JP5310313B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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本発明は、内燃機関等に燃料を噴射する燃料噴射弁に関するものである。
従来の燃料噴射弁は、コモンレールから供給される高圧燃料の圧力によりニードルが閉弁向きに常時付勢されている。そして、ピエゾアクチュエータにて発生させた圧力によりニードルが開弁向きに付勢されると、閉弁向きの力に抗してニードルが開弁向きに駆動され、噴孔から燃料を噴射するようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−233853号公報
しかしながら、従来の燃料噴射弁は、高圧燃料の圧力による大きな力に抗してニードルを開弁させるため、開弁時には大きな力が必要であり、ピエゾアクチュエータに高い圧力を発生させる必要があった。
本発明は上記点に鑑みて、ニードルを小さな力で開閉弁可能にすることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、ニードル(17)のニードル第1シート部(170)がノズルボディ(10)のボディシート面(100)と接離して噴孔(101)を開閉する燃料噴射弁において、ニードル(17)の反噴口側にバランス油圧室(20)が形成され、バランス油圧室(20)は低圧部(930)に連通され、ノズルボディ(10)内空間のうちニードル第1シート部(170)よりも下流側の空間であるサック(102)とバランス油圧室(20)とを連通させるニードル連通孔(171)がニードル(17)の径方向中心部に形成されており、ニードル(17)は、閉弁状態のときにボディシート面(100)に当接して噴孔(101)とニードル連通孔(171)との間を遮断するニードル第2シート部(172)を備え、開弁状態及び閉弁状態の両方において、ニードル(17)におけるサック(102)側の受圧面積とニードル(17)におけるバランス油圧室(20)側の受圧面積が等しくなっていることを特徴とする。
これによると、バランス油圧室(20)は低圧部(930)に連通されているため、閉弁状態ではバランス油圧室(20)の圧力が低くなる。したがって、ニードル(17)を閉弁向きに付勢する力が小さくなり、ニードル(17)を小さな力で開弁させることができる。
また、サック(102)とバランス油圧室(20)とがニードル連通孔(171)により連通しているため、開弁状態では高圧燃料がニードル連通孔(171)を介してバランス油圧室(20)に導入されて、バランス油圧室(20)の圧力はサック(102)の圧力と同圧になる。したがって、サック(102)の圧力によるニードル開弁向きの力とバランス油圧室(20)の圧力によるニードル閉弁向きの力が略釣り合い、ニードル(17)を小さな力で閉弁させることができる。
請求項に記載の発明では、ニードル(17)は、閉弁状態のときにボディシート面(100)に当接して噴孔(101)とニードル連通孔(171)との間を遮断するニードル第2シート部(172)を備えることを特徴とする。
これによると、閉弁状態のときにバランス油圧室(20)やニードル連通孔(171)内の燃料が噴孔(101)から噴射されるのを防止することができるため、噴射終了時の燃料の切れをよくすることができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の燃料噴射弁において、アクチュエータは、コイルへの通電により電磁力を発生するソレノイド(40)であることを特徴とする。
これによると、アクチュエータとしてピエゾアクチュエータを用いる場合よりも、燃料噴射弁の構成を簡素にすることができる。
請求項に記載の発明では、請求項に記載の燃料噴射弁において、アクチュエータは、電荷の充放電により伸縮するピエゾアクチュエータ(30)であることを特徴とする。
これによると、アクチュエータとしてソレノイドを用いる場合よりも、応答性を向上させることができる。また、ソレノイドよりも大きな駆動力が得やすいため、サック(102)やバランス油圧室(20)の圧力変動等により開弁向きの力と閉弁向きの力が変動した場合でも、ニードル(17)を所定のニードルリフト量だけ正確にリフトさせることができる。
請求項に記載の発明では、ニードル(17)におけるサック(102)側の受圧面積とニードル(17)におけるバランス油圧室(20)側の受圧面積が等しくなっていることを特徴とする。
これによると、開弁状態ではサック(102)の圧力によるニードル開弁向きの力とバランス油圧室(20)の圧力によるニードル閉弁向きの力が完全に釣り合うため、ニードル(17)をさらに小さな力で閉弁させることができる。
請求項に記載の発明では、請求項1ないしのいずれか1つに記載の燃料噴射弁において、バランス油圧室(20)はオリフィス(131)を介して低圧部(930)に連通されていることを特徴とする。
これによると、開弁状態ではバランス油圧室(20)から低圧部(930)への燃料の排出がオリフィス(131)によって制限されるため、ニードル連通孔(171)を介して導入される高圧燃料によりバランス油圧室(20)の圧力を確実に上昇させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 図1のA部(先端部)を拡大して示す断面図である。 本発明の第2実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第3実施形態における燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第4実施形態における燃料噴射弁の要部の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係る燃料噴射弁の断面図、図2は図1のA部(先端部)を拡大して示す断面図である。
本実施形態の燃料噴射弁は、コモンレール式燃料噴射装置に用いられる。コモンレール式燃料噴射装置は、図示しない内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン。以下、エンジンという)の各気筒に燃料を噴射するシステムであり、図1に示すように、燃料噴射弁1、コモンレール900、サプライポンプ910、制御装置920、燃料タンク930等によって構成される。なお、制御装置920は、ECU921とEDU922で構成される。
サプライポンプ910は、燃料タンク930内の燃料を吸引するフィードポンプ(図示せず)と、このフィードポンプが吸引した燃料を圧縮してコモンレール900へ吐出する高圧ポンプ(図示せず)とを備えている。フィードポンプおよび高圧ポンプは、エンジンによって駆動される共通のカムシャフト(図示せず)によって駆動される。
コモンレール900は、サプライポンプ910から供給された燃料を燃料噴射圧に相当するコモンレール圧に維持して蓄える蓄圧容器である。
燃料噴射弁1(詳細後述)は、エンジンの各気筒毎に搭載されて、コモンレール900から供給される高圧燃料を各気筒内に噴射供給するものである。なお、燃料噴射弁1のリーク燃料は燃料タンク930に戻される。
制御装置920は、上述したように、ECU921とEDU922より構成される。ECU921は、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(すなわち、RAM、ROM、SRAM、EEPROM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電源回路を含んで構成される周知構造のコンピュータよりなる。
ECU921は、読み込まれたセンサ類の信号(すなわち、エンジンパラメータ:乗員の操作状態およびエンジンの運転状態に応じた信号)に基づいて各種の演算処理を行う。なお、ECU921には、エンジンパラメータを検出するセンサ類として、アクセル開度を検出するアクセルセンサ、エンジン回転数やクランク角を検出する回転数センサ、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサ、コモンレール圧を検出するレール圧センサなど、各種のセンサが接続されている。
ECU921には、燃料噴射弁1の噴射制御を行うための「充放電制御機能」が搭載されている。この充放電制御機能は、現在の運転状態に応じたタイミングで燃料噴射弁1に搭載されたピエゾアクチュエータ(詳細後述)の充放電を制御する機能であり、予め搭載されたプログラムと、ECU921に読み込まれた各種センサ信号(エンジンパラメータ)とに基づいて、各噴射毎の「噴射開始時期」、各噴射毎の「噴射期間(噴射量)」等を算出し、噴射開始時期、噴射期間等に基づいて、ピエゾアクチュエータの充電時期・量と放電時期・量を制御する。また、EDU922は、ECU921の指令に基づいてピエゾアクチュエータの充電と放電を実行する周知の駆動回路である。
燃料噴射弁1のボディは、ノズルボディ10、第1〜第3中間ボディ11〜13、およびアクチュエータボディ14の5部品に分割されており、それらのボディ10〜14は噴射弁軸方向に直列に配置されて、リテーニングナット15によって一体的に保持・固定されている。それらのボディ10〜14には、コモンレール900から供給される高圧燃料をノズルボディ10の先端側まで導く高圧流路16が形成されている。
図1、図2に示すように、ノズルボディ10には、その先端側の内面にボディシート面100が形成されている。また、ノズルボディ10の先端側には、燃料が噴射される噴孔101が形成されている。噴孔101は一端がボディシート面100に開口している。
ノズルボディ10および第1〜第3中間ボディ11〜13内には、筒状のニードル17が摺動自在に収容されている。このニードル17の先端側(すなわち、噴口側)の外周角部には、ボディシート面100と接離することにより噴孔101を開閉するニードル第1シート部170が形成されている。
なお、本明細書では、ノズルボディ10内の空間のうちニードル第1シート部170よりも燃料流れ下流側の空間を、サック102という。そして、ニードル17は、サック102内の圧力により開弁向きに付勢される。また、ニードル17は、ノズルボディ10内に配置されたニードルスプリング18、およびバランス油圧室20の圧力により、閉弁向きに付勢される。
このバランス油圧室20は、ニードル17の後端側(すなわち、反噴口側)に位置している。より詳細には、アクチュエータボディ14に隣接する第3中間ボディ13に、有底の摺動孔130が形成されている。そして、この摺動孔130にニードル17の反噴口側端部が摺動自在に挿入されることにより、第3中間ボディ13とニードル17とによってバランス油圧室20が区画形成されている。このバランス油圧室20は、第3中間ボディ13に形成されたオリフィス131を介して低圧部としての燃料タンク930に常時連通されている。
ニードル17の径方向中心部には、軸方向に沿って延びてニードル17内を貫通するニードル連通孔171が形成されている。このニードル連通孔171により、サック102とバランス油圧室20とが常時連通されている。
ニードル17は、その先端側の外径と後端側の外径は等しくなっている。換言すると、ニードル17におけるサック102側の受圧面積とニードル17におけるバランス油圧室20側の受圧面積は等しくなっている。
ニードル17の先端側には、ニードル連通孔171の開口部の外周側で且つニードル第1シート部170の内周側に、ニードル第2シート部172が形成されている。このニードル第2シート部172は、ニードル第1シート部170がボディシート面100と当接して噴孔101を閉じているとき(すなわち、閉弁状態のとき)に、ボディシート面100と当接して噴孔101とニードル連通孔171との間を遮断するようになっている。
ニードル17の軸方向中間部には、その先端側や後端側の外径よりも大径の大径円筒部173が形成されている。この大径円筒部173が、第2中間ボディ12に形成された摺動孔120に摺動自在に挿入されることにより、第1中間ボディ11と第2中間ボディ12とニードル17とによって圧力制御室21が区画形成されるとともに、第2中間ボディ12と第3中間ボディ13とニードル17とによって低圧室22が区画形成されている。この圧力制御室21の圧力は、ピエゾアクチュエータ30の充放電に伴って制御される。低圧室22は、燃料タンク930に常時連通されている。
アクチュエータボディ14に形成されたアクチュエータ収容孔140には、電荷の充放電により伸縮するピエゾアクチュエータ30が挿入されるとともに、加圧ピストン31が摺動自在に挿入されている。
そして、第3中間ボディ13とアクチュエータボディ14と加圧ピストン31とによって加圧室32が区画形成されている。加圧室32には加圧ピストンスプリング33が配置されており、この加圧ピストンスプリング33により加圧ピストン31がピエゾアクチュエータ30に向かって付勢されている。
また、加圧室32と圧力制御室21は、第2中間ボディ12に形成された圧力伝達通路121および第3中間ボディ13に形成された圧力伝達通路132を介して常時連通されている。そして、ピエゾアクチュエータ30に充電されてピエゾアクチュエータ30が伸びることにより、加圧ピストン31が加圧ピストンスプリング33に抗して駆動されて加圧室32の圧力が上昇し、ひいては圧力制御室21の圧力が上昇する。
次に、本実施形態に係る燃料噴射弁1の作動を説明する。図1は、ニードル第1シート部170がボディシート面100と当接して噴孔101を閉じている閉弁状態を示している。このときには、ニードル第2シート部172がボディシート面100と当接して、噴孔101とニードル連通孔171との間が遮断されている。
この閉弁状態では、バランス油圧室20は燃料タンク930に連通されていて略大気圧になっている。サック102のうちニードル第1シート部170とニードル第2シート部172との間に位置する部分は、噴孔101を介して内燃機関の気筒内に連通しているため、筒内圧と等しくなっており、高圧流路16の燃料圧力と比較して十分に低圧になっている。
このように、バランス油圧室20およびサック102は何れも低圧であり、且つニードル17におけるサック102側の受圧面積とニードル17におけるバランス油圧室20側の受圧面積が等しいため、バランス油圧室20の圧力によりニードル17が閉弁向きに付勢される力と、サック102の圧力によりニードル17が開弁向きに付勢される力とが相殺され、閉弁向きに付勢される力と開弁向きに付勢される力が略釣り合う。
また、このときには、制御装置920によってピエゾアクチュエータ30が放電されてピエゾアクチュエータ30が収縮し、加圧ピストン31が加圧ピストンスプリング33により押し戻されて加圧室32の圧力が低下し、圧力制御室21の圧力は低圧になっているため、圧力制御室21の圧力によりニードル17を開弁向きに付勢する力は発生しない。したがって、このときには、ニードル17はニードルスプリング18に付勢されて噴孔101を閉じている。
次に、制御装置920の作動によりピエゾアクチュエータ30に対して充電が行われると、ピエゾアクチュエータ30が伸張し、加圧ピストン31が加圧ピストンスプリング33に抗して駆動されて加圧室32の圧力が上昇し、圧力制御室21の圧力が上昇する。
この圧力制御室21の圧力上昇によりニードル17を開弁向きに付勢する力が発生し、図2に示すようにニードル17はニードルスプリング18に抗して駆動されて開弁する。すなわち、ニードル第1シート部170がボディシート面100から離れて噴孔101が開かれ、噴孔101から高圧燃料が噴射される。
ここで、前述のように、閉弁状態ではバランス油圧室20の圧力によりニードル17が閉弁向きに付勢される力とサック102の圧力によりニードル17が開弁向きに付勢される力とが略釣り合っているため、ニードル17を小さな力で開弁させることができる。
そして、所定のニードルリフト量を確保するためには、ピエゾアクチュエータ30の伸縮量を大きくする必要があるが、上記のようにニードル17を小さな力で開弁させることができるため、ピエゾアクチュエータ30の大型化を招くことなく、ピエゾアクチュエータ30に要求される力と伸縮量を両立させることができる。
また、開弁状態では、ニードル第2シート部172がボディシート面100から離れ、高圧燃料がニードル連通孔171を介してバランス油圧室20に導入される。そして、バランス油圧室20から燃料タンク930への燃料の排出がオリフィス131によって制限されるため、導入される高圧燃料によりバランス油圧室20の圧力が上昇し、バランス油圧室20の圧力はサック102の圧力(すなわち、高圧流路16の燃料圧力)と同圧になる。したがって、バランス油圧室20の圧力によりニードル17が閉弁向きに付勢される力と、サック102の圧力によりニードル17が開弁向きに付勢される力とが相殺され、閉弁向きに付勢される力と開弁向きに付勢される力が釣り合う。
続いて、制御装置920によってピエゾアクチュエータ30が放電されると、ピエゾアクチュエータ30が収縮することにより、加圧ピストン31は加圧ピストンスプリング33により押し戻され、加圧室32の圧力が低下し、圧力制御室21の圧力が低下する。
この圧力制御室21の圧力低下により、圧力制御室21の圧力によりニードル17を開弁向きに付勢する力が減少ないしは消滅するため、ニードル17はニードルスプリング18に付勢されて閉弁する。すなわち、ニードル第1シート部170がボディシート面100に当接して噴孔101が閉じられ、燃料噴射が終了する。
ここで、前述のように、開弁状態ではバランス油圧室20の圧力によりニードル17が閉弁向きに付勢される力とサック102の圧力によりニードル17が開弁向きに付勢される力とが釣り合っているため、ニードル17を小さな力で閉弁させることができる。したがって、ニードルスプリング18のセット荷重を低くしても、確実に閉弁させることができる。
また、閉弁した瞬間はバランス油圧室20やニードル連通孔171内は高圧であるが、ニードル第2シート部172がボディシート面100と当接して噴孔101とニードル連通孔171との間が遮断されることにより、バランス油圧室20やニードル連通孔171内の燃料が噴孔101から噴射されるのを防止することができるため、噴射終了時の燃料の切れをよくすることができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。図3は第2実施形態に係る燃料噴射弁の断面図である。本実施形態は、ニードル17を開弁向きに付勢するアクチュエータとして、ピエゾアクチュエータ30の代わりにソレノイド40を用いたものである。なお、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図3に示すように、アクチュエータボディ14のアクチュエータ収容孔140内に、通電時にニードル17を開弁向きに付勢するソレノイド40のコイル400が配置されている。
これに伴って、ピエゾアクチュエータ30、加圧ピストン31および加圧ピストンスプリング33が廃止されている。また、ニードル17は、大径円筒部173が廃止されている。さらに、第2、第3中間ボディ12、13が廃止されている。
ニードル17の後端側(すなわち、反噴口側)は円筒状のコイル400内に挿入されており、アクチュエータボディ14とニードル17とによってバランス油圧室20が区画形成されている。
このバランス油圧室20は、アクチュエータボディ14に形成されたオリフィス141を介して低圧部としての燃料タンク930に常時連通されている。また、ニードル17とコイル400との隙間、およびニードル連通孔171を介して、サック102とバランス油圧室20とが常時連通されている。
次に、本実施形態に係る燃料噴射弁1の作動を説明する。図3は閉弁状態を示している。この閉弁状態では、バランス油圧室20およびサック102は何れも低圧であるため、バランス油圧室20の圧力によりニードル17が閉弁向きに付勢される力と、サック102の圧力によりニードル17が開弁向きに付勢される力とが相殺され、閉弁向きに付勢される力と開弁向きに付勢される力が略釣り合う。したがって、このときには、ニードル17はニードルスプリング18に付勢されて噴孔101を閉じている。
次に、制御装置920の作動によりソレノイド40のコイル400に通電が行われると、電磁力によりニードル17がニードルスプリング18に抗して駆動されて開弁し、噴孔101から高圧燃料が噴射される。
ここで、前述のように、閉弁状態ではバランス油圧室20の圧力によりニードル17が閉弁向きに付勢される力とサック102の圧力によりニードル17が開弁向きに付勢される力とが略釣り合っているため、ニードル17を小さな力で開弁させることができる。
ところで、コモンレールから供給される高圧燃料の圧力によりニードルが閉弁向きに付勢される従来の燃料噴射弁では、コモンレール圧が200MPa程度の高圧の場合、ニードルを閉弁向きに付勢する力が極めて大きくなるため、ニードルを開弁向きに駆動するアクチュエータとして、ソレノイドを用いることはできなかった。
これに対し、本実施形態では、コモンレール圧が200MPa程度の高圧の場合でもニードル17を小さな力で開弁させることができるため、アクチュエータとしてソレノイド40を用いることが可能である。
続いて、制御装置920によるソレノイド40のコイル400への通電が停止されて電磁力が消滅すると、ニードル17はニードルスプリング18に付勢されて閉弁し、燃料噴射が終了する。
本実施形態によると、アクチュエータとしてソレノイド40を用いることができるため、アクチュエータとしてピエゾアクチュエータを用いる場合よりも、燃料噴射弁の構成を簡素にすることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。図4は第3実施形態に係る燃料噴射弁の断面図である。本実施形態は、ソレノイド40の具体的構成が第2実施形態と異なる。その他に関しては第2実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図4に示すように、アクチュエータボディ14のアクチュエータ収容孔140内に、軟磁性体(例えば、珪素鋼)よりなる固定子401が配置されている。ニードル17の後端側(すなわち、反噴口側)には、硬磁性体(例えば、ネオジウム磁石)よりなる可動子174が一体的に装着されている。そして、固定子401と可動子174との間にバランス油圧室20が区画形成されている。このバランス油圧室20にニードルスプリング18が配置され、これに伴って、第1中間ボディ11が廃止されている。
本実施形態によると、バランス油圧室20にニードルスプリング18を配置することにより、第1中間ボディ11を廃止することができるため、燃料噴射弁の構成をさらに簡素にすることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。図5は第4実施形態における燃料噴射弁の要部の断面図である。本実施形態は、ニードル第2シート部172を廃止し、ニードル連通孔171内にチェック弁50を配置したものである。なお、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図5に示すように、ニードル連通孔171内に、サック102からバランス油圧室20(図1参照)への燃料流れのみを許容するチェック弁50が配置されている。チェック弁50は、ニードル17に形成されたニードルシ−ト面175と接離してニードル連通孔171を開閉する球状の弁体500と、弁体500をニードルシ−ト面175に向かって付勢するチェック弁スプリング501とを備えている。そして、チェック弁50を設けたことに伴い、ニードル第2シート部172を廃止している。
次に、本実施形態に係る燃料噴射弁1の作動を説明する。ニードル第1シート部170がボディシート面100に当接して噴孔101が閉じられた瞬間は、バランス油圧室20内は高圧であり、サック102内は筒内圧と等しい低圧であるため、弁体500はそれらの圧力差とチェック弁スプリング501により付勢されてニードルシ−ト面175に当接し、ニードル連通孔171が閉じられる。これにより、バランス油圧室20やニードル連通孔171内の燃料が噴孔101から噴射されるのを防止することができるため、噴射終了時の燃料の切れをよくすることができる。
噴孔101が閉じられた後、バランス油圧室20の圧力は略大気圧まで低下し、このときには弁体500はチェック弁スプリング501に付勢されてニードルシ−ト面175に当接した状態が維持される。
また、ニードル第1シート部170がボディシート面100から離れて噴孔101が開かれると、サック102内は高圧流路16の燃料圧力と同圧になるため、弁体500はサック102側の圧力により付勢されてニードルシ−ト面175から離れ、ニードル連通孔171が開かれる。これにより、高圧燃料がニードル連通孔171を介してバランス油圧室20に導入され、バランス油圧室20の圧力はサック102の圧力(すなわち、高圧流路16の燃料圧力)と略同圧になる。
本実施形態によると、閉弁すると直ちにチェック弁50によりニードル連通孔171が閉じられるため、バランス油圧室20やニードル連通孔171内の燃料が噴孔101から噴射されるのを防止することができ、噴射終了時の燃料の切れをよくすることができる。
また、チェック弁50を設けたことに伴い、ニードル第2シート部172を廃止できるため、ニードル17の加工が容易になる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、ニードル第1シート部170がボディシート面100に当接して噴孔101が閉じられた後に、バランス油圧室20やニードル連通孔171内の燃料が噴孔101から噴射されるのを防止するために、ニードル第2シート部172またはチェック弁50を設けたが、噴孔101が閉じられた後に噴射される燃料の量が実用上問題ない程度であれば、ニードル第2シート部172およびチェック弁50を廃止してもよい。
上記各実施形態は、実施可能な範囲で任意に組み合わせが可能である。
10 ノズルボディ
17 ニードル
18 スプリング
20 バランス油圧室
30 ピエゾアクチュエータ(アクチュエータ)
40 ソレノイド(アクチュエータ)
100 ボディシート面
101 噴孔
102 サック
170 ニードル第1シート部
171 ニードル連通孔
930 燃料タンク(低圧部)

Claims (4)

  1. 燃料の出口となる噴孔(101)およびこの噴孔(101)が開口するボディシート面(100)が形成されたノズルボディ(10)と、
    前記ノズルボディ(10)に収容され、ニードル第1シート部(170)が前記ボディシート面(100)と接離して前記噴孔(101)を開閉するニードル(17)と、
    前記ニードル(17)を閉弁向きに常時付勢するスプリング(18)と、
    前記ニードル(17)を開弁向きに付勢するアクチュエータ(30、40)とを備え、
    前記ニードル(17)の反噴口側にバランス油圧室(20)が形成され、
    前記バランス油圧室(20)は低圧部(930)に連通され、
    前記ノズルボディ(10)内空間のうち前記ニードル第1シート部(170)よりも下流側の空間であるサック(102)と前記バランス油圧室(20)とを連通させるニードル連通孔(171)が前記ニードル(17)の径方向中心部に形成されており、
    前記ニードル(17)は、閉弁状態のときに前記ボディシート面(100)に当接して前記噴孔(101)と前記ニードル連通孔(171)との間を遮断するニードル第2シート部(172)を備え、
    開弁状態及び閉弁状態の両方において、前記ニードル(17)における前記サック(102)側の受圧面積と前記ニードル(17)における前記バランス油圧室(20)側の受圧面積が等しくなっていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記アクチュエータは、コイルへの通電により電磁力を発生するソレノイド(40)であることを特徴とする請求項に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記アクチュエータは、電荷の充放電により伸縮するピエゾアクチュエータ(30)であることを特徴とする請求項に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記バランス油圧室(20)はオリフィス(131)を介して前記低圧部(930)に連通されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の燃料噴射弁。
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