JP5292503B1 - ヒーター制御装置、シート加熱装置、熱成形装置、及び、ヒーター制御方法 - Google Patents

ヒーター制御装置、シート加熱装置、熱成形装置、及び、ヒーター制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】温度制御の精度を向上させることが可能なヒーター制御等の技術を提供すること。
【解決手段】複数のヒーター(H0)に含まれる主ヒーターH1へ供給する電力に対してフィードバック温度制御を行い、主ヒーターH1の位置に応じて設定された電力供給比率を主点火率RL1、複数のヒーター(H0)から主ヒーターH1を除いた従ヒーターH2の位置に応じて設定された電力供給比率を従点火率RL2として、従ヒーターH2へ供給する電力を、主ヒーターH1への電力供給に対する前記フィードバック温度制御、及び、主点火率RL1を基準とした従点火率RL2に基づいて制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、並べられた複数のヒーターへの電力供給を制御する技術に関する。
熱成形装置は、例えば、フィードバック温度制御を行いながらヒーターで熱可塑性樹脂シートを加熱し、軟化したシートを成形する。シート全面をなるべく均一に加熱したりシートに意図的な温度分布を設けたりするため、平面状に並べた多数のヒーターでシートを加熱することも行われている。
特許文献1に記載の発泡シート成形システムは、各ヒーターに急速応答可能な高速追従型ヒーターが用いられ、1個の子機SSR(Solid State Relay)に複数のヒーターが接続され、1個の親機SSRに複数のヒーター、及び、複数の子機SSRが接続され、温度制御ユニットに複数の親機SSR、及び、シート表面温度計測用の温度センサーが接続されている。各親機SSRは、ヒーターへ供給される電力のオン比を表す電力比率を温度制御ユニットから受信すると、接続された各ヒーターへ供給される交流電力を前記電力比率に従って位相制御し、接続された各子機SSRに対して前記電力比率に従ったオンオフ制御信号を送信する。各子機SSRは、接続された各ヒーターへ供給される交流電力を前記オンオフ制御信号に従って位相制御する。従って、子機SSRに接続されたヒーターへの電力供給のオン比は、該子機SSRを接続した親機SSRに直接接続されたヒーターへの電力供給のオン比と同じである。電力比率は、1個の親機SSRに直接及び間接的に接続された複数のヒーターを1加熱区分として該加熱区分単位で変更可能である。
シート全面をなるべく均一に加熱するためには、平面状に並べられた多数のヒーターのうち周縁部に配置されたヒーターに対して設定する電力比率を比較的大きくし、該周縁部よりも内側に配置されたヒーターに対して設定する電力比率を比較的小さくするのが好ましい。シートに意図的な温度分布を設けるためには、ヒーターに対して設定する電力比率を位置に応じた率にするのが好ましい。そこで、ヒーター毎、又は、ヒーターの加熱区分毎に位置に応じて電力供給の相対的なオン比を点火率として設定し、該設定点火率に従ってヒーターへの電力供給を位相制御することが考えられる。
特開2001−76842号公報
成形品を高品質化するためには、シートの温度制御の精度を向上させることが望ましい。
以上を鑑み、本発明は、温度制御の精度を向上させることが可能な技術を提供する目的を有している。
上記目的を達成するため、本発明は、並べられた複数のヒーターへの電力供給を制御するヒーター制御装置であって、
前記複数のヒーターに含まれる主ヒーターへ供給する電力に対してフィードバック温度制御を行う主ヒーター電力制御手段と、
前記主ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を主点火率、前記複数のヒーターから前記主ヒーターを除いた従ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を従点火率として、前記従ヒーターへ供給する電力を、前記主ヒーターへの電力供給に対する前記フィードバック温度制御、及び、前記主点火率を基準とした前記従点火率に基づいて制御する従ヒーター電力制御手段とを備えた、態様を有する。
また、本発明は、ヒーター制御装置を備えたシート加熱装置の態様を有する。
さらに、本発明は、ヒーター制御装置を備えた熱成形装置の態様を有する。
さらに、本発明は、並べられた複数のヒーターへの電力供給を制御するヒーター制御方法であって、
前記複数のヒーターに含まれる主ヒーターへ供給する電力に対してフィードバック温度制御を行い、
前記主ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を主点火率、前記複数のヒーターから前記主ヒーターを除いた従ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を従点火率として、前記従ヒーターへ供給する電力を、前記主ヒーターへの電力供給に対する前記フィードバック温度制御、及び、前記主点火率を基準とした前記従点火率に基づいて制御する、態様を有する。
すなわち、主ヒーターへの電力供給にはフィードバック温度制御が行われる。従ヒーターへの電力供給は、主ヒーターへの電力供給に対するフィードバック温度制御、及び、主点火率を基準とした従点火率に基づいて制御される。
以上により、主ヒーターへの電力供給に対しては主点火率に基づく制御を行わなくてもよいので、主点火率に基づく制御により主ヒーターへの電力供給制御の精度が低下することが抑制される。従って、本態様は、温度制御の精度を向上させることが可能になる。
ここで、ヒーターへの電力供給制御には、交流電力の位相制御、電圧の可変制御、直流電流のオン比の制御、等が含まれる。
上述した主点火率を基準とした従点火率には、主点火率に対する従点火率の比、主点火率と従点火率との差、等が含まれる。
上述したフィードバック温度制御や上述した主点火率を基準とした従点火率に基づいた制御は、デジタル値で行われてもよいし、アナログ量で行われてもよい。
上述した温度検出手段には、熱電対温度計、放射温度計、等が含まれる。むろん、検出温度や設定温度は、デジタル値、アナログ量、等が含まれ、温度値そのものに限定されない。
上記熱成形には、圧空成形や真空成形や圧空真空成形といった差圧成形等が含まれる。
上記主ヒーター電力制御手段は、主ヒーター温度検出手段で検出される主ヒーター温度を設定主ヒーター温度に近付ける前記フィードバック温度制御を行ってもよい。本態様は、ヒーターの温度制御の精度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
また、上記主ヒーター電力制御手段は、被加熱物温度検出手段で検出される被加熱物温度を設定被加熱物温度に近付ける前記フィードバック温度制御を行ってもよい。本態様は、被加熱物の温度制御の精度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
さらに、上記主ヒーター電力制御手段は、被加熱物温度検出手段で検出される被加熱物温度を設定被加熱物温度に近付けるように前記設定主ヒーター温度を修正してもよい。すなわち、設定主ヒーター温度には、修正した設定主ヒーター温度も含まれる。本態様も、被加熱物の温度制御の精度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
上記被加熱物には、被成形材、熱板、成形型、等が含まれ、シート、塊状の材料、粒状の材料、粉末状の材料、液状の材料、等が含まれる。被加熱物温度には、被加熱物の表面温度、被加熱物内部の温度、等が含まれる。
さらに、本発明は、シート加熱方法、熱成形方法、ヒーター制御プログラム、シート加熱プログラム、熱成形プログラム、これらのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な媒体、等の態様も有する。
請求項1、請求項6〜請求項8に係る発明によれば、温度制御の精度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
請求項2に係る発明では、ヒーターの温度制御の精度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
請求項3に係る発明では、被加熱物の温度制御の精度を向上させることが可能な技術を提供することができる。
請求項4、請求項5に係る発明では、温度制御の精度を向上させることが可能な好ましい技術を提供することができる。
ヒーター制御装置10を含む熱成形装置1を模式的に例示する正面図である。 (a)は成形型73が離間位置L11にあるときの成形装置70を模式的に例示する垂直断面図、(b)は型83が離間位置L22にあるときのトリミング装置80を模式的に例示する垂直断面図、である。 (a)はヒーター制御装置10のヒーター群H0を模式的に例示する底面図、(b)はヒーターH3の構成を例示する底面図である。 点火率テーブルT1を模式的に例示する図である。 ヒーター制御装置10を制御盤100及びヒーターH1,H2とともに模式的に例示するブロック図である。 (a)は交流電源の半波長に相当する時間を等分することを例示する図、(b)は位相制御を模式的に例示する図、(c)は交流電源の半波長における電力量を等分することを例示する図、である。 変形例に係るヒーター制御装置10を制御盤100及びヒーターH1,H2とともに模式的に示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下に説明する実施形態は、本発明を例示するものに過ぎない。
(1)ヒーター制御装置を含む熱成形装置の概要:
まず、図1,2を適宜参照して、熱成形装置の概要を説明する。
図1に例示する熱成形装置1は、SE1〜SE7で表した各部を備え、成形可能なシート(被加熱物)SH1からショット毎に所定数の成形品PR1を形成する。図1に示す加熱部SE2は、ヒーター制御装置10を含むシート加熱装置2を構成している。なお、図1において、左から右へ向かう方向が所定のシート搬送方向D1であり、左側がシートSH1の上流側、右側がシートSH1の下流側である。
シート供給部SE1は、連続して繋がった連続シートSH1を巻いたロールSH0をほどく。シートSH1は、熱可塑性樹脂シートのような樹脂シート、熱可塑性を示す樹脂以外の熱可塑性シート、紙、等の成形可能なシートを用いることができる。前記樹脂シートは、熱可塑性樹脂等の樹脂のみからなる樹脂シートでも、樹脂に充てん材等の添加剤が添加された材質からなるシートでもよく、単層シートでも、異なる材質をラミネートした積層シートでもよい。シートSH1の素材には、ポリエチレン(Polyethylene)、ポリプロピレン(Polypropylene)、等を利用可能である。また、シートSH1は、シート状ないしフィルム状になっていればよく、ロール状に巻かれていても、所定の長さにカットされていてもよい。シートの厚みは、1〜2mm程度、0.25〜1mm程度、等、様々な厚みとすることが可能であり、3mm程度以上の厚物シートでもよいし、0.25mm程度以下のフィルムでもよい。シートSH1から形成される成形品PR1には、食品容器といった容器、家電製品の内箱や操作パネルといった構成品、等がある。
シート搬送装置60は、シートSH1〜SH3の縁部を保持してシート搬送方向D1へ搬送する。シート縁部の保持は、シート縁部のクランプでもよいし、突き刺し部材によりシート縁部を突き刺すことによる保持でもよい。シート搬送装置は、シート搬送方向D1に対して複数に分割されてもよい。シート搬送方向D1へ繋がったシートSH1〜SH3は、制御部SE7である制御盤100の制御に従って間欠的に搬送される。
加熱部SE2は、ヒーター群H0を有し、例えば、搬送中のシートSH1を溶融しない範囲で軟化する温度以上に輻射加熱する。図1に示す加熱部SE2はシートSH1の上側と下側とにヒーター群H0が配置されているが、どちらか一方を省略することも可能である。
成形部SE3には、例えば、図2(a)に示す成形装置70を使用することができる。テーブル71,72は、図示しない成形用テーブル駆動機構により、設定された離間位置と近接位置との間で上下方向に近接及び離間する。これにより、上テーブル71の下に設けられた成形型73が離間位置L11と近接位置L13との間で昇降し、下テーブル72上に設けられたクランプ74が離間位置L12と近接位置L14との間で昇降する。各成形型73は、上方へ凹んだ雌型とされているが、下方へ凸とされた雄型や凹凸のある型でもよい。また、成形型を下側に配置しクランプを上側に配置してもよい。差圧供給機構75は、差圧供給孔73bから成形面73aに差圧を供給する。成形装置70は、成形型73とクランプ74とが離間した状態で1ショット分の加熱軟化状態のシートSH1が搬入されると、成形型73とクランプ74とを近接させ、差圧供給機構75により負圧を差圧供給孔73bに作用させてシートSH1を成形面73aに密接させる。成形装置70が成形型73とクランプ74とを離間させると、成形シートSH2がシートSH1に繋がった状態で成形装置70から搬出され、トリミング部SE4に搬入される。このとき、次ショットのシートSH1が成形装置70に搬入される。
なお、シートSH1の成形は、上述した真空成形以外にも、圧空成形や圧空真空成形といった差圧成形、プレス成形、熱成形以外の成形、等でもよい。圧空真空成形は、圧空と真空とを併用する差圧成形である。熱成形には、差圧成形やプレス成形が含まれる。
トリミング部SE4には、例えば、図2(b)に示すトリミング装置80を使用することができる。テーブル71,72は、図示しないトリミング用テーブル駆動機構により、設定された離間位置と近接位置との間で上下方向に近接及び離間する。これにより、下テーブル82上に設けられた型83及び切刃84が離間位置L22と近接位置L24との間で昇降し、上テーブル81の下に設けられた受け部材85が離間位置L21と近接位置L23との間で昇降する。各型83は、上方へ凸とされているが、下方へ凹んだ形状や凹凸のある形状でもよい。また、切刃を上側に配置し受け部材を下側に配置してもよいし、型を上側に配置してもよい。各切刃84は、例えばトムソン刃とすることができ、各型83の周囲において受け部材85に対向した刃先を有している。トリミング装置80は、型83と受け部材85とが離間した状態で1ショット分の成形シートSH2が搬入されると、型83と受け部材85とを近接させて各型83に成形シートSH2を配置させ、成形品SH2aの周囲で受け部材85に接触した成形シートSH2を切刃84により切断する。トリミング装置80が型83と受け部材85とを離間させると、スクラップシートSH3が成形シートSH2に繋がった状態でトリミング装置80から搬出されてスクラップ回収部SE5に搬入され、各成形品PR1が各型83上から搬出されて製品取出部SE6に搬入される。このとき、次ショットの成形シートSH2がトリミング装置80に搬入される。
なお、トリミング装置は、切刃を受け部材に押し当てて成形シートを切断する装置、型の周囲の切刃により成形シートを打ち抜く装置、上刃と下刃とを摺接させる等して成形シートを打ち抜く装置、等が含まれる。
(2)ヒーター群の説明:
図3(a)は、ヒーター制御装置10のヒーター群H0を模式的に例示している。ヒーター群H0を構成する複数のヒーターは、互いに直交するx,y方向に並べられている。図3(a)の例では、これらのヒーターのうち、熱電対温度計(主ヒーター温度検出手段)31が設けられた位置(4,3)のヒーターが主ヒーターH1であり、熱電対温度計31が設けられていないヒーターが従ヒーターH2である。ヒーターH3は、主ヒーターH1と従ヒーターH2を総称している。ヒーターH3の数は、複数であればよく、30個に限定されない。また、ヒーターH3の並びは、x,y方向の少なくとも一方の方向からずれていてもよい。本ヒーター制御装置10は、ヒーター群H0に含まれる主ヒーターH1への電力供給に対して主ヒーター温度をフィードバックするコントロールを行い、該コントロールに基づいて他の従ヒーターH2への電力供給をコントロールする。
図3(a)には、4個のヒーターH3に囲まれた箇所に放射温度計(被加熱物温度検出手段)32が配置されていることも示されている。
図3(b)に示すヒーターH3は、定格電圧での昇温レートが60℃/秒以上である急速応答可能な高速追従型ヒーターであり、複数の折返し部を有する蛇行形状に形成されたヒーターエレメントH32が略八角形状の絶縁板H31の一面に配置されている。ヒーターエレメントH32は、複数の帯状発熱板H33と、隣り合う発熱板H33の端部を互い違いに連結する複数の連結板H34とを備えている。各発熱板H33は、長手方向に沿って絶縁板H31から離れる側に山折りされ、長手方向を並行させて離間して配列されている。各連結板H34は、発熱板H33とは逆に谷折りされている。これにより、連結板H34の傾斜面と両隣の発熱板H33の傾斜面とが接触し、電源端子H36,H36間が一つの電熱用合金帯とされている。各発熱板H33の幅方向の縁部は、絶縁板H31から突出した複数の略円柱状支持台H35に保持されている。
なお、ヒーターエレメントには、ニッケルクロム線又は帯、鉄クロム線又は帯、といった電熱用合金線又は帯等を用いることができる。また、ヒーターの形状も、図3(b)で示した形状に限定されない。
x=1,6又はy=1,5のような周縁部のヒーターに対面する箇所のシートは、外側へ熱が逃げ易い。一方、x=3,4及びy=3のような内側部のヒーターに対面する箇所のシートは、外側へ熱が逃げ難い。シート全面をなるべく均一に加熱するためには、周縁部に配置されたヒーターに対して設定する電力比率を比較的大きくし、該周縁部よりも内側に配置されたヒーターに対して設定する電力比率を比較的小さくすればよい。シートに意図的な温度分布を設けるためには、ヒーターに対して設定する電力比率を位置に応じた率にすればよい。そこで、図4に例示するように、ヒーター毎に位置に応じた電力供給比率を点火率として設定した点火率テーブルT1を参照してヒーターへの電力供給比率を調整することにしている。この点火率テーブルT1は、ヒーターの位置(x,y)毎に点火率情報を格納した情報テーブルである。
図4中、主点火率情報T11は、主ヒーターH1の位置(4,3)に応じて設定された電力供給比率を表す情報である。従点火率情報T12は、従ヒーターH2の位置(x,y)に応じて設定された電力供給比率を表す情報である。点火率情報T11,T12は、0以上の数を表し、例えば、0%〜100%を表す情報とすることができる。
(3)ヒーター制御装置、及び、ヒーター制御方法の概要:
次に、図3〜6を適宜参照して、ヒーター制御装置、及び、ヒーター制御方法の概要を説明する。
図3,5に例示されるヒーター制御装置10は、後述する手段20,40を備え、並べられたヒーター群(複数のヒーター)H0への電力供給を制御する。
主ヒーター電力制御手段20は、ヒーター群H0に含まれる主ヒーターH1へ供給する電力に対してフィードバック温度制御を行う。従ヒーター電力制御手段40は、従ヒーターH2へ供給する電力を、主ヒーターH1への電力供給に対するフィードバック温度制御、及び、主点火率RL1を基準とした従点火率RL2に基づいて制御する。ここで、主点火率RL1は、主ヒーターH1の位置に応じて設定された電力供給比率である。従点火率RL2は、ヒーター群H0から主ヒーターH1を除いた従ヒーターH2の位置に応じて設定された電力供給比率である。
例えば、主ヒーター電力制御手段20は、熱電対温度計31で検出される主ヒーター温度TDH1を設定主ヒーター温度TSH1に近付けるフィードバック温度制御により、主ヒーターH1へ供給する交流電力を位相制御する。このとき、主ヒーター電力制御手段20は、主点火率RL1に基づく制御を行っていない。なお、熱電対温度計31は、主ヒーターH1の温度を検出する主ヒーター温度検出手段の例である。
従ヒーター電力制御手段40は、主点火率RL1に対する従点火率RL2の比RL2/RL1に従って、フィードバック温度制御による主ヒーターH1への交流電力のオン比RT1を変換し、従ヒーターH2への交流電力を前記変換したオン比RT2に位相制御する。図5に例示されるように、従ヒーター電力制御手段40は、従ヒーターH2の温度を用いたフィードバック温度制御を行っていない。なお、点火率比RL2/RL1は、主点火率RL1を基準とした従点火率RL2の例である。交流電力のオン比RT1,RT2は、ヒーターH1,H2への電力の供給比の例である。
主ヒーターH1への電力供給をフィードバック温度制御の他に主点火率RL1を用いた制御により行うと、主ヒーターH1への電力供給制御の精度が低下してしまう。例えば、フィードバック温度制御による主ヒーターH1への交流電力のオン比RT1を90%、主点火率RL1を50%とし、内部演算の階調値を0〜255の整数とすると、オン比90%を表す階調値は230になり、オン比90%に主点火率50%を乗じた45%を表す階調値は115になる。このことは、主点火率RL1に基づく制御を行うと、主ヒーターH1への電力供給制御の分解能が実質的に主点火率の比率で低下することを意味する。
試験を行ったところ、昇温レート60℃/秒以上の急速応答可能な高速追従型ヒーターを用いてヒーターへの電力供給に対するフィードバック温度制御と点火率を用いた制御とを併用した電力供給制御を行うと、ヒーター温度のばらつきが大きくなることが分かった。これは、急速応答可能な高速追従型ヒーターを用いる場合、点火率を用いた制御の処理時間中に変化するヒーター温度がばらつきに大きな影響を与えるためと考えられる。本技術のように、急速応答可能な主ヒーターへの電力供給には主点火率に基づいた制御を行わずにフィードバック温度制御を行うと、主ヒーター温度のばらつきが小さくなる。
本技術は、主ヒーターH1への電力供給に対しては主点火率RL1に基づく制御を行わなくてもよいので、主点火率RL1に基づく制御により主ヒーターH1への電力供給制御の精度が低下することが抑制される。従って、本技術は、温度制御の精度を向上させることが可能になる。
(4)ヒーター制御装置の具体例:
図5は、ヒーター制御装置10のブロック構成例を制御盤100及びヒーターH1,H2とともに模式的に示している。このヒーター制御装置10は、制御部11、メモリー12、操作器26,43、熱電対温度計(主ヒーター温度検出手段)31、放射温度計(被加熱物温度検出手段)32、を備えている。
制御部11は、主ヒーター温度TDH1をフィードバックするスレーブループにある各部23〜25、シート表面温度(被加熱物温度)TDS1をフィードバックするマスターループにある各部21,22、従ヒーターH2への電力供給を制御する経路にある各部41,42、を備えている。図5に示す制御部11は、検出温度(入力)のサンプリング周期が25mS(ミリ秒)、言い換えると、サンプリングレート=40サンプル/秒の高速フィードバック制御を実行可能である。すなわち、制御部11は、上述したフィードバック温度制御、及び、主点火率を基準とした従点火率に基づいた制御を25mS毎に実行可能である。むろん、サンプリング周期は、25mS以外に設定することも可能である。スレーブループを含むマスターループにある各部21〜25と操作器26と温度計31,32は、主ヒーター電力制御手段20を構成する。マスターループから外れた各部41,42と操作器43は、従ヒーター電力制御手段40を構成する。ヒーター群H0に複数の従ヒーターH2があるため、従ヒーターH2への電力供給制御の経路は従ヒーターH2毎に存在する。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、タイマー、I/F(インターフェイス)部、I/O(入出力)部、等で構成される。
メモリー12は、設定されたシート表面温度TSS1、設定された主ヒーター温度TSH1、点火率テーブルT1、等を格納する。例えば、制御部11は、これらの情報(TSS1,TSH1,T1)を制御盤100から入力してメモリー12に格納する。メモリー12には、RAMといった揮発性半導体メモリー、フラッシュメモリーといった書き換え可能な不揮発性半導体メモリー、等を用いることができる。設定温度や点火率を固定する場合、メモリー12にROM等の書き換え不能なメモリーを用いてもよい。
操作器26,43は、入力される供給比(オン比RT1,RT2)に従って、ヒーターH1,H2への交流電力供給を位相制御する。例えば、デジタルのオン比RT1,RT2に従って、ヒーターH1,H2への交流電力供給をオンにしたりオフにしたりする。操作器には、SSR(Solid State Relay)、トライアック(双方向サイリスタ)、等を用いることができる。
主ヒーターH1に設けられた熱電対温度計31は、主ヒーターH1の温度を検出し、該検出した主ヒーター温度TDH1を主ヒーター温度比較部23へ出力する。ヒーター群H0の隙間に配置された放射温度計32は、ヒーター群H0で加熱されるシート(被加熱物)SH1の表面温度TDS1を検出し、該検出したシート表面温度(被加熱物温度)TDS1をシート温度比較部21へ出力する。温度計31,32の出力は、デジタル値でもよいし、アナログ量でもよく、温度値そのものに限定されない。
シート温度比較部21は、メモリー12から設定シート表面温度(設定被加熱物温度)TSS1を読み出し、該設定シート表面温度TSS1と放射温度計32からのシート表面温度TDS1とを比較し、比較結果を設定主ヒーター温度調整部22へ出力する。例えば、設定シート表面温度TSS1(℃)に対するシート表面温度TDS1(℃)の偏差ΔTS1=TDS1−TSS1(℃)の絶対値が閾値THS1℃(THS1>0)を超えると偏差ΔTS1に応じた修正量ΔCH1(℃)を比較結果として出力し、閾値THS1を超えていないときに修正補正量0を比較結果として出力する。修正量ΔCH1は、例えば、偏差ΔTS1に正の係数k1を乗じた値とすることができる。
設定主ヒーター温度調整部22は、メモリー12から設定主ヒーター温度TSH1を読み出し、該設定主ヒーター温度TSH1を補正量ΔCH1で修正し、該修正した設定主ヒーター温度TCH1(例えばTSH1+ΔCH1℃)を主ヒーター温度比較部23へ出力する。このようにして、シート表面温度TDS1が主ヒーター温度TDH1のフィードバック制御に加味される。
主ヒーター温度比較部23は、修正設定主ヒーター温度TCH1と主ヒーター温度TDH1とを比較し、比較結果をフィードバック演算部24へ出力する。フィードバック演算部でPID制御(proportional plus integral plus derivative control)を行う場合、例えば、P制御(比例制御)のために偏差ΔTH1=TDH1−TCH1(℃)を比較結果として出力し、I制御(積分制御)のために主ヒーター温度TDH1の時間t(秒)による積分値ΣTDH1(℃・秒)を比較結果として出力し、D制御(微分制御)のために主ヒーター温度TDH1の時間tによる微分値ΔTDH1(℃/秒)を比較結果として出力する。
フィードバック演算部24は、入力される比較結果に従って、主ヒーター温度TDH1を修正設定主ヒーター温度TCH1に近付けるようにフィードバック制御値を計算し、該フィードバック制御値を位相制御部25へ出力する。フィードバック演算部でPID制御を行う場合、例えば、偏差ΔTH1と積分値ΣTDH1と微分値ΔTDH1を用いてPID制御値をフィードバック制御値として算出する。フィードバック制御値は、例えば、交流電源30から主ヒーターH1へ供給する交流電力を位相制御するための百分率値とすることができる。
位相制御部25は、入力されるフィードバック制御値を主ヒーターH1への電力の供給比(オン比RT1)に変換し、該供給比を操作器26へ出力する。例えば、PID制御値を交流電力の位相制御のオン比RT1に変換し、該オン比RT1を操作器26へ出力する。操作器26は、交流電源30から主ヒーターH1へ供給される交流電力をオン比RT1に位相制御する。
オン比RT1は、例えば、相対値0〜100%に対応した0〜255のデジタル整数値とすることができる。この場合、オン比RT1の分解能は、100/255%(約0.39%)に相当する。
図6(a)は、交流電源30の電圧Eの時間変化を例示している。この電圧変化の半波長分を時間tで256等分する場合、E=0から始まる初期時間を255に割り当て、E=0で終わる終了時間を0に割り当てると、等分した各時間を0〜255のオン比RT1に割り当てることができる。この場合のオン比は、半波長分の時間のうちヒーターへの交流電力供給をオンにする時間の比を意味し、制御部の内部演算用に0〜100%を0〜255の階調値で表現したことを意味する。オン比RT1に位相制御する際には、例えば、図6(b)に示すように、半波長の初期時間(デジタル値255)からオン比RT1のデジタル値の時間まで交流電力供給をオフにし、オン比RT1のデジタル値の時間から終了時間(デジタル値0)まで交流電力供給をオンにすればよい。むろん、初期時間を0に割り当て、終了時間を255に割り当て、半波長の初期時間(デジタル値0)からオン比RT1のデジタル値の時間まで交流電力供給をオンにし、オン比RT1のデジタル値の時間から終了時間(デジタル値255)まで交流電力供給をオフにしてもよい。図6(b)は、オン比RT1がデジタル値128(相対値約50%)であるときの位相制御の様子を示している。
主ヒーターH1への電力量で半波長を等分する場合、図6(c)に示すように、電圧Eの時間tによる積分値(時間t−電圧Eグラフの面積)の半波長分を255等分すればよい。E=0から始まる初期時間を255に割り当て、E=0で終わる終了時間を0に割り当てると、各区分の境界となる時間を1〜254のオン比RT1に割り当てることができる。この場合のオン比は、半波長分の電力のうちヒーターへ供給する電力の比を意味し、制御部の内部演算用に0〜100%を0〜255の階調値で表現したことを意味する。オン比RT1に位相制御する際には、同様に、半波長の初期時間(デジタル値255)からオン比RT1のデジタル値の時間まで交流電力供給をオフにし、オン比RT1のデジタル値の時間から終了時間(デジタル値0)まで交流電力供給をオンにすればよい。オンとオフのタイミングを逆にしてもよい。
比演算部41は、主点火率RL1、及び、制御対象の従ヒーターH2に対応した従点火率RL2をメモリー12から読み出し、主点火率RL1を基準とした従点火率RL2を乗算部42へ出力する。例えば、主点火率RL1を基準とした従点火率RL2として点火率比RL2/RL1を計算して出力する。図3(a)のx=1,6又はy=1,5の位置にある従ヒーターH2については、図4に示す点火率テーブルT1に格納された情報で表される従点火率80%を主点火率50%で除して点火率比1.6を求めることになる。図3(a)の(3,3)の位置にある従ヒーターH2については、図4に示す点火率テーブルT1に格納された情報で表される従点火率50%を主点火率50%で除して点火率比1を求めることになる。
乗算部42は、主点火率RL1を基準とした従点火率RL2に従って、フィードバック温度制御による主ヒーターH1への電力の供給比(オン比RT1)を従ヒーターH2への電力の供給比(オン比RT2)に変換し、該供給比(RT2)を操作器43へ出力する。例えば、主ヒーターH1への交流電力のオン比RT1に点火率比RL2/RL1を乗じ、オン比RT2としてRT1×(RL2/RL1)を操作器43へ出力する。演算結果が上限255(100%)を超えるときにはオン比RT2を上限255(100%)にすればよい。操作器43は、交流電源30から従ヒーターH2へ供給される交流電力をオン比RT2に位相制御する。
オン比RT2に位相制御する際にも、例えば、図6(b),(c)に示すように、半波長の初期時間(デジタル値255)からオン比RT1のデジタル値の時間まで交流電力供給をオフにし、オン比RT1のデジタル値の時間から終了時間(デジタル値0)まで交流電力供給をオンにすればよい。むろん、オンとオフのタイミングを逆にしてもよい。
なお、制御部11の各部21〜25,41,42は、デジタル値を使用して演算を行っているが、アナログ量を使用して演算を行ってもよい。すなわち、フィードバック温度制御や主点火率を基準とした従点火率に基づく制御は、デジタル値で行われてもよいし、アナログ量で行われてもよい。
一例として、昇温レート60℃/秒以上の急速応答可能な高速追従型ヒーターを用いて従来のサンプリング周期50mS(サンプリングレート=20サンプル/秒)で電力供給制御を行うと、主ヒーター温度の変動がプラスマイナス3℃程度になると予測される。一方、急速応答可能な高速追従型ヒーターを用いてサンプリング周期25mS以下で電力供給制御を行う試験を行ったところ、主ヒーター温度の変動がプラスマイナス1℃程度に収まることが分かった。これは、ヒーターが急速応答可能であるとサンプリング周期が長くなるほどヒーター温度の変動が顕著になるためと考えられる。従って、急速応答可能な主ヒーターへの電力供給制御にサンプリング周期40mS以下、より好ましくは30mS以下、さらに好ましくは25mS以下の高速フィードバック制御を行うと、ヒーター温度の変動を少なくすることができる。
(5)ヒーター制御装置の動作、作用、及び、効果:
以下、図3〜6の具体例を参照して、ヒーター制御装置10の動作、作用、及び、効果を説明する。
制御盤100は、設定温度(TSS1,TSH1)及び点火率RL1,RL2の操作入力を受け付けると、これらの情報(TSS1,TSH1,RL1,RL2)をヒーター制御装置10へ送出する。ヒーター制御装置10は、これらの情報(TSS1,TSH1,RL1,RL2)を入手してメモリー12に格納する。
制御盤100がヒーター制御装置10にヒーターH1,H2への通電制御を指示すると、制御部11が操作器26,43による位相制御を開始する。放射温度計32で検出されるシート表面温度TDS1の設定シート表面温度TSS1に対する偏差ΔTS1の絶対値が大きいと、シート温度比較部21から偏差ΔTS1に応じた修正量ΔCH1が出力され、設定主ヒーター温度調整部22から修正設定主ヒーター温度TCH1=TSH1+ΔCH1が出力される。偏差ΔTS1の絶対値が小さいと、シート温度比較部21から修正量0が出力され、設定主ヒーター温度調整部22から修正設定主ヒーター温度TCH1=TSH1が出力される。主ヒーター温度比較部23が偏差ΔTH1=TDH1−TCH1、積分値ΣTDH1、微分値ΔTDH1を出力すると、フィードバック演算部24でPID制御値が算出される。位相制御部25がPID制御値を主ヒーターH1の位相制御のオン比RT1に変換して操作器26へ出力すると、図6(b)で例示したように主ヒーターH1への交流電力供給がオン比RT1に位相制御され、主ヒーター温度TDH1を修正設定主ヒーター温度TCH1に近付けるフィードバック温度制御が主ヒーターH1への電力供給に対して行われる。すなわち、主ヒーターH1への電力供給に対して主点火率RL1に基づく制御が行われない。
また、位相制御部25が主ヒーターH1の位相制御のオン比RT1を出力すると、比演算部41から主点火率を基準とした従点火率(点火率比RL2/RL1)が出力され、乗算部42で主ヒーターH1の位相制御のオン比RT1が上限を超えない範囲で従ヒーターH2の位相制御のオン比RT2=RT1×(RL2/RL1)に変換される。乗算部42がオン比RT2を操作器43へ出力すると、図6(b)で例示したように従ヒーターH2への交流電力供給がオン比RT2に位相制御され、従ヒーターH2への電力供給が主ヒーターH1への電力供給に対するフィードバック温度制御、及び、主点火率RL1を基準とした従点火率RL2に基づいて制御される。例えば、図3(a)のx=1,6又はy=1,5の位置にある従ヒーターH2の点火率比は、図4に示す点火率テーブルT1に格納された情報で表される従点火率80%を主点火率50%で除した1.6になる。この従ヒーターH2の位相制御のオン比は、上限を超えない範囲でRT1×1.6となる。図3(a)の(3,3)の位置にある従ヒーターH2の点火率比は、図4に示す点火率テーブルT1に格納された情報で表される従点火率50%を主点火率50%で除した1になる。この従ヒーターH2の位相制御のオン比は、RT1となる。
以上説明したように、主ヒーターH1への電力供給に対しては主点火率RL1に基づく制御を行わなくてもよいので、主点火率RL1に基づく制御により主ヒーターH1への電力供給制御の精度が低下することが抑制される。従って、本技術は、温度制御の精度を向上させることが可能になる。
また、主ヒーターH1への電力供給に対しては点火率を考慮しなくてもよく、従ヒーターH2への電力供給に対しては従ヒーターH2への電力供給に対するフィードバック温度制御を考慮しなくてもよい。すなわち、複数のヒーターへの電力供給制御を、主ヒーターH1への電力供給に対するフィードバック温度制御と従ヒーターH2への電力供給に対する点火率に基づいた制御とに分けて考えることができる。従って、本技術は、複数のヒーターへの電力供給制御を容易にすることができる。
(6)変形例:
本技術は、種々の変形例が考えられる。
例えば、複数のヒーターで加熱される被加熱物は、熱板、成形型、等でもよく、塊状の材料、粒状の材料、粉末状の材料、液状の材料、等でもよい。被加熱物温度は、被加熱物内部の温度等でもよい。
設定温度(TSS1,TSH1)や点火率テーブルT1は、メモリー12ではなく、制御盤100に格納されてもよい。この場合、制御部11は、制御盤100から設定温度(TSS1,TSH1)や点火率RL1,RL2を入手しながら電力供給を制御してもよい。
温度計31,32の数は、複数でもよい。主ヒーターの数は、複数でもよい。主ヒーター温度検出手段は、放射温度計、抵抗温度センサー、等でもよい。被加熱物温度検出手段は、熱電対温度計、抵抗温度センサー、等でもよい。
ヒーターへの電力供給制御は、電圧の可変制御、直流電流のオン比の制御、等でもよい。
フィードバック制御温度制御は、PID制御以外にも、P制御、PI制御、PD制御、等でもよい。
主点火率RL1を基準とした従点火率RL2は、主点火率に対する従点火率の差RL2−RL1、主点火率に対する従点火率の比のべき乗(RL2/RL1)a(aは0,1以外の数)、等でもよい。
図7は、変形例に係るヒーター制御装置10のブロック構成例を制御盤100及びヒーターH1,H2とともに模式的に示している。図7に示す主ヒーター電力制御手段20は、被加熱物温度検出手段(放射温度計32)で検出される被加熱物温度(シート表面温度TDS1)を設定被加熱物温度(設定シート表面温度TSS1)に近付けるフィードバック温度制御を行う。本変形例は、被加熱物(シートSH1)の温度制御の精度を向上させることが可能になる。
むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術等でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、温度制御の精度を向上させることが可能な技術等を提供することができる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…熱成形装置、2…シート加熱装置、
10…ヒーター制御装置、11…制御部、12…メモリー、
20…主ヒーター電力制御手段、21…シート温度比較部、
22…設定主ヒーター温度調整部、23…主ヒーター温度比較部、
24…フィードバック演算部、25…位相制御部、26…操作器、
30…交流電源、
31…熱電対温度計(主ヒーター温度検出手段)、
32…放射温度計(被加熱物温度検出手段)、
40…従ヒーター電力制御手段、41…比演算部、42…乗算部、43…操作器、
60…シート搬送装置、70…成形装置、80…トリミング装置、100…制御盤、
H0…ヒーター群、H1…主ヒーター、H2…従ヒーター、H3…ヒーター、
RL1…主点火率、RL2…従点火率、
RT1…フィードバック温度制御によるオン比(供給比)、
RT2…変換したオン比(変換した供給比)、
SH1…シート(被加熱物)、SH2…成形シート、SH3…スクラップシート、
T1…点火率テーブル、
TCH1…修正設定主ヒーター温度、
TDH1…主ヒーター温度、TDS1…シート表面温度(被加熱物温度)、
TSH1…設定主ヒーター温度、TSS1…設定シート表面温度(設定被加熱物温度)。

Claims (8)

  1. 並べられた複数のヒーターへの電力供給を制御するヒーター制御装置であって、
    前記複数のヒーターに含まれる主ヒーターへ供給する電力に対してフィードバック温度制御を行う主ヒーター電力制御手段と、
    前記主ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を主点火率、前記複数のヒーターから前記主ヒーターを除いた従ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を従点火率として、前記従ヒーターへ供給する電力を、前記主ヒーターへの電力供給に対する前記フィードバック温度制御、及び、前記主点火率を基準とした前記従点火率に基づいて制御する従ヒーター電力制御手段とを備えた、ヒーター制御装置。
  2. 前記主ヒーター電力制御手段は、前記主ヒーターの温度を検出する主ヒーター温度検出手段で検出される主ヒーター温度を設定主ヒーター温度に近付ける前記フィードバック温度制御を前記主ヒーターへ供給する電力に対して行う、請求項1に記載のヒーター制御装置。
  3. 前記主ヒーター電力制御手段は、前記複数のヒーターで加熱される被加熱物の温度を検出する被加熱物温度検出手段で検出される被加熱物温度を設定被加熱物温度に近付けるように前記設定主ヒーター温度を修正し、前記主ヒーター温度を前記修正した設定主ヒーター温度に近付ける前記フィードバック温度制御を前記主ヒーターへ供給する電力に対して行う、請求項2に記載のヒーター制御装置。
  4. 前記従ヒーター電力制御手段は、前記主点火率を基準とした前記従点火率に従って、前記フィードバック温度制御による前記主ヒーターへの電力の供給比を変換し、前記従ヒーターへの電力を前記変換した供給比に制御する、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のヒーター制御装置。
  5. 前記主ヒーター電力制御手段は、前記主ヒーターへ供給する交流電力を前記フィードバック温度制御によるオン比に位相制御し、
    前記従ヒーター電力制御手段は、前記主点火率を基準とした前記従点火率に従って、前記フィードバック温度制御による前記主ヒーターへの電力のオン比を変換し、前記従ヒーターへの交流電力を前記変換したオン比に位相制御する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のヒーター制御装置。
  6. 並べられた複数のヒーターでシートを加熱するシート加熱装置であって、
    前記複数のヒーターに含まれる主ヒーターへ供給する電力に対してフィードバック温度制御を行う主ヒーター電力制御手段と、
    前記主ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を主点火率、前記複数のヒーターから前記主ヒーターを除いた従ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を従点火率として、前記従ヒーターへ供給する電力を、前記主ヒーターへの電力供給に対する前記フィードバック温度制御、及び、前記主点火率を基準とした前記従点火率に基づいて制御する従ヒーター電力制御手段とを備えた、シート加熱装置。
  7. 並べられた複数のヒーターでシートを加熱し、該加熱したシートを成形する熱成形装置であって、
    前記複数のヒーターに含まれる主ヒーターへ供給する電力に対してフィードバック温度制御を行う主ヒーター電力制御手段と、
    前記主ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を主点火率、前記複数のヒーターから前記主ヒーターを除いた従ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を従点火率として、前記従ヒーターへ供給する電力を、前記主ヒーターへの電力供給に対する前記フィードバック温度制御、及び、前記主点火率を基準とした前記従点火率に基づいて制御する従ヒーター電力制御手段とを備えた、熱成形装置。
  8. 並べられた複数のヒーターへの電力供給を制御するヒーター制御方法であって、
    前記複数のヒーターに含まれる主ヒーターへ供給する電力に対してフィードバック温度制御を行い、
    前記主ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を主点火率、前記複数のヒーターから前記主ヒーターを除いた従ヒーターの位置に応じて設定された電力供給比率を従点火率として、前記従ヒーターへ供給する電力を、前記主ヒーターへの電力供給に対する前記フィードバック温度制御、及び、前記主点火率を基準とした前記従点火率に基づいて制御する、ヒーター制御方法。
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