JP5304118B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関し、上記詳しくは、記録の搬送制御が良好な画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置においては、潜像担持体として用いられる感光体上にトナー像を形成し、そのトナー像を紙やOHPシートあるいはトレーシングペーパなどの記録に静電転写し、転写されたトナー像が定着されることにより複写出力として得られるようになっている。
複写出力として得られる画像には、単一色だけでなくフルカラーを含む複数色の画像があり、複数色の画像を形成する構成の一つとして、フルカラーを得る際にもモノクロ並みのスピードが得られる利点を有するタンデム型が知られている。
タンデム型の画像形成装置では、感光体および感光体に対する画像形成処理を行う装置の一部を含む色毎の作像部を並置し、各作像部間を移動するベルトに順次画像転写を行い、あるいはベルトにより搬送されるシートなどの記録に対して順次画像を転写して重畳することによりカラー画像を得るように構成されている。
タンデム型の画像形成装置には、各感光体上の画像を一次転写装置により、中間転写体として用いられる中間転写ベルトに順次転写した後、その中間転写ベルト上の画像を二次転写装置によりシートなどの記録紙等の記録に一括転写する中間転写方式のものと、各感光体上の画像を転写装置により搬送ベルトで搬送された記録紙等の記録に順次、直接転写する直接転写方式のものとがある。
タンデム型の画像形成装置において、中間転写ベルトあるいは搬送ベルトの内部には、画像転写の際の転写バイアス印加部材としてバックアップローラが配置されており、バックアップローラは、ベルト裏面に当接した状態で転写バイアスを印加するようになっている。
一方、中間転写ベルトに対して各色の画像を順次転写する工程を1次転写工程とすると、重畳されたカラートナー像は、2次転写工程において記録紙に対して一括転写されるようになっている。
2次転写工程が行われる2次転写位置に向けて搬送される記録(以下、記録紙と称することもある)は、中間転写ベルトをバックアップローラに向けて加圧する2次転写ローラとバックアップローラで構成される転写ニップの位置、転写ニップに向けて給送する記録紙のレジストタイミングを設定するレジストローラの位置、給紙装置から繰り出される記録紙の搬送路に位置する搬送ローラとでそれぞれ挟持搬送される。
転写ニップに至る記録紙は、転写ニップに進入する向きを規定するために入り口ガイド部材などによって方向規定を行う場合がある(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2000−229748号公報 特開2002−156802号公報
ところで、上記特許文献に開示されているように、転写ニップ入口では、転写ニップに至る前に放電が発生する、いわゆるプレ転写による転写チリの発生が問題となる。転写チリとは、中間転写ベルトに対する記録紙の進入角度により転写ニップ以前の位置で記録紙との間で転写前放電が発生し、転写前の担持トナーが飛散して不用意に記録紙の転写されてしまうことをいう。
特に、案内部材(入口ガイド部材)を通過した記録紙の後端は、その厚さに影響される曲げ剛性により形状復帰する際に転写ベルトに対して不安定な接触を起こし、いわゆる、振動性のある接触を起こしてトナー画像の乱れを起こす原因となる。
案内部材(入口ガイド部材)は、このような不具合を避けるために転写ベルトと記録紙との接触が発生しない状態に配置することが必要となる部材であり、転写ニップ側に位置する端部は転写ニップに対して、より近づけた状態とされることが多い、
しかし、このような構成とした場合には、記録紙の曲げ剛性に影響する厚さが原因して案内部材(入口ガイド部材)により指向された
記録紙の後端が案内部材 (入口ガイド部材)を外れた瞬間に中間転写ベルトに向けて形状復帰した際に衝突することがある。衝突した場合には、そのときの衝撃が大きく発生するという結果を招き、このことが画像乱れを大きくする原因となる虞があった。
本発明の目的は、上記従来の転写工程での問題に鑑み、記録紙等の記録の厚さが影響する転写時での異常画像の発生を防止できる構成を備えた画像形成装置を提供することにある。
特に、厚さが厚く、剛性の強い記録紙等の記録を用いた場合に発生する記録と転写部材との衝突による衝撃が原因する転写ブレをなくすことができる構成を備えた画像形成装置を提供することにある。
すなわち、以下の(1)乃至(5)の発明によって、上記課題は解決される。
(1)本発明の画像形成装置は、無端移動する自らの表面にトナー像を担持する無端状の像担持ベルトと、無端移動する自らの表面を該像担持ベルトに当接させて転写ニップを形成する当接部材と、記録材を該転写ニップに向けて送り込む送込手段と、該送込手段から送られる記録材を、転写ニップへ向けて案内する案内部材とを備えた画像形成装置において、上記案内部材は、可撓性部材からなり、且つ上記転写ニップに向けて送り込まれている記録材の後端部の離間タイミングが、該後端部の搬送方向と直交する方向の一端と他端とで異なるように傾けた姿勢に構成され、上記記録材の後端が最後に案内部材と離れる側には、複数の記録材規格サイズの端部に対応する位置に、上記案内部材の先端から上記記録材の搬送方向と逆方向へ所定の長さだけ切り欠くことにより形成されたスリットがそれぞれ設けられ、記録材の搬送方向と直交する方向において端部に設けられたスリットほど、記録材の搬送方向における長さが長いことを特徴とする。
(2)本発明の画像形成装置は、上記(1)に記載の画像形成装置において、上記スリットの記録材の搬送方向における長さは2mm以上10mm以下であることを特徴とする。
(3)本発明の画像形成装置は、上記(1)又は(2)に記載の画像形成装置において、上記スリットの記録材の搬送方向と直交する方向における幅は0.5mm以上4mm以下であることを特徴とする。
(4)本発明の画像形成装置は、上記(1)乃至(3)の何れかに記載の画像形成装置において、上記案内部材の先端を上記搬送直交方向に対して0.2[°]以上傾けたことを特徴とする。
(5)本発明の画像形成装置は、上記(4)に記載の画像形成装置において、上記案内部材の先端を上記搬送直交方向に対して0.4[°]以上傾けたことを特徴とする。
本発明によれば、厚紙などの剛性の強い記録紙を通紙した場合、搬送に伴って案内部材が記録後端部を受け止めて、像担持ベルトに向けて柔軟に撓みながら案内することができる。そして、記録後端部を像担持ベルトに近接しながら受け渡すことで、案内部材から離間した記録後端部を勢い良く像担持ベルトに接触させることによる記録後端部の画像乱れを抑えることができる。
更には、案内部材からの記録後端部の離間タイミングを搬送方向と直交する方向の一端と他端とで異なるように傾けた姿勢に構成することで、記録紙後端が徐々に離れるようになるため、記録紙後端が同時に離間させる場合に比べて記録後端部を像担持ベルトに接触させる際の勢いを低減し、これにより、記録後端部の画像乱れを更に抑えることができる。上記、案内部材と記録紙後端が最後に離れる側には、スリットを設けることで、案内部材の剛性を弱め、記録紙後端が像担持ベルトに接触させる勢いを低減することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式の複写機の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。この複写機は、記録紙に画像を形成するプリンタ部1、このプリンタ部1に対して記録紙Pを供給する給紙装置200、原稿画像を読み取るスキャナ300、このスキャナ300に原稿を自動給紙する原稿自動搬送装置(以下、ADFという)400等を備えている。
スキャナ300では、原稿照明用光源やミラーなどを搭載した第1走行体303と、複数の反射ミラーを搭載した第2走行体304とが往復移動するのに伴って、コンタクトガラス301上に載置された図示しない原稿の読取り走査が行われる。第2走行体304から送り出される走査光は、結像レンズ305によってその後方に設置されている読取センサ306の結像面に集光せしめられた後、読取センサ306によって画像信号として読込まれる。
プリンタ部1の筺体の側面には、筺体内に給紙する記録紙Pを手差しで載置する手差しトレイ2や、筐体内から排出された画像形成済みの記録紙Pをスタックする排紙トレイ3が設けられている。
図2は、図1に示す複写機におけるプリンタ部1の内部構成の一部を拡大して示す部分拡大構成図である。プリンタ部1の筐体内には、像担持ベルトとしての無端状の中間転写ベルト51を複数の張架ローラによって張架している転写手段たる転写ユニット50が配設されている。中間転写ベルト51は、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ52、2次転写バックアップローラ53、従動ローラ54、4つの1次転写ローラ55Y,55C,55M,55Kによって張架されながら、駆動ローラ52の回転によって図中時計回り方向に無端移動せしめられる。なお、1次転写ローラの符号の末尾に付しているY,C,M,Kという添字は、イエロー,シアン,マゼンタ,黒用の部材であることを示している。以下、符号の末尾に付しているY,C,M,Kという添字は、同様のことを示している。
中間転写ベルト51は、駆動ローラ52、2次転写バックアップローラ53、従動ローラ54に対する掛け回し箇所でそれぞれ大きく湾曲していることで、底辺を鉛直方向上側に向ける逆三角形状の姿勢で張架されている。この逆三角形状の底辺にあたるベルト上部張架面は水平方向に延在しており、かかるベルト上部張架面の上方には、4つのプロセスユニット10Y,10C,10M,10Kが上部張架面の延在方向に沿って水平方向に並ぶように配設されている。
先に示した図1において、4つのプロセスユニット10Y,10C,10M,10Kの上方には、光書込ユニット68が配設されている。光書込ユニット68は、スキャナ300によって読み取られた原稿の画像情報に基づいて、図示しないレーザー制御部によって4つの半導体レーザー(図示せず)を駆動して4つの書込光Lを出射する。そして、プロセスユニット10Y,10C,10M,10Kの潜像担持体たるドラム状の感光体11Y,11C,11M,11Kをそれぞれ書込光Lによって暗中にて走査して、感光体11Y,11C,11M,11Kの表面にY,C,M,K用の静電潜像を書き込む。
本実施形態では、光書込ユニット68として、半導体レーザーから出射したレーザー光を図示しないポリゴンミラーによって偏向せしめながら、図示しない反射ミラーで反射させたり光学レンズに通したりすることで光走査を行うものを用いている。かかる構成のものに代えて、LEDアレイによって光走査を行うものを用いてもよい。
図3は、図1に示す複写機におけるY,C用のプロセスユニット10Y,10Cを中間転写ベルト51とともに示す拡大構成図である。Y用のプロセスユニット10Yは、ドラム状の感光体11Yの周囲に、帯電部材12Y、除電装置13Y、ドラムクリーニング装置14Y、現像手段たる現像装置20Y、電位センサ49Y等を有している。そして、これらを共通の保持体たるケーシングで保持しながらプリンタ部に対して1つのユニットとして一体的に着脱されるようになっている。
帯電部材12Yは、感光体11Yに当接しながら、図示しない軸受けによって回転自在に支持されるローラ状の部材である。図示しないバイアス供給手段によって帯電バイアスが印加されながら感光体11Yに対して接触回転することで、感光体11Yの表面を例えばYトナーの帯電極性と同極性に一様帯電せしめる。かかる構成の帯電部材12Yに代えて、感光体11Yに対して非接触で一様帯電処理を施すスコロトロンチャージャなどを採用することもできる。
図示しない磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有するY現像剤をケーシング21Yに内包している現像装置20Yは、現像剤搬送装置22Yと現像部23Yとを有している。現像部23Yでは、図示しない駆動手段によって回転駆動されることで表面を無端移動させる現像剤担持体としての現像スリーブ24Yがその周面の一部をケーシング21Yに設けられた開口から外部に露出させている。これにより、感光体11Yと現像スリーブ24Yとが所定の間隙を介して対向する現像領域が形成されている。
非磁性の中空パイプ状の部材からなる現像スリーブ24Yの内部には、周方向に並ぶ複数の磁極を具備する図示しないマグネットローラが現像スリーブ24Yに連れ回らないように固定されている。現像スリーブ24Yは、後述する現像剤搬送装置22Y内のY現像剤をこのマグネットローラの発する磁力によって表面に吸着させながら回転駆動することで、Y現像剤を現像剤搬送装置22Y内から汲み上げる。そして、現像スリーブ24Yの回転に伴って上記現像領域に向けて搬送されるY現像剤は、現像スリーブ24Yの表面に対して所定の間隙を介して先端を対向させているドクタブレード25Yと、スリーブ表面との間に形成されているドクタギャップに進入する。この際、スリーブ上における層厚がドクタギャップとほぼ同じ厚みに規制される。そして、現像スリーブ24Yの回転に伴って感光体11Yと対向する現像領域の付近まで搬送されると、上記マグネットローラの図示しない現像磁極の磁力を受けてスリーブ上で穂立ちして磁気ブラシとなる。
現像スリーブ24Yには、図示しないバイアス供給手段によって例えばトナーの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加されている。これにより、現像領域では、現像スリーブ24Y表面と感光体11Yの非画像部(一様帯電部位=地肌部)との間に、Yトナーを非画像部側からスリーブ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブ24Y表面と感光体11Y上の静電潜像との間に、Yトナーをスリーブ側から静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。この現像ポテンシャルの作用によってY現像剤中のYトナーが静電潜像に転移することで、感光体11Y上の静電潜像がYトナー像に現像される。
現像スリーブ24Yの回転に伴って上記現像領域を通過したY現像剤は、図示しないマグネットローラに具備される反発磁極間によって形成される反発磁界の影響を受けて、現像スリーブ24Y上から離脱して現像剤搬送装置22Y内に戻る。
現像剤搬送装置22Yは、2本の第1スクリュウ部材26Y、第2スクリュウ部材32Y、両スクリュウ部材間に介在する仕切壁、透磁率センサからなるトナー濃度検知センサ45Yなどを有している。仕切壁は、第1スクリュウ部材26Yが収容される現像剤搬送部たる第1搬送室と、第2スクリュウ部材32Yが収容される現像剤搬送部たる第2搬送室とを仕切っているが、両スクリュウ部材の軸線方向における両端部に対向する領域では、それぞれ図示しない開口を通じて両搬送室を連通させている。
撹拌搬送部材としての第1スクリュウ部材26Y、第2スクリュウ部材32Yは、それぞれ図示しない軸受けによって両端部が回転自在に支持される棒状の回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根とを有している。そして、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられるのに伴って、Y現像剤を螺旋羽根によって回転軸線方向に搬送する。
第1スクリュウ部材26Yが収容されている第1搬送室内では、第1スクリュウ部材26Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の手前側から奥側に向けて搬送される。そして、ケーシング21Yの奥側の端部付近まで搬送されると、仕切壁に設けられた図示しない開口を経由して第2搬送室内に進入する。
第2スクリュウ部材32Yが収容されている第2搬送室の上方には、上述した現像部23Yが形成されており、第2搬送室と現像部23Yとは互いの対向部の全領域において連通している。これにより、第2スクリュウ部材32Yと、これの斜め上方に配設された現像スリーブ24Yとが、互いに平行な関係を維持しながら対向している。第2搬送室内では、第2スクリュウ部材32Yの回転駆動に伴って、Y現像剤が図紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送される。この搬送の過程において、第2スクリュウ部材32Yの回転方向周囲のY現像剤が現像スリーブ24Yに適宜汲み上げられたり、現像スリーブ24Yから現像後のY現像剤が適宜回収されたりする。そして、第2搬送室の図中手前側の端部付近まで搬送されたY現像剤は、仕切壁に設けられた図示しない開口を通って、第1搬送室内に戻る。
第1搬送室の下壁には、透磁率センサからなるトナー濃度検知手段としてのトナー濃度検知センサ45Yが固定されており、第1スクリュウ部材26Yによって搬送されているY現像剤のトナー濃度を下方から検知して検知結果に応じた電圧を出力する。図示しない制御部は、トナー濃度検知センサ45Yからの出力電圧値に基づいて、必要に応じて図示しないYトナー補給装置を駆動することで、適量のYトナーを第1搬送室内に補給する。これにより、現像に伴ってトナー濃度を低下させたY現像剤のトナー濃度が回復する。
感光体11Y上に形成されたYトナー像は、後述するY用の1次転写ニップで中間転写ベルト51上に1次転写される。この1次転写工程を経由した後の感光体11Y表面には、中間転写ベルト51上に1次転写されなかった転写残トナーが付着している。
ドラムクリーニング装置14Yは、例えばポリウレタンゴム等からなるクリーニングブレード15Yを片持ち支持しており、その自由端側を感光体11Y表面に当接させている。また、図示しない駆動手段によって回転駆動される回転軸部材と、これの周面に立設せしめられた無数の導電性起毛とを具備するブラシローラ16Yのブラシ先端側を感光体11Yに接触させている。そして、上述の転写残トナーをこのクリーニングブレード15Yやブラシローラ16Yによって感光体11Y表面から掻き取る。ブラシローラ16Yには、これに当接する金属製の電界ローラ17Yを介してクリーニングバイアスが印加されており、電界ローラ17Yにはスクレーパ18Yの先端が押し当てられている。クリーニングブレード15Yやブラシローラ16Yによって感光体11Yから掻き取られた転写残トナーは、ブラシローラ16Yと電界ローラ17Yとを経た後、スクレーパ18Yによって電界ローラ17Yから掻き取られて、回収スクリュウ19Y上に落下する。そして、回収スクリュウ19Yの回転駆動に伴って、ケーシング外に排出された後、図示しないトナーリサイクル搬送手段を介して現像剤搬送装置22Y内に戻される。
ドラムクリーニング装置14Yによって転写残トナーがクリーニングされた感光体11Y表面は、除電ランプ等からなる除電装置13Yによって除電された後、帯電部材14Yによって再び一様帯電せしめられる。
また、書込光Lによる光書込位置を通過した感光体11Yの非画像部の電位は、電位センサ49Yによって検知されて、その検知結果が図示しない制御部に送られる。
Y用のプロセスユニット10Yについて詳述したが、他色のプロセスユニット(10C,10M,10K)は、使用するトナーの色が異なる点の他は、Y用のものと同様の構成になっている。
先に示した図2において、プロセスユニット10Y,10C,10M,10Kの感光体11Y,11C,11M,11Kは、時計回り方向に無端移動せしめられる中間転写ベルト51の上部張架面に当接しながら回転してY,C,M,K用の1次転写ニップを形成している。これらY,C,M,K用の1次転写ニップの裏側では、上述した1次転写ローラ55Y,55C,55M,55Kが中間転写ベルト51の裏面に当接している。そして、これら1次転写ローラ55Y,55C,55M,55Kには、それぞれ図示しないバイアス供給手段によってトナーの帯電極性とは逆極性の1次転写バイアスが印加されている。この1次転写バイアスにより、Y,C,M,K用の1次転写ニップには、トナーを感光体側からベルト側に静電移動させる1次転写電界が形成される。感光体11Y,11C,11M,11K上に形成されたY,C,M,Kトナー像は、感光体11Y,11C,11M,11Kの回転に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップに進入すると、この1次転写電界や転写ニップ圧の作用によって中間転写ベルト51上に順次重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト51のおもて面(ループ外周面)には、4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。なお、1次転写ローラ55Y,55C,55M,55Kに代えて、1次転写バイアスが印加される導電性ブラシや、非接触方式のコロナチャージャなどを採用してもよい。
K用のプロセスユニット10Kの図中右側方には、光学センサユニット69が中間転写ベルト51のおもて面に対して所定の間隙を介して対向するように配設されている。この光学センサユニット69は、中間転写ベルト51のベルト幅方向の一端部において、ベルト周方向に所定のピッチで付された図示しないマークを検知する。個々のマークの検知時間間隔に基づいて、中間転写ベルト51の移動速度を測定することができる。
中間転写ベルト51の下方には当接部材としての2次転写ローラ56が配設されており、これは図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転駆動せしめられながら、中間転写ベルト51のおもて面に当接して2次転写ニップを形成している。そして、この2次転写ニップの裏側では、2次転写バックアップローラ53が中間転写ベルト51を掛け回している。
2次転写バックアップローラ53には、図示しない2次転写電源により、トナーの帯電極性と同極性の2次転写バイアスが印加される。これに対し、ベルトのおもて面に当接して2次転写ニップを形成している当接部材たる2次転写ローラ56は接地されている。これにより、2次転写バックアップローラ53と2次転写ローラ56との間に2次転写電界が形成されている。中間転写ベルト51のおもて面に形成された4色トナー像は、中間転写ベルト51の無端移動に伴って2次転写ニップに進入する。
先に示した図1において、給紙装置200は、記録紙Pを収納する給紙カセット201、これらの給紙カセット201に収納された記録紙Pをカセット外に送り出す給紙ローラ202、送り出された記録紙Pを一枚ずつ分離する分離ローラ対203、分離後の記録紙Pを送り出し路204に沿って搬送する搬送ローラ対205などがそれぞれ複数配設されている。給紙装置200は、図示のようにプリンタ部1の直下に配設されている。そして、給紙装置200の送り出し路204は、プリンタ部1の給紙路70に連結している。これにより、給紙装置200の給紙カセット201から送り出された記録紙Pは、送り出し路204を経由してプリンタ部1の給紙路70内に送られる。
プリンタ部1の給紙路70の末端付近には、送込手段としてのレジストローラ対71が配設されており、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを中間転写ベルト51上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに送り込む。そして、2次転写ニップ内では、中間転写ベルト51上の4色トナー像が2次転写電界や転写ニップ圧の影響によって記録紙Pに一括2次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップから排出されると中間転写ベルト51から離間する。
2次転写ニップの図中左側方には、無端状の紙搬送ベルト76を複数の張架ローラによって張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめる搬送ベルトユニット75が配設されている。中間転写ベルト51から分離した記録紙Pは、この紙搬送ベルト76の上部
張架面に受け渡されて、定着装置80に向けて搬送される。
定着装置80内に送られた記録紙Pは、図示しないハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ81と、これに向けて押圧される加圧ローラ82とによる定着ニップ内に挟み込まれる。そして、加圧されつつ加熱されるとフルカラー画像が表面に定着させしめられながら、定着装置80外に向けて送られる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト51表面には、記録紙Pに転写されなかった若干量の2次転写残トナーが付着している。この2次転写残トナーは、中間転写ベルト51の表面に当接しているベルトクリーニング装置57によってベルトから除去される。
定着装置80の下方には、スイッチバック装置85が配設されている。定着装置80から排出された記録紙Pは、揺動可能な切替爪86による搬送路切替位置までくると、切替爪86の揺動停止位置に応じて、排紙ローラ対87、あるいはスイッチバック装置85に向けて送られる。そして、排紙ローラ対87に向けて送られた場合には、機外へと排出された後に、排紙トレイ3上にスタックされる。
一方、スイッチバック装置85に向けて送られた場合には、スイッチバック装置85によるスイッチバック搬送によって上下反転せしめられた後、再びレジストローラ対71に向けて搬送される。そして、2次転写ニップに再び進入して、もう片面にもフルカラー画像が形成される。
なお、プリンタ部1の筺体の側面に設けられた手差しトレイ2上に手差しされた記録紙Pは、手差し供給ローラ72と、手差し分離ローラ対73とを経由した後、レジストローラ対71に向けて送られる。
本実施形態に係る複写機によって原稿のコピーをとる場合、まず、図1に示す原稿自動搬送装置400の原稿台401に原稿をセットする。あるいは、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス301上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じて押さえる。その後、図示しないスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときには、原稿がコンタクトガラス301内に送られる。そして、スキャナ300が駆動して第1走行体303及び第2走行体304による読取走査が開始する。これとほぼ同時に、転写ユニット50や各色プロセスユニット10Y,10C,10M,10Kの駆動が開始する。更には、給紙装置200からの記録紙Pの送り出しも開始する。なお、給紙カセット201にセットされていない記録紙Pを使用する場合には、手差しトレイ2にセットされた記録紙Pの送り出しが行われる。
図4は、図1に示す複写機における2次転写ニップとその周囲構成とを示す拡大構成図である。同図において、2次転写電源59によってトナーと同極性(図示の例では負極性)の2次転写バイアスが印加される2次転写バックアップローラ53と、接地されている2次転写ローラ56との間には、中間転写ベルト51を介して2次転写電流が流れる。この2次転写電流は、両ローラの軸間を結ぶ経路、即ち、図中白抜きの矢印を付した位置で主に流れる。よって、中間転写ベルト51から記録紙Pへのトナー像の2次転写は、軸間を結ぶ位置(以下、軸間位置という)で行われる。この軸間位置よりも僅かにベルト移動方向上流側において、中間転写ベルト51のおもて面と、2次転写ローラ56との間にギャップが形成されていると、ギャップ間で放電が発生する。これにより、2次転写ニップに進入する前のベルト領域にてトナー像中のトナーが散って転写チリを引き起こしてしまう。
そこで、本複写機においては、図4に白抜き矢印で示した軸間位置よりも比較的離れた位置でギャップを形成するように、軸間位置よりもベルト移動方向上流側でベルトを2次転写ローラ56に強制的に巻き掛けるようにしている。この強制的な巻き掛けは、中間転写ベルト51のループ内側において2次転写バックアップローラ53よりもベルト移動方向上流側に配設された押し下げローラ58によって行われている。押し下げローラ58が、ベルトループ内側からベルトを2次転写ローラ56に向けて押し下げることで、ベルトを2次転写ローラ56に強制的に巻き掛けているのである。かかる巻き掛けにより、2次転写電流の及ばない位置までギャップを遠ざけることで、転写チリの発生を有効に抑えている。
2次転写バックアップローラ53は、金属からなる円筒状の芯金53aと、これの外周面に被覆された導電性の弾性層53bとを有している。A5サイズなどといった小サイズ紙を用いる際には、2次転写ニップ内において、ベルト幅方向におけるベルトと小サイズ紙との接触面積が比較的少なくなる。そして、小サイズ紙が転写ニップ内に進入しているにもかかわらず、中間転写ベルト51と2次転写ローラ56との直接接触領域が比較的大きな面積で形成される。このような場合において、2次転写電流が電気抵抗の大きな小サイズ紙を避けるようにして前述の直接接触領域に集中的に流れてしまうと、小サイズ紙の領域で必要とする実効転写電界が得られなくなって転写不良を引き起こしてしまう。そこで、本複写機では、2次転写バックアップローラ53の弾性層53bの弾性材料として、イオン導電剤の添加量を適切に調整したものを使用して、2次転写バックアップローラ53の体積固有抵抗率で10[Ω・cm]以上にしている。これにより、紙の抵抗よりも大きな電気抵抗をバックアップローラ53に発揮させることで、上記直接接触領域への2次転写電流の集中を回避している。
2次転写ローラ56は、金属からなる円筒状の芯金56aと、これの外周面に被覆された導電性の弾性層56bと、これの外周面に被覆された導電性樹脂からなる表面層56cとを有している。芯金としては、ステンレスやアルミニウムなどの金属材料からなるものを例示することができる。
2次転写ローラ56の弾性層56bとしては、ゴム材料に導電性材料あるいはイオン導電剤を添加した導電性ゴム材料からなるものを例示することができる。弾性層56bの柔軟な変形によって中間転写ベルト51に幅広く密着し得る2次転写ローラ56とするために、弾性層56bとしては、JIS−A硬度が70[°]以下であるものを採用することが望ましい。但し、2次転写ローラ56に対しては、後述するクリーニングブレード60を当接させていることから、弾性層56bが軟らか過ぎると、その柔軟すぎる変形によってクリーニングが困難になる。よって、弾性層56bのJIS−A硬度については、40[°]以上にすることが望ましい。本複写機では、JIS−A硬度を50[°]に調整したエピクロルヒドリンゴムからなる弾性層56bを採用している。
2次転写ローラ56の表面層56cとしては、電気抵抗調整のためのカーボン粉末を分散させたエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)やSiゴムからなるものを例示することができる。また、イオン導電機能を有するニトリルゴム(NBR)やウレタンゴム等からなるものでもよい。表面層56cは、2次転写ローラ56の表面に対するトナー固着を抑える役割を担っているので、当然ながらトナー離型性が弾性層56bよりも優れている。
本複写機は、高速プリントを安定的に可能にすべく、紙間にトナー濃度調整パターンを作成しているため、そのトナーは、2次転写ローラ56に付着しするようになる。そこで、2次転写ローラ56に付着したトナーを機械的に掻き取るクリーニングブレード60を2次転写ローラ56に当接させている。また、潤滑剤塗布手段による潤滑剤の塗布で、2次転写ローラ56のトナー離型性をより向上させている。この潤滑剤塗布手段は、ステアリン酸亜鉛塊などの固形潤滑剤63と2次転写ローラ56との両方に接触して回転駆動することで、固形潤滑剤63から掻き取って得た潤滑剤粉末を2次転写ローラ56に塗布する塗布ブラシローラ62や、固形潤滑剤63を塗布ブラシローラ62に向けて付勢するコイルバネ64等を有している。また、クリーニングブレード60の上流には、紙粉を取り除くために、紙粉除去ブラシ61が配置されている。
図4に示すように、2次転写ローラ56には、様々な部材を当接させているので、中間転写ベルト51の表面移動に伴う従動回転を行うことはできない。また、高速に記録紙Pを2次転写ニップに通すには、2次転写ローラ56を回転駆動した方が有利である。このような理由から、2次転写ローラ56については、図示しない駆動系によって回転駆動するようになっている。かかる構成では、既に説明したように、2次転写ニップの入口近傍における記録紙Pの搬送が、2次転写ニップ内で記録紙Pの先端側に圧接する2次転写ローラ56の回転駆動力に支配されるようになる。そして、2次転写ニップの入口近傍では、記録紙Pが2次転写ローラの線速とほぼ同じ速度で移動する。
2次転写ローラ56は、製造時の加工精度の限界から、±0.5[%]の外径誤差がどうしても発生してしまう。このため、中間転写ベルト51の移動速度と2次転写ローラ56の線速とを同じにする設計にしたとしても、僅かな線速差がどうしても発生してしまう。更には、2次転写ローラ56の外周に対して回転中心が僅かに偏心することから、一周あたりにおいても2次転写ローラ56の線速は微妙に変化する。これらの結果、2次転写ニップのベルトと記録紙Pとの接触領域において、記録紙Pの移動速度とベルトの移動速度との速度差をなくすことはできない。そして、この速度差により、トナー像の擦れによる画像乱れ(以下、転写ブレという)が少なからず発生してしまう。
なお、本複写機では、レジストローラ対71による記録紙Pの送り込み速度を、2次転写ローラ56による記録紙Pの搬送速度よりも少しだけ速くしている。これは、先端側を2次転写ニップ内に挟み込みつつ、後端側をレジストローラ対71のレジストニップに挟み込んだ状態の記録紙Pを、2次転写ニップとレジストニップとの間で過剰なテンションで引き延ばしてしまうことを回避しているからである。このような速度設定では、記録紙Pの搬送に伴って、2次転写ニップとレジストニップとの間で記録紙Pを徐々に撓ませていくが、この撓みは、厳密には、案内部材であるガイド板65による記録紙Pの支持点と、レジストニップの出口との間で発生する。そして、上記支持点と2次転写ニップ入口との間では記録紙Pの撓みが殆ど発生しないことから、記録紙Pは2次転写ニップの入口近傍で2次転写ローラ56の線速で移動する。
図4において、Pという符号が付された点は、中間転写ベルトと2次転写ローラの転写ニップ出口点を示している。また、Pという符号が付された点は、ガイド板65が記録紙Pの案内目標とするベルト地点、即ち、案内目標点を示している。案内目標点Pから転写ニップ出口点Pに至るまでの距離Dは、記録紙Pが中間転写ベルト51に接触し初めてから2次転写ニップを出るまでの移動距離となる。
この領域では、記録紙Pは、僅かな線速差をもって中間転写ベルト51と接触しながら移動するため、距離Lだけ移動する際にトナー像が擦れて画像を乱す、即ち、距離Lが長くなるほど、記録紙Pと中間転写ベルト51との接触時間が長くなるので、トナー像の擦れ量が大きくなる。よって、距離Lについては、ある程度短い値になるように、ガイド板65先端を配置している。
以上のように構成することで、トナー像の擦れ量を少なくすることができ、画像のほぼ全体において、転写ブレを視認できなくなるレベルまで軽減することができたが、例外として、厚紙通紙時の紙の後端領域だけは比較的目立つ転写ブレが発生した。これは、記録紙Pの後端がガイド板65から離間すると、その腰の強さによる撓みからの復元力でベルトに勢い良くたたきつけられることによるものであった。
そこで、実施形態に係る複写機においては、ガイド板65としては、片持ち支持されながら記録紙Pを案内目標点に向けて案内する可撓性部材からなっている。記録紙Pが厚くて剛性のある紙であると、ガイド板先端には大きな力がかかり、可撓性によって中間転写ベルト51に向けて撓む。これにより、記録紙Pの後端は、中間転写ベルト51のすぐ近くの位置で、ガイド板65から離間する。これにより、記録紙Pの腰の強さによる記録紙P後端のベルトに対する叩きつけ力を低減することで、記録紙Pの後端領域だけに出現する後端転写ブレを軽減することができる。ガイド板65としては、厚み0.5[mm]のポリカーボネート樹脂(PC)シートを用いているが、この他にPETシート、また、中間転写ベルト上のトナーが飛散するのを防止するために導電性を持たせた導電PETシートなどを用いることができる。
但し、超厚紙と呼ばれる坪量200g/m以上の腰の強い記録紙Pを用いると、視認可能な後端転写ブレを引き起こすことがあった。紙がガイド板から離れる時の叩き付け力を上記弱められるように、ガイド板がより撓むように厚みの薄い材料を用いると、ガイド板が紙のコシにより変形しすぎて、中間転写ベルト上のトナー像と接触することで、コスレ画像となり、ガイド部材のコシの強さの調整では解決できなかった。
そこで、次のような実験を行った。即ち、図5に示すように、ガイド部材65の先端を記録紙表面の搬送方向と直交する方向である紙幅方向(搬送直交方向)に対して角度θを持って傾けた姿勢にした。このようにすると、記録紙後端の幅方向の一端におけるガイド部65からの離間タイミングと、他端におけるガイド部65からの離間タイミングとをずらすことができる。このように離間タイミングがずれると、両端を同時に離間させる場合に比べて、記録紙後端部の腰の強さによる復元力を低減して、後端転写ブレを軽減することができた。さらにガイド部材65は、厚みを変えた2種類のガイド部材から形成させている。第一ガイド部材65aは、紙搬送時にはニップ部へ精度よく紙を規制するために、変形が少なくなるように厚さ0.5mmPCシートで形成し、第二ガイド部材65bは、0.1mmのPETで形成して厚みを薄くすることにより、可撓性によって記録紙後端部がより中間転写ベルト51のすぐ近くの位置で、離間するように構成した。しかし、最後に紙端部がガイド板を離れる場所には、僅かに後端転写ブレは、発生してしまった。
そこで、最後に紙後端がガイド板を離れるときに更にショックを低減させるために、図6に示すように紙の幅に対応する部分にスリットSを入れて、紙端部では、更にガイド板65が撓むような構成にした。図6において、ガイド板65の左側が傾き、右側にスリットSを入れる構成とすることもできる。
このような構成にすることで、ガイド板の紙端部分では、紙後端は、中間転写ベルト51より近くの位置で、ガイド板から離間することができ、ベルトに対する叩きつけ力を低減することで、端部に発生する転写ブレの発生を防止することができた。スリットを入れることにより、その部分では撓みが大きくなるため、中間転写ベルトと接触することも発生したが、スリットは紙幅位置に入れるようにしたため、中間転写ベルトと接触してもそこにはトナー像が存在しないため、コスレ画像は発生しない。
本実施例では、スリットの位置は、A列(つまり、A3、A4、A5、A6サイズ)の紙幅位置(単位mm)に設定したが、B列およびレターサイズの紙幅位置に設定してもよい。搬送スリットSの幅は、記録紙の幅方向での搬送バラツキを考慮して0.5〜4mmが好ましく、1〜2mmがより好ましい。スリットSの長さは2〜10mmが好ましく、2〜4mmがより好ましい。
続いて、角度θについて、どの程度にすればよいのかを調べる実験を行った。記録紙Pとしては、腰が強くて後端転写ブレを引き起こし易い厚紙で、坪量256g/mと坪量300g/mの2種類を用いた。
テスト画像としては、転写ブレが目立ちやすいドットパターン画像と、グラフィックを具備する一般画像とをそれぞれプリントアウトした。
転写ブレについては、プリントアウトした画像を目視で確認して、認められない=ランク5、凝視すると僅かに認められるものの許容範囲である=ランク4、画像乱れによって発生する濃淡差が認められる=ランク3、より明らかな濃淡差が認められる=ランク2、更に明らかな濃淡差が認められる=ランク1の5段階で評価した。この結果を次の表1に示す。
Figure 0005304118
表1に示すように、角度θを0.2[°]以上にすれば、坪量300g/mの紙でも、後端転写ブレを許容範囲内のランク4以上にすることができた。そこで、実施形態に係るプリンタにおいては、角度θを0.2[°]以上にしている。なお、記録紙Pを搬送する際には、若干ながらスキューを引き起こす場合がある。スキューを引き起こしても、後端転写ブレを許容範囲内に留めるべく、少しの余裕をもって、角度θを0.4[°]以上にすることがより望ましい。また、更に望ましい角度θの値としては、記録紙後端の幅方向の一端をガイド部65から離間させた後、その一端を中間転写ベルト51に接触させてから、他端をガイド部65から離間させる値が挙げられる。少なくとも、給紙カセット201に収容可能な最大サイズの記録紙Pで、記録紙後端の幅方向の一端を中間転写ベルト51に接触させてから、他端をガイド部65から離間させることができればよい。
これまで、像担持ベルトとして、中間転写ベルト51を用いる複写機の例について説明したが、感光ベルトなど、他の像担持ベルトを用いる画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。また、タンデム方式の画像形成装置に限らず、モノクロの画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。
本発明の実施形態に係る複写機を示す概略構成図である。 図1に示す複写機におけるプリンタ部の部分拡大構成図である。 図1に示す複写機におけるプロセスユニットの部分拡大構成図である。 図1に示す複写機における2次転写ニップとその周囲構成とを示す拡大構成図である。 本発明に係るガイド部材の説明図である。 本発明に係るガイド部材の説明図である。
符号の説明
1 プリンタ部
2 手差しトレイ
3 排紙トレイ
10Y,10C,10M,10K プロセスユニット
11Y,11C,11M,11K 感光体
12Y 帯電部材
13Y 除電装置
14Y,14C,14M,14K ドラムクリーニング装置
15Y クリーニングブレード
16Y ブラシローラ
17Y 電界ローラ
18Y スクレーパ
19Y 回収スクリュウ
20Y,20C,20M,20K 現像装置
21Y ケーシング
22Y 現像剤搬送装置
23Y 現像部
24Y 現像スリーブ
25Y ドクタブレード
26Y 第1スクリュウ部材
32Y 第2スクリュウ部材
45Y トナー濃度検知センサ
49Y 電位センサ
50 転写ユニット
51 中間転写ベルト
52 駆動ローラ
53 2次転写バックアップローラ
53a 芯金
53b 弾性層
54 従動ローラ
55Y,55C,55M,55K 1次転写ローラ
56 2次転写ローラ
56a 芯金
56b 弾性層
56c 表面層
57 ベルトクリーニング装置
58 押し下げローラ
59 2次転写電源
60 クリーニングブレード
61 紙粉除去ブラシ
62 塗布ブラシローラ
63 固形潤滑剤
64 コイルバネ
65 ガイド板
65a 第一ガイド部材
65b 第二ガイド部材
68 光書込ユニット
69 光学センサユニット
70 給紙路
71 レジストローラ対
72 手差し供給ローラ
73 手差し分離ローラ対
75 搬送ベルトユニット
76 紙搬送ベルト
80 定着装置
81 加熱ローラ
82 加圧ローラ
85 スイッチバック装置
86 切替爪
87 排紙ローラ対
200 給紙装置
201 給紙カセット
202 給紙ローラ
203 分離ローラ対
204 送り出し路
205 搬送ローラ対
300 スキャナ
301 コンタクトガラス
303 第1走行体
304第2走行体
305 結像レンズ
306 読取センサ
400 原稿自動搬送装置
L 書込光
P 記録紙
S スリット

Claims (5)

  1. 無端移動する自らの表面にトナー像を担持する無端状の像担持ベルトと、
    無端移動する自らの表面を該像担持ベルトに当接させて転写ニップを形成する当接部材と、
    記録材を該転写ニップに向けて送り込む送込手段と、
    該送込手段から送られる記録材を、転写ニップへ向けて案内する案内部材とを備えた画像形成装置において、
    上記案内部材は、可撓性部材からなり、且つ上記転写ニップに向けて送り込まれている記録材の後端部の離間タイミングが、該後端部の搬送方向と直交する方向の一端と他端とで異なるように傾けた姿勢に構成され、上記記録材の後端が最後に案内部材と離れる側には、複数の記録材規格サイズの端部に対応する位置に、上記案内部材の先端から上記記録材の搬送方向と逆方向へ所定の長さだけ切り欠くことにより形成されたスリットがそれぞれ設けられ、
    記録材の搬送方向と直交する方向において端部に設けられたスリットほど、記録材の搬送方向における長さが長い
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    上記スリットの記録材の搬送方向における長さは2mm以上10mm以下である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    上記スリットの記録材の搬送方向と直交する方向における幅は0.5mm以上4mm以下である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置において、
    上記案内部材の先端を上記搬送直交方向に対して0.2[°]以上傾けた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、
    上記案内部材の先端を上記搬送直交方向に対して0.4[°]以上傾けた
    ことを特徴とする画像形成装置。
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