JP5294765B2 - 電動アクチュエータ - Google Patents
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Description
電動アクチュエータは減速機構であるウォーム減速機を備えており、このウォーム減速機が電動モータの回転軸と連係している。ウォーム減速機のウォームホイールには出力軸が連係されており、この出力軸にラック・ピニオンなどを介してシフトフォークをストロークさせるためのフォークシャフトが連結される。
シフトフォークがストロークするとドライブトレイン上に設けられたスプライン歯を有するスリーブやドグクラッチが変位する。すると、駆動軸と従動軸の連結/解除が行われ、これによって、2輪/4輪駆動状態を切替えが行われる。
このため、摺動接点式と磁気式の回転位置検出装置の仕様の違いに伴い、電動アクチュエータの専用部品をそれぞれ用意しなければならず、製造コストが増大するという課題がある。
請求項2に記載した発明は、電動モータと、前記電動モータの回転を減速して出力軸に伝達する減速機構と、前記減速機構を収納し、前記出力軸の一端側に開口部を有するケーシングと、前記ケーシングの前記開口部を閉塞するエンドカバーと、前記ケーシングと前記エンドカバーとの間に設けられた中間カバーと、を備え、前記中間カバーの大きさを前記開口部の大きさよりも小さく設定して前記ケーシングの内側に前記中間カバーを固定し、前記ケーシングに、前記出力軸の一端が回転自在に支持される一方、前記中間カバーに、前記出力軸の他端が回転自在に支持され、前記中間カバーよりも前記ケーシング側に前記減速機構が収納され、前記出力軸の他端は、前記中間カバーから前記エンドカバー側に向かって突出し、この突出した部位に、前記出力軸の回転位置を検出する回転位置検出装置が圧入固定されていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記回転位置検出装置は、前記出力軸の一端に取り付けられ前記出力軸と共回りする第一検出部と、前記第一検出部と軸方向で対向配置され、前記第一検出部の回転に基づいて前記出力軸の回転位置検出信号を出力する第二検出部とで構成され、前記第二検出部を前記エンドカバーに固定したことを特徴とする。
また、中間カバーが少なくとも出力軸の一端を軸支可能に形成されているので、一度中間カバーを取り付ければ、エンドカバーの着脱に係らず出力軸の芯出し作業などが必要なくなる。
さらに、例えば、エンドカバーに出力軸の一端を軸支させる構造とした場合、エンドカバーの製作精度を高める必要があるが、中間カバーに出力軸の一端を軸支させることで、エンドカバーの製作精度を比較的低く設定することができる。
そして、ケーシングとエンドカバーとの間に中間カバーを設けても、ケーシングとエンドカバーとを互いに当接させて両者を固定することができる。このため、外部から内部への塵埃の侵入などを防止するにあたって、ケーシングとエンドカバーとの合わせ面にのみシール性を持たせればよくなる。
また、中間カバーが少なくとも出力軸の一端を軸支可能に形成されているので、一度中間カバーを取り付ければ、エンドカバーの着脱に係らず出力軸の芯出し作業などが必要なくなる。このため、エンドカバーの着脱作業が煩わしくならず、組立作業性の向上を図ることができる。
さらに、例えば、エンドカバーに出力軸の一端を軸支させる構造とした場合、エンドカバーの製作精度を高める必要があるが、中間カバーに出力軸の一端を軸支させることで、エンドカバーの製作精度を比較的低く設定することができる。このため、エンドカバーを金型を用いて製作する場合などにあっては、この金型の製造コストを低減することが可能になる。
そして、ケーシングとエンドカバーとの間に中間カバーを設けても、ケーシングとエンドカバーとを互いに当接させて両者を固定することができる。
このため、外部から内部への塵埃の侵入などを防止するにあたって、ケーシングとエンドカバーとの合わせ面にのみシール性を持たせればよくなる。このため、シール性向上のための部品点数を減少させることができ、さらに製造コストを低減することができる。
図1〜図3に示すように、電動アクチュエータ1は、例えば、四輪車の駆動を二輪駆動と四輪駆動とに切替える駆動切替え装置用として用いられるものであって、電動モータ2と電動モータ2の回転軸3に連結された減速機構4とを備えている。
電動モータ2は、有底筒状のヨーク5内にアーマチュア6を回転自在に配置した構成となっている。
ヨーク5の底壁(エンド部)51には、中央に軸方向外側に向かって突出するボス19が形成され、ここに回転軸3の一端を軸支するための軸受け18が圧入固定されている。筒部53の開口部53aには、外フランジ部52が設けられている。外フランジ部52にはボルト孔(不図示)が形成されており、ここにボルト24を挿通して減速機構4を収納するギヤケーシング23に締結固定されている。
金属板11の外周部には回転軸3の軸方向平面視で略T字状の複数のティース12が周方向に沿って等間隔で放射状に形成されている。
各セグメント15のアーマチュアコア8側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ16が一体成形されている。ライザ16には、アーマチュアコイル9の巻き始め端部と巻き終わり端部となる巻線14が掛け回わされ、巻線14はヒュージングによりライザ16に固定されている。これにより、セグメント15とこれに対応するアーマチュアコイル9とが導通される。
ブラシホルダ20には、それぞれブラシ17がスプリング21を介して付勢された状態で出没自在に内装されている。これらブラシの先端部はスプリング21によって付勢され、コンミテータ10に摺接した状態になっている。
また、ギヤケーシング23は、ブラシ収納部22に連なる歯車収納部27を有している。歯車収納部27には、減速機構4を構成する歯車群28が収納されている。歯車群28は、電動モータ2の回転軸3の他端に連結されたウォーム軸25を有している。
ピニオンギヤ43の先端には外周面に歯部43aが形成されており、ここにピニオンギヤ43よりも大径な外歯平歯車46が噛合いされている。
なお、外歯平歯車46とアーム49とを別体にせず、アーム49を外歯平歯車46に埋設させた状態で樹脂モールド成型としてもよい。
一方、内フランジ部62より軸方向外側には、不図示の駆動切替え装置を構成する外部機器と電動アクチュエータ1とを連結するための筒状の嵌合部65が一体成形され、出力軸48の一端は、内フランジ部62を介して嵌合部65まで延出している。出力軸48の一端には、平面取り部67が形成されており、シフトフォークをストロークさせるためのフォークシャフト(不図示)などが連結可能になっている。
図2、図4、図5に示すように、中間カバー68は金属製の平板をプレス成型したものであって、出力軸48の軸方向平面視でギヤケーシング23の開口部23a周縁よりも小さく形成されている。
ここで、3つのボルト孔68aは、電動モータ2側に2つ形成され、電動モータ2とは反対側に1つ形成されている。電動モータ2側に形成された2つのボルト孔68a間には、凹部68bが形成されている。この凹部68bは、後述するターミナルホルダ96と中間カバー68との干渉を回避するためのものである。
さらに、中間カバー68には、軸受け部76、およびボス部77の周囲を取り囲むようにリブ79が形成されている。このリブ79は、中間カバー68の強度を確保するためのものである。
エンドカバー70は、ギヤケーシング23側の一端面に開口部70aを有する箱状に形成されたものである。エンドカバー70の開口部70a周縁には、全周に亘って外フランジ部83が形成されており、この外フランジ部83がギヤケーシング23の開口部23a周縁の合わせ面になっている。
さらに、エンドカバー70の内側には、出力軸48の回転位置を検出するための非接触式の磁気式の回転位置検出装置(磁気式ロータリエンコーダ)84が設けられている。
センサマグネット85は略円板状に形成されたものであって、ホルダ87を介して中間カバー68から突出する出力軸48の他端にボルト109によって締結固定されている。
嵌合部87bは、ホルダ本体87aよりも縮径した形で形成されており、出力軸の他端に外嵌されている。これにより、ホルダ87の径方向の位置決めが行われるようになっている。ホルダ本体87aには、ボルト109が挿通された後で出力軸48とは反対側の開口部を閉塞するようにセンサマグネット85が圧入固定されている。
これらセンサターミナル91、およびパワーターミナル95は、それぞれギヤケーシング23に取り付けられているターミナルホルダ96によって固定されている。
ここで、中間カバー68には、凹部68bが形成されているので、ギヤケーシング23にターミナルホルダ96を取り付けてもターミナルホルダ96と中間カバー68とが互いに干渉することがない。したがって、ターミナルホルダ96は、中間カバー68からエンドカバー70のコネクタ部94に向かって突出した状態になっている。
例えば、駆動切替え装置により四輪車の駆動を二輪駆動や四輪駆動に切替えるためにシフトフォークをストロークさせる場合、まず、電動アクチュエータ1の電動モータ2を駆動させ、回転軸3を回転させる。このとき、コネクタ部94に挿入された不図示の外部コネクタを介して電動モータ2に電力が供給される。
ウォームホイール26が回転すると、ウォームホイール26に連結されているピニオンギヤ43の基端側が回転する。ピニオンギヤ43には、外歯平歯車46が噛合されているので、外歯平歯車46が回転し、出力軸48が回転する。出力軸48の一端には、シフトフォークをストロークさせるためのフォークシャフト(不図示)などが連結されているので、これにより、シフトフォークがストロークする。
この第二実施形態において、電動アクチュエータ101は、電動モータ2と電動モータ2の回転軸3に連結された減速機構4とを備えている点、電動モータ2は、有底筒状のヨーク5内にアーマチュア6を回転自在に配置した構成となっている点、減速機構4は、ギヤケーシング23内に、歯車群28が収納されているものである点、アイドラー軸44の他端、および出力軸48の他端は、ギヤケーシング23の開口部23a周縁近傍に配置された中間カバー68に軸支された状態になっている点、ギヤケーシング23の開口部23aには、これを閉塞するエンドカバー70が設けられている点、エンドカバー70の底部70bには、外部コネクタ(不図示)を挿抜可能なコネクタ部94がこの受入れ口94aを外側に向け、かつエンドカバー70内に埋没された状態で設けられている点、センサターミナル91、およびパワーターミナル95は、それぞれギヤケーシング23に取り付けられているターミナルホルダ96によって固定されている点等の基本的構成は、前述した第一実施形態と同様である。
図7、図8に示すように、回転位置検出装置104は、出力軸と共回りするコンタクタ105と、エンドカバー70の底部70bに取り付けられコンタクタ105が摺動するセンサ基板106とで構成されている。
ホルダ107は、略円板状のホルダ本体113とホルダ本体113の一側に一体成形されたベース部114とで構成されている。
ホルダ本体113の出力軸48側の面には、出力軸48に対応する位置に筒状の嵌合部115が一体成形されている。嵌合部115は出力軸48の他端に外嵌され、これによってホルダ107の径方向の位置決めが行われるようになっている。
本体部111には、ホルダ107のビス孔117に対応する位置にビス孔118が形成されている。ホルダ107のビス孔117、およびコンタクタ105のビス孔118にビス110を挿通し、このビス110を座屈変形させることで、両者107,105が互いに固着する。
コンタクタ105の一対のアーム部112は、それぞれ二又状に形成されている。アーム部112は、基端側がセンサ基板106側に屈曲されており、先端側がセンサ基板106に摺接可能になっている。アーム部112の二又状の先端には、それぞれセンサ基板106側に突出した接点部108が形成されており、この接点部108が後述するセンサ基板106のコンタクトプレート121に摺接する。
センサ基板106には、コンタクタ105の接点部108の軌道に対応して形成されたコンタクトプレート121が設けられている。コンタクトプレート121は、略円環状のアース用プレート122と、このアース用プレート122の径方向外側にアース用プレート122と同心上に形成されたC字状の電極用プレート123とを有している。電極用プレート123は、一端が不図示のセンサ用電源に接続されていると共に、周方向に複数に分割されている。すなわち、電極用プレート123は、複数の円弧プレート123aで構成され、隣接する円弧プレート123a同士はそれぞれ抵抗(不図示)で接続されている。
したがって、上述の第二実施形態によれば、前述した第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上述の第一実施形態では、センサマグネット85を取り付けたホルダ87を出力軸48の他端にボルト109によって締結固定した場合について説明した。さらに、上述の第二実施形態では、コンタクタ105を取り付けたホルダ107を出力軸48の他端にボルト109によって締結固定した場合について説明した。しかしながら、これらに限られるものではなく、それぞれホルダ87,107を出力軸48の他端に圧入固定としてもよい。
2 電動モータ
4 減速機構
23 ギヤケーシング(ケーシング)
23a 開口部
48 出力軸
68 中間カバー
70 エンドカバー
76 軸受け部
77 ボス部
78 軸受け
84,104 回転位置検出装置
85 センサマグネット(第一検出部)
90 ホールIC(第二検出部)
105 コンタクタ(第一検出部)
108 接点部
121 コンタクトプレート(第二検出部)
122 アース用プレート
123 電極用プレート
Claims (3)
- 電動モータと、
前記電動モータの回転を減速して出力軸に伝達する減速機構と、
前記減速機構を収納し、前記出力軸の一端側に開口部を有するケーシングと、
前記ケーシングの前記開口部を閉塞するエンドカバーと、
前記ケーシングと前記エンドカバーとの間に設けられた中間カバーと、を備え、
前記中間カバーの大きさを前記開口部の大きさよりも小さく設定して前記ケーシングの内側に前記中間カバーを固定し、
前記ケーシングに、前記出力軸の一端が回転自在に支持される一方、前記中間カバーに、前記出力軸の他端が回転自在に支持され、
前記中間カバーよりも前記ケーシング側に前記減速機構が収納され、
前記出力軸の他端は、前記中間カバーから前記エンドカバー側に向かって突出し、この突出した部位に、前記出力軸の回転位置を検出する回転位置検出装置が締結固定されていることを特徴とする電動アクチュエータ。 - 電動モータと、
前記電動モータの回転を減速して出力軸に伝達する減速機構と、
前記減速機構を収納し、前記出力軸の一端側に開口部を有するケーシングと、
前記ケーシングの前記開口部を閉塞するエンドカバーと、
前記ケーシングと前記エンドカバーとの間に設けられた中間カバーと、を備え、
前記中間カバーの大きさを前記開口部の大きさよりも小さく設定して前記ケーシングの内側に前記中間カバーを固定し、
前記ケーシングに、前記出力軸の一端が回転自在に支持される一方、前記中間カバーに、前記出力軸の他端が回転自在に支持され、
前記中間カバーよりも前記ケーシング側に前記減速機構が収納され、
前記出力軸の他端は、前記中間カバーから前記エンドカバー側に向かって突出し、この突出した部位に、前記出力軸の回転位置を検出する回転位置検出装置が圧入固定されていることを特徴とする電動アクチュエータ。 - 前記回転位置検出装置は、
前記出力軸の一端に取り付けられ前記出力軸と共回りする第一検出部と、
前記第一検出部と軸方向で対向配置され、前記第一検出部の回転に基づいて前記出力軸の回転位置検出信号を出力する第二検出部とで構成され、
前記第二検出部を前記エンドカバーに固定したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動アクチュエータ。
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