JP5303417B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

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本発明は、複数の燃料噴射弁と複数のヒータを有するケースとを備え、ヒータで加熱した燃料を燃料噴射弁で噴射して内燃機関に供給する燃料供給装置に係る。
燃料噴射弁を用いて燃料を噴射する内燃機関では、低温時にも円滑な始動を可能とするために、燃料噴射弁に供給される燃料を暖める必要がある。そこで、燃料供給管内にヒータを設け、ヒータで加熱した燃料を燃料噴射弁に供給するようにした燃料加熱装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、多気筒エンジンでは、気筒ごとに複数の燃料噴射弁が設けられ、燃料供給管の先端に設けられた燃料分配部を介して各燃料噴射弁に燃料が供給される。燃料分配部は一般的に水平に配置され、通常時にはその内部が燃料で満たされるが、燃料が高温になってベーパが発生すると、液面がベーパによって押し下げられ、その内部に液体燃料とベーパとが混在した状態となる。この状態で自動車が急旋回或いは急加減速したり、カント路或いは坂道を走行したりして分配部に対して液面が傾斜すると、一部の燃料噴射弁に燃料が供給されなくなる。そこで、このような問題を解決するために、燃料分配部における燃料噴射弁との接続部のみを下方に突出させ、液面が傾斜しても燃料噴射弁との接続部に燃料が溜まるようにした技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開平5−26130号公報 実開平1−74361号公報
しかしながら、特許文献2に記載の構成によると、特許文献1に記載されたような燃料噴射弁の上流側に燃料加熱装置が設けられた燃料供給装置の場合、ヒータで暖められた燃料は上昇し、燃料分配部の下側の突出部には冷たい燃料が貯まるため、この冷たい燃料が燃料噴射弁に供給され、暖かい燃料を燃料噴射弁に供給することができないという問題があった。また、このような燃料供給装置の場合、水平配置された燃料分配部が急旋回等の影響で傾斜すると、暖かい燃料は、燃料分配部内で上側へ移動し、上側に位置する燃料噴射弁に供給されるようになり、下側の燃料噴射弁と上側の燃料噴射弁とで供給される燃料の温度に差が生じ、内燃機関の駆動が不安定になる虞があった。
本発明は、このような従来技術に課せられた問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、複数の燃料噴射弁に供給される燃料温度を均等にするとともに、ヒータによって暖められた燃料を順次燃料噴射弁に供給することでヒータの加熱効率を高めることのできる燃料供給装置を提供することにある。
このような課題を解決するために、発明は、燃料供給管から供給された燃料を貯める燃料ケース(4)と、前記燃料ケースと一体に設けられ、前記燃料ケースから流出した燃料を加熱するためのヒータ(6)をそれぞれ有するとともに、加熱室をそれぞれ画定する複数のヒータケース()と、前記複数のヒータケースに対してそれぞれ設けられ、該ヒータケース()から流出する燃料を噴射する複数の燃料噴射弁(9)とを備えた燃料供給装置(1)において、燃料ケース()は、略水平に延在するとともに、上方へ突出する複数の凸部(4a)を燃料噴射弁(9)に対応する位置に有し、複数の凸部(4a)のそれぞれにヒータケース(5)へ燃料を流通させる流通口(3p)が形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、ヒータの熱が燃料あるいはヒータケースおよび燃料ケースを伝達することにより、燃料ケース内でも燃料が暖められ、暖められた燃料は、燃料ケース内で上昇して複数の凸部に集まり、凸部に設けられた流通口を流通してヒータケースに流入し、各燃料噴射弁に供給される。したがって、暖かい燃料が順次燃料供給弁に供給されるようになり、放熱による熱損失を少なくしてヒータの加熱効率、即ちヒータの出力に対する供給燃料の温度上昇率を高めることができる。また、水平配置された燃料ケースが複数の凸部を有することにより、急旋回等の影響でケースが傾斜しても、暖かい燃料が凸部に留まり、下側になった燃料噴射弁にも暖かい燃料が供給されるため、内燃機関の駆動が不安定になることを防止できる。
また、発明は、上記燃料供給装置(1)において、燃料ケース()には燃料を流入させる流入口(3i)が形成され、流入口(3i)が流通口(3p)よりも低い位置に配置されたことを特徴とする。
この発明によれば、流入口が流通口よりも低い位置に配置されているため、冷たい燃料が流入口から燃料ケースに流入しても、暖かい燃料は上に押し上げられて順次流通口から燃料噴射弁に供給される。したがって、ヒータの加熱効率の低下を防止することができる。
また、第3の発明は、上記燃料供給装置(1)において、流入口(3i)が燃料ケース()の下端部近傍に配置されたことを特徴とする。
この発明によれば、流入口が燃料ケースの下端部近傍に配置されたことで、燃料ケースの下部にある燃料が、燃料ケース内に流入する燃料によって上方に押し上げられて流通口に導かれるので、燃料ケース内に燃料が滞留することを防止できる。
このように、本発明によれば、ヒータによって暖められた燃料を順次燃料噴射弁に供給してヒータの加熱効率を高めるとともに、複数の燃料噴射弁に供給される燃料温度を均等にすることができる。
実施形態に係る燃料供給装置の斜視図である。 実施形態に係る燃料供給装置の正面図である。 図2中のIII−III断面図である。 実施形態に係る燃料供給装による作用効果の説明図である。 実施形態に係る燃料供給装による作用効果の説明図である。
以下、添付の図面に示された一実施形態を参照して本発明に係る燃料供給装置1について詳細に説明する。なお、各部材や各部位について方向を示す場合、水平な平坦路に停止した自動車のエンジンに燃料供給装置1が設置された状態において、鉛直方向を基準に上下を定め、水平方向を基準に前後およびこれに直交する左右を定めるものとする。
図1、図2に示すように、エタノールを主燃料とする直列4気筒の自動車用アルコールエンジン(以下、エンジンと略称する。図示省略)に対して設けられた本実施形態の燃料供給装置1は、燃料供給管2と、燃料供給管2によって供給された燃料を貯める管状の燃料ケース4と、燃料ケース4から流出する燃料を加熱するためのヒータ部材7をそれぞれ有するとともに、各気筒に対して1つの加熱室8をそれぞれ画定する4つのヒータケース5と、4つのヒータケース5に対してそれぞれ設けられ、ヒータケース5から流出する燃料を噴射する4つの燃料噴射弁9とを備えている。そして、燃料ケース4およびヒータケース5がケース3を構成している。なお、燃料ケース4およびヒータケース5は、本実施形態では別部材として形成したものを互いに接合させているが、一体の部材として形成してもよい。
燃料供給管2は、その上流端が燃料供給手段としての燃料ポンプ(図示省略)に接続されており、イグニッションスイッチがACCポジションからIGポジションに切り換えられると、燃料ポンプが駆動され、所定の圧力をもった燃料を送給する。燃料供給管2は、その上流側に位置して1本の燃料供給ラインを形成するサプライ配管2aと、その下流側に位置して分岐コネクタ2bを介してサプライ配管2aの下流端に接続された2本の分配管2cとを有する。両分配管2cはそれぞれその下流端に接続された接続コネクタ2dを介して燃料ケース4に接続されている。つまり、燃料供給管2は、燃料が流れる方向の下流側に向かって2股に分岐し、2本の分配管2cがそれぞれ燃料を分配しつつ燃料を燃料ケース4に供給する。
両分配管2cは、ともに円形断面を有する直管であり、同一断面形状および同一長さを有している。また、サプライ配管2aも、両分配管2cと同一断面形状を有している。両分配管2cは、分岐コネクタ2bによって直線状に連結されており、サプライ配管2aは、燃料が流れる方向の下流側に向かって一方の分配管2cと平行に延在した後、屈曲して90度方向転換し、その軸線が両分配管2cに共通の軸線に直交する向きで分岐コネクタ2bに接続している。つまり、サプライ配管2aは、直線状の分配管2cに対して90度の角度をもって連結している。一方、両分配管2cの下流端に接続された接続コネクタ2dは、ともに燃料ケース4の前壁4fに接合されており、両分配管2cは、ともに燃料が流れる方向の下流側に向かって燃料ケース4の前壁4fに沿って延在した後、接続コネクタ2dによって燃料ケース4の前壁4fに対して90度の角度をもって連結している。
このように構成された燃料供給管2では、同一形状を呈する2本の分配管2cが、サプライ配管2aに対して同一位置で同一角度をもって接続され、更に同一流路形状および同一流路長をもって燃料ケース4に接続されるため、サプライ配管2aによって送給された燃料が、分岐コネクタ2bによって同一量および同一圧力で2本の分配管2cに分配され、接続コネクタ2dによって同一条件(量、圧力、角度)をもって燃料ケース4の2箇所に供給される。
燃料ケース4は、互いに平行且つ略鉛直に延在する平板状の前壁4fおよび後壁4gを有し、内部に1つの空間を形成する扁平形状の管状部材であり、燃料供給管2によって供給された燃料をこの内部空間に貯め、均等な圧力で燃料を各ヒータケース5に分配する機能を果たす。燃料ケース4は、略水平に延在しており、上方へ突出する4つの凸部4aを備えている。これら凸部4aは、図示しないエンジンの気筒と同一ピッチ(同一中心間距離)で設けられたヒータケース5と整合する位置に設けられている。より詳しく説明すれば、図2の正面視によく示されるように、4つのヒータケース5は、互いに平行なその軸線5Xが略同一間隔となるように一列に配置されているが、4つの凸部4aは、左右方向(燃料ケース4の延在方向)の両端側に位置するそのうちの2つにおいては、その中心線4aXがヒータケース5の軸線5Xよりも中央寄りとなるように、左右方向の中央側に位置するそのうちの2つにおいては、その中心線4aXがヒータケース5の軸線5Xよりも端部寄りとなるように配置されている。そのため、中央寄り2つの凸部4aの中心間距離l1は、端部寄り2つの凸部4aの中心間距離l2よりも長くなっている。
図2に示すように、燃料ケース4は、これら4つの凸部4aの間に、隣接する凸部4aを連通させる3つの管状部4b,4cを有している。これら管状部4b,4cは、凸部4aに比べてそれぞれ上下寸法が小さく形成され、中央に配置された管状部4cは、両端側に配置された同一の上下寸法を有する2つの管状部4bよりも更にその上下寸法が小さく形成されている。換言すれば、両端側に配置された管状部4bの中空部の断面積(以下、単に断面積と記す)は、中央に配置された管状部4cの断面積よりも大きく設定されている。また、上記したように凸部4aの中心線4aXがヒータケース5の軸線5Xに対して左右方向にオフセットしているため、両端側に配置された管状部4bの長さが、中央に配置された管状部4cの長さよりも長くなっている。
燃料供給管2の分岐コネクタ2bは、燃料ケース4の長手方向における略中央、即ち中央に配置された2つの凸部4a間に配置され、中央の管状部4cにおいて燃料ケース4の前壁4fに接合されている。一方、両接続コネクタ2dは、長手方向の両端に配置された凸部4aと、これら凸部4aと隣接する凸部4aとの間、より詳しくは両凸部4aの中心線4aXの中間位置にそれぞれ配置され、両端側の管状部4bにおいて燃料ケース4の前壁4fに接合されている。そして、図3を併せて参照しながら説明すると、ケース3には、具体的には、燃料ケース4の前壁4fにおける両接続コネクタ2dが接合された位置には、2つの流入口3iが形成されている。両流入口3iは、前壁4fの下端、より詳しくは、燃料ケース4の下端部近傍において同一高さ位置に配置されており、分配管2cによって供給される燃料をそれぞれケース3内に流入させる。
図3に示すように、ケース3内部で隔壁を構成する燃料ケース4の後壁4gにおける4つの凸部4aには、燃料ケース4側からヒータケース5側へケース3内で燃料を流通させる流通口3pがそれぞれ形成されている。これら4つの流通口3pは、凸部4aの上側部位、より詳しくは、燃料ケース4の上端部近傍の同一高さ位置、且つ対応するヒータケース5の軸線5Xに整合する左右方向位置に配置されている。そして、これら流通口3pは、燃料ケース4内に貯まった燃料をそれぞれ対応する燃料噴射弁9へ向けて流通させる。
このように形成された燃料ケース4では、4つの流通口3pに対して流入口3iが2つだけ形成されているため、流入口3iを設けるための加工工数が削減されている。また、燃料ケース4では、左側の流入口3iから左側2つの流通口3pまでの各距離、および右側の流入口3iから右側2つの流通口3pまでの各距離がすべて等しくなっているため、2つの流入口3iから均等に流入した燃料が4つの流通口3pに均等に流れる。更に、左側の流入口3iから左側2つの流通口3pまでの各流路、および右側の流入口3iから右側2つの流通口3pまでの各流路が、その形状および各断面における断面積においてすべて等しくなっていることによっても、4つの流通口3pに燃料が均等に流れることが担保されている。
そして、燃料ケース4が略水平に延在するとともに、流入口3iが形成された両端側の管状部4bの断面積が、流入口3iが形成されない中央の管状部4cの断面積よりも大きく設定されたことにより、各流入口3iから流入した燃料が近接する流通口3p以外へ流れ難くされている。また、中央の管状部4cの長さが両端側の管状部4bの長さよりも長くなっていることによっても、流入口3iから流入した燃料がその近接する流通口3p以外へ流れ難くなっている。したがって、1つの流入口3iから流入した燃料は、その殆どが近接配置された2つの流通口3pに流れることとなり、流入口3iから各流通口3pに流れる燃料の均等性が保持される。つまり、1つの流入口3iを挟むように近接配置された2つの流通口3pが、この流入口3iに対し、各燃料噴射弁9が均等量の燃料を噴射する通常駆動時にその略全量の燃料を供給される対応する関係を有することになる。
ヒータケース5は、燃料ケース4における凸部4aが形成された部位の後壁4gにそれぞれ設けられている。各ヒータケース5は、その軸線5Xが略鉛直方向に延在する略円筒状、且つ、軸方向長さが直径よりも長い長筒状を呈しており、その内部に加熱室8を画定している。そして、ヒータケース5には、燃料ケース4の後壁4gに形成されたものと同一の流通口3pと、燃料噴射弁9に向けて燃料を流出される流出口3oとが形成されるとともに、その上側の軸端部には、ヒータ6を装着するための開口5aが形成されている。
ヒータ6は、その先端に棒状のヒータ部材7を有しており、ヒータ部材7を下にして開口5aに挿入する態様でヒータケース5に取り付けられる。そして、ヒータ部材7は、下側になるその先端7aがヒータケース5の底壁5bから所定の間隙を形成するようにヒータケース5の軸線5Xと同軸に配置され、ヒータケース5に収容される。ヒータ部材7は、電熱線を内蔵する発熱部7hを有する発熱部材であり、電熱線の熱を伝達することで比較的大きな熱量を保持した発熱状態となり、周囲の燃料を加熱する。なお、発熱部7hは、本実施形態ではヒータ部材7の先端側の7割〜8割程度に設定されている。そして、ヒータ6は、バッテリから電熱線への通電がエンジン冷却水の温度等に応じてECUによってデューティー制御されることにより、燃料ケース4から流出した加熱室8内の燃料を適宜に加熱する。
燃料噴射弁9は、軸状を呈し、ヒータ6に対して燃料の流れ方向における下流側、且つエンジンの吸気通路に望んで設けられている。なお、図1,図3に示すように、ヒータケース5と燃料噴射弁9とは、燃料供給装置1として各部材を一体化するためのベース板10を介して接続されており、全てのヒータケース5および燃料噴射弁9が1枚のベース板10に取り付けられることにより、エンジンへの組み付けが容易にされるとともに、エンジンに対する燃料噴射弁9の組み付け精度が高められている。ベース板10には、ヒータケース5の流出口3oに整合する位置に貫通孔10aが形成されている。燃料噴射弁9は、その基端側の軸端部に流入口9iを有しており、この流入口9iが貫通孔10aを介して加熱室8と連通するようにベース板10に取り付けられる。そして、燃料噴射弁9は、ECUにより駆動制御される電磁弁を内蔵し、ヒータケース5から流出する燃料を、電磁弁の開閉時間に応じた所定量だけ所定時期に噴射してエンジンの燃焼室に供給する。
図3に戻り、ヒータケース5の流通口3pは、加熱室8の側部を画定する円筒状の側壁5sの上端近傍に配置され、ヒータケース5の流出口3oは、側壁5sの下端近傍に配置されている。そして、燃料噴射弁9がその軸線9Xを水平にして、即ちヒータケース5の軸線5Xに直交するように設置される。したがって、流通口3pと流出口3oとは、発熱部7hを挟んで相反する側に配置され、流通口3pにおける流路の軸線が、流出口3oにおける流路の軸線よりも上側にオフセットした配置となる。
このように形成されたヒータケース5によれば、発熱部7hが発熱すると、発熱部7h周辺の燃料が加熱され、暖められた燃料は加熱室8内で上方へ移動する。そして、流通口3pから加熱室8に流入した冷たい燃料は、加熱室8内を水平に移動した後、下方へ移動するため、加熱室8内には還流する対流が発生する。そして、発熱部7hによって燃料が過熱状態になると、発熱部7h周辺の燃料が気化して気泡となり、気泡は対流によって流通口3p側に集まるように上昇する。そして、流通口3p側に集まった気泡は、流通口3pから流入する冷たい燃料によって冷却され、再び液化する。仮に、液化せずに流通口3pを通り過ぎて上昇したとしても、気泡は加熱室8の上部に溜まる。そして、ヒータ部材7の上部には発熱部7hが設定されていないため、加熱室8の上部に溜まった気泡は、流通口3pから流入する冷たい燃料によって冷却されて再び液化する。そのため、ヒータ6による燃料の空焚きが防止される。また、ヒータケース5には、気泡が集まる流通口3pと反対側の下部近傍に流出口3oが配置されているため、気泡が流出口3oから燃料噴射弁9へ向けて流出し難くなり、エンジンを安定的に駆動することができる。
このように、ヒータケース5内の燃料はヒータ部材7によって加熱されるが、この熱が燃料或いはケース3を伝達することにより、燃料ケース4内の燃料はヒータケース5に接続する流通口3p側ほど暖かくなり、暖かくなった燃料は上昇して燃料ケース4内の上部に貯まる。そして、各流入口3iが各流通口3pよりも低い位置に配置されたことで、図4に示すように、分配管2cによって供給された燃料が燃料ケース4内の燃料を上方に押し上げ、暖かい燃料が破線で示すように流通口3p側に導かれる。そのため、流入口3iから燃料ケース4に流入する燃料が冷たくても、燃料ケース4内の燃料は暖かいものから順に流通口3pから流出して燃料噴射弁9に供給される。したがって、燃料ケース4からの放熱による熱損失が少なくなり、ヒータ6の加熱効率、即ちヒータ6の出力に対する供給燃料の温度上昇率の低下を防止して、供給される燃料温度を全ての燃料噴射弁6について目標温度以上に加熱することができる。
また、燃料ケース4では、各流入口3iが燃料ケース4の下端部近傍に配置されたことで、燃料ケース4の下部にある燃料が、流入口3iから燃料ケース4内に流入する燃料によって上方に押し上げられて流通口3pに導かれるので、燃料ケース4内に燃料が滞留することが防止される。
一方、上記したように、水平に配置された燃料ケース4がヒータ6に対応して4つの凸部4aを有することにより、図5に示すように、自動車が急旋回したこと等の影響で燃料ケース4が傾斜しても、暖かい燃料は破線で示すように凸部4aに留まり、下側になった燃料噴射弁9にも暖かい燃料が供給されるため、供給される燃料温度を全ての燃料噴射弁6について同等に保つことができ、エンジンの駆動が不安定になることが防止される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態では、本発明に係る燃料供給装置1を、エタノールを主燃料とするアルコールエンジンに適用したが、軽油やガソリン等、他の成分を燃料とするエンジンにも適用可能であり、直列4気筒以外のエンジンにも当然に適用可能である。また、上記実施形態では、各燃料噴射弁9に対してヒータケース5およびヒータ6が設けられ、燃料ケース4とヒータケース5との隔壁部に流通口としての流通口3pが形成されているが、複数の燃料噴射弁9に対して1つのヒータが設けられ、ケース3は、燃料ケース4とヒータケース5とが一体となったような、即ち、内部に隔壁がなく、流通口を流通した燃料が直接燃料噴射弁9に供給されるような形態であってもよい。これら変更の他、流入口や流出口の数や配置など、各部材の具体的構成は本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
1 燃料供給装置
2 燃料供給管
3 ケース
3i 流入口
3p 流通口
3o 流出口
4 燃料ケース
4a 凸部
5 ヒータケース
6 ヒータ
8 加熱室
9 燃料噴射弁

Claims (3)

  1. 燃料供給管から供給された燃料を貯める燃料ケースと、
    前記燃料ケースと一体に設けられ、前記燃料ケースから流出した燃料を加熱するためのヒータをそれぞれ有するとともに、加熱室をそれぞれ画定する複数のヒータケースと、
    前記複数のヒータケースに対してそれぞれ設けられ、該ヒータケースから流出する燃料を噴射する複数の燃料噴射弁とを備え、
    前記燃料ケースは、略水平に延在するとともに、上方へ突出する複数の凸部を前記燃料噴射弁に対応する位置に有し、当該複数の凸部のそれぞれに前記ヒータケースへ燃料を流通させる流通口が形成されたことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記燃料ケースには燃料を流入させる流入口が設けられ、該流入口が前記流通口よりも低い位置に配置されたことを特徴とする、請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記流入口が前記燃料ケースの下端部近傍に配置されたことを特徴とする、請求項2に記載の燃料供給装置。
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