JP5294075B2 - 食品螺旋切り装置及び螺旋切り食品 - Google Patents

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Description

本発明は、じゃがいも,さつまいも,人参等の塊状野菜や、ソーセージ、ハム等の塊状加工食肉等の塊状食品としての被切断物を螺旋切りするための食品螺旋切り装置及び当該食品螺旋切り装置により作製された螺旋切り食品の技術分野に関する。
従来、野菜や果物を螺旋切りする調理カッターとしては、例えば特許文献1に開示されたものがある。この調理カッターは、端部に刃を形成した中空状のパイプと、このパイプの端部付近にネジの溝のようにわずかに角度を設けて垂直に取り付けた細い板状の刃とを備えている。
上記調理カッターを用いるには、一方の手指で例えばきゅうりを握り、他方の手指で上記パイプを握り、このパイプをきゅうりに押し込みつつ、回転させることにより、きゅうりの芯をくりぬきながら螺旋切りするようにしている。
特開平10−14791号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された調理カッターを用いて例えばじゃがいもを螺旋切りした場合は、軸方向に螺旋切りされたじゃがいもが径方向に平坦に切断されるため、螺旋切りされたじゃがいもを食用油を用いて素揚げすると、やや熱が浸透しにくいという問題があるとともに、その素揚げされたじゃがいもに塩、胡椒、ソース等の調味料が付着しにくいという問題点がある。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、螺旋切りされた被切断物の表面積を拡大し、被切断物に対して熱が浸透し易くするとともに、被切断物に調味料を付着し易くした食品螺旋切り装置及び螺旋切り食品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明は、支持板に設けられた刃物盤と、前記刃物盤に対向して配置され、かつハンドルの回動操作により前記刃物盤に対して接近及び離反する方向にねじ棒を進退させるねじ棒進退機構と、前記ねじ棒の先端に取り付けられ、被切断物の一方を保持する保持部材と、を備え、前記刃物盤は、前記保持部材側に突設され、前記被切断物の他方を突き刺して前記保持部材との間で前記被切断物を挟持する支持突起と、前記支持突起に対して刃先が接触及び離反可能に設けられ、前記被切断物を螺旋切りする切断刃と、を有し、前記切断刃は、長さ方向に沿って刃先に凹凸部を複数形成して波形とし、当該凹凸部を前記支持突起から離れる方向に形成したことを特徴とする。
ここで、本発明のいう「被切断物」とは、じゃがいも、人参、里芋、大根等の塊状野菜や、パイナップル、りんご、梨等の塊状果物の他、ソーセージ、ハム等の塊状加工食肉等の塊状食品である。
また、本発明のいう「螺旋切り」とは、上記塊状食品を外周方向から中心に向かって中心部分を残しつつ、軸方向に沿って螺旋状に切断することをいう。
請求項2記載の発明は、支持板に設けられた刃物盤と、前記刃物盤に対向して配置され、かつ前記支持板内を前記刃物盤に対して進退可能に移動する駆動部と、前記駆動部に取り付けられ、被切断物の一方を保持するホルダーと、前記ホルダーを回転駆動する駆動手段と、を備え、前記刃物盤は、前記ホルダー側に突設され、前記被切断物の他方を突き刺して前記ホルダーとの間で前記被切断物を挟持する支持突起と、前記支持突起に対して刃先が接触及び離反可能に設けられ、前記被切断物を螺旋切りする切断刃と、を有し、前記切断刃は、長さ方向に沿って刃先に凹凸部を複数形成して波形とし、当該凹凸部を前記支持突起から離れる方向に形成したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、前記刃物盤は、前記支持突起と反対側に設けられ、前記切断刃の周囲に開口する開口部を通して送り出される螺旋切りされた前記被切断物を支持する支持部材を有することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、前記凹凸部は、前記支持突起から離れる方向に同心円状に形成されていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、前記凹凸部は、前記支持突起から離れる方向に直線状に形成されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、前記凹凸部は、側面視正弦波状に形成されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、前記凹凸部は、側面視三角波状に形成されていることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、前記凹凸部は、側面視矩形波状に形成されていることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の食品螺旋切り装置により作製されたことを特徴とする螺旋切り食品である。
本発明の請求項1によれば、被切断物を螺旋切りする切断刃は、長さ方向に沿って刃先に凹凸部を複数形成して波形とし、この凹凸部を支持突起から離れる方向に形成したことにより、被切断物を軸方向に螺旋切りするとともに、径方向に波形に形成し、切断された被切断物の表面積を拡大し、被切断物に対して熱が浸透し易くするとともに、被切断物に調味料を付着し易くすることが可能となる。
請求項2によれば、刃物盤の支持突起とホルダーとの間で被切断物を保持し、ホルダーを回転駆動させて切断刃で被切断物を軸方向に螺旋切りするとともに、径方向に波形に形成し、切断された被切断物の表面積を拡大し、被切断物に対して熱が浸透し易くするとともに、被切断物に調味料を付着し易くすることが可能となる。
また、請求項2によれば、ホルダーを駆動手段により回転駆動させて螺旋切りするため、被切断物を短時間で大量に螺旋切りすることが可能となる。
請求項3によれば、刃物盤は、切断刃の周囲に開口する開口部を通して送り出される螺旋切りされた被切断物を支持する支持部材を有することにより、螺旋切りされた被切断物が中途で分断されることなく、常に連続する一体物としての形状を維持することができるため、商品価値を高めることが可能となる。
請求項4によれば、凹凸部を支持突起から離れる方向に同心円状に形成したことにより、被切断物を径方向に同心円状に切断することができる。
請求項5によれば、凹凸部を支持突起から離れる方向に直線状に形成したにも拘らず、凹凸部が狭ければ、ハンドルの回動操作により被切断物を軸方向に螺旋切りする際、被切断物を回転させることで、請求項4と同様に被切断物を径方向に同心円状に切断することができる。
請求項6によれば、凹凸部を側面視正弦波状に形成したことにより、被切断物を径方向に断面正弦波状に切断することができる。
請求項7によれば、凹凸部を側面視三角波状に形成したことにより、被切断物を径方向に断面三角波状に切断することができる。
請求項8によれば、凹凸部を側面視矩形波状に形成したことにより、被切断物を径方向に断面矩形波状に切断することができる。
請求項9によれば、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の食品螺旋切り装置により螺旋切り食品を作製したことにより、径方向に波形に形成して切断された螺旋切り食品の表面積を拡大し、螺旋切り食品に対して熱が浸透し易くするとともに、螺旋切り食品に調味料を付着し易くすることが可能となる。その結果、螺旋切り食品としての商品価値を著しく高めることが可能となる。
本発明に係る食品螺旋切り装置の第1実施形態を示す正面図。 図1の平面図。 図1の左側面図。 図2のIV−IV線による断面図。 図4の一部を示す側断面図。 図5の回動アームを示す側面図。 図5の回動アームの取付状態を示す平面図。 図5の回動アームの取付状態を示す正面図。 第1実施形態の食品螺旋切り装置を示す斜視図。 図9のねじ棒進退機構の着脱状態を示す分解斜視図。 図9の刃物盤を示す正面図。 (A),(B)は図9の切断刃を示す正面図,右側面図。 図9の食品螺旋切り装置の使用状態を示す斜視図。 図9の食品螺旋切り装置の他の方向から見た使用状態を示す斜視図。 (A),(B)はそれぞれ図9の切断刃の第1変形例を示す側面図。 図9の切断刃の第2変形例を示す正面図。 本発明に係る食品螺旋切り装置の第2実施形態を示す正面図。 図17の平面図。 図17の左側面図。 図18のXX−XX線による断面図。 図17のホルダーを示す正面図。 図17のホルダーの内部構造を示す拡大断面図。 第2実施形態の食品螺旋切り装置を示す斜視図。 図23の刃物盤を示す正面図。 図23の食品螺旋切り装置の使用状態を示す斜視図。 図23の食品螺旋切り装置の他の方向から見た使用状態を示す斜視図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明に係る食品螺旋切り装置の第1実施形態を示す正面図、図2は図1の平面図、図3は図1の左側面図、図4は図2のIV−IV線による断面図、図5は図4の一部を示す側断面図、図6は図5の回動アームを示す側面図、図7は図5の回動アームの取付状態を示す平面図、図8は図5の回動アームの取付状態を示す正面図である。なお、以下の実施形態では、被切断物としてのじゃがいもを螺旋切りする例を示している。また、以下の実施形態では、被切断物を保持する側を前面(正面)側とし、その反対側を後面(背面)側として説明する。
図1〜図4に示すように、本実施形態の食品螺旋切り装置10は、支持板としての支持台11と、刃物盤12と、ねじ棒進退機構13と、から大略的に構成されている。
支持台11は、平面視矩形状に形成され、食品螺旋切り装置10を設置するための基台となる。この支持台11は、底面4隅にそれぞれゴム製の床台11aが取り付けられている。これにより、支持台11には、設置面に対して作業者が手指を差し込むことが可能な高さ分だけ開口が形成されることとなる。この開口は、作業者が手指を差し込むことにより、食品螺旋切り装置10を持ち運ぶために用いられる。刃物盤12は、支持台11の一側にほぼ鉛直方向に立設されている。ねじ棒進退機構13は、刃物盤12に所定間隔をおいて対向するとともに、支持台11の他側にほぼ鉛直方向に立設されている。
ねじ棒進退機構13は、図5〜図8に示すようにカバー枠14と、ブラケット15と、支持板16と、この支持板16上に4本のビス17により固定されたガイド部18と、このガイド部18に回動可能に装着された回動アーム19と、この回動アーム19に2本の六角穴付きボルト20,20により固着された螺合部材21と、回動アーム19の上端に取り付けられた操作用つまみ22と、軸方向に雄ねじが刻設された長尺のねじ棒23と、このねじ棒23の一端(後端)に取り付けられたハンドル24と、を備える。
カバー枠14は、支持台11に立設され、内部が空洞の矩形箱状に形成され、上面に回動アーム19を回動可能とするための長孔14aがねじ棒23に対して直交する方向に形成されている。ブラケット15は、正面視コ字状に形成され、その側面がカバー枠14の内面にビス等の固定手段により所定の高さに固定される。このブラケット15上には、支持板16が固定されている。
ガイド部18には、図8に示すように所定間隔をおいて形成された2つの軸孔18a,18aと、これらの軸孔18a,18aに対して平行に形成された取付孔18b,18bと、を備えている。回動アーム19は、図6に示すように側面視く字状に形成され、その下端には、図7及び図8に示すように回動軸19a,19aが一体に張り出すように形成されている。これらの回動軸19a,19aは、ガイド部18の取付孔18b,18bに回動可能に装着されている。
螺合部材21は、図6に示すように正面視コ字状に形成され、対向する側面に半円弧状に切り欠かれた螺合部21a,21aが形成されている。これらの螺合部21a,21aの円弧部は、刃状に形成され、これらの円弧部がねじ棒23のねじ山とねじ山との間の谷部に食い込み、ねじ棒23に対して外周方向から螺合する雌ねじとなるように構成されている。また、螺合部21a,21aの間隔は、ねじ棒23の多種の長さのピッチに対応できるように、例えば12mmに設定されている。これにより、ねじ棒23のねじピッチが1mm、2mm、3mm、4mm、6mm、12mmのものに対応することが可能となる。
ねじ棒23は、図7及び図8に示すようにガイド部18の2つの軸孔18a,18aに摺動可能に装着される。また、ねじ棒23は、ハンドル24が取り付けられる一端(後端)側に、ねじを刻設しない滑面部23aが形成されている。
したがって、回動アーム19及び螺合部材21が図5に二点鎖線で示す位置では、螺合部21a,21aがねじ棒23と螺合していない状態であり、ねじ棒23はガイド部18の2つの軸孔18a,18aに摺動可能である。
一方、切断作業時には、操作用つまみ22を操作し、回動アーム19及び螺合部材21を図5に実線で示す位置に回動させる。すると、螺合部21a,21aが自重でねじ棒23のねじ山とねじ山との間の谷部に食い込んで螺合し、ねじ棒23に対して操作用つまみ22、回動アーム19及び螺合部材21の重量が負荷する状態となる。これにより、ハンドル24の回動操作によりねじ棒23がそのピッチに従って刃物盤12に対して接近及び離反する方向に進退させることができる。
また、ねじ棒23は、一定のピッチでねじが刻設され、このピッチは被切断物の種類によって変更され、例えばさつまいもや人参の場合は、3mmピッチであり、じゃがいもや長芋の場合は、3〜4mmピッチである。
さらに、ねじ棒23の他端(先端)には、図1〜図4に示すように被切断物としてのじゃがいもPの一方の端部を保持する保持部材としての保持板25が固着されている。この保持板25は、円板状に形成され、ねじ棒23の固着側と反対側に、じゃがいもPの一方の端部を係止する高さが10mmの係止突部26が放射状に3枚配置されている。これらの係止突部26は、先端に刃が形成されるとともに、先端隅角部にアールが形成されている。このように係止突部26の先端に刃を形成したことにより、じゃがいもPの一方の端部を容易に保持することができる。
なお、係止突部26は、3枚の刃物を放射状に配置したが、これに限らず先尖状に形成された突起を、一定間隔をおいて複数配置するようにしてもよく、要するに保持板25は、被切断物の一方の端部を保持し、被切断物が自由に回転しないようにするものであれば如何なるものでもよい。さらに、滑面部23aは、被切断物が切断されてしまって係止突部26が刃物盤12に接近する状態で、螺合部材21の螺合部21a,21a間に位置するような寸法関係に予め設定されている。
次に、カバー枠14の着脱機構を図9及び図10に基づいて説明する。図9は第1実施形態の食品螺旋切り装置を示す斜視図、図10は図9のねじ棒進退機構の着脱状態を示す分解斜視図である。
図9及び図10に示すように、カバー枠14は、支持台11に対して着脱可能に構成されている。具体的には、支持台11の他側には、図10に示すように2本のボルト27,27が一定間隔をおいて植設されている。また、カバー枠14は、その底面に図5にも示すように座板28が固着されている。この座板28の両端は、カバー枠14の支持台11への取付時において、それぞれカバー枠14から支持台11の幅方向に延長するように延長部28aが形成されている。これらの延長部28aには、それぞれボルト27,27が挿通する挿通孔28b,28bが形成されている。カバー枠14は、ボルト27,27に挿通孔28b,28bを挿通してノブ付ナット29,29を締め付けることにより固定される。
そして、支持台11にカバー枠14を取り付けるには、支持台11に植設されたボルト27,27に座板28の延長部28aに形成された挿通孔28b,28bを挿通した後、ボルト27,27にノブ付ナット29,29をそれぞれ締め付けることにより行われる。一方、支持台11からカバー枠14を取り外すには、ノブ付ナット29,29をそれぞれ緩めて外した後、カバー枠14を引き上げてボルト27,27から座板28の延長部28aに形成された挿通孔28b,28bを離脱させることにより行われる。このようにカバー枠14を支持台11に対して着脱可能に構成したことから、ねじピッチの異なるねじ棒23が取り付けられた他のねじ棒進退機構13と容易に交換することが可能となる。
一方、刃物盤12は、図9〜図11に示すように座金30と、支持突起31と、切断刃32と、支持突起31と一体に形成された支持部材としての長尺の棒状体33と、を備える。
座金30は、図9〜図11に示すように矩形板に形成され、その一角が張り出して円形の取付孔30aが形成されている。支持突起31は、先尖状に形成されて長さが例えば11mmの中実の丸棒であり、ねじ棒23と軸心が一致するように保持板25側に突設されている。支持突起31及び棒状体33は、取付孔30aに挿入され、この取付孔30aの開口縁に溶接により固着される。支持突起31は、じゃがいもPの他方の端部を突き刺して保持板25との間でじゃがいもPを挟持する。
座金30は、刃物盤12にビスにより固定されている。この座金30には、薄板状の切断刃32が支持突起31の外周面に対して刃先34の一部が接触する位置に溶接により固着されている。この切断刃32は、図11及び図12に示すように長さ方向に沿って刃先34に複数の凹凸部35を形成し、側面視正弦波状に形成されている。これらの凹凸部35は、支持突起31から離れる方向に順次円弧状に形成され、支持突起31を中心として互いに同心円状に形成されている。
また、切断刃32は、片刃が支持突起31の突出する方向と反対側に形成され、じゃがいもPを外周方向から中心に向かって中心部分を残しつつ、軸方向に沿って螺旋状に切断するとともに、径方向に断面正弦波状に切断する。
棒状体33は、図4及び図9に示すように例えば長さが135mm、径が3mmの中実の丸棒である。棒状体33は、支持突起31の突出する方向と反対側に切断刃32の近傍から突出し、切断刃32の周囲に開口する開口部36を通して送り出される螺旋切りされたじゃがいもPが絡み付くように支持する。ここで、棒状体33は、支持突起31と一体に形成されたことから、ねじ棒23と軸心が一致するように支持突起31から突設されている。
なお、棒状体33の長さは、被切断物の軸方向の長さにより適宜変更可能である。また、棒状体33の径は、強度上及び螺旋切りされたじゃがいもPの中心に形成される孔を可及的に小さくすることから設定される。
さらに、刃物盤12は、その外周上部及び外周両側部に図9及び図10に示すように補強アングル37が前面側に突出するように固定されている。また、刃物盤12は、その後面側にフード部38が設けられている。このように刃物盤12に補強アングル37を固定するとともに、フード部38を設けたことにより、刃物盤12の機械的強度を大幅に高めることができる。
また、座金30における切断刃32の刃先34近傍の背面側は、図3に示すように円弧部30bが形成されている。この円弧部30bは、切断刃32側に傾斜するように斜面部30cが形成され、この斜面部30cは、切断刃32の刃先34とほぼ平行に延びている。
一方、支持台11は、図9及び図10に示すように刃物盤12の底部近傍に開口部40が形成されている。すなわち、開口部40は、切断刃32の下方における支持台11に形成されている。この開口部40の直下には、図4に示すように引き出し部41が配置されている。この引き出し部41は、支持台11に固定された支持レール42に対して水平方向から着脱可能に構成されている。
したがって、切断刃32によりじゃがいもPを螺旋切りしたときに発生した切断汁は、刃物盤12から開口部40を通り引き出し部41に溜まることとなる。そして、一定の切断汁が溜まった場合には、引き出し部41を支持台11の支持レール42から水平方向に引き出して切断汁を廃棄し、再び引き出し部41を支持レール42に装着する。これにより、支持台11は、切断汁で汚れることなく、常に清潔に維持することができる。
さらに、支持台11の一端には、図1〜図4に示すように棒状体33の先端を覆うことのできる棒状体カバー43が取り付けられている。この棒状体カバー43は、全体が略L字状に形成され、一側中央に長孔43aが形成されている。棒状体カバー43は、その長孔43aに蝶ねじ44のねじ部分が挿通し、このねじ部分を支持台11の一端に螺合させることにより固定される。また、棒状体カバー43の他側は、屈曲する屈曲部43bが形成されている。
したがって、本実施形態の食品螺旋切り装置10を輸送するときには、蝶ねじ44を緩めて棒状体カバー43が垂直方向となるように回動させるとともに、棒状体カバー43の屈曲部43bが棒状体33より高くなるように垂直上方に延ばした後、蝶ねじ44を締め付けることにより棒状体カバー43が図10に示すように棒状体33の先端を覆うように位置決めする。これにより、本実施形態の食品螺旋切り装置10の輸送時、棒状体33先端に不意に接触して棒状体33を折り曲げてしまうような不具合を未然に防止することができる。そして、食品螺旋切り装置10の使用時には、蝶ねじ44を緩めて棒状体カバー43が水平方向となるように回動させるとともに、屈曲部43bが図1〜図3に示すように支持台11の前面側に当接するように位置決めして蝶ねじ44を締め付ける。
さらに、本実施形態の食品螺旋切り装置10は、支持板16、ガイド部18、操作用つまみ22及びハンドル24は、合成樹脂によって成形されているものの、他の部材は、全てステンレス鋼から形成されている。
次に、本実施形態の食品螺旋切り装置10による螺旋切り操作について説明する。図13は図9の食品螺旋切り装置の使用状態を示す斜視図、図14は図9の食品螺旋切り装置の他の方向から見た使用状態を示す斜視図である。
食品螺旋切り装置10の使用時には、上述したように蝶ねじ44を緩めて棒状体カバー43が水平方向となるように回動させるとともに、屈曲部43bが図1〜図3に示すように支持台11の前面側に当接するように位置決めして蝶ねじ44を締め付け、棒状体カバー43が切断作業の邪魔にならないようにしておく。
そして、切断作業時には、操作用つまみ22を操作し、図5の二点鎖線に示すように回動アーム19をその回動軸19aを中心に螺合部材21を手前上方に回動させて螺合部材21がねじ棒23から離れる状態とし、被切断物としてのじゃがいもPの長さに合う間隔まで保持板25が支持突起31側から離間するようにねじ棒23をガイド部18の軸孔18a,18aに摺動させ、その位置で支持突起31と保持板25の係止突起26との間でじゃがいもPを挟持する。
次いで、再度操作用つまみ22を操作し、図5の実線に示すように回動アーム19をその回動軸19aを中心に螺合部材21を下方に回動させると、螺合部21a,21aが自重でねじ棒23のねじ山とねじ山との間の谷部に食い込んで螺合し、ねじ棒23に対して操作用つまみ22、回動アーム19及び螺合部材21の重量が負荷する状態となる。
この状態からハンドル24の回動操作すると、ねじ棒23がそのピッチに従って刃物盤12に対して接近する方向に進む。そして、ねじ棒23が刃物盤12に対して接近し、保持板25の係止突起26によりじゃがいもPを回転させながら刃物盤12の切断刃32に押すことにより、その切断刃32は、図13及び図14に示すようにじゃがいもPを外周方向から中心に向かって中心部分を残しつつ、軸方向に沿って螺旋状に切断するとともに、径方向に断面正弦波状に切断する。そして、この螺旋切り及び断面正弦波状に切断されたじゃがいもPは、部分的に徐々に開口部36から送り出され、棒状体33に順次絡み付いていき、この棒状体33で一体物となって支持されることとなる。また、螺旋切り及び断面正弦波状に切断されたじゃがいもPは、その中心部分に支持突起31によって小さな孔が形成されることとなる。このようにして螺旋切りされたじゃがいもPは、例えば食用油により素揚げされて食されることとなる。
ここで、刃物盤12の背面側における切断刃32が設置された部位には、円弧部12a及び斜面部12bを形成していることから、段差部がなくなる。これにより、螺旋切りされたじゃがいもPは、円弧部12a及び斜面部12bに沿って送り出されるので、円滑に送り出すことが可能となる。また、切断刃32によりじゃがいもPを螺旋切り及び正弦波状に切断したときに発生する切断汁は、刃物盤12の前面側から開口部40を通り引き出し部41に溜まることとなる。
なお、じゃがいもPの螺旋切り作業が終了し、保持板25の係止突起26が切断刃32に接近する状態では、ねじ棒23の滑面部23aが螺合部材21の螺合部23aに臨む位置となり、ハンドル24を回転させても空転するだけとなって保持板25の係止突起26が切断刃32側に接近することがなくなる。
また、作業中トラブルが生じたり、終了状態から次の螺旋切り作業に移行する場合には、操作用つまみ22を操作し、図5の二点鎖線に示すように回動アーム19をその回動軸19aを中心に螺合部材21を手前上方に回動させて螺合部材21がねじ棒23から離れる状態とすると、ねじ棒23をガイド部18の軸孔18a,18aに摺動させるだけで移動することができる。
このように本実施形態によれば、刃物盤12の支持突起31と保持板25との間でじゃがいもPを保持し、ハンドル24を回転操作して保持板25を回転させてねじ送りしつつ刃物盤12に接近させて切断刃32でじゃがいもPを螺旋切り及び断面正弦波状に切断し、この螺旋切り及び断面正弦波状に切断されたじゃがいもPを棒状体33で支持することにより、使い勝手を大幅に向上させるとともに、じゃがいもPを容易に螺旋切り及び断面正弦波状に切断することができる。
また、本実施形態によれば、じゃがいもPは、刃物盤12の支持突起31と保持板25との間で保持するだけであるので、じゃがいもPの装着作業が容易である。さらに、保持板25を回転させてねじ送りすることによりじゃがいもPを螺旋切りするため、螺旋切り及び断面正弦波状に切断されたじゃがいもPの厚さを均一にすることが可能となる。そして、螺旋切り及び断面正弦波状に切断されたじゃがいもPは、棒状体33で支持されるので、螺旋切り及び断面正弦波状に切断されたじゃがいもPが中途で分断されることなく、常に連続する一体物としての形状を維持することができるため、商品価値を高めることが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、支持突起31と長尺の棒状体33が一体に形成されているので、部品点数を削減するとともに、製造が極めて容易になる。そして、1本の長尺の棒状体33は、座金30に形成された取付孔30aに固着されているので、螺旋切りされたじゃがいもPを確実に支持することができる。
本実施形態によれば、じゃがいもPを螺旋切りする切断刃32は、長さ方向に沿って刃先34に凹凸部35を複数形成して側面視正弦波状とし、この凹凸部35を支持突起31から離れる方向に形成したことにより、じゃがいもPを軸方向に螺旋切りするとともに、径方向に断面正弦波形に形成し、切断されたじゃがいもPの表面積を拡大し、じゃがいもPに対して熱が浸透し易くなり、じゃがいもPに塩、胡椒、ソース等の調味料を付着し易くすることが可能となる。その結果、螺旋切り食品としての商品価値を著しく高めることが可能となる。また、本実施形態によれば、凹凸部35を支持突起31から離れる方向に同心円状に形成したことにより、じゃがいもPを径方向に同心円状に切断することができる。さらに、本実施形態によれば、複数の凹凸部35を正弦波状に形成したことにより、じゃがいもPを径方向に断面正弦波状に切断することができる。
また、本実施形態によれば、螺旋切りされたじゃがいもPは、その中心部分に支持突起31によって小さな孔が形成されるので、この孔に竹串や樹脂製の串等の棒を刺して保管することにより、常に連続する一体物としての形状を維持することができる。ここで、螺旋切りされたじゃがいもPは、じゃがいもPを外周方向から中心に向かって中心部分を残しつつ、軸方向に沿って螺旋状に切断していることから、その形状が不安定である。そのため、上記のように竹串や樹脂製の串等の棒を刺して保管することにより、移送及び搬送によって振動を与えたとしても、常に連続する一体物としての形状を維持することができる。
なお、上記実施形態は、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、支持突起31と長尺の棒状体33を一体に形成し、これを取付孔30aに溶接により固着したが、これ以外に支持突起31及び棒状体33の一部に雄ねじを刻設する一方、取付孔30aに雌ねじを刻設し、両者を螺合させるようにしてもよい。
このように支持突起31と長尺の棒状体33を一体に形成し、これらを取付孔30aに対して着脱可能に構成したことにより、被切断物の長さや支持する数に応じて棒状体33の長さの異なるものに交換することが可能となる。具体的には、上記実施形態では、棒状体33が螺旋切り及び断面正弦波状に切断されたじゃがいもPを1個支持するようにしたが、棒状体33をより長尺に形成すれば、複数の螺旋切りされたじゃがいもPを支持することが可能となる。
また、上記実施形態では、支持突起31に刃先32aが接触するように切断刃32を座金30とともに刃物盤12に固定するようにしたが、これに限らず例えば切断刃32を支持突起31に対して接触及び離反するように移動可能に構成し、切断作業時にのみ支持突起31に刃先32aが接触するように切断刃32を移動させるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態では、座金30に取付孔30aを形成するようにしたが、刃物盤12に取付孔30aを直接形成するようにしてもよい。これにより、部品点数を削減することができる。加えて、取付孔30aは、切断刃32に直接形成するようにしてもよい。この場合は、上述したように支持突起31の外周が切断刃32の刃先32aに接するように配置する必要がある。
(第1実施形態の第1変形例)
図15(A),(B)はそれぞれ図9の切断刃の第1変形例を示す側面図である。なお、前記第1実施形態と同一又は対応する部分には、同一の符号を用いて説明する。他の変形例及び実施形態も同様とする。
15(A)に示す変形例では、切断刃45の凹凸部45aが側面視三角波状に形成されている。これにより、15(A)に示す変形例では、じゃがいもPを軸方向に沿って螺旋状に切断するとともに、径方向に断面三角波状に切断することができる。また、15(B)に示す変形例では、切断刃46の凹凸部46aが側面視矩形波状に形成されている。これにより、15(B)に示す変形例では、じゃがいもPを軸方向に沿って螺旋状に切断するとともに、径方向に断面矩形波状に切断することができる。なお、これら図15(A),(B)に示す変形例でも前記第1実施形態と同様に、凹凸部45a,46aが支持突起31を中心として互いに同心円状であって円弧状に形成されている。
(第1実施形態の第2変形例)
図16は図9の切断刃の第2変形例を示す正面図である。
前記第1実施形態は、凹凸部35が支持突起31を中心として互いに同心円状であって円弧状に形成されていたが、第2変形例の切断刃47の刃先は、図16に示すように複数の凹凸部47aが支持突起31を取り付けるための取付孔30aに対して互いに平行であって直線状に形成されている。
この切断刃47の凹凸部47aは、側面視波状に形成されるとともに、刃先から内側に5〜7mmの幅に形成されている。すなわち、切断刃47の刃先は、取付孔30aから約15mmが直線刃であり、そこから50mm程度に亘って支持突起31から離れる方向に波状刃(凹凸部47a)が形成されている。
このように第2変形例の切断刃47によれば、複数の凹凸部47aが取付孔30aから離れる方向に互いに直線状に形成したとしても、じゃがいもPを外周方向から中心に向かって中心部分を残しつつ、軸方向に沿って螺旋状に切断するとともに、径方向に断面波状に切断することが可能となる。
すなわち、第2変形例によれば、複数の凹凸部47aを支持突起31から離れる方向に直線状に形成したにも拘らず、複数の凹凸部47aを5〜7mmと幅狭としたので、ハンドル24の回動操作によりじゃがいもPを軸方向に螺旋切りする際、じゃがいもPを回転させることで、前記第1実施形態と同様にじゃがいもPを径方向に同心円状に切断することができる。その他の構成及び作用は、前記第1実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
(第2実施形態)
図17は本発明に係る食品螺旋切り装置の第2実施形態を示す正面図、図18は図17の平面図、図19は図17の左側面図、図20は図18のXX−XX線による断面図、図21は図17のホルダーを示す正面図、図22は図17のホルダーの内部構造を示す拡大断面図である。なお、図17〜図26では、前記第1実施形態の棒状体カバー43が省略されている。
図17〜図20に示すように、本実施形態の食品螺旋切り装置50は、支持板としての支持枠51と、刃物盤12と、駆動部52と、から大略的に構成されている。
支持枠51は、長手方向左右にガイドレール53が形成されている。刃物盤12は、支持枠51の一側にほぼ鉛直方向に立設されている。
駆動部52は、複数のローラ54が底面に取り付けられ、これらのローラ54がガイドレール53に装着されて支持枠51の長手方向に対して摺動可能となる。駆動部52は、ハンドル55を有し、このハンドル55を作業者が握持して支持枠51の長手方向に対して摺動させることにより、刃物盤12に対して接近及び離反させることができる。
また、駆動部52には、駆動手段としてのモータ56が搭載され、その出力軸56aがホルダー60に固定されている。このホルダー60は、刃物盤12の支持突起31との間で被切断物としてのじゃがいもPを保持して回転させる。
次に、ホルダーの内部構造について説明する。図21は図17のホルダーを示す正面図、図22は図17のホルダーの内部構造を示す拡大断面図である。
ホルダー60は、じゃがいもPの一方を保持するものである。具体的には、ホルダー60は、モータ56の出力軸56aに固着される回転保持板61を有し、この回転保持板61の表面の中心点より放射状に2等分乃至4等分した位置に刃体62が突出して埋設されている。この刃体62を突設した回転保持板61には、モータ56の空転による危険を防止するため、保護カバー63がばね付勢されており、じゃがいもPを保持したときのみ、保護カバー63が回転保持板61に密着して刃体62が保護カバー63の表面から突出してじゃがいもPの一方を保持する。
さらに、駆動部52には、ホルダーカバー64が固着され、このホルダーカバー64はじゃがいもPを保持するホルダー60が刃物盤12に接近したとき、じゃがいもPの汁等が周囲に飛散するのを防止している。モータ56は、図示しない電源コードに電気的に接続されたスイッチ65を押すことにより駆動され、スイッチ65を押している間、モータ56は、回転を続けるように構成されている。
図23は第2実施形態の食品螺旋切り装置を示す斜視図、図24は図23の刃物盤を示す正面図である。
刃物盤12は、図23及び図24に示すように前記第1実施形態と同様に座金30と、支持突起31と、切断刃32と、支持突起31と一体に形成された支持部材としての長尺の棒状体33と、を備える。
支持突起31は、モータ56の出力軸56aと軸心が一致するようにホルダー60側に突設され、じゃがいもPの他方を突き刺して保持する。
刃物盤12の上部には、ゴム製のストッパ66が取り付けられている。このストッパ66は、じゃがいもPの一方を保持したホルダー60の刃体62が刃物盤12に接近した場合、これらの刃体62が刃物盤12に接触するのを防止している。
次に、本実施形態の食品螺旋切り装置50による螺旋切り操作について説明する。図25は図23の食品螺旋切り装置の使用状態を示す斜視図、図26は図23の食品螺旋切り装置の他の方向から見た使用状態を示す斜視図である。
切断作業時には、作業者は一方の手で支持突起31にじゃがいもPの一方を突き刺して保持した後、他方の手でハンドル55を握持して支持枠51の長手方向に対して摺動させることにより、ホルダー60の保護カバー63を押圧して刃体62を突出させてじゃがいもPの他方を保持する。これにより、支持突起31とホルダー60の刃体62との間でじゃがいもPを挟持する。なお、じゃがいもPを保持する順序は、逆であってもよい。
次いで、スイッチ65を押してモータ56を駆動してホルダー60を回転させる。そして、他方の手でハンドル56を握持して支持枠51の長手方向に対して摺動させることにより、ホルダー60が刃物盤12に対して接近させ、ホルダー60の刃体62によりじゃがいもPを回転させながら刃物盤12の切断刃32に押すことにより、その切断刃32は、図25及び図26に示すようにじゃがいもPを外周方向から中心に向かって中心部分を残しつつ、軸方向に沿って螺旋状に切断するとともに、径方向に正弦波状に切断する。そして、この螺旋切り及び正弦波状に切断されたじゃがいもPは、部分的に徐々に開口部34から送り出され、棒状体33に順次絡み付いていき、この棒状体33で一体物となって支持されることとなる。
このように本実施形態によれば、刃物盤12の支持突起31とホルダー60との間でじゃがいもPを保持し、ホルダー60を回転駆動させて切断刃32でじゃがいもPを螺旋切り及び正弦波状に切断し、この螺旋切り及び正弦波状に切断されたじゃがいもPを棒状体33で支持することにより、使い勝手を大幅に向上させるとともに、じゃがいもPを容易に螺旋切り及び正弦波状に切断することができる。
また、本実施形態によれば、じゃがいもPは、刃物盤12の支持突起31とホルダー60との間で保持するだけであるので、じゃがいもPの装着作業が容易である。さらに、ホルダー60をモータ56により回転駆動させて螺旋切り及び正弦波状に切断するため、じゃがいもPを短時間で大量に螺旋切り及び正弦波状に切断することが可能となる。そして、螺旋切り及び正弦波状に切断されたじゃがいもPは、棒状体33で支持されるので、螺旋切りされたじゃがいもPが中途で分断されることなく、常に連続する一体物としての形状を維持することができるため、商品価値を高めることが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、刃物盤12の支持突起31とホルダー60との間でじゃがいもPを保持し、ホルダー60を回転駆動させて切断刃32でじゃがいもPを軸方向に螺旋切りするとともに、径方向に波形に形成し、切断されたじゃがいもPの表面積を拡大し、じゃがいもPに対して熱が浸透し易くするとともに、じゃがいもPに調味料を付着し易くすることが可能となる。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態では、じゃがいもPを螺旋切りする場合について説明したが、これに限らずさつまいも,人参等の塊状野菜や、ソーセージ、ハム等の塊状加工食肉等の塊状食品を螺旋切りする場合にも適用可能である。
また、上記第1実施形態では、刃物盤12に対してねじ棒進退機構13のねじ棒23を水平方向に進退させ、上記第2実施形態では、刃物盤12に対して駆動部52を水平方向に進退させるようにしたが、これに限定することなく、種々の変更が可能である。
すなわち、上記第1実施形態では、例えば支持板としての支持台11に水平に設けられた刃物盤12の上方にねじ棒進退機構13を設置し、刃物盤12に対してねじ棒23を垂直方向に進退させるようにしてもよい。同様に、上記第2実施形態では、支持板としての支持枠51に水平に設けられた刃物盤12の上方に駆動部52を設置し、刃物盤12に対して駆動部52を垂直方向に進退させるようにしてもよい。勿論、これらねじ棒進退機構13や駆動部52を刃物盤12に対して斜め上方となるような位置関係に螺旋切り装置本体を構成し、ねじ棒進退機構13や駆動部52を傾斜する方向に進退させるようにしてもよい。
この場合、支持部材として上記棒状体33を使用すると、螺旋切りされたじゃがいもPは、重力により支持されない可能性があるため、支持部材には、例えば曲線状あるいは螺旋状に形成したものを用いて螺旋切りされたじゃがいもPを緩やかに落下させるか、あるいは上述したように受部で直接的に受ける必要がある。
10 食品螺旋切り装置
11 支持台(支持板)
12 刃物盤
13 ねじ棒進退機構
19 回動アーム
23 操作用つまみ
24 ハンドル
25 保持板(保持部材)
26 係止突起
30 座金
30a 取付孔
31 支持突起
32 切断刃
33 棒状体(支持部材)
34 刃先
35 凹凸部
36 開口部
40 開口部
41 引き出し部
43 棒状体カバー
50 食品螺旋切り装置
51 支持枠(支持板)
52 駆動部
55 ハンドル
56 モータ
60 ホルダー
61 回転保持板
62 刃体
63 保護カバー

Claims (9)

  1. 支持板に設けられた刃物盤と、
    前記刃物盤に対向して配置され、かつハンドルの回動操作により前記刃物盤に対して接近及び離反する方向にねじ棒を進退させるねじ棒進退機構と、
    前記ねじ棒の先端に取り付けられ、被切断物の一方を保持する保持部材と、を備え、
    前記刃物盤は、
    前記保持部材側に突設され、前記被切断物の他方を突き刺して前記保持部材との間で前記被切断物を挟持する支持突起と、
    前記支持突起に対して刃先が接触及び離反可能に設けられ、前記被切断物を螺旋切りする切断刃と、を有し、
    前記切断刃は、長さ方向に沿って刃先に凹凸部を形成して波形とし、当該凹凸部を前記支持突起から離れる方向に形成したことを特徴とする食品螺旋切り装置。
  2. 支持板に設けられた刃物盤と、
    前記刃物盤に対向して配置され、かつ前記支持板内を前記刃物盤に対して進退可能に移動する駆動部と、
    前記駆動部に取り付けられ、被切断物の一方を保持するホルダーと、
    前記ホルダーを回転駆動する駆動手段と、を備え、
    前記刃物盤は、
    前記ホルダー側に突設され、前記被切断物の他方を突き刺して前記ホルダーとの間で前記被切断物を挟持する支持突起と、
    前記支持突起に対して刃先が接触及び離反可能に設けられ、前記被切断物を螺旋切りする切断刃と、を有し、
    前記切断刃は、長さ方向に沿って刃先に凹凸部を形成して波形とし、当該凹凸部を前記支持突起から離れる方向に形成したことを特徴とする食品螺旋切り装置。
  3. 請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、
    前記刃物盤は、前記支持突起と反対側に設けられ、前記切断刃の周囲に開口する開口部を通して送り出される螺旋切りされた前記被切断物を支持する支持部材を有することを特徴とする食品螺旋切り装置。
  4. 請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、
    前記凹凸部は、前記支持突起から離れる方向に同心円状に形成されていることを特徴とする食品螺旋切り装置。
  5. 請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、
    前記凹凸部は、前記支持突起から離れる方向に直線状に形成されていることを特徴とする食品螺旋切り装置。
  6. 請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、
    前記凹凸部は、側面視正弦波状に形成されていることを特徴とする食品螺旋切り装置。
  7. 請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、
    前記凹凸部は、側面視三角波状に形成されていることを特徴とする食品螺旋切り装置。
  8. 請求項1又は2に記載の食品螺旋切り装置において、
    前記凹凸部は、側面視矩形波状に形成されていることを特徴とする食品螺旋切り装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の食品螺旋切り装置により作製されたことを特徴とする螺旋切り食品。
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