JP5298396B2 - 電子カメラおよび画像処理システム - Google Patents
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Description
第1の方法は、カメラの撮影光学系にブレ補正光学系を内蔵し、カメラブレをブレセンサで検出し、検出したカメラブレに応じて撮像中にブレ補正光学系を移動させることにより、カメラブレに伴う画像ブレの発生を防止するものである。
第3の方法は、連続して複数の画像を撮像し、該複数の画像間の動きをパターンマッチング等の手法で検出し、検出された画像間の動きに基づいて複数の画像を合成してブレのない画像を生成するものである。
また上記従来の第1の方法および第2の方法では、ブレをブレセンサで検出しているため、露光中の被写体の動きに起因する被写体ブレは補正できないといった問題があった。
そこで本発明は、ブレセンサおよびブレ補正光学系を必要とせず、かつ露光中に発生する画像ブレや被写体ブレを補正できる電子カメラおよび画像処理システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明による電子カメラでは、被写体像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段による被写体像の撮像の露光時間を制御する露光制御手段と、前記露光制御手段と前記撮像手段により第1の露光時間で撮像した第1の画像データと、前記第1の露光時間より長い第2の露光時間で撮像した第2の画像データを連続して生成する画像生成手段と、画像データを記録するための記録手段と、前記第1の画像データを第1の圧縮率で画像圧縮して前記記録手段に記録するとともに、前記第2の画像データを前記第1の圧縮率よりも高い第2の圧縮率で画像圧縮して前記記録手段に記録する画像圧縮手段と、前記記録手段に記録されている画像圧縮されたデータを伸張した前記第1の画像データおよび前記第2の画像データに基づき、前記第2の画像データに含まれる空間周波数の少なくとも高周波成分を補正することにより第3の画像データを生成する画像処理手段とを備え、前記画像処理手段は、前記第1の画像データと前記第2の画像データの空間周波数成分の振幅比および位相差に基づき前記第2の画像データの空間周波数成分の振幅および位相を補正することにより第3の画像データを生成することを特徴とする。
CPU10は、電子カメラ全体の動作を制御する手段であって、ROM26に記憶された制御プログラムに基づき、CPU制御バス11に接続した各部を制御するようになされている。
デジタルシグナルプロセッサ(DSP)21は、CCD20にCCD水平駆動パルスを供給するとともに、CCD駆動回路19を制御し、CCD20にCCD垂直駆動パルスを供給させるようになされている。
アナログ/デジタル変換回路(AD変換回路)23は、画像調整部22でサンプリングした画像信号を所定のビット数で量子化(デジタル化)し、画像データとしてDSP21に供給するようになされている。
DSP21は、メモリカード25への記録、画像データのバッファメモリ30への記憶などにおけるデータ入出力のタイミング管理を行うようになされている。
バッファメモリ30は記録手段として用いられ、メモリカード25に対するデータの入出力の速度と、CPU10やDSP21などにおける処理速度の違いを緩和するために利用される。
測光回路34は、測光素子7より供給された測光結果であるアナログ信号に対して所定の処理を施した後、デジタル信号に変換して測光データとし、その測光データをCPU10に出力するようになされている。
測色回路33は、測色素子6より供給された測色結果であるアナログ信号に対して所定の処理を施した後、デジタル信号に変換して測色データとし、その測色データをCPU30に出力するようになされている。
絞り駆動回路16は、絞り18の開口径をステップモータ17により所定の値に設定するようになされている。
シャッタ駆動回路13、ステップモータ14、シャッタ15は露光制御手段として用いられており、シャッタ駆動回路13は、シャッタ15をステップモータ14により動作させ、CCD20の露光時間を制御するようになされている。
CPU10は、測光回路34および測色回路33を制御し、測光素子7の測光データを受け取るとともに、測色素子6の測色データを受け取るようになされている。
CPU10は、測光データに応じて被写体の輝度が所定値以下の場合は、撮影時にストロボ駆動回路35を制御して、ストロボ5を適宜発光させるようになされている。
CPU10は、レンズ駆動回路12を制御し、撮影レンズ2を移動させることにより、オートフォーカス動作を行うようになされている。
CPU10は、ファインダ内表示回路31を制御して、各種動作における設定などをファインダ内表示LCD32に表示させるようになされている。
CPU10は、各種切換スイッチおよび操作釦40からの信号を受け取り、適宜処理するようになされている。各種切換スイッチおよび操作釦40には、カメラ動作を近接撮影に最適化した動作モード(マクロモード)に切り換えるために使用者により操作される切換スイッチが含まれる。CPU10は、マクロモードに切り換えられた場合は、レンズ駆動回路12を制御し、撮影レンズ2を移動させることにより、近接撮影に適した光学系配置となるようになされている。
ブレ補正選択部材42は、ブレ補正を行うか否かを指示するために使用者により操作される操作部材であって、操作状態に応じた信号をCPU10に出力する。CPU10は、ブレ補正選択部材42の操作に応じ、バッファメモリに格納された画像情報に対して後述するブレ補正処理を実行するようになされている。
図4は電子カメラ1の基本的なシーケンスを示すフローチャートである。なおこのシーケンスは図3のCPU10、DSP21等により実行される。またこのシーケンスでは、ブレ補正選択部材42はブレ補正を行うに設定され、流し撮り方向設定部材41は流し撮りしないに設定され、ストロボモード設定部材43はノーマルモードに設定されている。また被写体は高輝度であり、ストロボ5の発光は行われないとして説明する。
このように空間周波数の高周波成分を多く含む画像1は低い圧縮率で、高周波成分をあまり含まない画像2は高い圧縮率で圧縮することにより、効率的にバッファメモリを使用することが可能になっている。
S112では画像1と画像2からブレのない画像3を作成する。その際の画像処理の詳細内容については後述の図5、図6および図9、図10のフローチャートで説明する。
次に図5および図6のブレ画像の補正処理を行うフローチャート(図4のS112に対応)を説明する。なお画像1のデータD1(x、y)および画像2のデータD2(x、y)は、図7に示すようなマトリックスデータであり、xの最大値はXmax、yの最大値はYmaxである。また画像1および画像2は、バッファメモリ30に記憶されている圧縮されたデータを伸張して空間座標のデータに戻したものである。また画像1および画像2は輝度情報の他に色情報も含まれるが、簡単のため輝度情報であるとして以下の説明を行う。また画像1および画像2は8ビットで量子化されたデータとし、黒レベルが0、白レベルが255として以下の説明を行う。
S201で画像1より8×8個の画素データブロックの画像データD1(x、y)〜D1(x+7、y+7)が読み出され、S202で2倍される。これは画像1の露光量が適正値の半分であった為である。なおデータは256以上になったとしても、その情報はそのまま保持する。これは白飛びが発生する箇所は、露光時間の短い画像1のデータを参照するためである。
S204では画像2より8×8個の画素データブロックの画像データD2(x、y)〜D2(x+7、y+7)を読み込む。そしてS205でS203と同様に白飛びおよび黒ツブレについてチェックする。
S208では各周波数毎にA1(fx、fy)をA2(fx,fy)で割った比である振幅比cA(fx,fy)および位相P2(fx、fy)とP1(fx、fy)の差である位相差dP(fx、fy)を求める。
一般的にブレた画像においては、種々の空間周波数成分の波がずれて重なりあうために、ブレのない被写体像に比較して空間周波数(特に高周波成分)の振幅が減少するとともに、位相が変化する。すなわちシャッタ速度の高速な画像1の方が、シャッタ速度の低速な画像2よりシャープに撮影されているので、空間周波数の領域においては画像1に比較して画像2の周波数成分(とくに高周波成分)がブレの影響を大きく受けている。
図6のS214でx=9、y=9として初期化後、S215においてぶれた画像2の8×8個の画素データブロックの画像データD2(x、y)〜D2(x+7、y+7)から4種類の空間周波数fx、fy(fx=1〜4、fy=1〜4)について、それぞれの空間周波数に対する振幅A1(fx、fy)および位相P1(fx、fy)を算出する。
S217において振幅A3(fx、fy)と位相P3(fx、fy)に基づいて画像3の画像データD3(x、y)〜D3(x+7、y+7)を再生する。
255以上のデータがある場合にはS224においてファイルフォーマットを例えばJPEGの16ビットフォーマットに変更する。すなわち量子化ビット数を8ビットから16ビットに増加させることにより、8ビットで表現できなかった白飛び部分を再現することが可能になる。
このように図5および図6に示すブレ画像補正処理では、画像1と画像2を8×8個の画素データブロックに分割し、それらのブロックを8画素ずつずらしながら4×4個の振幅データと位相データを計算し、画像1と画像2の振幅データの比と位相データの差をとるとともに、それらの平均を算出し、平均振幅比データと平均位相差データにより画像2の振幅データと位相データを補正し、補正された振幅データと位相データからブレのない画像3のデータを再構成するものである。
図9および図10に示すブレ画像補正処理が図5および図6と異なる点は、画像1と画像2を16×16個の画素データブロックに分割し、それらのブロックを8画素ずつずらしながら8×8個の振幅データと位相データを計算し、画像1と画像2の振幅データの比と位相データの差をとり、それらの平均を算出するとともに、画像3のデータの生成においては、画像2を16×16個の画素データブロックに分割し、それらのブロックを8画素ずつずらしながら、平均振幅比データと平均位相差データにより画像2の8×8個の振幅データと位相データを補正し、補正された振幅データと位相データからブレのない画像3の8×8個の画素データブロックを順次再構成していく点である。
図9において、S300では各画素の位置を示す座標パラメータx、yが1に初期化される。
S303では画像1の各画像データが白飛び(200以上)や黒ツブレ(50以下)でないかを調べる。白飛びや黒ツブレが無いと判断されたならばS304へ移行する。白飛びや黒ツブレがあると判断されたならばS309へ移行する。
S305で白飛びや黒ツブレが無いと判断されたならばS306へ移行する。白飛びや黒ツブレがあると判断されたならばS309へ移行する。
S308では各周波数毎にA1(fx、fy)をA2(fx,fy)で割った比である振幅比cA(fx,fy)および位相P2(fx、fy)とP1(fx、fy)の差である位相差dP(fx、fy)を求める。
S313では、振幅比cA(fx,fy)と位相差dP(fx、fy)を全ブロックにわたりその平均を求め、平均振幅比cA(fx,fy)、平均位相差Pav(fx、fy)とすし、図10のS314に進む。
S317において振幅A3(fx、fy)と位相P3(fx、fy)に基づいて画像3の8×8個の画素データブロックの画像データD3(x+4、y+4)〜D3(x+11、y+11)を再生する。
図4に示すフローチャートにおいては、ストロボモード設定部材43はノーマルモードに設定され、かつ被写体は高輝度であり、ストロボ5の発光は行われないとして説明を行ったが、撮影時にストロボ5の発光を行う場合の動作シーケンスを図11に示すフローチャートに示す。
S404では、ストロボ5の発光量Qを撮影距離、絞り値、被写体輝度等に応じて算出する。S405においてシャッタ速度をS401で定められた露光時間Tの半分の露光時間T/2として、ステップモータ14を駆動しシャッタ15を動作させCCD20に被写体像を露光して撮像させる。この時のストロボ発光量は図12に示す如くS404で定められた発光量Qの半分のQ/2とする。この撮像動作により得られた画像を画像1とする。
S409ではS403と同じ絞り値により露光時間Tで画像の露光が行われる。この時のストロボ発光量は図12に示す如くS404で定められた発光量Qとする。この撮像動作により得られた画像を画像2とする。
以上説明した図11の実施形態では、異なる露光時間で得られた画像の空間周波数成分を比較する画像処理により像ブレ補正を行う像ブレ補正方式において、各露光におけるストロボ発光量を露光時間に比例させたことにより、各画像の全体の露光量レベルが露光時間に比例することになり、その後に行われる像ブレ補正のための空間周波数成分の比較処理を良好に行うことが可能になる。特にスローシンクロモードのように、シャッタ速度が遅くなるモードでは有効である。
(変形形態の説明)本発明は以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能である。
また上記実施形態においては、適正露光時間により撮像された第2の画像と適正露光時間の半分の露光時間により撮像された第1の画像を空間周波数領域で解析することによりブレ画像の補正処理を行っているが、第1の画像は第2の画像の露光時間より短い露光時間であれば構わない。しかしながら第1の画像の露光時間は画像ブレを発生させないために、好ましくは第2の画像の露光時間の1/2程度以下であることが望ましい。また第2の画像の露光時間は、必ずしも正確に適正露光時間である必要はなく、ブレによる影響が表れる露光時間であればよい。
また異なる露光時間で得られた2つの画像データに基づき、空間周波数領域でブレ補正を行う方式において、ストロボ撮影を行っても像ブレ補正のための空間周波数成分の比較処理を良好に行うことが可能になる。
2 撮影レンズ
3 シャッタ釦
8 表示LCD
10 CPU
13 シャッタ駆動回路
15 シャッタ
20 CCD
21 DSP
25 メモリカード
30 バッファメモリ
50 画像処理装置
Claims (8)
- 被写体像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段による被写体像の撮像の露光時間を制御する露光制御手段と、
前記露光制御手段と前記撮像手段により第1の露光時間で撮像した第1の画像データと、前記第1の露光時間より長い第2の露光時間で撮像した第2の画像データを連続して生成する画像生成手段と、
画像データを記録するための記録手段と、
前記第1の画像データを第1の圧縮率で画像圧縮して前記記録手段に記録するとともに、前記第2の画像データを前記第1の圧縮率よりも高い第2の圧縮率で画像圧縮して前記記録手段に記録する画像圧縮手段と、
前記記録手段に記録されている画像圧縮されたデータを伸張した前記第1の画像データおよび前記第2の画像データに基づき、前記第2の画像データに含まれる空間周波数の少なくとも高周波成分を補正することにより第3の画像データを生成する画像処理手段とを備え、
前記画像処理手段は、前記第1の画像データと前記第2の画像データの空間周波数成分の振幅比および位相差に基づき前記第2の画像データの空間周波数成分の振幅および位相を補正することにより第3の画像データを生成することを特徴とする電子カメラ。
- 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記第2の露光時間は画像データの輝度レベルが適正となるような適正露光量を与える露光時間であるとともに、前記第1の露光時間は前記第2の露光時間の1/2程度以下であることを特徴とする電子カメラ。
- 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
さらに画像データを表示する表示手段を備え、
前記表示手段は前記第2の画像データを表示するとともに、前記第1の画像データの表示を禁止することを特徴とする電子カメラ。
- 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記画像処理手段は、前記第1の画像データと前記第2の画像データを所定個数の画素データブロックに分割するとともに、各画素データブロック毎に求められた前記第1の画像データと前記第2の画像データの空間周波数成分の振幅比および位相差を平均することにより前記第1の画像データと前記第2の画像データの空間周波数成分の振幅比および位相差を算出することを特徴とする電子カメラ。
- 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記画像処理手段は、前記第3の画像データに所定値以上の輝度データが含まれている場合、前記第3の画像データに対し階調補正処理を行うことを特徴とする電子カメラ。
- 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記画像処理手段は、所定の量子化ビットで量子化された前記第3の画像データに所定値以上の輝度データが含まれている場合、前記第3の画像データに対し量子化ビット数を増して量子化処理を行うことを特徴とする電子カメラ。
- 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
撮影時に前記被写体を照明するために発光する閃光発光手段をさらに備え、
前記閃光発光手段は、前記画像生成手段により前記第1の画像データと前記第2の画像データが露光される際に、各露光毎に異なる発光量で発光するとともに、各発光毎の発光量は各露光時間の長さに比例した量であることを特徴とする電子カメラ。
- 被写体像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段による被写体像の撮像の露光時間を制御する露光制御手段と、前記露光制御手段と前記撮像手段により第1の露光時間で撮像した第1の画像データと、前記第1の露光時間より長い第2の露光時間で撮像した第2の画像データを連続して生成する画像生成手段と、画像データを記録するための記録手段と、前記第1の画像データを第1の圧縮率で画像圧縮して前記記録手段に記録するとともに、前記第2の画像データを前記第1の圧縮率よりも高い第2の圧縮率で画像圧縮して前記記録手段に記録する画像圧縮手段とを備える電子カメラと、
前記電子カメラにより生成され、前記記録手段に記録されている画像圧縮されたデータを伸張した前記第1の画像データと前記第2の画像データに基づき、前記第2の画像データに含まれる空間周波数の少なくとも高周波成分を補正し、第3の画像データを生成する画像処理装置とからなり、
前記画像処理装置は、前記第1の画像データと前記第2の画像データの空間周波数成分の振幅比および位相差に基づき前記第2の画像データの空間周波数成分の振幅および位相を補正することにより第3の画像データを生成することを特徴とする画像処理システム。
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