JP5311927B2 - 撮像装置、撮像方法 - Google Patents
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Description
このような撮像装置としては、静止画撮影モードと、撮像動作を繰り返して表示又は記録する撮影モード(いわゆる動画モード)とを切り替えて併用できるものも増えてきており、様々な環境下で使用されることが多くなってきている。
撮像装置の各種環境下での電気的特性変化への対応例として、例えば、動作環境・動作状況毎に最適化した駆動タイミング・補正データ等を予め記憶しておく。そして、外的情報(例えば、温度計の出力)等を動作の前に測定し、動作環境・動作状況に適合する記憶しておいた情報をピックアップして動作させることが行われている。
この一例としては、1次元のシェーディングデータを補正データとして予め記憶し、補正するものがある(特許文献1を参照)。
トリミング撮影では、全画素領域の中から一部領域の画素出力を切り出した形で転送・読出しを行うことで1枚あたりの撮影動作にかかる時間を短縮することが可能である。なお、全画素領域とは、表示用あるいは保存用の画像データを形成するための画像信号を、受光した光量に応じて出力する有効画素領域における全ての画素領域という意味である。ノイズ検出のために有効画素領域外に設けられ、受光した光量に応じた画像信号を出力する機能を備えていない画素からなるOB(オプティカルブラック)領域やNULL領域は、ここでいう全画素領域には含まれない。
図12は、トリミング撮影の一例を示した図である。
図12に示す例では、有効画素領域の全画素を使用した撮影は、静止画とし、動画撮影時にトリミング撮影を行っている。図12のトリミング撮影(動画)では、全画素を使用した静止画に対して、画像信号を読み出すトリミング撮影領域と画像信号を読み出さない領域があり、読み出さない領域の分、画像としては画素が少なくなる。
しかし、複数のトリミング撮影領域がある場合には、それぞれの領域に対応した補正データが必要となり、補正データを記憶しておくためのメモリ容量が増大してしまうという問題がある。
図1は、本発明による撮像装置の第1実施形態を示すブロック図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状等は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な構成、動作等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
第1実施形態の撮像装置は、撮影レンズ110、レンズ制御手段111、シャッター112、シャッター制御部140、アナログ・フロント・エンド回路(以下、AFEと称する)116、デジタル・フロント・エンド回路(以下、DFEと称する)117、タイミング発生回路(以下、TGと称する)118、メモリ制御回路122、画像表示メモリ124、画像表示部128、メモリ130、測距制御部142、温度計144、測光制御部146、フラッシュ部148、システム制御回路150、メモリ152、不揮発性メモリ156、操作部160、電源制御部182、電源部186、記録媒体190、撮像素子114、ローパスフィルタ(以下、LPFと称する)115、画像処理部120を備えたデジタルカメラである。
シャッター112は、撮像素子114の露光量を制御するメカニカルシャッターである。なお、シャッター112は、メカニカルシャッターに限らず、電気的に遮光することのできる液晶シャッター等を用いてもよい。
LPF115は、撮影用レンズ110を透過してきた光の余分な波長(色再現に影響する不要となる波長)をカットするためのローパスフィルタであり、撮影用レンズ110と撮像素子114との間に設けられている。
DFE117は、AFE116からのデジタル出力を受けて、補正や並び替え等をデジタル処理する。DFE117は、後述するシェーディング補正を実行する補正手段としても機能する。このシェーディング補正時等に、DFE117は、必要に応じて、後述するメモリ152や不揮発性メモリ156に格納されている補正用データを取得し、補正処理に使用する。
また、TG118は、第1TG部118−1と第2TG部118−2とを備えている。第1TG部118−1は、制御信号TGsig1を発生し、第2TG部118−2は、制御信号TGsig2を発生する。
トリミング撮影時には、撮影画像を取得する領域は、制御信号TGsig1に基づいて駆動され、補正用領域データを取得する領域は、制御信号TGsig2に基づいて駆動される。すなわち、TG118は、撮影画像を得る第1の出力モードと、シェーディング補正用データを生成するための補正用領域データを出力する第2の出力モードとを切り換える切り換え手段として機能する。
画像処理部120において、撮像素子114から出力される電荷信号に対し、後述するメモリ152に格納された補正用データ等を元に補正をかけて、各出力信号にカラー変換等の現像処理を行なって画像化する。
また、本実施形態の画像処理部120は、データ演算ブロック120−1を備え、画像から、焦点検出及び明るさ検出を行なうことができる。
さらに、データ演算ブロック120−1で検出したデータから、システム制御回路150を介して、レンズ制御手段111へ制御情報を送り、撮影用レンズ110の焦点調節動作を行なうこともできる。
画像表示メモリ124は、画像表示用のメモリである。
画像表示部128は、画像を表示する表示パネルであり、例えば、TFT(Thin
Film Transistor)方式のLCD(Liquid Crystal Display)からなる画像表示部である。画像表示部128は、電子ビューファインダ(EVF)動作(ライブビュー動作とも呼ばれる)時は、画像表示部128上に連続的に画像が表示(すなわち、動画像が表示)され、被写体の動きを確認することができる。
メモリ130は、撮影された静止画像や動画像を格納するメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶容量を有している。
測距制御部142は、システム制御回路150により制御されてAF(オートフォーカス)処理を行うための測距を行う。
温度計144は、撮影環境における周囲温度やカメラ内部(撮像素子周辺等)の温度を計測する温度計測手段である。
測光制御部146は、システム制御回路150により制御されてAE(自動露出)処理を行うための測光を行う。また、測光制御部146は、フラッシュ部148と連携することにより、フラッシュ撮影機能も有する。
メモリ152は、システム制御回路150の動作用の定数、変数、プログラムなどを記憶する記憶手段である。
不揮発性メモリ156は、撮像装置の動作に必要な各種プログラムなどが格納された電気的に消去・記録可能なEEPROM等の記憶手段である。不揮発性メモリ156には、各種パラメータやISO感度などの設定値、設定モード、及び各種補正データ等が格納される。
操作部160に含まれるレリーズスイッチは、押し込むことで2つのスイッチ(SW1、SW2)が段階的にONする形態の2段階スイッチとなっている。第一段階(SW1:ON)でAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュ調光)処理などの動作を実施する。第二段階(SW2 ON)でシャッター140等の制御をし、撮像素子114から読み出した信号をAFE116、メモリ制御回路122を介してメモリ130に画像データを書き込む露光処理を行なう。そして、画像処理部120やメモリ制御回路122での演算を用いた現像処理、メモリ130からの画像データ読み出し、圧縮を行い、記録媒体190に画像データを書き込む記録処理という一連の処理の動作を開始する。
また、操作部160は、上述の他に、画像表示部128に被写体を連続的に表示する電子ビューファインダ動作スイッチ、各種撮影モードの切り替えを行うモード設定ダイアル、単写/連写を切り替える単写/連写スイッチ、連続的にAF処理・レンズの焦点合わせ動作を繰り返す連続測距動作設定スイッチ、撮影感度を設定するISO感度設定スイッチ、各種システムに電源供給するための電源スイッチ等を含む。
電源部186は、アルカリ電池やリチウム電池などの一次電池、NiCd電池、NiMH電池、Li電池などの二次電池、ACアダプタなどからなる電源である。
記録媒体190は、メモリカードやハードディスクなどの着脱可能な記録媒体である。記録媒体190は、不図示の読み書き装置に装着された状態で情報の読み書きが可能である。
単位画素60は、フォトダイオード(以下、PDと称する)61、転送スイッチ(以下、TXと称する)62、リセットスイッチ63、フローティングディフージョン(以下、FDと称する)64、アンプ65、行選択スイッチ66を備えている。これらは、垂直出力線67に接続されている。
PD61は、撮影レンズ10(図1参照)によって結像された被写体像の光を受光して電荷を発生し蓄積する。
TX62は、PD61で発生した電荷をFD64に転送するスイッチであり、MOSトランジスタで構成されている。
リセットスイッチ63は、FD64及びPD62の電位をリセットする。
FD64は、電荷を一時的に蓄積するコンデンサである。
アンプ65は、ソースフォロアとして機能する増幅MOSアンプである。
行選択スイッチ66は、行の選択スイッチである。
以上の構成から、PD61で蓄積された電荷をTX62でFD64に転送して電荷が電圧に変換され、アンプ65からソースフォロワで垂直出力線67に画素出力が出力される。
図3に示す例では、撮像素子114は、図2で説明した単位画素(1画素)60がマトリックス状に配置〔画素60(1,1)〜60(n,m)〕される構成となっている。
各画素の蓄積制御は、垂直方向の選択手段であるところの垂直走査回路77a又は77bからの信号により行なわれる。なお、説明の便宜上、図3上における上下を垂直、左右を水平と称しているが、この垂直及び水平とは、重力方向との関係を表すものではない。
本実施形態における垂直走査回路77a及び77bは、シフトレジスタで構成されている。垂直走査回路77a及び77bの基準となる信号は、TG118より送られてくるTGsig1及びTGsig2の信号である。
すなわち、スイッチ群SWt_x_1、SWr_x_1、SWs_x_1がONしている場合は、SWt_x_2、SWr_x_2、SWs_x_2がOFF状態となり、垂直走査回路77aの制御信号(基準信号TGsig1)で動作する。また、スイッチ群SWt_x_2、SWr_x_2、SWs_x_がONしている場合は、2SWt_x_1、SWr_x_1、SWs_x_1がOFF状態となり、垂直走査回路77bの制御信号(基準信号TGsig2)で動作する。
なお、スイッチ群(SWt_x_1、SWr_x_1、SWs_x_1)、(SWt_x_2、SWr_x_2、SWs_x_2)は、システム制御回路150からの通信によってON/OFF設定される。スイッチ群(SWt_x_1、SWr_x_1、SWs_x_1)又は(SWt_x_2、SWr_x_2、SWs_x_2)は、いずれかのスイッチ群しかONしない構成となっている。
一方、垂直走査回路77bからの信号は、転送スイッチ62の制御信号φTXb、リセットスイッチ63の制御信号φRESb、選択スイッチ66の制御信号φSELbである。これらの信号は前記スイッチ群SWt_x_2、SWr_x_2、SWs_x_2を介し、各画素60を制御する。
S−N回路75の出力は、出力アンプ74〔1〕〜74〔4〕を介して後段の処理回路(AFE116等)へ出力される。出力アンプ74は、4個設けられ、出力経路に振り分けて出力する構成となっている。
図4(a)は、トリミング領域の光出力用データ取得時のS−N駆動モード(第1の出力モード)における基本動作タイミングを示し、図4(b)は、補正用領域データ取得時のN−N駆動モード(第2の出力モード)における基本動作タイミングを示す。
まず、図4(a)に示すS−N駆動モードを説明する。S−N駆動モードは、第1の出力モードである。タイミングT0で画素部のリセットを開始する。ΦTXa(n),ΦTXa(n+1),…がアクティブになり、全画素のPD61の電荷は、TX62を介してFD64に転送され、PD61はリセットされる。同様のタイミングT0〜T1期間に、ΦRESa(n),ΦRESa(n+1),…をアクティブにすることで、FD64の電位は、リセット電源とほぼ同等のレベルになり、リセットされた状況となる。
また、この状態は、PD61のカソード電荷がFD64に移って平均化された状態であるが、FD64の容量成分を大きくすることで、PD64のカソードがリセットしたレベルと同様になる。
タイミングT1〜T2の期間経過後、タイミングT2でPD61の光電荷の蓄積が終了する。この状態では、PD61に電荷が蓄積されている。次に選択されたライン毎に読み出しがスタートする。すなわち、n−1行目を読み出してからn行目を読み出す。
まず、ΦSELa(n)がアクティブになり行選択スイッチ66がオンし、n行目につながっている全ての画素の、画素アンプで構成されるSF65が動作状態になる。
ここで、画素アンプで構成されるSF65のゲートであるFD64はタイミングT2〜T5の期間でΦRESa(n)がアクティブになり、リセットスイッチ63がオンとなり、SF65のゲートFD64はリセットされる。すなわち、垂直出力線67には、このダークレベルの信号が出力される。
N読みが終了した時点で、PD61に蓄積されていた信号電荷を、ΦTXa(n)をタイミングT5〜T6の期間アクティブとし、転送スイッチ62をオンすることで、FD64に転送する。この時、画素アンプで構成されるSF65のゲートFD64は、転送されてきた信号電荷に見合う分だけリセットレベルから電位が変動し信号レベルが確定する。
この動作を終了した時点で、n行につながっている画素のダークレベルと信号レベルがS−N回路で保持される。そして、各画素での信号レベルとダークレベルとの差をとることでSF65のスレッシュホールド電圧(しきい値電圧)Vthのバラツキによる固定パターンノイズ(FPN)やリセットスイッチ63がリセット時に発生するリセットノイズ(KTCノイズ)をキャンセルする。これにより、S/Nの高い、ノイズ成分が除去された信号が得られる。
図5は、トリミング撮影時の画像領域及び、その領域での駆動モードの対応を示す図である。
例えば、列方向としてd〜d+C列をトリミング領域とする場合には、水平走査回路76a、76bによりS−N回路75(d)〜75(d+C)が水平走査され、トリミング領域に対応する信号が出力アンプ74へ向けて読み出される。これでn行の出力は終了である。同様に、ΦSELa(n+1),ΦRESa(n+1),ΦTXa(n+1),ΦPTN,ΦPTSがn行目と同様に駆動されることで、n+1行目の信号を読み出すことができる。
以上がトリミング領域の撮影画像用データ取得時のS−N駆動モードにおける基本動作である。すなわち、トリミング領域の撮影画像用データに対応するk〜k+L行目までの第1の領域はS−N駆動モードで動作が行なわれる。
以上が補正用領域データを取得するときのN−N駆動モードにおける基本動作である。すなわち、補正用領域データを取得する領域のb〜k−1行目までの第2の領域はN−N駆動モードで動作が行なわれる。
以上のように、トリミング撮影時の撮影画像領域は、S−N駆動モードにより光信号を取得する。また、補正用領域データを取得する領域は、N−N駆動モードが行なわれ、光出力のない信号を取得する(図5参照)。
図6は、N−N駆動モードで取得した補正用領域データから、水平方向のシェーディング補正に用いる1次元のシェーディング補正用データの生成を説明する模式図である。
図4(b)に示したN−N駆動モードにより、シェーディング補正用データを生成するための補正用領域データの取得が行なわれると、メモリ130にこの補正用領域データが格納される。次に、メモリ130に格納された補正用領域データを読出し、システム制御部150で垂直方向に射影データの生成が行なわれる。この垂直方向の射影データが水平方向のシェーディングを補正する1次元のシェーディング補正用データとなる。この生成されたシェーディング補正用データは、メモリ152に格納する。
次に、トリミング撮影用の画像データの読出しが行なわれる。この際、DFE117でメモリ152に格納されたシェーディング補正用データを用いて、水平方向のシェーディング補正が行なわれ、メモリ制御回路122を介して、メモリ130にシェーディング補正済みのトリミング撮影データが格納される。
第2実施形態の撮像装置は、電子ビューファインダ(EVF)撮影時のトリミングモード(画像拡大モード)における、画像補正に関する動作に特徴を有した撮像装置である。第2実施形態の撮像装置は、前述した第1実施形態と同様な形態を備えている。よって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
本実施形態では、EVF撮影時のトリミングモードにおいて、画像のフレームレート、及び、画像の拡大倍率(すなわち、トリミング範囲)に応じてシェーディング補正用データの生成用に取得する補正用領域データ取得のための領域変更を行う形態である。
EVF撮影時のトリミング撮影モード時は、図3で説明した垂直走査回路77及び、水平走査回路76により、所望のトリミング領域のみ読出しが行なわれる。すなわち、所望の領域のみ走査回路に接続されるように駆動信号の制御がおこなわれるのは第1実施形態と同様である。本実施形態では、有効画素領域において、トリミング撮影モード時に使用するk〜k+L行目(以下、図5参照)までは光出力用として使用する。また、有効画素領域において、b〜k−1行目までは補正用領域データの出力用として用いるものとする。すなわち、第1の領域としてのk〜k+L行目選択時は、S−N回路75(1)、75(m)等に送る駆動信号は、TGsig1基準の信号として後述する光出力用のS−N駆動を行なう。一方、第2の領域としてのb〜k−1行目選択時は、S−N回路75(1)、75(m)等に送る駆動信号は、TGsig2基準の信号として補正用領域データの出力用として後述のN−N駆動モードで動作を行なう。
S−N回路75の出力は、出力アンプ74(1)〜74(4)を介して後段の処理回路(AFE116等)へ出力される。
S−N駆動モードでは、最初に、タイミングT0で画素部のリセットを開始する。タイミングT0でΦRESa(n)からΦTXa(n)をアクティブにする。この状態は、PD61及びFD64をリセットした状態とする。
続いて、タイミングT1でΦTXa(n)及びΦRESa(n)をオフする。この段階でPD61への電荷蓄積動作が開始される。
次に、読み出し直前のタイミングT2でΦRESa(n)をアクティブにし、タイミングT3でΦRESa(n)をオフする。すなわち、タイミングT2〜T3間で、蓄積動作中にFD64に蓄積した暗電流電荷をリセットした状態とする。
続いて、タイミングT4でΦSELa(n)をアクティブにして、FD64の出力を垂直出力線67へ転送しはじめる。
次に、タイミングT5〜T6間でΦPTN(n)をアクティブにし、FD64の電位をS−N回路75へノイズ成分を読み出す。すなわち、光信号のないリセット状態での読み込みとなる。
続いて、タイミングT8〜T9間でΦPTS(n)をアクティブにし、FD64の電位をS−N回路75へ信号成分を読み出す。すなわち、PD61で蓄積され、FD64へ転送された光信号の読み込みとなる。
タイミングT10でΦSELa(n)をオフすると同時に、水平走査回路76から、S−N回路75に対しての制御信号が送られる。S−N回路75で光の蓄積電荷からFD64リセット状態のノイズ分出力を差分した信号を、出力アンプ74へ向けて読み出す動作を順次開始する。
N−N駆動モードでは、基本的にΦTXb(n)の動作以外はS−N駆動モード(図7)と同様の動き(ΦRESa(n)=ΦRESb(n)、ΦSELa(n)=ΦSELb(n))となる。異なる部分は、タイミングT7〜T8間でΦTXb(n)をアクティブにしない点で、フォトダイオード61に蓄積された電荷はFD64へ転送されない。
そのため、タイミングT8〜T9間でΦPTS(n)をアクティブにし、FD64の電位をS−N回路75へ読み出す信号は、光信号(フォトダイオード61に蓄積された電荷)ではなく、リセット電位にあるFD64の電荷となる。
すなわち、N−N駆動モードは、フォトダイオード61の光出力は行われず、回路系のノイズ成分のみの出力となる光出力のない出力モードである。
図9は、図7,8で詳細に説明した撮像素子114の動作を簡略化したタイミングチャートである。
1行毎の第1の出力(画像出力)を得るためのリセット−蓄積−転送−読み出しを行う。そして、垂直走査回路77a・S−N回路75・水平走査回路76を用いてシェーディング補正用データの生成用の補正用領域データ出力とトリミング撮影領域の画像出力を合わせた1フレーム分のデータ読み出しを行う。ここで、図9に示した例では、1フレーム分のデータ読み出しを行なった後、次フレームのデータ取得開始までの期間として、フレームレート調整期間を設けている。このフレームレート調整期間は、撮像装置のシステムとして安定した連続動作をするために、事前に定められたフレームレート(例えば30fps等)で動作するために設けられている。
本実施形態では、このフレームレート調整期間を有効に利用して、シェーディング補正用データの生成用の補正用領域データを出力する第2の出力モードをより多くの領域で実行する。
図10(a)は、図9に示した動作と同じものを参考のため示したものであり、フレームレート調整期間を設けている。
図10(b)は、本実施形態で補正用領域データを出力する第2の出力モード(N−N駆動モード)を最大限多く取得する例である。この例では、図10(a)のフレームレート調整期間に相当する行数分だけN−N駆動モードを行う行を増加させている。
また、図10(c)は、図10(b)の状態よりもトリミング撮影のトリミング領域が広く設定された場合の例である。この例では、画像データ取得に用いるS−N駆動モードを行う行数が増加した分、N−N駆動モードを行う行数が減少している。
このように、本実施形態では、トリミング撮影のトリミング領域が変更されると、それに応じて、N−N駆動モードを行う行数が変化する。
図11(a)は、図9及び図10(a)に示した動作と同じものを参考のため示したものであり、フレームレート調整期間を設けている。
図11(b)は、本実施形態で補正用領域データを出力する第2の出力モード(N−N駆動モード)を最大限多く取得する例であり、図10(b)と同じものである。
図11(c)は、トリミング領域を変えずに図11(b)の場合よりよりも高いフレームレート、すなわち短い時間で1フレームの撮影を行う場合の例である。この例では、1フレームの撮影に使える時間が図11(b)の場合より短くなっているので、これに対応して補正用領域データを出力する第2の出力モード(N−N駆動モード)を行う行数を減らしている。
次に、トリミング領域の画像データの読出しが行なわれる。この際、DFE117でメモリ152に格納されたシェーディング補正用データを用いて、水平方向のシェーディング補正が行なわれ、メモリ制御回路122を介して、メモリ130にシェーディング補正済みの撮影データが格納される。本実施形態では、上述の動作が、EVF表示用の連続撮影画像に対して順次実施される。すなわち、トリミング領域の画像データ取得時と同一フレーム内で取得した補正用領域データから生成したシェーディング補正用データにより、各フレームの補正が可能となる。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
61 フォトダイオード(PD)
62 転送スイッチ(TX)
63 リセットスイッチ
64 フローティングディフージョン(FD)
65 アンプ
66 行選択スイッチ
67 垂直出力線
110 撮影レンズ
111 レンズ制御手段
112 シャッター
140 シャッター制御部
116 アナログ・フロント・エンド回路(AFE)
117 デジタル・フロント・エンド回路(DFE)
118 タイミング発生回路(TG)
122 メモリ制御回路
124 画像表示メモリ
128 画像表示部
130 メモリ
142 測距制御部
144 温度計
146 測光制御部
148 フラッシュ部
150 システム制御回路
152 メモリ
156 不揮発性メモリ
160 操作部
182 電源制御部
186 電源部
190 記録媒体
114 撮像素子
115 ローパスフィルタ(LPF)
120 画像処理部
Claims (9)
- 光電変換機能を有する画素を2次元状に配置した画素領域と、
前記画素領域から画像信号を出力する領域を選択する選択手段と、
前記画素領域中で選択された一部の領域から画像信号を出力してトリミング画像を得るトリミング撮影を前記選択手段に実行させる制御手段と、
前記トリミング撮影時に、前記トリミング画像に対応する第1の領域から画像データを出力する第1の出力モードと、前記画素領域中で前記第1の出力モードで出力を行わない領域の少なくとも一部である第2の領域から補正用領域データを出力する第2の出力モードとを切り換える切り換え手段と、を備え、
前記制御手段は、設定されたフレームレートにしたがい画像出力を繰り返し表示又は記録しながら前記トリミング撮影を前記選択手段に行わせることができ、
前記選択手段は、前記フレームレートと前記第1の領域の画素数との少なくとも一方に応じて前記第2の領域の画素数を変更すること、
を特徴とする撮像装置。 - 光電変換機能を有する画素を2次元状に配置した画素領域と、
前記画素領域から画像信号を出力する領域を選択する選択手段と、
前記画素領域中で選択された一部の領域から画像信号を出力してトリミング画像を得るトリミング撮影を前記選択手段に実行させる制御手段と、
前記トリミング撮影時に、前記トリミング画像に対応する第1の領域から画像データを出力する第1の出力モードと、前記画素領域中で前記第1の出力モードで出力を行わない領域の少なくとも一部である第2の領域から補正用領域データを出力する第2の出力モードとを切り換える切り換え手段と、
前記第2の出力モードで取得した出力の垂直方向及び水平方向の射影データの少なくとも一方である1次元のシェーディング補正用データを生成する生成手段を備えること、
を特徴とする撮像装置。 - 請求項1または2に記載の撮像装置において、
前記第2の出力モードにより出力した前記補正用領域データに基づいて生成された1次元のシェーディング補正用データを用いて、前記第1の出力モードにより出力した前記画像データを補正する補正手段を備えること、
を特徴とする撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、
前記第2の領域の画素数は、前記第2の出力モードの実行に要する時間が、前記フレームレートに対応する1フレームに要する時間から前記第1の出力モードの実行に要する時間を差し引いた時間を超えない範囲となるように決められること、
を特徴とする撮像装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の撮像装置において、
前記第2の出力モードを実行するか否かの判断を行う判断手段を備えること、
を特徴とする撮像装置。 - 請求項5に記載の撮像装置において、
温度計測手段を有し、
前記判断手段は、前記温度計測手段の計測結果に応じて前記第2の出力モードを実行するか否かの判断を行うこと、
を特徴とする撮像装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の撮像装置において、
前記第2の出力モードは、光出力を行わずにデータを取得すること、
を特徴とする撮像装置。 - 光電変換機能を有する画素を2次元状に配置した画素領域から画像信号を出力する領域を選択し、
前記画素領域中で選択された一部の領域から画像信号を出力してトリミング画像を得るトリミング撮影を実行する際、設定されたフレームレートにしたがい画像出力を繰り返し表示又は記録しながら前記トリミング撮影を行い、前記トリミング画像に対応する第1の領域から画像データを出力する第1の出力モードと、前記画素領域中で前記第1の出力モードで出力を行わない領域の少なくとも一部である第2の領域から補正用領域データを出力する第2の出力モードとを切り換え、
前記フレームレートと前記第1の領域の画素数との少なくとも一方に応じて前記第2の領域の画素数を変更し、前記第2の出力モードにより出力した前記補正用領域データに基づいて1次元のシェーディング補正用データを生成し、前記1次元のシェーディング補正用データを用いて前記第1の出力モードにより出力した前記画像データを補正する撮像方法。 - 光電変換機能を有する画素を2次元状に配置した画素領域から画像信号を出力する領域を選択し、
前記画素領域中で選択された一部の領域から画像信号を出力してトリミング画像を得るトリミング撮影を実行し、
前記トリミング撮影時に、前記トリミング画像に対応する第1の領域から画像データを出力する第1の出力モードと、前記画素領域中で前記第1の出力モードで出力を行わない領域の少なくとも一部である第2の領域から補正用領域データを出力する第2の出力モードとを切り換え、
前記第2の出力モードにより出力した前記補正用領域データに基づいて、前記第2の出力モードで取得した出力の垂直方向及び水平方向の射影データの少なくとも一方である1次元のシェーディング補正用データを生成し、前記1次元のシェーディング補正用データを用いて前記第1の出力モードにより出力した前記画像データを補正する撮像方法。
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