JP5311946B2 - ポリウレタンフォーム製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリウレタンフォーム製造装置に関し、発泡剤として液状(超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態を含む)の二酸化炭素を使用して行うポリウレタンフォームの発泡に好適なポリウレタンフォーム製造装置に関する。
従来、ポリウレタンフォームは、断熱ボード、吹き付けによる断熱材、盛土剤などで広く利用されている。このようなポリウレタンフォームは、通常ポリイソシアネート成分と活性水素基含有化合物成分と発泡剤とを含む原料液を使用し、それぞれの成分を計量圧送して合流・攪拌した後、吐出装置のスプレーガンなどから吐出させ、吐出された発泡制限量が発泡しながら反応・固化することによって製造されている。
ところが、近年、オゾン層破壊等の問題で、ポリウレタンフォームの発泡剤として、フロンなどの多くの発泡剤が規制されつつあり、二酸化炭素を発泡剤とする方法が検討されている。二酸化炭素を発泡剤とする場合には、液化された二酸化炭素(以下液化二酸化炭素という)を使用し、これを所定量供給する必要があるが、液化二酸化炭素は臨界点が約31℃、約7MPaであり、常温では気体になり易い。このため、液化二酸化炭素をボンベなどの二酸化炭素貯蔵容器からポンプで定量圧送しようとすると、気体となった二酸化炭素が液化二酸化炭素中に混入して、所定量を圧送できないという問題がある。特にポンプの吸引側では圧力が低下し易いことから、一層気体となった二酸化炭素が液化二酸化炭素中に混入して、所定量を圧送できなくなるという問題がある。
このため、所定量の液状の二酸化炭素を気化させることなく供給するための工夫が種々提案されている。
例えば、特許文献1では、加圧ガス容器を配設し、加圧ガス容器から液化二酸化炭素容器に加圧ガスを供給し加圧することで液化二酸化炭素を液体のまま保持することとしている。また、特許文献2では、液化二酸化炭素の温度を低く維持しておき、第1液化二酸化炭素計量ポンプと第2液化二酸化炭素計量ポンプに導入される液化二酸化炭素の気化を防止する技術が開示されている。また、特許文献3では、冷媒の温度を調節するチラー内に、冷媒とその冷媒を冷却する伝熱管を備え、かつ、当該チラー内に液化二酸化炭素の移送流路を設けることが開示されている。
特開2006−192720号公報 特開2005−200484号公報 特開2006−298995号公報
しかしながら、上記各特許文献に開示のウレタンフォームの製造装置は、いずれも二酸化炭素計量ポンプを用いて二酸化炭素の供給量を計量して供給するものであり、二酸化炭素を供給するためのポンプを必須とする。すなわち、上記液化二酸化炭素の気化の問題は、二酸化炭素の計量のためにポンプを用いることに起因するものであって、ポンプを用いる以上、液化二酸化炭素の気化の問題が発生する。このため、当該問題を少しでも解消するために、上記各特許文献に開示のウレタンフォームの製造装置では、チラーなどの熱交換器や配給管を断熱構造にして液化二酸化炭素の温度を低く保つか、あるいは加圧ガス容器を用いて圧力を高めて、気化を防止するようにしている。
また、液化二酸化炭素容器の近傍で液化の状態を維持できたとしても、二酸化炭素の計量をポンプを用いて行う以上、ポンプの吸引側で吸引工程時に圧力が低下し易く、液化二酸化炭素が気化しやすいという上記問題に関して、抜本的な解決手法とならない。また、加圧容器や熱交換器などの部材の点数が増大するため、装置が大型化かつ複雑化することとなる。
上記課題をうけて、本願出願人は、ポンプを用いずに液化二酸化炭素を供給することができる、ポリウレタンフォーム製造装置について出願している(特願2007−172295号、特願2007−257622号)。このポリウレタンフォーム製造装置では、ポンプを用いずに液化二酸化炭素を供給することができるため気化の問題を解消することができる。また、上記装置では、液化二酸化炭素の適正量の供給手段として開閉弁を用い、開閉のタイミングを制御することにより正確な量の二酸化炭素を供給することができる。
上記装置において、一日6時間の作業を行った場合、ポンプの駆動回数は、一日あたり最大3000回程度となる。したがって、開閉弁の開閉切り換えの回数は、一日あたり1000回程度を超えることは通常考えられる。このようなポリウレタンフォーム製造装置において、開閉弁は開閉の切り換え回数が多くなるため、その耐久性は重要であり、より耐久性の高い開閉弁を用いることが好ましい。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、上記問題に鑑み、ポンプを利用することによる二酸化炭素の気化の問題を解消することができるとともに、より耐久性に優れたポリウレタンフォーム製造装置を提供することである。
本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成のポリウレタンフォーム製造装置及びその製造方法を提供する。
本発明の第1態様によれば、ポリイソシアネートを主成分とするA液と、ポリオールを主成分とするB液と、液化二酸化炭素容器から供給される発泡剤としての液化二酸化炭素とを混合してポリウレタンフォームを製造するに際し、それぞれ供給管を通して給送された前記A液及び/又はB液に前記液化二酸化炭素を混合し、前記A液及びB液を混合して所定の吐出圧力で吐出する吐出装置を備えたポリウレタンフォームの製造装置において、
容器内が前記吐出圧力より高圧の第1圧力を有する前記液化二酸化炭素容器に始端側が接続され、前記液化二酸化炭素容器内の液化二酸化炭素を前記第1圧力を維持しつつ搬送する第1次配管と、
終端が前記A液及びB液の少なくとも一方の前記供給管に接続され、内部が前記第1圧力より低圧の第2圧力で前記液化二酸化炭素を前記A液及びB液の少なくとも一方に給送する第2次配管と、
前記第1次配管の終端側と前記第2次配管の始端側に接続され、直線運動型閉止部品によって給送される液化二酸化炭素の給送及び停止を切り換える構成を有する調整弁で構成されている開閉弁と、
前記第2次配管内が前記第2圧力を呈する流量となるように、吐出装置から吐出A液及びB液を吐出しないときは前記開閉弁を閉鎖する一方、前記吐出装置内に前記A液及びB液を前記吐出装置に供給する動作に連動して開閉弁を開放するように制御する弁制御手段とを備えることを特徴とする、ポリウレタンフォーム製造装置を提供する。
上記構成において、さらに、直線運動型閉止部品を有する調整弁は、
前記閉止部品がピストン運動を伴うことによって、前記液化二酸化炭素の給送及び停止を切り換えるように構成されていることが好ましい。
上記構成おいて、前記A液及びB液を前記吐出装置に供給する供給ポンプを備え、前記弁制御手段は、前記供給ポンプの動作に連動して前記開閉弁の制御を実行するように構成してもよい。
また、ポリウレタンフォーム製造装置には、さらに液化二酸化炭素容器内を第1圧力まで加圧する加圧手段を設けてもよい。加圧手段としては、具体的には、液化二酸化炭素容器を加温する加温機を用いることができる。すなわち、例えば、冬期の外気温が低い場合などでは、液化二酸化炭素容器内を第1圧力に保つことが困難な場合があるため、加圧手段を用いることにより、容器内を第1圧力とすることができる。
また、上記各構成において、ポリウレタンフォーム製造装置は、前記第1次配管の内部に前記液化二酸化炭素を充填させるためのブローバルブを備えていることが好ましい。
上記構成において、前記第1圧力は5MPaから8MPaであり、前記第2圧力及び前記吐出圧力は4MPaから7MPaとすることができる。
一般には超臨界状態の二酸化炭素は、液状ではないが、本発明において液化二酸化炭素とは、超臨界状態、亜臨界状態、液体状態の二酸化炭素を含むものとする。また、亜臨界状態の二酸化炭素とは、圧力が二酸化炭素の臨界圧以上でありかつ温度が臨界温度未満である液体状態の二酸化炭素、あるいは圧力が二酸化炭素の臨界圧未満でありかつ温度が臨界温度以上である液体状態の二酸化炭素及び、温度及び圧力がともに臨界点未満ではあるがこれに近い状態、具体的には、温度が20℃以上であり、かつ圧力が5MPa以上の二酸化炭素をいう。
本発明によれば、液化二酸化炭素容器内部の第1圧力と、吐出装置の吐出圧力との圧力差を液化二酸化炭素の搬送力として使用し、第1配管内を第1圧力に維持するための流量調整手段を備える。このことにより、冷却することなく二酸化炭素を液体状態(超臨界状態、亜臨界状態も含む)のまま給送することができる。したがって、例えば、夏期のように、外気温が高く、液化二酸化炭素内の圧力が第1圧力となっている場合は、液化二酸化炭素容器をそのまま用いることができる一方、冬期のように外気温が低く、液化二酸化炭素容器の圧力が第1圧力に満たない場合は、加圧手段例えば、加温機などを用いて容器内を第1圧力にまで加圧することができる。
また、開閉弁として、直線運動型閉止部品を有する調整弁を使用しているため、開閉の回数が多くなったとしても、耐久性を高く維持することができ、開閉弁の部品交換などの頻度を少なくすることができる。また、一般的に直線運動型閉止部品を有する調整弁は、弁が流量制御することができる流体の流量が少ないという特徴があるが、上記ポリウレタンフォーム製造装置においては、流量制御を行う液化二酸化炭素の量は少量ですむため、流量制御の容量の点からも好適に使用可能である。
また、本発明の第2態様によれば、閉止部品がピストン運動を伴う開閉弁を用いることで、簡単な構成で確実に液化二酸化炭素の給送及び停止を切り換えることができる。
なお、加圧手段は、液化二酸化炭素容器内を第1圧力にすることを目的とするものである。よって、例えば、真夏時の外気温が極めて高い場合など、容器内の圧力が後述する第1圧力の範囲を超えるような場合は、第1圧力の範囲に調整するように液化二酸化炭素容器を冷却する手段を用いることもできる。
また、流量調整手段により、第2次配管内が第1圧力よりも低圧となるように、第2次配管への液化二酸化炭素の供給量が調整され、吐出装置内に第1圧力によって無制限に液化二酸化炭素が供給されることを防止する。すなわち、吐出圧力よりも高い第1圧力により液化二酸化炭素が吐出装置に安定して供給される一方、流量調整手段により、液化二酸化炭素の供給量を調整・測量する。したがって、液化二酸化炭素を供給するためのポンプを使用する必要がなく、ポンプの前後での液化二酸化炭素の気化を防止することができるため、安定して液化二酸化炭素を吐出装置に供給することができる。
また、弁制御手段により、流量調整手段である開閉弁を調整することにより、安定した液化二酸化炭素の供給を実現することができる。すなわち、吐出装置からの吐出がされない状態では、吐出装置内の圧力がほぼ一定に維持されているため、開閉弁を閉鎖しておき、一次圧力側からの液化二酸化炭素の供給を停止する一方、吐出するタイミングにおいて、吐出によってA液及びB液が少なくなり、吐出装置内の吐出圧力が低下すると、これを維持するために供給ポンプが動作する。この供給ポンプの動作に連動して、開閉弁を開放することにより、第2次配管内を第2圧力に維持することができる。
また、絞り弁をさらに備えることにより、開閉弁を通過した液化二酸化炭素の流量を高精度に調整することができ、例えば、外気温などの諸条件に応じて吐出装置に供給する液化二酸化炭素の量を変更することができる。また、ニードルバルブを用いることで、小型で操作が簡単な絞り弁を実現することができる。絞り弁の開放度の調整は、諸条件に応じて手動で行ってもよいし、弁制御手段からの制御信号により、自動制御されていてもよい。
なお、開閉弁に流量の調整を行うことができる機構が設けられている場合は、絞り弁を設けることなく、第2配管内へ給送される二酸化炭素の量を調整することができる。
さらに、ブローバルブを設けることにより、第1次配管内に液化二酸化炭素を充填させることができ、装置立ち上げ時の手間を容易にすることができる。ブローバルブは、第1次配管に液化二酸化炭素を充填させるものであるため、流量調整バルブの近傍に設けられていることが好ましい。また、ブローバルブを設けることで、装置停止時に配管内に残存する液化二酸化炭素を排出して圧力抜きを行うこともできる。
さらに、第1圧力を5MPaから8MPaに、第2圧力及び吐出圧力をそれぞれ4MPaから7MPaに調整することにより、二酸化炭素を常温で液体の状態に維持させることができる。すなわち、液化二酸化炭素を冷却させるための設備が不要となることから、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態に係るポリウレタンフォーム製造装置について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明の第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置の構成を模式的に示す図である。図1Aに示した第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1は、ポリオール成分に液化二酸化炭素が供給される構成にかかる実施形態の装置を示している。液化二酸化炭素容器20内に貯留されている液化二酸化炭素100(図2参照)を混合した成分液及びイソシアネート成分とを、加温機3及びホースヒータ4を用いて加温しながら搬送し、スプレーガン5内で混合して吐出する装置である。
ポリウレタンフォーム製造装置1は、図1Aに示すように、液化二酸化炭素容器20と、ポリオールを主成分とするB液を貯留するポリオール成分貯蔵容器30と、ポリイソシアネートを主成分とするA液を貯留するポリイソシアネート成分貯蔵容器40とを備え、液化二酸化炭素100を搬送する給送配管の一例を構成する第1次配管L11及び第2次配管Ll2(後述するように逆止弁29より上流側をL12a、下流側をL12bとする。)、B液を搬送する供給管の一例であるB液用配管L13、及びA液を搬送する供給管の一例であるA液用配管L14が、吐出装置であるスプレーガン5に連通する構成を有する。
液化二酸化炭素100を搬送する第1次配管L11の始端は、液化二酸化炭素容器20のコネクタ22に接続されている。第1次配管L11の途中にはフィルタ23,ブローバルブ24及び第1次配管L11の圧力を測定するための第1圧力計25が設けられている。第1次配管L11の終端は開閉弁26及び絞り機構の一例であるニードルバルブ27を介して第2次配管L12に連結している。第2次配管L12には、第2次配管L12内の圧力を測定するための第2圧力計28及び逆止弁29が設けられており、B液用配管L13に設けられている混合器32に接続されている。
B液用配管L13は、B液用供給ポンプ31と混合器32とを備え、スプレーガン5に連通している。また、A液用配管L14は、A液用供給ポンプ41を備え、スプレーガン5に連通している。スプレーガン5は、A液用配管L14とB液用配管L13によって給送されたA液と、混合器32により液化二酸化炭素100と混合されたB液とを混合させ、吐出口から吐出する。なお、A液用配管L14とB液用配管L13には、前述のように加温機3及びホースヒータ4が設けられている。これにより、給送される液を加熱して温度を一定に保つことで反応条件(樹脂反応)を安定化させることができ、また、スプレーガン5からの吐出時の反応性を高めることができる。すなわち、加温機3及びホースヒータ4によりA液用配管L14とB液用配管L13とに流れる液を加熱することで、二酸化炭素がA液及び又はB液内で分散しやすくなり、ポリウレタンフォームの発泡を促進することができる。なお、加温機3は、図1Bに示すように2つの加温機3a,3bで構成され、A液用配管L14とB液用配管L13に流れる液体を独立して加温するように構成されてもよい。同様に、ホースヒータ4は、図1Bに示すように2つのホースヒータ4a,4bで構成され、A液用配管L14とB液用配管L13に流れる液体を独立して加温するように構成されてもよい。
なお、図1Aの例では、液化二酸化炭素100はB液に混合するように構成されているが、A液とB液の双方に混合するように構成されていてもよい。この場合には、A液用配管L14に混合器42(図1B参照)を設け、第2次配管L12の終端側を分岐させて当該分岐した終端をそれぞれ、混合器32,42に連結するようにすればよい。また、液化二酸化酸素100はB液ではなくA液に混合するように構成されてもよい。この場合には、混合器をA液用配管に設け、第2次配管L12の終端を、A液用配管に設けた混合器に連結するようにすればよい。
液化二酸化炭素容器20は、図2に示すように、内部にサイホン管L20が設けられたサイホン管つきの容器である。なお、容器は特に限定されるものではなく、一般に提供されているものでよい。例えば、耐圧性が高く、断熱がされていない小型のガスボンベなどの容器が、液化二酸化炭素容器20として用いられてもよい。
また、液化二酸化炭素容器20には、当該容器を加熱する加熱部材21が設けられている。加熱部材21は、液化二酸化炭素容器20内に貯留されている液化二酸化炭素100を加熱し容器内部の圧力を高めるためのものである。加熱部材21の具体例としては、電気ヒータ、スチームヒータ、容器を浸漬可能な温水槽などが例示できる。
加熱部材21は、液化二酸化炭素容器20の内部圧力が約5〜8MPa程度、好ましくは7〜8MPaとなるように液化二酸化炭素100を加熱する。以下、液化二酸化炭素容器20を加熱して上記範囲に設定された内部圧力を第1圧力と記載する。なお、通常市販されているガスボンベは、温度条件によって異なるが、内部圧力が3〜7MPa程度であり、冬期には上記第1圧力に満たないため、加熱部材21による加熱を行う場合があるが、夏期には加熱によらなくても第1圧力に達する場合があるため、この場合は、加熱部材21による加熱を行わない。なお、加熱部材21による加熱温度としては、40℃以下となるようにする。なお、加熱部材21は、液化二酸化炭素容器20内を第1圧力にすることを目的とするために設けたものである。このため、例えば、真夏時の外気温が極めて高く、容器内の圧力が第1圧力の範囲を超えるような場合は、第1圧力の範囲に調整するように液化二酸化炭素容器20を冷却する冷却部材を、加熱部材21に代えて用いてもよい。
なお、第1圧力を上記のような値に設定しているのは、液化二酸化炭素容器20及び第1次配管L11内の液化二酸化炭素100が気化しないようにするためである。このため、液化二酸化炭素100が気化しない温度条件であれば、第1圧力を臨界圧(7.382MPa(abs))近傍もしくは臨界圧以上に設定することができる。
第1次配管L11は、例えば6φのステンレス製の管で構成されており、液化二酸化炭素容器20から供給された液化二酸化炭素100を、第1圧力を維持したまま給送する。第1次配管L11に設けられているフィルタ23は、第1次配管L11内の異物を取り除くためのものであり、液化二酸化炭素100の給送流路を狭くするためのニードルバルブ27などに異物がつまることを防止する。第1圧力計25は、第1次配管L11内の圧力、すなわち液化二酸化炭素容器20の内部圧力を検出することができるように設けられている。当該第1の圧力計25の検出値に基づいて、加熱部材21は加熱動作を制御される。
開閉弁26は、第1次配管L11と第2次配管L12を連結する部材であり、後述する弁制御手段の一例としての制御部10によって電気的に開閉制御される。開閉弁26は、その上流側にある1次圧力系とその下流側にある2次圧力系の圧力調整の機能を備えている。すなわち、開閉弁26の両端側に連結される第1次配管L11と第2次配管L12内の圧力は異なることとなる。
また、開閉弁26は、直線運動型閉止部品を持つ調整弁(国際電気標準会議 IEC 60534−1(1987))で構成されており、具体的には、ダイヤフラム弁、ゲート弁、グローブ弁などが挙げられる。本実施形態では、TESCOM社製 VAバルブを使用する。このバルブは、通常時閉鎖状態となっており、ステムのピストン移動によって流体の閉鎖、供給を切り換えることができる。
なお、調整弁としては、一般には、回転運動型閉止部品を持つ調整弁と直線運動型閉止部品を持つ調整弁に区別され、前者の例としては、例えば、ボール弁などが挙げられる。一般にボール弁は、切り換え制御可能な流量の容量が大きいという特徴を有する。本実施形態において制御対象である液化二酸化炭素は、流量が小さいため、特に問題となることはない。また、ボール弁は、流体の切り換え時にステムが変位する量が大きく、このため、バルブグランド部の負荷が大きい。したがって、ボール弁は耐久性が低く、本実施形態においては、直線運動型閉止部品を持つ調整弁が好適に使用される。
第2次配管L12に設けられたニードルバルブ27は、その絞り量を調整することで、第1次配管L11から第2次配管L12に送り込まれる液化二酸化炭素100の流量を調整するものである。ニードルバルブ27は、外気温やポリウレタンフォームの発泡の程度などの装置の使用環境に応じて、ユーザが手動により、第2次配管L12を給送する液化二酸化炭素100の流量を調整できるように構成されている。
第2次配管L12に設けられている逆止弁29は、混合器31と連通するB液用配管L13内のB液が第2次配管L12内に流入しないように、液化二酸化炭素100の流動方向を規制するものである。
第2次配管L12bは、第1次配管L11よりも断面積が小さい細径のものが用いられており、第1実施形態においては、3φのステンレス製の管で構成されている。ニードルバルブ27の上流側と下流側において、液化二酸化炭素100の流量が異なるため、第2次配管L12bを細径にして、圧力の低下を少なくすることができる。第2次配管L12は、給送される液化二酸化炭素100の流量が少なくなるため、第1次配管L11内の第1圧力より低圧の第2圧力の状態となる。第2圧力の具体的数値としては、4〜7MPa、好ましくは5〜6MPaであり、スプレーガン5の吐出圧力(停止時)とほぼ同じかやや高い圧力であることが好ましい。
B液用配管L13及びA液用配管L14は、それぞれ、供給ポンプ31,41で加圧された圧力でB液及びA液をスプレーガン5へ給送する。
A液の主成分であるポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、また、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート又は脂環族ジイソシアネートのイソシアネート基の一部をウレタン及び/又はウレアに変性したものを用いてもよく、イソシアネート基の一部をビュウレット、アロファネート、カルボジイミド、オキサジリドン、アシド、イミド等に変性したものを用いてもよい。
B液の主成分であるポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、シュークローズ、グルコース、フラクトースソルビトール、メチルグリコキシド等の活性水素を有する化合物のうち少なくとも1種が挙げられる。また、例えば、上記の他の活性水素を有する化合物としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等のようなアミンのうちの少なくとも1種が挙げられる。
さらに、活性水素基含有化合物としてポリエーテルポリオールを使用してもよく、ポリエーテルポリオールとしては、例えば、上記例示した活性水素化合物のうちの少なくとも一種を開始剤として、アルキレンオキサイド等のモノマーを公知の方法により付加重合することによって得られるものが挙げられる。なお、付加重合反応に使用するモノマーとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、グリシジルエーテル、メチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル等が挙げられる。
また、活性水素基含有化合物としてポリエステルポリオールを使用してもよく、ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールAのような少なくとも2つ以上のヒドロキシル基を有する化合物のうちの少なくとも1種と、例えば、アジピン酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、ピメリン酸、セバシン酸、シュウ酸、フタル酸、テレフタル酸、アゼライン酸、トリメリット酸、グルタコン酸、α−ヒドロムコン酸、β−ジエチルサクシン酸、ヘミメリチン酸、1、4−シクロヘキサンジカルボン酸等のような少なくとも2つ以上のカルボキシル基を有する化合物のうちの少なくとも1種を使用し、公知の方法によって製造したものが挙げられる。
さらに、上記のポリエステルポリオールの他に、ポリアルキレンテレフタレートポリマーと低分子ジオールとのエステル交換により生成されるポリエステルポリオールも使用することができる。なお、低分子ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ポリイソシアネートと活性水素基含有化合物とのウレタン化反応を進行させるための触媒は特に限定されず、例えば公知の触媒を使用することができる。また、整泡剤も特に限定されるものではなく、例えば、ポリウレタンフォームの製造において使用されているものは全て利用できる。また、触媒、整泡剤、難燃剤等の添加剤は、通常B液側に混合される。なお、本発明のポリウレタンフォームには、ポリイソシアヌレートフォームも含まれる。
B液用配管L13及びA液用配管L14内の圧力、すなわち、スプレーガン5の吐出圧力は、供給ポンプ31,41により一定(4〜6MPa)の圧力となるように制御されている。供給ポンプ31,41としては、例えば、1つのピストンと1つのシリンダでポンプのアップ、ダウンの両ストローク時にスプレーガン5に液を送ることができる複動式のプロポーショニングポンプを用いることができる。B液用配管L13及びA液用配管L14内の圧力は、供給ポンプ31,41の駆動により、B液用配管L13及びA液用配管L14内をB液及びA液が脈動するため、圧力が変動するが、供給ポンプ31,41の停止時には、所定のしきい圧力(例えば5MPa程度)以上となるように構成されている。すなわち、供給ポンプ31,41は、図3Aに示すように、エアシリンダや油圧シリンダなどの圧力調整機構50によりピストンが移動されて、一定圧力で常時B液及びA液をそれぞれ給送するように構成されている。例えば、スプレーガン5を操作して、B液用配管L13及びA液用配管L14内の液が消費された場合、B液用配管L13及びA液用配管L14内の吐出圧力が低下するため、供給ポンプ31,41が駆動して吐出圧力を上記しきい圧力以上(例えば5.5MPa程度)に調整するよう構成されている。
上記の通り、第2次配管L12内の内部圧力は、開閉弁26による液化二酸化炭素100の給送及びニードルバルブ27の開放度(絞り量)を調整することによって、第2次配管L12への液化二酸化炭素100の流量が少なくなる結果、第2圧力に減圧される。よって、第2次配管L12、B液用配管L13、及びA液用配管L14内の2次圧力系は、供給ポンプ31,41の駆動によってA液及びB液の圧力が調整されるとともに、開閉弁26による開閉の切り換え及びニードルバルブ27の絞り量の調整によって、1次圧力系と2次圧力系との圧力差により第1次配管L11内の1次圧力系から供給される液化二酸化炭素100の流量が調整される。液化二酸化炭素100の流量が調整される結果、2次圧力系の圧力はほぼ均一になる。
本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置では、供給ポンプ31,41の動作に連動して開閉弁26の開閉を切り換えることにより、上記液化二酸化炭素100の流量の調整(計量)を自動化するように構成している。より具体的には、供給ポンプ31,41の動作に連動した開閉弁26の開閉の切り換えは、検出部材の一例であるスイッチ51からの出力信号に基づいて行われる。これにより、液化二酸化炭素100の流量の調整(計量)のために、別途ポンプを設ける必要性がない。
図3Bに図3Aに示したスイッチ部分の拡大構成図を示す。図3A,図3Bに示すように、開閉弁26の開閉の切り換えを行うためのスイッチ構成は、押圧部材保持部材52を介してフレーム35に取り付けられた複数の押圧部材53及び、当該押圧部材53によって押圧されるスイッチ51により行われる。フレーム35は、供給ポンプ31,41に連結され、双方の供給ポンプ31,41と同様に駆動する。フレーム35が駆動すると、矢印90に示すように押圧部材保持部材52及び押圧部材53が往復移動する。
押圧部材保持部材52は、図3Cに示すように、平板上の部材に供給ポンプ31,41の動作方向に沿って延在する長孔55が設けられた部材である。押圧部材保持部材の取り付け領域の一例としての長孔55は長手方向寸法Lを有し、その寸法Lは、本実施形態においては、概ね供給ポンプ31,41のストローク幅にほぼ等しく構成されている。長孔55には、図3Dに示すように、頭が半円形を有するビスがナット53aで固定され、当該ビスの頭の部分が押圧部材53として機能する。このように長孔55とビスで押圧部材53の取り付けを行うことにより、押圧部材53の位置決め及び個数の設定変更を容易とすることができる。
長孔55に取り付けられる押圧部材53の個数は、複数であればよく、特に制限されるものではない。なお、本実施形態では、押圧部材53は、5つ設けられている。押圧部材は53長孔55の両端近傍及び中間部分に略均等の間隔をおいて設けられることが好ましい。
スイッチ51は、例えばマイクロスイッチやリミットスイッチで構成される。スイッチ51には、押圧部材保持部材52及び押圧部材53に物理的に接触するように設けられた作動部54が配置されている。作動部54は先端に自由に回転可能なローラが付されており、凹凸を有する押圧部材保持部材52及び押圧部材53の動きに柔軟に追従する。
押圧部材保持部材52及び押圧部材53が往復移動することによって、押圧部材53の突部によって作動部54が押圧され、スイッチ51がその状態を検知する。スイッチ51は、作動部54が押圧された状態を検知するとポンプ動作信号として制御部10に出力する。
なお、供給ポンプ31,41が動いていることを検出するための構成としては、上記のように2つの部材の物理的な接触を検出する構成ではなく、例えば、光学的、磁力検出などの方法によってもよい。
図4Aはスイッチ部分の変形例の拡大構成図である。図4Aに示す例では、フレームに取り付けられた板状の保持部材52bの表面に複数の反射板57を等間隔に供給ポンプ31,41の動作方向に沿って配列するように設ける。そして、光検出ユニット51bから発光された光Sが反射板57表面で反射して前記光検出ユニット51bに入射したときにポンプ動作信号を発信するようにしてもよい。また、反射板57の代わりに、保持部材52bに貫通孔を設け、当該貫通孔による光の透過を検出するようにしてもよい。
さらに、例えば、供給ポンプ31,41に磁石、例えば、同極同士を対向するように配置された複数の棒状の磁石を設け、当該磁力に対向するように配置され磁界の向きを検出する磁力検出センサにより、前記供給ポンプ31,41の動作を検出してもよい。
なお、スイッチ部分は上記のように、ポンプの1ストロークに対して、複数回の出力を行うように構成されている必要はない。例えば、図4Bに示すさらなる変形例のように、供給ポンプ31,41のピストンの移動時(図の実線から点線間の移動時)にそれらの一部(例えば、ピストンの外周部に設けられたフランジ)に物理的に接触するよう配置されている。スイッチ51が供給ポンプ31,41の一部に物理的に接触したとき、スイッチ51cは、駆動検知信号の一例であるスイッチ信号を制御部10に出力するように構成されていてもよい。
なお、上記各実施形態及び変形例では、供給ポンプとともに連動する部材として、押圧部材などの被検出部材をフレームに固定し、当該被検出部材の動作を検出する検出部材を供給ポンプの可動部分に対して固定された状態に取り付けているが、フレームに検出部材を取り付け、被検出部材を供給ポンプの可動部分に対して固定された状態に取り付けてもよい。
図5は、ポリウレタンフォーム製造装置の制御部のブロック図である。制御部10は、動作制御部11と、スイッチ51から発信されたポンプ動作信号を検知するスイッチ信号受信部12と、所定時間をカウントするタイマー部13と、開閉弁26を開閉させるトリガー信号を発信するトリガー信号発信部14とを備えている。
スイッチ信号受信部12がスイッチ51のスイッチ信号を受信したとき、動作制御部11は、トリガー信号発信部14に開閉弁26を開放状態にさせるトリガー信号を発信させるとともに、タイマー部13の所定時間Tのカウントを開始させる。タイマー部13の所定時間Tのカウントが完了したとき、動作制御部11は、トリガー信号発信部14に開閉弁26を閉鎖状態にさせるトリガー信号を発信させる。これにより、図6Aのグラフに示すように、スイッチ信号受信部12がポンプ動作信号を検知してから所定時間Tが経過するまでの間、開閉弁16が開放し、1次圧力系から2次圧力系に液化二酸化炭素100が供給される。
供給ポンプ31,41の駆動が継続して行われた場合、図6Bのグラフに示すようにタイマー部13が所定時間Tのカウントを完了する前にスイッチ信号受信部12が新たなポンプ動作信号を検知したとき、動作制御部11は、タイマー部13の所定時間Tのカウントをリセットして、再度、タイマー部13の所定時間Tのカウントを開始させるように制御を行う。供給ポンプ31,41の駆動中は、2次圧力系の圧力が上記しきい圧力より低下しているため、上記制御により、1次圧力系より高圧の2次圧力系の圧力を利用して、早期に1次圧力系の圧力を上記しきい圧力以上に回復させることができる。
ポンプ動作信号を受信して開始されるタイマー部13の所定時間Tの間に、次のポンプ動作信号の受信を確認しなかった場合は、トリガー信号発信部14は、開閉弁26を閉鎖状態にさせるトリガー信号を発信させる。すなわち、供給ポンプが動作しているときは連続してポンプ動作信号は発信されるため、開閉弁26の開放状態が維持され、供給ポンプが停止した後、最大で所定時間Tが経過した後に開閉弁26が閉鎖状態に切り替わる。
上記のように、開閉弁26の開閉を切り替えるトリガー信号の発信を行うように制御した場合、ポンプ動作信号を受信してからカウントされる所定時間Tは、連続して動作する供給ポンプ31,41のピストンの往復動作により発信される連続する2つのポンプ動作信号の発信間隔tより若干長めに設定しておく必要がある。すなわち、所定時間が発信間隔より短い場合は、2回目以降のポンプ動作信号の発信よりも先に所定時間Tが経過することとなり、開閉弁26が閉鎖状態に切り替わる。また、所定時間Tが発信間隔tより大幅に長い場合は、供給ポンプ31,41が停止して、A液及びB液の供給が行われないにもかかわらず発泡剤である液化二酸化炭素のみが供給されることとなる。したがって、発泡剤過多の状態になりやすい。
ここで、本実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置は、被検知部材である押圧部材が複数設けられているため、往復運動するピストンの1ストローク中に複数回のポンプ動作信号が発信され、連続する2つのポンプ動作信号の発信間隔tを短くすることができる。したがって、所定時間Tを短くすることができ、供給ポンプ31,41が停止してから、開閉弁26が閉じるまでに要する時間を短くすることができ、過剰な発泡剤の供給を抑制することができる。
上記所定時間を短くすることができる原理について図7A及び図7Bを用いて説明する。図7Aは、図4Bに示すように被検知部材が1つのみであり、ピストンの往復運動の最下点において、スイッチと物理的接触を行いポンプ動作信号の発信が行われる場合のタイミングチャートである。この場合は、ピストンの往復動作である1周期(約2秒)ごとにポンプ動作信号が発信されることとなる。したがって、所定時間Tを2秒強とする必要がある。したがって、ポンプが停止して、A液及びB液の供給が停止しているにもかかわらず、約2秒間は開閉弁26の開放状態が維持され液化二酸化炭素が供給される。
一方、図7Bに示すように被検知部材を複数(5つ)設けることにより、ピストンの1ストローク中に10回のポンプ動作信号が発信される。したがって、所定時間Tをピストンの往動作又は復動作である半周期(約1秒)を被検知部材の設置数で除した0.2秒よりも僅かに長い時間とすることができ、ピストンが停止した後約0.2秒強で開閉弁26を閉鎖状態とすることができる。したがって、A液及びB液の供給が停止した後、短時間で液化二酸化炭素の供給を停止することができる。
なお、図7Bに示すように被検知部材を複数有する構成を採用した場合、開閉弁の開閉タイミングが短時間で行われることとなり、結果として、開閉弁26の単位時間あたりの開閉の切り換え回数が多くなる。したがって、例えば、被検知部材を複数有する構成を採用するときは、さらに、開閉弁26として、直線運動型閉止部品を有する調整弁を用いることの利点が大きくなる。
なお、供給ポンプ31,41の脈動により、B液用配管L13及びA液用配管L14内の圧力、すなわち、スプレーガン5の吐出圧力が一時的に第2次配管L12内の第2圧力よりも高くなる場合があり得るが、その場合のB液及び/又はA液の第2次配管L12内への逆流は逆止弁29により防止される。
次に、本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置の動作について説明する。まず、本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置を用いてポリウレタンフォームを製造する前に行う準備手順について説明する。
本第1実施形態においては、まず、原料である液化二酸化炭素容器20、ポリオール成分貯蔵容器30、ポリイソシアネート成分貯蔵容器40を、各種配管L11〜L14を用いて接続した後、配管L13,L14内にそれぞれB液及びA液を充填させる。
次いで、液化二酸化炭素100を1次配管L11内に充填させる。この動作は、開閉弁26を閉じた状態で、液化二酸化炭素100を1次配管L11内に給送するが、1次配管L11には、空気などが存在しているため、一端を開放しなければ、液化二酸化炭素100を充填することができない。よって、本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1においては、1次配管L11にブローバルブ24を設け、1次配管L11内に液化二酸化炭素100を充填することとしている。このため、ブローバルブ24を設ける位置は、1次配管L11の開閉弁26の上流側近傍であることが好ましい。このようにブローバルブ24を設けることにより、装置立ち上げ時の手間を容易にすることができ、また、装置停止時に配管内に残存する液化二酸化炭素100を排出して圧力抜きを行うことができる。
上記充填後、加熱部材21によって液化二酸化炭素容器20を加熱し、1次配管L11内の圧力を第1圧力(7〜8MPa)に調整する。なお、加熱部材21の温度制御は、たとえば、第1圧力計25の出力値に基づいて、第1圧力を維持するようにコンピュータ制御するよう構成してもよい。
その後、開閉弁26とニードルバルブ27を開放して2次配管L12内に液化二酸化炭素100を充填し、さらに、ニードルバルブ27の絞り量(開放度)を調整する。2次配管L12内の圧力は、液化二酸化炭素100の流量減少により自然に圧力が低下し、B液用配管L13及びA液用配管L14内の圧力(4〜6MPa)とほぼ均衡する。ニードルバルブ27の絞り量は、例えば、ポリウレタンフォーム製造装置1を使用するときの外気温などに応じて調整すればよい。ニードルバルブ27の絞り量は、例えば、外気温が低温のときは液化二酸化炭素100の流量を多くし、高温のときは当該流量を少なくするように調整することが好ましい。
2次配管L12内の圧力が第2圧力になると、開閉弁26を閉じる。これにより、ポリウレタンフォームを製造するための準備工程が完了する。
なお、上記のように第1圧力を7〜8MPaに調整しているのは、二酸化炭素の相状態に基づいている。すなわち、二酸化炭素は、図8に示す状態図のような関係を有し、臨界点(7.382MPa(abs)、31.1℃)を有する。よって、この臨界点付近の圧力を維持している限り、二酸化炭素が気体となることがない。よって、第1圧力を7〜8MPaとすることにより、1次配管L11内での温度が常温(例えば20℃)程度であれば、液体の状態を保つことができる。
また、一般に、スプレーガン5の吐出圧力は、4〜7MPa、好ましくは5〜6MPa程度必要といわれており、第2圧力は、これよりも低く設定すると、B液用配管L13に液化二酸化炭素100を供給することができない。このため、第2圧力は、吐出圧力と略同じかやや大きい圧力に設定する。なお、ニードルバルブ27を通過して、A液及び/又はB液に供給される流量の調整(計量)が終了した後は、液化二酸化炭素100が気化したとしても、ポリウレタンフォームの製造において特に大きな問題が生じることがない。
上記準備工程が完了すると、ポリウレタンフォーム製造装置1によりポリウレタンフォームの製造を行う。以下、ポリウレタンフォームの製造工程について説明する。図9は、制御部10の動作を示すフローチャートである。
まず、図1Aに示すスプレーガン5を操作し、上記準備工程によりスプレーガン5内に供給されたA液,B液,及び液化二酸化炭素100を加温機3及びホースヒータ4により加熱しながら混合して、当該混合液をスプレーガン5から吐出させる。このとき、スプレーガン5から吐出された上記混合液は、液化二酸化炭素100が気化し、それらが反応・固化することによってポリウレタンフォームとなる。このとき、スプレーガン5からの吐出により、A液用配管L14及びB液用配管L13内のA液及びB液、及び2次配管L12内の液化二酸化炭素100が消費され、これらの配管内の圧力(2次圧力系の圧力)、すなわち吐出圧力が低下する。
吐出圧力が所定のしきい圧力(例えば5MPa程度)よりも低くなると、供給ポンプ31,41が駆動し、A液,B液をA液用配管L14,B液用配管L13内にそれぞれ給送する。このとき、上記駆動により図3Aに示すようにピストン移動する押圧部材53がスイッチ51に接触すると、スイッチ51がポンプ動作信号を制御部10に発信する。
スイッチ信号受信部12(図5参照)が上記ポンプ動作信号を検知する(ステップS1)と、動作制御部11は、トリガー信号発信部14に開閉弁26を開放状態にさせるトリガー信号を発信させる(ステップS2)とともに、タイマー部13の所定時間Tのカウントを開始させる(ステップS3)。
上記ステップS2により、開閉弁26が開放状態にすると、2次配管L12内に液化二酸化炭素100が送り込まれる。このとき、ニードルバルブ27の絞り量に応じて液化二酸化炭素100の流量が少なくなり、2次配管L12内が第2圧力(例えば5〜6MPa)になるように圧力調整される。
上記ステップS3の後、動作制御部11は、タイマー13が所定時間Tのカウントを完了したか否かを判断する(ステップS4)。上記ステップS4において、上記カウントが完了したとき、動作制御部11は、トリガー信号発信部14に開閉弁26を閉鎖するトリガー信号を発信させる(ステップS7)。上記ステップS4において、上記カウントが完了していないとき、すなわち、動作制御部11が、スイッチ信号受信部12からさらにポンプ動作信号を検知したか否かを判断する(ステップS5)。
上記ステップS5において、スイッチ信号受信部12が新たなスイッチ信号を検知しないとき、動作制御部11は、上記ステップS4に戻る。上記ステップS5において、スイッチ信号受信部12が新たなスイッチ信号を検知したとき(ステップS5でYES)、動作制御部11は、タイマー部13の所定時間Tのカウントをリセット(ステップS6)したのち、上記ステップS3に移行して、タイマー部13の所定時間Tのカウントを初めから開始させる。
供給ポンプ31,41の駆動と開閉弁26の開放により、2次圧力系の圧力が所定のしきい圧力以上になると、供給ポンプ31,41の駆動が停止する。この場合には、スイッチ51がスイッチ信号を発信することがないので、タイマー部13が所定時間T経過後にカウントを完了することができる。
上記ステップS4において、上記カウントが完了したとき、動作制御部11は、トリガー信号発信部14に開閉弁26を閉鎖するトリガー信号を発信させる(ステップS7)。
以上の動作により、2次圧力系の圧力が第2圧力に回復する。なお、上記ステップS1〜S7の動作は、スプレーガン5により上記混合液を吐出しながら行ってもよいし、低下した2次圧力系の圧力が第2圧力に回復するまでスプレーガン5の操作を受け付けないようにしてもよい。
以上説明したように、本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1によれば、A液及びB液の供給動作に応じて、開閉弁26の開閉の切り換えを行うことにより、液化二酸化炭素容器20内と吐出圧力との圧力差(1次圧力系と2次圧力系との圧力差)を搬送力として利用し、液化二酸化炭素100を2次圧力系に給送する。これにより、液化二酸化炭素100の給送をポンプを用いることなく行うことができて、ポンプの使用に伴う二酸化炭素の気化を防止することができる。
また、開閉弁26及びニードルバルブ27により、第2次配管L12内が第1圧力よりも低圧となるように、第2次配管L12への液化二酸化炭素100の流量を高精度に調整して、スプレーガン5内に高圧の第1圧力によって無制限に液化二酸化炭素100が給送されることを防止することができる。
また、本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1によれば、供給ポンプ31,41の駆動開始を検知した後、所定時間T経過するまで開閉弁26を開放状態にし、当該所定時間T内に新たに供給ポンプ31,41の駆動を検知したとき、当該所定時間Tのカウントをリセットして再度カウントを開始するようにしている。これにより、供給ポンプ31,41の駆動時間(ピストンが移動する時間)が不規則であっても、その駆動時間に応じた適切な時間、開閉弁を開放状態にさせることができる。したがって、液化二酸化炭素100の流量を高精度に調整して吐出圧力を安定化させることができ、ポンプを用いて二酸化炭素の計量を厳密に行う必要性を無くすことができる。また、供給ポンプの動作停止後において、短時間で開閉弁26を閉鎖状態に切り換えることができ、過剰な液化二酸化炭素の供給を抑制することができる。
また、本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1によれば、供給ポンプ31,41の駆動を、供給ポンプ31,41とスイッチ51とが物理的に接触することにより検知するように構成しているので、構成が簡単であり、安価である。なお、供給ポンプ31,41の駆動を検知する構成は、これに限定されるものではなく、例えば図4などにおいて説明した上記の構成により検知するよう構成してもよい。
また、本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1によれば、第1圧力を5MPa〜8MPaに設定し、第2圧力及び吐出圧力をそれぞれ4MPa〜7MPaに設定することにより、二酸化炭素を常温で液体の状態に維持させることができる。これにより、二酸化炭素を液体状態(超臨界状態、亜臨界状態も含む)のままスプレーガン5に給送することができるので、従来例のように液化二酸化炭素100の気化を防止するための冷却装置を設ける必要性が無く、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。また、例えば、夏期のように、外気温が高く、液化二酸化炭素容器20内の圧力が第1圧力となっている場合は、液化二酸化炭素容器20をそのまま用いることができる一方、冬期のように外気温が低く、液化二酸化炭素容器20の圧力が第1圧力に満たない場合は、加温機3などの加圧手段を用いて容器内を第1圧力にまで加圧することができる。
(第2実施形態)
図1Bは、本発明の第2実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1Aの構成を模式的に示す図である。図1Bに示した本第2実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1Aは、スプレーガン5及び制御部10に代えて吐出装置2及び制御部10Aを備え、外気温検知部60をさらに備える点で第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1と異なる。以下、主にそれらの相違点につき、詳しく説明する。
なお、本第2実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1Aは、加温機3及びホースヒータ4に代えて加温機3a,3b及びホースヒータ4a,4bを有し、A液用配管L14に混合機42がさらに設けられている点でも本第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1と異なるが、これらについては前述しているので重複する説明は省略する。
吐出装置2は、スプレーガン5に操作部6を備えている。操作部6は、装置使用中のユーザが操作し易いようにスプレーガン5の一部に配置されている。操作部6には、スプレーガン5から吐出されるポリウレタンフォームの発泡度の調整情報が入力される調整ボタン又は調整つまみ(図示せず)が設けられている。ユーザは、調整ボタン又は調整つまみを操作して操作部6に所望の発泡度情報を入力することにより、所望の発泡度のポリウレタンフォームを得ることができる。
本第2実施形態において、ポリウレタンフォームの発泡度の調整は、ニードルバルブ27の絞り量を調整することにより行われる。ここでは、絞り度の調整を、一例として1〜10の10段階で切り換えることにより行うことができるものとする。前述したように液化二酸化炭素100が外気温(周囲の温度)に影響されやすいため、ニードルバルブ27の適切な絞り量は外温度に応じて異なる。このため、本第2実施形態においては、外気温検知部60を設けている。この外気温検知部60の設置位置は、前述したようにA液及び/又はB液に供給される流量の調整(計量)が終了した後は、液化二酸化炭素100が気化したとしてもポリウレタンフォームの製造において特に大きな問題が生じることがないため、ニードルバルブ27の近傍に設けられることが好ましい。
制御部10Aは、操作部6に入力された発泡度調整情報と外気温検知部60が検知した外気温情報とに基づいて、ニードルバルブ27の絞り量を制御するように構成されている。具体的には、制御部10Aは、図10に示すように、制御部10に加えてさらに、発泡度調整情報を受け付ける発泡度調整情報受付部15と、ニードルバルブ27に絞り量の制御信号を発信する絞り量制御信号発信部17とを備えている。
発泡度調整情報には、例えば、基準絞り量を−2,−1,0,+1,+2の5段階で調整する情報が含まれている。また、動作制御部11には、例えば、下記表1に示すようなデータテーブルが記憶されている。かかるデータテーブルは、外気温に対して基準となるニードルバルブ27の基準絞り量の情報とを対応づけて記憶するデータである。
Figure 0005311946
制御部10Aは、発泡度調整情報受付部15が受け付けた発泡度調整情報と、外気温検知部60が検知した外気温情報に応じて、最適な調整後のニードルバルブ27の絞り量を決定する。例えば、発泡度調整情報が+1であり、外気温情報が10℃である場合には、絞り度は6(=5+1)が最適である。
弁制御手段10Aは、絞り量制御信号発信部17にニードルバルブ27を当該絞り量(上記例では6)に設定する絞り量制御信号を発信させる。これにより、外気温とユーザの要望とを考慮したニードルバルブ27の絞り度に自動的に切り換えることができる。なお、当該切換後において外気温が変化した場合には、その外気温情報と発泡度調整情報とに応じてニードルバルブ27の絞り度に自動的に切り換えるようにすることが好ましい。
本発明の第2実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1Aによれば、弁開閉手段10Aにより開閉弁26の開閉とともにニードルバルブ27の絞り度も制御するようにしたので、液化二酸化炭素100の流量の調整をさらに高精度に行うことができ、ポンプを用いて二酸化炭素の計量を厳密に行う必要性を無くすことができる。
また、本発明の第2実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1Aによれば、上記構成により、ユーザは、開閉弁26の周りの外気温に起因する発泡度の違いを気にすることなく、スプレーガン5に設けられた操作部6に所望の発泡度調整情報を入力することで、自動的に最適なニードルバルブ27の絞り量に切り換えることができる。
また、本発明の第2実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置1Aによれば、ニードルバルブ27の絞り量を切り換える操作部6をスプレーガン5に配置したので、ユーザは、絞り量の切り換えのためにニードルバルブ27の近くまで移動する必要がない。なお、一般に、液化二酸化炭素容器20、ポリオール成分貯蔵容器30、及びポリイソシアネート成分貯蔵容器40は持ち運びが容易でないため、A液用配管L14及びB液用配管L13の長さを長く(例えば100m)し、ユーザはスプレーガン5のみを持ち運びして装置1Aを使用する。このため、上記のようにニードルバルブ27の絞り量を自動制御するよう構成することで、ユーザの負担を激減させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、上記第2実施形態では、発泡度調整情報と外気温情報とに応じてニードルバルブ27の絞り度を自動的に調整するようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、発泡度調整情報及び外気温情報のいずれか一方の情報に応じて、ニードルバルブ27の絞り度を調整するようにしてもよい。この場合でも、従来よりも液化二酸化炭素100の流量の調整をさらに高精度に行うことができ、ポンプを用いて二酸化炭素の計量を厳密に行う必要性を無くすことができる。
また、上記では、絞り機構の一例としてニードルバルブ27を設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、開閉弁26が絞り機構の機能を備えるように構成してもよい。
また、上記では、供給ポンプ31,41の駆動に連動して開閉弁26の開閉を切り替えるように構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、供給ポンプ31,41が駆動するきっかけとなる供給管L13,L14内の圧力変化に連動して開閉弁26の開閉を切り替えるように構成してもよい。
本発明にかかるポリウレタンフォーム製造装置は、ポンプを利用することによる二酸化炭素の気化の問題を解消することができるので、発泡剤として液状(超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態)の二酸化炭素を使用して行うポリウレタンフォームの発泡に好適な製造装置等として有用である。
本発明の第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置の構成を模式的に示す図である。 本発明の第2実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置の構成を模式的に示す図である。 液化二酸化炭素容器の構成を示す図である。 供給ポンプの構成を示す部分拡大図である。 図3Aに示したスイッチ部分の拡大構成図である。 図3Aに示したスイッチ部分に用いられる押圧部材保持部材の構成を示す図である。 図3Cの押圧部材保持部材と押圧部材の取り付け構成を示す図である。 スイッチ部分の変形例の拡大構成図である。 スイッチ部分のさらなる変形例の拡大構成図である。 本発明の第1実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置の制御部のブロック図である。 スイッチのON/OFF状態と開放弁の開閉状態との関係を示すタイミングチャートである。 供給ポンプの駆動が継続して行われた場合のスイッチのON/OFF状態と開放弁の開閉状態との関係を示すタイミングチャートである。 被検知部材が1つ設けられている場合のポンプ動作信号の発信のタイミングチャートである。 被検知部材が5つ設けられている場合のポンプ動作信号の発信のタイミングチャートである。 二酸化炭素の状態図である。 図1のポリウレタンフォーム製造装置を用いたポリウレタンフォームの製造工程を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態にかかるポリウレタンフォーム製造装置の制御部のブロック図である。
符号の説明
1 ポリウレタンフォーム製造装置
2 吐出装置
3 加温機
4 ホースヒータ
5 スプレーガン
6 操作部
10 制御部
11 動作制御部
12 スイッチ信号受信部
13 トリガー信号発信部
20 液化二酸化炭素容器
21 加熱部材
22 コネクタ
23 フィルタ
24 ブローバルブ
25 第1圧力計
26 開閉弁
27 ニードルバルブ
28 第2圧力計
29 逆止弁
30 ポリオール成分貯蔵容器
31 B液用ポンプ
32,42 混合器
35 フレーム
40 ポリイソシアネート成分貯蔵容器
41 A液用ポンプ
50 圧力調整機構
51 スイッチ
52 押圧部材保持部材
53 押圧部材(被検知部材)
53a ナット
54 作動部
55 長孔
60 外気温検知部
L11 第1次配管
L12,L12a,L12b 第2次配管
L13 B液用配管
L14 A液用配管

Claims (8)

  1. ポリイソシアネートを主成分とするA液と、ポリオールを主成分とするB液と、液化二酸化炭素容器から供給される発泡剤としての液化二酸化炭素とを混合してポリウレタンフォームを製造するに際し、それぞれ供給管を通して給送された前記A液及び/又はB液に前記液化二酸化炭素を混合し、前記A液及びB液を混合して所定の吐出圧力で吐出する吐出装置を備えたポリウレタンフォームの製造装置において、
    容器内が前記吐出圧力より高圧の第1圧力を有する前記液化二酸化炭素容器に始端側が接続され、前記液化二酸化炭素容器内の液化二酸化炭素を前記第1圧力を維持しつつ搬送する第1次配管と、
    終端が前記A液及びB液の少なくとも一方の前記供給管に接続され、内部が前記第1圧力より低圧の第2圧力で前記液化二酸化炭素を前記A液及びB液の少なくとも一方に給送する第2次配管と、
    前記第1次配管の終端側と前記第2次配管の始端側に接続され、直線運動型閉止部品によって給送される液化二酸化炭素の給送及び停止を切り換える構成を有する調整弁で構成されている開閉弁と、
    前記第2次配管内が前記第2圧力を呈する流量となるように、吐出装置から吐出A液及びB液を吐出しないときは前記開閉弁を閉鎖する一方、前記吐出装置内に前記A液及びB液を前記吐出装置に供給する動作に連動して開閉弁を開放するように制御する弁制御手段とを備えることを特徴とする、ポリウレタンフォーム製造装置。
  2. 直線運動型閉止部品を有する調整弁は、前記閉止部品がピストン運動を伴うことによって、前記液化二酸化炭素の給送及び停止を切り換えることを特徴とする、請求項1に記載のポリウレタンフォーム製造装置。
  3. 前記A液及びB液を前記吐出装置に供給する供給ポンプを備え、前記弁制御手段は、前記供給ポンプの動作に連動して前記開閉弁の制御を実行することを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリウレタンフォーム製造装置。
  4. 前記液化二酸化炭素容器内を前記吐出圧力より高圧の第1圧力まで加圧する加圧手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム製造装置。
  5. 前記加圧手段は、前記液化二酸化炭素容器を加温する加温機であることを特徴とする、請求項4に記載のポリウレタンフォーム製造装置。
  6. さらに、前記第1次配管の内部に前記液化二酸化炭素を充填させるためのブローバルブを備えていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム製造装置。
  7. 前記第1圧力は5MPaから8MPaであり、前記第2圧力及び前記吐出圧力は4MPaから7MPaであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1つに記載のポリウレタンフォーム製造装置。
  8. 前記吐出装置は、前記A液及びB液の少なくとも一方に前記液化二酸化炭素が混合されたのち、前記A液及びB液を加熱するヒータを備えることを特徴とする、請求項1から7のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製造装置。
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