JP5295812B2 - 姿勢制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、姿勢制御装置に関する。
従来、地中に堀削されたボーリング孔内に設置され、ボーリング孔内で地盤の震動を観測するボアホール型の地震計が広く知られている。こうしたボアホール型の地震計は、地盤の震動が伝達されるように、ボーリング孔内に挿入されたケーシングと呼ばれる保護管内に固定されて設置される。
ところが、ボーリング孔やケーシングの孔芯が傾斜している場合には、その中に設置される地震計自体も傾斜してしまい、地盤の震動を正確に計測できないという問題があった。
そこで、姿勢制御装置を内蔵し、姿勢制御装置によって自身の傾斜を補正する地震計が知られている。例えば、特許文献1には、地震計等の計測器を搭載するための台部材を有するジンバル装置が開示されている。このジンバル装置は、台部材を固定するためのクランプ機構を有しており、一旦クランプを解除してジンバル機構により台部材を水平状態に調整する。その後、クランプ機構により再び台部材をクランプすることにより、台部材に搭載された地震計の姿勢を水平状態に保持して正確な計測が可能となる。
特開平8−326715号公報
しかしながら、特許文献1のような姿勢制御装置では、台部材を固定するためのクランプを、電動モータにより駆動させるものが主流であり、下記のような様々な問題がある。すなわち、従来の姿勢制御装置は、モータを備えるために装置全体が大型化してしまうこととなり、姿勢制御装置を内蔵可能な地震計が限られてしまう。また、モータ駆動を行うために、装置の構造が複雑化することとなって、台部材等の部品に高い加工精度が求められることとなる。また、モータ駆動時にはセンサの出力を見ながら姿勢を制御するため、姿勢制御に時間がかかることとなる。さらに、モータの故障の影響を受け易いという問題があった。
本発明の課題は、上記課題を解決するためになされたものであり、検出器の姿勢を制御する姿勢制御装置の小型化、簡略化及び姿勢制御の迅速化を図ることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、姿勢制御装置において、
ケース内に支点を介して揺動自在に支持され、検出器を保持するための保持部材と、
前記保持部材に対して接近及び離間する方向に移動可能に支持された可動部材と、
前記可動部材を前記保持部材側に付勢する弾性部材と、
前記可動部材を挟んで前記保持部材と対向する側に設けられた電磁石と、
前記電磁石に通電することより前記可動部材を当該電磁石側に磁気吸着することで、前記可動部材を前記保持部材から離間させるとともに、所定時間経過後に、前記電磁石への通電を停止して前記弾性部材の付勢力により前記可動部材を前記保持部材側に付勢させることで、前記可動部材により前記保持部材をクランプさせる姿勢制御手段と、
を備え、
前記保持部材に、当該保持部材を振動させるための第1の圧電素子が設けられ、
前記可動部材に、当該可動部材を振動させるための第2の圧電素子が設けられ、
前記姿勢制御手段は、所定のタイミングで、前記第1の圧電素子により前記保持部材を振動させ、前記可動部材を移動させる際に、前記第2の圧電素子により前記可動部材を振動させ、前記可動部材が前記保持部材に当接するタイミングで前記第2の圧電素子の振動を停止させることを特徴とする。
請求項2に記載の発明の姿勢制御装置は、
ケース内に支点を介して揺動自在に支持され、検出器を保持するための保持部材と、
前記保持部材に対して接近及び離間する方向に移動可能に支持された可動部材と、
前記可動部材を前記保持部材側に付勢する弾性部材と、
前記可動部材を挟んで前記保持部材と対向する側に設けられた電磁石と、
前記電磁石に通電することより前記可動部材を当該電磁石側に磁気吸着することで、前記可動部材を前記保持部材から離間させるとともに、所定時間経過後に、前記電磁石への通電を停止して前記弾性部材の付勢力により前記可動部材を前記保持部材側に付勢させることで、前記可動部材により前記保持部材をクランプさせる姿勢制御手段と、
を備え、
前記保持部材に、当該保持部材を振動させるための圧電素子が設けられ、
前記姿勢制御手段は、前記可動部材により前記保持部材がクランプされた後に、前記圧電素子により前記保持部材を振動させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の姿勢制御装置において、
前記保持部材の底面の断面が凸型円弧状に形成されるとともに、前記可動部材の上面の断面が、当該保持部材の底面の断面と同じ曲率を有する凹型円弧状に形成され、
前記可動部材は上下方向に移動して、前記保持部材を下方向からクランプすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の姿勢制御装置において、
前記可動部材による前記保持部材のクランプを検出するクランプ検出手段と、
前記クランプ検出手段による検出結果を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の姿勢制御装置において、
前記姿勢制御手段は、前記電磁石に流す電流を徐々に減少させて通電を停止することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の姿勢制御装置において、
前記可動部材の周囲の少なくとも一部を覆うガイドが設けられ、
前記可動部材は、前記ガイドの内周面に沿って摺動することを特徴とする。
本発明によれば、姿勢制御装置において、モータを設けることなく、電磁石への通電を切り替えることで、保持部材のクランプとクランプの解除を行って、保持部材の姿勢を自重で補正させることができ、簡易な機構で、保持部材に保持された検出器の姿勢を補正することができる。そのため、モータ駆動を行う姿勢制御装置に比べて、装置全体を小型化することができる。また、モータによる姿勢制御を行う場合に比べて機構が簡略化されるため、部品等に高い加工精度が求められることが無く、製造コストを抑えることができ、低価格化を図ることができる。また、機構が簡略であるとともに、部品等の故障が発生し難いため、モータの故障の影響を受けるモータ駆動に比べて、信頼性が向上することとなる。また、モータによる姿勢制御を行う場合と比較して、より短い時間で姿勢制御を行うことができる。したがって、検出器の姿勢を制御する姿勢制御装置の小型化、簡略化及び姿勢制御の迅速化を図ることができる。
第1の実施形態に係る姿勢制御装置の縦断面図である。 第1の実施形態に係る姿勢制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る姿勢制御装置における姿勢制御を説明するための説明図であり、姿勢制御前の姿勢制御装置の縦断面図である。 第1の実施形態に係る姿勢制御装置における姿勢制御を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る姿勢制御装置における姿勢制御を説明するための説明図である。 第1の実施形態に係る姿勢制御装置における姿勢制御を説明するための説明図であり、姿勢制御後の姿勢制御装置の縦断面図である。 第2の実施形態に係る姿勢制御装置の縦断面図である。 第2の実施形態に係る姿勢制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る姿勢制御装置における姿勢制御を説明するための説明図であり、姿勢制御前の姿勢制御装置の縦断面図である。 第2の実施形態に係る姿勢制御装置における姿勢制御を説明するための説明図であり、姿勢制御後の姿勢制御装置の縦断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、発明の範囲は図示例に限定されない。
〔第1の実施の形態〕
まず、本発明を適用した第1の実施形態の姿勢制御装置について説明する。
図1は、本発明を適用した第1の実施形態の姿勢制御装置の機能的構成を示すブロック図であり、図2は、第1の実施形態の姿勢制御装置の縦断面図である。
第1の実施形態の姿勢制御装置100は、図1及び図2に示すように、地震計(検出器)1を保持する保持部材2、可動部材3、ガイド4、弾性部材5、電磁石6、制御部(姿勢制御手段)7、報知部(報知手段)8を備えて構成される。
保持部材2、可動部材3、ガイド4、弾性部材5、電磁石6は、地震計1とともに、図示しない略円柱形状の耐圧容器(ケース)内に収納されて、地中に堀削されたボーリング孔内に設置される。
また、制御部7及び報知部8は、地上に配置されるとともに、ボーリング孔内に設置された姿勢制御装置100の各部とケーブルを介して接続され、各部との間で各種信号を送受信する。
地震計1は、地中における地盤の震動を観測するボアホール型の地震計であり、少なくとも1方向の震動を検出する。地震計1は、保持部材2の内部に格納された状態で地盤の震動を検出し、ケーブルを介して震動の検出結果を地上の制御部7に送信する。
保持部材2は、全体が略円柱形状に形成され、耐圧容器内に支軸(支点)2aを介して支持されている。保持部材2の内部には、地震計1を格納するための格納部2bが形成されている。
また、保持部材2は、その底面の断面が凸型円弧状に形成され、後述する可動部材3により下方向からクランプ(固定)されていない場合には、重力作用により支軸2a周りに自在に揺動する。一方、保持部材2は、可動部材3により下方向からクランプされている場合には、可動部材3との当接面に働く静止摩擦力によって、その姿勢が保持されるようになっている。
また、保持部材2は、可動部材3によるクランプ/アンクランプを検出するクランプ検出部(クランプ検出手段)21を備えている。クランプ検出部21は、例えば、圧力センサにより構成され、印加圧力により変化する抵抗値に基づいて、可動部材3から印加される圧力を検出して出力する。そして、検出した圧力が予め定められた閾値に達した場合に、保持部材2が正確にクランプされたことを示す検出信号を、図示しないクランプ確認信号線を介して地上に配された制御部7に対して送信するようになっている。
また、保持部材2は、内部に第1の圧電素子(圧電素子)22を備えている。第1の圧電素子22は、姿勢制御処理に際して、後述する制御部7からの制御により駆動され、保持部材2に高周波の信号を与えて保持部材2を振動させる。これにより、保持部材2が可動部材3によりクランプされていない場合に、保持部材2が重力作用によって、支軸2a周りによりスムーズに揺動することとなる。
可動部材3は、磁性体としての金属材料等により構成されるとともに円柱形状をなし、保持部材2の下方側に配置されている。可動部材3は、後述する弾性部材5によって上方向(保持部材2に対して接近する方向)に付勢されるとともに、後述する電磁石6への通電/非通電により上下方向(保持部材2に対して接近及び離間する方向)に移動可能となっている。
具体的には、可動部材3は、電磁石6が非通電状態にある場合には、弾性部材5の付勢力によって上方向(保持部材2に対して接近する方向)に付勢される。可動部材3の上面の断面は、保持部材2の底面の断面と同じ曲率を有する凹型円弧状に形成されており、弾性部材5の付勢力により上方向に付勢されると、可動部材3の上面の全面が保持部材2の底面に当接するようになっている。すると弾性部材5の付勢力が、可動部材3を介して保持部材2に作用して、保持部材2が上方向に向けて押圧され、保持部材2の支軸2a周りの回動が規制される。
また、可動部材3の上面における弧の長さは、保持部材2の底面における弧の長さよりも短く形成されている。そのため、保持部材2の垂直軸と可動部材3の垂直軸とがずれていても、可動部材3の上面の全面を保持部材2の底面に当接させて押圧し、保持部材2をクランプできるようになっている。
一方、可動部材3は、電磁石6が通電状態にある場合には、電磁石6の磁力の作用により、弾性部材5の付勢力に抗して下方向(保持部材2に対して離間する方向)に移動する。すると、可動部材3の上面は保持部材2の底面から離間し、保持部材2は、支軸2a周りに回動可能な状態となる。
また、可動部材3は、内部に第2の圧電素子31を備えている。第2の圧電素子31は、姿勢制御処理において可動部材3が上下方向に移動する際に、後述する制御部7からの制御により駆動され、可動部材3に高周波の信号を与えて可動部材3を振動させる。これにより、可動部材3の上下方向への移動がよりスムーズに行われる。
ガイド4は、略円環状に形成されており、図示しない耐圧容器の内壁に固着されている。また、ガイド4は、可動部材3の周面部の一部を覆うように、可動部材3の周面部に当接して設けられている。
可動部材3は、上下方向に移動する際に、ガイド4の内周面41に沿って摺動することとなり、可動部材3が上下方向に移動する際の横方向への振動がガイド4によって抑制されることとなる。したがって、可動部材3は、横揺れの無い安定した状態で保持部材2側に上昇して、保持部材2を正確にクランプすることができる。
弾性部材5は、耐圧容器の底面に設置されるとともに、可動部材3の底面に固着され、可動部材3を保持部材2に対して接近及び離間する方向に移動可能に支持している。
弾性部材5の弾性力は、電磁石6に通電した場合に作用する磁力よりも小さく設定されており、電磁石6への通電を停止した場合には伸長して、可動部材3を保持部材2側に付勢する。
一方、弾性部材5は、電磁石6が通電されている場合には、電磁石6側に磁気吸着される可動部材3により圧縮されて収縮し、可動部材3を保持部材2から離間させる。
電磁石6は、略円筒状のボビンケース6aと、このボビンケース6aの周面に巻回されたコイル6bと、を備えて構成され、ボビンケース6aの内側には弾性部材5が配設されている。
また、電磁石6は、可動部材3を挟んで保持部材2と対向する側に配されている。
電磁石6は、姿勢制御処理において、後述する制御部7からの制御により、所定時間の間、コイル6bに通電されて、磁性体である可動部材3を当該電磁石6側に磁気吸着するようになっている。すなわち、電磁石6のコイル6bへ通電を行うことで、電磁石6の磁力が可動部材3に作用して、可動部材3が、弾性部材5の付勢力に抗して下方向(保持部材2から離間する方向)に引き下げられることとなる。
一方、電磁石6のコイル6bへの通電を停止すると、電磁石6の磁力が作用しない状態となり、可動部材3が弾性部材5の付勢力により上方向(保持部材2に対して接近する方向)に押し上げられることとなる。
制御部7は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)(いずれも図示せず)等を備えて構成され、姿勢制御手段として、作業者からの指示に従って、電磁石6に対する非通電/通電の制御を行うことで、可動部材3による保持部材2のクランプ/アンクランプを切り替え、保持部材2の姿勢を補正する姿勢制御処理を実行する。
具体的には、制御部7は、所定時間の間電磁石6に通電することで、可動部材3による保持部材2のクランプを一旦解除して、保持部材2を自重で水平状態に補正させる。
ここで、重力方向に対して耐圧容器自体が傾斜している場合、可動部材3が保持部材2から離間すると、保持部材2は、可動部材3による固定から開放されて、重力の作用によって、保持部材2の重心と支軸2aとを通る垂直軸が重力方向と一致するまで、支軸2a周りに回動することとなる。そして、保持部材2の重心と支軸2aとを通る垂直軸が重力方向と一致し、保持部材2が重力方向に対して水平状態となると、保持部材2の支軸2a周りの回動が停止する。
すなわち、電磁石6への通電を行って、可動部材3による保持部材2のクランプを解除すると、重力の作用を受けて、保持部材2が自動的に自身の姿勢を水平に補正することとなる。
そして、制御部7は、クランプの解除から所定時間経過後に、電磁石6への通電を停止して可動部材3により保持部材2を再びクランプさせる。すると、保持部材2の姿勢が水平に保たれた状態のまま、可動部材3によってロックされることとなり、傾斜の補正がなされることとなる。
また、制御部7は、電磁石6への通電によって保持部材2のクランプを一旦解除した後に、クランプ検出部21からクランプが完了したことを示すクランプ検出信号が出力されるまで、可変抵抗器等を用いて電磁石6に流す電流を徐々に減少させて通電を停止する。これにより、弾性部材5の付勢力により可動部材3が少しずつ保持部材2側に押し上げられることとなり、可動部材3により保持部材2がクランプされる際の地震計1への衝撃を緩和することができる。
報知部8は、報知手段として、保持部材2に設けられたクランプ検出部21によるクランプの検出結果をユーザに報知する。この報知部8は、例えば、LED(Light Emitting Diode)ランプ等により構成され、姿勢制御処理において、クランプ検出部21からクランプ状態にあることを示す検出信号を受信しない間は消灯することで、保持部材2がアンクランプ状態にあることを報知する。一方、報知部8は、クランプ検出部21からクランプ状態にあることを示す検出信号を受信した場合に点灯し、保持部材2が可動部材3によって正確にクランプされたことを報知する。これにより、ユーザは、ボーリング孔内に設置された姿勢制御装置100において、保持部材2が適切にクランプされたか否かを知ることができる。
そして、保持部材2と可動部材3との間に障害物が入り込む等、何らかの原因によりクランプが正確に行われず、保持部材2の姿勢を確実に固定できなかった場合、作業者は作業のやり直し等を行うことができる。そのため、保持部材2に格納された地震計1の傾斜を確実に補正することが可能となり、姿勢制御装置100における姿勢制御の信頼性が向上することとなる。
次に、図3〜図6を参照しながら、本実施形態の姿勢制御装置100において実行される姿勢制御処理の流れについて、より具体的に説明する。なお、図3〜図6において、軸Gは重力方向を示し、軸Vは可動部材3の垂直軸である。
まず、作業者は、地中に堀削されたボーリング孔内にケーシングを挿入し、ケーシングを防錆作用のある水等の液体で満たす。さらに、ボーリングマシンを使用して、地上から、地震計1や姿勢制御装置100の各部が収納された耐圧容器をケーシング内に下降させ、ケーシング内の設置面に設置する。このとき、保持部材2は、可動部材3によりクランプされた状態で設置される。
図3は、ボーリング孔内に配置された姿勢制御前の姿勢制御装置100の縦断面図である。耐圧容器の設置面が傾斜角θ傾斜していると、図3に示すように、ボーリング孔内に設置された耐圧容器も、設置面の傾斜に応じて傾斜角θ分だけ傾斜することとなる。
ボーリング孔内への耐圧容器の設置が完了すると、作業者は、図示しない操作部を操作して、姿勢制御処理を開始する。
姿勢制御処理において、制御部7は、先ず始めに電磁石6のコイル6bに電流を流して電磁石6への通電を行う。すると、電磁石6への通電によって、磁性体である可動部材3が磁化される。そして、電磁石6の磁力の作用により、可動部材3が、弾性部材5の保持部材2側への付勢力に抗して、弾性部材5を圧縮するように、ガイド4の内周面41に沿って下方向(保持部材2から離間する方向)に摺動し、図4における矢印Aの方向に下降する。これにより、図4に示すように、可動部材3が保持部材2から離間し、可動部材3による保持部材2のクランプが解除される。
すると、可動部材3による固定から開放された保持部材2は、支軸2a周りに自在に回動可能となる。そして、図5に示すように、重力の作用を受けて、支軸2aを中心に、図5における矢印B方向に傾斜角θ分回動し、水平状態で停止する。
また、可動部材3による保持部材2のクランプが解除された状態で、制御部7は、保持部材2に備わる第1の圧電素子22を駆動して、保持部材2を振動させる。これにより、保持部材2がよりスムーズに支軸2a周りに回動し、自身の姿勢を補正することとなる。
次に、制御部7は、クランプの解除から所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過したと判断すると、電磁石6への通電を徐々に減少させる。すると、可動部材3を下方向(保持部材2から離間する方向)に引き下げていた電磁石6の磁力が徐々に減少することとなるため、可動部材3が弾性部材5の復元力によって、ガイド4の内周面41に沿って上方向(保持部材2に接近する方向)に少しずつ摺動し、図6における矢印Cの方向に上昇する。そして、電磁石6への通電が停止されると、図6に示すように、可動部材3の上面が保持部材2の底面に当接し、弾性部材5の付勢力によって保持部材2を押圧して、保持部材2を再びクランプすることとなる。したがって、保持部材2は、水平状態のまま、その姿勢がロックされることとなる。
また、可動部材3を保持部材2側に押し上げる際、制御部7は、可動部材3に備わる第2の圧電素子31を駆動して、可動部材3を振動させる。これにより、可動部材3がガイド4の内周面41に沿ってよりスムーズに上昇することとなる。
保持部材2が可動部材3によってクランプされると、保持部材2に設けられたクランプ検出部21から、クランプされたことを示す検出信号が制御部7に送られる。制御部7は、クランプ検出部21からクランプされたことを示す検出信号を受信すると、報知部8を点灯させ、クランプが正常に完了したことをユーザに報知する。
作業者は、報知部8の報知によってクランプが正常に完了して、保持部材2(すなわち、地震計1)の姿勢がロックされたことを知ると、図示しない操作部を操作して、姿勢制御処理を終了し、地震計1による計測を開始する。
以上説明した第1の実施形態の姿勢制御装置100によれば、耐圧容器(ケース)内に支軸(支点)2aを介して揺動自在に支持され、地震計(検出器)1を保持するための保持部材2と、保持部材2に対して接近及び離間する方向に移動可能に支持された可動部材3と、可動部材3を保持部材2側に付勢する弾性部材5と、可動部材3を挟んで保持部材2と対向する側に設けられた電磁石6と、を備えている。そして、制御部(姿勢制御手段)7により、電磁石6に通電することより可動部材3を当該電磁石6側に磁気吸着することで、可動部材3が保持部材2から離間されるとともに、所定時間経過後に、電磁石6への通電を停止して弾性部材5の付勢力により可動部材3を保持部材2側に付勢させることで、可動部材3により保持部材2がクランプされる。
このように、第1の実施形態の姿勢制御装置100では、モータを設けることなく、電磁石6への通電を切り替えることで、保持部材2のクランプとクランプの解除を行って、保持部材2の姿勢を自重で補正させることができ、簡易な機構で、保持部材2に保持された地震計1の姿勢を補正することができる。そのため、モータ駆動を行う姿勢制御装置に比べて、装置全体を小型化することができる。また、モータによる姿勢制御を行う場合に比べて機構が簡略化されるため、部品等に高い加工精度が求められることが無く、製造コストを抑えることができ、低価格化を図ることができる。また、機構が簡略であるとともに、部品等の故障が発生し難いため、モータの故障の影響を受けるモータ駆動に比べて、信頼性が向上することとなる。また、モータによる姿勢制御を行う場合と比較して、より短い時間で姿勢制御を行うことができる。さらに、モータを備える姿勢制御装置に比べて、配線の本数を減らすことができる。したがって、地震計1の姿勢を制御する姿勢制御装置100において、小型化、簡略化及び姿勢制御の迅速化を図ることができる。
また、装置全体が小型化されるため、従来はスペースの問題で姿勢制御装置を備えることが不可能であった検出器に、本実施形態の姿勢制御装置を適用することができる。したがって、従来は姿勢制御が不可能であった検出器においても姿勢の補正が可能となり、検出器における検出精度を高めることが可能となる。
また、保持部材2の底面の断面が凸型円弧状に形成されるとともに、可動部材3の上面の断面が、当該保持部材2の底面の断面と同じ曲率を有する凹型円弧状に形成され、可動部材3は上下方向に移動して、保持部材2を下方向からクランプする。したがって、簡易な構成で、可動部材3により保持部材2を確実にクランプして、保持部材2の姿勢をロックすることができる。
また、クランプ検出部(クランプ検出手段)21により、可動部材3による保持部材2のクランプが検出され、報知部(報知手段)8により、クランプ検出部21による検出結果が報知される。そのため、作業者は、保持部材2が確実にクランプされたか否かを認識することができ、何らかの原因によりクランプが確実に行わなかった場合であっても作業のやり直し等を行うことができ、姿勢制御装置100における姿勢制御の信頼性が一層向上することとなる。
また、制御部(姿勢制御手段)7は、電磁石6に流す電流を徐々に減少させて通電を停止するため、可動部材3が保持部材2に当接する際の衝撃を抑えることができる。そのため、保持部材2に余計な衝撃を与えて揺動させることなく、安定した状態で、可動部材3によるクランプを行うことができる。
また、可動部材3の周囲の少なくとも一部を覆うガイド4が設けられ、可動部材3は、ガイド4の内周面41に沿って摺動される。したがって、可動部材3が上下方向に移動する際の横方向への振動がガイド4によって抑制されることとなり、可動部材3は、横揺れの無い安定した状態で保持部材2側に上昇することができ、安定した状態で保持部材2をクランプすることができる。
また、保持部材2に、当該保持部材2を振動させるための第1の圧電素子(圧電素子)22が設けられ、制御部(姿勢制御手段)7により、可動部材3による保持部材2のクランプが解除された状態で(所定のタイミングで)、第1圧電素子の駆動により可動部材3が振動される。そのため、保持部材2は、可動部材3によるクランプから開放されると、重力作用と振動の作用によってよりスムーズに揺動して、自身の姿勢を補正することができる。
また、可動部材3に、当該可動部材3を振動させるための第2の圧電素子31が設けられ、制御部(姿勢制御手段)7により、可動部材3を移動させる際に、第2の圧電素子31の駆動により可動部材3が振動される。そのため、可動部材3は、振動の作用によって、よりスムーズに上下方向に移動することができる。
なお、上記第1の実施形態では、保持部材2側に、可動部材3によるクランプを検出するためのクランプ検出部21を設ける場合について説明したが、クランプ検出部21の配置位置はこれに限られず、可動部材3側にクランプを検出するクランプ検出部を設ける構成としても良い。また、保持部材2と可動部材3との両方にクランプ検出部を設けても良い。
また、クランプ検出部の種類も圧力センサに限られず、可動部材3による保持部材2のクランプを検出するものであれば如何なるセンサを用いても良い。
また、第1の圧電素21子及び第2の圧電素子31を振動させるタイミングは、上記の例に限られず、例えば、可動部材3を保持部材2側から離間させる際に、第2の圧電素子31を駆動するように構成しても良い。また、可動部材3により保持部材2がクランプされた後に、第1の圧電素子22を駆動するように構成しても良い。また、可動部材3の上面が保持部材2の底面に当接するタイミングでは、第2の圧電素子31の振動を停止することで、可動部材3が保持部材2に与える衝撃を緩和することが好ましい。
また、上記第1の実施形態では、報知手段として、クランプ検出部からクランプ状態にあることを示す検出信号を受信した場合に点灯するLEDランプを例示したが、報知手段はこれに限られず、例えば、クランプ検出部による検出結果を文字表示するディスプレイやクランプ状態であることをブザー音により通知するブザーにより構成されていても良い。
また、上記第1の実施形態では、保持部材として、1つの支軸により軸支された保持部材を例示して、水平方向の補正のみを行う場合について説明したが、保持部材はこれに限られない。例えば、保持部材を支軸の軸周りに回動自在となるように構成したが、例えば、自在継手のように支点を中心に3軸方向に自由に移動可能となるように保持部材を支持することで、可動部材によるクランプを解除した場合に、水平及び垂直方向の補正を行うものであっても良い。
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明を適用した第2の実施形態の姿勢制御装置について説明する。なお、上記第1の実施形態の姿勢制御装置100と同様の構成には、同じ符号を付すとともに説明を省略し、第1の実施形態の姿勢制御装置100と異なる部分のみ説明する。
図7は、本発明を適用した第2の実施形態の姿勢制御装置の縦断面図であり、図8は、第2の実施形態の姿勢制御装置の機能的構成を示すブロック図である。
第2の実施形態の姿勢制御装置200は、図7及び図8に示すように、地震計(検出器)1を保持する保持部材2、可動部材9、弾性部材10、制御部(姿勢制御手段)11を備えて構成される。
保持部材2及び可動部材9は、地震計1とともに、図示しない略円柱形状の耐圧容器(ケース)内に収納されて、地中に堀削されたボーリング孔内に設置される。
また、制御部11は、地上に配置されるとともに、ボーリング孔内に設置された姿勢制御装置200の各部とケーブルを介して接続され、各部との間で各種信号を送受信する。
可動部材9は、耐圧容器内に支軸2aを介して軸支された保持部材2の下方側に配置されている。可動部材9の上面の断面は、保持部材2の底面の断面と同じ曲率を有する凹型円弧状に形成されており、可動部材9の上面の全面が保持部材2の底面に当接し、保持部材2の支軸2a周りの回動を規制して、保持部材2をクランプしている。このように、可動部材9により保持部材2の姿勢がロックされるようになっている。
また、可動部材9の上面における弧の長さは、保持部材2の底面における弧の長さよりも短く形成されている。そのため、保持部材2の垂直軸と可動部材9の垂直軸とが不一致の状態にあっても、可動部材9の上面の全面を保持部材2の底面に当接させて、保持部材2をクランプできるようになっている。
また、可動部材9は、内部に圧電素子91を備えている。圧電素子91は、姿勢制御処理において、後述する制御部11からの制御により駆動され、可動部材9に高周波の信号を与えて可動部材9を支軸2aと直交する方向に振動させる。この振動によって、可動部材9は保持部材2から一時的に離間し、可動部材9による保持部材2のクランプが解除されることとなる。
弾性部材10は、耐圧容器の底面に設置されるとともに、可動部材9の底面に固着され、可動部材9を保持部材2に対して接近及び離間する方向に移動可能に支持している。
弾性部材10は、可動部材9に設けられた圧電素子91の駆動により可動部材9が支軸2aと直交する方向に振動すると、可動部材9の振動に応じて伸長及び収縮を繰り返し、可動部材9を一時的に保持部材2から離間させ、可動部材9による保持部材2のクランプを解除させる。
制御部11は、CPU、RAM、ROM(いずれも図示せず)等を備えて構成され、姿勢制御手段として、作業者からの指示に従って、可動部材9に設けられた圧電素子91を駆動することで、可動部材9による保持部材2のクランプを一時的に解除し、保持部材2の姿勢を自重で補正させる姿勢制御処理を実行する。
具体的には、制御部11は、所定時間の間、可動部材9に設けられた圧電素子91を駆動することで、可動部材9を保持部材2の支軸2aと直交する方向に振動させ、可動部材9による保持部材2のクランプを一時的に解除する。
ここで、重力方向に対して耐圧容器自体が傾斜している場合、可動部材9が保持部材2から離間すると、保持部材2は、可動部材9による姿勢の固定から開放されて、重力の作用によって、保持部材2の重心と支軸2aとを通る垂直軸が重力方向と一致するまで、支軸2a周りに回動することとなる。そして、保持部材2の重心と支軸2aとを通る垂直軸が重力方向と一致し、保持部材2が重力方向に対して水平状態となると、保持部材2の支軸2a周りの回動が停止する。
すなわち、可動部材9に設けられた圧電素子91の駆動により可動部材9を支軸2aと直交する方向に振動させ、可動部材9による保持部材2のクランプを一時的に解除すると、重力作用によって、保持部材2が自身の姿勢を自重で水平に補正することとなる。
そして、制御部11は、可動部材9によるクランプから一時的に開放された保持部材2が自重で水平状態に補正した後に、圧電素子91の駆動を停止して可動部材9により保持部材2を再びクランプさせる。すると、保持部材2の姿勢が水平に保たれた状態のまま、可動部材9によってロックされることとなり、傾斜の補正がなされることとなる。
次に、図9及び図10を参照しながら、第2の実施形態の姿勢制御装置200において実行される姿勢制御処理の流れについて、より具体的に説明する。なお、図9及び図10において、軸Gは重力方向を示し、軸Vは可動部材9を通る垂直軸である。
まず、作業者は、地中に堀削されたボーリング孔内にケーシングを挿入し、ケーシングを防錆作用のある水等の液体で満たす。さらに、ボーリングマシンを使用して、地中から姿勢制御装置200の各部が収納された耐圧容器をケーシング内に下降させ、設置面に設置する。
図9は、ボーリング孔内に配置された姿勢制御前の姿勢制御装置200である。耐圧容器の設置面が傾斜角θ傾斜していると、図9に示すように、ボーリング孔内に設置された耐圧容器も、設置面の傾斜に応じて傾斜角θ分だけ傾斜することとなる。
ボーリング孔内への耐圧容器の設置が完了すると、作業者は、図示しない操作部を操作して、姿勢制御処理を開始する。
姿勢制御処理において、制御部11は、先ず始めに可動部材9に設けられた圧電素子91を駆動する。すると、圧電素子91によって、可動部材9が保持部材2の支軸2aと直交する方向(図9の矢印C方向)に振動することとなる。そして、可動部材9の振動によって、可動部材9の上面と保持部材2の底面が一時的に離間し、可動部材9による保持部材2のクランプが解除される。
すると、保持部材2は、可動部材9による固定から開放されるタイミングでは、支軸2a周りに自在に回動可能となる。そして、可動部材9が振動している間、図10に示すように、重力の作用を受けて、少しずつ、支軸2aを中心に図10における矢印D方向に傾斜角θ分回動し、自身の姿勢を自重で補正する。
次に、制御部11は、圧電素子91の駆動開始から所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過したと判断すると、圧電素子91の駆動を停止する。すると、可動部材9の振動が停止し、可動部材9の上面の全面が保持部材2の底面に当接して支軸2a周りの回動を規制し、可動部材9によって保持部材2が再びクランプされることとなる。したがって、保持部材2は、水平状態のまま、その姿勢がロックされることとなる。
そして、作業者は、図示しない操作部を操作して、姿勢制御処理を終了し、地震計1による計測を開始する。
以上説明した第2の実施形態における姿勢制御装置200によれば、耐圧容器(ケース)内に支軸2aを介して揺動自在に支持され、検出器を搭載するための保持部材2と、保持部材2に対して接近及び離間する方向に移動可能に支持された可動部材9と、可動部材9を振動させるための圧電素子91とが備わる。また、制御部(姿勢制御手段)11により、所定時間の間、圧電素子91により可動部材9が支軸2aと直交する方向に振動されることで、可動部材9と保持部材2とが一時的に離間され、保持部材2の姿勢が自重で補正される。
このように、第2の実施形態の姿勢制御装置200では、モータを設けることなく、所定時間の間圧電素子91を駆動させて、可動部材9を保持部材2の支軸2aと直交する方向に振動させることで、保持部材2のクランプを一時的に解除して、保持部材2の姿勢を自重で補正させることができ、簡易な機構で、保持部材2に保持された地震計1の姿勢を補正することができる。そのため、モータ駆動を行う姿勢制御装置に比べて、装置全体を小型化することができる。また、モータによる姿勢制御を行う場合に比べて機構が簡略化されるため、部品等に高い加工精度が求められることが無く、製造コストを抑えることができ、低価格化を図ることができる。また、機構が簡略であるとともに、部品等の故障が発生し難いため、モータの故障の影響を受けるモータ駆動に比べて、信頼性が向上することとなる。また、モータによる姿勢制御を行う場合と比較して、より短い時間で姿勢制御を行うことができる。さらに、モータを備える姿勢制御装置に比べて、配線の本数を減らすことができる。したがって、地震計1の姿勢を制御する姿勢制御装置200において、小型化、簡略化及び姿勢制御の迅速化を図ることができる。
また、装置全体が小型化されるため、従来はスペースの問題で姿勢制御装置を備えることが不可能であった検出器に、本実施形態の姿勢制御装置を適用することができる。したがって、従来は姿勢制御が不可能であった検出器においても姿勢の補正が可能となり、検出器における検出精度を高めることが可能となる。
なお、第2の実施形態の姿勢制御装置200において、可動部材9や保持部材2に、確実にクランプされたか否かを検出するクランプ検出手段を設けることとしても良い。これにより、作業者は、保持部材2が確実にクランプされたか否かを認識することができ、何らかの原因によりクランプが確実に行わなかった場合であっても作業のやり直し等を行うことができる。そのため、姿勢制御装置200における姿勢制御の信頼性を一層向上させることができる。
また、第2の実施形態の姿勢制御装置200において、保持部材2側に、保持部材2を振動させる圧電素子91を設け、可動部材9の圧電素子91を駆動している間に、保持部材2側の圧電素子91を駆動させることとしても良い。これにより、保持部材2の支軸2a周りの回動がスムーズに行われ、より迅速且つ正確に、保持部材2の姿勢を補正することが可能となる。
また、可動部材9において圧電素子を設置する位置は上記実施形態の例に限定されず、例えば、可動部材9の裏面や周面部に設けられていても良い。
なお、本発明の範囲は、上記第1の実施形態及び第2の実施形態に限られることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記第1の実施形態及び第2の実施形態では、地中に堀削したボーリング孔内に設置して、地中における地盤の震動を検出するボアホール型の地震計に適用される姿勢制御装置について説明したが、姿勢制御の対象はボアホール型の地震計に限られず、他の検出器に適用しても良い。例えば、地上に設置される地震計や海底に設置される地震計に、本発明の姿勢制御装置を適用することとしても良い。
また、保持部材2の底面形状は、断面視凸型円弧状である限り如何なる形状でも良く、例えば、かまぼこ型の曲面形状や球面形状であっても良い。同様に、可動部材3の上面形状は、断面視凹型円弧状である限り如何なる形状でも良く、かまぼこ型の曲面形状や球面形状であっても良い。
100 姿勢制御装置
1 地震計(検出器)
2 保持部材
2a 支軸(支点)
21 クランプ検出部(クランプ検出手段)
22 第1の圧電素子(圧電素子)
3 可動部材
4 ガイド
41 内周面
5 弾性部材
6 電磁石
7 制御部(姿勢制御手段)
8 報知部(報知手段)
200 姿勢制御装置
9 可動部材
91 圧電素子
11 制御部(姿勢制御手段)

Claims (6)

  1. ケース内に支点を介して揺動自在に支持され、検出器を保持するための保持部材と、
    前記保持部材に対して接近及び離間する方向に移動可能に支持された可動部材と、
    前記可動部材を前記保持部材側に付勢する弾性部材と、
    前記可動部材を挟んで前記保持部材と対向する側に設けられた電磁石と、
    前記電磁石に通電することより前記可動部材を当該電磁石側に磁気吸着することで、前記可動部材を前記保持部材から離間させるとともに、所定時間経過後に、前記電磁石への通電を停止して前記弾性部材の付勢力により前記可動部材を前記保持部材側に付勢させることで、前記可動部材により前記保持部材をクランプさせる姿勢制御手段と、
    を備え、
    前記保持部材に、当該保持部材を振動させるための第1の圧電素子が設けられ、
    前記可動部材に、当該可動部材を振動させるための第2の圧電素子が設けられ、
    前記姿勢制御手段は、所定のタイミングで、前記第1の圧電素子により前記保持部材を振動させ、前記可動部材を移動させる際に、前記第2の圧電素子により前記可動部材を振動させ、前記可動部材が前記保持部材に当接するタイミングで前記第2の圧電素子の振動を停止させることを特徴とする姿勢制御装置。
  2. ケース内に支点を介して揺動自在に支持され、検出器を保持するための保持部材と、
    前記保持部材に対して接近及び離間する方向に移動可能に支持された可動部材と、
    前記可動部材を前記保持部材側に付勢する弾性部材と、
    前記可動部材を挟んで前記保持部材と対向する側に設けられた電磁石と、
    前記電磁石に通電することより前記可動部材を当該電磁石側に磁気吸着することで、前記可動部材を前記保持部材から離間させるとともに、所定時間経過後に、前記電磁石への通電を停止して前記弾性部材の付勢力により前記可動部材を前記保持部材側に付勢させることで、前記可動部材により前記保持部材をクランプさせる姿勢制御手段と、
    を備え、
    前記保持部材に、当該保持部材を振動させるための圧電素子が設けられ、
    前記姿勢制御手段は、前記可動部材により前記保持部材がクランプされた後に、前記圧電素子により前記保持部材を振動させることを特徴とする姿勢制御装置。
  3. 前記保持部材の底面の断面が凸型円弧状に形成されるとともに、前記可動部材の上面の断面が、当該保持部材の底面の断面と同じ曲率を有する凹型円弧状に形成され、
    前記可動部材は上下方向に移動して、前記保持部材を下方向からクランプすることを特徴とする請求項1又は2に記載の姿勢制御装置。
  4. 前記可動部材による前記保持部材のクランプを検出するクランプ検出手段と、
    前記クランプ検出手段による検出結果を報知する報知手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の姿勢制御装置。
  5. 前記姿勢制御手段は、前記電磁石に流す電流を徐々に減少させて通電を停止することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の姿勢制御装置。
  6. 前記可動部材の周囲の少なくとも一部を覆うガイドが設けられ、
    前記可動部材は、前記ガイドの内周面に沿って摺動することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の姿勢制御装置。
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