JP5310752B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサに関する。
従来から、自動車の内燃機関等の排気系には、排ガス中の酸素等の特定ガス濃度を検出するガスセンサが設けられている。
ガスセンサとしては、例えば、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を内側に挿通保持するハウジングと、該ハウジングの基端側に配設された筒状の基端側カバーと、該基端側カバーの基端部を封止するシール部材とを有するものがある。
例えば、特許文献1には、シール部材(弾性絶縁部材)の通気孔(大気導入口)内に硬質のフィルタ部材(撥水性フィルタ)が挿入配置されたガスセンサが開示されている。
また、特許文献2には、シール部材の通気孔(貫通孔)内に通気性及び撥水性を有する柱状のフィルタ部材(フィルタ部)が嵌挿され、さらに通気孔とフィルタ部材との間にシール部材よりも変形しにくい筒状挿入部材が配置されたガスセンサが開示されている。
特許第3624526号公報 特開2007−155414号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたガスセンサは、シール部材が基端側カバー(保護カバー)によって径方向内方にかしめ固定されており、シール部材のかしめ固定部分が径方向内方に圧縮された状態となる。そのため、シール部材の内側に挿入配置されたフィルタ部材がシール部材から応力を受け、フィルタ部材に変形が生じることがある。これにより、フィルタ部材の通気性が低下し、ガスセンサの検出精度の低下を招く。
また、上記特許文献2に開示されたガスセンサは、シール部材のかしめ固定によるフィルタ部材の変形を防止するため、両者の間に筒状挿入部材を配置している。しかしながら、筒状挿入部材とフィルタ部材とは接着層を介して接着されているため、その接着部分における耐熱性を十分に確保することができないおそれがある。また、筒状挿入部材を配置することにより、部品点数が増加し、コストが高くなるという問題も生じる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、構造の簡素化を図ると共に、フィルタ部材の変形を抑制することができるガスセンサを提供しようとするものである。
本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を内側に挿通保持するハウジングと、該ハウジングの基端側に配設された筒状の基端側カバーと、該基端側カバーの基端部を封止するシール部材とを有するガスセンサにおいて、
上記シール部材には、軸方向に貫通してなる通気孔が設けられており、
上記シール部材の上記通気孔内には、通気性及び防水性を有する柱状のフィルタ部材が挿入保持されており、
該フィルタ部材は、多孔質の中心部と、該中心部よりも気孔率が小さい緻密な外周部と、上記中心部と上記外周部との間に設けられ、上記中心部と上記外周部との間の気孔率であり、上記中心部の側から上記外周部の側へ気孔率が徐々に小さくなっている中間部とを有し、
かつ、上記フィルタ部材は、上記中心部、上記中間部及び上記外周部を同一の材料によって一体的に形成してなることを特徴とするガスセンサにある(請求項1)。
上記ガスセンサにおいて、上記シール部材の通気孔内に挿入保持されている上記フィルタ部材は、内側から順に中心部、中間部及び外周部を有する多層構造である。そして、シール部材に対して直接又は間接的に接触する部分であり、例えばシール部材をかしめ固定した場合にシール部材から応力を受ける外周部については、中心部よりも気孔率が小さい緻密な層としている。
これにより、フィルタ部材の外側部分(外周部)の強度を高め、シール部材からの応力に伴うフィルタ部材の変形を防止することができる。また、フィルタ部材とシール部材との間のシール性についても、この緻密な外周部によって十分に確保することができる。
一方、外周部の内側にある中心部については、多孔質な層としている。これにより、フィルタ部材の本来の機能である通気性をこの多孔質な中心部によって十分に確保することができる。
また、フィルタ部材は、中心部、中間部及び外周部を同一の材料によって一体的に形成してなる。そのため、各層間の密着性を高めることができ、フィルタ部材全体の強度を向上させることができる。
特に、気孔率の異なる中心部と外周部との間には、両者の間の気孔率を有する中間部が設けられており、その中間部は、中心部の側から外周部の側へ気孔率が徐々に小さくなっている。中間部をこのような構造とすることにより、各層間の密着性をさらに高めることができると共に、フィルタ部材全体の強度もさらに向上させることができる。
また、フィルタ部材は、上記のごとく、中心部、中間部及び外周部を同一の材料によって一体的に形成してなる。すなわち、フィルタ部材を一部品で構成するため、複数の部品を互いに組み付けて構成する場合に比べて構造の簡素化を図ることができる。これにより、部品点数の低減、コストの低減等の効果が得られる。また、一部品とすることで、部品の組み付けが容易になる等、製造面での効果も得られる。また、従来のように部品同士を接着するための接着層等が不要となるため、耐熱性を十分に確保することもできる。
このように、本発明によれば、構造の簡素化を図ると共に、フィルタ部材の変形を抑制することができるガスセンサを提供することができる。
実施例における、ガスセンサの構造を示す説明図。 実施例における、ガスセンサの基端側カバーの基端部周辺の構造を示す説明図。 実施例における、フィルタ部材を示す説明図。 実施例における、予備成形体を作製する工程を示す説明図。 実施例における、フィルタ部材を作製する工程を示す説明図。 実施例における、組付用治具にシール部材及びフィルタ部材を配置した状態を示す説明図。 実施例における、シール部材にフィルタ部材を組付ける工程を示す説明図。
上記ガスセンサは、例えば、車両用の内燃機関等の排気系に配設され、被測定ガス(排ガス)中の特定ガス濃度(酸素濃度)に依存して電極間を流れる限界電流を基に内燃機関に供給される混合気の空燃比(A/F)を検出するA/Fセンサ、被測定ガス(排ガス)と基準ガス(大気)との間の特定ガス濃度(酸素濃度)比に依存して電極間に生じる起電力を基に空燃比を検出する酸素センサ等に適用される。
また、上記フィルタ部材は、内側から順に中心部、中間部及び外周部を有し、径方向に分割された他層構造となっている。具体的には、上記中心部は、柱状のフィルタ部材の軸心を含む軸心周辺に設けられたフィルタ部材の中心部分である。また、上記外周部は、フィルタ部材の外周面を有すると共にその外周面に沿って設けられたフィルタ部材の外周部分である。また、上記中間部は、中心部と外周部との間に介在して設けられたフィルタ部材の中間部分である。
また、上記中心部の気孔率は、フィルタ部材の通気性を十分に確保すると共にフィルタ部材の強度を十分に確保するため、60〜95%であることが好ましい。
また、上記外周部の気孔率は、フィルタ部材の外側部分(外周部)の強度を高め、シール部材からの応力に伴うフィルタ部材の変形を防止するという効果を十分に発揮するため、0〜30%であることが好ましい。
また、上記フィルタ部材全体の気孔率としては、該フィルタ部材の通気性、防水性、強度等を十分に確保するため、35〜55%であることが好ましい。
なお、上記フィルタ部材及び各部の気孔率は、水中置換法によって測定した比重と気孔率が0%とした場合の比重とを比較することにより求めることができる。
また、上記フィルタ部材及び各部の気孔率の調整は、原料に含有させる造孔剤の量を調整することによって行うことができる。造孔剤としては、例えば、アクリル系有機材料等を用いることができる。
また、上記フィルタ部材は、ポリテトラフルオロエチレンからなることが好ましい(請求項2)。
この場合には、フィルタ部材の通気性及び防水性を十分に確保することができる。また、気孔率の異なる中心部、中間部及び外周部を一体的に形成してなるフィルタ部材を容易に製造することができる。
また、上記フィルタ部材は、上記基端側カバーによって上記シール部材を径方向内方にかしめることにより、該シール部材の上記通気孔の内周面に対して押圧保持されていることが好ましい(請求項3)。
この場合には、フィルタ部材の外側部分(外周部)の強度を高め、シール部材からの応力に伴うフィルタ部材の変形を防止するという効果を有効に発揮することができる。
なお、上記フィルタ部材は、上記シール部材の上記通気孔内に圧入することによって保持されていてもよい。
このような場合であっても、フィルタ部材の外側部分(外周部)の強度を高め、シール部材からの応力に伴うフィルタ部材の変形を防止するという効果を十分に得られる。
本発明の実施例にかかるガスセンサについて、図を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、図1〜図3に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子2と、ガスセンサ素子2を内側に挿通保持するハウジング12と、ハウジング12の基端側に配設された筒状の基端側カバー14と、基端側カバー14の基端部141を封止するシール部材3とを有する。
シール部材3には、軸方向に貫通してなる通気孔31が設けられている。シール部材3の通気孔31内には、通気性及び防水性を有する柱状のフィルタ部材4が挿入保持されている。
フィルタ部材4は、多孔質の中心部41と、中心部41よりも気孔率が小さい緻密な外周部43と、中心部41と外周部43との間に設けられ、中心部41と外周部43との間の気孔率であり、中心部41の側から外周部43の側へ気孔率が徐々に小さくなっている中間部42とを有する。また、フィルタ部材4は、中心部41、中間部42及び外周部43を同一の材料によって一体的に形成してなる。
以下、これを詳説する。
本例において、「先端側」とは、ガスセンサ1が被測定ガスに晒される側(図1のX方向側)をいい、「基端側」とは、その反対側(図1のY方向側)をいう。
図1に示すごとく、ガスセンサ1において、ガスセンサ素子2は、保持用絶縁碍子11の内側に挿通保持されている。また、保持用絶縁碍子11は、ハウジング12の内側に保持されている。
ハウジング12の先端側には、ガスセンサ素子2の先端部21を覆うように、内側カバー131及び外側カバー132よりなる二重構造の先端側カバー13が固定されている。先端側カバー13の内側カバー131及び外側カバー132には、被測定ガスを導入するガス導入孔133がそれぞれ設けられている。
ハウジング12の基端側には、ガスセンサ素子2の基端部22を覆うように、基端側カバー14が固定されている。
同図に示すごとく、基端側カバー14の内部において、保持用絶縁碍子11の基端側には、接点ユニット5が設けられている。接点ユニット5は、ガスセンサ素子2の基端部22を覆う円筒状の基端側絶縁碍子51と、基端側絶縁碍子51内に保持された二対の接点部材52とを有する。接点部材52は、ガスセンサ素子2の基端部22に設けられた端子電極221に対して電気的に接続されている。
また、基端側カバー14の内部には、接点ユニット5の基端側絶縁碍子51の一部を覆うように、接点カバー53が設けられている。接点カバー53は、円筒状の筒状部531と、筒状部531の基端から内方に突出する内方突出部532とを有する。筒状部531は、基端側カバー14に対して溶接により固定されている。また、内方突出部532は、基端側絶縁碍子51を基端側から支承している。また、内方突出部532と基端側絶縁碍子51との間には、皿ばね54が配設されている。皿ばね54は、基端側絶縁碍子51を先端側に付勢している。
図1、図2に示すごとく、基端側カバー14の基端部141の基端開口部142は、ゴムブッシュからなるシール部材3によって封止されている。
シール部材3には、ガスセンサ1の内部に大気を導入するための通気孔31が設けられている。通気孔31は、シール部材3の中央部を軸方向に貫通して形成されている。また、通気孔31内には、円柱状のフィルタ部材4が軸方向に挿入配置されている。
図3に示すごとく、フィルタ部材4は、内側から中心部41、中間部42、外周部43の順に径方向に3層構造となっている。フィルタ部材4は、これらの中心部41、中間部42及び外周部43を同一の材料によって一体的に形成してなる。本例において、フィルタ部材4は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる。また、フィルタ部材4は、外径が4.5mm、高さが8.0mmである。
中心部41は、フィルタ部材4の最も内側の多孔質層であり、主に大気を導入する部分である。中心部41の気孔率は、60〜95%である。また、中心部41の外径は、3.0mmである。
外周部43は、フィルタ部材4の最も外側の緻密層である。外周部43の気孔率は、中心部41の気孔率よりも小さく、0〜30%である。
中間部42は、中心部41と外周部43との間の層である。中間部42の気孔率は、中心部41の気孔率(60〜95%)と外周部43の気孔率(0〜30%)との間の気孔率である。また、中間部42は、中心部41の側から外周部43の側へ気孔率が徐々に小さくなっている。すなわち、中間部42は、内側から外側へ行くに従って気孔率が小さくなっている。
また、図1に示すごとく、シール部材3には、通気孔31の外側において、外部に接続される4本のリード線15が貫通配置されている。各リード線15は、接点ユニット5の各接点部材52に対して電気的に接続されている。
また、図1、図2に示すごとく、シール部材3は、基端側カバー14のかしめ部143により、径方向内方にかしめ固定されている。これにより、基端側カバー14の基端部141をシール部材3によって封止している。また、フィルタ部材4は、シール部材3の通気孔31の内周面311に対して押圧保持されている。
そして、同図に示すごとく、本例のガスセンサ1は、フィルタ部材4を介して外部から内部へと大気を導入することができるよう構成されている。
具体的には、ガスセンサ1の外部にある大気は、基端側カバー14の基端部141の基端開口部142からシール部材3の通気孔31内に配設されたフィルタ部材4の内部を通過して、ガスセンサ1の内部に取り込まれる。このとき、フィルタ部材4によって大気中の水分等が除去される。そして、最終的にガスセンサ素子2の内部に設けられた基準ガス空間に導入される。
次に、本例のガスセンサ1の製造方法について、図4〜図7を用いて簡単に説明する。ここでは、特に、フィルタ部材4を作製する工程、フィルタ部材4をシール部材3に組み付ける工程及びシール部材3を基端側カバー14に組み付ける工程について説明する。
まず、図4(a)に示すごとく、フィルタ部材4の中間成形体(後述する図4(c))を成形するための有底円筒状の成形型61を準備する。そして、成形型61内を中心部と外周部とに仕切るための円筒状の仕切板62を成形型61内に配置する。
次いで、図4(b)に示すごとく、成形型61内に配置された仕切板62の内側に中心部用材料410を充填する。また、仕切板62の外側に外周部用材料430を充填する。
本例において、中心部用材料410は、主原料であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と造孔剤であるアクリル系有機材料とを含有してなる。また、造孔剤は、例えば、粒径30μmのものを用い、含有率を20体積%とすることができる。また、外周部用材料430は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含有してなる。
次いで、図4(c)に示すごとく、成形型61内から仕切板62を鉛直上方に持ち上げ、成形型61内から仕切板62を取り除く。このとき、外周部用材料430と中心部用材料410との間には、両者が混在する材料(中間部用材料420)の領域が形成される。
その後、成形型61の開口部611に配置した加圧用治具63を用いて、成形型61内の外周部用材料430、中間部用材料420及び中心部用材料410に対して予備成形を行う。これにより、中間成形体40を得る。
次いで、図5に示すごとく、押出成形型64内に中間成形体40を配置し、押出成形用治具65を用いて中間成形体40を押出成形する。このとき、中間成形体40を押出成形しながら約300℃の条件で加熱・焼成を行い、中間成形体40内に含まれる造孔剤を揮発させ、気孔を形成する。
その後、押出成形型64から押出成形された中間成形体40をローラ66によって延伸させ、気孔率を調整する。これにより、図3に示すフィルタ部材4を得る。
次いで、図6に示すごとく、フィルタ部材4をシール部材3に組み付けるための組付用治具7を準備し、所定の場所にシール部材3及びフィルタ部材4を配置する。
具体的には、シール部材3は、組付用治具7のシール部材配置部71内に配置する。このとき、シール部材3の基端側端面302が下方となるように配置する。また、フィルタ部材4は、シール部材3の通気孔31の上方において、組付用治具7のフィルタ部材配置部72内に配置する。このとき、フィルタ部材4の基端側端面402が下方となるように配置する。
次いで、図7(a)に示すごとく、棒状治具73を組付用治具7のフィルタ部材配置部72内に挿入し、フィルタ部材4を下方に押し出す。
そして、図7(b)に示すごとく、フィルタ部材4をシール部材3の通気孔31内に挿入する。これにより、フィルタ部材4をシール部材3に組み付ける。
次いで、図2を参照のごとく、フィルタ部材4を組み付けたシール部材3に対してリード線15を貫通配置した後、シール部材3を基端側カバー14の基端部141の基端開口部142に挿入配置する。そして、基端側カバー14のかしめ部143において、シール部材3を径方向内方にかしめる。これにより、シール部材3が基端側カバー14のかしめ部143によってかしめ固定されると共に、フィルタ部材4がシール部材3の通気孔31の内周面311に対して押圧保持される。以上により、シール部材3を基端側カバー14に組み付ける。
次に、本例のガスセンサ1における作用効果について説明する。
本例のガスセンサ1において、シール部材3の通気孔31内に挿入保持されているフィルタ部材4は、内側から順に中心部41、中間部42及び外周部43を有する多層構造である。そして、シール部材3の通気孔31の内周面311に対して接触する部分であり、シール部材3をかしめ固定した場合にシール部材3から応力を受ける外周部43については、中心部41よりも気孔率が小さい緻密な層としている。
これにより、フィルタ部材4の外側部分(外周部43)の強度を高め、シール部材3からの応力に伴うフィルタ部材4の変形を防止することができる。また、フィルタ部材4とシール部材3との間のシール性についても、この緻密な外周部43によって十分に確保することができる。
一方、外周部43の内側にある中心部41については、多孔質な層としている。これにより、フィルタ部材4の本来の機能である通気性をこの多孔質な中心部41によって十分に確保することができる。
また、フィルタ部材4は、中心部41、中間部42及び外周部43を同一の材料によって一体的に形成してなる。そのため、各層間の密着性を高めることができ、フィルタ部材4全体の強度を向上させることができる。
特に、気孔率の異なる中心部41と外周部43との間には、両者の間の気孔率を有する中間部42が設けられており、その中間部42は、中心部41の側から外周部43の側へ気孔率が徐々に小さくなっている。中間部42をこのような構造とすることにより、各層間の密着性をさらに高めることができると共に、フィルタ部材4全体の強度もさらに向上させることができる。
また、フィルタ部材4は、上記のごとく、中心部41、中間部42及び外周部43を同一の材料によって一体的に形成してなる。すなわち、フィルタ部材4を一部品で構成するため、複数の部品を互いに組み付けて構成する場合に比べて構造の簡素化を図ることができる。これにより、部品点数の低減、コストの低減等の効果が得られる。また、一部品とすることで、部品の組み付けが容易になる等、製造面での効果も得られる。
また、本例では、フィルタ部材4は、ポリテトラフルオロエチレンからなる。そのため、フィルタ部材4の通気性及び防水性を十分に確保することができる。また、気孔率の異なる中心部41、中間部42及び外周部43を一体的に形成してなるフィルタ部材4を容易に製造することができる。
また、フィルタ部材4は、基端側カバー14によってシール部材3を径方向内方にかしめることにより、シール部材3の通気孔31の内周面311に対して押圧保持されている。そのため、フィルタ部材4の外側部分(外周部43)の強度を高め、シール部材3からの応力に伴うフィルタ部材4の変形を防止するという効果を有効に発揮することができる。
このように、本例によれば、構造の簡素化を図ると共に、フィルタ部材4の変形を抑制することができるガスセンサ1を提供することができる。
1 ガスセンサ
14 基端側カバー
141 基端部
3 シール部材
31 通気孔
4 フィルタ部材
41 中心部
42 中間部
43 外周部

Claims (3)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を内側に挿通保持するハウジングと、該ハウジングの基端側に配設された筒状の基端側カバーと、該基端側カバーの基端部を封止するシール部材とを有するガスセンサにおいて、
    上記シール部材には、軸方向に貫通してなる通気孔が設けられており、
    上記シール部材の上記通気孔内には、通気性及び防水性を有する柱状のフィルタ部材が挿入保持されており、
    該フィルタ部材は、多孔質の中心部と、該中心部よりも気孔率が小さい緻密な外周部と、上記中心部と上記外周部との間に設けられ、上記中心部と上記外周部との間の気孔率であり、上記中心部の側から上記外周部の側へ気孔率が徐々に小さくなっている中間部とを有し、
    かつ、上記フィルタ部材は、上記中心部、上記中間部及び上記外周部を同一の材料によって一体的に形成してなることを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1に記載のガスセンサにおいて、上記フィルタ部材は、ポリテトラフルオロエチレンからなることを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項1又は2に記載のガスセンサにおいて、上記フィルタ部材は、上記基端側カバーによって上記シール部材を径方向内方にかしめることにより、該シール部材の上記通気孔の内周面に対して押圧保持されていることを特徴とするガスセンサ。
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