもよく、亜硫酸ガスではそのままガス状で導入してもよい。
【0023】
還元剤の添加量は、TBAのメタノール溶液中の残留臭素に対して若干還元当量以下、例えば、0.95倍還元当量程度でも構わないが、残留臭素を完全に臭化水素に転化でき、より高品質のTBA結晶を得ることができるため、還元当量以上であることが好ましい。より好ましい添加量は1.05〜1.30倍還元当量である。
【0024】
還元剤添加量の調節は定量ポンプで行ってもよいが、TBA晶析時の母液の酸化還元電位で制御してもよく、この場合、運転操作が容易で、その精度が高くなるため、より好ましい方法である。酸化還元電位による制御では、600mV(vs SCE)以下が好ましい。600mV以下では母液中に臭素は存在せず、完全に臭化水素に転化でき、また析出した結晶に臭素は取り込まれず、高品質のTBA結晶を得ることができる。還元剤投入量が残留臭素の還元当量未満である場合、600mVより高い酸化還元電位を示し、臭素が一部未還元で残り、その一部がTBA結晶に移行し、品質がやや低下する。還元剤の添加量が多くても、TBA結晶品質に特に問題はないが、経済性が低下する。好ましい還元剤添加量は前記したとおり1.05〜1.30倍当量であり、酸化還元電位にして約550〜約400mVである。本発明において、酸化還元電位の測定方法としては、特に限定するものではないが、例えば、白金や金電極と比較電極の組み合わせや、それらが組み合わさった複合電極等、一般的に用いられる酸化還元電極を用いて測定すればよい。
【0025】
TBAのメタノール溶液に臭素が含まれている場合、水の添加は、TBAのメタノール溶液や還元剤とは別に行うが、その一部又は全部を予めTBAのメタノール溶液や還元剤に加えておくこともできる。TBAのメタノール溶液に加える場合は、TBA結晶が析出しない範囲であればよく、また還元剤が水溶性のときには、これに全量加えてもよい。
【0026】
添加する水分量は、前述のTBAメタノール溶液と水を別々に連続して第1晶析槽に供給する場合と同様、該第1晶析槽でのTBA晶析率を調節する最大の因子であり、母液中の水分濃度で管理できる。ここでのTBA晶析率は70〜95%に制御することが望ましく、そのためには母液中の水分濃度は12〜35重量%に制御することが好ましい。TBA晶析率は70〜95%にすると、単一結晶で100〜400μmの高純度のTBA結晶が容易に得られる。
【0027】
以下、TBAのメタノール溶液と水、又はTBAのメタノール溶液、水及び還元剤を別々に連続して第1晶析槽に供給し、TBAの一部の晶析を行う場合の諸条件について示す。
【0028】
晶析温度は、特に限定しないが、10〜40℃が好ましく、20〜35℃が特に好ましい。低温では結晶の成長性が低下し、結晶粒径が小さくなる。そしてTBA結晶の濾過性が悪化し、濾過時間の延長、結晶洗浄効率の低下(品質の低下)などを招く。一方、高温では結晶の成長性は大きいものの、メタノールの蒸発、メタノールと臭化水素との反応による臭化メチルの生成、また還元剤を用いる場合、SO2等の還元ガスの揮散などの課題がある。
【0029】
晶析時の攪拌は、TBAスラリーを均一流動できる強度でよく、特に制限はない。
【0030】
またスラリーの滞在時間は、通常0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間である。短いと生産性は大きくなるが、結晶成長は低下し、微細結晶、さらには凝集結晶が生成しやすくなる。滞在時間が長いと結晶成長はよく、粒径の大きい、TBA結晶が得られる。しかし、5時間以上では、結晶成長の向上は殆どなくなり、むしろ生産性の低下、装置の大型化につながり、工業的に有利でない。
【0031】
第1晶析槽でTBAの一部を晶析させて得たTBAスラリーは、連続的に抜き出してもよいし、また晶析槽が一杯になった後、全量又は一部を抜き出してもよい。前者は、連続導入・連続抜き出しの形式となり、後者は連続導入・間欠抜き出し(半回分式)の形式となる。運転操作性、生産性からは前者が好ましい。
【0032】
こうして第1晶析槽では、単一結晶で100〜400μmのTBA結晶が効率よく得られる。この結晶は純度が高く、合成樹脂用難燃剤としてその低減が要求されるアルカリ溶解色度APHA、加水分解性臭素等を殆ど含まない。しかしながら、TBAの晶析率が高くない。これは、次の第2晶析によって補うことができる。
【0033】
即ち、本発明の方法は、第1晶析槽で得られたTBAスラリーと水を別々に連続して第2晶析槽に供給し、TBAを実質的に全量析出させることを必須とする。
【0034】
本発明の方法において、実質的に全量析出とは、工業的に実施可能な晶析率であり、第1晶析槽に供給するTBAに対して97%以上、好ましくは99%以上、さらに好ましくは99.0〜99.9%の晶析率であることをいう。この晶析率は主に添加水量、即ち母液中の水分濃度で調節できる。水分濃度を高くすれば晶析率を高く、水分濃度を低くすれば、晶析率を低くすることができる。晶析率99.0〜99.9%にするための水分濃度は通常40〜60重量%である。晶析率が低いと第2晶析槽でのTBA結晶の成長はよく、核発生はないが、回収率が低く経済性にやや劣る。晶析率が高いと回収率はよく、経済性に優れるが、TBAの結晶成長は低下し、核発生による微結晶や凝集結晶の生成につながる。なお、TBA結晶の晶析率は、水の添加量と母液水分濃度、母液TBA濃度の測定により容易に求められる。
【0035】
本発明の方法において第2晶析槽での晶析温度は、第1晶析槽の場合と同じ理由により、通常10〜40℃、好ましくは20〜40℃であり、さらには20〜30℃が特に好ましい。
【0036】
晶析槽の攪拌も同様、TBAスラリーを均一流動できる強度であればよい。
【0037】
またスラリーの滞在時間は、通常0.3〜5時間、望ましくは0.5〜2時間である。第2晶析槽でのTBA結晶の析出量は、第1晶析槽のそれと比べて少なく、またTBA結晶量は多いので(結晶表面積 大)滞在時間は短くても、核発生は防げ、第1晶析槽から供給されるTBA結晶の成長が図れる。また滞在時間が短いと不純物の取り込みが抑制でき、アルカリ溶解色度APHA、加水分解性臭素を低く抑えることができる。これも、本発明者らがはじめて見出した重要な知見である。滞在時間が短すぎると微結晶や凝集結晶の生成、滞在時間が長すぎると装置の大型化のみならず、かえって品質低下につながる。
【0038】
晶析形式も第1晶析槽と同様、TBAスラリーと水の連続導入・TBAスラリーの連続抜き出しでも、連続導入・間欠抜き出し(半回分式)のいずれでもよい。運転操作性、生産性、そして結晶純度から前者が好ましい。
【0039】
晶析槽の形式は、第1晶析槽、第2晶析槽とも完全混合式、ドラフトチューブ式、分級式、いずれも適用できる。
【0040】
また本発明の方法において、さらに第3以上の晶析槽を設け、さらに晶析率を高めてもよく、第1、第2、さらに第3以上の晶析槽で適宜晶析率を配分してもよい。
【0041】
こうして、単一結晶で100〜400μmの高純度TBA結晶が高収率で得られる。
【0042】
このTBA結晶のスラリーは遠心濾過機、加圧濾過機等で固液分離し、TBA湿ケークと濾液を得る。TBA結晶の破砕抑制、結晶の洗浄性向上等から遠心濾過機を用いるのが好ましい。また、TBA湿ケークはメタノールと水の混合溶液で洗浄するのが好ましく、TBA結晶の溶解を抑制しつつ、付着母液を十分除くことができる。その後、通常の方法、例えば通気乾燥、減圧乾燥等を行いTBA製品を得る。
【0043】
【実施例】
以下に本発明の方法を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0044】
TBA結晶の評価法
(1)アルカリ溶解色度APHA
TBA結晶17gを1.5N−水酸化ナトリウム水溶液80mlに溶解し、30℃で15分間撹拌、これをAPHA基準比色法(JIS−K6727)に準拠し、吸光光度計を用いて測定した。
【0045】
(2)加水分解性臭素
TBA結晶を0.1N−水酸化カリウム・メタノール溶液に溶解し、70℃で15分間加熱した時に脱離する臭素イオン量を硝酸銀水溶液にて電位差滴定し、この値から遊離の臭素イオン量(無機臭素イオン量(注1)とも言い、別に求める)を差し引き、TBAの重量に対するppmで表した。
【0046】
(注1)無機臭素イオン量:TBAをアセトンに溶解し、遊離の臭素イオンを硝酸銀水溶液にて電位差滴定し、TBAの重量に対するppmで表したもの。
【0047】
(3)結晶純度
TBA結晶をアセトニトリルに溶解し、HPLCにおいて逆相カラムを用いて分離、紫外検出器にて各ピークの面積比より算出した。
【0048】
参考例 TBAのメタノール溶液の調製
攪拌翼、温度計を設置し、ジャケット及び抜き出し口付き3Lセパラブルフラスコの液温を15℃に保ちながら、12%BPAのメタノール溶液(水3.5%を含む)を280g/Hr、臭素を100g/Hrで連続フィードした。そして液量を2.3kgに調節しながら反応液を抜き出し口から連続的に抜き出した(なお、この溶液を実施例2で使用した)。反応液中の過剰臭素をヒドラジンで還元後、TBAメタノール溶液を得、これを実施例1〜実施例7、比較例1に供した。ヒドラジン還元後のTBAメタノール溶液の組成は、TBA 20.1%、トリブロモビスフェノールA 0.5%、臭化水素酸 14.2%、水 2.7%、メタノール62.5%であった。
【0049】
実施例1
温度計、撹拌翼、冷却管、ジャケット及び抜き出し口付き、3Lガラス製晶析槽(第1晶析槽)及び1Lガラス製晶析槽(第2晶析槽)にそれぞれ、TBAのメタノール溶液をそれぞれ2031g及び1039g張り込み、撹拌し液温が30℃になるようにジャケットに恒温水を流した。第1晶析槽の3Lガラス製晶析槽に、前記TBAメタノール溶液を毎時600g、水を毎時77gで連続導入した。導入量と同量のTBAスラリーを抜き出し口より連続的に抜き出し、第2晶析槽である1Lガラス製晶析槽に導入した。また第2晶析槽には水を毎時362gで連続導入し、第1晶析槽と同様、導入量と同量のスラリーを抜き出し口より連続的に抜き出した。12時間の連続運転後、抜き出したスラリーを固液分離、湿結晶をメタノール水溶液で洗浄後、90℃で2時間乾燥し、TBA結晶の乾燥品を得た。第1晶析槽及び第2晶析槽の滞在時間はそれぞれ3.00時間及び1.0時間、TBAメタノール溶液に対する晶析率はそれぞれ89.0%及び99.7%、母液中の水分濃度はそれぞれ16.3重量%及び54.5重量%であった。こうして第2晶析槽から得られたTBA結晶の乾燥品は、アルカリ溶解色度APHA24、加水分解性臭素10ppm、平均粒径250ミクロンの単一結晶であった。
【0050】
実施例2
温度計、撹拌翼、冷却管、酸化還元電極を設置し、ジャケット及び抜き出し口を備えた3Lガラス製晶析槽(第1晶析槽)及び1Lガラス製晶析槽(第2晶析槽)にそれぞれ、TBAメタノール溶液をそれぞれ2031g及び1039g張り込み、撹拌し液温が30℃になるようにジャケットに恒温水を流した。第1晶析槽の3Lガラス製晶析槽に、前記TBAメタノールの反応液(過剰臭素を含む)を毎時600g、水を毎時18g、14%亜硫酸ナトリウム水溶液を毎時69g(臭素に対して1.07当量)で連続導入した。導入量と同量のスラリーを抜き出し口より連続的に抜き出し、第2晶析槽の1Lガラス製晶析槽に導入した。また第2晶析槽には水を毎時362gで連続導入し、第1晶析槽と同様、導入量と同量のスラリーを抜き出し口より連続的に抜き出した。第1晶析槽内の酸化還元電位は470〜480mV(vsSCE)を示していた。12時間の連続運転後、抜き出したスラリーを固液分離、湿結晶をメタノール水溶液で洗浄後、90℃で2時間乾燥し、TBA結晶の乾燥品を得た。第1晶析槽及び第2晶析槽の滞在時間はそれぞれ3.0時間及び1.0時間、TBAメタノール溶液に対する晶析率はそれぞれ89.0%及び99.7%、母液中の水分濃度はそれぞれ18.3重量%及び54.3重量%であった。こうして第2晶析槽から得られたTBA結晶の乾燥品は、アルカリ溶解色度APHA26、加水分解性臭素19ppm、平均粒径250ミクロンの単一結晶であった。
【0051】
実施例3
実施例1と同様の装置、操作で連続晶析を行った。第1晶析槽にTBAメタノール溶液を毎時870g、水を毎時112g、第2晶析槽には水を毎時518gでそれぞれ連続導入し、第2晶析槽からTBAスラリーを連続的に抜き出した。スラリーを上記と同様に処理しTBA結晶を得た。第1晶析槽及び第2晶析槽の滞在時間はそれぞれ2.1時間及び0.5時間、TBAメタノール溶液に対する晶析率はそれぞれ89.7%及び99.8%、母液中の水分濃度はそれぞれ18.2重量%及び55.5重量%であった。こうして第2晶析槽から得られたTBA結晶は、純度100%、アルカリ溶融色度APHA31、加水分解性臭素12ppm、平均粒径230μmの単一結晶であった。
【0052】
実施例4
実施例1と同様の装置、操作で連続晶析を行った。第1晶析槽にTBAメタノール溶液を毎時1071g、水を毎時127g、第2晶析槽には水を毎時600gでそれぞれ連続導入し、第2晶析槽からTBAスラリーを連続的に抜き出した。スラリーを上記と同様に処理しTBA結晶を得た。第1晶析槽及び第2晶析槽の滞在時間はそれぞれ1.2時間及び0.8時間、TBAメタノール溶液に対する晶析率はそれぞれ89.1%及び99.7%、母液中の水分濃度はそれぞれ17.3重量%及び55.9重量%であった。こうして第2晶析槽から得られたTBA結晶は、純度99.9%、アルカリ溶融色度APHA29、加水分解性臭素16ppm、平均粒径220μmの単一結晶であった。
【0053】
実施例5
実施例1と同様の装置、操作で連続晶析を行った。第1晶析槽にTBAメタノール溶液を毎時937g、水を毎時50g、第2晶析槽には水を毎時263gでそれぞれ連続導入し、第2晶析槽からTBAスラリーを連続的に抜き出した。スラリーを上記と同様に処理しTBA結晶を得た。第1晶析槽及び第2晶析槽の滞在時間はそれぞれ1.9時間及び2.5時間、TBAメタノール溶液に対する晶析率はそれぞれ86.5%及び99.7%、母液中の水分濃度はそれぞれ15.4重量%及び55.0重量%であった。そして、こうして第2晶析槽から得られたTBA結晶は、純度99.9%、アルカリ溶融色度APHA65、加水分解性臭素52ppm、平均粒径220μmの単一結晶であった。
【0054】
実施例6
実施例1と同様の装置、操作で連続晶析を行った。第1晶析槽にTBAメタノール溶液を毎時1366g、水を毎時307g、第2晶析槽には水を毎時827gでそれぞれ連続導入し、第2晶析槽からTBAスラリーを連続的に抜き出した。スラリーを上記と同様に処理しTBA結晶を得た。第1晶析槽及び第2晶析槽の滞在時間はそれぞれ0.5時間及び1.0時間、TBAメタノール溶液に対する晶析率はそれぞれ90.0%及び99.8%、母液中の水分濃度はそれぞれ18.3重量%及び55.0重量%であった。こうして第2晶析槽から得られたTBA結晶は、純度99.9%、アルカリ溶融色度APHA75、加水分解性臭素75ppm、平均粒径200μmの単一結晶であった。
【0055】
実施例7
実施例1と同様の装置、操作で連続晶析を行った。第1晶析槽にTBAメタノール溶液を毎時782g、水を毎時176g、第2晶析槽には水を毎時474gでそれぞれ連続導入し、第2晶析槽からTBAスラリーを連続的に抜き出した。スラリーを上記と同様に処理しTBA結晶を得た。第1晶析槽及び第2晶析槽の滞在時間はそれぞれ1.0時間及び1.0時間、TBAメタノール溶液に対する晶析率はそれぞれ95.1%及び99.8%、母液中の水分濃度はそれぞれ35.0重量%及び54.9重量%であった。こうして第2晶析槽から得られたTBA結晶は、純度99.9%、アルカリ溶融色度APHA68、加水分解性臭素55ppm、平均粒径180μmの単一結晶であった。
【0056】
実施例8
実施例2と同様の装置、操作で連続晶析を行った。第1晶析槽にTBAメタノールの反応液を毎時600g、水を毎時39g、14%亜硫酸ナトリウム水溶液を毎時68g(臭素に対して1.05当量)、第2晶析槽には水を毎時340gでそれぞれ連続導入し、第2晶析槽からTBAスラリーを連続的に抜き出した。第1晶析槽内の酸化還元電位は470〜500mV(vs SCE)を示していた。スラリーを上記と同様に処理しTBA結晶を得た。第1晶析槽及び第2晶析槽の滞在時間はそれぞれ2.1時間及び0.5時間、TBAメタノール溶液に対する晶析率はそれぞれ92.0%及び99.8%、母液中の水分濃度はそれぞれ20.0重量%及び54.9重量%であった。こうして第2晶析槽から得られたTBA結晶は、純度100%、アルカリ溶融色度APHA34、加水分解性臭素26ppm、平均粒径230μmの単一結晶であった。
【0057】
比較例1
撹拌翼、冷却管、ジャケット及び抜き出し口付き、2Lガラス製晶析槽に前記TBAメタノール溶液を1654g張り込み、撹拌し液温を30℃になるようにジャケットに恒温水を流した。前記TBAメタノール溶液を毎時888g、水を毎時766gで連続導入した。導入量と同量のスラリーを抜き出し口より連続的に抜き出し固液分離、湿結晶をメタノール水溶液で洗浄後、90℃で2時間乾燥し、TBA結晶の乾燥品を得た。滞在時間は1.0時間、晶析率は99.7%、母液水分濃度は50重量%であった。こうして得られたTBA結晶の乾燥品は、アルカリ溶解色度APHA100、加水分解性臭素117ppm、平均粒径100ミクロンの凝集晶であった。
【0058】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明に依れば、TBAのメタノール溶液から、効率的、効果的、且つ経済的にTBA結晶を晶析さえ得る。以下その効果を列記する。
【0059】
(1)晶析を連続式で行なうことにより、プロセスがシンプルであり効率的である。
【0060】
(2)得られるTBA結晶は、単一結晶で、100〜400μmと大きく、その取り扱いは容易で高品質である。
【0061】
(3)得られるTBA結晶は高品質であり、合成樹脂用難燃剤に要求されるアルカリ溶解色度APHA、加水分解性臭素が低減できる。
【0062】
(4)汎用で安価な還元剤が使用でき、臭化メチルを併産せず環境にやさしく経済性が高い。
Claims (7)
- テトラブロモビスフェノールAのメタノール溶液と水を別々に連続して第1晶析槽に供給し、母液中の水分濃度を12〜35重量%に制御することにより晶析率が70〜95%であるテトラブロモビスフェノールAのスラリーを得、次いで該スラリーと水を別々に連続して第2晶析槽に供給し、母液中の水分濃度を40〜60重量%に制御することにより晶析率が97.0〜99.9%であるテトラブロモビスフェノールAを析出させることを特徴とするテトラブロモビスフェノールAの連続晶析方法。
- テトラブロモビスフェノールAのメタノール溶液が、メタノール系溶媒中でビスフェノールAを臭素で臭素化し、次いで還元剤で処理して得られた溶液であることを特徴とする請求項1に記載のテトラブロモビスフェノールAの連続晶析方法。
- 還元剤がヒドラジンであることを特徴とする請求項2に記載のテトラブロモビスフェノールAの連続晶析方法。
- 臭素を含んだテトラブロモビスフェノールAのメタノール溶液、水及び還元剤を各々別々に連続して第1晶析槽に供給し、母液中の水分濃度を12〜35重量%に制御することにより晶析率が70〜95%であるテトラブロモビスフェノールAのスラリーを得、次いで該スラリーと水を別々に連続して第2晶析槽に供給し、母液中の水分濃度を40〜60重量%に制御することにより晶析率が97.0〜99.9%であるテトラブロモビスフェノールAを析出させることを特徴とするテトラブロモビスフェノールAの連続晶析方法。
- 臭素を含んだテトラブロモビスフェノールAのメタノール溶液が、メタノール系溶媒中でビスフェノールAを臭素で臭素化した溶液であることを特徴とする請求項4に記載のテトラブロモビスフェノールAの連続晶析方法。
- 還元剤が、ヒドラジン、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜二チオン酸ナトリウム及び亜硫酸ガスからなる群より選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のテトラブロモビスフェノールAの連続晶析方法。
- 第1晶析槽及び第2晶析槽で得られるテトラブロモビスフェノールAの結晶が単一結晶であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のテトラブロモビスフェノールAの連続晶析方法。
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