JP6754639B2 - 加熱式燃料デリバリパイプ - Google Patents

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Description

本発明は、ガソリンよりも着火温度の高いアルコールを含む燃料を加熱して噴射する場合に用いる加熱式燃料デリバリパイプに関する。
エタノール燃料またはエタノール混合ガソリン燃料を使用するエンジンの場合に、ガソリンよりも着火温度の高いエタノールを低温始動時にも着火しやすくするために、燃料を予め加熱してエンジンに供給する方式が採用されている。この場合には、燃料デリバリパイプのメインパイプから燃料噴射弁に供給される間に燃料を加熱するように、メインパイプと噴射弁ソケットとの間に加熱装置を設けるようにしている。
上述した燃料を加熱して燃料噴射弁に供給する加熱式燃料デリバリパイプの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1の加熱式燃料デリバリパイプは、燃料ポンプから燃料が供給される燃料通路が内部に形成されたメインパイプと、コントロールユニットにより開閉制御される燃料噴射弁が内部に連結される噴射弁ソケットと、メインパイプと噴射弁ソケットとの間に設けられて、燃料通路から燃料噴射弁に供給される燃料を加熱する加熱装置とを備えている。
特許文献1の加熱式燃料デリバリパイプの加熱装置は、メインパイプに形成された連通孔によってメインパイプの燃料通路と連通する加熱室を内部に有した筒形ケーシングと、筒形ケーシング内にてその中心軸と同軸的に配設されて加熱室内を加熱するグロープラグとを備えている。また、筒形ケーシングの下部には上述した噴射弁ソケットが加熱室と連通した状態にて固着されている。燃料タンクからメインパイプに送出された燃料は、連通孔から加熱装置の筒形ケーシングの加熱室内に流入し、加熱室内に流入した燃料はグロープラグによって加熱されてから噴射弁ソケットに連結した燃料噴射弁に供給される。
特開2014−199046号公報
特許文献1の加熱式燃料デリバリパイプでは、燃料噴射弁がエンジンに斜めに傾いた傾斜姿勢で取り付けられているため、燃料噴射弁を連結する噴射弁ソケットと加熱装置の筒形ケーシングも軸線方向が斜めに傾いた傾斜姿勢となっている。筒形ケーシングの加熱室は、メインパイプ側の周壁と対向する対向壁側の上部が最も高くなっており、メインパイプ側の周壁側の下部が最も低くなっている。メインパイプの燃料通路から加熱室に流入した燃料はグロープラグの周囲を通過することで加熱され、このとき、加熱室内にて対向壁と上壁との間に形成された上部の角部に加熱されて温められた燃料が溜まり、温度の低い燃料が上部の角部と対角線上に配置される下部の角部に滞留する。エンジンの始動によって燃料噴射弁が開放されると、上部の角部に溜まった温められた燃料が噴射弁ソケットの内部に流入し、下部の角部に滞留している温度の低い燃料が噴射弁ソケットに流入しないようになっている。
この種の加熱式燃料デリバリパイプでは、エンジンが温まるまでの始動時の約5秒間、燃料噴射弁に温めた燃料を供給できるようにした加熱室の容積とする必要がある。特許文献1の加熱式燃料デリバリパイプでは、筒形ケーシングの下部の角部に温度の低い燃料を滞留させているために、この下部の角部の部分は温められた燃料を溜めるために用いることができず、加熱装置の筒形ケーシングが大型化する問題があった。このため、加熱式燃料デリバリパイプをエンジンルームに適切に収容できないおそれや、加熱式燃料デリバリパイプの生産コストが高くなるおそれがあった。本発明は、加熱式燃料デリバリパイプの加熱性能を維持した状態でできる限り小型化しつつ、生産コストを抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、燃料ポンプから燃料が供給される燃料通路が内部に形成されたメインパイプと、コントロールユニットにより開閉制御される燃料噴射弁が内部に連結される筒形ソケット部と、メインパイプと筒形ソケット部との間に設けられて、燃料通路から燃料噴射弁に供給される燃料を加熱する加熱装置とを備え、加熱装置はメインパイプの周部に形成された連通孔と隣接する位置に形成された燃料導入孔により燃料通路と連通接続される加熱室を内部に有し、加熱室と連通する筒形ソケット部を中心軸が平行に配置されるようにして下部に一体的に設けた筒形ケーシングと、加熱室内にて筒形ケーシングの軸線方向と平行に配置された棒状加熱体とを備えた加熱式燃料デリバリパイプであって、エンジンに取り付けられた状態にて、筒形ケーシングの軸線方向がメインパイプの長手方向と交差する交差平面上にあって、筒形ケーシングがメインパイプの上側で斜めに配置され、筒形ケーシングと筒形ソケット部との間にはメインパイプ側の周壁内面から内側に突出してメインパイプ側の周壁内面に沿って燃料が通過するのを阻止する遮蔽部を設けるとともに、棒状加熱体を筒形ケーシング内の中心軸よりもメインパイプ側に寄せて配置したことを特徴する加熱式燃料デリバリパイプを提供するものである。
上記のように構成した加熱式燃料デリバリパイプでは、エンジンに取り付けられた状態にて、筒形ケーシングの軸線方向がメインパイプの長手方向と交差する交差平面上にあって、筒形ケーシングがメインパイプの上側で斜めに配置されている。メインパイプの燃料通路から加熱室に流入した燃料の一部はメインパイプ側の周壁に沿って流れ落ちるが、筒形ケーシングと筒形ソケット部との間にてメインパイプ側の周壁内面から内側に突出した遮蔽部により、流れ落ちた燃料が十分に温められることなく筒形ソケット部の内部に送られるのを防ぐことができる。また、加熱室内で加熱された温度の高い燃料は加熱室内にて最も高い位置となる筒形ケーシングのメインパイプ側と反対側の上部の角部に溜まる一方、十分に加熱されてない温度の低い燃料は加熱室内にて最も低い位置となる筒形ケーシングのメインパイプ側の下部の角部に溜まりやすくなる。これに対し、棒状加熱体を筒形ケーシングの中心軸よりメインパイプ側に寄せて配置したため、筒形ケーシングのメインパイプ側の下部の角部に溜まる燃料を棒状加熱体によって加熱することができ、筒形ケーシングの加熱室の容積を必要以上に大きくする必要がなくなった。これにより、加熱式燃料デリバリパイプの加熱性能を維持した状態でできる限り小型化しつつ、生産コストを抑制することができるようになった。
上記のように構成した加熱式燃料デリバリパイプでは、燃料導入孔の軸線方向を筒形ケーシングのメインパイプ側と反対側の上部に向けて傾斜させるのが好ましい。上述した様に、加熱室内で加熱された温度の高い燃料は加熱室内にて最も高い位置となる筒形ケーシングのメインパイプ側と反対側の上部に溜まるおそれがあるが、燃料導入孔の軸線方向を筒形ケーシングのメインパイプ側と反対側の上部に向けて傾斜させたので、メインパイプの燃料通路から連通孔と燃料導入孔とを通過した燃料は加熱室内にて筒形ケーシングのメインパイプ側と反対側の上部に向かって流れるようになり、加熱室内にて温度の高い燃料が筒形ケーシングのメインパイプ側と反対側の上部に滞留するのを防ぐことできた。
上記のように構成した加熱式燃料デリバリパイプにおいては、連通孔と燃料導入孔とを棒状加熱体と対向する位置からメインパイプの長手方向にずらして配置するのが好ましい。また、他の実施形態として、連通孔と燃料導入孔とを少なくとも2対とし、棒状加熱体と対向する位置からメインパイプの長手方向の両側にずらして配置するのも好ましい。このようにしたときには、燃料通路から連通孔と燃料導入孔とを通過した燃料は加熱室内に流入したときに棒状加熱体の周囲を通過するときに加熱されるとともに、加熱された燃料は棒状加熱体に流れを遮られることなく加熱室の上部に流れるようになる。これにより、加熱室内の燃料の加熱効率をさらに向上させることができるようになった。
本発明による加熱式燃料デリバリパイプの第1実施形態の全体構造を示す斜視図である。 図1の加熱装置の取り付け側を正面とした正面図である。 図2のグロープラグを取り外した状態の上面図である。 図2の右側面図である。 加熱式燃料デリバリパイプをエンジンに取り付けた姿勢でのA−A断面図である。 第2実施形態の図5に相当するA−A断面図である。 第3実施形態のB−B断面図である。 第4実施形態のB−B断面図である。
以下に、添付図面により、本発明による加熱式燃料デリバリパイプの実施形態の説明をする。加熱式燃料デリバリパイプ10は、エタノール等のアルコール燃料またはエタノール等のアルコールをガソリンに混ぜたアルコール混合燃料をエンジンに供給するのに用いられるものであり、エンジンの低温始動時に着火温度の高いアルコールを着火しやすくするために、燃料を予め加熱してエンジンに供給するためのものである。
(第1実施形態)
第1実施形態の加熱式燃料デリバリパイプ10は直列4気筒のエンジンに用いられるものであり、図1〜図5に示すように、燃料ポンプ(図示省略)から燃料が供給される燃料通路11aが内部に形成されたメインパイプ11と、燃料噴射弁Iが内部に連結される筒形ソケット部24と、メインパイプ11と筒形ソケット部24との間に設けられ、メインパイプ11の燃料通路11aから燃料噴射弁Iに供給される燃料を加熱する加熱装置20とを備えている。
図3〜図5に示したように、メインパイプ11は、横方向に長く浅い略箱型をした第1ケース12と、同様に横方向に長く浅い略箱形をした第2ケース13とを備えている。図5に示したように、メインパイプ11は、第1及び第2ケース12,13の各開口を互いに向かい合わせて、第1ケース12の開口内に第2ケース13を挿嵌して全周を接合して、ろう付けにより液密に一体的に結合したものであって、第1及び第2ケース12,13の間に燃料が通過する燃料通路11aを形成したものである。この加熱式燃料デリバリパイプ10をエンジンに取り付けた状態では、第1ケース12が上側で第2ケース13が下側となるように配置されている。なお、この実施形態のメインパイプ11は第1及び第2ケース12,13を一体的に結合したものであるが、内部に燃料通路が形成されるよう両端を閉じた管部材または筒部材を用いたものであってもよい。
図1〜図3に示したように、第1ケース12の長手方向の端部には図示しない燃料ポンプ(図示省略)から燃料が供給される燃料供給管14が連結されており、燃料ポンプから供給される燃料は燃料供給管14を通ってメインパイプ11内の燃料通路11aに導かれる。図5に示したように、メインパイプ11の第1ケース12には燃料噴射弁Iと同じ数(この実施形態では4つ)の連通孔12aが形成されており、これら連通孔12aはメインパイプ11の長手方向に等間隔に配置した燃料噴射弁Iの間隔と同じ間隔で形成されている。これら連通孔12aは後述する加熱装置20の筒形ケーシング21に形成した連通孔21bとともにメインパイプ11の燃料通路11aと筒形ケーシング21内の加熱室22とを連通させている。図1〜図3に示したように、第1ケース12の長手方向の中央部には外側に膨らむ膨出部12bが形成されている。膨出部12bは振動時の剛性確保のために付与したものであり、メインパイプ11の第2ケース13に燃料圧力の脈動を吸収する脈動吸収機能を付与している。
図1〜図3に示したように、第1ケース12には最も左側と左から2番目の加熱装置20の間と、最も右側と右から2番目の加熱装置20の間に取付ブラケット15が固着されており、加熱式燃料デリバリパイプ10は取付ブラケット15によってエンジンに固定されている。
加熱装置20はメインパイプ11から燃料噴射弁Iに送られる燃料を加熱するものであり、この実施形態では燃料噴射弁Iの数に応じた数でメインパイプ11に設けられている。加熱装置20は、メインパイプ11に固着して内部に加熱室22を有した筒形ケーシング21と、筒形ケーシング21内を加熱するグロープラグ(棒状加熱体)26とを備えている。筒形ケーシング21の上部には蓋体23が設けられており、蓋体23によって筒形ケーシング21の上側が塞がれている。加熱室22の容積はエンジンの始動時にてエンジンが温まるまでの約5秒間、燃料を加熱することができる容積として約5mlとなっている。蓋体23にはグロープラグ26を連結する筒形のプラグソケット25が固着されており、プラグソケット25の軸線方向は筒形ケーシング21の軸線方向と平行に配置されている。図1、図4及び図5に示したように、筒形ケーシング21の加熱室22が形成された部分では、メインパイプ11の長手方向と直交する方向の内径がメインパイプ11の長手方向の内径よりも長くなっている。
筒形ケーシング21にはメインパイプ11側の周壁21aに燃料導入孔21bが形成されており、この燃料導入孔21bはメインパイプ11の連通孔12aと隣接する位置に形成されている。加熱室22は筒形ケーシング21の燃料導入孔21bとメインパイプ11の連通孔12aとによって燃料通路11aと連通しており、燃料通路11a内の燃料は連通孔12a、燃料導入孔21bを通って加熱室22に流入する。図5に示したように、加熱式燃料デリバリパイプ10がエンジンに取り付けられた状態では、筒形ケーシング21の軸線方向がメインパイプ11の長手方向と交差する交差平面上にあって、筒形ケーシング21がメインパイプ11の上側で斜めに配置されている。なお、この実施形態では、筒形ケーシング21の軸線方向はメインパイプ11の長手方向と直交する直交平面上に配置されている。この状態で、筒形ケーシング21のメインパイプ11側の周壁21aと対向する対向壁21cの上部と蓋体23との間に形成される上部の角部が最も高い位置となっており、筒形ケーシング21のメインパイプ11側の周壁21aの下部の角部が最も低い位置となっている。
図5に示したように、筒形ケーシング21の下部には円柱形の嵌合孔が形成された筒形ソケット部24が一体的に形成されており、筒形ソケット部24には燃料噴射弁Iが連結されている。筒形ソケット部24が筒形ケーシング21の下部に熱間鍛造により一体的に設けられているため、これらを別体としたものと比して部品点数を少なくして生産コストを低く抑えることができている。筒形ソケット部24の中心軸C2は筒形ケーシング21の中心軸C1と平行な状態でメインパイプ11側にずらした位置となっている。筒形ソケット部24の内径はメインパイプ11の長手方向における筒形ケーシング21の内径とほぼ同じとなっている。
図5に示したように、筒形ケーシング21と筒形ソケット部24の間にはメインパイプ11側と反対側に加熱室22と筒形ソケット部24の内部を連通する連通孔21dが形成されており、筒形ケーシング21と筒形ソケット部24との間にはメインパイプ11側の周壁21aから内側に突出する遮蔽部21eが形成されている。エンジンに取り付けられた状態で、連通孔21dは筒形ケーシング21と筒形ソケット部24との間の高い位置に形成されており、遮蔽部21eは筒形ケーシング21と筒形ソケット部24との間の低い位置に形成されているので、図5の矢印に示したように、加熱室22内にて温められた燃料は高い位置の連通孔21dを通って加熱室22から筒形ソケット部24の内部に送出され、加熱室22内にて温められてない燃料は遮蔽部21eによって筒形ソケット部24の内部に流入されないようになっている。
グロープラグ26は加熱室22内の燃料を加熱するものであり、プラグソケット25に取り付けられる取付基部26aと、取付基部26aから加熱室22内に延びる棒状のヒータ部26bとを備えている。グロープラグ26のヒータ部26bの軸線方向は筒形ケーシング21の軸線方向と平行に配置され、ヒータ部26bは筒形ケーシング21の中心軸C1よりもメインパイプ11側に寄せて配置されている。また、グロープラグ26のヒータ部26bはメインパイプ11の長手方向にて筒形ケーシング21の中央部に配置されている。図5に示したように、加熱式燃料デリバリパイプ10がエンジンに取り付けられた状態で、グロープラグ26のヒータ部26bはメインパイプ11と筒形ケーシング21の連通孔12a、燃料導入孔21bと近接する位置に配置されるとともに、筒形ケーシング21のメインパイプ11側の周壁21aの下部と遮蔽部21eとの間の角部の加熱室22の低い部分に延びるように配置されている。
筒形ソケット部24は燃料噴射弁Iが連結されるものであり、筒形ソケット部24の内部は連通孔21dによって加熱室22と連通されている。加熱式燃料デリバリパイプ10がエンジンに取り付けられた状態で、筒形ソケット部24の内部を加熱室22に連通させる連通孔21dは筒形ケーシング21と筒形ソケット部24との間の高い位置に形成されている。筒形ソケット部24には燃料噴射弁IがOリングのようなシール部材27によって液密に連結されている。筒形ソケット部24の下縁の横方向の両側には外側に広がるフランジ部24aが一体的に形成されており、このフランジ部24aは燃料噴射弁Iの廻り止めの機能を有している。
上記のように構成した加熱式燃料デリバリパイプ10を用いたエンジンでは、エンジンの始動時にイグニッションスイッチがオンされると、燃料のアルコール濃度が所定値以上であり周囲の温度が所定値以下である場合に、燃料噴射弁Iからエンジンに燃料噴射が行われる前に燃料の加熱が実行される。加熱室22内の燃料はグロープラグ26のヒータ部26bによって加熱され、加熱された燃料は加熱室22内の最も高い位置(筒形ケーシング21のメインパイプ11側の周壁21aと対向する対向壁21cの上部の角部)に充満する。また、温度の低い燃料は加熱室22の最も低い位置(筒形ケーシング21のメインパイプ11側の周壁21aの下部の角部)に滞留しやすくなるが、この部分にはグロープラグ26のヒータ部26bが配設されているので、図5の矢印に示したように、この部分の燃料はグロープラグ26のヒータ部26bにより加熱されて加熱室22内を上昇し、この部分には温度の低い燃料が残りにくくなる。
また、燃料噴射弁Iから燃料噴射が行われると、加熱室22の対向壁21c側の上部の角部に充満している燃料が対向壁21cに沿って連通孔21dから筒形ソケット部24の内部に流入するとともに、メインパイプ11の燃料通路11aから加熱室22に燃料が流入する。流入した燃料は連通孔12a、燃料導入孔21bの直ぐ近くに配設されたグロープラグ26のヒータ部26bを通過するときに加熱される。また、加熱室22に流入した燃料の一部はメインパイプ11側の周壁21aに沿って流れ落ちるが、筒形ケーシング21のメインパイプ11側の周壁21aには筒形ソケット部24との間に遮蔽部21eが形成されているので、燃料が十分に加熱されてない状態で筒形ソケット部24に流入しないようになる。さらに、燃料通路11aから加熱室22に流入した燃料の一部が筒形ケーシング21のメインパイプ11側の周壁21aに沿って流れ落ちて、筒形ケーシング21の周壁21aの下部と遮蔽部21eとの角部に滞留するおそれがある。しかし、この部分にはグロープラグ26のヒータ部26bが配置されているので、図5の矢印に示したように、この部分の燃料はグロープラグ26のヒータ部26bにより加熱されて加熱室22内を上昇し、この部分に燃料が加熱されずに滞留するのを防ぐことができる。これによって、筒形ケーシング21のメインパイプ11側の周壁21aの下部の角部に温度の低い燃料が溜まるのを防ぐことができ、筒形ケーシング21の内部の加熱室22のデッドスペースをなくすことができ、筒形ケーシング21の加熱室22の容積を必要以上に大きくする必要がなくなった。これによって、加熱式燃料デリバリパイプ10の加熱性能を維持した状態でできる限り小型化しつつ、生産コストを抑制することができるようになった。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の加熱式燃料デリバリパイプについて図6を用いて説明する。第2実施形態の加熱式デリバリパイプ10は、主として第1実施形態の加熱式デリバリパイプ10の筒形ケーシング21に形成した燃料導入孔21bを変更したものである。第1実施形態の加熱式デリバリバリパイプ10では、筒形ケーシング21の燃料導入孔21bはメインパイプ11の連通孔12aと同軸的に形成され、燃料導入孔21bの軸線方向はメインパイプ11の長手方向及び筒形ケーシング21の軸線方向に直交し、筒形ケーシング21内の軸線方向の高さの中間部に向いている。これに対して、第2実施形態の加熱式デリバリパイプ10では、燃料導入孔21bの軸線方向は連通孔12aの軸線方向よりも上側に25°(図6のθにて示す)傾斜されており、燃料導入孔21bの軸線方向は筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部に(特にこの実施形態では上部の角部に)向けて傾斜している。なお、燃料導入孔21bの軸線方向は連通孔12aの軸線方向よりも上側に25°傾斜させたものに限られるものでなく、燃料導入孔21bの軸線方向を筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部に向けて傾斜させたものであれば、燃料導入孔21bの軸線方向を連通孔12aの軸線方向よりも上側に例えば20°〜30°の範囲で傾斜させたものであってもよい。
上述した第1実施形態の加熱式燃料デリバリパイプ10では、加熱室22内で加熱された温度の高い燃料は加熱室22内にて最も高い位置となる筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部の角部に溜まるおそれがある。これに対して、第2実施形態の加熱式燃料デリバリパイプ10では、上述したように、燃料導入孔21bの軸線方向を筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部の角部に向けて傾斜させた。これにより、メインパイプ11の燃料通路11aから連通孔12aと燃料導入孔21bとを通過した燃料は加熱室22内にて筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部で、特に上部の角部に向かって流れるようになり、加熱室22内にて温度の高い燃料が筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部の角部に滞留するのを防ぐことができ、加熱室21内の燃料の加熱効率を向上させることができるようになった。なお、この実施形態においては、燃料導入孔21bの軸線方向を筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部に向けて傾斜させたが、連通孔12aの軸線方向も燃料導入孔21bと同軸的に筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部に(特に上部の角部が最良である)向けて傾斜させてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の加熱式燃料デリバリパイプについて図7を用いて説明する。第3実施形態の加熱式デリバリパイプ10は、主として第1実施形態の加熱式デリバリパイプ10のメインパイプ11に形成した連通孔12aと筒形ケーシング21に形成した燃料導入孔21bの位置を変更したものである。第1実施形態の加熱式デリバリバリパイプ10では、連通孔12aと燃料導入孔21bはメインパイプ11の長手方向にて筒形ケーシング21の中央部の位置に形成され、連通孔12aと燃料導入孔21bとがグロープラグ26の棒状のヒータ部26bと対向する位置に配置されている。これに対し、第3実施形態の加熱式デリバリパイプ10では、連通孔12aと燃料導入孔21bとはメインパイプ11の長手方向にて筒形ケーシング21の中央部から図7に示す左側にずらして配置され、グロープラグ26の棒状のヒータ部26bと対向する位置からメインパイプ11の長手方向にずらして配置されている。
上述した第1実施形態の加熱式デリバリパイプ10では、燃料通路11aから連通孔12aと燃料導入孔21bとを通過した燃料は筒形ケーシング21の加熱室22に流入したときに、燃料導入孔21bに対向する位置に配置されたグロープラグ26の棒状のヒータ部26bに当たり、燃料の一部がメインパイプ11側の周壁21aの下部に流れ落ちるおそれがある。これに対し、第3実施形態の加熱式燃料デリバリパイプ10では、上述したように、連通孔12aと燃料導入孔21bとはメインパイプ11の長手方向にてグロープラグ26の棒状のヒータ部26bと対向する位置からメインパイプ11の長手方向にずらして配置されている。これにより、燃料通路11aから連通孔12aと燃料導入孔21bとを通って筒形ケーシング21の加熱室22内に流入した燃料はグロープラグ26の棒状のヒータ部26bの周囲を通過するときに加熱されるとともに、加熱された燃料はグロープラグ26の棒状のヒータ部26bに流れを遮られることなく加熱室22の上部に流れるようになる。これにより、加熱室22内の燃料の加熱効率を向上させることができるようになった。なお、この第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、燃料導入孔21bの軸線方向(及び連通孔12aの軸線方向)を筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部に向けて傾斜させるのが好ましく、このようにしたときには、加熱室22内の燃料の加熱効率をさらに向上させることができるようになった。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態の加熱式燃料デリバリパイプについて図8を用いて説明する。第4実施形態の加熱式デリバリパイプ10は、主として第1実施形態の加熱式デリバリパイプ10のメインパイプ11に形成した連通孔12aと筒形ケーシング21に形成した燃料導入孔21bとを2対(少なくとも2対)として、これらの位置を変更したものである。上述したように、第1実施形態の加熱式デリバリバリパイプ10では、連通孔12aと燃料導入孔21bとはメインパイプ11の長手方向にて筒形ケーシング21の中央部の位置に形成され、連通孔12aと燃料導入孔21bとがグロープラグ26の棒状のヒータ部26bと対向する位置に配置されている。これに対し、第4実施形態の加熱式デリバリパイプ10では、連通孔12aと燃料導入孔21bとを2対とし、連通孔12aと燃料導入孔21bとはメインパイプ11の長手方向にて筒形ケーシング21の中央部から図7に示す左側及び右側の両側にずらして配置され、グロープラグ26の棒状のヒータ部26bと対向する位置からメインパイプ11の長手方向の両側にずらして配置されている。なお、連通孔12aと燃料導入孔21bとを2対としたことで、燃料通路11aから加熱室22に多くの燃料が流入するため、連通孔12aと燃料導入孔21bとの各孔径を第1〜第3実施形態よりも小さくするのが好ましい。
この第4実施形態の加熱式燃料デリバリパイプ10においても、第3実施形態と同様に、燃料通路11aから連通孔12aと燃料導入孔21bとを通っては筒形ケーシング21の加熱室22内に流入した燃料はグロープラグ26の棒状のヒータ部26bの周囲を通過するときに加熱されるとともに、加熱された燃料はグロープラグ26の棒状のヒータ部26bに流れを遮られることなく加熱室22の上部に流れるようになる。この第4実施形態の加熱式燃料デリバリパイプ10でも、第3実施形態と同様に加熱室22内の燃料の加熱効率を向上させることができるようになった。なお、この第4実施形態においても、第2実施形態と同様に、燃料導入孔21bの軸線方向(及び連通孔12aの軸線方向)を筒形ケーシング21のメインパイプ11側と反対側の上部に向けて傾斜させるのが好ましく、このようにしたときには、加熱室22内の燃料の加熱効率をさらに向上させることができるようになった。
この第4実施形態の加熱式燃料デリバリパイプ10では、連通孔12aと燃料導入孔21bとを2対としたが、本発明はこれに限られるものでなく、連通孔12aと燃料導入孔21bとを3対以上としてもよく、3対以上の連通孔12aと燃料導入孔21bとをグロープラグ26の棒状のヒータ部26bと対向する位置からメインパイプ11の長手方向の両側にずらして配置するようにしてもよい。
また、この第4実施形態の加熱式燃料デリバリパイプ10では、2対以上の連通孔12aと燃料導入孔21bをグロープラグ26の棒状のヒータ部26bと対向する位置からメインパイプ11の長手方向の両側で筒形ケーシング21の軸線方向の同じ高さ位置に形成したが、本発明はこれに限られるものでなく、2対以上の連通孔12aと燃料導入孔21bを互いに筒形ケーシング21の軸線方向で異なる高さ位置に形成したものであってもよい。
上記の実施形態は、直列4気筒エンジンに適用されるように、メインパイプ11に4組の加熱装置20と筒形ソケット部24を設けたものであるが、本発明はこれに限られるものでなく、直列3気筒エンジン、直列6気筒エンジン、V型6気筒エンジン等のエンジンの気筒の数に応じた加熱装置とソケット部の数としたものであってもよい。
10…加熱式燃料デリバリパイプ、11…メインパイプ、11a…燃料通路、12a…連通孔、20…加熱装置、21…筒形ケーシング、21b…燃料導入孔、21e…遮蔽部、22…加熱室、24…筒形ソケット部、26…棒状加熱体(グロープラグ)、C1…筒形ケーシングの中心軸、I…燃料噴射弁。

Claims (4)

  1. 燃料ポンプから燃料が供給される燃料通路が内部に形成されたメインパイプと、
    コントロールユニットにより開閉制御される燃料噴射弁が内部に連結される筒形ソケット部と、
    前記メインパイプと前記筒形ソケット部との間に設けられて、前記燃料通路から前記燃料噴射弁に供給される燃料を加熱する加熱装置とを備え、
    前記加熱装置は前記メインパイプの周部に形成された連通孔と隣接する位置に形成された燃料導入孔により前記燃料通路と連通接続される加熱室を内部に有し、前記加熱室と連通する前記筒形ソケット部を中心軸が平行に配置されるようにして下部に一体的に設けた筒形ケーシングと、前記加熱室内にて前記筒形ケーシングの軸線方向と平行に配置された棒状加熱体とを備えた加熱式燃料デリバリパイプであって、
    エンジンに取り付けられた状態にて、前記筒形ケーシングの軸線方向が前記メインパイプの長手方向と交差する交差平面上にあって、前記筒形ケーシングが前記メインパイプの上側で斜めに配置され、
    前記筒形ケーシングと前記筒形ソケット部との間には前記メインパイプ側の周壁内面から内側に突出して前記メインパイプ側の周壁内面に沿って燃料が通過するのを阻止する遮蔽部を設けるとともに、
    前記棒状加熱体を前記筒形ケーシング内の中心軸よりも前記メインパイプ側に寄せて配置したことを特徴する加熱式燃料デリバリパイプ。
  2. 請求項1に記載の加熱式デリバリパイプにおいて、
    前記燃料導入孔の軸線方向を前記筒形ケーシングの前記メインパイプ側と反対側の上部に向けて傾斜させたことを特徴とする加熱式燃料デリバリパイプ。
  3. 請求項1または2に記載の加熱式デリバリパイプにおいて、
    前記連通孔と前記燃料導入孔とを前記棒状加熱体と対向する位置から前記メインパイプの長手方向にずらして配置したことを特徴とする加熱式燃料デリバリパイプ。
  4. 請求項1または2に記載の加熱式デリバリパイプにおいて、
    前記連通孔と前記燃料導入孔とを少なくとも2対とし、前記連通孔と前記燃料導入孔を前記棒状加熱体と対向する位置から前記メインパイプの長手方向の両側にずらして配置したことを特徴とする加熱式燃料デリバリパイプ。
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