JP5308709B2 - 半田ごて、位置決め部材及び位置決め部材の製造方法 - Google Patents

半田ごて、位置決め部材及び位置決め部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、不活性ガス雰囲気中で半田付けを行うようにした半田ごて、位置決め部材及び位置決め部材の製造方法に関するものである。
従来、この種の半田ごてとして、図8に示すものが知られている。この半田ごてBは、窒素ガスGが導入される内部空間51sが形成されたこて本体51と、このこて本体51に固定したホルダー部52に支持されたヒータ53と、該ヒータ53の先端部に連結され胴体部54aの先端にチップ部54bを有するこて先54と、該こて先54の外周側に環状間隙56sをあけて設けられ、基端部56aをホルダー部52に取り付けた筒状の保護カバー56とを備えたものである。この半田ごてBは、半田付け作業の際に、こて本体51の内部空間51sに導入された窒素ガスGをホルダー部52の通気孔52aを通して保護カバー56が形成する環状間隙56sに流し、保護カバー56の先端側でチップ部54bの周囲に噴出させて半田付け部位を無酸素状態にした状態で、チップ部54bを半田付け部位に接触させて半田付けを行うようにしている。
このような半田ごてとして、下記特許文献1に記載されるものがある。
再公表特許WO98/30352号公報
しかしながら、上記従来の半田ごてBは、ヒータ53、こて先54及び保護カバー56がホルダー部52に片持ち状態で取り付けられているので、長期間使用しているとチップ部54bの半田付け部位に対する接触圧等が、ヒータ53とホルダー部52との取付部を変位させる力となって作用し、該取付部が徐々に緩んでくる。このため、ヒータ53及びこて先54と保護カバー56との同心性が崩れ、環状間隙56sが周方向に均等にならず、チップ部54bの周囲に噴出する窒素ガスGの量が一部に偏ってしまうという問題があった。すなわち、このような状態で半田付けを行うと半田付け部位の全体を無酸素状態の雰囲気にすることができず、半田付け部位が酸化したり、腐食したりして良好な半田付けを行うことができないという問題があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、無酸素雰囲気下で良好な半田付けを行うことのできる半田ごて、位置決め部材及び位置決め部材の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
半田ごてに係る第一の解決手段として、こて本体と、該こて本体に支持されたヒータと、該ヒータに連結されたこて先と、該こて先の外周側に環状間隙をあけて設けられた筒状の保護カバーとを備え、前記環状間隙を経て不活性ガスを前記こて先の先端側の周囲に噴出させるように構成した半田ごてにおいて、環状に主壁部が形成され、該主壁部から外方に向けて突出する突出部が前記主壁部の周方向に間隔を置いて複数形成されると共に該各突出部の端部から前記主壁部の軸線方向に延出する延出部が形成されて、前記主壁部の内方に前記こて先を嵌挿すると共に前記延出部を前記保護カバーに当接させる位置決め部材を備える、という手段を採用する。
これにより、保護カバーやこて先が変位しても、保護カバーとこて先との相対的位置関係が不変となる。
また、半田ごてに係る第二の解決手段として、上記第一の解決手段において、前記突出部は、前記主壁部の周方向に等間隔環状配置されている、という手段を採用する。
これにより、位置決め部材と保護カバーとが形成するガス通過開口部が周方向に等間隔となる。
また、半田ごてに係る第三の解決手段として、上記第一又は第二の解決手段において、前記延出部は、前記こて先と前記保護カバーとに挟持されている、という手段を採用する。
これにより、延出部がこて先と保護カバーとに接触した状態で装着される。
また、位置決め部材に係る解決手段として、こて本体と、該こて本体に支持されたヒータと、該ヒータに連結されたこて先と、該こて先の外周側に環状間隙をあけて設けられた筒状の保護カバーとを備え、前記環状間隙を経て不活性ガスを前記こて先の先端側の周囲に噴出させるように構成した半田ごてに用いられ、前記環状間隙に設けられて前記こて先と前記保護カバーとを位置決めする位置決め部材であって、環状に主壁部が形成され、該主壁部から外方に向けて突出する突出部が前記主壁部の周方向に間隔を置いて複数形成されると共に該各突出部の端部から前記主壁部の軸線方向に延出する延出部が形成されて、前記主壁部の内方に前記こて先を嵌挿すると共に前記延出部を前記保護カバーに当接させる、という手段を採用する。
これにより、位置決め部材を軽量・コンパクトに構成することができる。
また、位置決め部材の製造方法に係る解決手段として、前記主壁部と前記突出部と前記延出部とを平面上に展開した型に合わせて金属板にレジスト膜を形成する第一工程と、前記レジスト膜が形成された金属板をエッチング処理によって化学打ち抜きする第二工程と、前記エッチング処理により得られた展開型金属板片において前記主壁部から外方に向けて突出延在する突出延在部を前記主壁部の軸線方向に折り曲げて、前記突出部と前記延出部とを形成する第三工程とを有し、前記第二工程以前に、前記金属板における前記突出延在部の折り曲げ部分にレジスト膜を形成し、エッチング処理によって化学切削する工程とを有する、という手段を採用する。
これにより、突出延在部の折り曲げ部が薄肉となった多数の位置決め部材の展開型金属板片が得られる。
本発明によれば、保護カバーやこて先が変位しても、保護カバーとこて先との相対的位置関係が不変となるので、不活性ガスを一部に偏らせることなくこて先の先端側の周囲に噴出させることができる。従って、半田付け部位の全体を無酸素雰囲気下とすることができ、半田付け部位の酸化や腐食を防止して良好に半田付けを行うことができる。
また、突出部が等間隔環状配置されているものでは、位置決め部材と保護カバーとが形成するガス通過開口部が周方向に等間隔となるので、こて先の先端側の周囲に均等にガスを噴出させることができる。
また、延出部がこて先と保護カバーとに挟持されているものでは、延出部がこて先と保護カバーとに接触した状態で装着されるので、延出部と、こて先及び保護カバーとに生ずる摩擦力で位置決め部材を強固に装着させることができる。
また、位置決め部材は、軽量・コンパクトに構成することができるので、この位置決め部材を半田ごてに組み込んだとしても半田ごての重量を増加させないで正確に半田付けを行うことができる。
また、位置決め部材の製造方法は、突出延在部の折り曲げ部が薄肉となった多数の位置決め部材の展開型金属板片が得られるので、位置決め部材の製造を簡単にすることができると共に製造コストを低下させることができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態に係る半田ごてAについて説明する。
図1及び図2に示すように、半田ごてAは、略棒状のこて先ユニット1が略筒状のこて本体10に嵌挿されることにより概略構成されている。この半田ごてAは、こて先先端部に窒素ガスを噴出させて無酸素状態において半田付けができるように構成されたものである。
こて先ユニット1は、図2及び図3に示すように、こて先2と、ヒータユニット3と、グリップ4と、ノズル(保護カバー)5と、位置決め部材6とを備えている。
こて先2は、図4に示すように、円錐状に形成されたチップ部2aと、このチップ部2aの大径側の端部に接続されて径が僅かに大きく構成された円筒状の胴体部2bとが一体となって構成されている。このこて先2の外郭2cは、鉄によって構成されており、チップ部2aとチップ部2a側の胴体部2bとの先端側内部2dには熱伝導性に優れた銅が充填されている。
このこて先2は、図2及び図3に示すように、胴体部2bの略中央で開口端2e側に径方向に比較的に軽く押し潰されて、その断面が楕円形となった押潰部2fが形成されている。
ヒータユニット3は、図4に示すように、こて先の先端側内部2dに埋設されたコイル状発熱体(ヒータ)3aと、図2及び図3に示すように、このコイル状発熱体3aに接続されてこて先2の胴体部2bを挿通する接続リード線3bと、接続リード線3bに連結された四つの雄端子3c(図3参照)と、この四つの雄端子3cと接続リード線3bとを支持固定する端子支持部材3dと、この端子支持部材3dを囲繞する端子カバー3eとを備えている。
端子支持部材3dは、図3に示すように、こて先2の胴体部2bから引き出された接続リード線3bと四つの雄端子3cとを所定の位置に規定する区壁が複数形成された部材であり、一端が胴体部2bに突き合わされている。この端子支持部材3dは、端子カバー3eに嵌合している。
端子カバー3eは、両端が解放された略円筒形状の部材であり、こて本体10に嵌合している。
これら端子支持部材3dと端子カバー3eとは、図2及び図5(d)に示すように、こて先2とグリップ4とが形成するグリップガス流路S1(後述する)に連通する収容部ガス流路S2を構成している。
グリップ4は、図3に示すように、端子カバー3eと略同大の外径を有し両端が開口した略円筒形状の部材である。このグリップ4は、一端4b側の内部に内周壁から内方に向かって突出すると共に一端4bからグリップ4の軸線方向に延在するこて先支持部4aが五つ形成されている。このこて先支持部4aは、図5(e)に示すように、グリップ4の径方向の各断面が扇形に形成され、各こて先支持部4aの湾状面をこて先2の外周面に当接させている。すなわち、この五つのこて先支持部4aが胴体部2bの一部を外嵌することにより、グリップ4が胴体部2bの開口端2eから押潰部2fの近傍までを囲繞した状態で固定されている。
このグリップ4は、他端4cが端子支持部材3dと端子カバー3eとに突き合わされており、収容部ガス流路S2に連通して他端4cから一端4bまで窒素ガスGを流すグリップガス流路S1を構成している。
ノズル5は、図2及び図3に示すように、両端が開口した略円筒形状の部材であって、一端が先細り部5aとなった部材である。このノズル5は、先細り部5aとは反対側の開口部からこて先2を挿通し押潰部2fに係止された後に、この係止された部位と押潰部2fとを二点でスポット溶接したものである。この状態において、ノズル5は、先細り部5aの開口部からこて先2の先端、より具体的にはチップ部2aの先端側を露出させている。また、スポット溶接された部位以外がこて先2と非接触となっており、こて先2の外周側には環状間隙S3が形成されている。
なお、このノズル5は、グリップ4をこて先2に取り付けた後にこて先2に押潰部2fを形成して取り付けている。
位置決め部材6は、図6に示すように、環状に形成された主壁部6aと、この主壁部6aから外方に向けて突出し主壁部6aの周方向に等間隔に形成された三つの突出部6bと、各突出部6bの端部6cから主壁部6aの軸線P方向に延出して形成された延出部6dと(図6(b)参照)からなる部材である。
主壁部6aは、外径D1と内径D2とを有する環状の部位であり、内方にこて先2が嵌挿されている。より具体的には、主壁部6aの外径D1は、胴体部2bの外径に略同一であり、また、内径D2は、円錐形状に形成されたチップ部2aの最大径(円錐形状の底面の径)と略同一となっており、この内径D2に係る内周部6eにチップ部2aが嵌挿されている。
突出部6bは、図6(a)に示すように、主壁部6aの外周部6fから主壁部6aの軸線Pの直交方向に向けて長さdだけ突出して形成された部位であり、主壁部6aの外周部6fに等間隔に三つ形成されている。この突出部6bの長さdは、ノズル5の内径から主壁部6aの外径D1を差し引いた値を二分した値と略同一の値となっている。
延出部6dは、図6(b)に示すように、各突出部6bの端部6cから主壁部6aの軸線P方向に延出して形成された部位であり、ノズル5とこて先2との隙間に挿し込まれて、両部材に挟持されている。
このような位置決め部材6は、軸線Pをこて先2の軸線及びノズル5の軸線と重ねた状態で取り付けられ、こて先2及びノズル5を同心状に配置する。そして、この位置決め部材6は、こて先2と共に同一の開口面積となった三つのガス通過開口部6sを構成している。
この位置決め部材6は、図7(a)に示す金属からなる板状の基材60をエッチング加工して化学打ち抜き(フルエッチング)及び化学切削(ハーフエッチング)し、図7(b)に示す多数の位置決め部材6の展開型金属板片61とした後に、各展開型金属板片61の主壁部6aから外方に向けて突出延在する突出延在部62を折曲用薄肉部63(端部6c)で軸線P方向に折り曲げて、突出部6bと延出部6dとを形成したものである。
より詳細に説明すると、多数の展開型金属板片61に合わせた第1レジスト膜が形成可能な第1原板と、折曲用薄肉部63に合わせた第2レジスト膜が形成可能な第2原板とを作製し、基材60の一面に第1原板を、他面に第2原板を一時的に貼着させる。そして、基材60に脱脂、研磨、酸洗、水洗、乾燥といった前処理を行った後に、紫外線硬化型のマスキング剤をディップコーティング法を用いて塗布する。なお、マスキング剤を垂れ流して塗布してもよい。
次に、上述の塗布処理がなされた基材60に、両面露光法による露光処理を行う。すなわち、光源として、紫外線(300〜450nm)を多く含む高圧水銀灯等を用いて、塗布処理がなされた基材60の両面に、紫外線を適宜時間照射する。
そして、基材60から前記第1及び第2原板を取り外し現像処理を行う。現像処理では、適宜の現像液を用いて基材60の両面の露光された部分を溶解除去し、基材60に第1レジスト膜と第2レジスト膜とを形成する。
次に、エッチング液となる塩化第二鉄液に、第1レジスト膜と第2レジスト膜とが形成された基材60を浸漬させる。そして、所定時間経過後に、その基材60をエッチング液から引き出して、フォトレジスト剥膜液に浸漬させ、第1レジスト膜と第2レジスト膜とを除去する。その後、十分に第1レジスト膜と第2レジスト膜とを除去した後に、十分に水洗、乾燥して、展開型金属板片61を得る。
このようなエッジング処理により形成された折曲用薄肉部63は、各突出部6b(突出延在部62)の基端における主壁部6aの接線方向に沿って形成されると共に、折り曲げて折曲用薄肉部63の表面同士が当接すると延出部6dが軸線Pに平行となるように構成されており、延出部6dの位置決めが簡単にできるようになっている。
図2に戻って、こて本体10は、本体ケース11と、窒素ガス(不活性ガス)Gを供給するガス供給部12と、電源供給部13と、持ち手筒体14と、パッキン15とを備えている。
本体ケース11は、両端が開口する略円筒形状に成形した熱可塑性樹脂製の部材である。この本体ケース11は、本体ケース11の一方の開口端を構成すると共に異なる径に形成されて長手方向の断面が凹凸となったパッキン取付部11aと、小径に形成された筒体取付部11bと、本体ケース11の周面の一部に開口する取付長孔11cと、本体ケース11の内部において取付長孔11cの一部を閉塞するように形成されてガス供給部12を支持する支持壁11eと(図5(a)参照)、筒体取付部11bよりもさらに小径に形成されて本体ケース11の他方の開口端を構成する係止部11dとが長手方向に沿って順に形成されている。
また、本体ケース11の内部には、長手方向に貫通すると共に取付長孔11cと連通する貫通孔11fが形成されており、パッキン取付部11a側にこて先ユニット1のグリップ4と端子カバー3eとが嵌挿され、係止部11d側に電源供給部13が配置されている。
この本体ケース11は、本体ケース11の長手方向に直交する方向に二分割することが可能であり、係止機構(不図示)によって一体化されている(図5(a),(b)参照)。
ガス供給部12は、外部のボンベから供給される窒素ガスGを本体ケース11内に導入するものであり、図2に示すように、ボンベに接続されたガス供給管12aと、このガス供給管12aが接続されて内部にガス供給管12aと連通する導入溝12bが形成された主部12cと(図5(a),(b)参照)、この主部12cと一体的に成形されると共に取付長孔11cと略同形状に成形されて導入溝12bを囲繞する取付縁板部12dとを備えている。
このガス供給部12は、本体ケース11が二分割の状態で、その一部が支持壁11eに支持されるように取付縁板部12dを本体ケース11の内部に位置させると共にガス供給管12aを外部に位置させて本体ケース11を一体化することにより、図5(b)に示すように、主部12cが取付長孔11cを封止した状態で本体ケース11に取り付けられている。そして、導入溝12bと支持壁11e及び電源供給部13とでガス供給管12aに連通するガス導入路S11が構成されている。
電源供給部13は、外部から供給された電源をヒータユニット3に伝達するものであり、図2に示すように、外部の電源と接続されたコード13aと、コード13aから分岐した四つの電源リード線(不図示)を支持固定する支持部13cと、支持部13cの一端に配されて他端側から延在する電源リード線(不図示)と連結された四つの雌端子13d(図5(c)参照)と、係止部11dが構成する開口端を封止する封止部13eとを備えている。
すなわち、電源供給部13は、雌端子13dが備えられた端部がヒータユニット3の端部(端子カバー3e)に嵌り込んで雌端子13dと雄端子3cとが電気的に接続され、外部の電源からヒータユニット3に電源を供給するようになっている。
この電源供給部13の支持部13cは、図5(b)に示すように、ガス供給部12の導入溝12bと共にガス導入路S11の一部を構成し、さらに、図5(c)に示すように、その内部にガス導入路S11とこて先ユニット1の収容部ガス流路S2とに連通するガス連絡流路S12が構成されている。
持ち手筒体14は、図2及び図5(d)に示すように、本体ケース11の筒体取付部11bを外嵌している。
パッキン15は、軟質ゴム製のものであり、パッキン取付部11aとノズル5の外周面とに密着して取り付けられている。すなわち、このパッキン15により、グリップガス流路S1と環状間隙S3とが外界を介さずに直接的に連通するようになっている。
次に、上記の構成から半田ごてAを用いた半田付けについて説明する。以下の説明では、いわゆる鉛フリー半田で半田付けを行う場合について説明する。
まず、この半田ごてAの電源スイッチ(不図示)をオンにすると、図2に示すように、外部の電源と接続された電源供給部13が、ヒータユニット3に電源を供給する。コイル状発熱体3aは、この通電を受けて発熱し、発生させた熱を先端側内部2dに充填された銅を介してチップ部2aに伝熱してチップ部2aを昇温させる。
同時に、図2、図4及び図5に示すように、窒素ガスGが外部のボンベからこて本体10に導入された後にこて先ユニット1に供給されてノズル5から噴出する。具体的には、ボンベから供給された窒素ガスGがガス供給管12aによりこて本体10に導入され、導入された窒素ガスGがガス導入路S11、ガス連絡流路S12、収容部ガス流路S2、グリップガス流路S1の順に流れていく。そして、グリップガス流路S1から流出した窒素ガスGがパッキン15により封止された空間を介して環状間隙S3に流入し、先細り部5aの開口部からチップ部2aの周囲に向けて噴出する。
このように、チップ部2aが高温となり、また、窒素ガスGがチップ部2aの周囲に噴出した状態で、チップ部2aを固化状態の鉛フリー半田に当接させると鉛フリー半田が無酸素状態で溶解する。この際、チップ部2aは鉛フリー半田から接触圧を受ける。
チップ部2aが接触圧を受けるとノズル5に対してチップ部2aが相対的に変位しようとするが、位置決め部材6がノズル5に対するチップ部2aの変位を阻止する。すなわち、ノズル5に当接した突出部6b及びノズル5と胴体部2bとに挟持された延出部6dによって主壁部6aの位置が固定されているので、この主壁部6aに嵌挿されているチップ部2aもその位置が固定され、ノズル5に対して変位することができない。換言すれば、ノズル5とこて先2との同心性が崩れることがない。そして、ノズル5と位置決め部材6とが形成する三つのガス通過開口部6sが変形することなく、窒素ガスGをこて先2に均等に噴出し続け、無酸素状態で半田付けが行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る半田ごてAによれば、ノズル5とチップ部2aとの相対的な位置が不変となるので、窒素ガスGを一部に偏らせることなくチップ部2aの周囲に噴出させることができる。従って、半田付け部位の全体を無酸素雰囲気下とすることができ、鉛フリー半田の酸化や腐食を防止して良好に半田付けを行うことができる。
また、突出部6bが等間隔環状配置されているので、位置決め部材6とノズル5とが形成するガス通過開口部6sが周方向に等間隔となるので、チップ部2aの周囲に均等に窒素ガスGを噴出させることができる。
また、延出部6dが胴体部2bとノズル5とに挟持され、延出部6dがこて先2とノズル5とに接触した状態で装着されるので、延出部6dと、胴体部2b及びノズル5とに生ずる摩擦力で位置決め部材6を強固にこて先ユニット1に装着させることができる。
また、位置決め部材6が金属からなる板状の基材を加工して作られており、比較的に軽量、かつ、コンパクトな構成となっているので、半田ごてAを軽量なものとすることができ、正確に半田付けを行うことができる。また、折曲用薄肉部63が、各突出部6b(突出延在部62)の基端における主壁部6aの接線方向に沿って形成されると共に、この折曲用薄肉部63を折り曲げて折曲用薄肉部63の表面同士が当接すると延出部6dが軸線Pに平行となるように構成されているので、展開型金属板片61を簡単に位置決め部材6にすることができる。
なお、上述した実施の形態において示した動作手順、あるいは各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上述した実施形態では、ノズル5をこて先2の一部と溶接して環状間隙S3を構成したが、環状間隙S3が構成されることを条件として、こて本体10に直接的に取り付けてもよい。
また、上述した実施形態では、突出部6bを三つ設ける構成としたが、三つに限らずに複数設ける構成にしてもよい。
また、上述した実施形態では、突出部6bを等間隔環状配置したが、等間隔に設けなくともノズル5から噴出する窒素ガスGの分布を不変のものとすることができる。
また、上述した実施形態では、基材60の両面からエッチング処理を行って展開型金属板片61を製造したが、片側の面のみに、順次別々で各種の工程を行ってもよい。すなわち、基材60の片側の面に第2原板を一時的に貼着させ、上述した化学切削を行った後、この片側の面に第1原板を一時的に貼着させ、上述した化学打ち抜きを行ってもよい。
本発明の実施形態における半田ごてAを示す概観斜視図である。 本発明の実施形態における半田ごてAの縦断面図である。 本発明の実施形態におけるこて先ユニットAの分解斜視図である。 本発明の実施形態における半田ごてAの要部断面図であって、図2における要部IVを示す図である。 本発明の実施形態における半田ごてAの断面図であり、図5(a)から図5(e)は、図2におけるVa−Va線断面図からVe−Ve線断面図をそれぞれ示している。 本発明の実施形態における半田ごてAの位置決め部材6を示す図である。 本発明の実施形態における半田ごてAの位置決め部材6の製造方法を説明するための説明図であって、図7(a)は、基材60の平面図であり、図7(b)は、展開型金属板片61を示す図である。 従来の半田ごてBを示す図である。
符号の説明
2…こて先
3a…コイル状発熱体(ヒータ)
5…ノズル(保護カバー)
6a…主壁部
6b…突出部
6c…端部
6d…延出部
10…こて本体
60…基材(金属板)
61…展開型金属板片
62…突出延在部
G…窒素ガス(不活性ガス)
P…軸線
S3…環状間隙

Claims (5)

  1. こて本体と、該こて本体に支持されたヒータと、該ヒータに連結されたこて先と、該こて先の外周側に環状間隙をあけて設けられた筒状の保護カバーとを備え、前記環状間隙を経て不活性ガスを前記こて先の先端側の周囲に噴出させるように構成した半田ごてにおいて、
    環状に主壁部が形成され、該主壁部から外方に向けて突出する突出部が前記主壁部の周方向に間隔を置いて複数形成されると共に該各突出部の端部から前記主壁部の軸線方向に延出する延出部が形成されて、前記主壁部の内方に前記こて先を嵌挿すると共に前記延出部を前記保護カバーに当接させる位置決め部材を備えることを特徴とする半田ごて。
  2. 前記突出部は、前記主壁部の周方向に等間隔環状配置されていることを特徴とする請求項1に記載の半田ごて。
  3. 前記延出部は、前記こて先と前記保護カバーとに挟持されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半田ごて。
  4. こて本体と、該こて本体に支持されたヒータと、該ヒータに連結されたこて先と、該こて先の外周側に環状間隙をあけて設けられた筒状の保護カバーとを備え、前記環状間隙を経て不活性ガスを前記こて先の先端側の周囲に噴出させるように構成した半田ごてに用いられ、前記環状間隙に設けられて前記こて先と前記保護カバーとを位置決めする位置決め部材であって、
    環状に主壁部が形成され、該主壁部から外方に向けて突出する突出部が前記主壁部の周方向に間隔を置いて複数形成されると共に該各突出部の端部から前記主壁部の軸線方向に延出する延出部が形成されて、前記主壁部の内方に前記こて先を嵌挿すると共に前記延出部を前記保護カバーに当接させることを特徴とする位置決め部材。
  5. 前記主壁部と前記突出部と前記延出部とを平面上に展開した型に合わせて金属板にレジスト膜を形成する第一工程と、
    前記レジスト膜が形成された金属板をエッチング処理によって化学打ち抜きする第二工程と、
    前記エッチング処理により得られた展開型金属板片において前記主壁部から外方に向けて突出延在する突出延在部を前記主壁部の軸線方向に折り曲げて、前記突出部と前記延出部とを形成する第三工程とを有し、
    前記第二工程以前に、前記金属板における前記突出延在部の折り曲げ部分にレジスト膜を形成し、エッチング処理によって化学切削する工程を有することを特徴とする請求項4に記載の位置決め部材の製造方法。
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