JP5294065B2 - 多層セラミック基板およびそれを用いた電子部品並びに多層セラミック基板の製造方法 - Google Patents

多層セラミック基板およびそれを用いた電子部品並びに多層セラミック基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、本発明は、複数のセラミック基板を積層した多層セラミック基板およびそれを用いた電子部品並びに多層セラミック基板の製造方法に関する。
通信機器などの各種電子機器に用いられる配線基板には、多層セラミック基板が広く用いられている。一般的な多層セラミック基板を用いた電子部品では、複数のセラミック基板層が積層されており、各セラミック基板層の間には配線層が適宜形成され、増幅器やスイッチ回路などの半導体ICや受動チップ部品など、必要なチップ部品はセラミック多層基板上に実装される。前記半導体ICを搭載する場合、機能の高集積化・複合化等のためにキャビティ付きの多層セラミック基板が用いられる。
キャビティ付きの多層セラミック基板に関しては、種々の課題がある。例えば、キャビティにMMICなど発熱量の大きいチップ素子が搭載される場合、発生する熱をすみやかに放熱することが必要となる。かかる放熱手段として、従来は例えば積層基板にサーマルビアを設けることが一般的に行われていた。
また、キャビティ付きの多層セラミック基板のキャビティは、例えば複数のセラミックグリーンシートを積層する際、キャビティに対応する穴の開いたセラミックグリーンシートを表層に配置することで形成される。積層されたセラミックグリーンシート積層体は圧着された後、焼成されて多層セラミック基板が得られるが、圧着の際にキャビティに圧力が逃げるためにセラミックグリーンシートが変形してしまう。その変形の結果、例えばキャビティの深さが設定された値よりも小さくなる。図8(a)にはキャビティが変形した多層セラミック基板を用いた電子部品の例を示す。キャビティ底部に位置するセラミック層30が盛り上がり、キャビティ底部の導体31上に搭載されたIC34の高さが、セラミック層32よりも大幅に高くなっている。すなわち、キャビティ33の深さが変化することによって、キャビティに実装されるIC34の高さが大きく変化してしまう。この場合、例えばICと多層セラミック基板側の電極をワイヤボンディングで接続する場合に、ワイヤを長くする必要があるなど、特性変動を生じる。また、キャビティ底の凸形状により実装時にICが傾き、それぞれのワイヤ長がばらつくことにより、特性変動を生じるおそれがある(図8(b))。特に、多層セラミック基板を、準ミリ波帯域(10GHz〜30GHz)やミリ波帯域(30GHz〜300GHz)の高周波信号を取り扱う電子部品に適用する場合、前記特性変動の影響が特に著しくなってしまう。
上記キャビティに係る変形の問題に対して、例えば特許文献1には、キャビティ穴と同等かわずかに小さい穴を形成した剛体板と、該剛体板の上に載せた弾性体を介してセラミックグリーンシートを加圧する方法が開示されている。また、特許文献2には、開口部に弾性体を載置して加圧する方法が開示されている。
特開平6−224559号公報 特開2004−200338号公報
しかしながら、特許文献1および2に開示されたセラミック基板や方法では、発熱対策としては必ずしも十分ではなく、また複雑な形状の剛体板や弾性体が別途必要となり、生産性やコストなどの量産性の観点から十分なものとは言えなかった。
そこで、本発明は、上記点に鑑み、放熱に有利であるとともに、量産性に優れた多層セラミック基板およびそれを用いた電子部品並びに多層セラミック基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の多層セラミック基板は、複数のセラミック層を積層した、キャビティ付きの多層セラミック基板であって、前記キャビティは底部に第1の導体層を有し、前記多層セラミック基板内部には前記第1の導体層と連続した第2の導体層を有し、前記第1の導体層の少なくとも一部は前記第2の導体層よりも厚いことを特徴とする。かかる構成によってキャビティ底部における導体量を増やし、放熱性の向上を図ることができる。
また、前記多層セラミック基板において、前記第1の導体層の下面はキャビティの底部方向に向かって凸の形状であることが好ましい。かかる形状によれば、セラミックとの接触面積が増加するので導体の密着性向上にも有利である。
さらに、前記多層セラミック基板において、前記第1の導体層の上面は略平面であるか、キャビティの下方に向かって凸の形状であることが好ましい。かかる構成によれば、チップ素子を搭載した場合に、キャビティ底部の盛り上がりによって、チップ素子高さが大きく変動することを抑制することができる。
本発明の電子部品は、前記いずれかの多層セラミック基板を用いた電子部品であって、前記キャビティにチップ素子が搭載されていることを特徴とする。
本発明の多層セラミック基板の製造方法は、複数のセラミック層を積層した、キャビティ付きの多層セラミック基板の製造方法であって、第1の開口部を有する第1のセラミックグリーンシートを、第2のセラミックグリーンシート上に積み重ねる工程と、前記第1のセラミックグリーンシートの上方に、第3のセラミックグリーンシートを積み重ねる工程と、積層方向から見て前記第1の開口部を含むように、前記第3のセラミックグリーンシートの、前記第1の開口部よりも大きい領域に導体を印刷する工程と、前記第3のセラミックグリーンシートの上に、第2の開口部を有する第4のセラミックグリーンシートを、積層方向から見て前記第1の開口部と前記第2の開口部が重なるように積み重ねる工程と、積層されたセラミックグリーンシートを圧着する工程と、圧着されたセラミックグリーンシートを焼成する工程とを有することを特徴とする。かかる構成によれば、第1の開口部が圧着の際のキャビティ底部の変形を吸収するため、複雑な形状の剛体板や弾性体を必須とせずに、キャビティの高さを制御できる。そのため、量産性にも優れた多層セラミック基板の製造方法を実現することができる。また、キャビティ底部に導体層を形成する場合に、該導体層を厚くしても変形などのキャビティ底部への影響を抑制することができる。
また、前記多層セラミック基板の製造方法において、積層方向から見て、前記第1の開口部が前記第2の開口部よりも内側に配置されていることが好ましい。かかる構成は、積層方向から見て、変形を吸収する第1の開口部は第2の開口部の外縁付近に存在しないため、多層セラミック基板のキャビティ周辺におけるセラミック層間の隙間発生の抑制に好適である。
本発明によれば、放熱に有利であるとともに、量産性に優れた多層セラミック基板およびそれを用いた電子部品並びに多層セラミック基板の製造方法を提供することができる。
本発明に係る多層セラミック基板の製造方法の一実施形態を示す図である。 本発明に係る多層セラミック基板の一実施形態を示す図である。 本発明に係る多層セラミック基板の製造方法の他の実施形態を示す図である。 本発明に係る多層セラミック基板の他の実施形態を示す図である。 本発明に係る多層セラミック基板の製造方法の他の実施形態を示す図である。 本発明に係る多層セラミック基板の他の実施形態を示す図である。 本発明に係る多層セラミック基板の一実施形態を用いた電子部品を示す図である。 従来の多層セラミック基板の製造方法によって得られた多層セラミック基板を用いた電子部品を示す図である。
本発明の多層セラミック基板の製造方法は、複数のセラミック層を積層した、キャビティ付きの多層セラミック基板の製造方法に係る。かかる多層セラミック基板は、本発明に係る構成として特に限定する部分を除き、通常の多層セラミック基板の製造方法を適用して製造することができる。例えば、1000℃以下で低温焼結が可能なセラミック誘電体材料LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)からなり、厚さが10μm〜200μmのグリーンシートに、低抵抗率のAgやCu等の導体ペーストを印刷して所定の電極パターンを形成し、複数のグリーンシートを適宜一体的に積層し、焼結することにより製造することが出来る。前記誘電体材料としては、例えばAl、Si、Srを主成分として、Ti、Bi、Cu、Mn、Na、Kを副成分とする材料や、Al、Si、Srを主成分としてCa、Pb、Na、Kを複成分とする材料や、Al、Mg、Si、Gdを含む材料や、Al、Si、Zr、Mgを含む材料が用いられ、誘電率は3〜15程度の材料を用いる。また、前記セラミック基板をHTCC(高温同時焼成セラミック)技術を用いて、誘電体材料をAlを主体とするものとし、伝送線路等をタングステンやモリブデン等の高温で焼結可能な金属導体として構成しても良い。
以下、本発明を実施例とともに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。図1に本発明の多層セラミック基板の製造方法の実施形態を、セラミックグリーンシートの積層から圧着までの工程に着目して示す。図1の(a)〜(d)はセラミックグリーンシートの積層方向に垂直な方向から見た、開口部における断面図である。まず、第1の開口部2を有する第1のセラミックグリーンシート3を、第2のセラミックグリーンシート1上に積み重ね、第1のセラミックグリーンシート3の上方に、第3のセラミックグリーンシート4を積み重ねる(工程(a))。次に、積層方向から見て前記第1の開口部2を含むように、前記第3のセラミックグリーンシート4の、前記第1の開口部2よりも大きい領域に導体5を印刷する(工程(b))。さらに、第3のセラミックグリーンシート4の上に、第2の開口部6を有する第4のセラミックグリーンシート7を、積層方向から見て第1の開口部2と第2の開口部6が重なるように積み重ねる(工程(c))。その後、積層されたセラミックグリーンシートを圧着する(工程(d))。さらに圧着されたセラミックグリーンシートを焼成する工程を経て多層セラミック基板が得られる。
上記各工程についてさらに詳述する。工程(a)において、第1の開口部2は多層セラミック基板のキャビティに対応して形成された矩形の開口部である。図1に示すように第1のセラミックグリーンシートは、一層でもよいし、同じ形状の開口部を有する複数のセラミックグリーンシートを開口部が一致するように積層して用いてもよい。かかる開口部はメカ式やレーザ式のパンチャを用いて形成すればよい。第1の開口部2は後述するように圧着時の変形を吸収するためのものである。第1の開口部2を有する第1のセラミックグリーンシート3の厚さは目標とするキャビティ深さや搭載するチップ素子の高さなどに応じて設定すればよいが、第1の開口部の上側または下側に配置されるセラミックグリーンシートの厚さよりも小さくすることで開口部周辺の急激な変形を抑制することができる。なお、図1にはキャビティ周辺の一部を示してあるが、セラミックグリーンシートの他の部分にさらにキャビティに対応した開口部を設け、複数のキャビティを形成してもよい。また、図1では、第2のセラミックグリーンシート1として、第1の開口部2に対応する部分に開口部を有さないセラミックグリーンシートを用いている。但し、第1の開口部2に対応する部分にサーマルビアなどのビアを形成したセラミックグリーンシートを用いることもできる。サーマルビア等のビアの直径は通常100μm〜150μm程度であるのに対して、チップ素子搭載用キャビティを形成するための開口部は、通常一辺が1mm以上の矩形である。すなわち、第1および第2の開口部にはサーマルビア等のビアは含まない趣旨である。第2のセラミックグリーンシート1は便宜上一層しか図示されていないが、該セラミックグリーンシートは複数層用いることもできる。かかる点は、第3のセラミックグリーンシート4についても同様である。
また、キャビティ部にはIC等が配置されるのが一般的である。このIC内の半導体素子が発熱する場合があり、発生する熱をすみやかに放熱することが必要となる。このため、キャビティ底面には誘電体層を貫通するサーマルビアのような放熱用のビアを形成することがある。このサーマルビアの放熱性を確保するためには、積層方向上下層に形成されたサーマルビア同士の接続性を十分に確保する必要がある。このためには、第2のセラミックグリーンシート1の上のサーマルビアに対応した位置に導体ペーストを塗り、第2のセラミックグリーンシート1に形成されたビアと第3のセラミックグリーンシート4に形成されるビアとの接続性を向上させると良い。積層方向から見て、複数のサーマルビア全体を含むように導体ペーストを塗ることが好ましく、第1の開口部2の略全体に渡って導体ペーストを塗ることがより好ましい。
また、第1の開口部2の外縁部分の残痕として、微少な残留ボイドが発生する場合がある。これを防止するため、第1の開口部2の外縁部分の内側、もしくは、外縁部分の周縁に重なるように誘電体ペーストを塗布することにより、セラミック層の密着性が向上し、微少なボイドの発生を防止することが出来る。また、この誘電体ペーストを導体ペーストとしても、導体がこの微少ボイドを埋めることにより代用が可能であり、上下の導体と一体となることによって密着性も確保できる。
また、図1に示す実施形態では、セラミックグリーンシートの開口部によって形成される空隙部は一箇所であるが、セラミックグリーンシートを介して積層方向において二箇所以上設けてもよい。この場合は、工程(a)を2回以上繰り返して、複数の空隙部を有するセラミックグリーンシート積層体を構成すればよい。かかる空隙部を二箇所以上に分けて形成すれば、一層当たりの厚さを小さくすることができるため、開口部周辺の急激な変形を抑制することができる。
工程(b)では、第3のセラミックグリーンシート4全体に渡って導体5が印刷されている。これによって、キャビティ底部を構成する誘電体層において、キャビティ底部の導体層と連続した同電位の導体層が多層セラミック基板の内部に形成される。キャビティの位置に対応した、導体5の下方には第1の開口部2によって形成された空隙部が存在するため、導体5はかかる空隙部に対応した部分がそれ以外の部分よりも厚く形成される。なお、キャビティ底部全体に導体層を形成することを目的とする場合は、導体5は第2の開口部6以上の大きさで、かつ積層方向から見て第2の開口部6を含むように印刷されていればよい。また、必要に応じてキャビティ底部に部分的に導体層が形成されるように印刷してもよい。なお、第3のセラミックグリーンシート4への導体層の形成が必要ない場合は、導体5を印刷する工程(b)は省略することもできる。
工程(c)に関して、図1に示す構成では、第1の開口部2と第2の開口部6は積層方向から見て同形状であり、第1の開口部2の外縁と第2の開口部6の外縁が一致するように積み重ねられている。なお、積層方向から見て第1の開口部2と第2の開口部6が重なるように積み重ねる形態は図1に示す形態に限定されるものではない。図1に示すように第2のセラミックグリーンシートは一層でもよいし、同じ形状の開口部を有する複数のセラミックグリーンシートを開口部が一致するように積層して用いてもよい。かかる開口部は第1の開口部と同様にメカ式やレーザ式のパンチャを用いて形成すればよい。第2の開口部6が多層セラミック基板のキャビティに対応している。図1に示す構成では、導体5は第2の開口部6よりも広く、第3のセラミックグリーンシート4の全面に渡って形成されているので、積層方向から見て、第2の開口部6の底面全体に渡って、導体が配置されている。
また、工程(c)の中で、第3のセラミックグリーンシート4の上に、第2の開口部6を有する第4のセラミックグリーンシート7を重ねる前に、積層方向から見て、第2の開口部6の外縁を跨ぐように第3のセラミックグリーンシート4の上に誘電体ペーストを配置してもよい。すなわち、積層方向から見て、第2の開口部6の外縁を含むように環状に誘電体ペーストを配置してもよい。かかる誘電体ペーストは、第3のセラミックグリーンシート4と第4のセラミックグリーンシート7との界面に存在することで、これらの密着性を向上させる。誘電体ペースト配置の構成はこれに限定するものではなく、第2の開口部6の外縁の一部を跨ぐように配置してもよい。また、第2の開口部6の外縁を跨がずに、第3のセラミックグリーンシート4と第4のセラミックグリーンシート7との界面だけに誘電体ペーストを環状に配置してもよい。かかる場合、第2の開口部6の外縁と環状の誘電体ペーストの内側が一致するようにする。また、この場合、第3のセラミックグリーンシートではなく、第4のセラミックグリーンシートに誘電体ペーストを配置してもよい。なお、誘電体ペーストには、セラミックグリーンシートと同じ組成のセラミック材料を用いることが好ましい。
積層されたセラミックグリーンシートは、金型、弾性体、フィルム等を用いて構成された圧着部材8、9を介して加圧されて圧着される(工程(d))。さらに圧着されたセラミックグリーンシート(積層体)は、焼成工程を経て多層セラミック基板が得られる。得られた多層セラミック基板のキャビティに半導体ICなどのチップ素子が搭載されて配線基板、積層モジュールなどの電子部品が構成される。工程(d)における加圧による底部の盛り上がりの変形は第1の開口部2によって吸収され、キャビティ底部の導体から上のキャビティ深さが小さくなることを防ぐことができる。工程(d)における圧着とその後の焼成工程によって、第1の開口部2で形成されていた空隙が消滅または縮小する。また、上述の開口部を有する第1および第2のセラミックグリーンシートは通常の多層セラミック基板の製造方法と同様の工程および精度で作製することができる。したがって、本実施形態の多層セラミック基板の製造方法は、キャビティの変形を抑制するために、複雑な形状の剛体板や弾性体が必須でないため、キャビティ変形の抑制と量産性との両立に有効である。
次に、このようにして得られる多層セラミック基板について説明する。図2には前記多層セラミック基板の製造方法によって得られる、複数のセラミック層を積層した、キャビティ付きの多層セラミック基板を示す。図2はセラミック基板10、12を積層した多層セラミック基板のキャビティ部分における断面図である。キャビティ13は底部に第1の導体層11を有している。また、多層セラミック基板内部には第1の導体層11と連続した第2の導体層14を有する。上述のようにセラミックグリーンシートの第1の開口部2で形成されていた空隙部は圧着および焼成を経て、消滅または縮小し、図1において示されたセラミックグリーンシート1、3および4は一体化しており、セラミック層10として示してある。キャビティ底部の第1の導体層11のほぼ全体が、第2の導体層14よりも厚く形成されている。チップ素子が搭載されるキャビティ底部の導体量を増やすことで放熱能のいっそうの向上を図ることができる。チップ素子が搭載されるキャビティ底部の導体層には放熱のためのサーマルビアを接続してもよい。図2に示す構成では、第1の導体層11の下面はキャビティの底部方向に向かって凸の形状である。かかる構成によってセラミック層との接触面積が大きくなる。導体量を増やす観点からは第1の導体層11の形状はこれを特に限定するものではないが、導体の密着性向上の観点からは、第1の導体層11の下面がキャビティの底部方向に向かって凸の形状であることが好ましい。さらに、図2に示す構成では、第1の導体層11の上面は略平面となっていて、チップ素子を搭載した場合に、チップ素子高さが大きく変動することが抑制されている。チップ素子高さの変動抑制の観点からは、第1の導体層11の上面はキャビティの下方に向かって凸の形状であってもよい。セラミックグリーンシートの第1の開口部2の深さ等を調整することで、キャビティ13の底部が平らか、下に凸になるようにする。これによってチップ素子をキャビティに搭載した場合に、チップ素子がキャビティから突出することを防ぐことができる。搭載したチップ素子の表面がセラミック多層基板の表面と略一致するように調整することが好ましい。
次に、本発明の多層セラミック基板の製造方法の他の実施形態を、セラミックグリーンシートの積層から圧着までの工程に着目して図3に示す。図3に示した実施形態も、積層方向から見て第1の開口部16と第2の開口部6が重なる実施形態であるが、積層方向から見て、第1のセラミックグリーンシート15の第1の開口部16が第2のセラミックグリーンシート7の第2の開口部6よりも内側に配置されている点で図1に示した実施形態と異なる。その他の点は図1に示す実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、図1に示した実施形態と同じ構成については同符号を付した。
第1の開口部16と第2の開口部6はともに矩形であるが、第1の開口部16は第2の開口部6よりも小さい。かかる開口部16を有するセラミックグリーンシートを用いて、積層方向から見て第1の開口部を第2の開口部よりも内側に配置する。このようにして得られる多層セラミック基板について説明する。図4には前記多層セラミック基板の製造方法によって得られる、複数のセラミック層を積層した、キャビティ付きの多層セラミック基板を示す。図4はセラミック基板17、19を積層した多層セラミック基板のキャビティ部分における断面図である。キャビティ20は底部に第1の導体層18を有している。また、多層セラミック基板内部には第1の導体層18と連続した第2の導体層21を有する。上述のようにセラミックグリーンシートの第1の開口部16で形成されていた空隙部は圧着および焼成を経て、消滅または縮小する。第1の導体層18の中央部分(キャビティ底部の外縁から離間した内側の部分)が、第2の導体層21よりも厚く形成されている。このように第1の導体層の少なくとも一部が前記第2の導体層よりも厚く形成されていれば放熱性や導体の密着性の向上の効果が期待できる。図3および図4に係る構成では、特に、積層方向から見て、変形を吸収する第1の開口部は第2の開口部の外縁付近に存在しないため、多層セラミック基板のキャビティ周辺におけるセラミック層間の隙間発生の抑制に好適である。キャビティ周辺は隙間(デラミネーション)が生じやすいので、かかる部分に第1の開口部や、第1の導体層のうち厚い部分が存在しない方が好ましいからである。
次に、本発明の多層セラミック基板の製造方法の他の実施形態を、セラミックグリーンシートの積層から圧着までの工程に着目して図5に示す。図5に示した実施形態も、積層方向から見て第1の開口部22と第2の開口部6が重なる実施形態であるが、積層方向から見て、第1のセラミックグリーンシート23の第1の開口部22が第2のセラミックグリーンシート7の第2の開口部6よりも外側に配置されている点で図1に示した実施形態と異なる。その他の点は図1に示す実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、図1に示した実施形態と同じ構成については同符号を付した。
第1の開口部22と第2の開口部6はともに矩形であるが、第1の開口部22は第2の開口部6よりも大きい。かかる開口部22を有するセラミックグリーンシートを用いて、積層方向から見て第1の開口部を第2の開口部よりも外側に配置する。このようにして得られる多層セラミック基板について説明する。図6には前記多層セラミック基板の製造方法によって得られる、複数のセラミック層を積層した、キャビティ付きの多層セラミック基板を示す。図6はセラミック基板24、26を積層した多層セラミック基板のキャビティ部分における断面図である。キャビティ27は底部に第1の導体層25を有している。また、多層セラミック基板内部には第1の導体層25と連続した第2の導体層28を有する。上述のようにセラミックグリーンシートの第1の開口部22で形成されていた空隙部は圧着および焼成を経て、消滅または縮小する。キャビティ底部の第1の導体層25の全体が、第2の導体層28よりも厚く形成されている。第2の導体層28のうち、キャビティ底部の外縁に隣接した部分には、第1の導体層25と同じ厚さになっている。すなわち、このように第1の導体層の少なくとも一部と第2の導体層との厚さは、第2の導体層の厚さはキャビティ底部の外縁から多層セラミック基板内部に十分入った位置で比較する。
図7には、図1に示す実施形態で得られる図2に示した多層セラミック基板を用いた電子部品の実施形態を示した。かかる電子部品は、キャビティ13にチップ素子29としてMMICが搭載されている通信モジュール用基板である。図7における実施形態の場合、導体層14はグランド電極として用いている。搭載した状態で、チップ素子29の上面が、セラミック層12の上面と略同一となるようにすればよい。チップ素子29の上面に形成されたマイクロストリップ線路と裏面側に形成されたグランドとの間隔と、セラミック層12の上面に形成されたマイクロストリップ線路30とその下層に形成されたグランドとの間隔とが、略同一となるようにすることが好ましく、かかる観点からチップ素子29の上面の高さと、セラミック層12の上面の高さとの間に所定のずれを設定してもよい。チップ素子の端子電極とセラミック層12に形成したマイクロストリップ線路30との接続に必要なワイヤ31の長さの増加を抑えるため、チップ素子29の高さと、セラミック層12側の高さとが同じになるようにすることがより好ましい。なお、電子部品としては、例えば、通信モジュール用基板、アンテナ基板、各種センサ基板などである。但し、本願発明に係る多層セラミック基板はこれに限らず、高周波信号を取り扱う回路を誘電体基板に構成した回路基板等に広く適用できる。また、本願発明に係る多層セラミック基板およびそれを用いた電子部品は、キャビティの寸法精度に優れ、高周波数領域において顕著になるワイヤ接続における特性変動も抑制できることから、特に、準ミリ波帯またはミリ波帯の回路基板等の電子部品に好適である。
図7に示す電子部品では、多層セラミック基板の表面のキャビティにMMICが搭載されており、基板の表面の他の部分には、マイクロストリップ線路、電力分配回路、フィルタ回路、部品搭載用端子等(図示せず)が形成されている。また、上述のようにチップ素子29の表面のマイクロストリップ線路と多層セラミック基板表面のマイクロストリップ線路はワイヤにより接続されている。半導体素子として、増幅回路、低雑音増幅回路、ミキサ、発振回路等が一つのチップ上に集積され、一体形成されている。これら半導体素子はそれぞれの回路が個別のチップに集積されていても良い。多層セラミック基板上のマイクロストリップ線路は100μm下層の電極をグランドとして構成されている。また、チップ素子29の基板の厚さは100μmであり、該基板の裏面に形成された電極はグランドを構成している。これら2つのグランドはチップ素子を多層セラミック基板のキャビティに半田等で実装することにより、電気的に接続される。この接着層の厚さは10〜20μm程度あるが、かかる厚さに伴うチップ素子と多層セラミック基板との表面段差は許容範囲である。ここで、使用される線路構造はマイクロストリップ線路に限らず、表面回路型の高周波信号線路であればどの構造を用いても問題ない。なお、チップ素子上の線路と多層セラミック基板上の線路は同構造の線路を利用するのが、伝播モードを変換する必要がなく、低損失となるため好適である。マイクロストリップ線路を構成するグランド電極の下層には各回路への電源供給用ライン、IF信号用ライン等が形成される。図では単層で形成されているが、当然、必要によって複数層で形成されても良い、また、複数層で形成する場合、ライン構成層間にアイソレーションを向上させるためのシールド電極(グランド電極)を形成しても良い。裏面の搭載端子まではビア構造で接続される。マイクロ波では通常のビア構造で良いが、数10GHzで使用する場合、同軸構造を利用することが低損失の観点から望ましい。
1:第2のセラミックグリーンシート
2、16、22:第1の開口部 3、15、23:第1のセラミックグリーンシート
4:第3のセラミックグリーンシート 5:導体 6:第2の開口部
7:第4のセラミックグリーンシート 8、9:圧着部材
10、12、17、19、24、26:セラミック層
11、18、25:第1の導体層
13、20、27:キャビティ 14、21、28:第2の導体層
29:チップ素子 30:マイクロストリップ線路 31:ワイヤ

Claims (6)

  1. 複数のセラミック層を積層した、キャビティ付きの多層セラミック基板であって、
    前記キャビティは底部に第1の導体層を有し、
    前記多層セラミック基板内部には前記第1の導体層と連続した第2の導体層を有し、
    前記第1の導体層の少なくとも一部は前記第2の導体層よりも厚いことを特徴とする多層セラミック基板。
  2. 前記第1の導体層の下面はキャビティの底部方向に向かって凸の形状であることを特徴とする請求項1に記載の多層セラミック基板。
  3. 前記第1の導体層の上面は略平面であるか、キャビティの下方に向かって凸の形状であることを特徴とする請求項2に記載の多層セラミック基板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の多層セラミック基板を用いた電子部品であって、前記キャビティにチップ素子が搭載されていることを特徴とする電子部品。
  5. 複数のセラミック層を積層した、キャビティ付きの多層セラミック基板の製造方法であって、
    第1の開口部を有する第1のセラミックグリーンシートを、第2のセラミックグリーンシート上に積み重ねる工程と、
    前記第1のセラミックグリーンシートの上方に、第3のセラミックグリーンシートを積み重ねる工程と、
    積層方向から見て前記第1の開口部を含むように、前記第3のセラミックグリーンシートの、前記第1の開口部よりも大きい領域に導体を印刷する工程と、
    前記第3のセラミックグリーンシートの上に、第2の開口部を有する第4のセラミックグリーンシートを、積層方向から見て前記第1の開口部と前記第2の開口部が重なるように積み重ねる工程と、
    積層されたセラミックグリーンシートを圧着する工程と、
    圧着されたセラミックグリーンシートを焼成する工程とを有することを特徴とする多層セラミック基板の製造方法。
  6. 積層方向から見て、前記第1の開口部が前記第2の開口部よりも内側に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の多層セラミック基板の製造方法。
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