JP5303711B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、弾球遊技機の技術分野に属する。
特許文献1に記載されているように、始動口への入賞に起因して大当り抽選を行う弾球遊技機の一つとして、常時入賞が可能な第1始動口と、普通図柄抽選の当選により入賞可能となる第2始動口を備え、第1始動口への入賞に起因する大当り抽選よりも、第2始動口への入賞に起因する大当り抽選を優先して行う優先消化がなされる弾球遊技機が知られている。
この弾球遊技機では、大当り当選時に図柄抽選により大当り図柄が選択されるが、この図柄抽選により特定図柄が選択されると、大当り遊技の終了後に、大当りへの当選確率や第2始動口への入賞確率が通常モードよりもアップする確変モードに移行する。
また、この弾球遊技機では、第1始動口への入賞により当選した大当り(以後、第1大当りとも記載)では、第2始動口への入賞により当選した大当り(以後、第2大当りとも記載)に比べて大入賞口の開放回数や開放期間が非常に小さく設定されており、遊技者は、第1大当りでは僅かな賞球しか得ることができない。
このため、遊技者は、通常モード時は、第1大当りの当選による確変モードへの遷移を目指し、第2始動口への入賞が容易となる確変モード中に第2大当りを多く発生させることにより大量の賞球を得るという態様で遊技を進めることが考えられる。
しかしながら、確変モードが長期間にわたり継続しあまりに大量の賞球が付与されるとなると、遊技者の射幸心を過度に煽ってしまうおそれがある。
これに対し、特許文献2には、確変モードの継続回数が予め定められた制限回数に達すると、大当り遊技の終了後に必ず当選確率の低い通常モードに移行させる弾球遊技機が記載されている。また、特許文献3には、通常モード時に大当りに当選すると、抽選によりリミッタ回数を設定し、リミッタ回数分確変モードを継続するいわゆるワンセットタイプの弾球遊技機について記載されている。
特開2007−268126号公報 特開平10−015177号公報 特開2007−252483号公報
特許文献2,3に記載の発明によれば、確変モードの継続回数が制限されるため遊技者に過度に賞球を付与してしまうことが無く、遊技者の射幸心を煽り過ぎてしまうことはないと考えられる。しかしながら、これらの発明を、特許文献1に記載の弾球遊技機に適用すると、以下のような問題が発生するおそれがある。
すなわち、既に述べたように、特許文献1に記載の弾球遊技機によれば、第1大当りでの賞球数は僅かであるため、確変モードとなった後、継続回数が制限回数に達するまでに第1大当りにしか当選しなかった場合には、遊技者は、確変モードが制限回数まで継続したにも関わらずほとんど賞球を得られないといった事態が発生してしまうのである。
本願発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、確変モードが制限回数に達するまで継続したにも関わらず、遊技者が十分な遊技価値を得ることができないといった事態の発生を防ぐことができる弾球遊技機を提供することを目的とする。
上記課題に鑑みてなされた請求項1に記載の発明は、大当りに当選すると、遊技者に遊技価値を付与する大当り遊技を行い、該遊技価値には第1種遊技価値と、該第1種遊技価値よりも小さい第2種遊技価値の二種類が存在すると共に、大当りの当選確率を制御するための確率状態として、通常確率状態と、通常確率状態よりも当選確率が高い確変状態とが存在する弾球遊技機に関するものである。この弾球遊技機は、始動口への入賞に起因して大当り判定用乱数と図柄決定用乱数とを含む複数の乱数値を抽出する乱数抽出手段と、該乱数抽出手段により抽出された大当り判定用乱数に基づき、大当りに当選したか否かの当否判定を行う当否判定手段と、大当りに当選すると、該当選した大当り判定用乱数と共に抽出した図柄決定用乱数に基づき、該当選により付与される遊技価値の種類及び大当り遊技終了後の確率状態を設定するためのモードを設定するモード設定手段と、大当りに当選すると、該当選により確変状態の継続回数が制限回数に達した場合、モード設定手段により設定されたモードを異なるモードに差換えるモード差換え手段と、を備える。そして、該モード差換え手段は、大当り遊技終了後の確率状態を通常確率状態に設定し、かつ、該大当り遊技にて付与される遊技価値の種類を第1種遊技価値に設定するモードに差換える。
また、弾球遊技機は、始動口として、入賞確率が常時一定である第1始動口と、開閉装置の閉鎖中は第1始動口よりも入賞確率が低く、該開閉装置が開放されることにより、第1始動口よりも入賞確率が上昇する第2始動口と、を備え、さらに、開閉装置が開放される度合いを制御するための開放状態として、通常開放状態と、通常開放状態よりも開閉装置が開放され易くなる時短状態とが存在し、当否判定手段は、第2始動口への入賞に起因して抽出された大当り判定用乱数に基づく当否判定を、第1始動口への入賞に起因して抽出された大当り判定用乱数に基づく当否判定よりも優先して行い、第1始動口への入賞に起因して抽出された大当り判定用乱数により当選した大当りを第1大当り、第2始動口への入賞に起因して抽出された大当り判定用乱数により当選した大当りを第2大当りとし、モードは、さらに、大当り遊技終了後の開放状態を設定するためのものであり、モード設定手段は、図柄決定用乱数に加え、さらに、大当りが第1大当りであるか第2大当りであるかを加味してモードを設定すると共に、第1大当り当選時には、大当り遊技終了後の開放状態が、通常開放状態或いは時短状態となり、且つ、該大当り遊技にて、第1遊技価値或いは第2遊技価値を付与するモードを設定し、第2大当り当選時には、大当り遊技終了後の開放状態が時短状態となり、且つ、該大当り遊技にて第1種遊技価値を付与するモードを設定する。
尚、確変状態の継続回数とは、確変状態の継続中に当選した大当りの数を意味する。
また、モード差換え手段は、大当りへの当選により確変状態の継続回数が制限回数に達した場合にモードの差換えを行うが、具体的には、大当り遊技後の確率状態が確変状態に設定される度にリミッタカウンタの値を加算或いは減算し、リミッタカウンタが制限回数に達することを条件に、モードの差換えを行っても良い。
請求項1に記載の弾球遊技機によれば、確変状態の継続回数が制限回数に達した場合には、確変状態の継続期間の最後に当選した大当りでは、必ず多くの遊技価値が付与される。このため、確変状態が制限回数に達するまで継続したにも関わらず、遊技者が十分な遊技価値を得ることができないといった事態の発生を防ぐことができる。
また、第1,第2始動口を有し、第2始動口は、時短状態でない場合は入賞が不可能(或いは非常に困難)であるが時短状態となった場合に入賞容易となり、第2始動口への入賞について優先的に大当り抽選が行われ(優先消化)、第2大当りでは、第1大当りよりも高い確率で多くの遊技価値が付与されるという構成の弾球遊技機が知られている。このような弾球遊技機においては、時短状態でない場合には、第2始動口への入賞が困難であるため第2大当りよりも第1大当りのほうが発生し易くなる。このため、確変状態中であっても時短状態でない場合には、少しの遊技価値しか付与されないことが多い第1大当りに当選する可能性もあり、確変状態が制限回数まで継続しても、遊技者が少しの遊技価値しか得られないというおそれがある。
そこで、弾球遊技機は、始動口として、入賞確率が常時一定である第1始動口と、開閉装置の閉鎖中は第1始動口よりも入賞確率が低く、該開閉装置が開放されることにより、第1始動口よりも入賞確率が上昇する第2始動口と、を備え、さらに、開閉装置が開放される度合いを制御するための開放状態として、通常開放状態と、通常開放状態よりも開閉装置が開放され易くなる時短状態とが存在する。そして、当否判定手段は、第2始動口への入賞に起因して抽出された大当り判定用乱数に基づく当否判定を、第1始動口への入賞に起因して抽出された大当り判定用乱数に基づく当否判定よりも優先して行い、第1始動口への入賞に起因して抽出された大当り判定用乱数により当選した大当りを第1大当り、第2始動口への入賞に起因して抽出された大当り判定用乱数により当選した大当りを第2大当りとし、モードは、さらに、大当り遊技終了後の開放状態を設定するためのものであり、モード設定手段は、図柄決定用乱数に加え、さらに、大当りが第1大当たりであるか第2大当りであるかを加味してモードを設定し、第2大当り当選時には、第1大当り当選時よりも高い確率で第1種遊技価値を付与するモードを設定する。
こうすることにより、確変状態の継続期間の最後に当選した大当りでは、必ず多くの遊技価値が付与されるため、確変状態が制限回数に達するまで継続したにも関わらず、遊技者が十分な遊技価値を得ることができないといった事態の発生を防ぐことができる。
また、モード差換え手段により差換えられるモードは、モード設定手段により設定されるモードとは異なるモードであっても良い。
こうすることにより、確変状態の継続期間の最後に当選した大当りの継続ラウンド数を、他の大当りのラウンド数に対して異ならせることができ、確変状態の継続回数が制限回数に達したことを遊技者に示唆することが可能となる。
また、モード差換え手段により差換えられるモードは、大当り遊技後の開放状態を時短状態に設定するモードであっても良い。
こうすることにより、確変状態の継続回数が制限回数に達した際に遊技者に特典を付与することができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、大当りに当選すると、予め定められた制限回数まで確変状態が継続するワンセットタイプの弾球遊技機が知られているが、このようなワンセットタイプの弾球遊技機においては、次のような構成を有することにより、確変状態の継続期間の最後に当選した大当りで多くの遊技価値を付与しても良い。
大当りに当選すると、遊技者に遊技価値を付与する大当り遊技を行い、該遊技価値には第1種遊技価値と、該第1種遊技価値よりも小さい第2種遊技価値の二種類が存在すると共に、大当りの当選確率を制御するための確率状態として、通常確率状態と、前記通常確率状態よりも前記当選確率が高い確変状態とが存在する弾球遊技機であって、
入賞確率が常時一定である第1始動口と、
開閉装置の閉鎖中は前記第1始動口よりも入賞確率が低く、該開閉装置が開放されることにより、前記第1始動口よりも入賞確率が上昇する第2始動口と、
前記第1始動口への入賞に起因して第1大当り判定用乱数と第1図柄決定用乱数とを含む複数の乱数を抽出すると共に、前記第2始動口への入賞に起因して第2大当り判定用乱数と第2図柄決定用乱数とを含む複数の乱数を抽出する乱数抽出手段と、
前記乱数抽出手段により抽出された前記大当り判定用乱数に基づき、前記大当りに当選したか否かの当否判定を行い、前記第1大当り判定用乱数に基づく前記当否判定よりも、前記第2大当り判定用乱数に基づく前記当否判定を優先して行う当否判定手段と、
前記大当りに当選すると、前記確変状態の継続回数が制限回数に達するまでは、前記大当り遊技後の前記確率状態を前記確変状態に設定し、該当選により前記継続回数が前記制限回数に達した場合には、該確率状態を前記確変状態に設定する確率状態設定手段と、
前記第1大当り判定用乱数により当選した前記大当りを第1大当り、前記第2大当り判定用乱数により当選した前記大当りを第2大当りとし、前記第1大当りに当選すると、当選した前記第1大当り判定用乱数と共に抽出された前記第1図柄決定用乱数に基づき付与される前記遊技価値を設定し、前記第2大当りに当選すると、付与される前記遊技価値を前記第1種遊技価値に設定する遊技価値設定手段と、
前記開閉装置が開放される度合いを制御するための開放状態として、通常開放状態と、前記通常開放状態よりも前記開閉装置が開放され易くなる時短状態とが存在し、前記大当りに当選すると、当選した前記大当り判定用乱数と共に抽出された前記図柄決定用乱数と、該乱数の抽出に係る前記始動口がいずれであるかとに基づき、前記大当り遊技後の前記開放状態を設定し、前記第2大当りに当選した場合には、前記第1大当りに当選した場合よりも高い確率で前記開放状態を前記時短状態に設定する開放状態設定手段と、
前記継続回数が前記制限回数に達する前記大当りの直前に当選した前記大当りにより行われる前記大当り遊技後の前記開放状態を前記時短状態に設定することにより、前記確変状態の継続期間において最後に発生した前記大当にて付与される前記遊技価値を、前記第1種遊技価値とする差換え手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。
この弾球遊技機では、第2大当りでは必ず多くの遊技価値が付与される。また、第2始動口についての優先消化が行われるため、第2始動口への入賞が容易となる時短状態では、第2大当りの抽選回数が圧倒的に多くなると考えられる。このため、確変状態の継続回数が制限回数に達する直前の大当り後に時短状態とすることで、該制限回数に達する大当りで多くの遊技価値を付与することができるのである。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の裏面図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 第一実施形態における図柄モードの振り分けを示す表である。 各種フラグについて説明するための表である。 第一実施形態における開放バッファ,遊技状態設定テーブルについて説明するための表である。 第一実施形態の保留記憶処理についてのフローチャートである。 第一実施形態の当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態の当否判定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態のリミッタカウンタ設定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態のリミッタフラグ設定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態のモード差換処理についてのフローチャートである。 第一実施形態のモードバッファ設定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態の特別図柄確定処理についてのフローチャートである。 第一実施形態の当り遊技開始処理についてのフローチャートである。 第一実施形態の当り遊技終了処理についてのフローチャートである。 第二実施形態における図柄モードの振り分けを示す表である。 第二実施形態における開放バッファについて説明するための表である。 第二実施形態の当否判定処理についてのフローチャートである。 第二実施形態の当否判定処理についてのフローチャートである。 第二実施形態のリミッタカウンタ設定処理についてのフローチャートである。 第二実施形態のモードバッファ設定処理についてのフローチャートである。 第二実施形態のリミッタフラグ設定処理についてのフローチャートである。 第二実施形態のモード差換処理についてのフローチャートである。 第三実施形態の当否判定処理についてのフローチャートである。 第三実施形態のリミッタカウンタ設定処理についてのフローチャートである。 第三実施形態のリミッタフラグ設定処理についてのフローチャートである。 第三実施形態のモードバッファ設定処理についてのフローチャートである。 第三実施形態のモード差換処理についてのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[構成の説明]
(1)全体の構成について
図1に示すように、弾球遊技機の一種であるパチンコ機1は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠21にて構成の各部を保持する構造である。
外枠21の左側上下には、ヒンジ5bが設けられており、該ヒンジ5bの他方側には図2に記載する内枠3が取り付けられており、内枠3は外枠21に対して開閉可能な構成になっている。
前枠5cには、板ガラス9が取り外し自在に設けられており、板ガラス9の奥には図3 に記載する遊技盤8が内枠3に取り付けられている。
前枠5cの上側左右には、スピーカ11が設けられており、パチンコ機1から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠5cに遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプも複数設けられている。
前枠5cの下方には、上皿12と下皿13が一体に形成されている。下皿13の右側には発射ハンドル18が取り付けられており、該発射ハンドル18を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿12から供給された遊技球が遊技盤8に向けて発射される。
下皿13の左側には、遊技者が操作可能な演出ボタン14が備えられており、遊技者が所定期間中に、該演出ボタン14を操作することで後述する演出図柄表示装置54bに表示される内容が変化したり、スピーカ11より出力される遊技音が変化する。
また、このパチンコ機1はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)5aが付属しており、パチンコ機1には、貸出ボタン16、精算ボタン17及び精算表示装置15を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2に示すように、パチンコ機1の裏側は、前述した遊技盤8を脱着可能に取り付ける内枠3が前述した外枠21に収納されている。この内枠3には、上方から、球タンク22、タンクレール23及び払出装置24が設けられている。この構成により、遊技盤8上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク22からタンクレール23を介して所定個数の遊技球を払出装置24により前述した上皿12に排出することができる。
また、パチンコ機1の裏側には(図4も参照のこと)、主制御装置50、払出制御装置51、演出図柄制御装置54、サブ統合装置53、発射制御装置52、電源基板55が設けられている。なお、演出図柄制御装置54、サブ統合装置53がサブ制御装置に該当する。
主制御装置50、演出図柄制御装置54、サブ統合装置53は遊技盤8に設けられており、払出制御装置51、発射制御装置52、電源基板55が内枠3に設けられている。なお、図2では、発射制御装置52が描かれていないが、発射制御装置52は払出制御装置51の下に設けられている。
また、球タンク22の右側には、外部接続端子61が設けられており、この外部接続端子61より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。
図3に示すように遊技盤8には、公知のガイドレール25a、25bによって囲まれた略円形の遊技領域26が設けられている。この遊技領域26には多数の遊技釘27が打ち付けられている。
遊技領域26のほぼ中央部には、センターケース28が配されている。センターケース28は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置54b(液晶表示装置であり疑似図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓28a等を備えている。
窓28aの上側には7セグメントの第1特図表示装置29と第2特図表示装置30と4個のLEDからなる第2特図保留数表示装置30aが設置され、下側には4個のLEDからなる第1特図保留数表示装置29aが設置されている。
センターケース28に向かって左横には、普通図柄作動ゲート42が配置されており、センターケース28の下方には第1始動口31が配置され、さらにその下方には第2始動口32が配置されている。この第2始動口32には、ドットマトリクスの普通図柄表示装置41が設置されている。
第1始動口31は、いわゆるチャッカーであり、常時入球可能である。
第2始動口32は、羽根40が開閉する電動チューリップであるが、上方に第1始動口31があるために図示の閉鎖状態では遊技球を入球させることができない。しかし、遊技球が普通図柄作動ゲート42を通過すると行われる普通図柄抽選で当り、普通図柄表示装置41に当りの普通図柄が確定表示されると、第2始動口32は開放されて入球容易になる。
第2始動口32の下方にはアタッカー式の大入賞口33aが配置され、その下方にはアウト穴34が設けられている。また、第2始動口32の両側には、一般入賞口35aがガイドレール25bに沿うように設けられている。この一般入賞口35aは、常時、入球率が変化しない普通入賞口である。
また、大入賞口33aの左側には、4個のLEDからなる普図保留数表示装置41aが設置されている。
(2)電気的構成について
このパチンコ機1の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置50を中心にして構成されている。なお、このブロック図には、単に信号を中継するいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置50、払出制御装置51、演出図柄制御装置54a、サブ統合装置53のいずれもCPU、ROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えているが、本実施例では、発射制御装置52、電源基板55にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置52にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
主制御装置50には、第1始動口31に入球した遊技球を検出する第1特図始動SW31a、第2始動口32に入球した遊技球を検出する第2特図始動SW32a、普通図柄作動ゲート42に進入した遊技球を検出する普通図柄作動SW42a、大入賞口33aに入球した遊技球を計数するためのカウントSW33b、一般入賞口35aに入球した遊技球を検出する一般入賞口SW35b等の検出信号が入力される。
主制御装置50は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置51及びサブ統合装置53に出力する。
また、主制御装置50は、図柄表示装置中継端子板64を介して接続されている第1特図表示装置29a、第2特図表示装置30a及び普通図柄表示装置41の表示や、第1特図保留数表示装置29a、第2特図保留数表示装置30a及び普図保留数表示装置41aの点灯を制御する。
更に、主制御装置50は、大入賞口ソレノイド33cを制御することで大入賞口33aの開閉を制御し、普通役物ソレノイド40bを制御することで第2始動口32の開閉を制御する。
主制御装置50からの出力信号は試験信号端子にも出力されほか、図柄変動や大当り等の管理用の信号が外部接続端子61に出力されてホールメインコンピュータに送られる。
主制御装置50と払出制御装置51とは双方向通信が可能である。
払出制御装置51は、主制御装置50から送られてくるコマンドに応じて払出モータ24aを稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出SW24bの検出信号は払出制御装置51に入力され、払出制御装置51で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置50と払出制御装置51に払出SW24bの検出信号が入力され、主制御装置50と払出制御装置51の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置51は、前面枠閉鎖SW38、意匠枠閉鎖SW39、球切れSW23a、払出SW24b、満杯SW13aからの信号が入力され、満杯SW13aにより下皿13が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れSW23aにより球タンク22に遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ24aを停止させ、賞球の払出動作を停止させる。また、満杯SW13a、球切れSW23aも、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置51は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ24aの駆動を再開させる。
また、払出制御装置51はCRユニット端子板60を介してCRユニット5aと交信することで払出モータ24aを作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出SW24bに検出され、検出信号は払出制御装置51に入力される。また、CRユニット端子板60は精算表示装置15とも双方向通信可能に接続されており、精算表示装置15には、遊技球の貸出しを要求するための球貸SW16a、精算を要求するための精算SW17aが設けられている。
また、払出制御装置51は、外部接続端子61を介して賞球に関する情報、枠(内枠3、前枠5c)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置52に対して発射停止信号を送信する。
なお本実施例では遊技球を払出す構成であるが、入賞等に応じて発生した賞球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置52は発射モータ36を制御して、遊技球を遊技領域26に遊技球を発射させる。
なお、発射制御装置52には払出制御装置51以外に発射ハンドル18からの回動量信号、タッチSW20aからのタッチ信号、発射停止SW19aから発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル18を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル18を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止SW19aを押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置52に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル18を触っていても遊技球は発射出来ないようになっている。
サブ統合装置53はサブ制御装置に該当し、主制御装置50から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置54aに送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ11からの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ37を制御する。また、サブ統合装置53には、遊技SW14aが接続されており、遊技者が遊技SW14aを操作した際には、その信号がサブ統合装置53に入力される。
サブ統合装置53と演出図柄制御装置54aとは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置54aは、サブ統合装置53から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置50から送信されてきたものとサブ統合装置53が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置54bを制御して、疑似図柄等の演出画像を表示させる。
[第一実施形態]
[動作の説明]
次に、第一実施形態におけるパチンコ機1の動作について説明する。
(1)概要について
既に述べたように、パチンコ機1は、第1,第2始動口と第1,第2特図表示装置とを有しており、第1始動口31への入賞により第1特図表示装置29に表示される第1特別図柄(第1特図)に対応する大当り抽選が行われると共に、第2始動口32への入賞により第2特図表示装置30に表示される第2特別図柄(第2特図)に対応する大当り抽選が行われる。この大当り抽選は、各始動口への入賞により抽出され保留記憶された大当り判定用乱数により行われるが、パチンコ機1では、第2始動口32への入賞により保留記憶された大当り判定用乱数については、第1始動口31への入賞により保留記憶された大当り判定用乱数よりも優先的に大当り抽選を行う優先消化が行われる。
また、パチンコ機1は、大当り抽選への当選確率状態として、通常確率状態と、通常確率状態よりも当選確率がアップする確変状態とを有している。また、第2始動口32が開放される度合いである開放状態として、通常開放状態(時短無とも記載)と、通常開放状態よりも第2始動口32が開放され易くなる時短状態(時短有とも記載)とを有している。時短状態では、通常開放状態よりも普通図柄抽選での当選確率と、普通図柄抽選の当選時の第2始動口32の羽根40の開放時間が長くなると共に、普通図柄の変動時間が短縮される。以後、この当選確率状態と開放状態とを合わせて遊技状態と称する。
また、パチンコ機1では、始動口への入賞により大当り判定用乱数と共に図柄決定用乱数1,2が抽出され、保留記憶される。そして、この始動口(特別図柄)の種類に応じた図柄決定用乱数による抽選で大当り遊技のラウンド数と大当り遊技後の遊技状態とを定める図柄モードが選択され、選択された図柄モード等に応じて、大当り当選時に特図表示装置に確定表示される特別図柄(停止図柄)が決定される。
また、パチンコ機1は、大当り遊技後の当選確率状態が確変状態となる大当りが連続して発生することで確変状態が継続するが、この確変状態の継続回数を制限するためのリミッタ機能を有している。確変状態の継続回数が制限回数(一例として5回)に達すると、リミッタ機能が作動し、大当り遊技後の遊技状態(当選確率状態)が強制的に通常確率状態に設定される。尚、このとき、大当り遊技の継続ラウンド数は、必ず14R或いは16Rに設定される(詳細については後述する)。
(2)図柄モードについて
次に、大当り遊技のラウンド数と大当り遊技後の遊技状態とを定める図柄モードについて説明する。第一実施形態では、図柄モード0〜4が設けられている。
図5(1),(2)に記載されているように、図柄モード0〜4には、それぞれ、“14R確変時短有図柄”,“2R確変時短有図柄”,“2R確変時短無図柄”,“14R通常時短有図柄”,“16R通常時短無図柄”という名称が付されている。そして、図柄モード0〜4が選択された場合には、大当り遊技のラウンド数は、それぞれ、14R,2R,2R,14R,16Rに設定され、大当り遊技後の遊技状態は、図柄モードと大当り当選時の遊技状態とに基づき設定される。
また、図5(1)に記載されているように、第1特図による大当り当選時には、図柄決定用乱数1による抽選により、20/100の確率で図柄モード0が、30/100の確率で図柄モード1が、30/100の確率で図柄モード2が、20/100の確率で図柄モード3が選択される。また、図5(2)に記載されているように、第2特図による大当り当選時には、図柄決定用乱数1による抽選により、80/100の確率で図柄モード0が、20/100の確率で図柄モード3が選択され、大当り遊技の継続ラウンド数は、常に14Rとなる。
また、図5(1),(2)に記載されているように、停止図柄は、図柄決定用乱数2と選択された図柄モードとにより決定される。
尚、図柄モード4に関しては、リミッタ機能の作動時のみに選択される(詳細については後述する)。
(3)各種フラグ,バッファについて
次に、第一実施形態のパチンコ機1の制御に用いられる各種フラグやバッファについて説明する。
(a)確変フラグ,時短フラグ等について
パチンコ機1では、大当り抽選への当選確率状態を示す確変フラグや、第2始動口32の開放状態を示す時短フラグが用いられる。図6(1),(2)に記載されているように、確変フラグは、1の場合は確変状態を、0の場合は通常確率状態を示し、時短フラグは、1の場合は時短状態を、0の場合は通常開放状態を示す。
また、パチンコ機1では、当選確率状態と開放状態とを合わせた遊技状態を示す状態フラグが用いられる。図6(3),(4)に記載されているように、状態フラグは、時短フラグの値を0ビット目、確変フラグの値を1ビット目に配置することで構成されている。
(b)リミッタフラグについて
また、パチンコ機1では、リミッタ機能の作動状態を示すリミッタフラグが用いられる。図6(5)に記載されているように、リミッタフラグは、1の場合はリミッタの作動中、すなわち、大当り遊技終了後の当選確率状態が通常確率状態に設定されることを示し、0の場合は大当り遊技終了後の当選確率状態が抽選により設定されることを示す。
(c)開放バッファについて
また、パチンコ機1では、大当り遊技のラウンド数を定めるための開放バッファが用いられる。図7(1)に記載されているように、図柄モードが4の場合には、開放バッファに0が設定され、大当り遊技のラウンド数(連続作動回数)が最大16回、各ラウンドの大入賞口33aの開放時間が30秒に設定される。また、図柄モードが0或いは3の場合には、開放バッファに1が設定され、大当り遊技のラウンド数(連続作動回数)が最大14回、各ラウンドの大入賞口33aの開放時間が30秒に設定される。また、図柄モードが1或いは2の場合には、開放バッファに2が設定され、大当り遊技のラウンド数(連続作動回数)が最大2回、各ラウンドの大入賞口33aの開放時間が0.8秒に設定される。
尚、後述する小当りに当選した場合には、開放バッファに3が設定され、大当り遊技のラウンド数(連続作動回数)が最大1回、1ラウンドにおける大入賞口33aの開放時間として、0.8秒が2回に設定される。
(d)モードバッファについて
既に述べたように、パチンコ機1では、図柄モードや大当り当選時の遊技状態に基づき大当り遊技後の遊技状態が設定されるが、この遊技状態の設定は、大当り遊技開始前に図柄モード等に基づきモードバッファを設定し、大当り遊技終了後にモードバッファに基づき確変フラグや時短フラグや状態フラグ等を設定することで実現される。
図7(2)には、モードバッファの値と、時短フラグ,時短カウンタ,確変フラグ,確変カウンタ,状態フラグとの対応関係を示す遊技状態設定テーブルが記載されている。
図7(2)に記載されているように、モードバッファが0の場合には、時短フラグが0,確変フラグが0,状態フラグが0に設定され、モードバッファが1の場合には、時短フラグが1,確変フラグが0,状態フラグが1に設定される。また、モードバッファが2の場合には、時短フラグが0,確変フラグが1,状態フラグが2に設定され、モードバッファが3の場合には、時短フラグが1,確変フラグが1,状態フラグが3に設定される。尚、時短フラグが1の場合には、時短カウンタには100(64h)が設定され、時短フラグが0の場合には、時短カウンタには0が設定される。また、確変フラグが1の場合には、確変カウンタには10000(2710h)が設定され、確変フラグが0の場合には、確変カウンタには0が設定される。
(4)保留記憶処理について
次に、第1,第2始動口への遊技球の入賞が発生した際に乱数を抽出して保留記憶する保留記憶処理について、図8のフローチャートを用いて説明する。本処理は、メインルーチンから定期的に実行される処理である。
S105では、主制御装置50は、第1特図始動SW31aの検出信号に基づき、第1始動口31への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S105:Yes)、S110に処理を移行し、否定判定の場合は(S105:No)、S125に処理を移行する。
S110では、主制御装置50は、第1始動口31についての保留記憶数が最大値(第一実施形態では4)か否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S110:Yes)、S115に処理を移行し、否定判定の場合は(S110:No)、S125に処理を移行する。
S115では、主制御装置50は、大当り判定用乱数や図柄決定用乱数1,2等を抽出して保留記憶し(第1保留記憶とも記載)、S120に処理を移行する。
S120では、主制御装置50は、サブ統合装置53に保留記憶の数を送信し、S125に処理を移行する。
S125では、主制御装置50は、第2特図始動SW32aの検出信号に基づき、第2始動口32への遊技球の入賞が発生したかを判定する。そして、肯定判定の場合は(S125:Yes)、S130に処理を移行し、否定判定の場合は(S125:No)、本処理を終了する。
S130では、主制御装置50は、第2始動口32についての保留記憶数が最大値(第一実施形態では4)か否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S130:Yes)、S135に処理を移行し、否定判定の場合は(S130:No)、本処理を終了する。
S135では、主制御装置50は、大当り判定用乱数や図柄決定用乱数1,2等を抽出して保留記憶し(第2保留記憶とも記載)、S140に処理を移行する。
S140では、主制御装置50は、サブ統合装置53に保留記憶の数を送信し、本処理を終了する。
(5)当否判定処理について
次に、保留記憶された大当り判定用乱数により大当りに当選したか否かを判定する当否判定処理について、図9,10のフローチャートを用いて説明する。本処理は、メインルーチンから定期的に実行される処理である。
S205では、主制御装置50は、条件装置の作動中、すなわち、大当り遊技の実行中,特別図柄の変動中,確定表示中のうちのいずれかであるか否かを判定し、否定判定なら始動条件が成立したものとみなす。そして、始動条件が成立した場合には(S205:Yes)、S210に処理を移行し、始動条件が成立していない場合には(S205:No)、本処理を終了する。
S210では、主制御装置50は、第2保留記憶の有無を判定する。そして、肯定判定の場合には(S210:Yes)、大当り抽選の対象を第2保留記憶に設定してS220に処理を移行し、否定判定の場合には(S210:No)、S215に処理を移行する。
S215では、主制御装置50は、第1保留記憶の有無を判定する。そして、肯定判定の場合には(S215:Yes)、大当り抽選の対象を第1保留記憶に設定してS220に処理を移行し、否定判定の場合には(S215:No)、本処理を終了する。
S220では、主制御装置50は、状態フラグを参照して通常確率状態をチェックする。そして、状態フラグの値が2未満、すなわち、当選確率状態が通常確率状態の場合には(S220:Yes)、S225に処理を移行し、状態フラグの値が2以上、すなわち、確変状態の場合には(S220:No)、S305(図10)に処理を移行する。
S225では、主制御装置50は、大当り抽選の対象である保留記憶のうち、最も古い大当り判定用乱数及び図柄決定用乱数1,2等を読み出し、残りの乱数をシフトする保留記憶シフト処理を行い、S230に処理を移行する。
S230では、主制御装置50は、読み出した大当り判定用乱数の値を、通常確率状態時の判定値と比較し、大当り抽選に当選したか否かを判定する。そして、これに続くS235では、大当り抽選に当選した場合には(S235:Yes)、S240に処理を移行し、当選していない場合には(S235:No)、S275に処理を移行する。
S240では、主制御装置50は、読み出した図柄決定用乱数1と、大当りが第1特図と第2特図のどちらに対応するものであるかに基づき図柄モードを決定し、S245に処理を移行する。
S245では、主制御装置50は、決定した図柄モードと読み出した図柄決定用乱数2とに基づき停止図柄を決定し、S250に処理を移行する。
S250では、主制御装置50は、上述したリミッタ機能の実現のため確変状態の継続回数をカウントするリミッタカウンタの初期値を設定するサブルーチンであるリミッタカウンタ設定処理をコールする。そして、該設定処理が終了すると、S255に処理を移行する。
S255では、主制御装置50は、図柄モードや現在の遊技状態に基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を設定するサブルーチンであるモードバッファ設定処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S260に処理を移行する。
S260では、主制御装置50は、図柄モードに応じて大当り遊技の継続ラウンド数を設定する開放バッファ設定処理を実行し、S265に処理を移行する。
S265では、主制御装置50は、読み出した乱数に基づき、第1特図表示装置29又は第2特図表示装置30、及び演出図柄表示装置54bに表示する図柄の変動時間を示す変動パターンを選択し、S270に処理を移行する。
S270では、主制御装置50は、サブ統合装置53に対し選択した図柄および変動パターンの情報を送信し、本処理を終了する。
また、S235にて大当りに当選していないと判定された場合に移行するS275では、主制御装置50は、読み出した大当り判定用乱数に基づき小当りに当選したか否かを判定する。そして、小当りに当選した場合には(S275:Yes)、S280に処理を移行し、当選していない場合には(S275:No)、S295に処理を移行する。
S280では、主制御装置50は、読み出した図柄判定用乱数2に基づき小当り当選時の停止図柄を決定し、S285に処理を移行する。
S285では、主制御装置50は、時短状態の継続回数をカウントする時短カウンタをデクリメントする時短カウンタ減算処理を行い、S290に処理を移行する。
S290では、主制御装置50は、開放バッファに3を設定する。そして、先に説明したS265の実行後にS270に処理を移行する。
また、S275にて小当りに当選していないと判定された場合に移行するS295では、読み出した乱数に基づきはずれ時の停止図柄を選択するハズレ図柄選択処理を行う。そして、先に説明したS285,S265の実行後にS270に処理を移行する。
また、S220にて状態フラグの値が2以上であると判定された場合、すなわち、当選確率状態が確変状態の場合に移行するS305では、主制御装置50は、大当り抽選の対象である第1或いは第2保留記憶のうち、最も古い大当り判定用乱数及び図柄決定用乱数1,2等を読み出し、残りの乱数をシフトする保留記憶シフト処理を行い、S310に処理を移行する。
S310では、主制御装置50は、読み出した大当り判定用乱数の値を、確変状態時の判定値と比較し、大当り抽選に当選したか否かを判定する。そして、これに続くS315では、大当り抽選に当選した場合には(S315:Yes)、S320に処理を移行し、当選していない場合には(S315:No)、S360に処理を移行する。
S320では、主制御装置50は、読み出した図柄決定用乱数1と、大当りが第1特図と第2特図のどちらに対応するものであるかに基づき図柄モードを決定し、S325に処理を移行する。
S325では、主制御装置50は、決定した図柄モードと読み出した図柄決定用乱数2とに基づき停止図柄を決定し、S330に処理を移行する。
S330では、主制御装置50は、上述したリミッタ機能を作動させるサブルーチンであるリミッタフラグ設定処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S335に処理を移行する。
S335では、主制御装置50は、リミッタ機能作動時(すなわち、確変状態の継続回数が制限回数に達した場合)に、大当り遊技後の当選確率状態を通常確率状態に設定すると共に、該大当り遊技のラウンド数を14R或いは16Rとするサブルーチンであるモード差換処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S340に処理を移行する。
S340では、主制御装置50は、図柄モードや現在の遊技状態に基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を設定するサブルーチンであるモードバッファ設定処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S345に処理を移行する。
S345では、主制御装置50は、図柄モードに応じて大当り遊技の継続ラウンド数を設定する開放バッファ設定処理を実行し、S350に処理を移行する。
S350では、主制御装置50は、読み出した乱数に基づき、第1特図表示装置29又は第2特図表示装置30、及び演出図柄表示装置54bに表示する図柄の変動時間を示す変動パターンを選択し、S355に処理を移行する。
S355では、主制御装置50は、サブ統合装置53に対し選択した図柄および変動パターンの情報を送信し、本処理を終了する。
また、S315にて大当りに当選していないと判定された場合に移行するS360では、主制御装置50は、読み出した大当り判定用乱数に基づき小当りに当選したか否かを判定する。そして、小当りに当選した場合には(S360:Yes)、S365に処理を移行し、当選していない場合には(S360:No)、S380に処理を移行する。
S365では、主制御装置50は、読み出した図柄判定用乱数2に基づき小当り当選時の停止図柄を決定し、S370に処理を移行する。
S370では、主制御装置50は、時短状態の継続回数をカウントする時短カウンタと、確変状態の継続回数をカウントする確変カウンタをデクリメントする確変・時短カウンタ減算処理を行い、S375に処理を移行する。
S375では、主制御装置50は、開放バッファに3を設定する。そして、先に説明したS350の実行後にS355に処理を移行する。
また、S360にて小当りに当選していないと判定された場合に移行するS380では、保留記憶から読み出した乱数に基づきはずれ時の停止図柄を選択するハズレ図柄選択処理を行う。そして、先に説明したS370,S350の実行後にS355に処理を移行する。
(6)リミッタカウンタ設定処理について
次に、リミッタ機能の実現のため確変状態の継続回数をカウントするリミッタカウンタの初期値を設定するサブルーチンであるリミッタカウンタ設定処理について、図11に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
図11(1)に記載されているように、減算処理によりリミッタカウンタを更新する場合であれば、主制御装置50は、図柄モードに基づき、大当り遊技後の当選確率状態が確変状態となるか否かを判定する(S405)(図柄モードが0,1,2の場合は、大当り遊技後に確変状態となる)。そして、肯定判定の場合には、リミッタカウンタに5を設定し(S410)、本処理を終了する。
また、図11(2)に記載されているように、加算処理によりリミッタカウンタを更新する場合には、主制御装置50は、図柄モードに基づき、大当り遊技後の当選確率状態が確変状態となるか否かを判定し(S415)(図柄モードが0,1,2の場合は、大当り遊技後に確変状態となる)、肯定判定の場合にはリミッタカウンタに0を設定し(S420)、本処理を終了する。
(7)リミッタフラグ設定処理について
次に、リミッタ機能により確変状態の継続回数を制限するリミッタフラグを設定するサブルーチンであるリミッタフラグ設定処理について、図12に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
図12(1)には、減算処理によりリミッタカウンタを更新する場合のフローチャートが記載されている。このフローチャートのS505では、主制御装置50は、図柄モードに基づき、大当り遊技後の当選確率状態が確変状態となるか否かを判定する(図柄モードが0,1,2の場合は、大当り遊技後に確変状態となる)。
そして、肯定判定が得られた場合には、リミッタカウンタをデクリメントし(S510)、デクリメント後のリミッタカウンタが0となった場合には(S515:Yes)、リミッタフラグをセットしてリミッタ機能を作動させ(S520)、本処理を終了する。
一方、S505にて否定判定が得られた場合には、リミッタカウンタに空値を設定し(S525)、本処理を終了する。
また、図12(2)には、加算処理によりリミッタカウンタを更新する場合のフローチャートが記載されている。このフローチャートのS530では、主制御装置50は、図柄モードに基づき、大当り遊技後の当選確率状態が確変状態となるか否かを判定する(図柄モードが0,1,2の場合は、大当り遊技後に確変状態となる)。
そして、肯定判定が得られた場合には、リミッタカウンタをインクリメントし(S535)、インクリメント後のリミッタカウンタが5となった場合には(S540:Yes)、リミッタフラグをセットしてリミッタ機能を作動させ(S545)、本処理を終了する。
一方、S530にて否定判定が得られた場合には、リミッタカウンタに空値を設定し(S550)、本処理を終了する。
(8)モード差換処理について
次に、リミッタ機能作動時(つまり、確変状態の継続回数が制限回数に達した場合)に、大当り遊技後の当選確率状態を通常確率状態に設定すると共に、大当り遊技のラウンド数を14R或いは16Rとするサブルーチンであるモード差換処理について、図13に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
S605では、主制御装置50は、リミッタフラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S605:Yes)、S610に処理を移行し、否定判定の場合には(S605:No)、S625に処理を移行する。
S610では、主制御装置50は、当選した大当りが第1特図に対応するものか否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S610:Yes)、S320で決定した図柄モードの内容にかかわらず図柄モードを4に差換え(S615)、S625に処理を移行し、否定判定の場合は(S610:No)、S320で決定した図柄モードの内容にかかわらず図柄モードを3に差換え(S620)、S625に処理を移行する。
S625では、主制御装置50は、リミッタフラグをクリアし、本処理を終了する。
(9)モードバッファ設定処理について
次に、図柄モードや大当り当選時の遊技状態に基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を設定するサブルーチンであるモードバッファ設定処理について、図14に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
S705では、主制御装置50は、図柄モードが4であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S705:Yes)、モードバッファに0を設定して、大当り遊技後の遊技状態を通常確率状態かつ時短無しとし(S710)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S705:No)、S715に処理を移行する。
S715では、主制御装置50は、図柄モードが0であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S715:Yes)、モードバッファに3を設定して、大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S720)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S715:No)、S725に処理を移行する。
S725では、主制御装置50は、図柄モードが3であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S725:Yes)、モードバッファに1を設定して、大当り遊技後の遊技状態を通常確率状態かつ時短有りとし(S730)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S725:No)、S735に処理を移行する。
S735では、主制御装置50は、状態フラグが1または3であるか否か(すなわち、現在の開放状態が時短有りか否か)を判定し、肯定判定が得られた場合には(S735:Yes)、モードバッファに3を設定して、大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S740)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S735:No)、S745に処理を移行する。
S745では、主制御装置50は、状態フラグが2であるか否か(すなわち、現在の遊技状態が確変状態かつ時短無しであるか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S745:Yes)、S750に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S745:No)、S760に処理を移行する。
S750では、主制御装置50は、図柄モードが1であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S750:Yes)、モードバッファに3を設定して、大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S755)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S750:No)、モードバッファに2を設定して、大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短無しとし(S760)、本処理を終了する。
(10)特別図柄確定処理について
次に、特別図柄の変動表示が終了した際に、各種フラグやカウンタを設定する特別図柄確定処理について、図15のフローチャートを用いて説明する。本処理は、メインルーチンから定期的に実行される処理である。
S805では、主制御装置50は、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S805:Yes)、サブ統合装置53に対し特別図柄の変動が終了した旨を通知する確定コマンド送信処理を行い(S810)、S815に処理を移行する。一方、否定判定が得られた場合には(S805:No)、本処理を終了する。
S815では、主制御装置50は、特図表示装置の停止図柄が大当り図柄となっているか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S815:Yes)、大当りフラグをセットし(S820)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S815:No)、S825に処理を移行する。
S825では、主制御装置50は、特図表示装置の停止図柄が小当り図柄となっているか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S825:Yes)、小当りフラグをセットし(S830)、S835に処理を移行する。一方、否定判定が得られた場合には(S825:No)、S835に処理を移行する。
S835では、主制御装置50は、確変フラグが1であるか判定し、該判定で肯定判定が得られた場合には(S835:Yes)、さらに、確変カウンタが0であるか否かを判定する(S840)。そして、確変カウンタが0である場合には(S840:Yes)、確変フラグをクリアし(S845)、S850に処理を移行する。また、S835やS840の判定で否定判定が得られた場合には、S850に処理を移行する。
S850では、主制御装置50は、時短フラグが1であるか判定し、該判定で肯定判定が得られた場合には(S850:Yes)、さらに、時短カウンタが0であるか否かを判定する(S855)。そして、時短カウンタが0である場合には(S855:Yes)、時短フラグをクリアし(S860)、S865に処理を移行する。また、S850やS855の判定で否定判定が得られた場合には、S865に処理を移行する。
S865では、主制御装置50は、状態フラグの値と時短フラグ及び確変フラグの値とを比較し、状態フラグの変更の要否を判定する。状態フラグの変更が必要な場合には(S865:Yes)、時短フラグの値を0ビット目、確変フラグの値を1ビット目に設定することにより状態フラグを更新し(S870)、本処理を終了する。状態フラグの変更が不要な場合には(S865:No)、本処理を終了する。
(11)当り遊技開始処理について
次に、大当り或いは小当りに当選した際に、特別図柄の変動表示の終了後に大当り遊技或いは小当り遊技を開始する当り遊技開始処理について、図16に記載のフローチャートを用いて説明する。本処理は、メインルーチンから定期的に実行される処理である。
S905では、主制御装置50は、大当りフラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定の場合(S905:Yes)、開放バッファに基づき大当り遊技のラウンド数や各ラウンドの大入賞口33aの開放時間等を設定する大当り遊技設定処理を実行し(S910)、該処理に続き、開放バッファをクリアする開放バッファクリア処理を実行する(S915)。
続いて、主制御装置50は、状態フラグのクリアと(S920)、時短フラグのクリアと(S925)、時短カウンタのクリアと(S930)、確変フラグのクリアと(S935)と、確変カウンタのクリアと(S940)とを行い、本処理を終了する。
また、S905にて否定判定が得られた場合に移行するS945では、小当りフラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定の場合(S945:Yes)、小当り遊技の際の大入賞口33aの開放時間等を設定する小当り遊技設定処理を実行する(S950)。そして、開放バッファをクリアする開放バッファクリア処理を実行し(S955)、本処理を終了する。また、S945にて否定判定が得られた場合には、本処理を終了する。
(12)当り遊技終了処理について
次に、大当り遊技或いは小当り遊技が終了した際に、各種フラグやカウンタの設定等を行う当り遊技終了処理について、図17のフローチャートを用いて説明する。本処理は、メインルーチンから定期的に実行される処理である。
S1005では、主制御装置50は、大当り遊技或いは小当り遊技の終了インターバル時間が経過したか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1005:Yes)、S1010に処理を移行し、否定判定の場合には(S1005:No)、本処理を終了する。
S1010では、主制御装置50は、大当りフラグがセットされているか否かを判定する。そして、肯定判定の場合には(S1010:Yes)、S1015に処理を移行し、否定判定の場合には(S1010:No)、S1060に処理を移行する。
S1015では、主制御装置50は、役物の作動を停止させる役物連続作動装置停止処理を実行し、これに続いて、大入賞口33aの開放動作を停止させる条件装置作動停止処理を実行し(S1020)、S1025に処理を移行する。
S1025では、主制御装置50は、モードバッファを参照し、モードバッファの値に基づき状態フラグの設定と(S1030)、時短フラグ及び時短カウンタの設定と(S1035,S1040)、確変フラグ及び確変カウンタの設定と(S1045,S1050)を行い、S1055に処理を移行する。
S1055では、主制御装置50は、モードバッファをクリアするモードバッファクリア処理を実行し、S1060に処理を移行する。
S1060では、主制御装置50は、サブ統合装置53に当り遊技の終了を通知する終了コマンド送信処理を実行し、さらに、大当りフラグ或いは小当りフラグをクリアし(S1065)、本処理を終了する。
[効果]
第一実施形態のパチンコ機1では、確変状態であっても、時短無しの場合には、第2特図の大当りよりも第1特図の大当りに当選する可能性が高く、また、第1特図の大当りに当選した場合にはラウンド数が2Rの大当り遊技が行われる可能性がある。また、確変状態の継続中に図柄モード2となる大当りが連続して発生する場合や、時短状態(継続回数100回)の継続中に大当りに当選しない場合等も稀に発生し、このような場合には、確変状態の継続期間中に第1特図の大当りしか発生せず、ラウンド数が14Rの大当りが一度も発生しないという事態が発生する可能性がある。
そこで、第一実施形態のパチンコ機1では、確変状態の継続回数が制限回数に達した場合には、図柄決定用乱数の値に関らず図柄モードが4或いは3に差換えられ、大当り遊技のラウンド数が16R或いは14Rとなる。このため、例えば、確変状態の継続期間に時短状態にならず、ラウンド数が14Rの大当りが一度も発生しなかった場合等であっても、該継続期間の最後の大当りは必ずラウンド数が14R以上となる。したがって、確変状態が制限回数に達するまで継続したにも関わらず、遊技者が十分な遊技価値を得ることができないといった事態の発生を防ぐことができる。
[第二実施形態]
[動作の説明]
次に、第二実施形態におけるパチンコ機1の動作について説明する。
(1)概要について
第二実施形態においても、第一実施形態と同様に、パチンコ機1は、第1特図に対応する大当り抽選と第2特図に対応する大当り抽選を行うと共に、第2始動口32への入賞により保留記憶された大当り判定用乱数について優先的に大当り抽選を行う優先消化を行う。また、大当り抽選への当選確率状態として、通常確率状態と確変状態とを有すると共に、開放状態として通常開放状態と時短状態とを有している。
また、第二実施形態では、第一実施形態と同様、大当り判定用乱数とともに抽出された図柄決定用乱数による抽選で図柄モードが選択され、この図柄モードに基づき大当り遊技のラウンド数や大当り遊技後の開放状態が決定される。しかしながら、第二実施形態のパチンコ機1は、大当りに当選すると大当り遊技後の当選確率状態が必ず確変状態となり、確変状態の継続回数が制限回数(一例として5回)に達すると、リミッタ機能が作動して大当り遊技終了後の当選確率状態が通常確率状態に設定されるワンセットタイプとして構成されている。
また、第二実施形態では、第一実施形態と同様、第2特図については優先消化が行われると共に、第2特図に対応する大当り遊技のラウンド数は必ず14Rに設定される。つまり、開放状態が時短状態となり、第2始動口32への入賞が容易となった場合には、高い確率で第2特図に対応する大当りが発生し、14Rの大当り遊技が行われるのである。そこで、第二実施形態では、リミッタ機能が作動して当選確率状態が通常確率状態となる大当り(すなわち、継続回数が制限回数に達する大当り)の直前の大当りの後の開放状態を時短状態とすることにより、継続回数が制限回数に達する大当りのラウンド数が14Rに設定される。
(2)図柄モードについて
図18(1),(2)に記載されているように、図柄モード0〜2には、それぞれ、“14R時短有図柄”,“2R時短有図柄”,“2R時短無図柄”という名称が付されている。そして、図柄モード0〜2が選択された場合には、大当り遊技のラウンド数は、それぞれ、14R,2R,2Rに設定され、大当り遊技後の遊技状態は、図柄モードと大当り当選時の遊技状態とに基づき設定される。
また、図18(1)に記載されているように、第1特図による大当り当選時には、図柄決定用乱数1による抽選により、40/100の確率で図柄モード0が、30/100の確率で図柄モード1が、30/100の確率で図柄モード2が選択される。また、図18(2)に記載されているように、第2特図による大当り当選時には、必ず図柄モード0が選択され、大当り遊技の継続ラウンド数は、常に14Rとなる。
また、図18(1),(2)に記載されているように、停止図柄は、図柄決定用乱数2と選択された図柄モードとにより決定される。
(3)各種フラグ,バッファについて
次に、第二実施形態のパチンコ機1の制御に用いられる各種フラグやバッファについて説明する。第二実施形態では、第一実施形態と同様の確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ、リミッタフラグ、開放バッファ、モードバッファが用いられる。第二実施形態では、図柄モードの値と開放バッファの設定値との対応関係が第一実施形態と異なるため、以下に、開放バッファについて説明する。
(a)開放バッファについて
図19に記載されているように、図柄モードが0の場合には、開放バッファに0が設定され、大当り遊技のラウンド数(連続作動回数)が最大14回、各ラウンドの大入賞口33aの開放時間が30秒に設定される。また、図柄モードが1或いは2の場合には、開放バッファに1が設定され、大当り遊技のラウンド数(連続作動回数)が最大2回、各ラウンドの大入賞口33aの開放時間が0.8秒に設定される。
尚、第一実施形態にて説明した小当りに当選した場合には、開放バッファに2が設定され、大当り遊技のラウンド数(連続作動回数)が最大1回、1ラウンドにおける大入賞口33aの開放時間として、0.8秒が2回に設定される。
(4)各種処理について
第二実施形態においても、第一実施形態と同様の処理が行われるが、当否判定処理,リミッタカウンタ設定処理,モードバッファ設定処理,リミッタフラグ設定処理,モード差換処理に関しては、第一実施形態と異なっている。以下に、これらの処理について、第一実施形態との相違点を中心に説明する。
(5)当否判定処理について
まず、当否判定処理について、図20,21のフローチャートを用いて説明する。第二実施形態の当否判定処理と第一実施形態の当否判定処理とは、第一実施形態の当否判定処理におけるS290,S330〜S340,S375において相違している。
第二実施形態の当否判定処理において、上記S290に相当するS1190では、主制御装置50は、開放バッファに2を設定する。そして、S1165の実行後にS1170に処理を移行する。
また、上記S330に相当するS1230では、主制御装置50は、図柄モードや現在の遊技状態やリミッタ機能の作動中か否かに基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を設定するサブルーチンであるモードバッファ設定処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S1235に処理を移行する。
また、上記S335に相当するS1235では、主制御装置50は、リミッタ機能を作動させるサブルーチンであるリミッタフラグ設定処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S1240に処理を移行する。
また、上記S340に相当するS1240では、主制御装置50は、リミッタ機能が作動する大当り(すなわち、確変状態の継続回数が制限回数に達した大当り)のラウンド数を14Rとするため、該大当りの直前に当選した大当りの後の開放状態を時短状態とするサブルーチンであるモード差換処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S1245に処理を移行する。
また、上記S375に相当するS1275では、主制御装置50は、開放バッファに2を設定する。そして、S1250の実行後にS1255に処理を移行する。
(6)リミッタカウンタ設定処理について
次に、リミッタ機能の実現のため確変状態の継続回数をカウントするリミッタカウンタの初期値を設定するサブルーチンであるリミッタカウンタ設定処理について、図22に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
図22(1)に記載されているように、減算処理によりリミッタカウンタを更新する場合であれば、主制御装置50は、リミッタカウンタに4を設定し(S1305)、本処理を終了する。
また、図22(2)に記載されているように、加算処理によりリミッタカウンタを更新する場合には、主制御装置50は、リミッタカウンタに0を設定し(S1310)、本処理を終了する。
(7)モードバッファ設定処理について
次に、図柄モードや大当り当選時の遊技状態やリミッタ機能の作動の有無に基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を設定するサブルーチンであるモードバッファ設定処理について、図23に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
S1405では、主制御装置50は、リミッタフラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S1405:Yes)、モードバッファに0を設定して大当り遊技終了後の遊技状態を通常確率状態かつ時短無しとし(S1410)、本処理を終了する。また、否定判定が得られた場合には(S1405:No)、S1415に処理を移行する。
S1415では、主制御装置50は、選択された図柄モードが0であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S1415:Yes)、モードバッファに3を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S1420)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S1415:No)、S1425に処理を移行する。
S1425では、主制御装置50は、状態フラグが3であるか否か(すなわち、現在の遊技状態が確変状態かつ時短有りか否か)を判定し、肯定判定が得られた場合には(S1425:Yes)、モードバッファに3を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S1430)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S1425:No)、S1435に処理を移行する。
S1435では、主制御装置50は、状態フラグが2であるか否か(すなわち、現在の遊技状態が確変状態かつ時短無しであるか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S1435:Yes)、S1440に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S1435:No)、S1450に処理を移行する。
S1440では、主制御装置50は、選択された図柄モードが1であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S1440:Yes)、モードバッファに3を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S1445)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S1440:No)、モードバッファに2を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短無しとし(S1450)、本処理を終了する。
(8)リミッタフラグ設定処理について
次に、リミッタ機能により確変状態の継続回数を制限するリミッタフラグを設定するサブルーチンであるリミッタフラグ設定処理について、図24に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
図24(1)には、減算処理によりリミッタカウンタを更新する場合のフローチャートが記載されている。このフローチャートのS1505では、主制御装置50は、リミッタフラグが0か否かを判定し、肯定判定の場合には(S1505:Yes)、リミッタカウンタをデクリメントした(S1510)後に、S1515に処理を移行する。一方、否定判定の場合には(S1505:No)、S1525に処理を移行する。
S1515では、主制御装置50は、リミッタカウンタの値が0であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1515:Yes)、リミッタフラグをセットしてリミッタ機能を作動させ(S1520)、本処理を終了する。一方、否定判定の場合には(S1515:No)、本処理を終了する。
S1525では、主制御装置50は、リミッタフラグをクリアして本処理を終了する。
また、図24(2)には、加算処理によりリミッタカウンタを更新する場合のフローチャートが記載されている。このフローチャートのS1530では、主制御装置50は、リミッタフラグが0か否かを判定し、肯定判定の場合には(S1530:Yes)、リミッタカウンタをインクリメントした(S1535)後に、S1540に処理を移行する。一方、否定判定の場合には(S1530:No)、S1550に処理を移行する。
S1540では、主制御装置50は、リミッタカウンタの値が4であるか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1540:Yes)、リミッタフラグをセットしてリミッタ機能を作動させ(S1545)、本処理を終了する。一方、否定判定の場合には(S1540:No)、本処理を終了する。
S1550では、主制御装置50は、リミッタフラグをクリアして本処理を終了する。
(9)モード差換処理について
次に、確変状態の継続回数が制限回数に達する直前の大当りに当選した際に、該大当りの後の開放状態を時短状態とすることにより、リミッタ機能作動時の大当りのラウンド数を14Rとするサブルーチンであるモード差換処理について、図25に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
S1605では、主制御装置50は、リミッタフラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S1605:Yes)、S1610に処理を移行し、否定判定の場合には(S1605:No)、本処理を移行する。
S1610では、主制御装置50は、モードバッファの値が2(すなわち、開放状態が時短無し)であるか否かを判定する。そして、肯定判定の場合は(S1610:Yes)、モードバッファに3を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S1615)、本処理を終了する。
[効果]
第二実施形態のパチンコ機1においても、確変状態の継続期間中に時短有りとならなかった場合等には、第1特図の大当りしか発生せず、14Rの大当りが一度も発生しないという事態が稀に発生すると考えられる。
そこで、第二実施形態のパチンコ機1では、確変状態の継続回数が制限回数に達する直前の大当りに当選すると、モードバッファが3に差換えられ、該大当りの後は必ず時短有りとなる。このため、ほぼ確実に、確変状態の継続回数が制限回数に達する最後の大当りは第2特図に対応するものとなり、最後の大当りのラウンド数を14Rにすることができる。したがって、確変状態が制限回数に達するまで継続したにも関わらず、遊技者が十分な遊技価値を得ることができないといった事態の発生を防ぐことができる。
[第三実施形態]
[動作の説明]
次に、第三実施形態におけるパチンコ機1の動作について説明する。第三実施形態では、第二実施形態とほぼ同様の処理が行われるが、モードバッファの設定タイミング等が異なっており、当否判定処理,リミッタカウンタ設定処理,リミッタフラグ設定処理,モードバッファ設定処理,モード差換処理が第二実施形態と異なっている。以下では、これらの処理について相違点を中心に説明する。
(1)当否判定処理について
まず、当否判定処理について、図26のフローチャートを用いて説明する。第三実施形態の当否判定処理と第二実施形態の当否判定処理とは、第二実施形態の当否判定処理におけるS1230,S1235において相違している。
第三実施形態の当否判定処理において、上記S1230に相当するS1730では、主制御装置50は、リミッタ機能を作動させるサブルーチンであるリミッタフラグ設定処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S1735に処理を移行する。
また、上記S1235に相当するS1735では、主制御装置50は、図柄モードや現在の遊技状態やリミッタ機能の作動中か否かに基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を設定するサブルーチンであるモードバッファ設定処理をコールする。そして、該処理が終了すると、S1740に処理を移行する。
(2)リミッタカウンタ設定処理について
次に、リミッタ機能の実現のため確変状態の継続回数をカウントするリミッタカウンタの初期値を設定するサブルーチンであるリミッタカウンタ設定処理について、図27に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
図27(1)に記載されているように、減算処理によりリミッタカウンタを更新する場合であれば、主制御装置50は、リミッタカウンタに5を設定し(S1805)、本処理を終了する。
また、図27(2)に記載されているように、加算処理によりリミッタカウンタを更新する場合には、主制御装置50は、リミッタカウンタに0を設定し(S1810)、本処理を終了する。
(3)リミッタフラグ設定処理について
次に、リミッタ機能により確変状態の継続回数を制限するリミッタフラグを設定するサブルーチンであるリミッタフラグ設定処理について、図28に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
図28(1)には、減算処理によりリミッタカウンタを更新する場合のフローチャートが記載されている。このフローチャートのS1905では、主制御装置50は、リミッタカウンタをデクリメントし、その後、リミッタカウンタが0か否かを判定する(S1910)。そして、肯定判定が得られた場合には(S1910:Yes)、リミッタフラグをセットしてリミッタ機能を作動させ(S1915)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S1910:No)、本処理を終了する。
また、図28(2)には、加算処理によりリミッタカウンタを更新する場合のフローチャートが記載されている。このフローチャートのS1920では、主制御装置50は、リミッタカウンタをインクリメントし、その後、リミッタカウンタが5か否かを判定する(S1925)。そして、肯定判定が得られた場合には(S1925:Yes)、リミッタフラグをセットしてリミッタ機能を作動させ(S1930)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S1925:No)、本処理を終了する。
(4)モードバッファ設定処理について
次に、図柄モードや大当り当選時の遊技状態やリミッタ機能の作動の有無に基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を設定するサブルーチンであるモードバッファ設定処理について、図29に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
S2005では、主制御装置50は、リミッタフラグがセットされているか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2005:Yes)、S2010に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S2005:No)、S2025に処理を移行する。
S2010では、主制御装置50は、選択された図柄モードが0または1であるか否かを判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S2010:Yes)、モードバッファに1を設定して大当り遊技後の遊技状態を通常確率状態かつ時短有りとし(S2015)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S2010:No)、モードバッファに0を設定して大当り遊技後の遊技状態を通常確率状態かつ時短無しとし(S2020)、本処理を終了する。
S2025では、主制御装置50は、選択された図柄モードが0であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2025:Yes)、モードバッファに3を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S2030)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S2025:No)、S2035に処理を移行する。
S2035では、主制御装置50は、状態フラグが3であるか否か(すなわち、現在の遊技状態が確変状態かつ時短有りか否か)を判定し、肯定判定が得られた場合には(S2035:Yes)、モードバッファに3を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S2040)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S2035:No)、S2045に処理を移行する。
S2045では、主制御装置50は、状態フラグが2であるか否か(すなわち、現在の遊技状態が確変状態かつ時短無しであるか否か)を判定する。そして、肯定判定が得られた場合には(S2045:Yes)、S2050に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S2045:No)、S2060に処理を移行する。
S2050では、主制御装置50は、選択された図柄モードが1であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2050:Yes)、モードバッファに3を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S2055)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S2050:No)、モードバッファに2を設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短無しとし(S2060)、本処理を終了する。
(5)モード差換処理について
次に、確変状態の継続回数が制限回数に達する直前の大当りに当選した際に、該大当りの後の開放状態を時短状態とすることにより、リミッタ機能作動時の大当りのラウンド数を14Rとするサブルーチンであるモード差換処理について、図30に記載のフローチャートを用いて説明する。尚、本処理は、当否判定処理からコールされる。
図30(1)には、減算処理によりリミッタカウンタを更新する場合のフローチャートが記載されている。このフローチャートのS2105では、主制御装置50は、リミッタカウンタの値が1であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2105:Yes)、S2110に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S2105:No)、本処理を終了する。
S2110では、主制御装置50は、モードバッファが2(すなわち、大当り遊技後の遊技状態が確変状態かつ時短無し)であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2110:Yes)、モードバッファを3に設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S2115)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S2110:No)、本処理を終了する。
また、図30(2)には、加算処理によりリミッタカウンタを更新する場合のフローチャートが記載されている。このフローチャートのS2120では、主制御装置50は、リミッタカウンタの値が4であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2120:Yes)、S2125に処理を移行し、否定判定が得られた場合には(S2120:No)、本処理を終了する。
S2125では、主制御装置50は、モードバッファが2(すなわち、大当り遊技後の遊技状態が確変状態かつ時短無し)であるか否かを判定し、肯定判定が得られた場合には(S2125:Yes)、モードバッファを3に設定して大当り遊技後の遊技状態を確変状態かつ時短有りとし(S2130)、本処理を終了する。一方、否定判定が得られた場合には(S2125:No)、本処理を終了する。
[効果]
第三実施形態のパチンコ機1においても、第二実施形態と同様に、確変状態の継続回数が制限回数に達する直前の大当りに当選すると、モードバッファが3に差換えられ、該大当りの後は必ず時短有りとなる。このため、ほぼ確実に、確変状態の継続回数が制限回数に達する最後の大当りは第2特図に対応するものとなり、最後の大当りのラウンド数を14Rにすることができる。したがって、確変状態が制限回数に達するまで継続したにも関わらず、遊技者が十分な遊技価値を得ることができないといった事態の発生を防ぐことができる。
[他の実施形態]
(1)第一実施形態のモード差換処理では、図柄モードを差換えることで、リミッタ機能作動時の大当りのラウンド数を16R或いは14Rとしているが、図柄モードではなく、開放バッファを差換えることで、リミッタ機能作動時の大当りのラウンド数を16R或いは14Rに設定しても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
また、モード差換え処理以外ではラウンド数に14Rか2Rのいずれかが設定されたが、ラウンド数には14Rよりも少ない他のラウンド数を備える構成(例えば8ラウンド、30.000秒開放)としてもよく、2R時の開放回数も0.8秒ではなく30.000秒として1回開放あたりの遊技球の獲得が容易な構成としてもよい。
(2)また、第一実施形態では、第2特図に対応する大当りに当選した際は、必ずラウンド数が14Rの大当り遊技に対応する図柄モードが選択されるが、必ずしもこれに限定されることはなく、2Rの大当り遊技に対応する図柄モードが選択されても良い。
(3)また、第一実施形態のモード差換処理では、第2特図に対応する大当りである場合には、図柄モードに3を設定している(S620)。しかしながら、第一実施形態では、第2特図に対応する大当りでは、図柄モード0または3が選択され、大当り遊技のラウンド数は必ず14Rとなるため、S620にて図柄モードを設定しなくても良い。但し、この場合、モードバッファの値を0又は1に設定し大当り遊技終了後は通常確率状態とする。
(4)また、第一実施形態のモードバッファ設定処理のS710で、大当り遊技後の開放状態を時短状態とするようモードバッファを設定し、確変状態が制限回数まで継続した際には、確変状態終了後に開放状態を時短状態としても良い(つまり、図柄モード4は、大当り遊技終了後に時短有りとなる図柄モードであっても良い)。こうすることにより、確変状態が制限回数まで継続した際には遊技者に特典を付与することができ、遊技の興趣を高めることができる。
(5)本実施形態では、第2始動口32は第1始動口31の直下に配置されており、羽根40の閉鎖中は第2始動口32への入賞が不可能となっている。しかしながら、第2始動口32と第1始動口31との配置間隔を広げ、羽根40の閉鎖中であっても、第1始動口31への入賞確率よりも十分に低い確率で、第2始動口32への入賞が可能に構成されていても良い。このような場合であっても、同様の効果を得ることができる。
[特許請求の範囲との対応]
上記実施形態の説明で用いた用語と、特許請求の範囲の記載に用いた用語との対応を示す。
ラウンド数が14R或いは16Rの大当りが第1種遊技価値を付与する大当りに、2Rの大当りが第2種遊技価値を付与する大当りに相当し、第1特図に対応する大当りが第1大当りに、第2特図に対応する大当りが第2大当りに相当し、羽根40が開閉装置に相当する。
また、保留記憶処理のS115,S135が乱数抽出手段に、第一〜第三実施形態の当否判定処理のS230,S310,S1130,S1210,S1710が当否判定手段に相当する。
また、図柄モードがモードに相当し、第一〜第三実施形態の当否判定処理のS240,S320,S1140,S1220,S1720が図柄モード設定手段に相当する。
また、第一実施形態のモード差換処理のS615,S620、第二実施形態のモード差換処理のS1615、第三実施形態のモード差換処理のS2115或いはS2130が、モード差換え手段に相当する。
1…パチンコ機、3…内枠、5a…CRユニット、5b…ヒンジ、5c…前枠、8…遊技盤、9…板ガラス、11…スピーカ、12…上皿、13…下皿、13a…満杯SW、14…演出ボタン、14a…遊技SW、15…精算表示装置、16…貸出ボタン、16a…球貸SW、17…精算ボタン、17a…精算SW、18…発射ハンドル、19a…発射停止SW、20a…タッチSW、21…外枠、22…球タンク、23…タンクレール、23a…球切れSW、24…払出装置、24a…払出モータ、24b…払出SW、25…ガイドレール、26…遊技領域、27…遊技釘、28…センターケース、28a…窓、29…第1特図表示装置、29a…第1特図保留数表示装置、30…第2特図表示装置、30a…第2特図保留数表示装置、31…第1始動口、31a…第1特図始動SW、32…第2始動口、32a…第2特図始動SW、33a…大入賞口、33b…カウントSW、33c…大入賞口ソレノイド、34…アウト穴、35a…一般入賞口、35b…一般入賞口SW、36…発射モータ、37…ランプ、38…前面枠閉鎖SW、39…意匠枠閉鎖SW、40…羽根、40b…普通役物ソレノイド、41…普通図柄表示装置、41a…普図保留数表示装置、42…普通図柄作動ゲート、42a…普通図柄作動SW、50…主制御装置、51…払出制御装置、52…発射制御装置、53…サブ統合装置、54…演出図柄制御装置、54b…演出図柄表示装置、55…電源基板、60…CRユニット端子板、61…外部接続端子、64…図柄表示装置中継端子板。

Claims (1)

  1. 大当りに当選すると、遊技者に遊技価値を付与する大当り遊技を行い、該遊技価値には第1種遊技価値と、該第1種遊技価値よりも小さい第2種遊技価値の二種類が存在すると共に、大当りの当選確率を制御するための確率状態として、通常確率状態と、前記通常確率状態よりも前記当選確率が高い確変状態とが存在する弾球遊技機であって、
    始動口への入賞に起因して大当り判定用乱数と図柄決定用乱数とを含む複数の乱数値を抽出する乱数抽出手段と、
    該乱数抽出手段により抽出された前記大当り判定用乱数に基づき、前記大当りに当選したか否かの当否判定を行う当否判定手段と、
    前記大当りに当選すると、該当選した前記大当り判定用乱数と共に抽出した前記図柄決定用乱数に基づき、該当選により付与される前記遊技価値の種類及び前記大当り遊技終了後の前記確率状態を設定するためのモードを設定するモード設定手段と、
    前記大当りに当選すると、該当選により前記確変状態の継続回数が制限回数に達した場合、前記モード設定手段により設定された前記モードを異なる前記モードに差換えるモード差換え手段と、
    を備え、
    該モード差換え手段は、前記大当り遊技終了後の前記確率状態を前記通常確率状態に設定し、かつ、該大当り遊技にて付与される前記遊技価値の種類を前記第1種遊技価値に設定する前記モードに差換えること、
    を特徴とし、
    前記弾球遊技機は、前記始動口として、入賞確率が常時一定である第1始動口と、開閉装置の閉鎖中は前記第1始動口よりも入賞確率が低く、該開閉装置が開放されることにより、前記第1始動口よりも入賞確率が上昇する第2始動口と、を備え、
    さらに、前記開閉装置が開放される度合いを制御するための開放状態として、通常開放状態と、前記通常開放状態よりも前記開閉装置が開放され易くなる時短状態とが存在し、
    前記当否判定手段は、前記第2始動口への入賞に起因して抽出された前記大当り判定用乱数に基づく前記当否判定を、前記第1始動口への入賞に起因して抽出された前記大当り判定用乱数に基づく前記当否判定よりも優先して行い、
    前記第1始動口への入賞に起因して抽出された前記大当り判定用乱数により当選した前記大当りを第1大当り、前記第2始動口への入賞に起因して抽出された前記大当り判定用乱数により当選した前記大当りを第2大当りとし、
    前記モードは、さらに、前記大当り遊技終了後の前記開放状態を設定するためのものであり、
    前記モード設定手段は、
    前記図柄決定用乱数に加え、さらに、前記大当りが前記第1大当りであるか前記第2大当りであるかを加味して前記モードを設定すると共に、
    前記第1大当り当選時には、前記大当り遊技終了後の前記開放状態が、前記通常開放状態或いは前記時短状態となり、且つ、該大当り遊技にて、前記第1遊技価値或いは前記第2遊技価値を付与する前記モードを設定し、
    前記第2大当り当選時には、前記大当り遊技終了後の前記開放状態が前記時短状態となり、且つ、該大当り遊技にて前記第1種遊技価値を付与する前記モードを設定すること、
    を特徴とする弾球遊技機。
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