JP5295672B2 - 硬貨処理機および硬貨処理方法 - Google Patents

硬貨処理機および硬貨処理方法 Download PDF

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本発明は、硬貨貯留繰出部により筐体の外部から内部に投入された硬貨を貯留するとともに貯留された硬貨の繰出を行う硬貨処理機および硬貨処理方法に関し、とりわけ、操作者は報知部等による報知に基づいて必要な場合にのみ硬貨貯留繰出部から排出された物体を確認すればよく、このため操作者における操作性を向上させることができる硬貨処理機および硬貨処理方法に関する。
従来より、外部から投入された硬貨を貯留するとともにこの貯留された硬貨の繰出を行う硬貨貯留繰出部が内部に設けられているような硬貨処理機が知られている(例えば、特許文献1等参照)。特許文献1に示す硬貨処理機においては、硬貨の入金時において、操作者が筐体の外部から内部に投入した硬貨は硬貨貯留繰出部にまとめて受け入れられ、この硬貨貯留繰出部に貯留された硬貨は当該硬貨貯留繰出部から1枚ずつ繰り出されるようになっている。硬貨貯留繰出部から繰り出された硬貨は筐体内において識別部により識別され、正常な硬貨であると識別された硬貨は筐体内にある複数の一時保留部に金種別に一時的に保留されるようになっている。そして、操作者により入金確定の指令が硬貨処理機に対してなされると、一時保留部に一時的に保留された硬貨は複数の収納部に金種別に収納されるようになっている。また、硬貨の出金時には、各収納部から所定の金種の硬貨が硬貨貯留繰出部に搬送され、この硬貨貯留繰出部から硬貨が硬貨放出口に送られるようになっている。
特許文献1等に示すような従来の硬貨処理機において、硬貨貯留繰出部には、当該硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から例えば下方に自重により落下させることにより排出させる排出部が設けられている。また、硬貨貯留繰出部には、この硬貨貯留繰出部内に物体が存在するときにこのことを検知する例えばフォトセンサからなる検知部が設けられている。そして、硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、検知部により硬貨貯留繰出部内に例えば変形した硬貨や硬貨以外の物体が残留していることが検知されると、排出部が硬貨貯留繰出部内に残留する物体を当該硬貨貯留繰出部から排出させるようになっている。排出部により硬貨貯留繰出部から排出された物体は、硬貨貯留繰出部の下方に設けられたコンベアにより硬貨放出口まで搬送され、この物体は操作者に返却される。
特開2007−004640号公報
上述のような従来の硬貨処理機においては、硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、この硬貨貯留繰出部に残留する物体としては、変形した硬貨やクリップ等の金属体、あるいは固形物以外に、紙くずや埃等が含まれる場合がある。そして、硬貨貯留繰出部に紙くずや埃等が残留した場合にも、この紙くずや埃等が検知部により検知され、排出部により硬貨貯留繰出部から紙くずや埃等が排出され、コンベアにより硬貨放出口まで紙くずや埃等が搬送されてしまうという問題がある。すなわち、硬貨貯留繰出部に残留した、変形した硬貨やクリップ等の金属体、あるいは固形物は硬貨放出口から操作者に返却する必要があるのに対し、硬貨貯留繰出部に残留した紙くずや埃等は操作者に返却する必要がないが、硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後に硬貨貯留繰出部に残留する物体は全て硬貨放出口に搬送されてしまう。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、硬貨貯留繰出部から排出された物体が特定の種類の物体であることが判別されたときにこのことを操作者に報知するようにしたので、操作者はこの報知に基づいて必要な場合にのみ硬貨貯留繰出部から排出された物体を確認すればよく、このため操作者における操作性を向上させることができる硬貨処理機および硬貨処理方法を提供することを目的とする。
本発明の硬貨処理機は、筐体と、前記筐体の外部から内部に投入された硬貨を貯留するとともに貯留された硬貨の繰出を行う硬貨貯留繰出部と、前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させる排出部と、前記排出部により前記硬貨貯留繰出部から排出される物体の種類を判別する物体種類判別部と、操作者に対して報知を行うための報知部と、前記硬貨貯留繰出部、前記排出部および前記報知部の制御を行う制御部であって、前記硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、前記排出部により前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させ、前記物体種類判別部によりこの排出された物体の種類を判別させ、この排出された物体が特定の種類の物体であることが前記物体種類判別部により判別されたときに前記報知部によりこのことを操作者に報知するよう制御を行う制御部と、を備えたことを特徴とする。
このような硬貨処理機によれば、排出部により硬貨貯留繰出部から排出された物体の種類を物体種類判別部によって判別し、この排出された物体が特定の種類の物体であることが物体種類判別部により判別されたときに報知部によりこのことを操作者に報知するようになっている。このことにより、操作者はこの報知部による報知に基づいて必要な場合にのみ硬貨貯留繰出部から排出された物体を確認すればよく、このため操作者における操作性を向上させることができる。
本発明の硬貨処理機においては、前記排出部は、前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から下方に落下させるよう排出するようになっており、前記物体種類判別部は、前記硬貨貯留繰出部から下方に落下した物体を受けるショックセンサからなることが好ましい。このような硬貨処理機によれば、硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、硬貨貯留繰出部内に紙くずや埃等が残留していた場合であっても、紙くずや埃等が硬貨貯留繰出部から下方に落下したときに、これらの紙くずや埃等はショックセンサにより検知されない。このため、硬貨貯留繰出部内に紙くずや埃等が残留していたには、操作者にはこのことが報知されることがなく、操作者は、硬貨貯留繰出部内に残留した物体が紙くずや埃等以外のものであるような必要な場合にのみ硬貨貯留繰出部から排出された物体を確認することができるようになる。
この場合、前記特定の種類の物体は、変形した硬貨、金属体および固形物を含むことが好ましい。これらの変形した硬貨、金属体および固形物は、硬貨貯留繰出部から下方に落下したときにショックセンサにより確実に検知されるので、報知部は、硬貨貯留繰出部から排出された物体が変形した硬貨、金属体および固形物であることを操作者に報知することができるようになる。このため、操作者はこの報知に基づいて、例えば硬貨放出口に送られた、変形した硬貨や金属体、あるいは固形物を当該硬貨放出口から取り出すこととなる。
本発明の硬貨処理機においては、外部からアクセス可能となっており、前記排出部により排出された物体が送られる排出口と、前記排出部により前記硬貨貯留繰出部から排出された物体を前記排出口まで案内する案内部と、を更に備え、前記物体種類判別部は前記案内部に設けられていることが好ましい。
本発明の硬貨処理機においては、前記筐体の外部から内部に投入された硬貨を受けるとともに、この受けた硬貨を前記硬貨貯留繰出部に送る供給部と、前記供給部の近傍に設けられ、当該供給部から前記硬貨貯留繰出部に送られる物体が磁性を有する場合にこの物体を磁力により選択的に吸着することができるよう構成された物体吸着部と、を更に備え、前記制御部は前記物体吸着部の制御も行うようになっており、当該制御部は、前記硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、前記物体吸着部に吸着された物体を当該物体吸着部から解放して前記硬貨貯留繰出部に供給し、前記排出部により前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させ、前記物体種類判別部によりこの排出された物体の種類を判別させ、この排出された物体が特定の種類の物体であることが前記物体種類判別部により判別されたときに前記報知部によりこのことを操作者に報知するよう制御を行うことが好ましい。ここで、「磁性を有する物体を磁力により選択的に吸着することができるよう構成された物体吸着部」とは、物体吸着部が、磁性を有する物体を吸着する状態と、磁性を有する物体を吸着しない状態とを切り換えることができることをいう。このことにより、硬貨貯留繰出部における硬貨の繰出が終了する前に硬貨以外の磁性を有する物体が供給部から硬貨貯留繰出部に送られることを抑止し、硬貨貯留繰出部における硬貨の繰出が終了した後に初めて硬貨貯留繰出部に硬貨以外の磁性を有する物体が送られるようにすることができる。このため、硬貨貯留繰出部における硬貨の繰出中において硬貨以外の磁性を有する物体により硬貨貯留繰出部内で詰まり等のトラブルが生じることを抑制することができる。
本発明の硬貨処理方法は、筐体の内部にある硬貨貯留繰出部に1または複数の硬貨を送り、当該硬貨貯留繰出部に硬貨を貯留する工程と、前記硬貨貯留繰出部から硬貨を当該硬貨貯留繰出部の外方に繰り出す工程と、前記硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させる工程と、前記硬貨貯留繰出部から排出された物体の種類を判別する工程と、前記硬貨貯留繰出部から排出された物体が特定の種類の物体であると判別されたときにこのことを操作者に報知する工程と、を備えたことを特徴とする。
このような硬貨処理方法によれば、硬貨貯留繰出部から排出された物体の種類を判別し、この排出された物体が特定の種類の物体であることが判別されたときにこのことを操作者に報知するようになっている。このことにより、操作者はこの報知に基づいて必要な場合にのみ硬貨貯留繰出部から排出された物体を確認すればよく、このため操作者における操作性を向上させることができる。
本発明の硬貨処理方法においては、前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させる工程において、前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から下方に落下させ、前記硬貨貯留繰出部から排出された物体の種類を判別する工程において、前記硬貨貯留繰出部から下方に落下した物体がショックセンサで受けられ、このショックセンサにより物体の種類が判別されることが好ましい。このような硬貨処理機によれば、硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、硬貨貯留繰出部内に紙くずや埃等が残留していた場合であっても、紙くずや埃等が硬貨貯留繰出部から下方に落下したときに、これらの紙くずや埃等はショックセンサにより検知されない。このため、硬貨貯留繰出部内に紙くずや埃等が残留していたには、操作者にはこのことが報知されることがなく、操作者は、硬貨貯留繰出部内に残留した物体が紙くずや埃等以外のものであるような必要な場合にのみ硬貨貯留繰出部から排出された物体を確認することができるようになる。
本発明の硬貨処理方法においては、前記特定の種類の物体は、変形した硬貨、金属体および固形物を含むことが好ましい。これらの変形した硬貨、金属体および固形物は、硬貨貯留繰出部から下方に落下したときにショックセンサにより確実に検知されるので、硬貨貯留繰出部から排出された物体が変形した硬貨、金属体および固形物であることを操作者に報知することができるようになる。このため、操作者はこの報知に基づいて、例えば硬貨放出口に送られた、変形した硬貨や金属体、あるいは固形物を当該硬貨放出口から取り出すこととなる。
本発明の硬貨処理機および硬貨処理方法によれば、当該硬貨処理機の操作者は報知部等による報知に基づいて必要な場合にのみ硬貨貯留繰出部から排出された物体を確認すればよく、このため操作者における操作性を向上させることができる。
以下、図面を参照して本発明の一の実施の形態について説明する。図1乃至図4は、本実施の形態に係る硬貨処理機を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態における硬貨処理機の内部構成の概略を示す構成図であり、図2は、図1に示す硬貨処理機における硬貨貯留繰出部の構成の詳細を示す斜視図である。また、図3Aは、図2に示す硬貨貯留繰出部の側面図であって、ホッパ部材が閉じておりこのホッパ部材と回転円板の表面との間に硬貨貯留空間が形成されたときの状態を示す図であり、図3Bは、図2に示す硬貨貯留繰出部の側面図であって、ホッパ部材が開いたときの状態を示す図である。また、図4Aは、図1に示す硬貨処理機における供給部の構成の詳細を示す構成図であって、物体吸着部が前進位置にあるときの状態を示す図であり、図4Bは、図1に示す硬貨処理機における供給部の構成の詳細を示す構成図であって、物体吸着部が後退位置にあるときの状態を示す図である。
図1に示すように、硬貨処理機10は、略直方体形状の筐体12と、この筐体12の外部から内部に硬貨を投入するための投入口14と、投入口14に投入された硬貨を後述する硬貨貯留繰出部70に供給するための供給部20と、供給部20から供給された硬貨を貯留するとともにこの貯留された硬貨の繰出を行う硬貨貯留繰出部70とを備えている。この硬貨貯留繰出部70には、当該硬貨貯留繰出部70から繰り出された硬貨を筐体12の内部で搬送する搬送部30が接続されており、この搬送部30には硬貨の金種や正損、真偽等の識別を行う識別部34が介設されている。また、搬送部30の下流側には選別部32が接続されており、この選別部32によって搬送部30から搬送された硬貨が、識別部34の識別結果に基づき金種別に、又は混合状態で選別されるようになっている。
具体的には、選別部32における硬貨の搬送路31aには複数(具体的には例えば3つ)の開口部36a、36b、36cが設けられている。各開口部36a、36b、36cはそれぞれリジェクト硬貨シュート62やシュート32a、32bに連通しており、搬送路31aに沿って搬送される硬貨が各開口部36a、36b、36cに入ったときに、この硬貨はリジェクト硬貨シュート62やシュート32a、32bにそれぞれ送られるようになっている。さらに、搬送路31aの下流側端部において、各開口部36a、36b、36cの更に下流側には開口部36dが設けられている。この開口部36dはシュート32cに連通している。搬送路31aで搬送される硬貨が各開口部36a、36b、36cに入らなかったときには、この硬貨は搬送路31aの下流側端部まで搬送され、開口部36dに入るようになっている。開口部36dに入った硬貨はシュート32cに送られる。
前述のように、選別部32にはリジェクト硬貨シュート62が接続されており、識別部34により識別することができなかった硬貨や識別部34により正常な硬貨ではないと識別された硬貨はリジェクト硬貨として選別部32からリジェクト硬貨シュート62に送られるようになっている。また、リジェクト硬貨シュート62の下流側端部には筐体12の外部からアクセス可能なリジェクト部60が設けられており、リジェクト硬貨シュート62からリジェクト硬貨がリジェクト部60に送られるようになっている。このことにより、操作者はリジェクト部60からリジェクト硬貨を取り出すことが可能となる。また、硬貨貯留繰出部70の下方には排出シュート64が設けられており、硬貨貯留繰出部70から排出シュート64に送られた物体もリジェクト部60に送られるようになっている。また、図1に示すように、排出シュート64に隣接してショックセンサ66が設けられており、このショックセンサ66には、硬貨貯留繰出部70から排出シュート64に落下した物体が衝突するようになっている。ショックセンサ66は、当該ショックセンサ66に衝突した物体が変形した硬貨や硬貨以外の金属体、あるいは固形物等であるときには、物体がショックセンサ66に衝突したことを検知するようになっている。一方、ショックセンサ66は、当該ショックセンサ66に衝突した物体が紙くずや埃等であるときには、これらの紙くずや埃等がショックセンサ66に衝突したことを検知できない。ショックセンサ66による検知情報は後述する制御部16に送られるようになっている。
選別部32の下方には一時保留部40が設けられている。この一時保留部40は、金種別に、又は混合状態で硬貨を一時的に保留する複数(例えば3つ)の一時保留部分40a、40b、40cから構成されており、選別部32で選別された硬貨は、各一時保留部分40a、40b、40cにそれぞれ対応するシュート32a、32b、32cを介して、これらの一時保留部分40a、40b、40cに送られるようになっている。また、一時保留部40の下方には更に収納部50が設けられている。この収納部50は、金種別に、又は混合状態で硬貨を収納する複数(例えば3つ)の収納部分50a、50b、50cから構成されており、各一時保留部分40a、40b、40cに一時的に保留された硬貨は、各収納部分50a、50b、50cにそれぞれ対応するシュート42a、42b、42cを介して、これらの収納部分50a、50b、50cに送られるようになっている。
図1に示すように、供給部20、硬貨貯留繰出部70、搬送部30、選別部32、識別部34、一時保留部40、収納部50等はそれぞれ筐体12の内部に収容されている。収納部50に収納された硬貨は、硬貨処理機10の筐体12の蓋12aを開けることにより、現金の回収業務を委託された警備会社の警備員等の収集特定者や銀行内の行員が回収することができるようになっている。
図1に示すように、筐体12の表面には、例えばタッチパネルからなる表示部18が設けられている。この表示部18には、硬貨処理機10における硬貨の処理状況や、収納部50の各収納部分50a、50b、50cに収納された硬貨の量および/または在高を表示するようになっている。表示部18における表示内容は後述する制御部16により制御されるようになっている。
また、硬貨処理機10には、当該硬貨処理機10の各構成要素を制御する制御部16が設けられている。具体的には、制御部16は、供給部20、硬貨貯留繰出部70、選別部32、一時保留部40、表示部18等の制御を行うようになっている。また、制御部16には、識別部34から硬貨の識別結果に係る情報や、ショックセンサ66による検知情報が送られるようになっている。
以下、硬貨処理機10の各構成要素の詳細について説明する。
図1に示すように、供給部20は投入口14の真下の位置に設けられており、操作者により投入口14に投入された硬貨を混合状態で複数受け入れるようになっている。この供給部20に受け入れられた硬貨は当該供給部20の真下の位置に設けられた硬貨貯留繰出部70に送られるようになっている。
供給部20の具体的な構成について図4Aおよび図4Bを用いて説明する。前述のようい、図4Aは、供給部20の構成の詳細を示す構成図であって、後述する永久磁石24が前進位置にあるときの状態を示す図であり、図4Bは、永久磁石24が後退位置にあるときの状態を示す図である。図4A等に示すように、供給部20には搬送コンベア21が設けられており、投入口14に投入された硬貨(図4Aにおいて参照符号Cで示している)や硬貨以外の異物は全て搬送コンベア21上に乗るようになっている。また、搬送コンベア21が図4Aの矢印方向に循環移動することにより、搬送コンベア21上の物体が硬貨貯留繰出部70に送られるようになっている。また、搬送コンベア21の端部(図4Aにおける右側端部)の上方には図4Aの矢印方向に回転する逆転ローラ22が設けられており、搬送コンベア21上にある物体は搬送コンベア21と逆転ローラ22との間の間隙を通過して硬貨貯留繰出部70に送られる。
また、搬送コンベア21の端部(図4Aにおける右側端部)の近傍には例えばプラスチック等の非金属体からなる案内部材23が設けられており、搬送コンベア21と逆転ローラ22との間の間隙を通過した物体は案内部材23により硬貨貯留繰出部70に案内されるようになっている。案内部材23に対して搬送コンベア21と反対側の領域には永久磁石24が設けられている。この永久磁石24は保持部材25により保持されており、図4Aにおいて左右方向に往復移動することができるようになっている。より具体的には、永久磁石24を保持する保持部材25にはカム26が設けられており、このカム26は、筐体12に形成された図4Aの左右方向に延びる長穴27内に配置されている。そして、カム26が筐体12に形成された長穴27に沿って図4Aの左右方向に移動することにより、永久磁石24も図4Aの左右方向に移動し、この永久磁石24は、図4Aに示すような案内部材23に近接する前進位置と、図4Bに示すような案内部材23から遠ざかる後退位置との間で往復移動するようになる。図4Aの左右方向における案内部材23の移動は制御部16により制御されるようになっており、このため永久磁石24の位置も制御部16により制御されるようになっている。
この永久磁石24は、搬送コンベア21から案内部材23に沿って硬貨貯留繰出部70に送られる物体が磁性を有する場合にこの物体(図4A、図4Bにおいて参照符号Dで示している)を選択的に磁力により吸着するような物体吸着部を構成している。ここで、「磁性を有する物体を磁力により選択的に吸着することができるよう構成された物体吸着部」とは、物体吸着部が、磁性を有する物体を吸着する状態と、磁性を有する物体を吸着しない状態とを切り換えることができることをいう。より具体的には、図4Aに示すように永久磁石24が案内部材23に近接するような前進位置にある場合には、この永久磁石24は案内部材23で案内される物体のうち硬貨以外の金属体を磁性により案内部材23を介して吸着する。一方、図4Bに示すように永久磁石24が案内部材23から遠ざかる後退位置に移動した場合には、この永久磁石24は案内部材23にある磁性を有する物体を吸着しなくなり、この物体は案内部材23から落下して硬貨貯留繰出部70に送られることとなる。
制御部16は、供給部20から硬貨貯留繰出部70に硬貨が供給される際に、永久磁石24を図4Aに示すような前進位置に予め移動させておくよう制御を行う。このことにより、投入口14に硬貨以外の磁性を有する物体、例えばクリップ等の金属体が投入され、この物体が供給部20に送られた場合であっても、この物体は永久磁石24に吸着されることにより硬貨貯留繰出部70に送られることはない。そして、制御部16は、硬貨貯留繰出部70による硬貨の繰出が終了した後、永久磁石24を図4Bに示すような後退位置に移動させることにより、この永久磁石24に吸着された物体を当該永久磁石24から解放して案内部材23から落下させることによって硬貨貯留繰出部70に供給するよう制御を行う。
図1乃至図3に示すように、硬貨貯留繰出部70は、鉛直方向に対して所定角度で傾斜している回転円板72と、回転円板72の表面72bとの間に硬貨を貯留する硬貨貯留空間73を形成するホッパ部材74とを備えている。図2等に示すように、回転円板72には回転軸72aが取り付けられており、この回転軸72aにより回転円板72は鉛直方向に対して所定角度で傾斜した状態で図2における矢印方向に回転するようになっている。また、回転円板72における硬貨貯留空間73側の表面72b(図3A、図3Bにおける右側の表面)には複数の突起部材78が設けられている。これらの突起部材78は、回転円板72の縁部近傍の位置においてこの縁部に沿って等間隔で設けられている。そして、図3A等に示すように、各突起部材78が回転円板72の表面72b上で硬貨(図3Aでは参照符号Cが付されている)を引っ掛けることにより回転円板72の下部領域にある硬貨を当該回転円板72の回転に沿ってこの回転円板72の上部領域に搬送するようになっている。
硬貨貯留繰出部70において、回転円板72の上部領域には、例えば搬送ベルトからなる硬貨搬送機構(図示せず)が設けられている。この硬貨搬送機構の搬送ベルトは、突起部材78により回転円板72の下部領域から上部領域に搬送された硬貨を硬貨貯留空間73の外方に搬送するようになっている。具体的には、上述のような硬貨搬送機構により、硬貨は硬貨貯留空間73から搬送部30に送られるようになっている。
図3Aおよび図3Bに示すように、ホッパ部材74は開閉自在となっている。図3Aは、図2に示す硬貨貯留繰出部70の側面図であって、ホッパ部材74が閉じておりこのホッパ部材74と回転円板72の表面との間に硬貨貯留空間73が形成されたときの状態を示す図であり、図3Bは、図2に示す硬貨貯留繰出部70の側面図であって、ホッパ部材74が開いたときの状態を示す図である。図3Aおよび図3Bに示すように、ホッパ部材74は軸74aを中心として回動するようになっている。また、軸74aには、当該軸74aを正逆両方向に回転させる駆動モータ74bが設けられており、駆動モータ74bが軸74aを回転させることにより、ホッパ部材74は図3Aに示すような閉止位置と図3Bに示すような開放位置との間で往復移動するようになっている。駆動モータ74bは制御部16により制御されるようになっている。これらのホッパ部材74、軸74aおよび駆動モータ74bにより、硬貨貯留繰出部70内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部70から排出させる排出部75が構成されている。そして、この排出部75は制御部16により制御されるようになっている。
ホッパ部材74が図3Aに示すような閉止位置にあるときにおいて、ホッパ部材74と回転円板72の表面との間に硬貨貯留空間73が形成され、複数の硬貨が混合状態でこの硬貨貯留空間73に貯留されることとなる。一方、ホッパ部材74が図3Aに示すような閉止位置から図3Bに示すような開放位置に移動したときには、硬貨貯留空間73内にある、硬貨を含む様々な物体が硬貨貯留空間73から落下し、排出シュート64に送られることとなる。硬貨貯留繰出部70から排出シュート64に送られた物体はリジェクト部60に送られるようになっている。
また、図3Aや図3Bに示すように、硬貨貯留繰出部70には、硬貨貯留空間73に物体が存在するときにこのことを検知するフォトセンサ79が設けられている。フォトセンサ79は発光部および受光部からなり、発光部から発せられた光を受光部で受けるようになっている。ここで、硬貨貯留空間73に物体が存在するときには、発光部から発せられた光はこの物体により遮られて受光部に到達しなくなる。このことにより、フォトセンサ79は硬貨貯留空間73に物体が存在することを検知する。
図1に示すように、ショックセンサ66は、排出シュート64に隣接するよう硬貨貯留繰出部70の下方の位置に設けられている。このショックセンサ66は、硬貨貯留繰出部70から排出シュート64に落下した物体が衝突したときに、衝撃の度合いをパルスの値として検知するようになっている。そして、このパルスの値が所定の閾値より大きい場合には、物体がショックセンサ66に衝突したという情報がショックセンサ66から制御部16に送られるようになっている。一方、検知されたパルスの値が所定の閾値以下であった場合には、ショックセンサ66から制御部16には何ら情報は送られない。ここで、所定の閾値は、ショックセンサ66に変形した硬貨や硬貨以外の金属体、あるいは固形物等が衝突したときにショックセンサ66に検知されるパルスの値よりも小さく、また、ショックセンサ66に紙くずや埃等が衝突したときにショックセンサ66に検知されるパルスの値よりも大きくなるよう設定されている。このことによりショックセンサ66は、当該ショックセンサ66に変形した硬貨や硬貨以外の金属体、あるいは固形物等が衝突したときのみにおいてショックセンサ66に物体が衝突したという情報を制御部16に送ることとなる。
次に、上述のような構成からなる硬貨処理機10の動作について以下に説明する。以下に説明するような硬貨処理機10の動作は、制御部16が硬貨処理機10の各構成要素を制御することにより行われる。
操作者が硬貨処理機10の投入口14に1または複数の硬貨を投入すると、この硬貨は供給部20に送られる。そして、供給部20から所定の枚数の硬貨または供給部20にある全ての硬貨が硬貨貯留繰出部70に送られ、この硬貨貯留繰出部70に送られた硬貨は硬貨貯留空間73で貯留される。この際に、供給部20において永久磁石24は図4Aに示すような前進位置となるよう制御部16により制御が行われる。このため、供給部20にある硬貨以外のクリップ等の金属体はこの永久磁石24に吸着されて硬貨貯留繰出部70には送られなくなる。
硬貨貯留繰出部70の回転円板72を図2の矢印方向に回転させると、硬貨貯留空間73で貯留され回転円板72の下部領域にある硬貨は回転円板72の表面72b上で各突起部材78により引っ掛けられる。各突起部材78により回転円板72の表面72b上で引っ掛けられた硬貨は回転円板72の下部領域から上部領域に搬送され、この硬貨は回転円板72の上部領域において硬貨搬送機構の搬送ベルト(図示せず)まで1枚ずつ図示しない案内部材により案内される。硬貨搬送機構の搬送ベルトに送られた硬貨はこの搬送ベルトにより硬貨貯留空間73の外方に1枚ずつ搬送される。より具体的には、硬貨搬送機構の搬送ベルトにより搬送される硬貨は搬送部30に受け渡され、この搬送部30において図1の右方向に1枚ずつ搬送される。
硬貨が搬送部30において搬送される際に、識別部34によりこの硬貨の金種等の識別が行われる。識別部34により識別された硬貨は選別部32に送られる。ここで、識別部34により識別することができなかった硬貨や識別部34により正常な硬貨ではないと識別された硬貨は、選別部32の開口部36aからリジェクト硬貨シュート62を介してリジェクト部60に送られる。そして、操作者はこのリジェクト部60に送られた硬貨を取り出すことができるようになる。一方、識別部34により正常な硬貨であると識別された硬貨は、制御部16により選別部32が制御されることによって、シュート32a、32b、32cを介して金種別に一時保留部40の一時保留部分40a、40b、40cにそれぞれ送られ、これらの一時保留部分40a、40b、40cで一時的に保留される。または、硬貨を開口部36bから順に混合状態で選別してシュート32aを介して一時保留部40aに一時的に保留し、所定枚数の硬貨が収納され一時保留部40aがフルになると、次の開口部36cへと選別先を切り換え、処理を行う。その後、一時保留部分40a、40b、40cで一時的に保留された硬貨はシュート42a、42b、42cを介して金種別に、又は混合状態で収納部50の収納部分50a、50b、50cにそれぞれ送られ、これらの収納部分50a、50b、50cに収納される。
硬貨貯留繰出部70における硬貨貯留空間73にある硬貨の繰出が終了した後、供給部20において永久磁石24が制御部16により制御されて図4Bに示すような後退位置に移動させられる。このことにより、永久磁石24に吸着されていた磁性を有する物体は案内部材23から落下して硬貨貯留繰出部70に送られる。
その後、フォトセンサ79により硬貨貯留繰出部70の硬貨貯留空間73に残留物があるか否かが検出される。本実施の形態においては、フォトセンサ79により硬貨貯留繰出部70の硬貨貯留空間73に残留物があることが検知されるか否かにかかわらず、駆動モータ74bは図3Bに示すようにホッパ部材74を開放して、硬貨貯留空間73に残留する物体をこの硬貨貯留空間73から自重により下方に落下させるようになっている。このことにより、硬貨貯留繰出部70の硬貨貯留空間73に残留物があるが、フォトセンサ79によりこの残留物を検知できなかった場合であっても、硬貨貯留繰出部70による硬貨の繰出の後に必ず硬貨貯留空間73に残留する物体をこの硬貨貯留空間73から下方に落下させるので、硬貨貯留繰出部70の硬貨貯留空間73に残留物が残ることを抑止することができる。
なお、本実施の形態の硬貨貯留繰出部70による硬貨処理方法は、上述のような方法に限定されることはない。代わりに、フォトセンサ79により硬貨貯留空間73に物体が残留していることが検知されたときにのみ、駆動モータ74bは図3Bに示すようにホッパ部材74を開放して、硬貨貯留空間73に残留する物体をこの硬貨貯留空間73から下方に落下させるようになっていてもよい。
硬貨貯留空間73から下方に落下した物体はショックセンサ66に衝突する。ここで、ショックセンサ66に衝突した物体が変形した硬貨や硬貨以外の金属体、あるいは固形物等であった場合には、ショックセンサ66に物体が衝突したという情報が制御部16に送られ、制御部16は、この情報を表示部18に表示させる。このことにより、リジェクト部60に変形した硬貨や硬貨以外の金属体、あるいは固形物が送られたということが操作者に対する報知が行われ、操作者はリジェクト部60からこの物体を取り出すこととなる。一方、ショックセンサ66に衝突した物体が紙くずや埃等であった場合には、ショックセンサ66に物体が衝突したという情報は制御部16に送られることはない。このため、操作者に対する報知も行われない。
このようにして、硬貨処理機10における一連の硬貨処理動作が終了する。
以上のように本実施の形態の硬貨処理機10によれば、ホッパ部材74、軸74aおよび駆動モータ74bからなる排出部75により硬貨貯留繰出部70から排出された物体の種類をショックセンサ66によって判別し、この排出された物体が特定の種類の物体(例えば、変形した硬貨や金属体、あるいは固形物)であることがショックセンサ66により判別されたときに表示部18によりこのことを操作者に報知するようになっている。このことにより、操作者はこの表示部18による報知に基づいて必要な場合にのみ硬貨貯留繰出部70から排出された物体を確認すればよく、このため操作者における操作性を向上させることができる。
また、本実施の形態の硬貨処理機10においては、供給部20には、この供給部20から硬貨貯留繰出部70に送られる物体が磁性を有する場合にこの物体を磁力により吸着する永久磁石24が設けられており、制御部16は永久磁石24の位置の制御も行うようになっており、この制御部16は、硬貨貯留繰出部70による硬貨の繰出が終了した後、永久磁石24に吸着された物体をこの永久磁石24から解放して硬貨貯留繰出部70に供給し、排出部75により硬貨貯留繰出部70内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部70から排出させ、ショックセンサ66によりこの排出された物体の種類を判別させ、この排出された物体が特定の種類の物体であることがショックセンサ66により判別されたときに表示部18によりこのことを操作者に報知するよう制御を行うようになっている。このことにより、硬貨貯留繰出部70における硬貨の繰出が終了する前に硬貨以外の磁性を有する物体が供給部20から硬貨貯留繰出部70に送られることを抑止し、硬貨貯留繰出部70における硬貨の繰出が終了した後に初めて硬貨貯留繰出部70に硬貨以外の磁性を有する物体が送られるようにすることができる。このため、硬貨貯留繰出部70における硬貨の繰出中において硬貨以外の磁性を有する物体により硬貨貯留繰出部70内で詰まり等のトラブルが生じることを抑制することができる。
なお、本実施の形態における硬貨処理機は、上記の態様に限定されるものではなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、操作者に対して報知を行う報知部は、筐体12に設けられた表示部18に限定されることはない。具体的には、硬貨貯留繰出部70から排出された物体が特定の種類の物体(例えば、変形した硬貨や金属体、あるいは固形物)であることがショックセンサ66により判別されたときに、音声等の他の手段により操作者にこのことを報知するようになっていてもよい。
また、排出部75により硬貨貯留繰出部70から排出される物体の種類を判別する物体種類判別部としては、硬貨貯留繰出部70から下方に落下する物体が衝突するようなショックセンサ66に限定されることはない。排出部75により硬貨貯留繰出部70から排出される物体の種類を判別することができるものであれば、ショックセンサ66以外の他のセンサや検知機構も用いることができる。具体的には、リジェクト硬貨シュート62の底面または側面には、わずかな間隔を隔てて設けられた通電スイッチの一対の端部が設けられており、導電性を有する物体が両方の端部に同時に接触することにより導電スイッチがオンとされ、このことにより排出部75により硬貨貯留繰出部70から排出される物体が検知されるようになっていてもよい。あるいは、リジェクト硬貨シュート62の底面または側面の一部が、わずかな間隔を隔てて設けられた通電スイッチの一対の端部から構成されていてもよい。
また、制御部16は、排出部75により硬貨貯留繰出部70から排出される物体の種類が変形した硬貨や金属体、あるいは固形物以外であった場合でも、この物体が紙くずや埃等以外のものである場合には、表示部18等の報知部によりこの物体が硬貨貯留繰出部70から排出されたことを操作者に報知するようになっていてもよい。すなわち、前述した特定の種類の物体は必ずしも変形した硬貨や金属体、あるいは固形物に限定されることはない。
また、供給部20の近傍に設けられ、当該供給部20から硬貨貯留繰出部70に送られる物体が磁性を有する場合にこの物体を選択的に磁力により吸着することができるよう構成された物体吸着部は、上述のような永久磁石24に限定されることはない。他の物体吸着部として、例えば電磁石を用いてもよい。また、供給部20の近傍に永久磁石24や電磁石を設ける代わりに、紙くずや埃等を吸着するようなバキューム機構を設けてもよい。供給部20の近傍にバキューム機構を設けた場合には、供給部20から硬貨貯留繰出部70に紙くずや埃等が送られることを抑止することができる。
本発明の一の実施の形態における硬貨処理機の内部構成の概略を示す構成図である。 図1に示す硬貨処理機における硬貨貯留繰出部の構成の詳細を示す斜視図である。 図2に示す硬貨貯留繰出部の側面図であって、ホッパ部材が閉じておりこのホッパ部材と回転円板の表面との間に硬貨貯留空間が形成されたときの状態を示す図である。 図3に示す硬貨貯留繰出部の側面図であって、ホッパ部材が開いたときの状態を示す図である。 図1に示す硬貨処理機における供給部の構成の詳細を示す構成図であって、物体吸着部が前進位置にあるときの状態を示す図である。 図1に示す硬貨処理機における供給部の構成の詳細を示す構成図であって、物体吸着部が後退位置にあるときの状態を示す図である。
符号の説明
10 硬貨処理機
12 筐体
12a 蓋
14 投入口
16 制御部
18 表示部
20 供給部
21 搬送コンベア
22 逆転ローラ
23 案内部材
24 永久磁石
25 保持部材
26 カム
27 長穴
30 搬送部
32 選別部
32a、32b、32c シュート
34 識別部
40 一時保留部
40a、40b、40c 一時保留部分
42a、42b、42c シュート
50 収納部
50a、50b、50c 収納部分
60 リジェクト部
62 リジェクト硬貨シュート
64 排出シュート
66 ショックセンサ
70 硬貨貯留繰出部
72 回転円板
72a 回転軸
72b 表面
73 硬貨貯留空間
74 ホッパ部材
74a 軸
74b 駆動モータ
75 排出部
78 突起部材
79 フォトセンサ

Claims (8)

  1. 筐体と、
    前記筐体の外部から内部に投入された硬貨を貯留するとともに貯留された硬貨の繰出を行う硬貨貯留繰出部と、
    前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させる排出部と、
    前記排出部により前記硬貨貯留繰出部から排出される物体の種類を判別する物体種類判別部と、
    操作者に対して報知を行うための報知部と、
    前記硬貨貯留繰出部、前記排出部および前記報知部の制御を行う制御部であって、前記硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、前記排出部により前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させ、前記物体種類判別部によりこの排出された物体の種類を判別させ、この排出された物体が特定の種類の物体であることが前記物体種類判別部により判別されたときにのみ、前記報知部によりこのことを操作者に報知するよう制御を行う制御部と、
    を備えたことを特徴とする硬貨処理機。
  2. 前記排出部は、前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から下方に落下させるよう排出するようになっており、
    前記物体種類判別部は、前記硬貨貯留繰出部から下方に落下した物体を受けるショックセンサからなることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理機。
  3. 前記特定の種類の物体は、変形した硬貨、金属体および固形物を含むことを特徴とする請求項2記載の硬貨処理機。
  4. 外部からアクセス可能となっており、前記排出部により排出された物体が送られる排出口と、
    前記排出部により前記硬貨貯留繰出部から排出された物体を前記排出口まで案内する案内部と、
    を更に備え、
    前記物体種類判別部は前記案内部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の硬貨処理機。
  5. 前記筐体の外部から内部に投入された硬貨を受けるとともに、この受けた硬貨を前記硬貨貯留繰出部に送る供給部と、
    前記供給部の近傍に設けられ、当該供給部から前記硬貨貯留繰出部に送られる物体が磁性を有する場合にこの物体を磁力により選択的に吸着することができるよう構成された物体吸着部と、
    を更に備え、
    前記制御部は前記物体吸着部の制御も行うようになっており、当該制御部は、前記硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、前記物体吸着部に吸着された物体を当該物体吸着部から解放して前記硬貨貯留繰出部に供給し、前記排出部により前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させ、前記物体種類判別部によりこの排出された物体の種類を判別させ、この排出された物体が特定の種類の物体であることが前記物体種類判別部により判別されたときに前記報知部によりこのことを操作者に報知するよう制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の硬貨処理機。
  6. 筐体の内部にある硬貨貯留繰出部に1または複数の硬貨を送り、当該硬貨貯留繰出部に硬貨を貯留する工程と、
    前記硬貨貯留繰出部から硬貨を当該硬貨貯留繰出部の外方に繰り出す工程と、
    前記硬貨貯留繰出部による硬貨の繰出が終了した後、前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させる工程と、
    前記硬貨貯留繰出部から排出された物体の種類を判別する工程と、
    前記硬貨貯留繰出部から排出された物体が特定の種類の物体であると判別されたときにのみ、このことを操作者に報知する工程と、
    を備えたことを特徴とする硬貨処理方法。
  7. 前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から排出させる工程において、前記硬貨貯留繰出部内に残留する物体をこの硬貨貯留繰出部から下方に落下させ、
    前記硬貨貯留繰出部から排出された物体の種類を判別する工程において、前記硬貨貯留繰出部から下方に落下した物体がショックセンサで受けられ、このショックセンサにより物体の種類が判別されることを特徴とする請求項6記載の硬貨処理方法。
  8. 前記特定の種類の物体は、変形した硬貨、金属体および固形物を含むことを特徴とする請求項7記載の硬貨処理方法。
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