JP5297053B2 - 断熱材保持具及びこれを用いたコンクリート断熱工法 - Google Patents

断熱材保持具及びこれを用いたコンクリート断熱工法 Download PDF

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Description

本発明は、断熱材を保持する断熱材保持具、及びその断熱材保持具を用いたコンクリート断熱工法に関する。
一般に、建物の基礎に断熱材を設置してなる基礎断熱工法が知られている。この基礎断熱工法では、互いに向き合う一対の型枠内に断熱材を設置し、該設置された断熱材をそれとともに両型枠を貫通するセパレータによって保持している(例えば、特許文献1参照)。この状態で型枠内にコンクリートを打設すれば、立ち上がり部の側面に断熱材が設置された基礎を得ることができる。
特開2001−11869号公報
しかしながら、上記従来技術では、セパレータ痕が基礎に残る(貫通孔が形成される)ため、そこを起点として基礎にひび割れが生じることが懸念される。また、型枠を外した後にセパレータ痕を埋める処理が必要となるため、工程が増えることも懸念される。なお、このような懸念事項は、基礎以外のコンクリート構造体に断熱材を設置する場合にも同様に存在する。
そこで、本発明は、コンクリート構造体にそれを貫通する痕跡を残さず、コンクリート構造体の強度向上及び処理工程の低減に貢献できる断熱材保持具、及びこれを用いたコンクリート断熱工法を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。
すなわち、第1の発明は、型枠に対して位置決めされる位置決め部と、前記型枠に片持ち支持され、前記型枠内に配置される断熱材を保持する保持部と、を備えた断熱材保持具である。
この第1の発明によれば、この断熱材保持具を用いて断熱材を型枠内に保持しコンクリート打設空間にコンクリートを打設すれば、断熱材を備えたコンクリート構造体が得られる。そして、断熱材を保持する保持部は型枠に片持ち支持されているため、コンクリート構造体にはそれを貫通する痕跡が残されない。このため、コンクリート構造体の強度を向上させることができるし、そのような痕跡を埋める処理を不要として処理工程を低減させることもできる。
第2の発明では、前記型枠内に断熱材と並んで形成されるコンクリート構造体の厚さ方向のうち、断熱材が設置されている側の一部に入り込んでコンクリート構造体内に定着する定着部を備えている。
この第2の発明によれば、定着部がコンクリート構造体内に定着することにより、断熱材とコンクリート構造体との結合が強固となり、コンクリート構造体から断熱材が剥がれることを防げる。そして、この定着部は断熱材が設置されている側の一部に入り込むだけであるから、コンクリート構造体を貫通する痕跡を残さない。したがって、この第2の発明でもコンクリート構造体の強度向上と処理工数低減という効果が得られる。
第3の発明では、前記位置決め部は、磁力によって前記型枠に位置決めされるようになっている。
この第3の発明によれば、断熱材保持具は磁力によって型枠に位置決めされることから、型枠として既存の鋼製型枠を利用することが可能となる。つまり、断熱材保持具は位置決め部が有する磁力によって鋼製型枠に設置されるため、その設置位置は任意であり、位置決め用の構成を備えた専用の型枠を用いる必要がない。これにより、断熱材付きコンクリート構造体を形成するコストを低減できる。また、磁力によって定着させるだけで断熱材保持具の位置決めがなされるため、断熱材保持具の位置決め作業が容易となるし、型枠内に断熱材が設置された後でも、その設置位置の微調整を容易に行える。
第4の発明では、前記位置決め部は磁石であり、その磁石を収容する収容部に前記保持部及び前記定着部が設けられている。
この第4の発明によれば、磁力を得る手段として、比較的容易に手に入れられる磁石が用いられるため、断熱材保持具を安価に調達することができる。また、磁石を収容する収容部に保持部及び定着部が設けられているため、磁石自身に保持部及び定着部が直接設けられる構成と異なり、製造のし易さや強度上の面でも好適な保持具が得られる。
第5の発明では、前記保持部及び前記定着部は一連のピン構造をなし、断熱材及びコンクリート構造体の合計厚さよりも短く、かつ断熱材の厚さよりも長いピン長さを有する。
この第5の発明によれば、保持部及び定着部が一連のピン構造をなしていることにより、そのピン部分を断熱材に差し込めば、断熱材に断熱材保持具が取り付けられる。これにより、断熱材への取付作業が容易となる。
第6の発明では、互いに向き合う一対の型枠を設置するとともに該型枠内に当該型枠の一方と並んで断熱材を設置し、その設置状態で断熱材を断熱材保持具によって保持し、その後、断熱材と他方の型枠との間のコンクリート打設空間にコンクリートを流し込み、コンクリートの乾燥後に型枠を除去することにより、断熱材を備えたコンクリート構造体を得るコンクリート断熱工法であって、前記断熱材保持具として、前記一方の型枠に対して磁力によって位置決めされる位置決め部と、前記断熱材を保持した状態で前記コンクリート打設空間に配置される定着部とを備えた断熱材保持具を用い、コンクリート打設により前記定着部がコンクリート構造体の断熱材が設置されている側の一部に入り込むようにした。
この第6の発明によれば、上記第2の発明の断熱材保持具を好適に使用できる。すなわち、その断熱材保持具は磁力によって位置決めされる位置決め部とコンクリート構造体内に入り込んで定着する定着部とを備えているが、その位置決め部及び定着部は、第5の発明で用いられる断熱材保持具の位置決め部及び定着部となり得る。
第7の発明では、前記断熱材を設置後、少なくともコンクリート打設前に、前記断熱材が上方へ移動することを規制するようにした。
上記第6の発明では、断熱材の大きさ、コンクリート打設時の流動圧その他各種の要因により、断熱材にはその設置状態から浮き上がろうとする力が作用する。その力の大きさ次第では位置決め部を型枠に定着させている磁力が耐えられなくなり、断熱材が浮き上がってしまうことが懸念される。そこで、この第7の発明によれば、断熱材はその上方への移動が規制されるため、コンクリート打設時に断熱材が浮き上がってしまうことを確実に防止できる。
この場合、型枠の上端部に設置され、設置予定位置の断熱材上端に当接する当接部を備えた規制体により、その規制を行うようにすることが好ましい。断熱材は磁力によって型枠内面に定着しているため、それを上回る力を断熱材に対してその上から作用させれば当該断熱材は下方へ移動する。そのため、予定設置位置よりも上側にずれて断熱材が設置されている場合に規制体を型枠上端部に設置すると、その当接部が断熱材の上端を押し付けることになり、断熱材は予定設置位置まで下方にずらされる。その結果、規制体の設置によって断熱材の位置ズレを修正できる。
なお、この規制体は、型枠上端部に設置されて該型枠を所定の間隔に保持する間隔保持部材と一体又は一体的に設けられることが好ましい。これにより、型枠に設置する部品点数を低減させることができる。
第8の発明では、少なくともコンクリート打設前に、断熱材のコンクリート打設空間側に補強筋を設置するようにした。
この第8の発明によれば、コンクリート打設時のコンクリート流動圧によって断熱材が変形し、断熱能力が低下してしまうことを抑制できる。これは、グラスウール等のような比較的弾性変形しやすい断熱材を用いた場合に特に有効となる。
以下に、一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施の形態では、断熱材保持ピンを断熱材保持具の例としており、これを図1及び図2に基づいて説明する。なお、図1は断熱材保持ピンの断面図であって断熱材への取り付け状態を示し、図2は断熱材保持ピンの斜視図である。
図1及び図2に示されているように、断熱材保持ピン10はピン本体11と位置決め部としての磁石12とを備えている。ピン本体11は合成樹脂、金属その他の材料により構成され、有底筒状に形成された収容部としての筒部21を有している。筒部21の凹部は収容凹部22となっており、その収容凹部22には該収容凹部22と同一形状をなす厚さ2mmの薄板磁石12が収容されている。なお、各図では筒部21及び磁石12が実際よりも厚く図示されている。磁石12が収容された状態では、ピン本体11の開口端面と磁石12の端面とが面一となり、その磁石12の端面は磁石面13となっている。この磁石面13がコンクリート構造体の鋼製型枠W(例えば、後述する立ち上がり型枠44)に磁力により定着することで、断熱材保持ピン10は位置決めされるようになっている。
ちなみに、磁石12は収容凹部22の内面に固着されない状態で収容されている。このため、磁石12の磁石面13と反対の磁極を有する磁石等を用いて磁石12を収容凹部22から取り外すことが可能となっている。また、図2には横断面が円形状をなす筒部21が図示されているが、その横断面は四角形状等の角形状でも、楕円形状であってもよい。
筒部21の底面には、該底面から垂直に延びるピン部23が設けられている。このピン部23が断熱材31に差し込まれることで、断熱材保持ピン10が断熱材31に取り付けられる。そして、筒部21の開口端面からピン部23の先端までの長さLは、断熱材保持ピン10の取付対象である断熱材31の厚さよりも長く形成されている。このため、断熱材31への取り付け状態では、図1に示されているように、断熱材31の非差込側からピン部23の先端が突出している。
次に、この断熱材保持ピン10を用いて、断熱材を備えたコンクリート構造体の形成方法を説明する。ここでは、建物の基礎をコンクリート構造体の例とし、その基礎を一体打ち工法によって形成する方法を説明する。最初に、型枠及び断熱材の設置工程を図3乃至図5に基づいて説明する。なお、図3は型枠内へ断熱材を設置する様子を示す断面図であり、図4は型枠内に断熱材が設置された状態の断面図であり、図5はその一部拡大図である。
図3に示されているように、基礎の設置箇所に鉄筋41を配筋するとともに、一体打ちスペーサ42を所定間隔ごとに設置する。その後、互いに向かい合う一対のベース型枠43を基礎設置面Gに設置する。これにより、両ベース型枠43の間にベース部62(後述する図7参照)用の第1コンクリート打設空間51が形成される。また、鋼製の立ち上がり型枠44を一体打ちスペーサ42の上に載せて設置する。この場合、互いに向かい合う一対の立ち上がり型枠44は一体打ちスペーサ42との間に設けられた下側幅止めセパレータ45により、所定間隔が維持されるようになっている。
次に、合成樹脂により板状に形成された断熱材31を用意する。なお、断熱材31としては、表面に薄紙が貼付されたポリスチレン板が用いられるが、薄板が貼付されていないポリスチレン板であってもよく、さらにロックウール、グラスウールから成るものでもよい。その断熱材31の一側面に断熱材保持ピン10のピン部23を差し込み、断熱材31に断熱材保持ピン10を取り付ける。この場合、断熱材31には多数の断熱材保持ピン10を側面全域にわたり、例えば、千鳥状や格子状をなすように均等に取り付ける。そして、このように多数の断熱材保持ピン10が取り付けられた状態では、断熱材31の一側面(断熱材保持ピン10が差し込まれた側の側面)に、磁石面13が断熱材31の当該側面と面一をなすように設けられている。また、断熱材31のもう一方の側面(断熱材保持ピン10が差し込まれた側とは反対側の側面)では、当該側面から断熱材保持ピン10のピン部23先端が突出している。
なお、磁石面13が設けられた側の側面は、該磁石面13の磁力によって鋼製の立ち上がり型枠に定着するため、以後その一側面を定着側面32といい、その反対側の側面を非定着側面33ということにする。
次いで、断熱材保持ピン10が設けられた断熱材31を、立ち上がり型枠44内に設置する。この場合、互いに向かい合う立ち上がり型枠44の間に、その上方から定着側面32と一方の立ち上がり型枠44の内面とが互いに向かい合うように断熱材31を入れる。そして、断熱材31をその下端が下側幅止めセパレータ45と当接するまで入れるとともに、定着側面32と立ち上がり型枠44の内面との両面を磁石面13の磁力によって定着させる。
すると、図4及び図5に示されているように、一対の立ち上がり型枠44内において、一方の型枠44の内面と断熱材31の定着側面32とが定着した状態で断熱材31が保持される。この場合、断熱材保持ピン10のピン部23のうち、断熱材31の内部に存在する部分で断熱材31が保持される。このため、この断熱材31の内部に存在する部分が保持部26となっている。この保持部26は、一方の型枠44に片持ち支持されている。
そして、断熱材31が設置されることにより、断熱材31の非定着側面33と、他方の立ち上がり型枠44の内面との間に、立ち上がり部63(図7参照)用の第2コンクリート打設空間52が形成される。この第2コンクリート打設空間52内には、断熱材31の非定着側面33から突出するピン部23先端が配置されている。その後、一対の立ち上がり型枠44の上端に間隔保持部材としての上側幅止めセパレータ46を設置し、これによりその上端側でも、立ち上がり型枠44間の間隔が所定間隔に維持される。
次に、前述のように形成された型枠内にコンクリートを打設して基礎を完成させる工程を、図6及び図7に基づいて説明する。なお、図6はその工程を説明する説明図であり、図7は完成した基礎を示す斜視図である。
この工程では、まず、図6(a)に示されているように、ベース型枠43間の第1コンクリート打設空間51及び立ち上がり型枠44間の第2コンクリート打設空間52にコンクリートCを空洞が生じないように流し込む。この場合、断熱材31は断熱材保持ピン10は立ち上がり型枠44の内面に磁力によって定着しているため、流し込まれたコンクリートCから流動圧が作用しても、断熱材31は型枠44内への設置時に位置決めされた状態が維持されてその位置ずれを防げる。
このコンクリートCの流し込み作業が完了すると、その後、数日間養生する。すると、図6(b)に示されているように、流し込まれたコンクリートCが乾燥して固まる。この場合、断熱材保持ピン10のピン部23のうち、断熱材31の非定着側面33から突出している部分はコンクリートCの内部に入り込んでコンクリートCに定着する。このため、断熱材31から突出する部分が定着部27となっている(図7の拡大図参照)。
その後、上側幅止めセパレータ46を取り外すとともに、ベース型枠43及び立ち上がり型枠44を除去すれば、図7に示されているように、断熱材31を備えた基礎61が完成する。この基礎61はベース部62と立ち上がり部63とを備え、立ち上がり部63の側面に断熱材31が設けられている。そして、一部拡大図に示されているように、断熱材保持ピン10のピン部23のうち、保持部26により断熱材31が保持されるとともに、定着部27は断熱材31が設置されている側の一部に入り込んで立ち上がり部63内に定着している。
以上の構成により、本実施の形態によれば、以下に示す有利な効果が得られる。
断熱材保持ピン10のピン部23のうち断熱材31から突出した部分(定着部27)が基礎61内に入り込んで定着されるため、断熱材31と基礎61との結合が強固となる。
定着した部分(定着部27)は、断熱材31が設置されている側の一部に入り込むだけである。このため、基礎61を貫通する痕跡を残さないように断熱材31を保持できる。その結果、基礎61の強度を向上させることができるし、そのような痕跡を埋める処理を不要として処理工程を低減させることもできる。
断熱材保持ピン10を用いた基礎61の形成時において、その保持ピン10は磁石12の磁力により立ち上がり型枠44に定着されて位置決めされる。このため、既存の鋼製型枠を立ち上がり型枠44として利用できる。つまり、磁石面13を立ち上がり型枠44の内面に定着させるだけなので、断熱材保持ピン10の設置位置は任意であり、位置決め用の構成を備えた専用の型枠を用いる必要がない。これにより、断熱材31付き基礎61を形成するコストを低減できる。
磁石12の磁力によって断熱材保持ピン10を立ち上がり型枠44へ定着させているため、断熱材保持ピン10を備えた断熱材31の設置作業が容易となるし、立ち上がり型枠44内に設置された後でも、その設置位置の微調整を簡単に行える。
磁石12は比較的容易に手に入れられるため、断熱材保持ピン10を安価に調達することができる。また、磁石12を収容する筒部21にピン部23が設けられているため、磁石12にピン部23が直接設けられる構成と異なり、製造し易さや強度上の面でも好適である。そして、この磁石12は厚さ2mmの薄板であり、筒部21に対して脱離が容易であるため、再利用が可能となる。これにより、断熱材保持ピン10を安価に製造できる等、経済性にも優れている。
ここで、薄板磁石12を用いることにより断熱材31にピン本体11を収容するための凹部を形成する必要はないが、このような凹部を断熱材31に形成する必要がない点は、磁石の厚さにかかわらず採用できる。
保持部26及び定着部27が一連のピン構造をなしているため、ピン部23を断熱材31に差し込めば、断熱材31に断熱材保持ピン10が取り付けられる。これにより、断熱材31への取付作業が容易となる。
なお、以上説明した実施の形態に限らず、例えば以下に別例として示した形態で実施することもできる。
上記実施の形態では、断熱材保持ピン10のピン部23は定着部27を有しているが、コンクリートが断熱材と一体化して断熱材の剥離が防止されるような場合にはこの定着部27が不要となる。例えば、薄紙が貼付されていないポリスチレン板を断熱材31として用いた場合がこれに該当する。この場合、ピン部23は断熱材31の内部に存在する保持部26のみで構成される。
上記実施の形態では、筒部21に磁石12が収容された構成としたが、図8に示された断熱材保持ピン71のように、平板状の磁石72にピン部73が直接設けられた構成としてもよい。また、これと同様の形状をなす保持ピン全体を金属製とし、立ち上がり型枠44の外面に設けた磁石によりその保持ピンが位置決めされるようにしてもよい。
また、ピン部23も直線状に限定されず、各種の形状を採用できる。例えば、図9(a)〜図9(d)にそれぞれ示されているように、先端に鉤状部76が設けられたもの、ジグザグの山形形状部77とされたもの、雄ネジ部78が形成されたもの、螺旋形状部79とされたもの等が考えられる。そして、このようにピン部23の形状を変更すればその抜け止め力が高まり、保持部26による断熱材31の保持作用、及び定着部27での断熱材31とコンクリートCとの定着作用がより強固になる。
上記実施の形態では、磁石12を位置決め部としているが、例えば、立ち上がり型枠44の内面に設けられた凸部を筒部21の収容凹部22に収容するように構成し、その収容凹部22を位置決め部としてもよい。すなわち、磁石12の磁力による位置決めは必須のものではなく、断熱材保持具が型枠に対して位置決めされる部分を有していればその構成は特に限定されない。
上記実施の形態では、保持部26及び定着部27が一連のピン構造をなしているが、両者が別々に設けられた構成としてもよいし、両者が連結されることで一連のピン構造をなすように構成してもよい。また、ピン構造よりも太い棒状に形成された構成であってもよい。
上記実施の形態では、一対の立ち上がり型枠44を設置した後、断熱材保持ピン10が取り付けられた断熱材31を型枠44内に設置するようにしたが、保持ピン10付きの断熱材31を予め立ち上がり型枠44に取り付け、その断熱材31付きの立ち上がり型枠44を設置するようにしてもよい。これにより、立ち上がり型枠44の設置と型枠44内への断熱材31の設置とを同時に行うことができる。
上記実施の形態では、間隔保持部材としての上側幅止めセパレータ46はその幅が固定されているが、幅調整可能なものであってもよい。これにより、立ち上がり型枠44の間隔が特定の間隔である場合に使用が限定されず、間隔が異なる場合でも使用できることになり、上側幅止めセパレータの汎用性を高めることができる。
その間隔調整可能なものの構成例として、次のような上側幅止めセパレータが考えられる。図10に示されているように、この上側幅止めセパレータ81は略L字状に形成された一対の板状部材82,83を備えている。その両板状部材82,83は長孔(図示略)が形成された部分で重ねあわされ、両長孔を貫通する幅調整用蝶ネジ84が設けられている。このため、蝶ネジ84を緩めれば長孔が形成された方向(矢印A方向)に沿って板状部材82,83の移動が可能となり、その相対移動によってセパレータ81の幅が調整される。
ここで、この上側幅止めセパレータ81は、幅調整方向の両端部にはフランジ厚さ調整部材85が設けられている。このため、立ち上がり型枠44の上フランジ44aの厚さが違う場合にもそれに合わせて調整可能となっている。
また、規制体86が上下方向に調整可能に設けられており、この規制体86の当接部87を断熱材31の上端に当接させることによって断熱材31は上方への移動が規制される。これにより、コンクリートCを打設する場合に、コンクリートCの流動圧等によって断熱材31が浮き上がることを確実に防ぐことができる。加えて、断熱材31が上方へずれた状態で設置されている場合であれば、規制体86によって断熱材31を下方へ押し付けて移動させ、断熱材31の位置ズレを修正することもできる。
なお、規制体を上下に調整可能とすることは必須のものではなく、断熱材31の上端までの長さを有する規制体を幅止めセパレータ81に固着させてもよい。また、図11に示されているように、上側幅止めセパレータ91の内面押さえ部92に規制体としての役割をもたせてもよい。
上記実施の形態では、流し込まれるコンクリートCが断熱材31の非定着側面33に直接接触する構成となっているが、図12に示されているように、その非定着側面33に防湿シート101や補強筋102が設置された構成としてもよい。この場合、補強筋102としては図示されているようなラス(菱形)金網の他、格子状の金網等であってもよい。そして、補強筋102が設置される構成では、その補強筋102は型枠44との間の間隔が保持された状態で設置される。その間隔を保持する手段としては、断熱材31を貫通するスペーサ等が設置される構成でもよいが、断熱材保持ピン10を補強筋102と結合させて当該保持ピン10に間隔保持手段を兼用させる構成がより好ましい。
このように防湿シート101が設けられることにより、流し込まれたコンクリートCの水分によって断熱材31の断熱性能が低下することを防げる。また、補強筋102が設けられることにより、グラスウールような比較的弾性変形しやすい断熱材31が設けられた場合に、流し込まれたコンクリートCによって断熱材31が弾性変形し、その断熱性能が低下することを防止できる。
上記実施の形態では、基礎61をコンクリート構造体の例としたが、コンクリート構造体としては、壁やスラブ等であってもよい。
断熱材保持ピンを示す断面図。 断熱材保持ピンを示す斜視図。 型枠内へ断熱材を設置する様子を示す断面図。 型枠内に断熱材が設置された状態の断面図。 図4の一部拡大図。 型枠内にコンクリートを打設して基礎を完成させる工程を説明する説明図。 完成した基礎を示す斜視図。 断熱材保持ピンの別例を示す斜視図。 ピン部の別例を示す正面図。 上側幅止めセパレータの別例を示す正面図。 上側幅止めセパレータの別例を示す正面図。 防湿シート及び補強筋が設けられた別例を示す分解斜視図。
符号の説明
10…断熱材保持ピン(断熱材保持具)、12…磁石(位置決め部)、13…磁石面、21…収容部、23…ピン部、26…保持部、27…定着部、31…断熱材、44…立ち上がり型枠(型枠)、61…基礎(コンクリート構造体)、C…コンクリート。

Claims (6)

  1. コンクリート打設空間を形成しコンクリートの流し込み及び乾燥後に除去される鋼製の型枠の内面に対して磁力によって着脱可能に位置決めされる位置決め部と、
    前記型枠に片持ち支持され、前記型枠内に配置される断熱材を保持する保持部と、
    を備えていることを特徴とする断熱材保持具。
  2. 前記位置決め部は磁石であり、その磁石を収容する収容部に前記保持部が設けられている請求項1に記載の断熱材保持具。
  3. 前記型枠内に断熱材と並んで形成されるコンクリート構造体の厚さ方向のうち、断熱材が設置されている側の一部に入り込んでコンクリート構造体内に定着する定着部を備えている請求項1又は2に記載の断熱材保持具。
  4. 前記保持部及び前記定着部は一連のピン構造をなし、断熱材及びコンクリート構造体の合計厚さよりも短く、かつ断熱材の厚さよりも長いピン長さを有する請求項3に記載の断熱材保持具。
  5. 互いに向き合う一対の鋼製の型枠を設置するとともに該型枠内に当該型枠の一方と並んで断熱材を設置し、その設置状態で断熱材を断熱材保持具によって保持し、その後、断熱材と他方の型枠との間のコンクリート打設空間にコンクリートを流し込み、コンクリートの乾燥後に型枠を除去することにより、断熱材を備えたコンクリート構造体を得るコンクリート断熱工法であって、
    前記断熱材保持具として、前記一方の型枠の内面に対して磁力によって着脱可能に位置決めされる位置決め部と、前記断熱材を保持した状態で前記コンクリート打設空間に配置される定着部とを備えた断熱材保持具を用い、
    少なくともコンクリート打設前に、断熱材のコンクリート打設空間側に補強筋を設置するとともに、断熱材保持具を補強筋と結合させることで型枠と補強筋との間隔を保持するようにし、
    コンクリート打設により前記定着部がコンクリート構造体の断熱材が設置されている側の一部に入り込むようにしたことを特徴とするコンクリート断熱工法。
  6. 前記断熱材を設置後、少なくともコンクリート打設前に、前記断熱材が上方へ移動することを規制するようにした請求項5に記載のコンクリート断熱工法。
JP2008048240A 2008-02-28 2008-02-28 断熱材保持具及びこれを用いたコンクリート断熱工法 Expired - Fee Related JP5297053B2 (ja)

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